JP2016103503A - リチウム系蓄電デバイス用ドーピング型電極の製造方法およびリチウム系蓄電デバイス - Google Patents

リチウム系蓄電デバイス用ドーピング型電極の製造方法およびリチウム系蓄電デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】リチウム系蓄電デバイスが備える電極の活物質に簡便かつ実用的にリチウムをドーピングし得るようにする。【解決手段】バルク状リチウム、フープ状リチウムもしくは粉体状リチウム等の種々の形状の定量し易いリチウムを高い定量精度で小分けし、小分けしたリチウム材1aを、樹脂フィルム2a,2bで挟んだ状態でローラ3にて厚さが50μm以下のリチウム箔1bに展伸し、所定の活物質を有する電極に貼り付けて、リチウム箔1bのリチウムの一部もしくは全部を電極にドーピングする。【選択図】図1

Description

本発明は、リチウム系蓄電デバイス用ドーピング型電極の製造方法およびリチウム系蓄電デバイスに関し、さらに詳しく言えば、リチウム系蓄電デバイスが備える電極活物質に簡便かつ実用的にリチウムをドーピングする技術に関するものである。
近年において、携帯電話機に代表される小型携帯機器用の電源や、深夜電力貯蔵システム、太陽光発電に基づく家庭用分散型蓄電システム、電気自動車のための蓄電システム等に関連して、各種の高エネルギー密度電池の開発が精力的に行われている。
この種の高エネルギー密度電池のうち、特にリチウムイオン電池は、350Wh/lを超える体積エネルギーを有すること、また、金属リチウムを負極として用いるリチウム二次電池に比べて安全性、サイクル特性等の信頼性が優れていること等の理由により、小型携帯機器用の電源として、その市場が飛躍的に拡大している。
リチウムイオン電池は、正極活物質としてLiCoO,LiMn等に代表されるリチウム含有遷移金属酸化物を用い、負極活物質として黒鉛に代表される炭素材料を用いている。
現在のところ、リチウムイオン電池のより一層の改良による高容量化は、ほぼ限界に達しており、機器側からのさらなる高エネルギー密度に対する要求を満たすことは困難である。
また、高効率エンジンと蓄電システムとの組合せ(例えば、ハイブリット電気自動車)、あるいは燃料電池と蓄電システムとの組合せ(例えば、燃料電池電気自動車)において、エンジンあるいは燃料電池を最大効率で運転するためには、一定出力での運転が必須であり、負荷側の出力変動あるいはエネルギー回生に対応するために、蓄電システム側には高出力放電特性、急速充電特性が要求されている。
このような要求に対応するため、蓄電システムにおいては、高エネルギー密度を特徴とするリチウムイオン電池の高出力化あるいは高出力を特徴とする電気二重層キャパシタの高エネルギー密度化に向けたリチウムイオンキャパシタの研究開発が行われている。
一方、リチウムイオン電池あるいはキャパシタ等の蓄電デバイスにおいて、活物質にあらかじめリチウムイオンを担持させるドーピングにより、蓄電デバイスを高容量化、高電圧化する技術が注目されている。
例えば、非特許文献1、特許文献1、非特許文献2、非特許文献3等に記載されているポリアセン系骨格構造を含有する不溶不融性基体等の高容量材料に対し、上記ドーピングを適用することにより、非特許文献4に記載されているように、その特徴(高容量)を充分に活かした蓄電デバイスの設計が可能となり、上記蓄電デバイスの高エネルギー密度化あるいは高出力化の要求に応えることが可能となる。
ドーピングは、古くから実用化されている技術であり、例えば非特許文献5、特許文献2には、リチウムを負極活物質であるポリアセン系骨格構造を含有する不溶不融性基体にドーピングさせた高電圧かつ高容量である蓄電デバイスが開示されている。
リチウムのドーピングは、ドーピングする電極を作用極とし、対極としてリチウム金属を用いる電気化学システムを組み立てて、電気化学的にドーピングすることが可能であるが、この方法では、ドーピングした電極を電気化学システムから取り出し、電池やキャパシタに組み替える必要がある。
そこで、実用的なドーピング法として、活物質を含有する電極にリチウム金属箔を貼り付けることにより接触させ、電解液注入後、リチウムを活物質物質内にドープする方法が長らく用いられてきた。
このリチウム金属箔貼り付けによるドーピング技術は、電極厚が100μm以上と厚いコイン形蓄電デバイス等には有効であるが、電極を複数枚積層する積層型構造の蓄電デバイスあるいはテープ状の電極を渦巻き状に巻回する巻回型構造の蓄電デバイス等の電極が薄い蓄電デバイスにおいては、50μm以下の薄いリチウム金属箔を使用しなければならない。
