JP2016105435A - 受電装置および送電装置 - Google Patents

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浩章 湯浅
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Abstract

【課題】同じ外形形状であっても、コアの重量の増加およびコストの増加を抑制することを可能とする構造を有する、受電装置および送電装置を提供する【解決手段】この受電装置は、フェライトコア260と、フェライトコア260の一方面側に設けられ、中央に中空部が形成されたコイルとを備え、フェライトコア260は、コイルの中空部に配置された複数の第1分割コア260Aと、複数の第1分割コア260Aの外周側において第1分割コア260Aを取り囲むように環状に配置された複数の第2分割コア260Bとを含み、コイルおよびフェライトコア260を平面視した場合に、複数の第1分割コア260Aの間の隙間S1は、複数の第2分割コア260Bの間の隙間S2よりも小さい。【選択図】図4

Description

本発明は、非接触で電力を送電装置から受電する受電装置を備える電力伝送システムに用いられる、その受電装置および送電装置に関する。
非接触で電力を送受電する送電装置および受電装置を用いる電力伝送システムとして、特開2013−154815号公報(特許文献1)、特開2013−146154号公報(特許文献2)、特開2013−146148号公報(特許文献3)、特開2013−110822号公報(特許文献4)、特開2013−126327号公報(特許文献5)、特開2008−120239号公報(特許文献6)および、特開2013−051285号公報(特許文献7)等が挙げられる。
たとえば、特許文献6に開示された受電装置は、複数のブロックコアを積層して構成された薄肉部と厚肉部とを有する板状コアと、この板状コアに装着された環状形状のコイルとを備えている。
また、特許文献7に開示された受電装置は、巻回されたコイル線上に放射線状に分割された分割コアを備えるコア付コイル装置が開示されている。
特開2013−154815号公報 特開2013−146154号公報 特開2013−146148号公報 特開2013−110822号公報 特開2013−126327号公報 特開2008−120239号公報 特開2013−051285号公報
受電装置を構成するコアにおいて、たとえば特許文献6に開示されるような薄肉部と厚肉部とを有するコアを、複数のブロックコアを積層して構成した場合には、コアの重量の増加およびコストの増加が懸念される。また、非接触で電力を送電装置から受電装置に送電する電力伝送システムにおいては、結合係数およびインダクタンス値を確保するために、コアサイズは大きい方が好ましい。しかし、コアが大型化すると、より一層に重量の増加およびコストの増加が懸念される。送電装置においても同様の課題が懸念される。
この発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、同じ外形形状であっても、コアの重量の増加およびコストの増加を抑制することを可能とする構造を有する、受電装置および送電装置を提供することを目的とする。
この受電装置および送電装置においては、フェライトコアと、前記フェライトコアの一方面側に設けられ、中央に中空部が形成されたコイルとを備え、前記フェライトコアは、前記コイルの前記中空部に配置された複数の第1分割コアと、複数の前記第1分割コアの外周側において前記第1分割コアを取り囲むように環状に配置された複数の第2分割コアとを含み、前記コイルおよび前記フェライトコアを平面視した場合に、複数の前記第1分割コアの間の隙間は、複数の前記第2分割コアの間の隙間よりも小さい。
上記構成により、フェライトコアは、分割された第1分割コアおよび第2分割コアにより構成されるため、一体に形成されるフェライトコアに比べ、フェライトコア重量の増加およびコストの増加を抑制することを可能とする。
また、コイルの中空部側においては、磁束密度が高いため、第1分割コア同士の間の隙間を小さくすることで、磁束の漏れを小さくすることができる。一方、コイルの外周側においては、中央部よりも磁束密度が高くないため、第2分割コア同士の間の隙間を、第1分割コア同士の間の隙間よりも大きくすることができる。これにより、フェライトコア重量の増加およびコストの増加をさらに抑制することを可能とする。
