JP2016102023A - エレベータ制御装置および方法 - Google Patents

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篤 入江
洋平 杉山
Yohei Sugiyama
洋平 杉山
倉金 健文
Takefumi Kurakane
健文 倉金
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Abstract

【課題】乗りかごと乗場の状況からエレベータをより効率的に運行するように制御する技術を提供する。【解決手段】複数階に設けられた乗場を乗客を乗せた乗りかごが移動するエレベータを制御するエレベータ制御装置は、前記乗場に居る少なくとも1人の待ち客で構成されるグループを認知し、該グループに属する全ての待ち客が乗り込めるだけの余裕が前記乗りかごにあれば、該乗りかごを前記乗場に停止させる。【選択図】図1

Description

本発明は、乗りかごに乗客を乗せて各階の乗場の間を移動させるエレベータ装置を制御する技術に関する。
待ち客がいる乗場に乗りかごが停止したとき、既に乗りかごが満員の状態であれば、待ち客は乗りかごに乗り込むことができない。このように満員の乗りかごが待ち客のいる乗場に停止するのはエレベータ装置の運転効率を低下させる原因となる。
これに対して、乗りかご内に荷重検出装置を設け、荷重検出装置で乗りかご内の乗客の荷重を測定し、荷重が一定の閾値を超えたときには乗りかごを乗場に停止させず通過させるという制御が導入されている。閾値は例えば最大積載重量の80%というように設定される。
また、運転効率を改善したエレベータの他の例が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されたエレベータ装置は乗場に撮像手段を有し、撮像手段で撮像される画像から乗場の待ち客の総重量を推定する。エレベータ装置は、画像から推定した総重量と乗りかご内の荷重とに基づいて、その乗場に停止するか通過するかを決定する。
特開2013−177236号公報
上述したように乗りかご内に荷重検出装置を設けたエレベータ装置においては、乗りかごの荷重が一定の閾値を超えた場合、その乗りかごは乗場に停止せず通過する。閾値を最大積載重量の80%に設定した場合、20%の余裕があっても乗客は乗りかごに乗れないということが起こる。
一方、特許文献1に記載のエレベータでは、乗りかご内の荷重だけでなく、乗場の待ち客の総重量も加味しているので、乗りかごの荷重に未だ待ち客が乗れるだけの余裕があるにも関わらず乗りかごが乗場を通過してしまうという状況は起こり難くなる。
しかしながら、乗場にいる待ち客全員の総重量を算出し、それと乗りかごの残りの荷重とを比較して、乗場に停止するか通過するか判断するので、乗場にいる一部の待ち客を乗せることができるにも関わらず、乗りかごが乗場を通過してしまうという状況が起こりうる。例えば、ある乗場に待ち客が5人おり、乗りかごにはあと2人程度であれば乗り込める余裕があるにも関わらず、特許文献1のエレベータでは、乗りかごはその乗場を通過してしまう。
本発明の一態様の目的は、乗りかごと乗場の状況からエレベータをより効率的に運行するように制御する技術を提供することである。
本発明の一態様によるエレベータ制御装置は、複数階に設けられた乗場を乗客を乗せた乗りかごが移動するエレベータを制御するエレベータ制御装置において、前記乗場に居る少なくとも1人の待ち客で構成されるグループを認知し、該グループに属する全ての待ち客が乗り込めるだけの余裕が前記乗りかごにあれば、該乗りかごを前記乗場に停止させるものである。
本発明の一態様によれば、乗りかごと乗場の状況からエレベータをより効率的に運行するように制御することができる。
実施例1によるエレベータ装置のブロック図である。 実施例1によるエレベータ装置の中間階の乗場3の様子を示す斜視図である。 エレベータ装置の全体の動作を説明するための概念図である。 実施例1によるエレベータ制御を示すフローチャートである。 実施例2によるエレベータ制御を示すフローチャートである。 実施例3によるエレベータ装置のブロック図である。 実施例3によるエレベータ装置の中間階の乗場3の様子を示す斜視図である。
本発明に係るエレベータ装置の各種実施例について図面を用いて説明する。
図1は、実施例1によるエレベータ装置のブロック図である。なお、エレベータ装置は、乗りかごを昇降させるためにロープ、電動機、複数のシーブ、釣り合い錘、および昇降路などの物理的な構成要素を有するが、図1ではそれらの図示を省いている。図1に示している部分はエレベータ装置の中でも制御に関連する部分であり、この部分をエレベータ制御装置と言い換えてもよい。
