JP2016104656A - エレベータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】かご側に設置された反射型の光電センサを使用して、乗場の上方から流入してくる煙をいち早く検出することができるエレベータ装置を提供する。【解決手段】かご扉の上方に設置され照射した光の反射光量を測定する光電センサと、乗場扉のかご扉と対向する面に設けられかご扉及び乗場扉の閉鎖状態で光電センサから照射された光をかご扉の上方と乗場扉の上方との間の所定位置に向けて反射する反射板と、所定位置に設けられ乗場から乗場扉の上方の隙間を経由して流入される気体を案内するとともに、反射板で反射された光を気体を介して受光し反射板に向けて反射する反射面を有する案内手段とを備え、かごが乗場に到着後、光電センサから照射した光が反射板より反射される反射光量の変化により所定位置への煙の流入の有無を検出する。【選択図】 図3
Description
本発明は、乗場の利用客の有無を検出するためにかご側に設置された反射型の光電センサを使用して、乗場または昇降路内の煙の発生の有無を検出するエレベータ装置に関するものである。
一般的なエレベータ装置は、建物内で発生した火災の情報は建物側に設置された火災報知機等からの外部信号として入力される。エレベータ装置はこの入力された外部信号に基づいて所定の火災管制運転を実施し、避難階でかご内の乗客を降ろすようになっている。しかしながら、入力された外部信号だけでは火災による各階毎の詳細な環境状況はわからないため、もし避難階の乗場に煙が流入しているような場合には、その階での乗客の避難が適切ではないという場合も考えられる。
これに対して、エレベータ装置のかご側で煙を検出する技術として例えば特許文献1では、かごの出入口に互いに離れて配置した複数の光電装置を設け、かご扉の全閉時に複数の光電装置が発した光が同時に遮断された場合には光が煙により遮断されたと判断する遮光判断装置を備え、煙を検出した場合にはかごの扉開放を禁止するものが提案されている。
しかしながら、従来のエレベータ装置は、かごの出入口に複数の光電装置を備えその複数の光電装置が発した光が同時に遮断されることで煙を検出するようになっているため、乗場の天井付近に煙が流入し、乗場の床面付近には煙が流入していないような状態ではこの煙の検出ができないことを見出した。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、乗場の利用客の有無を検出するためにかご側に設置された反射型の光電センサを使用して、一般的には建物の各階の乗場の上方から流入してくる煙をいち早く検出することができるエレベータ装置を提供するものである。
本発明のエレベータ装置は、かご扉の上方に設置され、乗場側に向けて照射した光が被検出体により反射される反射光量を測定し測定値に応じた信号を出力する光電センサと、かご扉及び乗場扉が開放されたときに光電センサの出力信号から乗場の利用客の有無を検出する制御手段とを有するエレベータ装置において、乗場扉のかご扉と対向する面に設けられ、かご扉及び乗場扉が閉鎖状態で光電センサから照射された光をかご扉の上方と乗場扉の上方との間の所定位置に向けて反射する反射板と、所定位置に設けられ、乗場から乗場扉の上方の隙間を経由して流入される気体を案内するとともに、反射板で反射された光を気体を介して受光し反射板に向けて反射する反射面を有する案内手段とを備え、制御手段は、かごが乗場に到着後、かご扉及び乗場扉が閉鎖状態で、光電センサから照射された光が反射板より反射される反射光量の変化により所定位置への煙の流入の有無を検出するものである。
上記のように構成されたエレベータ装置は、かご側に設置された反射型の光電センサを使用して、かご扉及び乗場扉の開放時には乗場の利用客有無の検出を行い、かご扉及び乗場扉の閉鎖時には、火災発生時に乗場扉の上方の隙間から流入される煙をいち早く検出することができる。
実施の形態1.
