以下、本発明に係る遊技機の一実施形態について、図面を参照して説明する。まず、図1および図2を参照して、本実施形態に係るパチンコ機1の機械的構成について説明する。
図1に示すように、パチンコ機1の上半分の部分には遊技盤2が設けられている。遊技盤2は略正方形であり(図2参照)、透明なガラス板を保持した前面枠13によって前面を保護されている。遊技盤2の下部には上皿5が設けられている。上皿5は、発射機に遊技球を供給し、且つ賞品球を受ける。上皿5の直下には、賞品球を受ける下皿6が設けられている。下皿6の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。前面枠13の上部の左右の角には、スピーカ48がそれぞれ設けられている。
図2に示すように、遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成されている。遊技領域4の略中央には、各種演出を実行する演出装置8が設けられている。演出装置8の左方には普通図柄始動ゲート12が設けられている。演出装置8の下方には特別図柄始動電動役物15が配設されており、その下方には大入賞口16が設けられている。特別図柄始動電動役物15は開閉部材を備え、開閉部材が開放されると遊技球の入賞が容易になる。大入賞口16も開閉部材を備え、開閉部材が開放された場合にのみ、遊技球は大入賞口16に入賞できる。
演出装置8について説明する。図2に示すように、演出装置8は、LCDからなる表示画面28を中央に備える。表示画面28には様々な映像が表示されるが、特に大当たり判定の結果を遊技者に報知するために、横並びに3つのデモ図柄表示部が設けられている。パチンコ機1は、3つのデモ図柄表示部に表示されるデモ図柄を変動させた後に、大当たり判定の結果を示すデモ図柄の組み合わせを確定表示させることで、大当たり判定の結果を遊技者に報知する。また、詳細は後述するが、期待度表示演出中には、大当たりの期待度を示す期待度シンボル82を表示するための期待度表示部81が、表示画面28の表示領域内に形成される(図12参照)。
表示画面28の右方には可動役物30が設けられている。可動役物30は、可動部を可動させることで各種演出を行う。可動役物30の下方には、大当たり判定の結果および保留球数を表示する表示部24が設けられている。表示部24は、特別図柄表示部、普通図柄表示部、特別図柄記憶数表示LED、および普通図柄記憶数表示LEDを備える。特別図柄表示部は、2つの7セグメントLEDからなり、大当たり判定の結果を示す特別図柄を表示する。普通図柄表示部は、LEDの点灯および消灯によって普通当たり判定の結果を表示する。特別図柄記憶数表示LEDは、大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数(所謂「特別図柄作動保留球数」)を表示する。普通図柄記憶数表示LEDは、普通当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数(所謂「普通図柄作動保留球数」)を表示する。
図3を参照して、パチンコ機1の電気的構成について説明する。パチンコ機1の制御部40は、主基板41、サブ制御基板58、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、払出制御基板45、および中継基板47を主に備える。
主基板41は、パチンコ機1の主制御を司る。主基板41の主基板CPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU51と、データを一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム等を記憶したROM53とが設けられている。主基板CPUユニット50には、割込信号発生回路57が接続されている。主基板41は、割込信号発生回路57から割込信号が入力される毎にプログラムを実行する。主基板41は、I/Oインタフェイス54を介してサブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47、出力ポート55、および始動口スイッチ70に接続されている。出力ポート55は、図示外の遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の情報を出力する。始動口スイッチ70は、特別図柄始動電動役物15に入賞した遊技球を検出する。
サブ制御基板58は、CPU581、RAM582、およびROM583を備え、ランプドライバ基板46、演出制御基板43、およびスピーカ48に接続している。サブ制御基板58は、主基板41から送信されるコマンドに従って、演出等の総合的な制御を行う。ランプドライバ基板46は可動役物30等を制御する。演出制御基板43は、CPU43a等を備え、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って表示画面28の表示を制御する。払出制御基板45は、CPU45a等を備える。払出制御基板45は、主基板41から送信されるコマンドに応じて賞品球払出装置49の動作を制御し、所定数の遊技球を払い出させる。
