JP2016100376A - 有機電界発光素子 - Google Patents

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純太 渕脇
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Abstract

【課題】寿命を向上することが可能な、有機電界発光素子を提供する。【解決手段】電子受容材料を主としてなる第1の正孔輸送層と、以下の化学式1で示される材料を含む第2の正孔輸送層と、を備えることを特徴とする、有機電界発光素子。【選択図】なし

Description

本発明は、有機電界発光素子に関する。
近年、有機電界発光表示装置(Organic Electroluminescent Display)の開発が盛んに行われており、また、有機電界発光表示装置に使用される自発光型の発光素子である有機電界発光素子(Organic Electroluminescent Device)についても盛んに開発が行われている。
有機電界発光素子としては、例えば、陽極、陽極上に配置された正孔輸送層、正孔輸送層上に配置された発光層、発光層上に配置された電子輸送層、および電子輸送層上に配置された陰極からなる構造が知られている。
このような有機電界発光素子では、陽極および陰極から注入された正孔および電子が発光層中において再結合することで励起子を生成し、生成された励起子が基底状態に遷移することによって発光を行う。
特許文献1〜5は、正孔輸送層に使用可能な正孔輸送材料に関する技術を開示する。具体的には、特許文献1〜5は、カルバゾール基を含む正孔輸送材料を開示する。
特開2013−075891号公報 特表2013−525346号公報 特開2013−035752号公報 米国特許第8614010号明細書 欧州特許出願公開第2468725号明細書
しかし、特許文献1〜5に開示された技術では、有機電界発光素子の寿命について満足な値が得られておらず、さらなる改善の必要があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、寿命を向上することが可能な、新規かつ改良された有機電界発光素子を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、アノードと、発光層と、アノードと発光層との間に設けられ、電子受容材料を主としてなる第1の正孔輸送層と、第1の正孔輸送層と発光層との間に設けられ、以下の化学式1で示される第1の正孔輸送材料を含む第2の正孔輸送層と、を備えることを特徴とする、有機電界発光素子が提供される。
Figure 2016100376
化学式1において、Ar及びArは、それぞれ独立に置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上12以下のアリール基又は置換若しくは無置換の環形成原子数5以上13以下のヘテロアリール基であり、X〜Xはそれぞれ独立に水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上15以下のアルキル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上18以下のアリール基、又は置換若しくは無置換の環形成原子数5以上18以下のヘテロアリール基であり、aは1または2である。
この観点によれば、有機電界発光素子の寿命が向上する。
ここで、Ar及びArは、それぞれ独立に置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上12以下のアリール基であってもよい。
この観点によれば、有機電界発光素子の寿命が向上する。
また、第1の正孔輸送材料は、以下の化学式1−1〜1−15のいずれかで示されるものであってもよい。
Figure 2016100376
Figure 2016100376
Figure 2016100376
この観点によれば、有機電界発光素子の寿命が向上する。
また、電子受容材料は、LUMO準位が−9.0〜−4.0eVであってもよい。
この観点によれば、有機電界発光素子の寿命が向上する。
また、発光層は、以下の化学式3で示される構造を有するホスト材料を含んでいてもよい。
Figure 2016100376
化学式3において、Arはそれぞれ独立に、水素原子、重水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1以上50以下のアルキル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数3以上50以下のシクロアルキル基、置換若しくは無置換の炭素数1以上50以下のアルコキシ基、置換若しくは無置換の炭素数7以上50以下のアラルキル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリールオキシ基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリールチオ基、置換若しくは無置換の炭素数2以上50以下のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリール基、置換若しくは無置換の環形成原子数5以上50以下のヘテロアリール基、置換若しくは無置換のシリル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基もしくはヒドロキシル基であり、pは1以上10以下の整数である。
この観点によれば、有機電界発光素子の寿命が向上する。
また、第2の正孔輸送層は、発光層に隣接していてもよい。
この観点によれば、有機電界発光素子の寿命が向上する。
また、第1の正孔輸送層は、アノードに隣接していてもよい。
この観点によれば、有機電界発光素子の寿命が向上する。
また、第1の正孔輸送層と第2の正孔輸送層との間に設けられ、第1の正孔輸送材料及び第2の正孔輸送材料のうち、少なくとも一方を含む第3の正孔輸送層を備えていてもよい。
この観点によれば、有機電界発光素子の寿命が向上する。
また、第2の正孔輸送材料は、以下の化学式2で示される構造を有するものであってもよい。
Figure 2016100376