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態1について詳細に説明する。図1は本発明のエレベータ装置の概要を示す図である。昇降路1内を昇降するかご2にはかご出入口3が設けられ、かご出入口3は、水平に移動されるかご扉4により開閉される。また、かご2が停止する各階の乗場5には乗場出入口6が設けられ、乗場出入口6は、水平に移動される乗場扉7により開閉される。ここで乗場扉7は、かご扉4の開閉に伴って連動して開閉されるようになっている。さらに、かご扉4の上方には照射した照射光Xが被検出体等により反射されてくる反射光Yの光量を測定する光電センサ10が取付板9を使用してかご2に取付けられている。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態1について詳細に説明する。図1は本発明のエレベータ装置の概要を示す図である。昇降路1内を昇降するかご2にはかご出入口3が設けられ、かご出入口3は、水平に移動されるかご扉4により開閉される。また、かご2が停止する各階の乗場5には乗場出入口6が設けられ、乗場出入口6は、水平に移動される乗場扉7により開閉される。ここで乗場扉7は、かご扉4の開閉に伴って連動して開閉されるようになっている。さらに、かご扉4の上方には照射した照射光Xが被検出体等により反射されてくる反射光Yの光量を測定する光電センサ10が取付板9を使用してかご2に取付けられている。
図2は昇降路1側から見た乗場扉7の正面図、図3は図1の光電センサ10付近の拡大図を示す。乗場扉7の昇降路1側の面には、かご扉4及び乗場扉7が閉鎖状態で、光電センサ10から照射された照射光Xを、かご扉4の上方と乗場扉7の上方との間の所定位置に設置された案内手段としての煙案内板20に向けて反射する反射板21が設けられている。煙案内板20は、乗場出入口6の上方の昇降路壁1a側から張り出すように設けられ、乗場5側から乗場出入口6を介し、乗場扉7の上方の隙間を経由して流入される気体を案内できるようになっている。またこの煙案内板20の下側の面は、反射板21で反射された光を受光し、反射板21に向けて反射する反射面となっている。
ここで反射板21は、光電センサ10から照射された照射光Xを煙案内板20の反射面に向けて正反射でき、煙案内板20の反射面から反射された反射光Yを光電センサ10に向けて正反射できる角度で設置されている。ここで反射板21及び煙案内板20の反射面の材質は、照射光Xである赤外光の反射率の高いものが使用されている。さらに、反射板21の反射面は、長期間の使用において塵埃等を蓄積しづらくするため、乗場5の床面と平行とせずに乗場扉7からかご扉4側に向けて斜め下方向に傾斜させて設置されている。
図4に本発明の制御ブロック図を示す。光電センサ10は、制御手段としての光電センサ制御部30及びかご制御部40からの指令に応じて照射光Xを照射すると共に、反射光Yの測定データを光電センサ制御部30に対して返信する。かご制御部40は、光電センサ制御部30の判定結果に基づいてかご駆動部50及びかご扉駆動部60に対して指令を出力する。
光電センサ10は、投光部11と受光部12で構成され、投光部11には、赤外光を照射する発光ダイオード11aと、発光ダイオード11aの発光量を調整する発光量調整部11bが搭載されている。また、受光部12には、照射された照射光Xが被検出体等から反射されて返ってくる反射光Yを受光するためのフォトダイオード12aと、フォトダイオード12aのアナログ出力をディジタル変換するAD変換部12bが搭載されている。さらに、この受光部12の表面には、赤外光以外の外乱光による影響を排除するため、投光部11から照射された赤外光の波長成分を通過させるための光学フィルタ12cが設置されている。
この光電センサ10を使用して、かご制御部40が乗場5の利用客8の有無を検出する動作について説明する。このときの光電センサ10の被検出体は乗場5の利用客8である。ここで、エレベータが設置される乗場5の周囲環境や、利用客8の着用している衣服等の色・素材により、照射光Xに対する反射光Yの割合は大きく変化する。これについては、事前に実験等で照射光Xの光量と被検出体有無を判定する反射光Yの閾値を決定し、光量は扉開時照射光量として光電センサ制御部30の発光量制御部32に登録し、閾値については扉開時閾値として光電センサ制御部30の判定部31に登録しておく。