図1に示すように、エレベータ装置は、建屋、例えばデパートやオフィスに形成される図示しない昇降路を昇降する乗りかご1を備えている。
乗りかご1内には、行先登録装置1aと、荷重検出装置1bが備えられている。行先登録装置1aは、乗りかご1に乗り込んだ乗客が行き先を指定するための表示と操作を行う装置である。荷重検出装置1bは、乗りかご1内の乗客の総重量を検出する装置である。
中間階の乗場3には、乗場呼び登録装置3aが備えられている。乗場呼び登録装置3aは、乗場3の待ち客が上りあるいは下りという行きたい方向を指定するための表示および操作をするための装置である。
乗場3に居る待ち客は、家族あるいは友人など同時に乗車し、同じ目的階に行こうとしているグループを構成している。ここではグループは少なくとも1人の待ち客を含むものとする。乗場3には、グループ毎に、そのグループに属する待ち客の総重量(グループ総重量)を検出するための荷重検出装置3bを備えている。なお、図1には、グループA、B、Cという3つのグループの分の荷重検出装置3bが備えられている例を示しているが、この個数に限定されることはない。
また、乗場3には、搭乗可能なグループを表示するための搭乗可能グループ表示器3cが備えられている。
最下階の乗場4には、乗場呼び登録装置4aが備えられているが、中間階の乗場3に備えるような荷重検出装置3bと搭乗可能グループ表示器3cは設けられていない。
また、最上階の乗場5には、乗場呼び登録装置5aが備えられているが、中間階の乗場3に備えるような荷重検出装置3bと搭乗可能グループ表示器3cは設けられていない。
エレベータ制御盤2は、図示しない昇降路内部もしくは、図示しない機械室に設置され、号機制御装置2aと荷重演算装置2bを備えている。
号機制御装置2aにはエレベータの運転制御を司るマイコンが実装されており、扉の開閉、乗りかご1の走行、停止、および減速などの動作を制御する。
荷重演算装置2bは、乗りかご1の荷重(乗客総重量)と、乗場3の各グループの荷重(グループ総重量)とに基づき、乗場3に乗りかご1を停止させるか否か判断し、号機制御装置2aに乗りかご1の制御を指示する。
図2は、実施例1によるエレベータ装置の中間階の乗場3の様子を示す斜視図である。
図2に示した乗場3には、乗り口10と乗場呼び登録装置20が備えられている。また、待ち客が乗場呼び登録装置20にて、乗場3へ乗りかご1を呼ぶ乗場呼びを登録した後に待機するスペース30には、グループ別の荷重検出装置3bが備えられている。
スペース30は、グループ毎に待ち客を分離し、そのグルーが上り下りのいずれの方向に行こうとしているかを表示するグループ分離表記31a、31b、31c、32a、32b、32c、33a、33bが描かれている。
グループ分離表記33a(Up)、33b(Down)により、上方向へ行く待ち客のグループと、下方向へ行く待ち客のグループも分割される。グループ分離表記31a、31b、31cは上り方向の各グループを示し、分割している。グループ分離表記32a、32b、32cは下方向の各グループを示している。
また、例えば、グループ分離表記31a、31b、31c、32a、32b、32c、33a、33bは、グループ分けが分かるように床面を色分けしたり、ABCとグループ名を表記したりしている。グループ分離表記31aは、上り方向に行こうとしている先頭のグループを他から分離する。グループ分離表記32bは、下り方向に行こうとしている2番目のグループを他から分離する。本実施例では、ABCという3つのグループを分離する表記がある例を示すが、分離するグループの個数などこの例に限定されることはない。
荷重検出装置3bは、各グループのグループ総重量を計測する。
乗り口10の近傍には、搭乗可能グループ表示器3cを備える。搭乗可能グループ表示器3cは、上り方向のグループを表示する表示器41a、41b、41cと、下り方向のグループを表示する表示器42a、42b、42cとを有している。上り方向において、次に停止する乗りかご1にグループAとグループBが乗り込むことができるのであれば、表示器41aと表示器41bが点灯し、待ち客に対して搭乗可能なグループを案内する。
図3は、エレベータ装置の全体の動作を説明するための概念図である。
荷重検出装置1bが乗りかご1に乗車している乗客の総重量を検出する。エレベータを利用しようとする利用者は、乗場呼び登録装置3aで乗場呼びを登録した後、待機スペース30の例えばグループ分離表記31aに示された場所で待機する。