中継基板47には、普通図柄作動スイッチ71、大入賞口開閉ソレノイド72、電動役物開閉ソレノイド73、大入賞口スイッチ75、および表示部24が接続されている。普通図柄作動スイッチ71は、普通図柄始動ゲート12を通過した遊技球を検出する。大入賞口開閉ソレノイド72は、大当たり遊技中に大入賞口16の開閉部材を開閉する。電動役物開閉ソレノイド73は、普通当たり遊技中に特別図柄始動電動役物15の開閉部材を開閉する。大入賞口スイッチ75は、大入賞口16に入賞した遊技球を検出する。
電源基板42は、主基板41および遊技球発射装置37に接続されており、各基板および遊技球発射装置37に直流の安定化した電力を供給する。遊技球発射装置37は、一定間隔(本実施形態では0.6秒)毎に1個ずつ遊技球を遊技領域4へ発射する。
図4を参照して、主基板41のRAM52の記憶エリアについて説明する。RAM52には、カウンタ記憶エリア5201、入賞球フラグ記憶エリア5202、普通当たり関係情報記憶エリア5203、普通図柄作動保留球数記憶エリア5204、大当たり関係情報記憶エリア5205、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206、コマンド関係記憶エリア5207、およびフラグ関係記憶エリア5208が設けられている。
カウンタ記憶エリア5201は、各種のカウンタを記憶する。入賞球フラグ記憶エリア5202は、普通図柄始動ゲート12および各入賞口に遊技球が入賞したか否かを示すフラグを記憶する。普通当たり関係情報記憶エリア5203は、普通図柄始動ゲート12への遊技球の入賞時に取得される乱数を記憶する。普通図柄作動保留球数記憶エリア5204は、普通図柄作動保留球数を記憶する。大当たり関係情報記憶エリア5205は、特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞時に取得される乱数を記憶する。特別図柄作動保留球数記憶エリア5206は、特別図柄作動保留球数を記憶する。コマンド関係記憶エリア5207は、主基板41から他の基板等へ出力される制御コマンドを記憶する。フラグ関係記憶エリア5208は、入賞球フラグ記憶エリア5202に記憶されるフラグ以外の各種フラグを記憶する。
図5を参照して、RAM52の大当たり関係情報記憶エリア5205について説明する。大当たり関係情報記憶エリア5205は、後述するメイン処理の特別図柄処理(図8および図9参照)において使用される。大当たり関係情報記憶エリア5205には複数の記憶エリアが設けられている。特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞した際に、特別図柄作動保留球数が4未満(0〜3)であれば、番号の若い記憶エリアから順に乱数が記憶される。CPU51は、処理が未だ行われていない記憶エリアの乱数のうち、最も番号の若い記憶エリアを判定エリアとし、判定エリアに記憶されている乱数について大当たり判定等の各種処理を行う。判定エリアに記憶されている乱数に関する処理(具体的には、判定結果を報知する報知演出、および、判定結果が大当たりの場合に実行される大当たり遊技)が終了すると、次に番号が若い記憶エリアが判定エリアとされて、大当たり判定等の処理が繰り返される。なお、処理が終了した記憶エリアの乱数は、適宜消去してもよい。
各記憶エリアには、大当たり判定カウンタの値が記憶される大当たり乱数欄、特別図柄決定カウンタの値が記憶される特別図柄決定乱数欄、および、変動パターン決定カウンタの値が記憶される変動パターン決定乱数欄が設けられている。特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞すると、その時点で計数されているそれぞれの乱数取得カウンタの値が各欄に記憶される。大当たり乱数は、大当たり判定のために用いられる。特別図柄決定乱数は特別図柄を決定するために用いられる。変動パターン決定乱数は、大当たり判定の結果を報知する報知演出の演出パターン(デモ図柄の変動パターン)を決定するために用いられる。なお、普通当たり関係情報記憶エリア5203(図4参照)も、大当たり関係情報記憶エリア5205と同様に構成されている。
図6を参照して、ROM53に記憶されている特別図柄変動パターン決定テーブルについて説明する。変動パターンとは、大当たり判定による判定結果を遊技者に報知する際に用いられるデモ図柄の変動のパターンである。この変動パターンによって、表示部24に表示される特別図柄の変動時間(デモ図柄の変動時間に等しい)と、特別図柄の変動に同期して表示画面28、可動役物30、スピーカ48等によって実行される報知演出のパターンとが決定される。サブ制御基板58は、主基板41で決定された変動パターンに基づいて報知演出を制御する。
特別図柄変動パターン決定テーブルには、大当たり判定時の遊技状態(非時短状態中または時短状態中)、および大当たり判定の結果(大当たりまたははずれ)に応じて複数のテーブルが設けられている。それぞれのテーブルには複数種類の変動パターンが割り当てられており、各変動パターンと変動パターン決定乱数の値(0〜511)とが対応付けられている。大当たり判定が行われると、その時点の遊技状態と判定結果とに応じたテーブルが参照され、大当たり乱数と共に取得されている変動パターン決定乱数の値によって変動パターンが決定される。主基板41は、決定した変動パターンを指定するコマンドをサブ制御基板58へ送信する。サブ制御基板58は、指定された変動パターンに応じて報知演出を制御する。