かご2が乗場5に到着し、かご扉4及び乗場扉7が開放されている状態で、扉開時照射光量に基づいた指令が発光量制御部32から発光量調整部11bに出力され、発光ダイオード11aから乗場5に向けて照射光Xが照射される。このときフォトダイオード12aで受光された反射光Yの測定値はAD変換部12bを介して光電センサ制御部30の判定部31に入力される。判定部31では、AD変換部12bから入力された値が扉開時閾値以上(反射光量大)の場合にはH信号を、扉開時閾値未満(反射光量小)の場合にはL信号をかご制御部40へ出力する。
かご制御部40は、判定部31からH信号が入力された場合には被検出体有り、つまり乗場5の利用客8が存在すると判断し、判定部31からL信号が入力された場合には乗場5の利用客8が不在と判断する。この利用客8の検出結果に基づくその後の処理については後述する。
次にこの光電センサ10を使用して、かご制御部40が乗場5または昇降路1内の煙Sの有無を検出する動作について説明する。このときの光電センサ10の被検出体は反射板21である。この場合の検出はかご扉4及び乗場扉7の閉鎖状態で行うため外光による光の影響が少なく、照射光Xは扉開時照射光量よりは少ない光量に設定できる。こちらについても、事前に実験等で照射光Xの光量と煙Sの有無を判定する反射光Yの閾値を決定し、光量は扉閉時照射光量として光電センサ制御部30の発光量制御部32に登録し、閾値については第1の閾値としての扉閉時閾値として光電センサ制御部30の判定部31に登録しておく。
かご2が乗場5に到着し、かご扉4及び乗場扉7が閉鎖状態で、扉閉時照射光量に基づいた指令が発光量制御部32から発光量調整部11bに出力され、発光ダイオード11aから反射板21に向けて照射光Xが照射される。照射光Xは、反射板21から煙案内板20の反射面に届き、煙案内板20の反射面で反射された反射光Yは反射板21を介してフォトダイオード12aに入力される。フォトダイオード12aで受光された反射光Yは、AD変換部12bを介して光電センサ制御部30の判定部31に入力される。判定部31では、AD変換部12bから入力された値が扉閉時閾値以上(反射光量大)の場合にはH信号を、扉閉時閾値未満(反射光量小)の場合にはL信号をかご制御部40へ出力する。
かご制御部40は、判定部31からH信号が入力された場合には、反射光量大のため煙S無しと判断し、判定部31からL信号が入力された場合には、反射光量小のため煙S有りと判断する。この煙S有無の判断結果に基づくその後の処理については後述する。
ここで、扉閉時閾値の設定方法について説明する。煙案内板20の下方に煙S等の赤外光を遮蔽するような気体が無い場合には、発光ダイオード11aから反射板21に向けて照射された照射光Xは、反射板21から煙案内板20の反射面に届き、煙案内板20の反射面で反射された反射光Yは反射板21を介してフォトダイオード12aに入力される。フォトダイオード12aには、反射板21及び煙案内板20による反射により減衰された赤外光が受光されることとなるが、赤外光が散乱する要因はほとんどないため、照射光Xの光量に、反射板21及び煙案内板20の反射率を乗じた値の光量が反射光Yとして入力されることとなる。
これに対して煙案内板20の下方に煙S等の赤外光を遮蔽するような気体が存在するような場合には、発光ダイオード11aから反射板21に向けて照射された照射光Xは、反射板21から煙案内板20の反射面に全てが届かず、一部の照射光Xは煙Sの粒子により散乱光となる。したがって、煙案内板20から反射板21に反射される光量も、赤外光を遮蔽するような気体が無い場合に比べ大きく減少する。ここで、照射光Xの光量が大き過ぎると、煙Sの粒子による散乱光が反射光Yとして誤検出される可能性があるため、照射光Xの光量はできるだけ小さいことが好ましい。
以上のことから煙Sの有無を検出するための扉閉時閾値は、照射光Xの光量に反射板21及び煙案内板20の反射率を乗じて求めた値と、煙Sを発生させて行った実験結果から求めた値との間で適宜設定することができる。
以上のように構成された本発明の実施の形態1のエレベータ装置の動作について図5の動作フローチャートに従って詳細に説明する。かご制御部40は、ステップS101でかご2が目的階の乗場5に到着すると、ステップS102で発光量制御部32に対して扉閉時発光指令を出力する。発光量制御部32からは、扉閉時照射光量に基づいた指令が発光量調整部11bに出力され、発光ダイオード11aから反射板21に向けて照射光Xが照射される。
フォトダイオード12aで受光された反射光Yは、AD変換部12bを介して判定部31に入力され、扉閉時閾値と比較した結果が出力される。ステップS103で判定部31の出力がH信号の場合には、煙S無しと判断してかご扉駆動部60に対して扉開指令を出力する(ステップS104)。