乗り口10の近傍には搭乗可能グループ表示器3cが備えられている。
ここでは図3に示した人数およびグループ分けの待ち客が居るものとする。また、ここでは乗りかご1の走行方向は上り方向であるとする。また、利用者は全て体重が60kgであるとする。
以下に具体例を示す。
(例1:乗りかご1に更に100kgの積載が可能な状態である場合)
荷重演算装置2bへ乗客総重量と各グループのグループ総重量が通知される。荷重演算装置2bは、通知された乗客総重量とグループ総重量と乗りかご1の最大積載重量とに基づき、乗りかご1を乗場3へ停止させるか否か判定する。
本実施例では、荷重演算装置2bは、乗りかご1の進行方向へ行こうとしている先頭のグループ(グループA)に属する全ての待ち客が乗り込めるだけの余裕が乗りかご1にあれば、乗りかご1を乗場3に停止させるという制御を行う。
図3を見て分かるように、乗場3には、上り方向のグループAに2人の待ち客がおり、そのグループ総重量は120kgである。上述のように乗りかご1へ更に積載できる荷重、すなわち、乗りかご1の最大積載重量と乗客総重量の差分は100kgである。そのため、荷重演算装置2bは、先頭のグループAを乗りかご1へ搭載することができないと判断する。そこで荷重演算装置2bは、乗りかご1を乗場3へは停止させず、通過させる。このとき、荷重演算装置2bは搭乗可能グループ表示器3cを点灯させない。
(例2:乗りかご1に更に200kgの積載が可能な状態である場合)
グループAの2人の待ち客のグループ総重量は120kgであり、グループBの4人の待ち客のグループ総重量は240kgである。そのため、荷重演算装置2bは、乗りかご1へグループAを搭乗させることができるが、グループBは搭乗させることができないできないと判断する。そこで荷重演算装置2bは、搭乗可能グループ表示器3cの表示器41aのみを点灯させ、乗りかご1を乗場3へ停止させる。
(例3:乗りかごに更に500kgの積載が可能な状態である場合)
グループAの2人の待ち客のグループ総重量は120kgであり、グループBの4人の待ち客のグループ総重量は240kgである。そのため、荷重演算装置2bは、乗りかご1へグループAとグループBを搭乗させることができると判断する。そこで荷重演算装置2bは、搭乗可能グループ表示器3cの表示器41a、41bを点灯させ、乗りかご1を乗場3へ停止させる。
なお、グループCの荷重検出装置31cで検出される重量は略ゼロkgであるため、荷重演算装置2bは、グループCの待ち客はいないと判断し、表示器41cを点灯させない。
図4は、実施例1によるエレベータ制御を示すフローチャートである。図4の処理には、乗場3に乗りかご1を停止して待ち客にサービスするか通過するかを判定する処理と、搭乗可能グループを案内する搭乗可能グループ表示器3cの点灯条件を判定する処理とが含まれている。図4の処理は主に荷重演算装置2bにより実行される。
ステップS1にて、エレベータ装置は、乗りかご1内の荷重(乗客総重量)と乗場グループAの荷重(グループ総重量)を加算する。次に、エレベータ装置は、加算結果が乗りかご1の最大積載重量を超過しているか否かステップS2で判定する。
加算結果が最大積載重量をオーバーしていると判定された場合、エレベータ装置は、ステップS13へと進み、搭乗可能グループ表示器3cのいずれの表示器も点灯させない。
エレベータ装置は、ステップ13の後さらにステップS14へと進み、乗場3へ乗りかご1を停止させず通過させる。
一方、ステップS2にて加算結果が最大積載重量をオーバーしていなかった場合、エレベータ装置は、ステップS3へ進み、グループBの荷重(グループ総重量)が10kg以下か否か判定する。この10kgは、待ち客が居るか居ないかを判断するための閾値の一例である。閾値は10kgに限定されない。
グループBのグループ総重量が10kg以下であれば、エレベータ装置は、グループBに待ち客がいないと判定し、ステップS12へ進み、グループAの表示器41aのみを点灯させる。ステップS12の後、更にエレベータ装置はステップS10へ進み、乗場3へ乗りかご1を停止させる。
一方、ステップ3でグループBの荷重が10kg以上と判定された場合、エレベータ装置は、ステップS4へ進む。ステップS4では、エレベータ装置は、乗りかご1の乗客総重量とグループAのグループ総重量とグループBのグループ総重量を加算する。
ステップ5では、エレベータ装置は、ステップ4の加算結果である重量が乗りかご1の最大積載重量をオーバーするか否か判定する。