本実施形態では、変動パターンの一部に、期待度表示演出を実行する変動パターンが設けられている。期待度表示演出とは、大当たり判定の結果が当たりであることの期待度を表示する報知演出である。本実施形態における期待度表示演出では、まず、左・中・右の3つのデモ図柄が加速して変動し、左のデモ図柄が停止する。そして、左に停止したデモ図柄と同じデモ図柄が右に停止してリーチ演出が開始されるまでの間に、期待度シンボル82(図12参照)が期待度表示部81に表示される。期待度シンボル82は最大で4つまで表示させることができ、期待度シンボル82の数(以下、「表示期待度」という。)が多い程、大当たりに対する期待度が高いことを示す。期待度の表示が終了すると、リーチ演出A、リーチ演出B、および大当たり確定演出のいずれかが実行された後に、大当たり判定の結果を示すデモ図柄の組合せが確定表示される。なお、リーチ演出とは、左右に同一のデモ図柄が停止してリーチ状態となった後に行われる、大当たりの可能性があることを示す演出である。
判定結果が大当たりの場合の変動パターンは、表示期待度が多い程、選択される割合が高くなるように設定されている。一方で、判定結果がはずれである場合の変動パターンは、表示期待度が多い程、選択される割合が低くなるように設定されている。従って、期待度表示演出が実行された場合、表示される期待度シンボル82の数が多い程、大当たりに対する期待度が高まることになる。遊技者は、表示される期待度シンボル82の数に注目しながら遊技を楽しむことができる。
パチンコ機1は、期待度表示演出中に、右のデモ図柄を減速させる減速制御を行った後に再加速させるスベリ演出を実行することができる。パチンコ機1は、スベリ演出を1回実行する毎に期待度を上昇させる(つまり、期待度シンボル82を1つ追加表示する)。従って、遊技者は、スベリ演出が実行された回数を認識しつつ、大当たりに対する期待度を容易に把握することができる。さらに、パチンコ機1は、期待度表示演出において、スベリ演出以外にも種々の多様な演出を実行する。具体的には、スベリ演出を伴わずに期待度を上昇させることもできる。期待度がさらに1段階上昇することが確定する表示態様で、期待度シンボル82を追加表示することもできる。遊技者は、スベリ演出が連続する毎に期待度が上昇することを、期待度シンボル82によって容易に把握できる。さらに、多様な期待度表示演出が実行された場合でも、遊技者は、遊技性(期待度)を容易に理解して十分に遊技を楽しむことができる。
図7から図9を参照して、パチンコ機1の主基板41による処理について説明する。パチンコ機1の主制御は、ROM53に記憶されている制御プログラムによって行われる。制御プログラムのメイン処理(図7参照)は、割込信号発生回路57(図3参照)が4ms毎に発生する割込信号をCPU51が感知した際に、CPU51において実行される。
まず、コマンド出力処理が行われる(S10)。コマンド出力処理では、制御コマンドが、サブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47等に出力される。ここで出力される制御コマンドは、前回実施されたメイン処理においてRAM52に記憶された制御コマンドである。
次いで、スイッチ読込処理が行われる(S11)。スイッチ読込処理では、普通図柄始動ゲート12および各入賞口に設けられた各スイッチ(図3参照)の検出結果から、遊技球を検知するための処理が行われる。
次いで、カウンタ更新処理が行われる(S12)。カウンタ更新処理では、RAM52に記憶されている乱数取得カウンタの値が加算され、且つ、タイマカウンタの値が減算される。
次いで、特別電動役物処理が行われる(S13)。特別電動役物処理では、大当たり遊技の動作(主に大入賞口16の開閉部材の開閉動作)を制御するための処理と、大当たり遊技終了後に生起される遊技状態に関する処理とが行われる。
次いで、特別図柄処理が行われる(S14)。詳細は後述するが、特別図柄処理では、大当たり判定、特別図柄の決定、および変動パターンの決定等の処理が行われる(図8および図9参照)。
次いで、普通電動役物処理が行われる(S15)。普通電動役物処理では、普通当たりとなった場合に普通当たり遊技の動作を制御するための処理が行われる。CPU51は、時短状態が生起されていれば、非時短状態中よりも長く特別図柄始動電動役物15を開放させる。
次いで、普通図柄処理が行われる(S16)。普通図柄処理では、普通図柄作動スイッチ71が遊技球を検出することを契機として、普通当たり乱数が取得される。取得された乱数に基づいて、普通当たり判定、普通図柄の変動を制御するためのコマンドの記憶等の処理が行われる。時短状態中に普通当たりと判定される確率は、非時短状態中に普通当たりと判定される確率よりも高い。普通図柄の変動時間は、非時短状態中よりも時短状態中の方が短い。
次いで、払出処理(S17)、エラーチェック(S18)、および情報出力処理(S19)が行われる。払出処理では、賞品球の払い出しが制御される。エラーチェックでは、エラーが発生している場合に、表示画面28およびスピーカ48等を用いてエラーが報知される。情報出力処理では、図示外の遊技場管理用コンピュータに各種の情報が出力される。
