JP2016100550A - フィルムコンデンサ - Google Patents

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伊藤 薫
Kaoru Ito
薫 伊藤
睦 蒔田
Mutsumi Makita
睦 蒔田
真淑 野口
Masumi Noguchi
真淑 野口
旭人 寺島
Akihito Terajima
旭人 寺島
宗孝 早川
Munetaka Hayakawa
宗孝 早川
貴章 田中
Takaaki Tanaka
貴章 田中
陽史 下山
Akifumi Shimoyama
陽史 下山
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Abstract

【課題】高温環境下において、従来品以上にセルフヒーリングが効果的に発現し、より優れた耐電圧特性を発揮し得るフィルムコンデンサを提供する。
【解決手段】基本素子の積層体又は巻回物を用いて得られるフィルムコンデンサにおいて、樹脂フィルム12の一方の面に金属蒸着膜層14が設けられ、金属蒸着膜層上に蒸着重合膜層16が設けられてなる複合フィルム18と、樹脂フィルム20の一方の面に金属蒸着膜層22が設けられてなる複合フィルム24とが重ね合わされて、形成された基本素子10を用いた。
【選択図】図1

Description

本発明は、フィルムコンデンサに関するものである。
各種の電子機器や電気機器においては、従来より、様々な態様のコンデンサが使用されている。特に、近年は、電子機器等に対する小型化の要求に対応すべく、プラスチックフィルムを誘電体として利用するフィルムコンデンサ(以下、適宜、コンデンサという。)が、広く採用されるようになってきている。
そのようなフィルムコンデンサは、通常、積層タイプと巻回タイプとに大別される。積層タイプのフィルムコンデンサ(積層型フィルムコンデンサ)は、例えば、特許文献1(特開2005−79230公報)等に明らかにされているように、樹脂フィルムからなるフィルム体の一方の面に金属蒸着電極が形成されてなるものを複数、積層せしめることにより、構成されている。また、巻回タイプのフィルムコンデンサ(巻回型フィルムコンデンサ)は、例えば、特許文献2(特開2003−51422号公報)等に明らかにされているように、誘電体フィルムの片面に金属が蒸着されてなる金属化フィルムを、重ね合わせて巻回することによって、構成されている。
ところで、近年では、電子機器等の高性能化に伴い、フィルムコンデンサに対しても、様々な性能面において従来品以上の高性能化が求められているところ、高性能化が求められているフィルムコンデンサの性能の一つとして、通電中のコンデンサにおける破壊防止(破壊抑制)が挙げられる。
通電中の破壊が有利に防止されるフィルムコンデンサについては、従来より、様々な構成を呈するものが提案されている。例えば、特許文献3(特開平7−192969号公報)においては、油浸金属化フィルムコンデンサの改良された構造に係る技術が提案されており、そこに開示の油浸金属化フィルムコンデンサにあっては、絶縁油の含浸性を改良し、フィルム層間の不完全含浸やボイドを解消し、高電圧で絶縁破壊を生じないとの効果を享受し得るとされている。
また、特許文献4(実用新案登録第3031301号公報)においては、ポリエステルフィルムコンデンサーの改良された構造に係る技術が提案されており、そこに開示のポリエステルフィルムコンデンサーにあっては、高温高湿下における耐湿熱ライフ性に優れ、高温及び/又は高湿下で長時間使用時のtanδの増加が少なく、コンデンサーの低電圧での破壊を防止できるの効果を享受し得るとされている。
特開2005−79230公報 特開2003−51422号公報 特開平7−192969号公報 実用新案登録第3031301号公報
ところで、フィルムコンデンサにおいては、誘電体フィルムの製造工程でフィルムに不均一部が生じたり、コンデンサの素子化工程においてフィルムに傷が入ることにより、誘電体にある程度の電気的弱点部が存在することはやむを得ないことである。そのような電気的弱点部において部分的な絶縁破壊が生ずると、かかる絶縁破壊が発生した部位の周辺部のみが破壊され、コンデンサ全体の破壊には至らず、コンデンサとしての機能が維持されるという現象、所謂、セルフヒーリング(クリアリング)により、コンデンサの耐電圧特性を向上できることが知られている。しかしながら、フィルムコンデンサにおけるセルフヒーリングは、コンデンサが比較的低温な環境に晒されている場合には効果的に発現するものの、コンデンサが比較的高温な環境に晒されている場合には効果的に発現せず、コンデンサ内において部分的な絶縁破壊が一度、発生すると、その発生部位の周辺部においても部分的な絶縁破壊が連鎖的に発生し、その結果、コンデンサ全体が絶縁破壊された状態となって、コンデンサとしての機能を喪失するという問題がある。近年では、高温環境下においてもコンデンサとしての機能が確保され得るフィルムコンデンサが望まれており、高温環境下においてもセルフヒーリングがより効果的に発現し、その結果、より優れた耐電圧特性を発揮し得るフィルムコンデンサの開発が求められている。
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、解決すべき課題とするところは、高温環境下において、従来品以上にセルフヒーリングが効果的に発現し、より優れた耐電圧特性を発揮し得るフィルムコンデンサを提供することにある。
そして、本発明は、かかる課題を解決するために、基本素子の積層体又は巻回物を用いて得られるフィルムコンデンサにして、前記基本素子が、樹脂フィルムaの一方の面に金属蒸着膜層が設けられ、該金属蒸着膜層上に蒸着重合膜層が設けられてなる複合フィルムAと、樹脂フィルムbの一方の面に金属蒸着膜層が設けられてなる複合フィルムBとが重ね合わされて、形成されていることを特徴とするフィルムコンデンサを、その要旨とするものである。
なお、そのような本発明に従うフィルムコンデンサにあっては、前記複合フィルムAにおける金属蒸着膜層及び蒸着重合膜層が形成されていない側の面と、前記複合フィルムBにおける金属蒸着膜層が形成されていない側の面とが重ね合わされて、前記基本素子が形成されていることを、好ましい第一の態様とする。
また、本発明に従うフィルムコンデンサにあっては、前記複合フィルムBが、樹脂フィルムbの一方の面に金属蒸着膜層が設けられ、該金属蒸着膜層上に蒸着重合膜層が設けられてなるものであり、該複合フィルムBにおける金属蒸着膜層及び蒸着重合膜層が形成されていない側の面と、前記複合フィルムAにおける金属蒸着膜層及び蒸着重合膜層が形成されていない側の面とが重ね合わされて、前記基本素子が形成されていることを、好ましい第二の態様とする。
