JP2016100576A - 光電変換装置 - Google Patents

光電変換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016100576A
JP2016100576A JP2014238927A JP2014238927A JP2016100576A JP 2016100576 A JP2016100576 A JP 2016100576A JP 2014238927 A JP2014238927 A JP 2014238927A JP 2014238927 A JP2014238927 A JP 2014238927A JP 2016100576 A JP2016100576 A JP 2016100576A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photoelectric conversion
nanoparticles
layer
conversion device
type
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014238927A
Other languages
English (en)
Inventor
徹 仲山
Toru Nakayama
徹 仲山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2014238927A priority Critical patent/JP2016100576A/ja
Publication of JP2016100576A publication Critical patent/JP2016100576A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/547Monocrystalline silicon PV cells

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

【課題】キャリアの収集能力が高く、光電変換効率を高めることができる光電変換装置を提供する。【解決手段】光電変換装置は、p/n接合された2つの半導体層5、7を光電変換層1として備えており、2つの半導体層5、7のうち少なくとも一方の半導体層7は、球状のナノ粒子9aを含む球状粒子層7Aと多面体状のナノ粒子9bを含む多面体状粒子層7Bとを有する。半導体層7は、p/n接合面8に近い方に球状粒子層9Aを有している。【選択図】図1

Description

本発明は、光電変換装置に関する。
省エネルギーかつ省資源でクリーンなエネルギー源として太陽電池の開発が盛んに行われている。太陽電池などの光電変換装置は、光起電力効果を利用し、光エネルギーを直接電力に変換する電力機器である。近年、理論的に60%以上の変換効率を可能にするという期待から、次世代の光電変換装置として、半導体性のナノ粒子(量子ドット)を集積させた集積膜を光電変換層として用いる光電変換装置が検討されている(例えば、特許文献1〜4を参照)。
ところで、これまで開示された光電変換装置は、上記した特許文献1〜4の例からも分かるように、光電変換層が同じ形状の量子ドットによって占められる構成となっている。
図8(a)は、従来の光電変換装置の断面模式図であり、(b)は(a)のエネルギー準位を示す模式図である。図8(a)(b)は、光電変換層101に球形状のナノ粒子103を適用した例である。図8(a)(b)では、例として、半導体層105をp型、半導体層107をn型としている。また、図8(b)において、符号Eはフェルミ準位、Bは伝導帯のエネルギー準位、Bは価電子帯のエネルギー準位をそれぞれ表している。価電子帯のエネルギー準位Bおよび伝導帯のエネルギー準位Bは、図8(b)に示すように、ナノ粒子103を含んでいる半導体層107側が半導体層105側がよりも高くなるように変化している。
特開2013−229378号公報 特開2011−249579号公報 特開2011−121862号公報 国際公開第2010/089892号
しかしながら、光電変換層101が同じ形状のナノ粒子103よって占められる場合には、ナノ粒子103の周囲に結合した配位子成分(リガンド)104の厚みがほぼ均一になる。このため光電変換層101内に形成されるエネルギー準位の光電変換層101の厚み方向への傾きがほとんど無く、キャリアの駆動力が低くなっている。その結果、キャリアの収集効率が低く、光電変換効率を高められないという問題がある。