図8および図9を参照して、特別図柄処理(S14)の詳細について説明する。まず、特別図柄処理で使用されるフラグについて説明する。RAM52のフラグ関係記憶エリア5208(図4参照)には、大当たり遊技状態フラグ、表示状態フラグ等が記憶されている。大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技中に「1」が記憶されて「ON」となり、大当たり遊技中でない場合には「0」が記憶されて「OFF」となる。特別図柄表示状態フラグは、表示部24の特別図柄が変動している場合に「1」、停止表示されている場合に「2」、変動中でも停止表示中でもない場合に「0」が記憶される。
図8に示すように、特別図柄処理が開始されると、特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞したか否かが判断される(S21)。特別図柄始動電動役物15に設けられた始動口スイッチ70が遊技球の入賞を検出すると、メイン処理のスイッチ読込処理(S11、図7参照)において、入賞球フラグ記憶エリア5202の始動口スイッチ70に対応するフラグが「ON」とされる。このフラグが「ON」とされておらず、遊技球が入賞していなければ(S21:NO)、処理はそのままS31の判断へ移行する。特別図柄始動電動役物15に遊技球が入賞していれば(S21:YES)、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「4」であるか否かが判断される(S22)。「4」であれば(S22:YES)、保留球は保留することができる上限に達しているため、処理はそのままS31の判断へ移行する。
特別図柄作動保留球数が「4」でない場合には(S22:NO)、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値に「1」が加算される(S23)。次いで、各種乱数が取得され、大当たり関係情報記憶エリア5205(図5参照)における空の記憶エリアのうち、番号が最も若い記憶エリアに記憶される(S24)。具体的には、大当たり乱数欄には大当たり判定カウンタの値が、特別図柄決定乱数欄には特別図柄決定カウンタの値が、変動パターン決定乱数欄には変動パターン決定カウンタの値が、それぞれ記憶される。
次いで、大当たり遊技状態であるか否かが判断される(S31)。大当たり遊技状態フラグが「ON」となっており、大当たり遊技状態中であると判断された場合には(S31:YES)、処理はそのままメイン処理へ戻る。大当たり遊技状態中でなければ(S31:NO)、特別図柄が変動中であるか否かが判断される(S32)。表示状態フラグが「1」でなく、特別図柄が変動中でなければ(S32:NO)、特別図柄が停止表示中であるか否かが判断される(S33)。表示状態フラグが「2」でなく、停止表示中でなければ(S33:NO)、処理はS35(図9参照)へ移行し、大当たり判定が行われる。
大当たり判定では、まず、特別図柄作動保留球数が「1」以上であるか否かが判断される(S35)。RAM52の特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「1」以上でなければ(S35:NO)、大当たり判定を行うべき遊技球は存在しないので、処理はそのままメイン処理へ戻る。「1」以上であれば(S35:YES)、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「1」減算される(S36)。大当たり関係情報記憶エリア5205(図5参照)の判定エリアが、次の番号の記憶エリアにシフトされる(S37)。
次いで、遊技状態に応じた大当たり判定が行われる(S38)。大当たり判定を行うための判定テーブルには、非確率変動状態中に用いられる低確率判定テーブルと、大当たりと判定される確率が非確率変動状態中よりも高くなる高確率判定テーブルとが設けられている。大当たり判定は、確率変動状態が生起されているか否かに応じて、いずれかの判定テーブルが参照されて行われる。
大当たり判定によって大当たりと判定された場合には(S39:YES)、大当たりであることを示す特別図柄が決定される(S40)。次いで、時短状態中であれば(S41:YES)、特別図柄変動パターン決定テーブル(図6参照)のうち、時短状態中且つ大当たりの場合のテーブルが参照され、変動パターン決定乱数欄の値によって変動パターンが決定される(S42)。時短状態中でなければ(S41:NO)、非時短状態(通常状態)且つ大当たりの場合のテーブルによって変動パターンが決定される(S43)。判定結果がはずれであれば(S39:NO)、はずれであることを示す特別図柄(本実施形態では「−−」)が決定される(S46)。時短状態中であれば(S47:YES)、時短状態中且つはずれのテーブルによって変動パターンが決定され(S48)、時短状態中でなければ(S47:NO)、通常状態且つはずれのテーブルによって変動パターンが決定される(S49)。