さらに、本発明のフィルムコンデンサにおいては、隣り合う二つの複合フィルム間の密着強度が0.1〜50.0g/cmであることを、好ましい第三の態様とする。
さらに、本発明に従うフィルムコンデンサは、上記した各態様に、以下に示す(1)〜(4)の技術的特徴を一つ以上加えて構成される態様の各々についても、好ましい態様とするものである。
(1)樹脂フィルムaの一方の面に金属蒸着膜層が設けられ、該金属蒸着膜層上に蒸着 重合膜層が設けられてなる複合フィルムAにおいて、i)前記樹脂フィルムaにお ける前記金属蒸着膜層形成面の端部から内側に入り込んだ端部側部位に、マージン 部が、該金属蒸着膜層を分断し、且つ該樹脂フィルムaの端縁に沿って延びるよう に設けられていることによって、該金属蒸着膜層が、該マージン部を間に挟んで両 側に位置する第一の金属蒸着層部分及び第二の金属蒸着層部分にて構成されている と共に、該第一の金属蒸着膜層部分が、該樹脂フィルムaの端部において端縁に沿 って延びるように形成されている一方、該第二の金属蒸着膜層部分が、該マージン 部を間に挟んで該第一の金属蒸着膜層部分とは反対側に位置する該樹脂フィルムa 上に、該第一の金属蒸着膜層部分と非接触な状態にて形成されており、ii)前記第 二の金属蒸着膜層部分上と前記マージン部上に、前記蒸着重合膜層が形成されて、 該マージン部上に形成された該蒸着重合膜層の端部に、該第二の金属蒸着膜層部分 における該マージン部側の側面の全面を被覆する被覆部が設けられており、iii ) 前記第一の金属蒸着膜層部分上には、前記蒸着重合膜層が形成されていない蒸着重 合膜層非形成部が設けられている。
(2)前記複合フィルムAと前記複合フィルムBとが、それら複合フィルムのフィルム 面方向に相対的にずれた状態において重ね合わされて、前記基本素子が形成されて いる。
(3)前記複合フィルムAにおける金属蒸着膜層及び蒸着重合膜層が形成されていない 側の面に、相互に非接触とされた二以上の部分からなる金属蒸着膜層が、更に形成 されている。
(4)前記複合フィルムBにおける金属蒸着膜層が形成されていない側の面に、相互に 非接触とされた二以上の部分からなる金属蒸着膜層が、更に形成されている。
このように、本発明に従うフィルムコンデンサにあっては、基本素子の積層体又は巻回物を用いて得られるものであり、かかる基本素子が、複合フィルムAと複合フィルムBとが重ね合わされて形成されているところから、コンデンサ内で部分的な絶縁破壊が生じた場合であっても、複合フィルムAと複合フィルムBとの重ね合わせ面、及び、隣接する基本素子間の重ね合わせ面が、部分的な絶縁破壊の際に生ずるガスの流路として効果的に機能する。このため、絶縁破壊によって生じた熱は、絶縁破壊が生じた部位の周辺部に止まることなく、コンデンサ全体に拡散されることとなる。従って、本発明のフィルムコンデンサは、高温環境下において、コンデンサ内で部分的な絶縁破壊が生じても、セルフヒーリングが効果的に発現し、その結果、優れた耐電圧特性を発揮することとなるのである。
本発明に従うフィルムコンデンサを構成する基本素子の一例を示す縦断面説明図である。 図1に示される基本素子を用いて製造された、本発明に従う積層型フィルムコンデンサの一例を示す縦断面説明図である。 図1に示される基本素子を用いて製造された、本発明に従う巻回型フィルムコンデンサの一例を示す概略説明図である。 本発明に従うフィルムコンデンサを構成する基本素子の別の例を示す、図1に対応する図である。 本発明に従うフィルムコンデンサを構成する基本素子の更に別の例を示す、図1に対応する図である。 図5に示される基本組成を用いて製造された、本発明に従う積層型フィルムコンデンサの一例を示す縦断面説明図である。 本発明に従うフィルムコンデンサを構成する基本素子の他の例を示す、図1に対応する図である。 比較例としての巻回型フィルムコンデンサを製造する際に用いられた基本素子を示す縦断面説明図である。
以下に、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
図1には、本発明に従うフィルムコンデンサを製造する際に用いられる基本素子の一実施形態が、その縦断面形態において示されている。かかる図1から明らかなように、基本素子10は、i)樹脂フィルム12における厚さ方向の一方の面に金属蒸着膜層14が形成されており、かかる金属蒸着膜層14における樹脂フィルム12とは反対側の面に、蒸着重合膜層16が設けられてなる、複合フィルムAに相当する複合フィルム18と、ii)樹脂フィルム20における厚さ方向の一方の面に金属蒸着膜層22が形成されてなる、複合フィルムBに相当する複合フィルム24とが、複合フィルム18における金属蒸着膜層14及び蒸着重合膜層16が設けられていない側の面と、複合フィルム24における金属蒸着膜層22が設けられていない側の面とが重ね合わせられることによって、形成されている。
基本素子10を構成する二つの複合フィルム18、24のうち、先ず、複合フィルム18について詳述する。複合フィルム18における樹脂フィルム12は、本実施形態においては、ポリプロピレン製の長手の二軸延伸フィルムであって、1〜10μm程度の厚さを有するものである。樹脂フィルム12を構成する樹脂材料としては、ポリプロピレンに限定されるものではなく、従来よりフィルムコンデンサの誘電体膜層を構成する樹脂材料が、何れも使用可能である。そのような樹脂材料としては、ポリエチレンテレフタレートやポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンナフタレート等を、例示することが出来る。これらの樹脂材料よりなる樹脂フィルムであれば、本発明において使用可能であり、二軸延伸フィルムに限定されるものではない。
複合フィルム18にあっては、上記したように、樹脂フィルム12の一方の面上に金属蒸着膜層14が形成されているが、図1より明らかなように、樹脂フィルム12における金属蒸着膜層14形成面の幅方向(図1の左右方向)一方側(図1の左側)の端縁から、幅方向中央側に所定寸法だけ入り込んだ箇所に位置する、樹脂フィルム12の端部側部位には、金属蒸着膜層14が形成されていない。この金属蒸着膜層14の非形成部分は、マージン部26とされている。即ち、このマージン部26は、樹脂フィルム12における金属蒸着膜層14形成面の幅方向中央から一の端縁側に偏倚した箇所に、所定の幅をもって、かかる一の端縁に沿って一直線に延びる帯状形態を有している。