従って本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、キャリアの収集能力が高く、光電変換効率を高めることのできる光電変換装置を提供することを目的とする。
本発明は、光電変換層を構成する半導体層に含まれるナノ粒子の外形状を制御し、光電変換層内のエネルギー準位に変化をつけて、生成するキャリア(電子e、ホールh)の移動度を向上できることを知見したものである。その構成は、p/n接合された2つの半導体層を光電変換層として備えており、前記2つの半導体層のうち少なくとも一方の前記半導体層は、球状のナノ粒子を含む球状粒子層と多面体状のナノ粒子を含む多面体状粒子層
とを有する。
本発明の光電変換装置によれば、キャリアの収集能力が高く、光電変換効率を高めることができる。
(a)は、本発明の光電変換装置の第1の実施形態を部分的に示す断面模式図であり、ナノ粒子を有する半導体層がp型であり、ナノ粒子に結合する配位子成分(リガンド)がドナー型を例とした光電変換装置の断面模式図である。(b)は、(a)のエネルギー準位を示す模式図である。 ナノ粒子の形状を判別する方法を示した模式図である。 形状の異なるナノ粒子の表面に配位子成分を結合させたときのエネルギー準位の変化を示すものであり、(a)は、球状のナノ粒子および多面体状のナノ粒子のいずれもが配位子成分を有しないときのエネルギー準位、(b)は球状のナノ粒子の表面に配位子成分が結合したときのエネルギー準位、(c)は、多面体状のナノ粒子の表面に配位子成分が結合したときのエネルギー準位である。 (a)は、本発明の光電変換装置の第2の実施形態を部分的に示す断面模式図であり、ナノ粒子を有する半導体層がp型であり、ナノ粒子に結合する配位子成分がアクセプター型を例とした光電変換装置の断面模式図である。(b)は、(a)のエネルギー準位を示す模式図である。 (a)は、本発明の光電変換装置の第3の実施形態を部分的に示す断面模式図であり、ナノ粒子を有する半導体層がn型であり、ナノ粒子に結合する配位子成分がドナー型を例とした光電変換装置の断面模式図である。(b)は、(a)のエネルギー準位を示す模式図である。 (a)は、本発明の光電変換装置の第4の実施形態を部分的に示す断面模式図であり、ナノ粒子を有する半導体層がn型であり、ナノ粒子に結合する配位子成分がアクセプター型を例とした光電変換装置の断面模式図である。(b)は、(a)のエネルギー準位を示す模式図である。 第1の実施形態の光電変換装置の製造方法を示す工程図である。 (a)は、従来の光電変換装置の断面模式図であり、(b)は、(a)のエネルギー準位を示す模式図である。
図1(a)は、本発明の光電変換装置の第1の実施形態を部分的に示す断面模式図であり、ナノ粒子を有する半導体層がp型であり、ナノ粒子に結合する配位子成分(リガンド)がドナー型を例とした光電変換装置の断面模式図である。(b)は、(a)のエネルギー準位を示す模式図である。図1(a)(b)において、半導体層5はn型であり、半導体層7はp型である。また、符号Eはフェルミ準位、Bは伝導帯のエネルギー準位およびBは価電子帯のエネルギー準位である。価電子帯のエネルギー準位Bおよび伝導帯のエネルギー準位Bは、図1(b)に示すように、ナノ粒子9を含んでいる半導体層7側が半導体層5側がよりも高くなるように変化している。
図1(a)(b)に示す光電変換装置(例えば、太陽電池)は、光電変換層1がその両面に電極層3A、3Bを備えている。光電変換層1は、p/n接合された2つの半導体層5、7により構成されている。この場合、符号8の界面がp/n接合面である。
光電変換層1は、これを構成する半導体層5、7のうち、例えば、図1(a)に示した半導体層7が形状の異なるナノ粒子9を集積させた集積膜11によって構成されている。この場合、集積膜11は、球状のナノ粒子9aを含む球状粒子層7Aと多面体状のナノ粒
子9bを含む多面体状粒子層7Bとの積層体となっている。
図2は、ナノ粒子の形状を判別する方法を示した模式図である。ここで、ナノ粒子9が球状であるか多面体状であるかは、ナノ粒子9(配位子成分13を除いた領域)を断面視して観察される輪郭OLに沿って引いた接線CLとその輪郭OLとが一致している長さの割合によって判別する。ナノ粒子9が球状であるとは、ナノ粒子9の輪郭OLに接した接線CLの長さLがそのナノ粒子9の直径Dの1/4以下であるものとする。一方、ナノ粒子9が多面体状であるとは、ナノ粒子9の輪郭OLに接した状態にある接線CLの長さLがそのナノ粒子9の直径(接線CLに平行な方向の最大径)Dの1/2以上であり、このような箇所がナノ粒子9の輪郭OL上に2箇所以上存在するものとする。
