JP2016102244A - 耐水素脆性に優れた高強度オーステナイト鋼およびその製造方法 - Google Patents

耐水素脆性に優れた高強度オーステナイト鋼およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高強度で耐水素脆性に優れたオーステナイト鋼を低コストで提供することを可能にする。【解決手段】質量%で、C:0.05〜0.15%、Si:0.1〜1.5%、Mn:10.0〜20.0%、Ni:0.1〜2.0%、Cr:15.0〜20.0%、Mo:0.05〜2.5%、Cu:0.05〜1.5%、V:0.005〜0.3%、N:0.3〜0.6%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、前記不可避不純物中で、P:0.02%以下、S:0.01%以下である組成を有する耐水素脆性に優れる高強度オーステナイト鋼とする。【選択図】なし

Description

この発明は、耐水素脆性に優れた高強度オーステナイト鋼およびその製造方法に関するものである。
水素社会構築のための水素インフラとして、高圧水素を貯蔵・供給する水素ステーションの普及は重要である。水素ステーションを構成する主たる機器として圧縮機、蓄圧器、ディスペンサー等があり、各種機器を繋ぐ配管やバルブ類も多数使用されている。
水素ステーション用機器に使用する材料として、高圧水素ガス環境下および水素がチャージされた状態でも脆化しにくいオーステナイト系ステンレス鋼であるSUS316Lが挙げられる。しかし、大気中の引張強度が600MPa程度と低いため、高圧環境下で使用する機器に適用すると機器の肉厚が厚くなってしまい、機器の重量や設置スペースが増加するとともに、材料使用量が増えるのでコストにも悪影響がある。
このような問題を解決する方法として、例えば特許文献1で報告されているFe−Ni基合金、特許文献2、3のような耐水素脆性に優れる高強度オーステナイト系ステンレス鋼が提案されている。
特開2011−68919号公報 特開2007−126688号公報 特開2014−047409号公報
しかし、特許文献1では、耐水素脆性と高強度を両立する材料について報告されているが、γ’相によって析出強化しているため水素チャージした場合に水素脆化感受性が増加する。このため、水素がチャージされるような環境で使用される部材への適用は困難である。
また、特許文献2では、水素ガス環境下で優れた耐水素脆性を有する材料が報告されているが、水素チャージした場合の特性が不明である。
特許文献3では、高価なNiが25質量%程度含まれているため、コスト面で不利である。
本発明は、上記のような従来のものの課題を解決するためになされたものであり、合金元素含有量を減らして低コスト化を図り、高強度化かつ、高圧水素ガス環境下および水素がチャージされた状態で耐水素脆性に優れるオーステナイト鋼を提供することを目的としている。
すなわち、本発明の耐水素脆性に優れる高強度オーステナイト鋼のうち、第1の発明は、質量%で、C:0.05〜0.15%、Si:0.1〜1.5%、Mn:10.0〜20.0%、Ni:0.1〜2.0%、Cr:15.0〜20.0%、Mo:0.05〜2.5%、Cu:0.05〜1.5%、V:0.005〜0.3%、N:0.3〜0.6%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、前記不可避不純物中で、P:0.02%以下、S:0.01%以下である組成を有することを特徴とする。
第2の本発明の耐水素脆性に優れる高強度オーステナイト鋼は、前記第1の本発明において、大気中室温引張強度が750〜1000MPaであることを特徴とする。
第3の本発明の耐水素脆性に優れる高強度オーステナイト鋼は、前記第1または第2の本発明において、高圧水素ガス環境(水素ガス圧45MPa)における、ひずみ速度5.0×10−5、室温における低ひずみ速度引張試験で、50%以上の水素中絞り値を有し、室温における大気中で、ひずみ速度5.0×10−5の低ひずみ速度引張試験での絞り値を大気中絞り値として、絞り比(水素中絞り値/大気中絞り値)が0.7以上の値を有することを特徴とする。
第4の本発明の耐水素脆性に優れる高強度オーステナイト鋼は、前記第1〜第3の本発明のいずれかにおいて、水素チャージ材が、室温における大気中で、ひずみ速度5.0×10−5の低ひずみ速度引張試験で、40%以上の絞り値を有し、室温における大気中で、ひずみ速度5.0×10−5の低ひずみ速度引張試験での絞り値を大気中絞り値として、絞り比(水素チャージ材絞り値/大気中絞り値)が0.6以上の値を有することを特徴とする。
第5の本発明の耐水素脆性に優れる高強度オーステナイト鋼は、前記第1〜第4の本発明のいずれかにおいて、全粒界長さに対する双晶粒界長さの割合が40%以下であることを特徴とする。