その理由は、負極電極材として使用するグラファイトやPAS(PolyacenicSemiconductor:ポリアセン系有機半導体)等の炭素系負極電極材の電気容量以上のリチウム金属箔を貼り付けると、充電時、負極電極材がリチウムを収納しきれず、その収納しきれないリチウムがセパレータで針状結晶等の形状で析出し、内部ショート等を引き起こす可能性があるためである。それ故、負極電極を薄くすればするほど、それ以上に薄いリチウム金属箔を使用しなければならない。
しかしながら、50μm以下の薄いリチウム金属箔は、現時点では量産レベルの販売はされておらず、また、長距離を輸送するための梱包方法、商業的レベルの取り扱いには様々な問題があり、リチウム金属箔貼り付け手法にて、簡便かつ実用的なドーピングを実現するには、この手法の改善、改良が不可欠であった。
この問題を解決する方法として、特許文献3〜6には、孔開き集電体を用いるドーピング法が開示されている。例えば、特許文献3には、表裏面を貫通する孔を備え、負極活物質がリチウムを可逆的に担持可能であり、負極由来のリチウムが負極あるいは正極と対向して配置されたリチウムとの電気化学的接触により担持され、かつ、該リチウムの対向面積が負極面積の40%以下であることを特徴とする有機電解質電池が開示されている。
この有機電解質電池では、貫通孔を備えた集電体上に電極層を形成し、電池内に配置されたリチウム金属と負極とを短絡することにより、電解液注入後、リチウムイオンが集電体の貫通孔を通過し、すべての負極にドープされる。
その具体例として、特許文献3の実施例には、貫通孔を備えた集電体にエキスパンドメタルを用い、正極活物質にLiCoO、負極活物質にポリアセン系骨格構造を含有する不溶不融性基体を用いた有機電解質電池が開示されており、この実施例に係る電池によれば、負極活物質に電池内に配置されたリチウム金属からリチウムイオンを簡便にドーピングすることができる。
また、特許文献7には、非水電解液二次電池において、リチウム金属粉末を負極上に均一に分散させ、電解液注液後、電極上で局部電池を構成し、電極内にリチウムを均一に吸蔵する方法が開示されている。
また、特許文献8には、負極中にポリマーで被覆されたLi微粒子を混合して負極を製造し、キャパシタ組み立て後、電解液を含浸させることにより、ポリマー被覆Li微粒子のうちのポリマー成分を電解液に溶出させ、Li金属と負極のカーボンを導通(短絡)させることにより、負極のカーボン中にLiをドープさせる方法が開示されている。
上記のドーピング技術は、いずれも、電池もしくはキャパシタを組み立て後、電解液を注液することにより、そのセル内でドーピングを開始させるようにしている。
このほか、特許文献9には、n−ブチルリチウムをヘキサン等の有機溶剤に溶解した溶液中に電極材料を浸漬して、リチウムを電極材料に反応させ、リチウム化した電極材料で電極を作製する技術が開示されている。
また、特許文献10には、Tow−Bulb法と呼ばれる手法でリチウムを気相状態で黒鉛と反応させ、黒鉛にリチウムを含有させる方法と、メカニカルアロイング法でリチウムを機械的に合金化する方法とが記載されている。
特開昭59−3806号公報 特開平3−233860号公報 WO98/33227号公報 WO00/7255号公報 WO2003/3395号公報 WO2004/97867号公報 特開平5−234621号公報 特開2007−324271号公報 特開平10−294104号公報 特開2002−373657号公報
T.Yamabe,M.Fujii,S.Mori,H.Kinoshita,S.Yata:Synth.Met.,145,31(2004) S.Yata,Y.Hato,K.Sakurai,T.Osaki,K.Tanaka,T.Yamabe:Synth.Met.,18,645(1987) S.Yata,H.Kinoshita,M.Komori,N.Ando,T.Kashiwamura,T.Harada,K.Tanaka,T.Yamabe:Synth.Met.,62,153(1994) S.Yata,Y.Hato,H.Kinoshita,N.Ando,A.Anekawa,T.Hashimoto,M.Yamaguchi,K.Tanaka,T.Yamabe:Synth.Met.,73,273(1995) 矢田静邦、工業材料、Vol.40,No.5,32(1992)
上記したように、リチウムイオン電池の高出力化あるいはキャパシタの高エネルギー密度化に向けた開発において、ドーピング技術は重要であり、様々なドーピング法が提案されているが、これらには次のような問題がある。
まず、電極製造工程において、例えば特許文献3に記載されているように、貫通孔を備えた集電体に電極活物質を塗布する場合、これには一般的ではない孔開箔集電体という特殊箔を用いる必要があるため、電極製造上好ましくない。