次いで、決定された変動パターンを指定すると共に、特別図柄およびデモ図柄の変動(報知演出の開始)を指示するための変動パターン指定コマンドが、RAM52のコマンド関係記憶エリア5207に記憶される(S52)。記憶されたコマンドは、次に実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S10、図7参照)において、サブ制御基板58等の他の基板に出力される。次いで、変動パターンに応じて決められている特別図柄の変動時間が、タイマカウンタである特別図柄変動時間カウンタにセットされる(S53)。特別図柄が変動中であることを示す「1」が表示状態フラグに記憶されて(S54)、処理はメイン処理へ戻る。
また、図8に示すS32の判断において、表示状態フラグに「1」が記憶されており、特別図柄が変動中であると判断された場合には(S32:YES)、変動時間が経過したか否かが判断される(S57)。S53(図9参照)でセットされた特別図柄変動時間カウンタの値が「0」となっており、変動時間が経過したと判断された場合には(S57:YES)、特別図柄の変動停止(報知演出の終了)を指示するための特別図柄停止コマンドがRAM52に記憶される(S58)。所定の停止表示時間が、タイマカウンタである特別図柄停止時間カウンタに記憶される(S59)。特別図柄が停止表示中であることを示す「2」が表示状態フラグに記憶されて(S60)、処理はメイン処理へ戻る。一方、S57の判断において、変動時間がまだ経過していないと判断された場合には(S57:NO)、処理はそのままメイン処理へ戻る。
また、S33の判断において、表示状態フラグに「2」が記憶されており、特別図柄が停止表示中であると判断された場合には(S33:YES)、S59でセットされたカウンタの値によって、停止表示時間が経過したか否かが判断される(S61)。特別図柄停止時間カウンタの値が「0」でなく、停止表示時間がまだ経過していない場合には(S61:NO)、処理はそのままメイン処理へ戻る。停止表示時間が経過した場合には(S61:YES)、特別図柄が変動中でも停止表示中でもないことを示す「0」が表示状態フラグに記憶される(S62)。次いで、遊技状態移行処理が行われて(S63)、処理はメイン処理へ戻る。遊技状態移行処理(S63)では、判定結果が大当たりである場合に大当たり遊技状態フラグが「ON」とされ、遊技状態が大当たり遊技状態へ移行される。また、時短状態および確率変動状態の終了条件が満たされていれば、これらの遊技状態が終了し、非時短状態および非確率変動状態へ移行される。
図10および図11を参照して、サブ制御基板58が実行するサブ制御基板処理について説明する。サブ制御基板処理では、主基板41から送信されるコマンドに従って、表示画面28、スピーカ48等による演出を制御する処理が行われる。特に、期待度表示演出を実行する変動パターンが主基板41によって指定された場合には、期待度表示演出が実行され、指定された変動パターンで定められている期待度が表示される。
図10に示すように、サブ制御基板処理が開始されると、まず、主基板41から変動パターン指定コマンドを受信したか否かが判断される(S71)。受信した場合(S71:YES)、コマンドによって指定されている変動パターンが、期待度表示演出を実行する変動パターンであるか否かが判断される(S72)。期待度表示演出を実行する変動パターンでなければ(S72:NO)、変動パターンに応じて報知演出が制御され(S73)、処理はS71の判断へ戻る。期待度表示演出を実行する変動パターンが指定されると(S72:YES)、期待度表示演出を制御するための期待度表示演出処理が実行されて(S74)、処理はS71の判断へ戻る。期待度表示演出処理の詳細については後述する。
主基板41から変動パターン指定コマンドを受信していなければ(S71:NO)、特別図柄停止コマンドを受信したか否かが判断される(S75)。受信していなければ(S75:NO)、処理はS71の判断へ戻る。特別図柄停止コマンドを受信すると(S75:YES)、大当たり判定の結果を示すデモ図柄の組合せが確定表示されて報知演出が終了し(S76)、処理はS71の判断へ戻る。なお、サブ制御基板処理では、大当たり遊技中の演出を制御する処理、エラーを報知する処理等の他の処理も実行されるが、これらの説明は省略する。
図11を参照して、期待度表示演出処理について詳細に説明する。期待度表示演出処理が開始されると、まず、指定された変動パターンで定められている表示期待度N(本実施形態では、Nは1〜4の整数)が、RAM582に記憶される(S81)。実行中の単位演出の順番を認識するための単位演出カウンタnに、「1」がセットされる(S82)。単位演出とは、1回の期待度表示演出中に複数回実行される演出である。1回の単位演出の最後に、期待度の上昇、および、右のデモ図柄の停止(つまり、期待度上昇の終了)のいずれかが実行される。次いで、表示画面28内の左・中・右に表示されている3つのデモ図柄の全てが加速され、変動が開始される(S83)。
次いで、左のデモ図柄の停止タイミングが到来したか否かが判断される(S84)。デモ図柄の変動が開始してから左のデモ図柄を停止させるまでの時間はあらかじめ定められており、変動開始後の経過時間はタイマカウンタによって計測されている。変動開始後の経過時間が所定時間に達するまで(S84:NO)、S84の判断が繰り返される。経過時間が所定時間に達し、左のデモ図柄の停止タイミングが到来したと判断されると(S84:YES)、左のデモ図柄が停止される(S85)。