化学式2において、Ar〜Arは、互いに独立して置換若しくは無置換のアリール基又は置換若しくは無置換のヘテロアリール基であり、Arは置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロアリール基、カルバゾリル基又はアルキル基であり、Lは単結合、置換若しくは無置換のアリーレン基又は置換若しくは無置換のヘテロアリーレン基である。
この観点によれば、有機電界発光素子の寿命が向上する。
以上説明したように本発明によれば、第1の正孔輸送層と発光層との間に第2の正孔輸送層が設けられるので、有機電界発光素子の寿命が向上する。
本発明の実施形態に係る有機電界発光素子の概略構成を示す断面図である。 同実施形態にかかる有機電界発光素子の変形例を示す断面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また、本実施形態では、「化学式A(Aには数値が入る)で示される化合物」を「化合物A」とも称する。
<1.有機電界発光素子の構成>
(1−1.全体構成)
まず、図1に基づいて、本実施形態に係る有機電界発光素子100の全体構成について説明する。図1に示すように、本発明の一実施形態に係る有機電界発光素子100は、基板110と、基板110上に配置された第1電極120と、第1電極120上に配置された正孔輸送層140と、正孔輸送層140上に配置された発光層150と、発光層150上に配置された電子輸送層160と、電子輸送層160上に配置された電子注入層170と、電子注入層170上に配置された第2電極180と、を備える。正孔輸送層140は、複数の層141〜143からなる多層構造を有する。
(1−2.基板の構成)
基板110は、一般的な有機電界発光素子で使用される基板を使用することができる。例えば、基板110は、ガラス(glass)基板、半導体基板、又は、透明なプラスチック(plastic)基板等であってもよい。
(1−3.第1電極の構成)
第1電極120は、例えば、陽極(アノード)であり、蒸着法又はスパッタリング(sputtering)法などを用いて基板110上に形成される。具体的には、第1電極120は、仕事関数が大きい金属、合金、導電性化合物等によって透過型電極として形成される。第1電極120は、例えば、透明であり、導電性に優れる酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)等で形成されてもよい。また、第1電極120は、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)などを用いて反射型電極として形成されてもよい。
(1−4.正孔輸送層の構成)
正孔輸送層140は、正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料を含む層であり、例えば正孔注入層130上に約10nm〜約150nmの厚さ(積層構造の総厚)にて形成される。本実施形態では、正孔輸送層140は、第1の正孔輸送層141、第2の正孔輸送層142、及び第3の正孔輸送層143を備える。これらの層の厚さの比は特に制限されない。
(1−4−1.第1の正孔輸送層の構成)
第1の正孔輸送層141は、第1の電極120に隣接した層である。第1の正孔輸送層141は、電子受容材料を主としてなる。なお、第1の正孔輸送層141は、電子受容性材料以外の材料を含んでもよいが、主として電子受容性材料を含む層である。具体的には、第1の正孔輸送層141は、第1の正孔輸送層141の総質量に対して、電子受容性材料を50質量%超にて含み、好ましくは、電子受容材料のみで構成される。
電子受容材料は、公知の電子受容材料であればどのようなものであってもよいが、LUMO準位が−9.0〜−4.0eVの範囲にあるものがよく、特に−6.0〜−4.0eVであるものが好ましい。LUMO準位が−9.0〜−4.0eVである電子受容材料としては、例えば、以下の化学式4−1〜4−14で示されるものが挙げられる。
Figure 2016100376
Figure 2016100376
化学式4−1〜4−14において、Rは水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上50以下のフッ化アルキル基、シアノ基、炭素数1以上50以下のアルコキシ基、炭素数1以上50以下のアルキル基又は環形成炭素数6以上50以下のアリール基又は環形成原子数5以上50以下のヘテロアリール基である。Arは電子吸引性の置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリール基又は置換若しくは無置換の環形成原子数5以上50以下のヘテロアリール基である。Yはメチン基(−CH=)又は窒素原子(−N=)である。Zは擬ハロゲン又は硫黄(S)である。nは1〜10の範囲内の整数である。Xは以下の化学式X1〜X7に示す置換基の何れかである。
Figure 2016100376
化学式X1〜X7において、Raは水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上50以下のフッ化アルキル基、シアノ基、炭素数1以上50以下のアルコキシ基、炭素数1以上50以下のアルキル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリール基又は置換若しくは無置換の環形成原子数5以上50以下のヘテロアリール基である。