同じ外形形状であっても、コアの重量の増加およびコストの増加を抑制することを可能とする受電装置および送電装置を提供することを可能とする。
実施の形態における電力伝送システムを示す図である。 実施の形態における受電装置の構成を示す斜視図である。 実施の形態における送電装置の構成を示す斜視図である。 実施の形態における受電装置に用いられるフェライトコアの構造を示す平面図である。 関連技術における受電装置に用いられるフェライトコアの構造を示す平面図である。 図2中のVI−VI線矢視断面図である。 実施の形態における受電装置に用いられるフェライトコアの他の構造を示す平面図である。 実施の形態における送電装置に用いられるフェライトコアの構造を示す平面図である。 図3中のIX−IX線矢視断面図である。 実施の形態における送電装置に用いられるフェライトコアの他の構造を示す平面図である。
本発明に基づいた一例における実施の形態について、以下、図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。同一の部品、相当部品に対しては、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。実施の形態における構成を適宜組み合わせて用いることは当初から予定されていることである。図においては、実際の寸法比率では記載しておらず、構造の理解を容易にするために、一部比率を異ならせて記載している。
以下に用いる各図において、図中の矢印Fの示す方向は、車両の前進方向および後進方向である車両前後方向を示し、図中の矢印Wの示す方向は、車両前後方向に対して直交する車両の左右方向である車両幅方向を示す。
(電力伝送システム1000)
図1を参照して、非接触で電力を伝送する電力伝送システム1000について説明する。電力伝送システム1000は、電動車両100に搭載される受電装置10と、駐車場等の設備側に設置される送電装置50とを備える。電動車両100は、受電装置10および車両本体105を含む。
(受電装置10)
受電装置10は、コイルユニット200、および、コイルユニット200により受電された電力を蓄える蓄電装置としてのバッテリ150との間に設けられる電気機器110を含む。コイルユニット200は、コイル250およびフェライトコア260を有する。フェライトコア260は、後述するように、複数の分割コアを並べて構成されている。
本実施の形態では、コイル250としては、外観において中央に中空部が形成された略矩形の環状の形態を有する渦巻き型コイルを採用している。電気機器110は、コンデンサ120、整流器130、および、DC/DCコンバータ140等を有する。図示では、コイル250およびコンデンサ220は、直列接続されるが、これらは並列接続されてもよい。
車両本体105は、電気機器110のDC/DCコンバータ140に接続されるバッテリ150、パワーコントロールユニット160、モータユニット170、および通信部180などを含む。
コイル250の巻数は、コイル250と後述のコイル450との間の距離、ならびにコイル250とコイル450との共鳴強度を示すQ値(たとえばQ≧100)およびその結合度を示す結合係数(κ)などが大きくなるように適宜設定される。コイル250は、コンデンサ220を介して整流器130に接続される。整流器130は、コイルユニット200から供給される交流電流を直流電流に変換し、DC/DCコンバータ140に供給する。
(送電装置50)
送電装置50は、コイルユニット400と電気機器300とを含む。コイルユニット400は、コイル450およびフェライトコア460を有する。フェライトコア260は、後述するように、複数の分割コアを並べて構成されている。
本実施の形態では、コイル450としては、外観において中央に中空部が形成された略矩形の環状の形態を有する渦巻き型コイルを採用している。電気機器300は、コンデンサ420、高周波電力装置310、送電ECU320および通信部322を含む。外部の交流電源330とは、コンセントプラグ340等を用いて着脱可能に接続される。図示では、コイル450およびコンデンサ420は、直列接続されるが、これらは並列接続されてもよい。
高周波電力装置310は、交流電源330から受ける電力を高周波の電力に変換し、変換した高周波電力をコイル450へ供給する。コイル450は、コイルユニット200のコイル250へ、電磁誘導により非接触で電力を送電する。
(受電装置10の構成)