次いで、n番目の単位演出における右のデモ図柄の減速実行タイミングが到来したか否かが判断される(S86)。本実施形態では、1回の期待度表示演出中に最大で5回の単位演出が実行されるが、各単位演出において右のデモ図柄の減速が開始するタイミング(減速実行タイミング)はあらかじめ定められている。減速実行タイミングが到来していなければ(S86:NO)、S86の判断が繰り返される。
ここで、本実施形態では、右のデモ図柄が減速した後に再加速すれば、期待度が上昇する。一方で、右のデモ図柄が減速してそのまま停止すると、期待度の上昇は終了してリーチ演出が行われる。従って、遊技者は、デモ図柄が再加速することを期待しながら、減速しているデモ図柄に注目する。さらに、本実施形態では、期待度表示演出において減速実行タイミングが到来したにも関わらず、右のデモ図柄の減速制御が実行されなければ、期待度は必ず上昇する。つまり、パチンコ機1は、期待度が上昇するか否かが不確定である減速制御を免除して、期待度が必ず上昇することを遊技者に認識させることで、遊技者の興趣を強く惹き付けることができる。
上記制御を実行するために、n番目の単位演出における減速実行タイミングが到来すると(S86:YES)、n番目の単位演出における減速制御を免除するか否かが決定される。詳細には、まず、表示すべき期待度「N」の表示が既に完了したか否かが判断される(S87)。期待度「N」の表示が既に完了している場合(つまり、実行中の単位演出の順番nが、表示すべき期待度シンボル82の個数Nよりも大きい場合)には(S87:YES)、右図柄を停止させて、期待度の上昇を終了させる必要がある。従って、右のデモ図柄の減速制御が実行される(S90)。
「n≦N」となっており、表示期待度「N」の表示が完了していなければ(S87:NO)、減速制御を免除するか否かの抽選が行われる(S88)。S88における抽選は、表示期待度「N」が大きい程、免除する割合が高くなるように実行することが望ましい。また、「N−n」の値が大きい程、免除する割合が高くなるように、S88の抽選を行ってもよい。この場合、遊技者は、多くの期待度シンボル82が表示されることを、より強く期待することができる。減速制御を免除する抽選に落選した場合には(S89:NO)、右のデモ図柄の減速制御が実行されて(S90)、処理はS91の判断へ移行する。減速制御を免除する抽選に当選すると(S89:YES)、右のデモ図柄の減速制御は行われることなく、処理はそのままS91の判断へ移行する。
次いで、n番目の単位演出における期待度上昇タイミングが到来したか否かが判断される(S91)。期待度上昇タイミングとは、期待度の上昇(期待度シンボル82の追加表示)、および右のデモ図柄の停止制御(期待度上昇の終了)のいずれかを実行するタイミングである。前述した減速実行タイミングと同様に、各単位演出における期待度上昇タイミングはあらかじめ定められている。期待度上昇タイミングが到来していなければ(S91:NO)、S91の判断が繰り返される。
n番目の単位演出における期待度上昇タイミングが到来すると(S91:YES)、表示期待度「N」の表示が既に完了したか否かが判断される(S92)。「n≦N」となっており、表示期待度「N」の表示が完了していなければ(S92:NO)、期待度シンボル82の表示態様が決定される(S93〜S97)。
図12に示すように、期待度表示演出中には、表示画面28の表示領域内に期待度表示部81が設けられる。本実施形態の期待度表示部81には、大当たりに対する期待度を表示するためのキャラクターである期待度シンボル82が、最大で4つ表示される。さらに、本実施形態の期待度シンボル82の表示態様には、通常態様83と上昇確定態様84とが存在する。通常態様83は、単に期待度を表示するために用いられる表示態様である。上昇確定態様84は、期待度を表示するだけでなく、次回の単位演出において再び期待度が上昇することを遊技者に認識させるための表示態様である。通常態様83に加えて上昇確定態様84を用いることで、期待度表示演出の内容を多様化させて、遊技者の期待感を十分に高めることができる。
期待度シンボル82の表示態様を決定する場合、まず、「N−n≧1」であるか否かが判断される(S93)。表示期待度「N」と、実行中の単位演出の順番nとの差が「0」であれば(S93:NO)、実行中の単位演出で期待度シンボル82を追加表示した時点で、表示期待度は「N」に達する。この場合、上昇確定態様84を表示させることはできないため、通常態様83を表示させる設定が行われて(S96)、処理はS98の判断へ移行する。
「N−n≧1」であれば(S93:YES)、上昇確定態様84を表示させるか否かの抽選が行われる(S94)。S94における抽選は、「N−n」の値が大きい程、上昇確定態様84を表示させる割合が高くなるように実行することが望ましい。この場合、遊技者は、多くの期待度シンボル82が表示されることを、より強く期待することができる。上昇確定態様84を表示させる抽選に当選すると(S95:YES)、上昇確定態様84を表示させる設定が行われる(S97)。落選すると(S95:NO)、通常態様83を表示させる設定が行われる(S96)。