つぎに、ステップS105で、利用客8の乗降に要する所定の乗降時間を待機した後に、かご制御部40はかご扉駆動部60に対して扉閉指令を出力する(ステップS106)。その後ステップS107で発光量制御部32に対して扉開時発光指令を出力する。発光量制御部32からは、扉開時照射光量に基づいた指令が発光量調整部11bに出力され、発光ダイオード11aから乗場5に向けて照射光Xが照射される。フォトダイオード12aで受光された反射光Yは、AD変換部12bを介して判定部31に入力され、扉開時閾値と比較した結果が出力される。
ステップS108で判定部31の出力がL信号の場合には、乗場5の利用客8が不在と判断して、かご扉駆動部60に対しての扉閉指令を継続する。これは扉閉動作中の扉開幅が所定の設定値以上の間、ステップS108からステップS109を繰り返して行う。
ここで、扉開幅の所定の設定値は例えば400mmのように予め設定される。これは、照射光Xが乗場扉7に照射されてその反射により利用客8が有りと誤検出されることが無いようにするため、照射光Xが乗場扉7に照射されない範囲を制限しているものである。ステップS109で扉開幅が設定値未満となったら、発光量制御部32に対しての扉開時発光指令を解除する(ステップS110)。その後扉閉動作が完了し、処理フローは終了する。
これに対して、ステップS108で判定部31から入力された信号がH信号の場合には、乗場5の利用客8が有りと判断して、かご扉駆動部60に対しての扉閉指令を取消し、扉開指令を出力して(ステップS111)かご扉4を開け、ステップS105に戻る。このようにして、扉閉動作が開始されても乗場5の利用客8が存在する場合には扉を開け、利用客8の乗車を可能とすることで、利便性をよくしている。
以上が、乗場5または昇降路1内に煙Sを検出しない場合の、乗場5の利用客8の有無を検出する動作フローである。一方、乗場5または昇降路1内に煙Sが発生した場合には、ステップS103で判定部31から入力される信号がL信号となる。この場合には、かご扉駆動部60に対して扉開指令を出力することなく、かご制御部40は、予め登録された次の目的階を指定してかご駆動部50に対して走行指令を出す(S112)。また、合わせて扉閉時発光指令を解除する。以上の動作により、目的階に火災による煙Sの流入があることを検出した場合には扉開動作は抑制されるため、かご2内の乗客に直ちに危険が及ぶことを回避することができる。
以上のように構成された本発明のエレベータ装置は、かご扉4の上方に設置され、乗場5側に向けて照射した光が被検出体により反射される反射光量を測定し測定値に応じた信号を出力する光電センサ10と、かご扉4及び乗場扉7が開放されたときに光電センサ10の出力信号から乗場5の利用客8の有無を検出する光電センサ制御部30及びかご制御部40とを有するエレベータ装置において、乗場扉7のかご扉4と対向する面に設けられ、かご扉4及び乗場扉7が閉鎖状態で光電センサ10から照射された光をかご扉4の上方と乗場扉7の上方との間の所定位置に向けて反射する反射板21と、所定位置に設けられ、乗場5から乗場扉7の上方の隙間を経由して流入される気体を案内するとともに、反射板21で反射された光を気体を介して受光し反射板21に向けて反射する反射面を有する煙案内板20とを備え、光電センサ制御部30及びかご制御部40は、かご2が乗場5に到着後、かご扉4及び乗場扉7が閉鎖状態で、光電センサ10から照射された光が反射板21より反射される反射光量の変化により所定位置への煙Sの流入の有無を検出するものである。
これにより、かご2側に設置された反射型の光電センサ10を使用して、かご扉4及び乗場扉7の開放時には乗場5の利用客8有無の検出を行い、かご扉4及び乗場扉7の閉鎖時には、火災発生時に乗場扉7の上方の隙間から流入される煙Sをいち早く検出することができる。さらに、かご2側に光電センサ10を設けることで、建物側から各階の火災情報をエレベータ側に取り込んだり、各乗場5に専用の火災感知器を配置したりする必要もないため、装置を小規模で構成することができる。
また、反射光量の変化は、判定部31が予め定められた扉閉時閾値との比較を行うことにより検出することができる。これにより、かご2が乗場5に到着後、直ちに煙Sの検出を行うことができるとともに、判定部31を簡易な構成とすることができる。
また、かご制御部40は、所定位置への煙Sの流入が有りと検出した場合には、かご扉4の扉開指令を禁止するとともに、かご2を別の階へ走行させる走行指令を出力することができる。これにより、煙Sを検出した場合には扉開動作を抑制することで、かご2内の乗客に直ちに危険が及ぶことを回避することができるとともに、事前に設定された幾つかの避難階のいずれかにかご2を走行させることで、かご2内の乗客を火災の発生していない階で降ろすことが可能となる。
実施の形態2.