第6の本発明の耐水素脆性に優れる高強度オーステナイト鋼の製造方法は、第1の本発明記載の組成を有する材料に1000℃以上で溶体化熱処理を行うことを特徴とする。
第7の本発明の耐水素脆性に優れる高強度オーステナイト鋼の製造方法は、前記第6の本発明において、前記材料が熱間加工材であることを特徴とする。
以下に、本発明で規定した成分等について以下に説明する。なお、以下の成分量はいずれも質量%で示される。
C:0.05〜0.15%
Cは固溶強化による強度向上、オーステナイト安定化のため必要な元素であり、その作用を得るため、その下限値を0.05%とする。しかし、過剰に含有すると粗大な炭化物を形成し延靱性への悪影響が懸念されることから、その上限値を0.15%とする。望ましい下限は0.0.8%であり、望ましい上限は0.13%である。
Si:0.1〜1.5%
Siは強度確保、製鋼時の脱酸などに必要な元素であり、その効果を得るため下限値を0.1%とする。しかし、過剰な含有は、介在物による靱性低下や熱間加工性低下の原因となるため上限値を1.5%とする。望ましい下限は0.3%であり、望ましい上限は1.0%である。
Mn:10.0〜20.0%
Mnは高価なNiの代替元素としてオーステナイト安定化のため必要な元素である。Niと同程度のオーステナイト安定化の効果を得るために、その下限値を10%とする。しかし、過剰な含有はMnSなどの介在物による靱性低下の原因となるため上限値を20%とする。望ましい下限は13%であり、望ましい上限は17%である。
P:0.02%
S:0.01%
PおよびSは鋼の延靱性に悪影響をおよぼす元素であるため、含有量を極力少なくするのが望ましい。Pの含有量は工業的に十分実現可能な0.02%を上限とする。Sの含有量は工業的に十分実現可能な0.01%を上限とする。
Ni:0.1〜2.0%
Niはオーステナイト安定化のために必要な元素であり、その効果を得るため下限値を0.1%とする。しかし、過剰な含有は製造コスト増加の原因となるため上限値を2.0%とする。望ましい下限は0.4%であり、望ましい上限は1.5%である。
Cr:15.0〜20.0%
Crは耐食性や強度向上に必要な元素であり、その効果を得るため下限値を15%とする。しかし、過剰な含有は、粗大な炭化物を形成し靱性低下の原因となるため上限値を20%とする。望ましい下限は17%であり、望ましい上限は19%である。
Mo:0.05〜2.5%
Moは耐食性や強度向上に必要な元素であり、その効果を得るため下限値を0.05%とする。しかし、過剰な含有は、製造コスト増加の原因となるため上限値を2.5%とする。望ましい下限は0.1%であり、望ましい上限は1.5%である。
Cu:0.05〜1.5%
Cuは強度向上やオーステナイト安定化のために必要な元素であり、その効果を得るため下限値を0.1%とする。しかし、過剰な含有は、鍛造性悪化の要因となるため、上限を1.5%とする。望ましい下限は0.1%であり、望ましい上限は1.0%である。
V:0.005〜0.3%
Vは強度向上に必要な元素であり、その効果を得るため下限値を0.005%とする。しかし、過剰な含有は、靱性を低下させる要因となるため上限値を0.3%とする。望ましい下限は0.01%であり、望ましい上限は0.2%である。
N:0.3〜0.6
Nは固溶強化による強度向上、オーステナイト安定化のために必要な元素であり、その効果を得るため下限値を0.3%とする。しかし、過剰な含有は、窒化物を析出させて靱性を低下させる要因となるため上限値を0.6%とする。望ましい下限は0.4%であり、望ましい上限は0.5%である。
大気中室温引張強度:750〜1000MPa
材料の軽量化や耐圧ガス性能などの点で、大気中室温引張強度を750MPa以上とするのが望ましい。ただし、水素雰囲気下における水素脆化感受性は、高強度ほど大きくなるので、上限を1000MPaとする。
水素中絞り値:50%以上
絞り比(水素中絞り値/大気中絞り値):0.7以上
一般的な傾向として、大気中の引張強度が大きくなると水素ガス環境下の引張試験における絞り値および絞り比は低下する。本発明のオーステナイト鋼は、水素ガス環境下(水素ガス圧45MPa)において、ひずみ速度5.0×10−5、室温での低ひずみ速度引張試験で、水素中絞り値が50%以上で、水素中低ひずみ速度引張試験の絞り比が0.7以上であれば、優れた耐水素脆性を有していると判断することができる。
また、絞り比は(水素中絞り値/大気中絞り値)で示すことができる。大気中引張試験の絞り値は、室温における大気中で、ひずみ速度5.0×10−5の大気中低ひずみ速度引張試験で得られる。
また、水素ガス環境下(水素ガス圧99MPa)において、本段落の条件を満たすのが一層望ましい。