次いで、右のデモ図柄が減速制御中であるか否かが判断される(S98)。減速制御中であれば(S98:YES)、右のデモ図柄を再加速させてスベリ演出を実行し、且つ、S96またはS97で設定されている表示態様で期待度シンボル82が追加表示される(S99)。処理はS86の判断へ戻る。右のデモ図柄が減速制御中でなければ(S98:NO)、スベリ演出は実行されることなく、そのまま期待度シンボル82が追加表示されて(S100)、処理はS86の判断へ戻る。本実施形態では、期待度シンボル82は、表示画面28の中心に大きく表示された後、縮小されながら期待度表示部81に移動して停止する(図12参照)。表示期待度「N」の表示が既に完了している場合には(S92:YES)、減速制御中である右のデモ図柄が停止されて、期待度の上昇が終了する(S101)。その後、指定された変動パターンに応じて報知演出が制御され(S102)、処理はサブ制御基板処理(図10参照)へ戻る。
図12に示すように、本実施形態における減速制御では、変動している右のデモ図柄は、所定の停止位置から減速を開始し、減速状態のまま停止位置を通り過ぎる。そして、所定時間(減速実行タイミングから期待度上昇タイミングまでの時間)が経過すると、スベリ演出が実行されるか否かに関わらず、右のデモ図柄は同一の位置(以下、「分岐位置」という。)に達する。その後、スベリ演出が実行される場合、右のデモ図柄は分岐位置から再加速する。期待度の上昇が終了する場合には、右のデモ図柄は上方へ引き返して停止位置で停止する。従って、右のデモ図柄が分岐位置に近づく程、遊技に対する遊技者の集中の度合いは徐々に高まる。なお、本実施形態では、右のデモ図柄に対して減速制御が実行される時間(減速実行タイミングから期待度上昇タイミングまでの時間)は、単位演出が連続して実行される程長くなるように設定されている。従って、パチンコ機1は、遊技に対する遊技者の集中の度合いを徐々に高めることができ、遊技者の興趣を十分に惹き付けることができる。
図13を参照して、本実施形態のパチンコ機1において実行される期待度表示演出の演出態様および効果について説明する。図13に示すパターン1の期待度表示演出では、表示期待度「N」が「1」とされている。パターン1では、まず3つのデモ図柄の全てが変動を行い、左のデモ図柄が停止する。次いで、1回目の単位演出中の所定の減速実行タイミングで右のデモ図柄が減速を開始し、期待度上昇タイミングが到来すると、右のデモ図柄が再加速するスベリ演出が実行される。同時に、1つ目の期待度シンボル82が表示される。次いで、2回目の単位演出では、右のデモ図柄が減速制御され、期待度上昇タイミングが到来すると、左のデモ図柄と同じ右のデモ図柄が停止する。つまり、期待度は「1」で確定する。その後、リーチ演出が実行されて、大当たり判定の結果を示すデモ図柄の組合せが確定表示される。
図13に示すパターン2の期待度表示演出では、表示期待度「N」が「4」とされている。パターン2では、1回目〜4回目の単位演出の全てにおいてスベリ演出が実行され、スベリ演出が行われる毎に期待度シンボル82が追加表示される。そして、5回目の単位演出において右のデモ図柄が停止し、期待度が最大値である「4」で確定してリーチ演出へ移行する。
以上のように、パチンコ機1は、従来の一般的な連続演出を実行する遊技機とは異なり、スベリ演出を連続させることで遊技者の興趣を惹き付けることができる。そして、スベリ演出を1回実行する毎に、期待度を上昇させる。従って、遊技者は、スベリ演出の連続回数を認識しつつ、大当たりに対する期待度を容易に把握することができる。期待度表示演出の内容をさらに多様化させても、遊技者は容易に期待度を把握することができる。遊技に熟練していない遊技者であっても、スベリ演出が連続する毎に期待度が上昇することを容易に認識できるため、遊技性を容易に理解して十分に遊技を楽しむことができる。
パチンコ機1は、右のデモ図柄を減速させた後に停止させることで、実行中の期待度表示演出における期待度の上昇を終了させる。従って、遊技者は、右のデモ図柄が減速した場合、そのまま停止せずに再加速することを強く期待して演出に注目する。従って、パチンコ機1は、スベリ演出を用いて遊技者の興趣を強く惹き付けることができる。
図13に示すパターン3の期待度表示演出では、パターン2と同様に、表示期待度「N」が「4」とされている。しかし、パターン2とは異なり、パターン3では、2回目および4回目の単位演出において、減速制御を免除する抽選に当選している。減速制御の免除に当選すると、減速実行タイミングが到来しても、右のデモ図柄は減速しない。右のデモ図柄が減速しない単位演出では、期待度シンボル82は必ず追加表示される。
以上のように、本実施形態における期待度は、スベリ演出が実行された場合だけでなく、右のデモ図柄の変動中にも上昇する。従って、遊技者は、期待度が上昇することを常に望みながら遊技を楽しむことができる。スベリ演出を経ずに期待度を上昇させることで、期待度表示演出は多様化して複雑になるが、上昇する期待度は明確に表示されるため、遊技者は遊技性を容易に理解できる。