加算結果が最大積載重量をオーバーする場合、エレベータ装置はステップS12へ進ググループAの表示器41aのみを点灯させる。ステップS12の後さらにエレベータ装置はステップS10へ進み、乗場3へ乗りかご1を停止させる。
一方、ステップS5で、加算結果が最大積載重量をオーバーしなかった場合、エレベータ装置はステップS6へ進む。ステップS6では、エレベータ装置は、グループCのグループ総重量が閾値の10kg以下であるか否か判定する。グループCのグループ総重量が10kg以下の場合、エレベータ装置は、グループCに待ち客がいないと判定し、ステップS11へ進み、グループAの表示器41aととグループBの表示器41bを点灯させる。
ステップS11の後さらにエレベータ装置はステップS10へ進み、乗場3へ乗りかご1を停止させる。
ステップS6でグループCのグループ総重量が10kg以上と判定されると、エレベータ装置はステップS7へ進み、乗りかご1内の乗客総重量と、グループA、B、およびCの全てのグループ総重量を加算する。次に、エレベータ装置は、ステップS8で、ステップS7で演算した総重量が乗りかご1の最大積載重量をオーバーしているか否か判定する。
ステップS8で総重量が乗りかご1の最大積載重量をオーバーしている判定されると、エレベータ装置はステップS11へ進み、グループAの表示器41aとグループBの表示器41bを点灯させる。さらに、エレベータ装置はステップS10へ進み、乗場3に乗りかご1を停止させ、待ち客にサービスする。
一方、ステップS8で総重量が最大積載重量がオーバーしていないと判定されると、エレベータ装置はステップS9へ進み、グループA、B、Cの表示器41a、41b、41cを点灯させ、ステップS10へ進み乗場3に乗りかご1を停止させる。
以上説明したように本実施例によれば、エレベータ装置は、乗場3に居る少なくとも1人の待ち客で構成されるグループを認知し、そのグループに属する全ての待ち客が乗り込めるだけの余裕が乗りかご1にあれば、乗りかご1を乗場3に停止させる。いっしょに乗りかごで同じ目的階へ行こうとしている可能性の高い待ち客のグループを単位として乗りかご1に乗り込めるかどうか判定し、乗り込める場合にそのグループが居る乗場3に乗りかご1を停止させるので、乗りかご1と乗場3の状況からエレベータをより効率的に運行するように制御することができる。
また、本実施例によれば、乗りかご1の進行方向へ行こうとしている先頭のグループに属する全ての待ち客が乗り込めるだけの余裕が乗りかご1にあれば、乗りかご1を乗場3に停止させる。先頭のグループの乗り込み可否により乗りかご1を乗場3に停止させるか否か判定するので、迅速に乗り込めるグループが乗り込める場合に乗場3に乗りかご1を停止させることができる。
また、本実施例によれば、乗場3に設けられた、その乗場3に次に停止する乗りかご1に乗り込むことができるグループを表示する搭乗可能グループ表示器3cに、複数のグループのうちどのグループの待ち客が乗りかご1に乗り込むことができるかを表示する。複数のグループが乗場3にいる場合に待ち客が自分のグループが乗り込めるのかどうかを表示により知ることができる。
また、本実施例によれば、乗りかご1に設けた荷重検出装置1b(第1荷重検出装置)により乗りかご1の乗客の総重量である乗客総重量を検出し、乗場3にグループ単位で設けた荷重検出装置3b(第2荷重検出装置)によりグループに属する待ち客の総重量であるグループ総重量を検出し、グループ総重量と乗りかごの最大積載重量と乗客総重量とに基づいて、乗りかご1を乗場3に停止させるか否か判定する。乗りかご1内の乗客の総重量と待ち客のグループの総重量とに基づき乗りかご1を乗場3に停止させるか否か判定するので、乗りかご1の最大積載荷重を効率よく利用することができる。
また、エレベータ装置が、待ち客をグループ毎に分離し、グループが上りと下りのどちらの方向に向かうのかを識別するグループ分離表記31a〜c、32a〜c、33a、33bと、乗りかご1内の乗客の量的指標である乗客指標(乗客総重量)を計測するための荷重検出装置1b(第1計測部)と、乗場3の待ち客のグループ毎の量的指標である待ち客グループ指標(グループ総重量)を計測するための荷重検出装置3b(第2計測部)と、乗客指標と待ち客グループ指標に基づいて、グループに属する全ての待ち客が乗り込むだけの余裕が乗りかご1にあるか否か判定し、その余裕があれば乗りかご1を乗場3へ停止させる荷重演算装置2b(制御部)と、を有している。グループに属する待ち客の待ち客グループ指標を計測することにより取得するので、正確な待ち客グループ指標を用いることができる。