R、Ar及びRaが示す置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリール基及び置換若しくは無置換の環形成原子数5以上50以下のヘテロアリール基の例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、p−ターフェニル−4−イル基、p−ターフェニル−3−イル基、p−ターフェニル−2−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−3−イル基、m−ターフェニル−2−イル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−t−ブチルフェニル基、p−(2−フェニルプロピル)フェニル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−アントリル基、4’−メチルビフェニルイル基、4’’−t−ブチル−p−ターフェニル−4−イル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、ピラジニル基、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−イソインドリル基、2−イソインドリル基、3−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、6−イソインドリル基、7−イソインドリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、3−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、6−イソベンゾフラニル基、7−イソベンゾフラニル基、キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−カルバゾリル基、1−フェナンスリジニル基、2−フェナンスリジニル基、3−フェナンスリジニル基、4−フェナンスリジニル基、6−フェナンスリジニル基、7−フェナンスリジニル基、8−フェナンスリジニル基、9−フェナンスリジニル基、10−フェナンスリジニル基、1−アクリジニル基、2−アクリジニル基、3−アクリジニル基、4−アクリジニル基、9−アクリジニル基、1,7−フェナンスロリン−2−イル基、1,7−フェナンスロリン−3−イル基、1,7−フェナンスロリン−4−イル基、1,7−フェナンスロリン−5−イル基、1,7−フェナンスロリン−6−イル基、1,7−フェナンスロリン−8−イル基、1,7−フェナンスロリン−9−イル基、1,7−フェナンスロリン−10−イル基、1,8−フェナンスロリン−2−イル基、1,8−フェナンスロリン−3−イル基、1,8−フェナンスロリン−4−イル基、1,8−フェナンスロリン−5−イル基、1,8−フェナンスロリン−6−イル基、1,8−フェナンスロリン−7−イル基、1,8−フェナンスロリン−9−イル基、1,8−フェナンスロリン−10−イル基、1,9−フェナンスロリン−2−イル基、1,9−フェナンスロリン−3−イル基、1,9−フェナンスロリン−4−イル基、1,9−フェナンスロリン−5−イル基、1,9−フェナンスロリン−6−イル基、1,9−フェナンスロリン−7−イル基、1,9−フェナンスロリン−8−イル基、1,9−フェナンスロリン−10−イル基、1,10−フェナンスロリン−2−イル基、1,10−フェナンスロリン−3−イル基、1,10−フェナンスロリン−4−イル基、1,10−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−1−イル基、2,9−フェナンスロリン−3−イル基、2,9−フェナンスロリン−4−イル基、2,9−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−6−イル基、2,9−フェナンスロリン−7−イル基、2,9−フェナンスロリン−8−イル基、2,9−フェナンスロリン−10−イル基、2,8−フェナンスロリン−1−イル基、2,8−フェナンスロリン−3−イル基、2,8−フェナンスロリン−4−イル基、2,8−フェナンスロリン−5−イル基、2,8−フェナンスロリン−6−イル基、2,8−フェナンスロリン−7−イル基、2,8−フェナンスロリン−9−イル基、2,8−フェナンスロリン−10−イル基、2,7−フェナンスロリン−1−イル基、2,7−フェナンスロリン−3−イル基、2,7−フェナンスロリン−4−イル基、2,7−フェナンスロリン−5−イル基、2,7−フェナンスロリン−6−イル基、2,7−フェナンスロリン−8−イル基、2,7−フェナンスロリン−9−イル基、2,7−フェナンスロリン−10−イル基、1−フェナジニル基、2−フェナジニル基、1−フェノチアジニル基、2−フェノチアジニル基、3−フェノチアジニル基、4−フェノチアジニル基、10−フェノチアジニル基、1−フェノキサジニル基、2−フェノキサジニル基、3−フェノキサジニル基、4−フェノキサジニル基、10−フェノキサジニル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、2−オキサジアゾリル基、5−オキサジアゾリル基、3−フラザニル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−メチルピロール−1−イル基、2−メチルピロール−3−イル基、2−メチルピロール−4−イル基、2−メチルピロール−5−イル基、3−メチルピロール−1−イル基、3−メチルピロール−2−イル基、3−メチルピロール−4−イル基、3−メチルピロール−5−イル基、2−t−ブチルピロール−4−イル基、3−(2−フェニルプロピル)ピロール−1−イル基、2−メチル−1−インドリル基、4−メチル−1−インドリル基、2−メチル−3−インドリル基、4−メチル−3−インドリル基、2−t−ブチル1−インドリル基、4−t−ブチル1−インドリル基、2−t−ブチル3−インドリル基、4−t−ブチル3−インドリル基等が挙げられる。
R、Raが示す置換若しくは無置換の炭素数1以上50以下のフッ化アルキル基の例としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ヘプタデカフルオロオクタン基等のパーフルオロアルキル基、またはモノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリイフルオロエチル基、テトラフルオロプロピル基、オクタフルオロペンチル基などが挙げられる。
R、Raが示す置換若しくは無置換の炭素数1以上50以下のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、2−アミノイソブチル基、1,2−ジアミノエチル基、1,3−ジアミノイソプロピル基、2,3−ジアミノ−t−ブチル基、1,2,3−トリアミノプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、1−ノルボルニル基、2−ノルボルニル基等が挙げられる。