図2を参照して、本実施の形態における受電装置10の構成について説明する。図2は、受電装置10の構成を示す斜視図である。なお、受電装置10は、通常車両の底面に搭載され、コイル250がコイル450に対向するように配置される(図1参照)が、図2においては、説明の便宜上天地を逆にして記載している。
この受電装置10は、上記したように送電装置50から非接触で電力を受電するコイルユニット200と、コイルユニット200に接続される電気機器110とを有し、これらのコイルユニット200および電気機器110は、筐体600の中に収容されている。したがって、本実施の形態における受電装置10においては、コイルユニット200および電気機器110が一体化された構成を有している。筐体600は、設置壁610、蓋部材620、および、側壁630を含む。
渦巻き型コイルが採用されたコイル250は、車両の上下方向に延びる受電巻回軸CL1の周囲を取り囲むようにコイル線C2が巻回された矩形環状の外形形状を有する。コイル線C2には、銅線等が用いられている。筐体600内において、電気機器110は、コイルユニット200に対して、車両前後方向に配置されている。図2においては、電気機器110を、前後方向に2分割して配置しているが、電気機器110を、コイルユニット200の車両前後方向の前側又は後側、あるいは、車両幅方向に配置してもよい。
(送電装置50の構成)
図3を参照して、本実施の形態における送電装置50の構成について説明する。図3は、送電装置50の構成を示す斜視図である。この送電装置50は、上記したように受電装置10に非接触で電力を送電するコイルユニット400と、コイルユニット400に接続される電気機器300とを有し、これらのコイルユニット400および電気機器300は、筐体600の中に収容されている。したがって、本実施の形態における送電装置50においては、コイルユニット400および電気機器300が一体化された構成を有している。筐体600は、設置壁610、蓋部材620、および、側壁630を含む。
渦巻き型コイルが採用されたコイル450は、車両の上下方向に延びる送電巻回軸CL2の周囲を取り囲むようにコイル線C1が巻回された矩形環状の外形形状を有する。コイル線C1には、銅線等が用いられている。筐体600内において、電気機器300は、コイルユニット400に対して、車両の前後方向に配置されている。図3においては、電気機器300を、前後方向に2分割して配置しているが、電気機器300を、コイルユニット400の車両の前側または後ろ側、あるいは、幅方向に配置してもよい。
(受電装置10のフェライトコア260の構成)
図4を参照して、受電装置10のフェライトコア260の構成について説明する。図4は、フェライトコア260の構造を示す平面図である。ここで、平面図とは、受電装置10が電動車両100に搭載された状態において、受電巻回軸CL1の軸方向に沿ってフェライトコア260を見た状態の図であり、図4では天地を逆にして図示している。
このフェライトコア260は、上記コイル250の中空部に配置された複数の第1分割コア260Aと、これら複数の第1分割コア260Aの外周側において第1分割コア260を取り囲むように環状に配置された複数の第2分割コア260Bとを含む。
本実施の形態では、第1分割コア260Aおよび第2分割コア260Bには、同じ正方形形状の分割コアが用いられている。第1分割コア260Aは、3行3列に合計9枚の分割コアが、平面視において相互に隙間S1を設けて配置されている。第2分割コア260Bは、第1分割コア260Aの外周側において、一辺に4枚の分割コア(合計12枚)が、平面視において相互に隙間S2を設けて配置されている。
本実施の形態では、平面視した場合に、第1分割コア260Aの外周縁部と第2分割コア260Bの内周縁部とは一部が重なり合うように配置されている。後述するが、環状に配置された複数の第2分割コア260Bの内周側には、搭載物の一例として、一部の電気機器110が配置される。
ここで、図5に示すように、仮に図4に示す構造を、一体物のフェライトコアを用いて製造した場合には、フェライトコアの全体の重量の増加およびコストの増加を招くことになる。また、第1分割コア260A、第2分割コア260Bを各々、1枚のフェライトで形成すると、各フェライトの大きさが大きくなり、製作するのが非常に困難となる。
一方、本実施の形態にけるフェライトコア260は、分割された第1分割コアおよび第2分割コアにより構成されるため、一体に形成されるフェライトコアに比べ、フェライトコア重量の増加およびコストの増加を抑制することを可能とする。