また、本実施例では、乗場3の待ち客の重量を実際に計測するので、正確な重量により乗りかご1を適切に制御することができる。例えば、乗場3の待ち客が重い荷物を持っている場合や、車いすを利用する待ち客がいる場合などでも正確な重量を処理に用いることができる。
実施例1では、乗りかご1の進行方向へ行こうとしている先頭のグループに属する全ての待ち客が乗り込めるだけの余裕が乗りかご1にあれば、乗りかご1を乗場3に停止させる例を示した。しかしながら、実施例がこれに限定されることはない。
実施例2では、2番目以降のグループが乗りかご1に搭乗可能である場合に、乗りかご1を乗場3に停止させることにする。実施例2のエレベータ装置の基本的な構成は図1に示した実施例1のものと同様である。
図5は、実施例2によるエレベータ制御を示すフローチャートである。
ステップS101にて、エレベータ装置は、グループAのグループ総重量が、グループに待ち客が居るか否か判定するための閾値である10kg以下であるか否か判定する。
グループ総重量が10kg以下でなければ、エレベータ装置は、ステップ102にて、乗りかご1の荷重(乗客総重量)と、グループAのグループ総重量とを加算する。次に、ステップS103にて、エレベータ装置は、加算結果と乗りかご1の最大積載重量とを比較することにより、グループAの待ち客を搭載すると乗客総重量が最大積載重量をオーバーすることになるか否か判定する。
ステップS103の判定で乗客総重量が最大積載重量をオーバーすることにならない場合、エレベータ装置は、ステップS104にて、グループBのグループ総重量が閾値の10kg以下であるか否か判定する。
グループBのグループ総重量が10kg以下でなければ、エレベータ装置は、ステップS105にて、乗りかご1の乗客総重量と、グループAとグループBのグループ総重量を加算する。続いて、エレベータ装置は、ステップS106にて、加算結果である総重量と乗りかご1の最大積載重量とを比較することにより、グループAとグループBを搭載すると乗客総重量が最大積載重量をオーバーすることになるか否か判定する。
ステップS106の判定で乗客総重量が最大積載重量をオーバーすることになると判定されると、エレベータ装置は、ステップS107にて、グループCのグループ総重量が10kg以下であるか否か判定する。
グループCのグループ総重量が10kg以下でなければ、エレベータ装置は、ステップS108にて、乗りかご1の乗客総重量とグループA〜Cのグループ総重量とを加算する。続いて、エレベータ装置は、ステップS109にて、加算結果である総重量と乗りかご1の最大積載重量とを比較することにより、グループA〜Cを乗りかご1に搭載すると乗客総重量が最大積載重量をオーバーすることになるか否か判定する。
ステップS109で乗客総重量が最大積載重量をオーバーしないと判定されれば、エレベータ装置は、ステップS110にて、グループA〜Cの表示器41a〜41cを点灯させ、ステップS111にて乗場3に乗りかご1を停止させる。
ステップS107の判定でグループCのグループ総重量が10kg以下であれば、エレベータ装置は、ステップS112にて、グループA、Bの表示器41a、41bを点灯させ、ステップS111にて乗場3に乗りかご1を停止させる。
ステップS104の判定でグループBのグループ総重量が10kg以下であった場合と、ステップS106の判定で加算結果の総重量が乗りかご1の最大積載重量をオーバーする場合、エレベータ装置は、ステップS113にて、グループCのグループ総重量が10kg以下か否か判定する。グループCのグループ総重量が10kg以下でなければ、エレベータ装置は、ステップS114にて、乗りかご1の乗客総重量とグループAとグループCのグループ総重量とを加算する。続いて、エレベータ装置は、ステップS115にて、加算結果である総重量が乗りかご1の最大積載重量をオーバーすることになるか否か判定する。
ステップS115にて総重量が最大積載重量をオーバーすることにならないと判定されると、エレベータ装置は、ステップS116にてグループAとグループCの表示器41a、41cを点灯させ、ステップS111にて乗場3に乗りかご1を停止させる。
ステップS103にて、ステップS102での加算結果である総重量が乗りかご1の最大積載重量をオーバーすると判定されると、エレベータ装置は、ステップS118にていずれの表示器も点灯させず、ステップS119にて乗りかご1に乗場3を通過させる。