そして、かかるマージン部26によって、金属蒸着膜層14は、第一の金属蒸着膜層部分28と第二の金属蒸着膜層部分30の二つの部分に分断されている。換言すれば、金属蒸着膜層14は、マージン部26を間に挟んだ両側に非接触状態で位置する、第一の金属蒸着膜層部分28と第二の金属蒸着膜層部分30より構成されているのである。なお、マージン部26の幅は、特に限定されるものではないものの、フィルムコンデンサの使用電圧から見積もられる必要絶縁距離に応じて、適宜に決定されることとなる。
上記した二つの金属蒸着膜層部分のうち、第一の金属蒸着膜層部分28は、樹脂フィルム12における一方の面の幅方向一方側の端部(マージン部26の形成側端部)において、一直線に延びる狭幅の帯状形態を呈している。即ち、第一の金属蒸着膜層部分28は、樹脂フィルム12の全長に亘って、樹脂フィルム12におけるマージン部26側の端部に形成されているのである。
なお、後述するように、最終的に得られるフィルムコンデンサにおいて、第一の金属蒸着膜層部分28上には、基本素子10の積層体又は巻回物の端面に溶射により形成されるメタリコン電極の一部が侵入する(図2参照)ものの、かかる第一の金属蒸着膜層部分28は、内部電極としての機能を発揮するものではない。金属蒸着膜層14を構成する二つの部分のうち、第二の金属蒸着膜層部分30のみが内部電極として機能することとなる。それ故、第一の金属蒸着膜層部分28の幅は、特に限定されるものではないものの、メタリコン電極の一部が確実に侵入し、且つ樹脂フィルム12上での第二の金属蒸着膜層部分30の形成領域を十分に確保し得る程度の大きさとされることが望ましい。具体的に、第一の金属蒸着膜層部分28の幅は、数十μm〜数mm程度とされる。
一方、第二の金属蒸着膜層部分30は、樹脂フィルム12の一方の面における、マージン部26及び第一の金属蒸着膜層部分28の各形成部位を除く部位の全面を、被覆するように設けられている。また、第二の金属蒸着膜層部分30は、マージン部26側とは反対側の側面が、樹脂フィルム12の幅方向他方側の側面(マージン部26形成側とは反対側の側面)と面一とされている。このような構成により、第二の金属蒸着膜層部分30は、基本素子10を用いたフィルムコンデンサの両側面(両端面)のうちのマージン部26側とは反対側の側面に形成されたメタリコン電極と確実に接触することとなり、以て、第二の金属蒸着膜層部分30が、フィルムコンデンサの内部電極として安定的に機能するようになっているのである。
上述してきた金属蒸着膜層14は、本実施形態においてはアルミニウムにて構成されている。金属蒸着膜層14のうち第二の金属蒸着膜層部分30は、基本素子10を用いて得られるフィルムコンデンサの内部電極を構成するものであり、公知の手法に従って作製される。具体的には、アルミニウムを蒸着材として用いて、PVDやCVDの範疇に属する、従来より公知の真空蒸着法を実施することにより、樹脂フィルム12の一方の面上に形成される。尤も、金属蒸着膜層14を構成する金属材料は、アルミニウムに限定されるものではなく、例えば、亜鉛等も使用可能である。
なお、よく知られているように、フィルムコンデンサにおいて高い耐電圧を発現させるためには、内部電極として機能する金属蒸着膜層の膜抵抗が高くされていることが望ましい。そのため、ここでは、金属蒸着膜層の膜抵抗が、1〜100Ω/cm2 程度とされている。金属蒸着膜層の膜抵抗が1Ω/cm2 よりも小さいと、基本素子を用いて得られるフィルムコンデンサの耐電圧が低くなる恐れがある。その一方で、膜抵抗を100Ω/cm2 より大きな値とするためには、金属蒸着膜層の厚さを極めて薄くする必要があるが、そのような薄肉の金属蒸着膜層を、金属蒸着によって一定の厚さで形成することは困難である。また、アルミニウムや亜鉛といった蒸着に適した金属は腐食し易く、金属蒸着膜層を薄くすることはフィルムコンデンサの耐湿性を低下させることになる。それ故に、金属蒸着膜層の膜抵抗を100Ω/cm2 より大きくしようとすると、結果的に得られる金属蒸着膜層の膜抵抗にバラツキを生ずる恐れがある上、フィルムコンデンサの耐久性能を低下させることとなる。また、金属蒸着膜層の厚さは、特に限定されるものではないものの、金属蒸着膜層の膜抵抗と、金属蒸着膜層を構成する金属材料の電気抵抗率によって、適宜に決定されることとなる。
金属蒸着膜層14における第二の金属蒸着膜層部分30にあっては、フィルムコンデンサ作製時に設けられるメタリコン電極との接触側の端部上に、補助金属蒸着膜32が設けられている。この補助金属蒸着膜32は、第二の金属蒸着膜層部分30の端縁に沿って一直線に延びる、狭幅の帯状形態を呈している。
かくして、第二の金属蒸着膜層部分30におけるメタリコン電極との接触側の端部が、他の部分よりも補助金属蒸着膜32の厚さ分だけ厚肉化された、ヘビーエッジ部34とされている。その結果、基本素子10を用いて得られるフィルムコンデンサにおいて、外部電極としてのメタリコン電極と、内部電極としての第二の金属蒸着膜層部分30との接触抵抗が小さくなり、フィルムコンデンサの誘電正接が有利に低下せしめられるようになっている。
なお、補助金属蒸着膜32を構成する金属材料は、特に限定されるものではなく、金属蒸着膜層12(第二の金属蒸着膜層部分30)と同じ金属材料であっても構わないが、本実施形態においては、補助金属蒸着膜32は亜鉛にて構成されている。前記したように、第二の金属蒸着膜層部分30のうちのヘビーエッジ部34を除いた部分の膜抵抗は、1〜100Ω/cm2 程度とされているが、ヘビーエッジ部34の膜抵抗は、好ましくは1〜30Ω/cm2 の範囲内である。ヘビーエッジ部34の膜抵抗が1Ω/cm2 よりも小さいと、補助金属蒸着膜32の形成時に発生する熱量が過大となって、樹脂フィルム12が熱変形する恐れがある。一方で、ヘビーエッジ部34の膜抵抗が30Ω/cm2 より大きいと、補助金属蒸着膜32の膜厚が薄くなり、ヘビーエッジ部34の形成による、第二の金属蒸着膜層部分30とメタリコン電極との間の接触抵抗の低減効果が十分に得られない恐れがある。
基本素子10を構成する複合フィルム18において、上述してきた金属蒸着膜層14上には、公知の真空蒸着重合法によって、蒸着重合膜層16が形成されている。かかる蒸着重合膜層16にあっては、薄く均一で、不純物が少ない良好な品質が確保され、また、その厚さは、樹脂フィルム12の厚さよりも十分に薄くされている。これにより、基本素子10を用いて作製されるフィルムコンデンサの小型化及び高性能化が効果的に図られるようになっている。
また、図1から明らかなように、複合フィルム18における蒸着重合膜層16は、第二の金属蒸着膜層部分30上に形成された第一被覆部36と、マージン部26上に形成された第二被覆部38と、第一の金属蒸着膜層部分28上に形成された第三被覆部40とによって構成されている。それら各被覆部のうち、第一被覆部36は、第二の金属蒸着膜層部分30における樹脂フィルム12とは反対側の面上に、かかる面のヘビーエッジ部34を除いた部分の全体を被覆するように、設けられている。