パターン1〜3に示すように、期待度表示演出では、期待度上昇タイミングはあらかじめ定められている。そして、期待度上昇タイミングが到来した際に、スベリ演出を伴う期待度の上昇、スベリ演出を伴わない期待度の上昇、および、右のデモ図柄の停止を伴う期待度の上昇終了のいずれかが必ず実行される。従って、期待度上昇タイミングが到来しても、右のデモ図柄の減速制御が行われていなければ、期待度は必ず上昇する。つまり、期待度が上昇するか否かが不確定な状態である減速状態が免除されて、期待度が必ず上昇する。従って、遊技者は、まず、右のデモ図柄が減速しないことを期待することができる。そして、仮に減速しても、右のデモ図柄が再加速することを期待することができる。よって、パチンコ機1は、段階的に遊技者を楽しませることができる。
パターン2およびパターン3に示すように、1個目〜3個目の期待度シンボル82は、上昇確定態様84によって表示される場合がある。パチンコ機1は、上昇確定態様84によって期待度を上昇させた場合、実行中の期待度表示演出中に、期待度を再度上昇させる。従って、遊技者は、スベリ演出だけでなく、期待度が上昇する際の表示態様にも注目しながら遊技を楽しむことができる。
なお、本実施形態における特別図柄始動電動役物15が本発明の「始動口」に相当する。大当たり遊技状態が本発明の「有利状態」に相当する。図9のS38で大当たり判定を実行するCPU51が「判定手段」として機能する。表示画面28が本発明の「図柄表示手段」に相当する。期待度シンボル82が「期待度シンボル」に相当する。表示画面28内の期待度表示部81が「期待度表示手段」に相当する。通常態様83および上昇確定態様84が「複数の表示態様」に相当する。図10のS99およびS100で期待度シンボル82を表示するCPU581が「表示制御手段」として機能する。図10に示すサブ制御基板処理を実行するCPU581が「報知制御手段」として機能する。図11のS99、S100で期待度を上昇させるCPU581が「上昇手段」として機能する。図11のS90、S99でスベリ演出を実行するCPU581が「スベリ制御手段」として機能する。図11のS101で期待度の上昇を終了させるCPU581が「終了手段」として機能する。
本発明は、以上詳述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。まず、期待度を表示させる態様は適宜変更できる。例えば、期待度シンボル82の個数でなく、数値、色の変化、キャラクターの動作等によって期待度を表示してもよいことは言うまでもない。表示画面28とは別に、期待度を表示するための表示装置を設けても良い。また、音声、可動役物の動作等を利用して期待度を遊技者に報知してもよい。また、映像を表示する表示画面28を用いてデモ図柄を変動させるのではなく、ドラムに表示されたデモ図柄を機械的に変動させる遊技機にも、本発明は適用できる。
上記実施形態では、スベリ演出が実行された場合だけでなく、右のデモ図柄の変動中にも期待度が上昇する。しかし、期待度を上昇させる際に必ずスベリ演出を伴うようにしてもよい。この場合でも、遊技者は、大当たりに対する期待度を容易に把握することができる。さらに、スベリ演出の実行タイミングをランダムに変化させたり、演出の途中で動画を挿入したりすることで、期待度報知演出の内容を多様化させても、遊技者は容易に期待度を把握できる。
上記実施形態では、右のデモ図柄を再加速させるスベリ演出が実行される。しかし、再加速させる図柄(本発明の「特定図柄」に相当)が右のデモ図柄に限られないことは言うまでもない。
上記実施形態のパチンコ機1は、右のデモ図柄を停止させることで、実行中の期待度表示演出における期待度の上昇を終了させる。しかし、右のデモ図柄の停止後に期待度を上昇させることも可能である。例えば、リーチ演出の実行中に期待度シンボル82を追加表示させてもよい。
上記実施形態では、期待度表示演出は必ずリーチ演出を伴う。つまり、期待度シンボル82が1つでも表示された時点で、リーチ演出が実行されることが確定する。しかし、期待度を表示した後に、リーチ演出を実行せずにデモ図柄を確定表示させてもよいことは言うまでもない。
上記実施形態では、期待度を上昇させるタイミングがあらかじめ定められている。よって、遊技者は、期待度上昇タイミングの到来後に右のデモ図柄の減速が実行されなければ、期待度が必ず上昇することを認識できる。しかし、期待度を上昇させるタイミングをあらかじめ定めずに変化させても、本発明は実現できる。この場合、遊技者は、期待度が上昇するタイミングを予測できないため、期待度が上昇することを常に期待しながら演出を楽しむことができる。
上記実施形態では、期待度シンボル82が上昇確定態様84で表示されると、期待度がさらに1回上昇することが確定する。期待度を2段階以上上昇させることが確定する上昇確定態様を設けることも可能である。例えば、赤い上昇確定態様84は1段階、金色の上昇確定態様84は2段階の上昇が確定するように、複数の上昇確定態様84を使い分けてもよい。
上記実施形態では、それぞれの期待度上昇タイミングで期待度シンボル82が1つずつ追加表示される。しかし、1回のタイミングで2つ以上の期待度シンボル82を追加表示させてもよい。つまり、期待度の上昇量を適宜変化させることで、期待度表示演出に対する遊技者の興趣をさらに強く惹き付けることができる。