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態2について詳細に説明する。実施の形態2のエレベータ装置は、実施の形態1のエレベータ装置に対して、光電センサ制御部30内の判定部31が行う処理方法を変更したものであり、図1から図4に示す構成は実施の形態1と同じであり構成の説明は省略する。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態2について詳細に説明する。実施の形態2のエレベータ装置は、実施の形態1のエレベータ装置に対して、光電センサ制御部30内の判定部31が行う処理方法を変更したものであり、図1から図4に示す構成は実施の形態1と同じであり構成の説明は省略する。
実施の形態1のエレベータ装置の動作フローチャートは図5に示すとおりであるが、このステップS103の処理を、実施の形態2のエレベータ装置では図6に示すステップS103aに変更している。具体的には、ステップS103では、AD変換部12bから入力される1回のデータを判定部31で扉閉時閾値と比較し判定結果を出力しているが、ステップS103aでは、AD変換部12bから入力される2回のデータを判定部31で比較する処理を追加している。なお、ステップS102以前の処理と、ステップS104及びステップS112以降の処理は図5と同一のため、図6のフローから省略している。
以下、ステップS103aの処理について詳細に説明する。ステップS102で発光量制御部32に対して扉閉時発光指令が出力され照射光Xが照射された後、フォトダイオード12aで受光されAD変換部12bで変換されたデータを判定部31に入力する(ステップS103a1)。判定部31は入力したデータを、ステップS103a2で扉閉時閾値と比較を行い、扉閉時閾値未満の場合には判定部31の出力をL信号とし(ステップS103a9)、ステップS112へ移行する。ここまでのフローは実施の形態1と同じである。
これに対して、ステップS103a2で扉閉時閾値以上の場合には、そのデータを第1測定値として判定部31内部の第1記憶部(図示せず)に格納する(ステップS103a3)。
ステップS103a4で判定部31は、煙案内板20の下方の気体が流動すると考えられる例えば1秒間待機した後、AD変換部12bで変換されたデータを入力し(ステップS103a5)、そのデータを第2測定値として判定部31内部の第2記憶部(図示せず)に格納する(ステップS103a6)。その後、判定部31は第1及び第2記憶部に格納された第1測定値と第2測定値の差分を演算した後、差分が第2の閾値としての基準値以上か否かを判断し(ステップS103a7)、基準値未満の場合には、判定部31の出力をH信号とし(ステップS103a8)、ステップS104へ移行する。
これに対して、ステップS103a7で差分が基準値以上であった場合には、判定部31の出力をL信号とし(ステップS103a9)、ステップS112へ移行する。
乗場5で火災による煙Sが発生しているときでも、かご2が乗場5に到着したときに、煙案内板20の下方に流入している煙Sは、かご2の移動による一時的な風圧を受けて煙案内板20の下方から側方に排出され、煙Sの含まれない気体が流入する場合がある。そこで、かご2が乗場5に到着直後の煙案内板20の下方の状態と、1秒間待機している間に煙Sが流入された煙案内板20の下方の状態とを、第1測定値と第2測定値の差分を演算することにより状態の変化を検出することができる。
煙Sが無い場合においては、第1測定値と第2測定値はほぼ同じとなるため、煙案内板20の下方の状態の変化を検出するための基準値は小さい値に設定することができる。基準値を小さくすることで、煙Sの微妙な揺らぎ等の検出も可能となる。
なお、ここでは扉閉時閾値と比較するステップS103a2を含めたフローについて説明したが、このステップS103a2を省略して、第1測定値と第2測定値の差分を基準値と比較することで容易に煙Sの検出を行うこともできる。しかしながら、ステップS103a2を追加することで判定部31の構成が複雑にはなるものの、扉閉時閾値未満を検出した場合にはかご2を別の階へ走行させる判断を早く行うことができる。