第二被覆部38は、第一の金属蒸着膜層部分28におけるマージン部26側の側面と第二の金属蒸着膜層部分30におけるマージン部26側の側面との間に充填された状態で、マージン部26上に形成されている。この第二被覆部38の厚さは、第一被覆部36の厚さに、第二の金属蒸着膜層部分30(ヘビーエッジ部34を除いた部位)の厚さを加えた大きさとされている。これによって、第二被覆部38が、第二の金属蒸着膜層部分30におけるマージン部26側の端部、即ち、第二の金属蒸着膜層部分30におけるマージン部26側の側面の全面、及び、かかる側面と第二の金属蒸着膜層部分30における第一被覆部36の形成面より形成される角部を、被覆しているのである。
第三被覆部40は、第一の金属蒸着膜層部分28のマージン部26側の端部を被覆するように形成されている。これにより、第一の金属蒸着膜層部分28における樹脂フィルム12とは反対側の面上において、マージン部26側の端部を除いた部分には、蒸着重合膜層16が何等形成されておらず、この部分が、蒸着重合膜層非形成部42とされているのである。
ここで、蒸着重合膜層16(第一被覆部36、第二被覆部38及び第三被覆部40)は、本実施形態においてはポリユリア樹脂にて構成されているが、本発明においては、蒸着重合膜層16を構成する樹脂材料としては、真空蒸着重合法によって成膜可能な樹脂材料であれば、如何なるものであっても採用可能である。そのような樹脂材料としては、ポリユリア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアゾメチン樹脂、ポリウレタン樹脂等を、例示することが出来る。それら各種の樹脂材料の中でも、特に、反応が速く、水やアルコール等の脱離が全くない重付加重合反応において形成されるポリユリア樹脂が、好適に採用される。また、真空蒸着重合法によって成膜することにより、蒸着重合膜層16を薄く、且つ均一に形成することが出来、基本素子10を用いて得られるフィルムコンデンサの静電容量を効果的に増大させることが可能となる。
本実施形態において、蒸着重合膜層16の構成材料として、ポリユリア樹脂が用いられている。ポリユリア樹脂は、原料モノマー(ジイソシアネートとジアミン等)の重合に際して、加熱処理が不要であり、しかも、水やアルコール等の脱離が全くない重付加重合反応において形成される。このため、ここでは、原料モノマーの重合時に加熱処理を実施するための設備が不要となって、低コスト化が実現され得る。また、加熱処理時の熱によって、樹脂フィルム12が変形する、所謂、熱負けが惹起されることが有利に回避され得る。更に、重合反応によって脱離した水やアルコール等を、重合反応が進行する真空チャンバ内から除去する必要がない。そのため、脱離された水やアルコール等を除去するための設備も不要となる。これによっても、低コスト化が有利に実現可能となる。加えて、ポリユリア樹脂膜は、優れた絶縁性を有している。それによって、蒸着重合膜層16にて発揮される高い耐電圧が、より安定的に確保され得ることとなる。
なお、蒸着重合膜層16の膜厚は、特に限定されるものではないが、0.001〜10μm程度とされていることが望ましい。蒸着重合膜層16を0.001μm未満の膜厚で形成することは容易ではなく、その一方、蒸着重合膜層16の厚さが10μmを超えると、最終的に得られるフィルムコンデンサの小型化が困難となるからである。
また、蒸着重合膜層16にあっては、同一の原料モノマーを使用した蒸着重合操作を2回、繰り返して実施し、同一樹脂材料よりなる二つの樹脂膜(本実施形態においてはポリユリア樹脂膜)が積層された複層構造とすることが好ましい。そのような複層構造とすることによって、蒸着重合膜層16におけるピンホールの発生が有利に抑制され、以て、基本素子10や最終的に得られるフィルムコンデンサにおける性能悪化や各種不良の発生を、効果的に防止することが可能となる。
次いで、上述した複合フィルム18と重ね合わされることによって基本素子10を構成する複合フィルム24について、詳述する。
本実施形態において、複合フィルム24における樹脂フィルム20は、複合フィルム18を構成する樹脂フィルム12と同様のものであり、ポリプロピレン製の長手の二軸延伸フィルムであって、1〜10μm程度の厚さを有するものである。樹脂フィルム24を構成する樹脂材料としては、ポリプロピレンに限定されるものではなく、先に示した樹脂材料(複合フィルム18を構成する樹脂フィルム12の説明において例示した樹脂材料)からなるフィルムであっても良く、また、二軸延伸フィルムに限定されるものではない。加えて、樹脂フィルム20を構成する樹脂材料や厚さが、前述した樹脂フィルム12を構成する樹脂材料や厚さと異なっていても良いことは、言うまでもないところである。
そのような樹脂フィルム20の一方の面上に、金属蒸着膜層22が形成されている。かかる金属蒸着膜層22は、図1に示されるように、マージン部44を間に挟んで両側に非接触状態で位置する、第一の金属蒸着膜層部分46と第二の金属蒸着膜層部分48とから構成されている。マージン部44は、樹脂フィルム20における金属蒸着膜層22形成面の幅方向中央から一の端縁側に偏倚した箇所に、所定の幅をもって、かかる一の端縁に沿って一直線に延びる帯状形態を有している。
本実施形態においては、樹脂フィルム20上の第一の金属蒸着膜層部分44及びマージン部44の幅は、前述した複合フィルム18における第一の金属蒸着膜層部分28及びマージン部26の幅と、それぞれ、同様の大きさを有している。
複合フィルム24における金属蒸着膜層22も、複合フィルム18における金属蒸着膜層14と同様に、本実施形態においてはアルミニウムにて構成されている。金属蒸着膜層22(第一の金属蒸着膜層部分46及び第二の金属蒸着膜層部分48)は、基本素子10を用いて得られるフィルムコンデンサの内部電極を構成するものであり、公知の手法に従って作製される。具体的には、アルミニウムを蒸着材として用いて、PVDやCVDの範疇に属する、従来より公知の真空蒸着法を実施することにより、樹脂フィルム20の一方の面上に形成される。尤も、金属蒸着膜層22を構成する金属材料は、アルミニウムに限定されるものではなく、例えば、亜鉛等も使用可能である。