また、セル製造工程において、活物質を含む電極とリチウムとを電気的回路を介して短絡させた状態で電池を組み立て、電解液を注液することにより、セル内でドーピングを実施する場合、リチウムを電極全体に均一にドープするには、1日〜数週間のエージングを含むドーピング工程が必要とされ、多くの時間と手間がかかる。
そればかりでなく、電池内に組み込まれるリチウム金属が完全にドーピングされずに残る、あるいは、ドーピングにより消失したリチウム部分が隙間となり、電池の内部抵抗等に悪影響を与えるおそれがある。
別の従来技術として、例えば特許文献9に記載されているように、アルキルリチウムをヘキサン等の有機溶剤に溶解した溶液中に活物質を浸漬させて、活物質にリチウムを直接ドーピングすれば、均一なドーピングが可能となるが、リチウム源にリチウム金属を用いる場合に比べて、大量の含リチウム試薬や大量の有機溶剤が必要になる。さらには、反応後において、有機溶剤を除去し活物質を取り出す、残試薬を分離するなど、極めて煩雑な工程が必要となる。
また、特許文献10に記載されているTow−Bulb法(気相)やメカニカルアロイング法(固相)でのドープでは、その条件設定が煩雑であること、特殊かつ大掛かりな装置が必要であること、さらには、ドーピングする材料が高温に曝される、あるいは、過激な力での粉砕による材料構造の破壊等の致命的な問題があり、実用に供することは困難である。
したがって、本発明の課題は、リチウム系蓄電デバイスが備える電極の活物質に簡便かつ実用的にリチウムをドーピングし得るようにすることにある。
上記課題を解決するため、本発明のリチウム系蓄電デバイス用ドーピング型電極の製造方法は、バルク状リチウム、フープ状リチウムもしくは粉体状リチウム等の種々の形状の定量し易いリチウムを高い定量精度で小分けし、小分けしたリチウム材を上下一対の樹脂フィルムの間に挟んだ状態でローラにて厚さが50μm以下のリチウム箔に展伸し、上記リチウム箔を所定の活物質を有する電極に貼り付けて、上記リチウム箔のリチウムの一部もしくは全部を上記電極にドーピングすることを特徴としている。
本発明において、上記リチウム箔を上記電極にドーピングするにあたって、上記リチウム箔の複数枚を上記電極に所定の間隔で貼り付けることが好ましい。
本発明には、好ましい態様として、上記展伸後のリチウム箔よりも広い面積を有するキャリアプレートを備え、上記キャリアプレート上で上記上下一対の樹脂フィルムの間に上記小分けしたリチウム材を挟み、上記ローラにて上記リチウム材を50μm以下の厚さのリチウム箔に展伸する態様も含まれる。
また、上記樹脂フィルムとして、好ましくは、上記リチウム材が付着し難く、かつ、上記リチウム材よりも硬い硬質樹脂フィルムを用いる。
また、上記上下一対の樹脂フィルムの上側樹脂フィルムと下側樹脂フィルムとでは、それらの表面粗度が異なっていることが好ましい。
別の態様として、上記上下一対の樹脂フィルムの上側樹脂フィルムと下側樹脂フィルムとで、それらの材質が異なっていてもよい。
また、本発明は、上記リチウム材と上記樹脂フィルムの間に所定の潤滑剤を介在させた状態で上記リチウム材を上記ローラにより展伸することを特徴としている。
上記潤滑剤は金属を含まず、その沸点が70〜300℃であることが好ましい。
上記潤滑剤は、環状のプロピレンカーボネートもしくはノナン、デカン、ウンデカン、ドデカンが含まれる鎖式飽和炭化水素であることが好ましい。
上記リチウム材を展伸するローラとして、50μm以下の間隔をもって対向的に配置された一対のローラが好ましく採用される。
また、本発明には、上記電極に貼り付けられた厚さが50μm以下のリチウム箔を、上記電極に貼り付けられた状態で、ローラによりさらに薄く展伸する態様が含まれる。
また、本発明には、上記ローラによる展伸が複数回にわたって行われ、展伸された上記リチウム箔の最終的な厚さが5μm以下である態様も含まれる。
また、本発明には、上記の製造方法により製造された電極を有するリチウム系蓄電デバイスも含まれる。
本発明によれば、バルク状リチウム、フープ状リチウムもしくは粉体状リチウム等の種々の形状の定量し易いリチウムを高い定量精度で小分けし、小分けしたリチウム材を樹脂フィルムで挟んだ状態でローラにて厚さが50μm以下のリチウム箔に展伸(展延)したうえで、樹脂フィルムから剥がして所定の活物質を有する乾燥した電極に貼り付け、好ましくは電極に貼り付けられたリチウム箔をさらに薄く展伸するようにしたことにより、蓄電デバイスのセル組み立て後において、電気化学的手法によることなく、短いエージング時間で簡便かつ均一にリチウムを電極の活物質にドーピングすることができる。