また、コイルの中空部側においては、磁束密度が高いため、第1分割コア260A同士の間の隙間S1を小さくすることで(15mm以下程度)、磁束の漏れを小さくすることができる。一方、コイル250の外周側においては、中央部よりも磁束密度が高くないため、第2分割コア260B同士の間の隙間S2を、第1分割コア260A同士の間の隙間S1よりも大きくすることができる。また、第2分割コア間の隙間S2は結合係数およびインダクタンス値への影響も少ないため、隙間S2を大きくしても、結合係数の低下やココイルのインダクタンス値の変動など弊害が生じにくい。これにより、フェライトコア重量の増加およびコストの増加をさらに抑制することを可能とする。
(受電装置10の内部構成)
次に、図6を参照して、受電装置10の内部構成について説明する。図6は、図2中VI−VI線矢視断面図である。
図6を参照して、本実施の形態における受電装置10は、上述の第1分割コア260Aおよび第2分割コア260Bを用いて形成されたフェライトコア260が、凸型のシールド261の上に載置されている。
フェライトコア260は、上述したように、第1分割コア260Aの外周縁部と第2分割コア260Bの内周縁部とは一部が重なり合うように配置されていることから、コイル250が載置される側に向けて第1分割コア260Aが第2分割コア260Bに対して、膨らむ形状となり、コイル250は、第1分割コア260Aの外周面を取り囲むように配設される。
フェライトコア260、コイル250、および、シールド261,640は、筐体600内に収容されている。筐体600は、アルミ等の金属製の設置壁610および樹脂製の蓋部材620から構成され、紙面垂直方向には樹脂製の側壁630(図2参照)が配置されている。シールド640は、アルミ、銅等の金属製の材料より構成されている。
筐体600内において、シールド640のフェライトコア260とは反対側には収容部600Bが形成され、電気機器110が収容されている。また、本実施の形態では、フェライトコア260には、コイル250側に向けて膨らむ凸部が設けられていることから、シールド640と凸部との間にも所定の空間が形成され、この領域にも電気機器110が配置されている。
通常、電気機器110は金属を含む部材により構成されているが、第2分割コア260Bの内周側に、このように金属を含む搭載物を配置することで、受電装置10の高さ(厚さ)の大型化を抑制することができる。
また、電気機器110と第2分割コア260Bとの間の隙間S3は、第1分割コア260A同士の間の隙間S1よりも大きいことが好ましい。これにより、電気機器110に磁束が入りこむことを回避することができる。
(フェライトコアの他の形態)
図7を参照して、他の形態を有するフェライトコア260Xについて説明する。図7は、フェライトコアの他の構造を示す平面図である。
上述のフェライトコア260における第1分割コア260Aは、平面視において、3行3列に合計9枚の正方形の分割コアを配置した構成を有しているが、図7に示すフェライトコア260Xの第1分割コア260A1は、コイル250の受電巻回軸CL1から放射状に延びる方向に沿って、複数の第1分割コア260A1同士の間の隙間S1が形成されている。その結果、本実施の形態においては、第1分割コア260A1は、それぞれ2等辺三角形の形態を有する。
ここで、送電装置からの磁束は、たとえば、第1分割コア260Aの表面から第1分割コア内に入り込む。そして、磁束は、中心線CL1を中心として放射状に進み、第2分割コア260B内に入り込む。その後、磁束は、第2分割コア260Bの外周縁部側から送電装置に向けて出射される。
その一方で、複数の第1分割コア260A1同士の間の隙間S1をコイル250の受電巻回軸CL1から放射状に延びる方向に沿って形成するようにすることで、分割コアの間の隙間(ギャップ)を磁束が跨ることなく分割コアの内部を磁束が通過することが可能となる。その結果、磁束が隙間(ギャップ)を跨るときに生じる漏洩磁界を低減することが可能となる。これにより、第1分割コア260Aの背面側に配置された機器などに磁束が入り込み、当該機器などが熱くなったり、電力伝送効率が低下することを抑制することができる。
(送電装置50のフェライトコア460の構成)
次に、図8を参照して、送電装置50のフェライトコア460の構成について説明する。図8は、フェライトコア460の構造を示す平面図である。ここで、平面図とは、送電装置50が電動車両100に搭載された状態において、送電巻回軸CL2の軸方向に沿ってフェライトコア460を見た状態の図である。