また、金属蒸着膜層22における第二の金属蒸着膜層部分48においても、フィルムコンデンサ作製時に設けられるメタリコン電極との接触側の端部上に、補助金属蒸着膜50が設けられている。この補助金属蒸着膜50も、複合フィルム18における補助金属蒸着膜32と同様に、第二の金属蒸着膜層部分48の端縁に沿って一直線に延びる、狭幅の帯状形態を呈している。そして、第二の金属蒸着膜層部分48におけるメタリコン電極との接触側の端部が、他の部分より補助金属蒸着膜50の厚さ分だけ厚肉化された、ヘビーエッジ部52とされている。その結果、基本素子10を用いて得られるフィルムコンデンサにおいて、外部電極としてのメタリコン電極と、内部電極としての第二の金属蒸着膜層部分48との接触抵抗が小さくなり、フィルムコンデンサの誘電正接が有利に低下せしめられるようになっている。なお、補助金属蒸着膜50を構成する金属材料、ヘビーエッジ部52における膜抵抗については、上述した複合フィルム18における補助金属蒸着膜32、ヘビーエッジ部34と同様である。
上述してきた複合フィルム18(複合フィルムAに相当)及び複合フィルム24(複合フィルムBに相当)は、従来より公知の複合フィルム製造装置を用いて、作製することが可能である。
例えば、複合フィルム18の作製に際しては、真空槽内に、回転ドラム、オイル層形成装置、二つの金属蒸着膜形成装置、及び蒸着重合膜形成装置を少なくとも備えた複合フィルム製造装置が使用される。なお、真空槽内においては、回転ドラムの回転方向に、オイル層形成装置、金属蒸着膜形成装置I、金属蒸着膜形成装置II、蒸着重合膜形成装置の順に、各装置が配設される。
上記した構成を有する複合フィルム製造装置において、真空槽内が所定の真空状態となると、先ず、回転ドラムを回転駆動させつつ、オイル層形成装置を作動させる。これにより、回転ドラムに巻き付けられた樹脂フィルム12の表面における、幅方向一方の端部から内側に入り込んだ端部部位に、オイル層を全周に連続して形成する。
その後、オイル層が形成された樹脂フィルム12部分が、回転ドラムの回転によって、金属蒸着膜形成装置Iの配設位置と対応する位置に達したら、かかる装置の作動を開始する。これにより、樹脂フィルム12の表面に、金属蒸着膜層14を形成する。このとき、樹脂フィルム12表面の端部側部位に設けられたオイル層上には、金属蒸着膜層14が形成されない。即ち、樹脂フィルム12表面の幅方向一方の端部から内側に入り込んだ端部部位に、マージン部26が形成される。従って、樹脂フィルム12表面のうちのマージン部26側の端部には、第一の金属蒸着膜層部分28が、樹脂フィルム12の端縁に沿って連続的に延びるように形成されると共に、樹脂フィルム12表面のうちのマージン部26を間に挟んだ反対側の部分には、第二の金属蒸着膜層部分30が形成される。
引き続いて、金属蒸着膜層14が形成された樹脂フィルム12部分が、回転ドラムの更なる回転によって、金属蒸着膜形成装置IIの配設位置と対応する位置に達したら、かかる装置の作動を開始する。これにより、金属蒸着膜層14における第二の金属蒸着膜部分30のマージン部26側とは反対側の端部に、補助金属蒸着膜32を、樹脂フィルム12の端縁に沿って連続的に延びるように積層形成する。このように、金属蒸着膜層14における補助金属蒸着膜32の形成部分を厚肉化して、ヘビーエッジ部34とする。
その後、補助金属蒸着膜32が形成された樹脂フィルム12部分が、回転ドラムの更なる回転によって、蒸着重合膜形成装置の配設位置と対応する位置に達したら、かかる装置の作動を開始する。これにより、マージン部26上と、第一の金属蒸着膜層部分28のマージン部26側の端部上と、第二の金属蒸着膜層部分30における補助金属蒸着膜32の形成部位を除く部分上とに対して、蒸着重合膜層16が形成される。また、第一の金属蒸着膜層部分28におけるマージン部26側の端部を除く部分は、蒸着重合膜非形成部42とされる。かくして、図1に示される如き構造を有する複合フィルム18が得られるのである。
一方、複合フィルム24にあっても、上記した構造を有する複合フィルム製造装置を用いて作製可能である。具体的には、真空槽内が所定の真空状態となると、先ず、回転ドラムを回転駆動させつつ、オイル層形成装置を作動させる。これにより、回転ドラムに巻き付けられた樹脂フィルム20の表面における、幅方向一方の端部から内側に入り込んだ端部部位に、オイル層を全周に連続して形成する。
次いで、オイル層が形成された樹脂フィルム20部分が、回転ドラムの回転によって、金属蒸着膜形成装置Iの配設位置と対応する位置に達したら、かかる装置の作動を開始する。これにより、樹脂フィルム20の表面に、金属蒸着膜層22を形成する。このとき、樹脂フィルム20表面の端部側部位に設けられたオイル層上には、金属蒸着膜層22が形成されない。即ち、樹脂フィルム20表面の幅方向一方の端部から内側に入り込んだ端部部位に、マージン部44が形成される。従って、樹脂フィルム20表面のうちのマージン部44側の端部には、第一の金属蒸着膜層部分46が、樹脂フィルム20の端縁に沿って連続的に延びるように形成されると共に、樹脂フィルム20表面のうちのマージン部44を間に挟んだ反対側の部分には、第二の金属蒸着膜層部分48が形成される。かくして、図1に示される如き構造を有する複合フィルム24が得られるのである。
以上の如くして作製された複合フィルム18と複合フィルム24とを、複合フィルム18における金属蒸着膜層14及び蒸着重合膜層16が設けられていない側の面と、複合フィルム24における金属蒸着膜層22が設けられていない側の面とが重ね合わせられて、一体化されることにより、本実施形態に係る基本素子10が形成されているのである。
このように、二つの複合フィルムを重ね合わせて一体化することによって基本素子を構成することにより、後述するように、それら複合フィルムの重ね合わせ面が、フィルムコンデンサ内における部分的な絶縁破壊の際に生ずるガスの流路として効果的に機能することとなるのである。なお、「重ね合わせる」とは、二つの複合フィルムを接着層等を何等介在させることなく、また、対向する複合フィルムの各面に対して何等の物理的乃至は化学的な処理を施すことなく、単に「重ね合わせる」ことを意味するものである。尤も、複合フィルムは非常に薄いものであるため、そのような複合フィルムを単に重ね合わせるだけで、重ね合わされた複合フィルム間には一定の密着性(密着強度)が、効果的に発現することとなる。
なお、本発明において、複合フィルム18と複合フィルム24との重ね合わせは、上記した形態に限定されるものではない。具体的には、i)複合フィルム18における金属蒸着膜層14及び蒸着重合膜層16が形成されていない側の面と、複合フィルム24における金属蒸着膜層22が形成されている側の面とを重ね合わせて、ii)複合フィルム18における金属蒸着膜層14及び蒸着重合膜層16が形成されている側の面と、複合フィルム24における金属蒸着膜層22が形成されていない側の面とを重ね合わせて、或いは、iii )複合フィルム18における金属蒸着膜層14及び蒸着重合膜層16が形成されている側の面と、複合フィルム24における金属蒸着膜層22が形成されている側の面とを重ね合わせて、それら二つの複合フィルム18、24とを一体化せしめて、基本素子を形成しても良い。