なお、大気中引張試験後の絞り値および水素中引張試験後の絞り値はJIS Z2241(2010)の方法により測定することができる。
水素チャージ材絞り値:40%以上
絞り比(水素チャージ材絞り値/大気中絞り値):0.6以上
水素チャージ材の耐水素脆性を評価する指標として、絞り値および絞り比(水素チャージ材の絞り値/水素チャージ無し材の絞り値)を定義することができる。
一般的な傾向として、大気中の引張強度が大きくなると水素チャージ材の絞り値および絞り比は低下する。水素中低ひずみ速度引張試験の絞り値が40%以上かつ絞り比が0.6以上であれば優れた耐水素脆性を有すると判断される。
水素チャージ材は、例えば、12MPaの水素ガス雰囲気下で、370℃280時間のチャージを行い、質量比で60〜80ppmの水素チャージを行う。したがって、少なくとも60ppmの水素チャージ材で、本段落の条件を満たせばよく、80ppmの水素チャージ材で本段落の条件を満たすのがより望ましい。
水素チャージ材の絞り値および水素チャージ無し材の絞り値は、室温における大気中で、ひずみ速度5.0×10−5の低ひずみ速度引張試験で得ている。
水素チャージ材の絞り値および水素チャージ無し材の絞り値は、JIS Z2241(2010)の方法により測定することができる。
双晶粒界長さ/全粒界長さ:40%以下
全粒界長さに対して双晶粒界長さが小さい組織に制御することにより耐水素脆性が向上する。全粒界長さに対する双晶粒界長さの割合を40%以下にすることにより優れた耐水素脆性を有すると判断されるので、上記割合を40%以下とするのが望ましい。
鋼材の化学組成、溶体化熱処理により全粒界長さに対して双晶粒界長さの小さい組織が得られ耐水素脆性が向上する。
溶体化熱処理
オーステナイト鋼の製造に際し、上記組成を有する材料を1000℃以上の温度で溶体化処理を行い、水冷、ファン冷却、空冷などの方法で冷却する。なお、温度の上限は1100℃とするのが望ましい。
溶体化熱処理は、望ましくは熱間加工された材料に対し行うことで、最適な再結晶組織を得ることができる。
この発明によれば従来よりも低コストで、引張強度が750MPa〜1000MPaの高強度を有し、高圧水素ガス環境下および水素チャージ環境において優れた耐水素脆性を有するオーステナイト鋼を提供することが可能である。
以下に、本発明の一実施例実施形態を説明する。
本実施形態では、オーステナイト鋼は、質量%で、C:0.05〜0.15%、Si:0.1〜1.5%、Mn:10.0〜20.0%、Ni:0.1〜2.0%、Cr:15.0〜20.0%、Mo:0.05〜2.5%、Cu:0.05〜1.5%、V:0.005〜0.3%、N:0.3〜0.6%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、前記不可避不純物中で、P:0.02%以下、S:0.01%以下である組成に調製される。オーステナイト鋼は、常法により溶製することができ、本発明としては溶製の方法が特に限定されるものではない。
該オーステナイト鋼は、所望により鍛造、圧延などの熱間加工を行うことができ、その後、溶体化処理による熱処理を施すのが望ましい。
溶体化処理は、例えば1000℃〜1100℃で、鋼材の中心部が1〜5時間程度溶体化温度に保持されるように鋼材の大きさに合わせて加熱保持時間は調整する。上記加熱後、水冷、ファン冷却、空冷などの方法により冷却することができる。
上記で得られる耐水素脆性に優れる高強度オーステナイト鋼は、水素環境で使用することができ、さらには、45MPa以上の高圧水素ガス環境で、水素ステーションを構成する圧縮機、蓄圧器、ディスペンサー、配管、バルブなどに好適に利用することができる。
以下に、本発明の実施例を説明する。
表1に示す組成(残部がFeおよびその他の不純物)を有する供試材を用意するため、真空誘導溶解炉を用いて溶製した50kg鋼塊を使用し、熱間鍛造により30mm厚さの鍛造板に加工した。鍛造材には、溶体化熱処理を施した。溶体化熱処理条件は1045℃×2時間、水冷とした。
Figure 2016102244
溶体化熱処理後の供試材からJIS Z 2201(1998) 14A号試験片を採取し、水素ガス中低ひずみ速度引張試験を実施した。引張試験条件はひずみ速度5.0×10−/s、試験温度20℃、試験雰囲気は大気中及び45MPa、99MPa水素中とした。
また、水素チャージ材の低ひずみ速度引張試験を実施した。試験片形状はJIS Z 2201(1998)14A号とし、試験片に加工後、高温高圧オートクレーブ(水素ガス圧力12MPa、温度370℃、280時間保持)により、質量比で60〜80ppmの水素をチャージした。水素チャージ材の低ひずみ速度引張試験条件はひずみ速度5.0×10−/s、試験温度20℃、試験雰囲気は大気中で実施した。