また、電極に貼り付けられるリチウムが50μm以下の極薄であるため、特に巻回型の蓄電デバイスにあっては、リチウム箔を貼り付けた状態のまま電極を渦巻き状に巻回できることから、既存のセル組み立て工程を大幅に変更することなく、蓄電デバイスのセルを組み立てることができる。
本発明によるドーピング型電極の製造工程の一つで、キャリアプレート上でリチウム材を樹脂フィルムで挟んだ状態でローラにてリチウム箔に展伸する状態を示す模式的な斜視図。 上記樹脂フィルムからリチウム箔が転写された電極面を示す平面図。 (a)箔巻回型キャパシタ素子の巻き取り状態を示す模式的な斜視図、(b)巻き取り後の形態を示す模式的な斜視図。 本発明によるドーピング型電極の製造工程の一つで、リチウム箔を一対のローラにより樹脂フィルムで挟んだ状態でリチウム箔に展伸する状態を示す模式的な斜視図。
次に、図1ないし図4を参照して、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の技術思想に基づくすべての派生的な変形例等が含まれると理解されたい。
本発明のドーピング型電極の製造方法では、バルク状(塊状)リチウム、フープ状(帯状)リチウムもしくは粉体状リチウム等の種々の形状の定量し易いリチウムを高い定量精度で小分けし、小分けしたリチウム材を樹脂フィルムで挟んだ状態でローラーにて厚さ50μm以下のリチウム箔に展伸し、このリチウム箔を所定の活物質を有する乾燥した電極に貼り付けて、電極にリチウムをドーピングすることを特徴とする。
より詳しく説明すると、本発明のドーピング型電極の製造方法は、リチウムをドープ可能な材料、導電剤およびバインダー等を溶媒の存在下で混錬混合してスラリーを作製して集電体上に塗布した後、乾燥してリチウムドーピング前の活物質を有する電極を作製する工程と、バルク状リチウムからの削ぎ取りやフープ状リチウムからの切断等により高い定量精度で複数のリチウム材を小分けし、樹脂フィルムで挟んだ状態で、ローラとキャリア間もしくはローラとローラ間にてリチウム材を厚さが50μm以下のリチウム箔に展伸する工程と、展伸後のリチウム箔を電極の活物質塗布面上の所定の位置に上記樹脂フィルムから転写し、好ましくは電極上においてローラによりリチウム箔をさらに薄く展伸する工程とを備え、従来の100μm以上である厚いフープ状リチウムを貼り付けるドーピング法を改善、改良した新規なドーピング法であり、蓄電デバイス製造後、短いエージング時間で簡便かつ均一にリチウムをドーピングすることを特徴とする。
本発明におけるリチウムをドープ可能な材料とは、リチウムをドーピング(インターカレーション、挿入、吸蔵、担持、合金化など種々の言葉で表現されるが、これらを総称して、本発明では「ドーピング」と言う)できる材料であれば、特に限定されるものではないが、例えば、負極活物質に用いるリチウムをドープ可能な材料としては、リチウム系二次電池、キャパシタ等のリチウムイオンを含む電解質を用いる蓄電デバイスの負極活物質用材料として報告されている材料が挙げられ、具体的には、ポリアセン系多環芳香族系炭化水素、炭素系物質、黒鉛系物質、導電性高分子、錫あるいはその酸化物、ケイ素あるいはその酸化物等を用いることができ、リチウムのドープ、脱ドープの効率が85%以下である材料に対して効果が大きい。
また、正極活物質に用いるリチウムをドープ可能な材料としては、例えば、リチウム系二次電池、キャパシタなどのリチウムイオンを含む電解質を用いる蓄電デバイスの正極活物質として報告されている材料が挙げられ、具体的には、リチウムをドーピング可能な金属酸化物、金属硫化物、導電性高分子、硫黄、炭素系材料等であり、中でも、特に炭素系材料、五酸化バナジウム、二酸化マンガン、二硫化モリブデン、硫化鉄等のリチウムをドーピング可能であるがリチウムを含まない材料に対して、本発明の効果が大きい。
リチウムをドープ可能な材料の形態は、特に限定されるものではないが、球状粒子、不定形粒子、繊維状等から適宜選択されるものであり、リチウムをドーピング後、粉砕などの工程を経ることなく電極製造に用いることが可能な形態が好ましく、電極の厚み、密度(気孔率)あるいは目的とする蓄電デバイスの入出力特性、信頼性、安全性等を考慮して決定される。例えば、球状粒子、不定形粒子の場合の平均粒径、あるいは、繊維状材料の平均繊維長さは、通常50μm以下であり、より好ましくは30μm以下、0.1μm以上である。
次に、本発明における導電剤としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、黒鉛等の炭素材料、金属材料等を用いることができる。なお、これらの形態も特に限定されるものではないが、通常、粒径20μm以下の比較的細かい不定形もしくは球状粒子が用いられることが多い。また、導電剤の混合量は特に限定されるものではないが、活物質の重量に対し3%〜20%、好ましくは5%〜15%である。