このフェライトコア460は、上記コイル450の中空部に配置された複数の第1分割コア460Aと、これら複数の第1分割コア460Aの外周側において第1分割コア460を取り囲むように環状に配置された複数の第2分割コア460Bとを含む。
本実施の形態では、第1分割コア460Aおよび第2分割コア460Bには、同じ正方形形状の分割コアが用いられている。第1分割コア460Aは、4行3列に合計12枚の分割コアが、平面視において相互に隙間S1を設けて配置されている。第2分割コア460Bは、第1分割コア460Aの外周側において、車両前後方向に4枚、車両幅方向に5枚、合計14の分割コアが、平面視において相互に隙間S2を設けて配置されている。
本実施の形態では、平面視した場合に、第1分割コア460Aの外周縁部と第2分割コア460Bの内周縁部とは一部が重なり合うように配置されている。後述するが、環状に配置された複数の第2分割コア460Bの内周側には、搭載物の一例として、一部の電気機器300が配置される。
本実施の形態におけるフェライトコア460も上記フェライトコア260の場合と同様に、分割された第1分割コアおよび第2分割コアにより構成されるため、一体に形成されるフェライトコアに比べ、フェライトコア重量の増加およびコストの増加を抑制することを可能とする。
また、コイルの中空部側においては、磁束密度が高いため、第1分割コア460A同士の間の隙間S1を小さくすることで(15mm以下程度)、磁束の漏れを小さくすることができる。一方、コイル450の外周側においては、中央部よりも磁束密度が高くないため、第2分割コア460B同士の間の隙間S2を、第1分割コア460A同士の間の隙間S1よりも大きくすることができる。また、結合係数およびインダクタンス値への影響も少ない。これにより、フェライトコア重量の増加およびコストの増加をさらに抑制することを可能とする。
(送電装置50の内部構成)
次に、図9を参照して、送電装置50の内部構成について説明する。図9は、図2中IX−IX線矢視断面図である。
図9を参照して、本実施の形態における送電装置50は、上述の第1分割コア460Aおよび第2分割コア460Bを用いて形成されたフェライトコア460が、凸型のシールド461の上に載置されている。
フェライトコア460は、上述したように、第1分割コア460Aの外周縁部と第2分割コア460Bの内周縁部とは一部が重なり合うように配置されていることから、コイル450が載置される側に向けて第1分割コア460Aが第2分割コア460Bに対して、膨らむ形状となり、コイル450は、第1分割コア460Aの外周面を取り囲むように配設される。
フェライトコア460、コイル450、および、シールド461,640は、筐体600内に収容されている。筐体600は、アルミ等の金属製の設置壁610および樹脂製の蓋部材620から構成され、紙面垂直方向には樹脂製の側壁630(図3参照)が配置されている。シールド640は、アルミ、銅等の金属製の材料より構成されている。
筐体600内において、シールド640のフェライトコア460とは反対側には収容部600Bが形成され、電気機器300が収容されている。また、本実施の形態では、フェライトコア460には、コイル450側に向けて膨らむ凸部が設けられていることから、シールド640と凸部との間にも所定の空間が形成され、この領域にも電気機器300が配置されている。
通常、電気機器300は金属を含む部材により構成されているが、第2分割コア460Bの内周側に、このように金属を含む搭載物を配置することで、送電装置50の高さ(厚さ)の大型化を抑制することができる。
また、電気機器300と第2分割コア460Bとの間の隙間S3は、第1分割コア460A同士の間の隙間S1よりも大きいことが好ましい。これにより、電気機器300に磁束が入りこむことを回避することができる。
(フェライトコアの他の形態)
図7を参照して、他の形態を有するフェライトコア460Xについて説明する。図7は、フェライトコアの他の構造を示す平面図である。
上述のフェライトコア460における第1分割コア460Aは、平面視において、3行3列に合計9枚の正方形の分割コアを配置した構成を有しているが、図7に示すフェライトコア460Xの第1分割コア460A1は、コイル450の送電巻回軸CL2から放射状に延びる方向に沿って、複数の第1分割コア460A1同士の間の隙間S1が形成されている。その結果、本実施の形態においては、第1分割コア460A1は、それぞれ2等辺三角形の形態を有する。