R、Raが示す置換若しくは無置換の炭素数1以上50以下のアルコキシ基は−OYで表される基であり、Yの例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、2−アミノイソブチル基、1,2−ジアミノエチル基、1,3−ジアミノイソプロピル基、2,3−ジアミノ−t−ブチル基、1,2,3−トリアミノプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基等が挙げられる。R、Raが示すハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
電子受容材料の具体例としては、以下の化学式4−15、4−16で示される化合物4−15、4−16が挙げられる。化合物4−15のLUMO準位は、−4.40eVであり、化合物4−16のLUMO準位は、−5.20eVである。
Figure 2016100376
(1−4−2.第2の正孔輸送層の構成)
第2の正孔輸送層142は、発光層142に隣接した層である。第2の正孔輸送層142は、第1の正孔輸送材料を含む。第1の正孔輸送材料は、以下の化学式1で示される。
Figure 2016100376
化学式1において、Ar及びArは、それぞれ独立に置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上12以下のアリール基又は置換若しくは無置換の環形成原子数5以上13以下のヘテロアリール基である。Ar及びArは、好ましくは、それぞれ独立に置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上12以下のアリール基である。Ar及びArを構成する置換基としては、フルオロ基、クロロ基、炭素数が12以下のアルキル基、炭素数が12以下のフルオロアルキル基、シクロアルキル基、アセチル基、アリールエーテル基、アリールスルフィド基等が挙げられる。
置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上12以下のアリール基の具体例としては、フェニル基、ビフェニリル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、フルオロフェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロフェニル基、テトラフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、トルイル基、ニトロフェニル基、シアノフェニル基、フルオロビフェニリル基、ニトロビフェニリル基、シアノビフェニル基、シアノナフチル基、ニトロナフチル基、フルオロナフチル基などが挙げられる。上記の中でフェニル基、またはビフェニリル基、ナフチル基、フルオロフェニル基が特に好ましく、フェニル基、ビフェニリル基がさらに好ましい。
置換若しくは無置換の環形成原子数5以上13以下のヘテロアリール基の具体例としては、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、ピラジル基、ピリミジニル基、トリアジン基、イミダゾリル基、アクリジニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
〜Xはそれぞれ独立に水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上15以下のアルキル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上18以下のアリール基、又は置換若しくは無置換の環形成原子数5以上18以下のヘテロアリール基であり、aは1または2である。
炭素数1以上15以下のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、2−アミノイソブチル基、1,2−ジアミノエチル基、1,3−ジアミノイソプロピル基、2,3−ジアミノ−t−ブチル基、1,2,3−トリアミノプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、1−ノルボルニル基、2−ノルボルニル基等が挙げられる。
置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上18以下のアリール基としては、例えば、フェニル基、ビフェニリル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、フルオロフェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロフェニル基、テトラフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、トルイル基、ニトロフェニル基、シアノフェニル基、フルオロビフェニリル基、ニトロビフェニリル基、シアノビフェニル基、シアノナフチル基、ニトロナフチル基、フルオロナフチル基、フェナントリル基、ターフェニル基、フルオロターフェニル基などが挙げられる。
置換若しくは無置換の環形成原子数5以上18以下のヘテロアリール基としては、例えば、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、ピラジル基、ピリミジニル基、トリアジン基、イミダゾリル基、アクリジニル基などが挙げられる。
このように、第1の正孔輸送材料では、ジベンゾフランの3位にアミンが結合した構造となっている。後述する実施例に示されるように、ジベンゾフランの他の位置(例えば2位)にアミンが結合した場合、本実施形態の効果は得られない。
第1の正孔輸送材料の具体例としては、以下の化学式1−1〜1−15のいずれかで示されるものが挙げられる。

Figure 2016100376

Figure 2016100376
Figure 2016100376
(1−4−3.第3の正孔輸送層の構成)
第3の正孔輸送層143は、第1の正孔輸送層141と第2の正孔輸送層142との間に設けられる。第3の正孔輸送層143は、上述した第1の正孔輸送材料及び後述する第2の正孔輸送材料のうち、少なくとも一方を含む。第2の正孔輸送材料は、以下の化学式2で構成されるものであることが好ましい。第2の正孔輸送材料として以下の化学式2で示されるものを使用することで、有機電界発光素子100の特性が向上する。