また、本発明におけるバインダーとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデン六フッ化プロピレン(PVDF−HFP)共重合体、フッ素ゴム、SBR、ポリエーテル系ポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類が挙げられる。バインダーはスラリー中の溶媒に対し、可溶、膨潤、不溶いずれでもよく、リチウムをドープ可能な材料と導電剤等の結着性を考慮して、その種類、量を決定する。なお、バインダーの混合量は特に限定されるものではないが、活物質の重量に対し3%〜15%、好ましくは5% 〜10%である。
また、本発明における溶媒としては、n−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の有機溶媒、水等が挙げられる。なお、前記固形分に対する溶媒の重量比率は、集電体に塗布し易い粘度になるよう決定される。また、水溶媒の場合は、スラリーの粘度を調整するため、カルボキシメチルセルロース(CMC)やカルボキシビニルポリマー(CVP)等の水溶性増粘剤が添加される場合がある。
本発明では、母材としてのバルク状、フープ状もしくは粉体状のリチウムから小分けされたリチウム材を上下一対の樹脂フィルムで挟んでローラにより50μm以下の厚さにまで展伸する。
樹脂フィルムの材質は、リチウムが貼り付き難い樹脂、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアセタール(POM)、ポリ塩化ビニル(PVC)等であることが好ましい。
樹脂フィルムの硬さは、リチウムよりも柔らかいと、リチウムを展伸する際に樹脂フィルムが変形し、リチウムの展伸を阻害するおそれがあるため、リチウムよりも硬質である必要がある。また、樹脂フィルムの厚さは、リチウムを展伸する際に強度不足により変形を来さないようにするため、20μm以上は必要である。
リチウム材を樹脂フィルムに挟んで展伸する際、樹脂フィルム自体は殆ど伸びないが、樹脂フィルムの長さ方向の長さは、展伸する際のリチウム材の伸び率がローラーの送り出し方向(テープ状の場合における長さ方向)で4〜5倍程度であるためリチウム材の6倍以上、ローラーの送り出し方向と直交する方向(テープ状の場合における幅方向)の長さは、リチウム材の伸び率が1.5倍程度であるためリチウム材の2倍以上であることが好ましい。
なお、樹脂フィルムで挟まないで金属製ローラにて直接リチウム材を展伸した場合、金属製ローラに展伸したリチウム箔が強固に貼り付いて剥がせない場合が発生する。特に、リチウム箔の厚さが50μm程度と極めて薄くなると、金属等には強く貼り付く性質を示すため、リチウム箔を単体で取り扱うことはきわめて困難である。
また、展伸したリチウム箔が貼り付かないように、ローラを樹脂材または樹脂で被覆した場合には、リチウム材を展伸する際、その樹脂部分がリチウム材に対し強度不足で変形するおそれがあり、リチウム材を少なくとも50μm以下、好ましくは20〜30μm以下に展伸できない場合が発生する。したがって、リチウム材を樹脂フィルムに挟んでローラにより展伸することが好ましい。
本発明の好ましい態様によれば、リチウム材と樹脂フィルムの間に所定の潤滑剤を介在させた状態でリチウム材をローラにより展伸する。
潤滑剤は、金属を含まなければ殆どの潤滑剤を使用することができる。好ましい潤滑剤としては、環状のプロピレンカーボネートもしくはノナン、デカン、ウンデカン、ドデカンが含まれる鎖式飽和炭化水素等を例示することができる。
潤滑剤の沸点は70〜300℃、好ましくは80〜250℃である。すなわち、蒸発し過ぎず、残り過ぎずで、例えばキャパシタを封口する時点ですべて蒸発するような沸点を有する潤滑剤が最も好ましい。
以下、本発明のドーピング型電極の製造方法をリチウムイオンキャパシタの具体的な実施例と、その比較例に基づいてさらに詳細に説明する。
〔実施例1〕
(1)負極電極の作製
負極の集電体として、厚さ12μm,幅13mm,長さ180mmのテープ状に裁断した銅箔を用いた。負極活物質としてポリアセン系多環芳香族系炭化水素を84質量%、導電剤としてケッチェンブラックを9質量%、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを7質量%とし、これら固形分比率が約40質量%になるようにnメチル−ピロリドン溶媒にてスラリー状にして、銅箔の片面に厚さ15μm塗布し乾燥した。そして、乾燥した電極上に、次の工程1A〜1Dを経てリチウム箔付きの負極電極を得た。なお、貼り付けるリチウム量は、集電体上に塗布した負極活物質の理論容量の約80%を目安とした。