また、基本素子10は、例えば、長手帯状の複合フィルム18、24とを、重ね合わせた状態で巻回ドラムに巻き付けることにより、作製することが可能である。
上述した基本素子10を用いて作製されたフィルムコンデンサの二つの例を、図3及び図4に示す。
先ず、図2に示されるフィルムコンデンサ60は、所謂、積層型フィルムコンデンサであり、複数(ここでは三つ)の基本素子10を積層してなる積層体を用いて、形成されている。そこにおいて、基本素子10の積層体における積層方向(図2において上下方向)の両面には、保護フィルム62、62が更に積層されている。また、基本素子10の積層体における、隣接する基本素子10間において隙間が形成されている側の両側面(図2において左右側面)には、亜鉛等の金属材料が公知の手法によって溶射せしめられて、所定厚さを有するメタリコン電極64、64が形成されている。
このような一対のメタリコン電極64、64の形成時には、各メタリコン電極64の一部が、積層体における隣接する基本素子10間に形成される各隙間内に、それら隙間を充填するように入り込む。このように、隣接する基本素子10間に形成される各隙間内に、メタリコン電極64の一部が入り込むことにより、メタリコン電極64と、基本素子10の積層体の側面との密着性が効果的に高められる。
また、積層体における隣接する基本素子10間に形成される各隙間内において、補助金属蒸着膜32、50とメタリコン電極64、64とが一体的に固着されている。それ故に、一のメタリコン電極64(図3において右側のメタリコン電極64)とヘビーエッジ部34とが、また、他の一のメタリコン電極64(図3において左側のメタリコン電極64)とヘビーエッジ部52とが、各々、電気的に確実に接続されているのである。なお、積層型フィルムコンデンサ60には、必要に応じて、図示しない端子等が、メタリコン電極64、64のそれぞれに接続される。
一方、図3に示されるフィルムコンデンサ66は、所謂、巻回型フィルムコンデンサである。ここにおいて、巻回型フィルムコンデンサ66は、基本素子10を構成する複合フィルム24の金属蒸着膜層22が内側となるように、基本素子10を複数回、巻回して得られる巻回物を用いて、形成されている。そして、かかる巻回物の両側の端面に対して、亜鉛等の金属材料が公知の手法によって溶射せしめられて、所定厚さを有するメタリコン電極(図示せず)が形成されている。なお、巻回型フィルムコンデンサ66においても、上述した積層型フィルムコンデンサ60と同様に、隣接する基本素子10間に形成される各隙間内にメタリコン電極の一部が入り込んでいることにより、メタリコン電極と、基本素子10の巻回物の側面との密着性が効果的に高められ、また、一のメタリコン電極とヘビーエッジ部34とが、また、他の一のメタリコン電極64とヘビーエッジ部52とが、各々、電気的に確実に接続されている。加えて、巻回型フィルムコンデンサ66においても、必要に応じて、図示しない端子等が、両端面に形成されたメタリコン電極のそれぞれに接続される。
そして、積層型フィルムコンデンサ60及び巻回型フィルムコンデンサ66の何れにおいても、基本素子10が複合フィルム18と複合フィルム24との重ね合わせによって構成されており、また、積層型フィルムコンデンサ60の基体である基本素子10の積層体や、巻回型フィルムコンデンサ66の基体である基本素子10の巻回物にあっても、単なる重ね合わせによって構成されている。従って、積層型フィルムコンデンサ60又は巻回型フィルムコンデンサ66内において、部分的な絶縁破壊が生じても、基本素子10における複合フィルム18と複合フィルム24との重ね合わせ面や、隣接する基本素子10間の重ね合わせ面が、部分的な絶縁破壊によって生ずる加熱ガスの流路となり、かかる加熱ガスは、絶縁破壊が生じた部位の周辺部に止まることなく、コンデンサ全体に拡散されることとなる。このため、本発明に従うの積層型フィルムコンデンサ60及び巻回型フィルムコンデンサ66にあっては、高温環境下において、コンデンサ内で部分的な絶縁破壊が生じても、セルフヒーリングが効果的に発現し、その結果、優れた耐電圧特性を発揮することとなるのである。
ここで、上述した積層型フィルムコンデンサ60及び巻回型フィルムコンデンサ66において、隣り合う(隣接する)複合フィルム18と複合フィルム24との間の密着強度は、基本素子10内及び基本素子10間の何れにおいても、0.1〜50.0g/cmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは0.1〜2.0g/cmの範囲内である。隣り合う複合フィルム間の密着強度が大きすぎると、上記の如き、高温環境下におけるセルフヒーリングが効果的に発現しない恐れがある。その一方で、隣り合う複合フィルム間の密着強度が小さすぎるフィルムコンデンサにあっては、交流電源で使用すると、絶縁耐圧が低下する恐れがある。従って、本発明のフィルムコンデンサを製造するに際しては、隣り合う複合フィルム間の密着強度が上記の範囲内となるように、その製造工程において複合フィルムの積層方向に加えられる外力が適宜、調整されることが好ましいのである。なお、本発明で言うところの密着強度とは、JIS−Z−2307「粘着テープ・粘着シート試験方法」に規定される方法に準じて測定されるものである。
次いで、本発明に従うフィルムコンデンサを作製する際に有利に用いられ得る基本素子の幾つかの例、並びに、それらを用いたフィルムコンデンサについて、詳述する。なお、以下に詳述する各基本素子及びフィルムコンデンサにおいて、図1乃至図3に示される基本素子10と同様な構造を呈する部材及び部位、並びに、図2に示される積層型フィルムコンデンサ60と同様な構造を呈する部材及び部位については、図1乃至図3と同一の符号を付すことにより、詳細な説明を省略する。