ステップS101にてグループAのグループ総重量が10kg以下と判定された場合、エレベータ装置は、ステップS120にて、グループBのグループ総重量が10kg以下であるか否か判定する。
グループBのグループ総重量が10kg以下でなければ、エレベータ装置は、ステップS121にて、乗りかご1の乗客総重量とグループBのグループ総重量とを加算する。続いて、エレベータ装置は、ステップS122にて、加算結果である総重量が乗りかご1の最大積載重量とオーバーすることになるか否か判定する。
総重量が乗りかご1の最大積載重量をオーバーしないと判定された場合、エレベータ装置は、ステップS123にて、グループCのグループ総重量が10kg以下であるか否か判定する。
グループCのグループ総重量が10kg以下でなければ、エレベータ装置は、ステップS124にて、乗りかご1の乗客総重量とグループBおよびグループCのグループ総重量とを加算する。続いて、エレベータ装置は、ステップS125にて、加算結果である総重量が乗りかご1の最大積載重量をオーバーすることになるか否か判定する。
ステップS125にて総重量が乗りかご1の最大積載重量をオーバーしないと判定されると、エレベータ装置は、グループBの表示器41bとグループCの表示器41cを点灯させ、ステップS127にて乗りかご1を乗場3に停止させる。
ステップS123にてグループCのグループ総重量が10kg以下と判定された場合、またたステップS125で総重量が乗りかご1の最大積載重量をオーバーすると判定された場合、エレベータ装置は、グループBの表示器41bを点灯させ、ステップS127にて乗りかご1を乗場3に停止させる。
ステップS120でグループBのグループ総重量が10kg以下と判定された場合、またはステップS122で総重量が乗りかご1の最大積載重量をオーバーすることになると判定された場合、エレベータ装置は、ステップS129にて、グループCのグループ総重量が10kg以下であるか否か判定する。
グループCのグループ総重量が10kg以下でなければ、エレベータ装置は、ステップS130にて、乗りかご1の乗客総重量とグループCのグループ総重量とを加算する。続いて、エレベータ装置は、ステップS131にて、加算結果である総重量が乗りかご1の最大積載重量をオーバーすることになるか否か判定する。
ステップS131にて総重量が乗りかご1の最大積載重量をオーバーすることにならないと判定された場合、エレベータ装置は、ステップS132にて、グループCの表示器41cを点灯させ、ステップS127にて乗場3に乗りかご1を停止させる。
ステップS129にてグループCのグループ総重量が10kg以下と判定された場合、またはステップS131にて総重量が乗りかご1の最大積載重量をオーバーすることになると判定された場合、エレベータ装置は、ステップS133にて、いずれのグループの表示器も点灯させず、ステップS134にて乗りかご1を乗場3に停止させず、通過させる。
以上説明したように本実施例では、乗りかご1の進行方向へ行こうとしている何れかのグループに属する全ての待ち客が乗り込めるだけの余裕が乗りかご1にあれば、乗りかご1を乗場3に停止させる。乗りかご1に乗り込めるグループがあるか否かで乗りかごを乗場に停止させるか否か判定するので、乗り込めるグループがある場合に乗場3に乗りかご1を停止させることができ、エレベータを効率よく運用することができる。
実施例1では、乗場3に待ち客のグループ毎の総重量を検出する荷重検出装置3bを備えるエレベータ装置を例示したが、実施例がこれ限定されることはない。乗場3の待ち客のグループが乗りかご1に乗り込むことができるか否かを他の方法で判断することにしてもよい。
図6は、実施例3によるエレベータ装置のブロック図である。図6に示す実施例3のエレベータ装置は、図1に示した実施例1のエレベータ装置とは、乗りかご1内に荷重検出装置1bの代わりに撮像装置1cが備えられている点と、エレベータ制御盤2に荷重演算装置2bの代わりに画像演算装置2cが備えられている点と、乗場3に荷重検出装置3bの代わりに撮像装置3dが備えられている点が異なっている。
図7は、実施例3によるエレベータ装置の中間階の乗場3の様子を示す斜視図である。実施例2では、乗場3には撮像装置3dが設置されており、待ち客が待機するスペース30の画像を撮影することができる。
撮像装置1cは、乗りかご1内の画像を撮影し、画像データをエレベータ制御盤2の画像演算装置2cに通知する。
撮像装置3dは、乗場3を例えば上方から見た画像を撮影し、画像データをエレベータ制御盤2の画像演算装置2cに通知する。