〔工程1A〕
治具として、図1に示すように、上下一対の樹脂フィルム2a,2bと、ローラ3と、キャリアプレート4とを用意した。樹脂フィルム2a,2bはともに、厚さ40μm、縦60mm(銅箔軸方向:テープ状で言う長さ方向、以下同じ)、横15mm(銅箔周方向:テープ状で言う幅方向、以下同じ)の硬質ポリエチレン製である。樹脂フィルムの表面粗度は異なっていることが好ましく、この実施例1では、上側の樹脂フィルム2bの方が下側の樹脂フィルム2aよりも表面粗度が僅かに粗い。キャリアプレート4は、厚さ10mm、縦60mm(銅箔軸方向)、横15mm(銅箔周方向)のポリアセタール製である。
前準備として、キャリアプレート4上に下側の樹脂フィルム2aを載置し、その上に潤滑剤としてドデカンを1〜2μl(マイクロリットル)滴下した。
そして、厚さ100μmのフープ状(帯状)リチウムから、ポリアセタール製カッターにて高い定量精度で3mm(±5%以内)角のリチウム材1aを4個小分けし(切り出し)、その各々をピック&プレス装置にて、下側の樹脂フィルム2a上に配置し、その上に上側の樹脂フィルム2bを被せた。
〔工程1B〕
次に、図1に示すように、硬質ポリエチレン製の樹脂フィルム2a,2bで挟んだリチウム材1aを、SK(炭素工具鋼)材製のローラ3にて、キャリアプレート4を受け台(台座)として、厚さ約10μmのリチウム箔1bになるよう展伸した。
〔工程1C〕
そして、下側の樹脂フィルム2aを剥がし、表面粗度が粗い上側の樹脂フィルム2bにリチウム箔1bを担持させ、リチウム箔1bが集電体長さの4等分の等間隔になるように樹脂フィルム2bのリチウム担持面を電極面に合わせ、樹脂フィルム2bの上から圧力を加えて、図2に示すように、樹脂フィルム2bから負極電極11の電極面にリチウム箔1bを転写した。
〔工程1D〕
電極面に転写されたリチウム箔1bをポリアセタール製ローラにてさらに展伸して、その厚さを約5μm程度とした。
(2)正極電極の作製
正極の集電体として、厚さ15μm,幅13mm,長さ180mmのテープ状に裁断したアルミ箔を用いた。正極活物質として活性炭を84質量%、導電剤としてケッチェンブラックを9質量%、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを7質量%とし、これら固形分比率が約40質量%になるようn−メチル−ピロリドン溶媒にてスラリー状にして、アルミ箔上に厚さ45μm塗布し乾燥した。
(3)電解液とセパレータの各仕様
電解液としては、エチレンカーボネート18質量%、ジメチルカーボネート61質量%を溶媒とし、残部の21質量%を六フッ化リン酸リチウム塩(LiPF)とした。セパレータには、セルロース紙製で厚さ35μmのものを使用した。
(4)キャパシタセルの作製
負極電極と正極電極とにそれぞれ端子付けとしてリード線を取り付けた後、図3(a),(b)に示すように、内周側から正極電極12、第1セパレータ13a、負極電極11、第2セパレータ13bの順で積層しながら渦巻き状に巻回してキャパシタ素子とし、キャパシタ素子を図示しない外径8mm、軸長22mmの有底円筒状の外装ケースに挿入し、その外装ケース内を電解液で満たした後、封口部材にて蓋をして密封しリチウムイオンキャパシタを作製した。
〔評価〕
実施例1によれば、負極電極に貼り付けるリチウム箔が、2回にわたるローラによる展伸により、最終的に約5μm程度と極めて薄くされ、リチウム貼り付け部の厚さは32μm(=銅箔厚12μm+負極活物質厚15μm+リチウム箔厚5μm)であることから、通常の箔巻回型アルミ電解コンデンサに用いられている従来のワインダー(巻き取り機)にて、容易かつ均一に、負極電極、セパレータ、正極電極を重ねて捲回することができた。また、1〜3日のエージングを含むドーピング工程で、リチウムを均一にドープすることができた。
〔実施例2〕
図4に示すように、厚さ100μmのフープ状リチウムから、ポリアセタール製カッターにて高い定量精度で小分けした3mm角のリチウム材1aを、樹脂フィルム2a,2bの間に挟み、負極電極の近傍に配置したローラ対3a,3bで厚さ約10μmのリチウム箔1aに展伸した後、上記実施例1の工程1Cおよび工程1Dを経て、最終的に約5μm厚としたリチウム箔1bを負極電極11上に等間隔に貼り付けてリチウムイオンキャパシタを作製した。
〔評価〕
上記実施例1と同じく、従来のワインダーにて、容易かつ均一に、負極電極、セパレータ、正極電極を重ねて捲回することができた。また、1〜3日のエージングを含むドーピング工程で、リチウムを均一にドープすることができた。