また、ここではAD変換部12bから入力される2回のデータ第1測定値、第2測定値の差分を基準値と比較する例で説明したが、これは2回に限らず複数回測定しそれぞれの差分と基準値とを比較してもよい。3回以上測定した場合には、2回測定の場合よりも煙Sの検出精度を高めることが可能となる。但し、測定回数を増やすことにより煙Sを検出するまでの時間が増えるため、扉開開始までの待ち時間が長くなるという弊害も生じる。したがって、この測定回数については、エレベータが設置される建物の用途に応じて適宜設定できるようにしてもよい。
以上のように構成された本発明のエレベータ装置は、判定部31が、時間経過に応じて複数回測定された測定値の差分と予め定められた基準値との比較を行うことにより、反射光量の変化を検出するものである。これにより、煙Sの微妙な揺らぎ等の検出も行うことができる。
また、反射光量の変化は、判定部31が、予め定められた扉閉時閾値との比較と、時間経過に応じて複数回測定された測定値の差分と予め定められた基準値との比較とを行うことにより検出することもできる。これにより、かご2が乗場5に到着後直ちに煙Sの検出をした場合には、かご2を別の階への走行させる判断を早く行うことができる。
なお、以上の例では、かご2に対してかご出入口3が1箇所の場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、かご出入口3が2箇所の場合においても同様に適用できる。この場合、例えば各かご出入口3に設置した光電センサ10に接続されたそれぞれの判定部31からの信号をかご制御部40が取り込み、少なくとも一方が煙Sを検出した場合には、その階は危険であると判断して戸開動作を抑制した後、予め設定された避難階にかご2を移動させることもできる。
2 かご、4 かご扉、5 乗場、7 乗場扉、8 利用客、10 光電センサ、20 煙案内板、21 反射板、30 光電センサ制御部、40 かご制御部、S 煙
Claims (5)
- かご扉の上方に設置され、乗場側に向けて照射した光が被検出体により反射される反射光量を測定し測定値に応じた信号を出力する光電センサと、前記かご扉及び乗場扉が開放されたときに前記光電センサの出力信号から前記乗場の利用客の有無を検出する制御手段とを有するエレベータ装置において、
前記乗場扉の前記かご扉と対向する面に設けられ、前記かご扉及び前記乗場扉が閉鎖状態で前記光電センサから照射された光を前記かご扉の上方と前記乗場扉の上方との間の所定位置に向けて反射する反射板と、
前記所定位置に設けられ、前記乗場から前記乗場扉の上方の隙間を経由して流入される気体を案内するとともに、前記反射板で反射された光を前記気体を介して受光し前記反射板に向けて反射する反射面を有する案内手段と、を備え、
前記制御手段は、かごが前記乗場に到着後、前記かご扉及び前記乗場扉が閉鎖状態で、前記光電センサから照射された光が前記反射板より反射される反射光量の変化により前記所定位置への煙の流入の有無を検出することを特徴とするエレベータ装置。 - 前記反射光量の変化は、予め定められた第1の閾値との比較により検出することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ装置。
- 前記反射光量の変化は、時間経過に応じて複数回測定された測定値の差分と予め定められた第2の閾値との比較により検出することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ装置。
- 前記反射光量の変化は、前記第1の閾値との比較と、時間経過に応じて複数回測定された測定値の差分と前記第2の閾値との比較と、により検出することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ装置。
- 前記制御手段は、前記所定位置への煙の流入が有りと検出した場合には、前記かご扉の扉開指令を禁止するとともに、別の階への走行指令を行うことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のエレベータ装置。
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