第1の実施形態の光電変換装置の場合、光電変換層1内に配置した、球状のナノ粒子9aと多面体状のナノ粒子9bとの間の表面エネルギーに起因して変化する配位子成分13の量(厚みt)の違いにより、図1(b)に示すように、光電変換層1内に一次元的に変化するエネルギー準位の差(図1(b)における符号:ΔE)を有している。
これにより第1の実施形態の光電変換装置の場合には、半導体層7において、球状粒子層7A側から多面体状粒子層7B側へエネルギー準位が高くなる傾きSが生じるため、光電変換層1内に生成した極性の異なるキャリア(電子e、ホールh)が、図1(a)に示しているように、電極3A、3Bのそれぞれの方向へ移動しやくなり、これにより電極3A、3Bへのキャリアの収集効率が向上し、光電変換効率を高めることができる。
これは、ナノ粒子9の表面の結晶化度が低下すると、この表面に結合する配位子成分13の量が変化することにより、ナノ粒子9のエネルギー準位が変化するためである。
例えば、ナノ粒子9の外形が球状もしくは球状に近い形状であると、ナノ粒子9の表面はその全面がほぼ曲面になる。このことからナノ粒子9の表面に露出している結晶はブラべー格子が三次元的に配列して形成される平坦な結晶面を維持できない状態となっている。このため結晶面が破壊されたナノ粒子9の表面では、結合の切れた多くのダングリングボンドが存在するため、ナノ粒子9の周囲に存在する他の成分が結合しやすい。
これに対し、ナノ粒子9の外形状が多面体状であると、ナノ粒子9の表面は平坦な結晶面が多くなるため、その分、結晶面が破壊されたときにできるダングリングボンドの数が少なくなる。このため球状のナノ粒子9aは、多面体状のナノ粒子9bに比較して、配位子成分13が結合しやすいものとなる。
以下、ナノ粒子9の形状の違いにより、半導体層7のエネルギー準位に変化が生じる理由について説明する。
図3は、形状の異なるp型のナノ粒子の表面にp型の配位子成分を結合させたときのエネルギー準位の変化を示すものであり、(a)は、球状のナノ粒子および多面体状のナノ粒子のいずれもが配位子成分を有しないときのエネルギー準位、(b)は球状のナノ粒子の表面にドナー型の配位子成分が結合したときのエネルギー準位、(c)は、多面体状のナノ粒子の表面にドナー型の配位子成分が結合したときのエネルギー準位である。
図1(a)(b)に示しているように、p型のナノ粒子9にドナー型の配位子成分13を結合させると、フェルミ準位Eが上がり、配位子成分13の量が増えると、価電子帯のエネルギー準位Bとフェルミ準位Eとの間のエネルギー準位の差ΔEが大きくなる。
ナノ粒子9の表面に配位子成分13が結合していないエネルギー準位(図2(a))を基準にすると、球状のナノ粒子9aは多面体状のナノ粒子9bに比べてダングリングボンドが多く存在するため、球状のナノ粒子9aは多面体状のナノ粒子9bに比べて、ナノ粒子9の表面に多くの配位子成分13が結合し、配位子成分13の量が多いことから、球状のナノ粒子9aは多面体状のナノ粒子9bよりも伝導帯のエネルギー準位Bおよび価電子帯のエネルギー準位Bの低下が大きくなる。
その結果、球状のナノ粒子9aの層(球状粒子層7A)と多面体状のナノ粒子9bの層(多面体状粒子層7B)とが厚み方向に重なるように配置された場合には、ナノ粒子9の形状に起因して変化した伝導帯のエネルギー準位Bおよび価電子帯のエネルギー準位Bの違いから、図1(b)に示すように、半導体層7の厚み方向にエネルギー準位の傾きSが生じることになる。
図4(a)は、本発明の光電変換装置の第2の実施形態を部分的に示す断面模式図であり、半導体層5がn型、ナノ粒子を有する半導体層がp型であり、ナノ粒子に結合する配位子成分がアクセプター型を例とした断面模式図である。(b)は、(a)のエネルギー準位を示す模式図である。図4(a)(b)においても、半導体層5をn型、半導体層7をp型としており、この場合も図1と同様に符号8の界面がp/n接合面である。また、符号E、BおよびBについても、図1に記したものと同じである。
第2の実施形態の光電変換装置と図1(a)(b)に示した第1の実施形態の光電変換装置との違いは、光電変換層7を構成する球状粒子層7Aおよび多面体状粒子層7Bの配置が逆になっていることである。
つまり、この第2の実施形態の光電変換装置では、半導体層5側(p/n接合面8側)に多面体状粒子層7Bを配置させ、球状粒子層7Aは多面体状粒子層7Bを挟んだp/n接合面8の反対側に配置されている。
図4(a)(b)に示した光電変換層1の場合には、半導体層7において、p型の半導体材料にアクセプター型の配位子成分13を結合させているため、フェルミ準位Eが下がり、配位子成分13の量が増えると、価電子帯のエネルギー準位Bとフェルミ準位Eとの間のエネルギー差が次第に小さくなっている。