〔実施例3〕
一方の樹脂フィルム2aの材質を厚さ20μmの硬質ポリエチレン、他方の樹脂フィルム2bの材質を厚さ20μmの硬質ポリプロピレンにしたこと以外は、上記実施例1と同様にしてリチウムイオンキャパシタを作製した。
〔評価〕
上記実施例1と同じく、従来のワインダーにて、容易かつ均一に、負極電極、セパレータ、正極電極を重ねて捲回することができた。また、1〜3日のエージングを含むドーピング工程で、リチウムを均一にドープすることができた。
〔比較例1〕
厚さ100μmのフープ状リチウムから、ポリアセタール製カッターで縦24mm(銅箔軸方向)、横3mm(銅箔周方向)のリチウム材を小分けし、100μm厚のまま、乾燥した負極電極上の1箇所に貼り付けた以外は、上記実施例1と同様としてリチウムイオンキャパシタを作製した。
〔評価〕
負極電極のリチウム貼り付け部の厚さが100μm以上であるため、従来のワインダーでは、負極電極、セパレータ、正極電極を重ねて均一に捲回することができなかった。また、別の方法で負極電極、セパレータ、正極電極を重ねて巻回するにしても、キャパシタ素子が歪な円筒形となり、外装ケースへの挿入性が悪くなる。また、負極電極のリチウム貼り付け部が1箇所のみであるため、リチウムを均一にドープするには、1ヶ月以上のエージングを含むドーピング工程が必要とされた。
〔比較例2〕
厚さ100μmのフープ状リチウムから、ポリアセタール製カッターで小分けした縦3mm(銅箔軸方向)、横3mm(銅箔周方向)のリチウム材を、厚さ10mm、縦20mm(銅箔軸方向)、横10mm(銅箔周方向)の2枚のポリアセタール製のキャリアプレートの間に挟んで、約3ton/cmの圧力をかけて約30μm厚にまで展伸したこと以外は、上記実施例1と同様としてリチウムイオンキャパシタを作製した。
〔評価〕
上記実施例1と同じく、従来のワインダーにて、容易かつ均一に、負極電極、セパレータ、正極電極を重ねて捲回することができたが、このプレス法では、約3ton/cmの大きな圧力を加えたにも拘わらず、リチウムの厚さを30μm以下にまで薄くすることは困難であった。これは、リチウム箔の両面全面をその上下からポリアセタール製のキャリアプレートで押さえたことにより、リチウムの肉の外側への移動が阻害されたためと推察される。
〔比較例3〕
リチウム材を挟む硬質ポリエチレン製の樹脂フィルム2a,2bの表面粗度を同じとした以外は、上記実施例1と同様としてリチウムイオンキャパシタの作製を試みた。
〔評価〕
展伸したリチウム箔を負極電極に貼り付けるため、一方の樹脂フィルムを剥がす際、リチウム箔の一部分が他方の樹脂フィルムにくっついて残る現象が発生し、リチウム箔の負極電極への貼り付けに支障が生ずるおそれがある。
〔比較例4〕
厚さ100μmのフープ状リチウムから、ポリアセタール製カッターで小分けした縦3mm(銅箔軸方向)、横3mm(銅箔周方向)のリチウム材を、硬質ポリエチレン製の樹脂フィルムで挟まず、潤滑剤としてドデカンを1〜2μl滴下したSK材製ローラとキャリアプレート間で展伸した以外は、上記実施例1と同様としてリチウムイオンキャパシタの作製を試みた。
〔評価〕
潤滑剤を使用したとしても、SK材製ローラやキャリアプレートに展伸したリチウム箔が強固に貼り付いてしまい、そのリチウム箔をローラやキャリアプレートから剥がすことが困難であった。
〔比較例5〕
厚さ100μmのフープ状リチウムから、ポリアセタール製カッターで小分けした縦3mm(銅箔軸方向)、横3mm(銅箔周方向)のリチウム材を、硬質ポリエチレン製の樹脂フィルムに挟んだ状態でローラにて展伸する際、リチウム材および/または樹脂フィルムに潤滑剤を塗布しなかった。
〔評価〕
リチウム箔が均一な厚さに展伸しない場合が発生した。これは、潤滑剤を塗布しなかったことにより、リチウム箔と硬質ポリエチレン製の樹脂フィルムの間の摩擦係数がばらついたためと推察される。
〔比較例6〕
厚さ100μmのフープ状リチウムから、ポリアセタール製カッターで小分けした縦24mm(銅箔軸方向)、横3mm(銅箔周方向)のリチウム箔(厚さは100μm)を、そのまま、あらかじめ巻回されたキャパシタ素子の最外周部分に存在する負極電極面に貼り付けた以外は、上記実施例1と同様としてリチウムイオンキャパシタを作製した。
〔評価〕
リチウム材(厚さ100μm)の貼り付け箇所をキャパシタ素子の最外周部分に存在する負極電極面としても、その貼り付け部分の厚さが100μm以上であるため、上記比較例1と同じく、キャパシタ素子が歪な円筒形となり、外装ケースへの挿入性が悪くなる。また、負極電極のリチウム貼り付け部が1箇所のみであるため、リチウムを均一にドープするには、1ヶ月以上のエージングを含むドーピング工程が必要とされた。