画像演算装置2cは、乗りかご1を撮影した画像データと、乗場3を撮影した画像データとに基づいて、乗りかご1に乗場3の先頭のグループの全ての待ち客が乗り込むことができるか否か判定する。乗場3の先頭のグループの全ての待ち客が乗りかご1に乗り込むことができる場合、画像演算装置2cは、乗りかご1を乗場3に停止させることを決定し、号機制御装置2aに指示する。乗場3の先頭のグループの全ての待ち客が乗りかご1に乗り込むことはできない場合、画像演算装置2cは乗りかご1に乗場3を通過させることを決定し、号機制御装置2aに指示する。
号機制御装置2aは、実施例1のものと同様、画像演算装置2cの指示に基づいて、乗りかご1を制御する。
その際、画像演算装置2cは、画像データから、乗りかご1に設けられた撮像装置1cにより撮像される乗りかご1内の上方からの撮像画像における乗客が占める部分の面積である乗客面積を検出し、乗場3に設けた撮像装置3dにより撮像されるグループの撮像画像に基づきグループに属する待ち客が占める面積である待ち客面積を検出する。そして、画像演算装置2cは、待ち客面積と乗りかごの床面積と乗客面積とに基づいて、乗りかご1を乗場3に停止させるか否か判定する。例えば、乗客面積と待ち客面積の合計が乗りかごの床面積以下であれば、乗りかご1を乗場3に停止させると判断すればよい。
乗りかご1内の空きスペースの広さと待ち客のグループの占める広さとに基づき乗りかご1を乗場3に停止させるか否か判定するので、乗りかご1のスペースを効率よく利用することができる。
以上説明したように、実施例3では、エレベータ装置は、グループ分離表記31a〜c、32a〜c、33a、33bと、撮像装置3d(第1撮像部)と、撮像装置1c(第2撮像部)と、エレベータ制御盤2(制御部)と、を有している。
グループ分離表記31a〜c、32a〜c、33a、33bは、待ち客をグループ毎に分離し、グループが上りと下りのどちらの方向に向かうのかを識別する。撮像装置3d(第1撮像部)は、乗場3の待ち客の画像を撮像する。撮像装置1c(第2撮像部)は、乗りかご1の乗客の画像を撮像する。エレベータ制御盤2(制御部)は、撮像装置3で撮像された画像から、乗場3の待ち客のグループ分離表記で区分けされるグループ毎の量的指標(面積)である待ち客グループ指標を算出し、撮像装置1cで撮像された画像から、乗りかご1の乗客の量的指標である乗客指標を算出し、乗客指標と待ち客グループ指標に基づいて、グループに属する全ての待ち客が乗り込むだけの余裕が乗りかご1にあるか否か判定し、余裕があれば乗りかご1を乗場3へ停止させる。
それゆえ、グループに属する待ち客の待ち客グループ指標を画像から算出するので、荷重を計測のための設備を乗場3の床下に配設する必要が無い。
なお、本実施例では、乗場3に待ち客を分離するグループ分離表記を描く例を示したが、この例に実施が限定されることはない。
他の例として、乗場3に居る待ち客の画像から、乗場3に居る待ち客同士の距離を算出し、距離に基づいてグループおよびそのグループに属する待ち客を判断することにしてもよい。乗場3の画像から待ち客をグループ分けするので、乗場にグループの立ち位置を分離するような表記が不要である。
更に他の例として、待ち客のそれぞれが乗場3に到着した時間間隔に基づいてグループおよびそのグループに属する待ち客を判断することにしてもよい。乗場3へ到着した時刻が近いか否かで同じグループに属するか否かを判定するので、乗場3にグループの立ち位置を分離するような表記が不要である。
上述した実施例は本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施例にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。
1a…行先登録装置、1b…荷重検出装置、1c…撮像装置、2…エレベータ制御盤、20…登録装置、2a…号機制御装置、2b…荷重演算装置、2c…画像演算装置、3…撮像装置、3…乗場、30…スペース、30…待機スペース、31a〜31c…グループ分離表記、32a〜32c…グループ分離表記、33a、33b…グループ分離表記、3a…乗場呼び登録装置、3b…荷重検出装置、3c…搭乗可能グループ表示器、3d…撮像装置、4…乗場、41a〜41c…表示器、42a〜42c…表示器、4a…乗場呼び登録装置、5…乗場、5a…乗場呼び登録装置

Claims (9)

  1. 複数階に設けられた乗場を乗客を乗せた乗りかごが移動するエレベータを制御するエレベータ制御装置において、