先ず、図4に示される基本素子70は、i)樹脂フィルム12における厚さ方向の一方の面に金属蒸着膜層14が形成されており、かかる金属蒸着膜層14における樹脂フィルム12とは反対側の面に蒸着重合膜層16が設けられてなる、複合フィルムAに相当する複合フィルム18と、ii)樹脂フィルム20における厚さ方向の一方の面に金属蒸着膜層22が形成されており、かかる金属蒸着膜層22における樹脂フィルム20とは反対側の面に蒸着重合膜層72が設けられてなる、複合フィルムBに相当する複合フィルム74とが、複合フィルム18における金属蒸着膜層14及び蒸着重合膜層16が設けられていない側の面と、複合フィルム74における金属蒸着膜層22及び蒸着重合膜層72が設けられていない側の面とが重ね合わせられることによって、形成されている。複合フィルム74は、複合フィルム18と同様の構造を呈している。要するに、図4に示す基本素子70は、樹脂フィルム上に金属蒸着膜層及び蒸着重合膜層が設けられてなる複合フィルムの2枚が、各複合フィルムにおける金属蒸着膜層等が設けられていない側の面同士が当接した状態にて重ね合わされて、一体的に構成されているのである。
そのような基本素子70を用いて得られる積層型又は巻回型フィルムコンデンサにあっては、蒸着重合膜層36、72が積層された複層構造を呈することにより、蒸着重合膜層36、72におけるピンホールの絶縁破壊が有利に抑制され、コンデンサ性能の悪化や、コンデンサにおける各種不良の発生を、効果的に防止することが可能となる。
また、図5に示される基本素子76は、図1に示される基本素子10を構成する複合フィルム18及び複合フィルム24が、それらフィルム面の面方向(二つの複合フィルムの積層方向に直交する面に沿った方向)に相対的にずれた状態において重ね合わされて、一体的に構成されるものである。
そのような基本素子76の積層体を用いて得られる積層型フィルムコンデンサ78にあっては、図6に示されるように、隣接する基本素子76間に形成される隙間の開口部が、メタリコン電極64、64に対してより大きく開口した状態で、形成されることとなる。従って、メタリコン電極64、64を構成する金属材料が、上記した隙間内へ効果的に侵入し、以て、メタリコン電極64、64と基本素子76の積層体との間において、両者の密着性及び電気的接続がより有利に確保されることとなるのである。なお、基本素子76の巻回物を用いて得られる巻回型フィルムコンデンサにあっても、同様の効果を享受することが出来る。
なお、図5に示される如き、二つの複合フィルムを面方向に相対的にずれた状態にて重ね合わせて、基本素子76を形成する場合において、その面方向のズラシ幅は、目的とするフィルムコンデンサの大きさ等において適宜に決定されることとなるが、一般には、数十μm〜数mm程度とされる。
さらに、図7に示される基本素子80は、i)上記の複合フィルム18における蒸着重合膜層16等が設けられていない側の面に、相互に非接触な三つの部分82、84、86から構成される金属蒸着膜層88が設けられてなる複合フィルム90と、ii)上記の複合フィルム24における金属蒸着膜層22が設けられていない側の面に、相互に非接触な三つの部分92、94、96から構成される金属蒸着膜層98が設けられてなる複合フィルム100とを、複合フィルム90における金属蒸着膜層88の形成面と複合フィルム100における金属蒸着膜層98の形成面とが重ね合わされて、一体的に形成されている。より具体的には、複合フィルム90において、金属蒸着膜層88は、フィルムの長手方向に帯状に延びる二つのマージン部102、104により分断された三つの部分82、84、86から構成されており、かかる二つのマージン部によって、それら各部分は相互に非接触な状態とされている。一方、複合フィルム100において、金属蒸着膜層98は、フィルムの長手方向に帯状に延びる二つのマージン部106、108により分断された三つの部分92、94、96から構成されており、かかる二つのマージン部によって、それら各部分は相互に非接触な状態とされている。そして、そのような複合フィルム90及び複合フィルム100が、複合フィルム90における金属蒸着膜層88の形成面と複合フィルム100における金属蒸着膜層98の形成面とが接するように、且つ、それら二つの複合フィルム90、100が面方向に相対的にずれた状態において、重ね合わせられることによって、図7の基本素子80は一体的に形成されているのである。なお、複合フィルム90、100の重ね合わせ面において、複合フィルム90の金属蒸着膜層88を構成する三つの部分(82、84、86)のうちの一つは、何れも、複合フィルム100の金属蒸着膜層98を構成する三つの部分(92、94、96)のうちの二以上のものとは接していない。このため、複合フィルム90、100の重ね合わせ面では、図7の左右方向において電気的に非接続状態となるように担保されている。また、基本素子80を形成する場合においても、その面方向のズラシ幅は、目的とするフィルムコンデンサの大きさ等において適宜に決定されることとなるが、一般には、数十μm〜数mm程度とされる。
そして、図7に示される如き基本素子80にあっては、複合フィルム100の両端部(図7における左右側両端部)の剛性が金属蒸着膜層98の存在によって効果的に向上せしめられているところから、特に積層型フィルムコンデンサ作製時における複合フィルム100の倒れ込みを、効果的に防止することが可能となる。
その他、一々列挙しないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることが、理解されるべきである。
以下に、本発明の実施例を示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。
−巻回型フィルムコンデンサIの作製−
先ず、図5に示す如き構造を有する基本素子を、以下の工程に従って作製した。長手帯状の2軸ポリプロピレンフィルム(厚さ:2.8μm)に対して、その表面の所定部位に対してオイル層を設けた後、金属材料としてアルミニウムを用いて、公知の真空蒸着法に従ってアルミニウム層(金属蒸着膜層14)を形成した。かかるアルミニウム層(金属蒸着膜層14)の膜抵抗(蒸着抵抗)は10Ω/cm2 とした。次いで、アルミニウム層(金属蒸着膜層14)の所定部位に、金属材料として亜鉛を用いて、公知の真空蒸着法に従って亜鉛膜(補助金属膜32)を形成した。かかる亜鉛膜(補助金属蒸着膜32)が設けられた部分(ヘビーエッジ部34)の膜抵抗(アルミニウムとの複合抵抗)は5Ω/cm2 とした。以上より得られる複合フィルムを2ロット、準備し、その一方の複合フィルムについては、フィルム表面の所定の部位をマスクにて被覆した後、蒸着重合法に従って、厚さが1.5μmであるポリユリア樹脂層(蒸着重合膜層16)を形成した。
ポリユリア樹脂層(蒸着重合膜層16)が設けられた複合フィルムと、設けられていない複合フィルムとを、各々、スリット幅:45mmにて切断し、ポリユリア樹脂層(蒸着重合膜層16)が設けられた複合フィルムの切断物を複合フィルムA(複合フィルム18)とし、ポリユリア樹脂層(蒸着重合膜層16)が設けられていない複合フィルムの切断物を複合フィルムB(複合フィルム24)とした。次いで、それら複合フィルムA(複合フィルム18)及び複合フィルムB(複合フィルム24)を、図5に示す如く重ね合わせて基本素子(76)とし、かかる基本素子(76)を巻回せしめて巻回物を得た。なお、複合フィルムA(複合フィルム18)と複合フィルムB(複合フィルム24)とのズラシ幅は0.6mmとし、かかる巻回物の静電容量は30μFであった。