Figure 2016100376
化学式2において、Ar〜Arは、互いに独立して置換若しくは無置換のアリール基又は置換若しくは無置換のヘテロアリール基である。Ar〜Arの具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、フルオレニル基、インデニル基、ピレニル基、アセトナフテニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピリジル基、フラニル基、ピラニル基、チエニル基、キノリル基、イソキノリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キノキサリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ジベンゾフラニル基、およびジベンゾチエニル基などを挙げることができる。好ましくは、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基、ジベンゾフラニル基などを挙げることができる。
Arは置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロアリール基、カルバゾリル基又はアルキル基である。アリール基及びヘテロアリール基の具体例は、Ar〜Arと同様である。好ましい例は、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基、ジベンゾフラニル基、及びカルバゾリル基である。
は単結合、置換若しくは無置換のアリーレン基又は置換若しくは無置換のヘテロアリーレン基である。Lの具体例としては、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基、フェナントリレン基、フルオレニレン基、インデニレン基、ピレニレン基、アセトナフテニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピリジレン基、フラニレン基、ピラニレン基、チエニレン基、キノリレン基、イソキノリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチエニレン基、インドリレン基、カルバゾリレン基、ベンゾオキサゾリレン基、ベンゾチアゾリレン基、キノキサリレン基、ベンゾイミダゾリレン基、ピラゾリレン基、ジベンゾフラニレン基、およびジベンゾチエニレン基などを挙げることができる。好ましくは、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、フルオレニレン基、カルバゾリレン基、ジベンゾフラニレン基などを挙げることができる。
化学式2で示される正孔輸送材料の具体例としては、以下の化学式2−1〜2−16のいずれかで示されるものが挙げられる。
Figure 2016100376
Figure 2016100376
Figure 2016100376
第2の正孔輸送材料は、上記以外の正孔輸送材料であってもよい。第2の正孔輸送材料の他の例としては、1,1−ビス[(ジ−4−トリルアミノ)フェニル]シクロヘキサン(TAPC)、N−フェニルカルバゾール(N−phenyl carbazole)、ポリビニルカルバゾール(polyvinyl carbazole)などのカルバゾール誘導体、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(TPD)、4,4’,4’’−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(TCTA)、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(NPB)等を挙げることができる。すなわち、第2の正孔輸送材料は、有機電界発光素子の正孔輸送材料として使用可能なものであれば、どのようなものであってもよい。ただし、第2の正孔輸送材料は、化学式2で示されるものであることが好ましい。
(1−4−4.正孔輸送層の変形例)
上述した正孔輸送層140は、いわゆる3層構造になっているが、正孔輸送層140の構成は上記の例に限られない。すなわち、正孔輸送層140は、第1の正孔輸送層141と発光層150との間に第2の正孔輸送層142が配置されていればどのような構造であってもよい。例えば、図2に示すように、第3の正孔輸送層143は省略されてもよい。また、第1の正孔輸送層141と第1電極120との間に第3の正孔輸送層143を介在させても良い。同様に、第2の正孔輸送層142と発光層150との間にも、第3の正孔輸送層143を介在させても良い。また、第1〜第3の正孔輸送層141〜143は、複数層で構成されていてもよい。
(1−5.発光層の構成)
発光層150は、蛍光やリン光等により光を発する層である。発光層150は、ホスト材料、及び、発光材料であるドーパント(dopant)材料を含んで形成されてもよい。なお、発光層150は、具体的には、約10nm〜約60nmの厚さで形成されてもよい。
発光層150のホスト材料は、以下の化学式3で示されることが好ましい。
Figure 2016100376
化学式3において、Arはそれぞれ独立に、水素原子、重水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1以上50以下のアルキル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数3以上50以下のシクロアルキル基、置換若しくは無置換の炭素数1以上50以下のアルコキシ基、置換若しくは無置換の炭素数7以上50以下のアラルキル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリールオキシ基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリールチオ基、置換若しくは無置換の炭素数2以上50以下のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリール基、置換若しくは無置換の環形成原子数5以上50以下のヘテロアリール基、置換若しくは無置換のシリル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基もしくはヒドロキシル基である。pは1以上10以下の整数である。