    前記乗場に居る少なくとも1人の待ち客で構成されるグループを認知し、該グループに属する全ての待ち客が乗り込めるだけの余裕が前記乗りかごにあれば、該乗りかごを前記乗場に停止させる、ことを特徴とするエレベータ制御装置。
  2. 前記乗りかごの進行方向へ行こうとしている先頭のグループに属する全ての待ち客が乗り込めるだけの余裕が前記乗りかごにあれば、該乗りかごを前記乗場に停止させる、ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ制御装置。
  3. 前記乗りかごの進行方向へ行こうとしている何れかのグループに属する全ての待ち客が乗り込めるだけの余裕が前記乗りかごにあれば、該乗りかごを前記乗場に停止させる、ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ制御装置。
  4. 前記乗場に設けられた、該乗場に次に停止する乗りかごに乗り込むことができるグループを表示する搭乗可能グループ表示器に、前記複数のグループのうちどのグループの待ち客が前記乗りかごに乗り込むことができるかを表示する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のエレベータ制御装置。
  5. 前記乗りかごに設けた第1荷重検出装置により該乗りかごの乗客の総重量である乗客総重量を検出し、前記乗場にグループ単位で設けた第2荷重検出装置により前記グループに属する待ち客の総重量であるグループ総重量を検出し、前記グループ総重量と前記乗りかごの最大積載重量と前記乗客総重量とに基づいて、前記乗りかごを前記乗場に停止させるか否か判定する、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のエレベータ制御装置。
  6. 前記乗りかご内に設けた第1撮像装置により撮像される該乗りかご内の上方からの撮像画像における乗客が占める部分の面積である乗客面積を検出し、前記乗場に設けた第2撮像装置により撮像される前記グループの撮像画像に基づき前記グループに属する待ち客が占める面積である待ち客面積を検出し、前記待ち客面積と前記乗りかごの床面積と前記乗客面積とに基づいて、前記乗りかごを前記乗場に停止させるか否か判定する、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のエレベータ制御装置。
  7. 前記待ち客をグループ毎に分離し、前記グループが上りと下りのどちらの方向に向かうのかを識別するグループ分離表記と、
    前記乗りかご内の乗客の量的指標である乗客指標を計測するための第1計測部と、
    前記乗場の待ち客の前記グループ毎の量的指標である待ち客グループ指標を計測するための第2計測部と、
    前記乗客指標と前記待ち客グループ指標に基づいて、前記グループに属する全ての待ち客が乗り込むだけの余裕が前記乗りかごにあるか否か判定し、前記余裕があれば前記乗りかごを前記乗場へ停止させる制御部と、を有することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ制御装置。
  8. 前記待ち客をグループ毎に分離し、前記グループが上りと下りのどちらの方向に向かうのかを識別するグループ分離表記と、
    前記乗場の待ち客の画像を撮像する第1撮像部と、
    前記乗りかごの乗客の画像を撮像する第2撮像部と、
    前記第1撮像部で撮像された画像から、前記乗場の待ち客の前記グループ分離表記で区分けされる前記グループ毎の量的指標である待ち客グループ指標を算出し、前記第2撮像部で撮像された画像から、前記乗りかごの乗客の量的指標である乗客指標を算出し、前記乗客指標と前記待ち客グループ指標に基づいて、前記グループに属する全ての待ち客が乗り込むだけの余裕が前記乗りかごにあるか否か判定し、前記余裕があれば前記乗りかごを前記乗場へ停止させる制御部と、を有することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ制御装置。
  9. 複数階に設けられた乗場を乗客を乗せた乗りかごが移動するエレベータを制御するためのエレベータ制御方法において、
    前記乗場に居る少なくとも1人の待ち客で構成されるグループを認知し、該グループに属する全ての待ち客が乗り込めるだけの余裕が前記乗りかごにあれば、該乗りかごを前記乗場に停止させる、ことを特徴とするエレベータ制御方法。
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