このように、複数の第1分割コア460A1同士の間の隙間S1をコイル450の送電巻回軸CL2から放射状に延びる方向に沿って形成するようにすることで、分割コアの間の隙間(ギャップ)を磁束が跨ることなく分割コアの内部を磁束が通過することが可能となる。その結果、磁束が隙間(ギャップ)を跨るときに生じる漏洩磁界を低減することが可能となる。
特に、図9に示すように、第1分割コア460A1の背面側には、シールド461が配置されており、仮に、隙間S1から磁束が漏れたとすると、当該漏れ磁束はシールド461内に入り、渦電流損が生じたり、シールド461が高温化するおそれがある。そこで、図10に示す例においては、隙間S1が中心線CL2を中心として放射状に延びるように形成することで、充電効率が低下することを抑制すると共に、シールド461が高温となることを抑制することができる。
以上、実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 受電装置、50 送電装置、100 電動車両、105 車両本体、110,300 電気機器、120,220,420 コンデンサ、130 整流器、140 コンバータ、150 バッテリ、160 パワーコントロールユニット、170 モータユニット、180,322 通信部、200,400 コイルユニット、250,450 コイル、260,260X,460,460X フェライトコア、260A,260A1,460A,460A1 第1分割コア、260B,260B1,460B,460B1 第2分割コア、310 高周波電力装置、330 交流電源、640 シールド、600 筐体、600B 収容部、610 設置壁、620 蓋部材、630 側壁、1000 電力伝送システム。

Claims (6)

  1. 送電装置から非接触で電力が伝送される受電装置であって、
    フェライトコアと、
    前記フェライトコアの一方面側に設けられ、中央に中空部が形成されたコイルと、
    を備え、
    前記フェライトコアは、
    前記コイルの前記中空部に配置された複数の第1分割コアと、
    複数の前記第1分割コアの外周側において前記第1分割コアを取り囲むように環状に配置された複数の第2分割コアと、を含み、
    前記コイルおよび前記フェライトコアを平面視した場合に、複数の前記第1分割コアの間の隙間は、複数の前記第2分割コアの間の隙間よりも小さい、受電装置。
  2. 前記コイルの前記中空部に配置される複数の前記第1分割コアは、
    前記コイルの巻回軸から放射状に延びる方向に沿って、複数の前記第1分割コアの間の隙間が形成されている、請求項1に記載の受電装置。
  3. 前記第1分割コアおよび前記第2分割コアを平面視した場合に、
    前記第1分割コアの外周縁部と前記第2分割コアの内周縁部とは重なり合うように配置され、
    環状に配置された複数の前記第2分割コアの内周側には、金属を含む搭載物が配置され、
    前記搭載物および前記第2分割コアを平面視した場合に、前記搭載物と前記第2分割コアとの間の隙間は、複数の前記第1分割コアの間の隙間よりも大きい、請求項1または2に記載の受電装置。
  4. 送電装置から非接触で電力が伝送される受電装置であって、
    フェライトコアと、
    前記フェライトコアの一方面側に設けられ、中央に中空部が形成されたコイルと、
    を備え、
    前記フェライトコアは、
    前記コイルの前記中空部に配置された複数の第1分割コアと、
    複数の前記第1分割コアの外周側において前記第1分割コアを取り囲むように環状に配置された複数の第2分割コアと、を含み、
    前記コイルおよび前記フェライトコアを平面視した場合に、複数の前記第1分割コアの間の隙間は、複数の前記第2分割コアの間の隙間よりも小さい、送電装置。
  5. 前記コイルの前記中空部に配置される複数の前記第1分割コアは、
    前記コイルの巻回軸から放射状に延びる方向に沿って、複数の前記第1分割コアの間の隙間が形成されている、請求項4に記載の送電装置。
  6. 前記第1分割コアおよび前記第2分割コアを平面視した場合に、
    前記第1分割コアの外周縁部と前記第2分割コアの内周縁部とは重なり合うように配置され、
    環状に配置された複数の前記第2分割コアの内周側には、金属を含む搭載物が配置され、
    前記搭載物および前記第2分割コアを平面視した場合に、前記搭載物と前記第2分割コアとの間の隙間は、複数の前記第1分割コアの間の隙間よりも大きい、請求項4または5に記載の送電装置。
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