化学式3で示されるホスト材料の具体例としては、以下の化学式3−1〜3−12のいずれかで示されるものが挙げられる。
Figure 2016100376
なお、ホスト材料は上記以外のホスト材料であってもよい。ホスト材料の他の例としては、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)、4,4’−N,N’−ジカバゾール−ビフェニル(CBP)、ポリ(n−ビニルカルバゾール)(PVK)、9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン(ADN)、4,4’,4”−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(TCTA)、1,3,5−トリス(N−フェニルベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼン(TPBI)、3−tert−ブチル−9,10−ジ(ナフト−2−イル)アントラセン(TBADN)、ジスチリルアリーレン(DSA)、4,4’−ビス(9−カルバゾール)−2,2’−ジメチル−ビフェニル(dmCBP)が挙げられる。すなわち、ホスト材料は、有機電界発光素子のホスト材料として使用可能なものであれば、どのようなものであってもよい。ただし、ホスト材料は、化学式3で示されるものであることが好ましい。
また、発光層150は、特定の色の光を発する発光層として形成されてもよい。例えば、発光層150は、赤色発光層、緑色発光層及び青色発光層として形成されてもよい。
発光層150が青色発光層である場合、青色ドーパントとしては公知の材料が使用可能であるが、例えば、ペリレン(perlene)及びその誘導体、ビス[2−(4,6−ジフルオロフェニル)ピリジネート]ピコリネートイリジウム(III)(FIrpic)等のイリジウム(Ir)錯体等を使用することができる。
また、発光層150が赤色発光層である場合、赤色ドーパントとしては公知の材料が使用可能であるが、例えば、ルブレン(rubrene)及びその誘導体、4−ジシアノメチレン−2−(p−ジメチルアミノスチリル)−6−メチル−4H−ピラン(DCM)及びその誘導体、ビス(1‐フェニルイソキノリン)(アセチルアセトネート)イリジウム(III)(Ir(piq)(acac))等のイリジウム錯体、オスミウム(Os)錯体、白金錯体等を使用することができる。
また、発光層150が緑色発光層である場合、緑色ドーパントとしては公知の材料が使用可能であるが、例えば、クマリン(coumarin)及びその誘導体、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(III)(Ir(ppy))等のイリジウム錯体等を使用することができる。
電子輸送層160は、電子を輸送する機能を有する電子輸送材料を含む層であり、例えば発光層150上に約15nm〜約50nmの厚さにて形成される。電子輸送層160は、公知の電子輸送材料を用いて形成することができる。公知の電子輸送材料としては、例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)のようなキノリン誘導体、1,2,4−トリアゾール誘導体(TAZ)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−(p−フェニルフェノラート)−アルミニウム(BAlq)、ベリリウムビス(ベンゾキノリン−10−オラート)(BeBq2)、リチウムキノレート(LiQ)等のLi錯体等が挙げられる。
電子注入層170は、第2電極180からの電子の注入を容易にする機能を備えた層であり、約0.3nm〜約9nmの厚さにて形成される。なお、電子注入層170は、公知の材料を用いて形成することができるが、フッ化リチウム(LiF)、塩化ナトリウム(NaCl)、フッ化セシウム(CsF)、酸化リチウム(LiO)、酸化バリウム(BaO)等を用いて形成することができる。
第2電極180は、例えば、陰極である。具体的には、第2電極180は、仕事関数が小さい金属、合金、導電性化合物等で反射型電極として形成される。第2電極180は、例えば、リチウム(Li)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、アルミニウム−リチウム(Al−Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム−インジウム(Mg−In)、マグネシウム−銀(Mg−Ag)等で形成されてもよい。また、第2電極180は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)などを用いて透過型電極として形成されてもよい。第2電極180は、例えば蒸着法又はスパッタリング(sputtering)法などを用いて電子注入層170上に形成される。
(1−6.有機電界発光素子の変形例)
図1の例では、正孔輸送層140以外の他の層は単層構造となっているが、他の層も多層構造であってもよい。また、有機電界発光素子100は、正孔輸送層140と第1電極120との間に正孔注入層を設けてもよい。