球状のナノ粒子9aは多面体状のナノ粒子9bに比べて結合する配位子成分13の量が多いことから、球状のナノ粒子9aは多面体状のナノ粒子9bの場合よりも伝導帯のエネルギー準位Bおよび価電子帯のエネルギー準位Bの低下が小さくなる。
その結果、図4(b)に示すように、p/n接合面8側に多面体状粒子層7Bを配置させた場合には、図1(a)(b)とは反対にはたらくアクセプター型の配位子成分13の性質により、結果として、図1(b)と同様に、光電変換層1内に一次元的に変化するエネルギー準位の差(図4(b)における符号:ΔE)が生じ、これによりエネルギー準位の傾きSが形成される。
こうして、図4(a)(b)に示す第2の実施形態の光電変換装置の場合にも、半導体層7において、多面体状粒子層7B側から球状粒子層7A側へエネルギー準位が高くなる傾きSが生じるため、光電変換層1内に生成した極性の異なるキャリア(電子e、ホールh)が、図4(a)に示しているように、電極3A、3Bのそれぞれの方向へ移動しやくなり、これにより電極3A、3Bへのキャリアの収集効率が向上し、光電変換効率を高めることができる。
図5(a)は、本発明の光電変換装置の第3の実施形態を部分的に示す断面模式図であり、ナノ粒子を有する半導体層がn型であり、ナノ粒子に結合する配位子成分がドナー型を例とした断面模式図である。(b)は、(a)のエネルギー準位を示す模式図である。
図5(a)(b)に示す第3の実施形態の光電変換装置では、半導体層5をp型、半導体層7をn型としている。この場合も図1、図3と同様に符号8の界面がp/n接合面である。また、符号E、BおよびBについても、図1、図4に記したものと同じである。
図5(a)(b)に示す第3の実施形態の光電変換装置は、図1(a)(b)に示した第1の実施形態の光電変換装置に対して、半導体層5および半導体層7の極性を逆にしたものであり、半導体層5がp型、ナノ粒子9を含んでいる半導体層7がn型である。この場合、価電子帯のエネルギー準位Bおよび伝導帯のエネルギー準位Bは、図1(b)の場合とは逆に、半導体層5側がナノ粒子9を含んでいる半導体層7側よりも高くなるように変化している。
第3の実施形態の光電変換装置の場合、上述したように、球状粒子層7Aの方が多面体状粒子層7B側よりもドナー型の配位子成分13の結合によるフェルミ準位Eの上昇が大きいことから、半導体層7はp/n接合面8側に多面体状粒子層7Bを配置し、多面体状粒子層7Bのp/n接合面8とは反対側に球状粒子層7Aを配置した構成にすると、半導体層7において、一次元的に変化するエネルギー準位の差(図5(b)における符号:ΔE)が生じ、これにより多面体状粒子層7B側から球状粒子層7A側へエネルギー準位が低くなる傾きSが生じる。このため、光電変換層1内に生成した極性の異なるキャリア(電子e、ホールh)が、図5(a)に示しているように、電極3A、3Bのそれぞれの方向へ移動しやくなり、これにより電極3A、3Bへのキャリアの収集効率が向上し、光電変換効率を高めることができる。
図6(a)は、本発明の光電変換装置の第4の実施形態を部分的に示す断面模式図であり、ナノ粒子を有する半導体層がn型であり、ナノ粒子に結合する配位子成分がアクセプター型を例とした断面模式図である。(b)は、(a)のエネルギー準位を示す模式図である。
図6(a)(b)に示す第4の実施形態の光電変換装置も、半導体層5をp型、半導体層7をn型としている。この場合も、p/n接合面、フェルミ準位、伝導帯のエネルギー準位および価電子帯のエネルギー準位については、図1、図4および図5と同様の符号を付している。
図6(a)(b)に示す第4の実施形態の光電変換装置は、図5(a)(b)に示した第3の実施形態の光電変換装置に対して、半導体層7を構成するナノ粒子9にドープする配位子成分がアクセプター型であることである。この場合も、価電子帯のエネルギー準位Bおよび伝導帯のエネルギー準位Bは、図5(b)の場合と同様に、半導体層5側がナノ粒子9を含んでいる半導体層7側よりも高くなるように変化している。
第4の実施形態の光電変換装置の場合、第2の実施形態の光電変換装置について説明したように、n型の半導体材料にアクセプター型の配位子成分13を結合させると、フェルミ準位Eが下がり、配位子成分13の量が増えると、価電子帯のエネルギー準位Bとフェルミ準位Eとの間のエネルギー差が次第に小さくなってくる。
その結果、図6(b)に示すように、p/n接合面8側に球状粒子層7Aを配置させた場合には、図5(a)(b)とは反対にはたらくアクセプター型の配位子成分13の性質
により、結果として、この場合も一次元的に変化するエネルギー準位の差(図6(b)における符号:ΔE)が生じ、これにより図5(b)と同様の傾きSを持つようになる。