各絞り値の測定は、JIS Z2241(2010)の方法により測定した。
表2に水素ガス(45MPa)中および大気中で低ひずみ速度引張試験を、疲労試験装置(EHF-EM100K-020-0ZS(島津製作所製))を用いて行って、室温で絞り値を測定した結果を示す。引張試験は、ひずみ速度5.0×10−/s、試験温度20℃で行い、絞り値の測定は同じく試験温度20℃で行った。また、同一素材より試験用に新たに供試材を作成し、水素ガス圧力(99MPa)を変え、疲労試験装置(EHF-EM100kN-20L(島津製作所製))を用いて、同様の試験を行った。その結果を表3に示す。
実施例1〜6は、水素ガス圧力中(45MPa)だけでなく、水素ガス圧力中(99MPa)中で、絞りが50%以上の値を有し、絞り比(水素中絞り値/大気中絞り値)が0.7以上であることから、比較例に比べて高圧水素ガス環境脆化特性が優れていることが確認された。
Figure 2016102244
Figure 2016102244
表4に水素チャージ材の低ひずみ速度引張試験結果を示す。実施例1、3、6は水素チャージ材の絞りが40%以上の値を有し、絞り比(水素チャージ材絞り値/大気中絞り値)が0.6以上であることから、比較例に比べて水素チャージ脆化特性が優れていることが確認された。
Figure 2016102244
また、溶体化熱処理後、一部の供試材に対し、EBSD(Electron BackScatter Diffraction)による組織観察を行った。
EBSD測定は倍率500倍で3視野(測定した面積は1視野150×500μm)実施した。各視野で全粒界長さおよび双晶粒界長さを求めて3視野の平均値を算出した。
表5にEBSDによる算出した全粒界長さに対する双晶粒界長さの割合を示す。実施例1,3,6は全粒界長さに対する双晶粒界長さの割合が40%以下になっており、比較例と比べて全粒界長さに対する双晶粒界長さの割合が低下していた。双晶粒界は引張変形時に転移の集積サイトとなるため水素による割れ発生の起点となると推測される。実施例は双晶粒界の割合を低減しているため耐水素脆性が向上したと推測される。
Figure 2016102244
以上、本発明について上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明の範囲を逸脱しない限りは適宜の変更が可能である。

Claims (7)

  1. 質量%で、C:0.05〜0.15%、Si:0.1〜1.5%、Mn:10.0〜20.0%、Ni:0.1〜2.0%、Cr:15.0〜20.0%、Mo:0.05〜2.5%、Cu:0.05〜1.5%、V:0.005〜0.3%、N:0.3〜0.6%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、前記不可避不純物中で、P:0.02%以下、S:0.01%以下である組成を有することを特徴とする耐水素脆性に優れる高強度オーステナイト鋼。
  2. 大気中室温引張強度が750〜1000MPaであることを特徴とする請求項1記載の高強度オーステナイト鋼。
  3. 高圧水素ガス環境(水素ガス圧45MPa)における、ひずみ速度5.0×10−5、室温における低ひずみ速度引張試験で、50%以上の水素中絞り値を有し、室温における大気中で、ひずみ速度5.0×10−5の低ひずみ速度引張試験での絞り値を大気中絞り値として、絞り比(水素中絞り値/大気中絞り値)が0.7以上の値を有することを特徴とする請求項1または2に記載の耐水素脆性に優れる高強度オーステナイト鋼。
  4. 水素チャージ材が、室温における大気中で、ひずみ速度5.0×10−5の低ひずみ速度引張試験で、40%以上の絞り値を有し、室温における大気中で、ひずみ速度5.0×10−5の低ひずみ速度引張試験での絞り値を大気中絞り値として、絞り比(水素チャージ材絞り値/大気中絞り値)が0.6以上の値を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐水素脆性に優れる高強度オーステナイト鋼。
  5. 全粒界長さに対する双晶粒界長さの割合が40%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐水素脆性に優れる高強度オーステナイト鋼。
  6. 請求項1記載の組成を有する材料に1000℃以上で溶体化熱処理を行うことを特徴とする耐水素脆性に優れる高強度オーステナイト鋼の製造方法。
  7. 前記材料が熱間加工材であることを特徴とする請求項6記載の耐水素脆性に優れる高強度オーステナイト鋼の製造方法。
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