本発明は、リチウムイオン電池の高エネルギー密度化、高出力化あるいはリチウムイオンキャパシタの開発に重要であるリチウムの新規なドーピング型電極の製造法を提案するものであり、既存製造プロセスに近い方法でリチウムのドーピングが可能となる。また、ドーピング技術を必要とする、金属酸化物、ポリアセン系材料などの高容量材料、高出力材料を用いた次世代蓄電デバイスにとっても、基本的かつ有用な技術であるになると思われる。
1a リチウム材
1b リチウム箔
2a,2b 樹脂フィルム
3(3a,3b) ローラ
4 キャリアプレート
11 負極電極
12 正極電極
13a,13b セパレータ

Claims (13)

  1. バルク状リチウム、フープ状リチウムもしくは粉体状リチウム等の種々の形状の定量し易いリチウムを高い定量精度で小分けし、小分けしたリチウム材を上下一対の樹脂フィルムの間に挟んだ状態でローラにて厚さが50μm以下のリチウム箔に展伸し、上記リチウム箔を所定の活物質を有する電極に貼り付けて、上記リチウム箔のリチウムの一部もしくは全部を上記電極にドーピングすることを特徴とするリチウム系蓄電デバイス用ドーピング型電極の製造方法。
  2. 上記リチウム箔を上記電極にドーピングするにあたって、上記リチウム箔の複数枚を上記電極に所定の間隔で貼り付けることを特徴とする請求項1に記載のリチウム系蓄電デバイス用ドーピング型電極の製造方法。
  3. 上記展伸後のリチウム箔よりも広い面積を有するキャリアプレートを備え、上記キャリアプレート上で上記上下一対の樹脂フィルムの間に上記小分けしたリチウム材を挟み、上記ローラにて上記リチウム材を50μm以下の厚さのリチウム箔に展伸することを特徴とする請求項1または2に記載のリチウム系蓄電デバイス用ドーピング型電極の製造方法。
  4. 上記樹脂フィルムとして、上記リチウム材が付着し難く、かつ、上記リチウム材よりも硬い硬質樹脂フィルムを用いることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のリチウム系蓄電デバイス用ドーピング型電極の製造方法。
  5. 上記上下一対の樹脂フィルムの上側樹脂フィルムと下側樹脂フィルムとで、それらの表面粗度が異なっていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のリチウム系蓄電デバイス用ドーピング型電極の製造方法。
  6. 上記上下一対の樹脂フィルムの上側樹脂フィルムと下側樹脂フィルムとで、それらの材質が異なっていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のリチウム系蓄電デバイス用ドーピング型電極の製造方法。
  7. 上記リチウム材と上記樹脂フィルムの間に所定の潤滑剤を介在させた状態で上記リチウム材を上記ローラにより展伸することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のリチウム系蓄電デバイス用ドーピング型電極の製造方法。
  8. 上記潤滑剤は金属を含まず、その沸点が70〜300℃であることを特徴とする請求項7に記載のリチウム系蓄電デバイス用ドーピング型電極の製造方法。
  9. 上記潤滑剤として、鎖式飽和炭化水素もしくは環状のプロピレンカーボネートを用いることを特徴とする請求項7または8に記載のリチウム系蓄電デバイス用ドーピング型電極の製造方法。
  10. 上記リチウム材を展伸するローラとして、50μm以下の間隔をもって対向的に配置された一対のローラを用いることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載のリチウム系蓄電デバイス用ドーピング型電極の製造方法。
  11. 上記電極に貼り付けられた厚さが50μm以下のリチウム箔を、上記電極に貼り付けられた状態で、ローラによりさらに薄く展伸することを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載のリチウム系蓄電デバイス用ドーピング型電極の製造方法。
  12. 上記ローラによる展伸が複数回にわたって行われ、展伸された上記リチウム箔の最終的な厚さが5μm以下であることを特徴とする請求項11に記載のリチウム系蓄電デバイス用ドーピング型電極の製造方法。
  13. 上記請求項1ないし12のいずれか1に記載の製造方法により製造された電極を有することを特徴とするリチウム系蓄電デバイス。
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