こうして、図6(a)(b)に示す第4の実施形態の光電変換装置の場合には、半導体層7において、球状粒子層7A側から多面体状粒子層7B側へエネルギー準位が低くなる傾きSが生じるため、光電変換層1内に生成した極性の異なるキャリア(電子e、ホールh)が、図6(a)に示しているように、電極3A、3Bのそれぞれの方向へ移動しやくなり、これにより電極3A、3Bへのキャリアの収集効率が向上し、光電変換効率を高めることができる。
上記した光電変換層1を構成する半導体層5および半導体層7の材料としては、ゲルマニウム(Ge)、シリコン(Si)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、リン(P)、ホウ素(B)、銅(Cu)、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、硫黄(S)、鉛(Pb)、テルル(Te)およびセレン(Se)から選ばれるいずれか1種またはこれらの化合物半導体が適用されるが、そのエネルギーギャップ(Eg)としては、0.15〜4.50evを有するものが好適である。具体的な半導体材料としては、ナノ粒子9にはシリコン(Si)が望ましい。
また、配位子成分13としては、ナノ粒子9に対してドナーまたはアクセプターとなる元素であれば良く、例えば、上記した半導体材料(元素)を用いることもできる。この場合、ナノ粒子9の価電子数に対して±1の数の範囲の価電子を有する半導体材料(元素)を選択することが望ましい。例えば、ナノ粒子9にシリコン(Si)を適用した場合には、ドナー型の配位子成分としてリン(P)を、アクセプター型の配位子成分13としてホウ素(B)を用いることが望ましい。
なお、配位子成分13はナノ粒子13の周囲に結合したときに、障壁層にも成り得るため、他の無機成分や有機成分との複合化されていても良い。
次に、本実施形態の光電変換装置の製造方法について図6を基に説明する。ここでは、第1の実施形態の光電変換装置を例として説明する。
まず、図7(a)に示すように、支持体となるガラス基板21の一方主面に、電極3AとしてITOなどの導体材料を用いて透明導電膜23を形成する。
次に、図7(b)に示すように、透明導電膜23の表面に半導体層5となる酸化亜鉛膜25を形成する。
次に、図7(c)に示すように、酸化亜鉛膜25の表面に、球状のナノ粒子9aの層と多面体状のナノ粒子9bの層とが重なるように成膜して、半導体層7となる集積膜11を形成する。ここで、集積膜11を加熱あるいは加圧、もしくは加熱と加圧を同時に行うことにより集積膜11の緻密化を図ることができる。集積膜11の形成にはスピンコート法などが好適である。
最後に、図7(d)に示すように、集積膜11の上面側に金などの導体材料を蒸着して電極3Bとなる導体膜27を形成し、次いで、必要に応じて、この導体膜の表面に保護層を形成した後、ガラス膜などで被覆する。このような工程を経ることにより第1の実施形態の光電変換装置を得ることができる。
なお、ナノ粒子9としてPbS(硫黄化鉛)を用いる場合には、選択した元素(Pb)のオレイン酸溶液と硫黄を含む溶液(ここでは、Bis(trimethylsilyl)Sulfide溶液)とを
約125℃に加温した後、冷却する方法を用いて作製する。
球状のナノ粒子9aは、上記の混合溶液を120℃以上に加熱した後、約100℃/分の条件にて急速冷却を行うことによって作製する。
多面体状のナノ粒子9bを作製する場合には、上記の混合溶液を110℃以下の温度で加熱し、約10℃/分の条件にて冷却を行うことによって作製する。
以上、第1の実施形態の光電変換装置を例に説明したが、半導体層5、7、球状粒子層7Aおよび多面体状粒子層7Bを形成する順序を変更することにより、第2〜第4の実施形態の光電変換装置も同様に作製することができる。
1・・・・・・・・・・・光電変換層
3A、3B・・・・・・・電極
5、7・・・・・・・・・半導体層
7A・・・・・・・・・・球状粒子層
7B・・・・・・・・・・多面体状粒子層
9・・・・・・・・・・・ナノ粒子
9a・・・・・・・・・・球状のナノ粒子
9b・・・・・・・・・・多面体状のナノ粒子
11・・・・・・・・・・集積膜
13・・・・・・・・・・配位子成分
・・・・・・・・・・伝導帯のエネルギー準位
・・・・・・・・・・価電子帯のエネルギー準位
・・・・・・・・・・フェルミ準位
h・・・・・・・・・・・ホール
e・・・・・・・・・・・電子
S・・・・・・・・・・・エネルギー準位の傾き
ΔE、ΔE、ΔE・・・エネルギー準位の差
21・・・・・・・・・・ガラス基板
23・・・・・・・・・・透明導電膜
25・・・・・・・・・・酸化亜鉛膜
27・・・・・・・・・・導体膜