正孔注入層は、第1電極120からの正孔の注入を容易にする機能を備えた層であり、例えば第1電極120上に約10nm〜約150nmの厚さにて形成される。正孔注入層を構成する正孔注入材料は特に制限されない。正孔注入材料の例としては、トリフェニルアミン含有ポリエーテルケトン(TPAPEK)、4−イソプロピル−4’−メチルジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート(PPBI)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス−[4−(フェニル−m−トリル−アミノ)−フェニル]−ビフェニル−4,4’−ジアミン(DNTPD)、銅フタロシアニン等のフタロシアニン化合物、4,4’,4’’−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(NPB)、4,4’,4’’−トリス{N,Nジフェニルアミノ}トリフェニルアミン(TDATA)、4,4’,4’’−トリス(N,N−2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(2−TNATA)、ポリアニリン/ドデシルベンゼンスルホン酸(Pani/DBSA)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4−スチレンスルホネート)(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/カンファースルホン酸(Pani/CSA)、又は、ポリアニリン/ポリ(4−スチレンスルホネート)(PANI/PSS)等を挙げることができる。
また、有機電界発光素子100は、電子輸送層160、及び電子注入層170のうち、少なくとも1層以上を備えていなくてもよい。
以下では、実施例及び比較例を示しながら、本発明の実施形態に係る有機電界発光素子について、具体的に説明する。なお、以下に示す実施例は、本発明の実施形態に係る有機電界発光素子のあくまでも一例であって、本発明の実施形態に係る有機電界発光素子が下記の例に限定されるものではない。
(合成例1:化学式1−7で示される化合物の合成)
以下の工程により、化学式1−7で示される化合物、すなわち化合物1−7を合成した。
アルゴン雰囲気下、500mLの三つ口フラスコに、4−ビス(ビフェニリル)アミノフェニルボロン酸ピナコールエステル 4.2gと3−ブロモジベンゾフラン 2g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) 0.1g、炭酸カリウム 3.3g、テトラヒドロフラン 180ml、水 20mlを加えた後、80℃で12時間加熱還流した。空冷後、水を加えて有機層を分取し溶媒留去した。得られた固体をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、白色固体の目的物を3.6g(収率80%)得た。
目的物のH−NMR(CDCl3, δ in ppm, 300MHz)を測定したところ、7.98(m,2H),7.79(d,1H),7.52−7.63(m,12H),7.44−7.48(m,5H),7.25−7.39(m,9H)という化学シフト値を得た。また、目的物のマススペクトルをFAB法で測定したところ、ピーク質量数は563(M、計算値563.22)であった。これらの結果により、目的物が確かに化合物1−7であることを確認した。
(合成例2:化学式1−1で示される化合物の合成)
化合物1−7の合成例と同様の工程により、化学式1−1で示される化合物、すなわち化合物1−1を合成した。すなわち、化合物1−7の合成例中の4−ビス(ビフェニリル)アミノフェニルボロン酸ピナコールエステル 4.2gに代えてトリフェニルアミン−4−ボロン酸2.3gを使用した。この結果、白色固体の目的物3.0g(収率90%)を得た。生成物はNMRスペクトル及びマススペクトルにより同定した。
(合成例3:化学式1−10で示される化合物の合成)
化合物1−7の合成例と同様の工程により、化学式1−10で示される化合物、すなわち化合物1−10を合成した。すなわち、化合物1−7の合成例中の4−ビス(ビフェニリル)アミノフェニルボロン酸ピナコールエステル 4.2gに代えて4−ビス(ビフェニリル)アミノビフェニルボロン酸ピナコールエステル 4.8gを使用した。この結果、白色固体の目的物2.6g(収率51%)を得た。生成物はNMRスペクトル及びマススペクトルにより同定した。
(合成例4:化学式1−13で示される化合物の合成)
以下の工程により、化学式1−13で示される化合物、すなわち化合物1−13を合成した。すなわち、アルゴン雰囲気下、1Lの三つ口フラスコに、4−アミノフェニルボロン酸ピナコールエステル3.6g、3−フルオロ−3’−ブロモジベンゾフラン4.2g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.2g、炭酸カリウム6.6g、テトラヒドロフラン360ml、水40mlを加えた後、80℃で12時間加熱還流した。反応液を空冷した後、反応液に水を加えて有機層を分取し溶媒留去した。得られた固体をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、黄色固体の中間体1を2.7g(収率60%)得た。
さらに、アルゴン雰囲気下、300mLの三口フラスコに、中間体1 2.2g、4−ブロモビフェニル1.9g、ビス(ジベンジリデンアセトナト)パラジウム0.23g、トリ−tert−ブチルホスフィン 2モル/Lトルエン溶液0.6mL、ナトリウム−tert−ブトキシド4.6g、トルエン100mLを加えた後、80℃で4時間加熱した。反応液を空冷した後、反応液に水を加えて有機層を分取し溶媒留去した。得られた固体をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、白色固体の中間体2を2.9g(収率84%)得た。
さらに、アルゴン雰囲気下、200mLの三口フラスコに、中間体2 1.7g、ブロモベンゼン0.7g、ビス(ジベンジリデンアセトナト)パラジウム0.12g、トリ−tert−ブチルホスフィン 2モル/Lトルエン溶液0.3mL、ナトリウム−tert−ブトキシド2.3g、トルエン50mLを加えた後、80℃で4時間加熱した。反応液を空冷した後、反応液に水を加えて有機層を分取し溶媒留去した。得られた固体をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、白色固体の化合物1−13を1.9g(収率95%)得た。生成物はNMRスペクトル及びマススペクトルにより同定した。
(合成例5:化学式1−14で示される化合物の合成)