そして、以上の如くして得られた基本素子(76)の巻回物の両端面に、亜鉛及び亜鉛合金をアーク溶射せしめることによりメタリコン電極を作製し、その後に90℃で10時間、エージング処理を施すことにより、目的とする、本発明の実施例に係る巻回型フィルムコンデンサIを得た。
−巻回型フィルムコンデンサIIの作製−
図8に示す如き構造を有する基本素子を、以下の工程に従って作製した。なお、図8の基本素子110において、図5に示される基本素子76と同一の符号が付されている部材及び部位については、図5に示される基本素子76と同様な構造、大きさを有する部材及び部位であることを意味する。即ち、図8から明らかなように、そこに示される基本素子110は、図5における樹脂フィルム20上に設けられている金属蒸着膜層22及び補助金属蒸着膜50を、樹脂フィルム20を用いることなく、複合フィルム18における金属蒸着膜層14及び蒸着重合膜層16が設けられていない側の面に、複合フィルム18における金属蒸着膜層14及び補助金属蒸着膜32を180°回転させた部位に配置せしめることによって、構成されているのである。従って、基本素子110は、複数の複合フィルムを重ね合わせたものではなく、単一の複合フィルムのみにて構成されている。
具体的には、長手帯状の2軸ポリプロピレンフィルム(厚さ:2.8μm)に対して、その一方の面における所定部位に対してオイル層を設けた後、金属材料としてアルミニウムを用いて、公知の真空蒸着法に従ってアルミニウム層(金属蒸着膜層14)を形成した。かかるアルミニウム層(金属蒸着膜層14)の膜抵抗(蒸着抵抗)は10Ω/cm2 とした。次いで、アルミニウム層(金属蒸着膜層14)の所定部位に、金属材料として亜鉛を用いて、公知の真空蒸着法に従って亜鉛膜(補助金属蒸着膜32)を形成した。かかる亜鉛膜(補助金属蒸着膜32)が設けられた部分(ヘビーエッジ部34)の膜抵抗(アルミニウムとの複合抵抗)は5Ω/cm2 とした。それら一連の操作を、ポリプロピレンフィルムの他方の面に対しても実施することにより、アルミニウム層(金属蒸着膜層22)及び亜鉛膜(補助金属蒸着膜46)を形成した。次いで、得られたフィルムにおける表面の所定の部位をマスクにて被覆した後、蒸着重合法に従って、厚さが1.5μmであるポリユリア樹脂層(蒸着重合膜層16)を形成することにより、図8に示す如き基本素子110を得た。そして、得られた基本素子110の巻回物の両端面に、亜鉛及び亜鉛合金をアーク溶射せしめることによりメタリコン電極を作製し、その後に90℃で10時間、エージング処理を施すことにより、目的とする、比較例に係る巻回型フィルムコンデンサIIを得た。
以上のようにして得られた二つの巻回型フィルムコンデンサについて、高温電圧限界試験を行なった。具体的には、フィルムコンデンサを恒温槽内に載置し、コンデンサに接続されたリード線を恒温槽の外部に引き出し、LCRメータ(アジレント・テクノロジー株式会社製、商品名:E4980AプレシジョンLCRメータ )と直流電源(松定プレシジョン株式会社製、商品名:HJPQ-3P10 )に接続できる状態とし、恒温槽内を90℃に昇温した。フィルムコンデンサの温度が平衡となったことを確認した後に、コンデンサの静電容量をLCRメータで読み取った。その後、直流電源で5分間、100Vの電圧を印加した。コンデンサを放電した後、再びLCRメータで静電容量を読み取り、電圧印加前との相対変化量を評価した。以後、静電容量の容量変化が5%を下回るまで印加電圧の上昇量を50Vとして、上記評価を繰り返した。静電容量の容量変化が5%を下回ったときの印加電圧を、コンデンサの耐電圧とした。
本発明に係る巻回型フィルムコンデンサIと、比較例に係る巻回型フィルムコンデンサIIとを、それぞれ5個、評価したところ、本発明に係る巻回型フィルムコンデンサIにあっては、比較例に係る巻回型フィルムコンデンサIIと比較して、1.75倍高い、耐電圧特性を発揮することが認められた。これは、本発明に係るフィルムコンデンサIにあっては、高温(90℃)環境下において、コンデンサ内で微細な絶縁破壊が生じても、セルフヒーリングが効果的に発現し、コンデンサ全体の絶縁破壊が効果的に抑制され、その結果、優れた耐電圧特性を発揮するものと考えられるのである。
なお、本実施例では、金属蒸着膜に保安機構(ヒューズ)を用いていないが、公知の保安機構(ヒューズ)を用いれば、保安性をより向上することが可能である。
10 基本素子 12 樹脂フィルム
14 金属蒸着膜層 16 蒸着重合膜層
18 複合フィルム 20 樹脂フィルム
22 金属蒸着膜層 24 複合フィルム
60 積層型フィルムコンデンサ 66 巻回型フィルムコンデンサ

Claims (4)

  1. 基本素子の積層体又は巻回物を用いて得られるフィルムコンデンサにして、
    前記基本素子が、樹脂フィルムaの一方の面に金属蒸着膜層が設けられ、該金属蒸着膜層上に蒸着重合膜層が設けられてなる複合フィルムAと、樹脂フィルムbの一方の面に金属蒸着膜層が設けられてなる複合フィルムBとが重ね合わされて、形成されていることを特徴とするフィルムコンデンサ。
  2. 前記複合フィルムAにおける金属蒸着膜層及び蒸着重合膜層が形成されていない側の面と、前記複合フィルムBにおける金属蒸着膜層が形成されていない側の面とが重ね合わされて、前記基本素子が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のフィルムコンデンサ。
  3. 前記複合フィルムBが、樹脂フィルムbの一方の面に金属蒸着膜層が設けられ、該金属蒸着膜層上に蒸着重合膜層が設けられてなるものであり、該複合フィルムBにおける金属蒸着膜層及び蒸着重合膜層が形成されていない側の面と、前記複合フィルムAにおける金属蒸着膜層及び蒸着重合膜層が形成されていない側の面とが重ね合わされて、前記基本素子が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のフィルムコンデンサ。
  4. 隣り合う二つの複合フィルム間の密着強度が0.1〜50.0g/cmである請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のフィルムコンデンサ。
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