Claims (8)

  1. p/n接合された2つの半導体層を光電変換層として備えており、前記2つの半導体層のうち少なくとも一方の前記半導体層は、球状のナノ粒子を含む球状粒子層と多面体状のナノ粒子を含む多面体状粒子層とを有することを特徴とする光電変換装置。
  2. 前記半導体層は、p/n接合面に近い方に前記球状粒子層を有していることを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
  3. 前記半導体層は、p/n接合面に近い方に前記多面体状粒子層を有していることを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
  4. 前記光電変換層を構成する一方の前記半導体層がp型であり、他方の前記半導体層がn型であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の光電変換装置。
  5. 前記球状粒子層および前記多面体状粒子層を構成するナノ粒子がp型であることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれかに記載の光電変換装置。
  6. 前記球状粒子層および前記多面体状粒子層を構成するナノ粒子がn型であることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれかに記載の光電変換装置。
  7. 前記ナノ粒子がシリコンであり、該ナノ粒子は該ナノ粒子の表面に付着した配位子成分を介して連結されていることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれかに記載の光電変換装置。
  8. p型のナノ粒子に付着している前記配位子成分がリンであり、n型のナノ粒子に付着している前記配位子成分がホウ素であることを特徴とする請求項7に記載の光電変換装置。
JP2014238927A 2014-11-26 2014-11-26 光電変換装置 Pending JP2016100576A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014238927A JP2016100576A (ja) 2014-11-26 2014-11-26 光電変換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014238927A JP2016100576A (ja) 2014-11-26 2014-11-26 光電変換装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016100576A true JP2016100576A (ja) 2016-05-30

Family

ID=56078060

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014238927A Pending JP2016100576A (ja) 2014-11-26 2014-11-26 光電変換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016100576A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013105952A (ja) * 2011-11-15 2013-05-30 Kyocera Corp 太陽電池
JP2013530539A (ja) * 2010-06-25 2013-07-25 コリア リサーチ インスティチュート オブ スタンダーズ アンド サイエンス Inpの強制ドーピングによる高濃度pドープ量子ドット太陽電池及び製造方法
WO2014038211A1 (ja) * 2012-09-10 2014-03-13 国立大学法人神戸大学 半導体装置及び半導体装置の製造方法
JP2014165288A (ja) * 2013-02-23 2014-09-08 Kyocera Corp 量子ドットおよび太陽電池

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013530539A (ja) * 2010-06-25 2013-07-25 コリア リサーチ インスティチュート オブ スタンダーズ アンド サイエンス Inpの強制ドーピングによる高濃度pドープ量子ドット太陽電池及び製造方法
JP2013105952A (ja) * 2011-11-15 2013-05-30 Kyocera Corp 太陽電池
WO2014038211A1 (ja) * 2012-09-10 2014-03-13 国立大学法人神戸大学 半導体装置及び半導体装置の製造方法
JP2014165288A (ja) * 2013-02-23 2014-09-08 Kyocera Corp 量子ドットおよび太陽電池

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104937722B (zh) 利用处理量子点溶液制造的中间带半导体、异质结和光电设备,及其相关方法
TWI431784B (zh) 使用半導體材料之用於薄膜光伏材料的方法和結構
US8017860B2 (en) Method and structure for thin film photovoltaic materials using bulk semiconductor materials
JP5586948B2 (ja) 半導体材料を用いた薄膜光電材料のための方法及び構造
TW200810136A (en) Photovoltaic device with nanostructured layers
CN107210368A (zh) 钙钛矿太阳能电池模块
Selamneni et al. Hybrid 0D–2D WS2-QDs (n)/SnS (p) as distributed heterojunctions for highly responsive flexible broad-band photodetectors
TW202019810A (zh) 紅外線感測器及其製造方法
Miao et al. Toward green optoelectronics: environmental-friendly colloidal quantum dots photodetectors
Zhang et al. Multifunctional VI–VI binary heterostructure-based self-powered pH-sensitive photo-detector
JP6298223B2 (ja) 光電変換装置
JP6255417B2 (ja) 光電変換装置
JP2016100576A (ja) 光電変換装置
CN105210198A (zh) 捕光天线复合物
JP6321490B2 (ja) 量子ドット太陽電池
JP6239830B2 (ja) 太陽電池
JP6144573B2 (ja) 太陽電池
KR101251795B1 (ko) 태양전지 및 이의 제조방법
JP2016139735A (ja) 光電変換層および光電変換装置
JP2014165198A (ja) 太陽電池
JP6616178B2 (ja) 光電変換装置
JP2017098496A (ja) 光電変換装置
JP2015122388A (ja) 量子ドット複合体、量子ドット膜および太陽電池
JP2016027638A (ja) 光電変換装置
JP2014146701A (ja) 量子ドットおよび太陽電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170510

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180320

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180521

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180807