以下の工程により、化学式1−14で示される化合物、すなわち化合物1−14を合成した。すなわち、アルゴン雰囲気下、1Lの三つ口フラスコに、4−アミノフェニルボロン酸ピナコールエステル3.6g、3−ブロモジベンゾフラン4.0g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.2g、炭酸カリウム6.6g、テトラヒドロフラン360ml、水40mlを加えた後、80℃で12時間加熱還流した。反応液を空冷した後、反応液に水を加えて有機層を分取し溶媒留去した。得られた固体をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、黄色固体の中間体3を3.0g(収率73%)得た。
さらに、アルゴン雰囲気下、200mLの三口フラスコに、中間体3 1.6g、4、4’−フルオロブロモビフェニル2.0g、ビス(ジベンジリデンアセトナト)パラジウム0.23g、トリ−tert−ブチルホスフィン 2モル/Lトルエン溶液0.6mL、ナトリウム−tert−ブトキシド2.3g、トルエン50mLを加えた後、80℃で4時間加熱した。反応液を空冷した後、反応液に水を加えて有機層を分取し溶媒留去した。得られた固体をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、白色固体の化合物1−14を2.0g(収率91%)得た。生成物はNMRスペクトル及びマススペクトルにより同定した。
(合成例6:化学式1−15で示される化合物の合成)
以下の工程により、化学式1−15で示される化合物、すなわち化合物1−15を合成した。すなわち、アルゴン雰囲気下、200mLの三口フラスコに、前記中間体3 1.6g、4−ブロモジベンゾフラン2.0g、ビス(ジベンジリデンアセトナト)パラジウム0.23g、トリ−tert−ブチルホスフィン 2モル/Lトルエン溶液0.6mL、ナトリウム−tert−ブトキシド2.3g、トルエン50mLを加えた後、80℃で4時間加熱した。反応液を空冷した後、反応液に水を加えて有機層を分取し溶媒留去した。得られた固体をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、白色固体の化合物1−15を2.0g(収率85%)得た。生成物はNMRスペクトル及びマススペクトルにより同定した。
(有機電界発光素子の作製)
つぎに、有機電界発光素子を以下の製法により作製した。まず、予めパターニング(patterning)して洗浄処理を施したITO−ガラス基板に、紫外線オゾン(O)による表面処理を行った。なお、かかるITO膜(第1電極)の膜厚は、150nmであった。オゾン処理後、基板を洗浄した。洗浄済基板を有機層成膜用ガラスベルジャー型蒸着機にセットし、真空度10−4〜10−5Pa下で、HTL1、HTL2、HTL3、発光層、電子輸送層の順に蒸着を行った。HTL1、HTL2、HTL3の厚さはそれぞれ10nmとした。発光層の厚さは、25nmとした。電子輸送層の厚さは25nmとした。つづいて、金属成膜用ガラスベルジャー型蒸着機に基板を移し、真空度10−4〜10−5Pa下で電子注入層、陰極材料を蒸着した。電子注入層の厚さは1.0nmとし、第2電極の厚さは100nmとした。
ここで、「HTL1」、「HTL2」、「HTL3」は正孔輸送層であり、表1に示される材料を用いて作製した。また、表1において、化合物6−1〜6−3は、以下の化学式6−1〜6−3で示される。
Figure 2016100376
また、発光層のホストは9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(ADN、化合物3−2)とした。ドーパントは、2,5,8,11−テトラ−t−ブチルペリレン(TBP)とした。ドーパントのドープ量は、ホストの質量に対して3質量%とした。電子輸送材料としては、Alq3を用い、電子注入材料としては、LiFを用いた。第2電極材料としては、Alを用いた。
Figure 2016100376
*発光層ホストにDPVBiを使用した
**発光層ホストに化合物3−10を使用した
Figure 2016100376
実施例1は、HTL1〜3を上述した第1の正孔輸送層141、第3の正孔輸送層143、第2の正孔輸送層142としたものである。また、実施例1では、第3の正孔輸送層143を構成する第2の正孔輸送材料を化合物2−3とした。実施例2は、第1の正孔輸送層141と第3の正孔輸送層143の積層順序を入れ替えたものである。実施例3は、第3の正孔輸送層143を構成する第2の正孔輸送材料を化合物6−3としたものである。実施例4は、第2の正孔輸送層142と第3の正孔輸送層143の積層順序を入れ替えたものである。
実施例5〜9はHTL3を構成する化合物1の種類を変更したものである。なお、実施例5、9はHTL2を構成する材料も変更している。実施例10はHTL1の電子受容材料を化合物4−16としたものである。実施例11は、HTL2を構成する化合物2の種類を変更したものである。実施例12は、発光層のホストにDPVBiを使用したものである。実施例13は、発光層のホストに化合物3−10を使用したものである。実施例14は、HTL2及びHTL3が実質的に同じ層を構成している。したがって、実施例14は、図2に示す構造に対応する実施例である。
比較例1、2は、実施例1のHTL3を第3の正孔輸送層143に置き換えたものである。また、比較例1は、第3の正孔輸送層143を構成する第2の正孔輸送材料を化合物2−3としたものである。比較例2は、第3の正孔輸送層143を構成する第2の正孔輸送材料を化合物6−1としたものである。
比較例3は、実施例1の化合物4−15を化合物6−2で置き換えたものである。比較例4は、比較例3の化合物2−3を化合物6−3で置き換えたものである。すなわち、比較例3、4は、正孔輸送層140から電子受容材料を除去したものである。
(有機電界発光素子の特性評価)
次に、実施例及び比較例に係る有機電界発光素子の特性を評価するために、駆動電圧、発光効率、及び半減寿命を測定した。駆動電圧及び発光効率は、10mA/cmの電流密度に対する値である。また、半減寿命の初期輝度は1000cd/mとした。また、輝度の測定には、Keithley Instruments社製2400シリーズのソースメーター(source meter)、色彩輝度計CS−200(株式会社コニカミノルタホールディングス(Konica Minolta Holdings)製、測定角1°)、測定用PCプログラムLabVIEW8.2(株式会社日本ナショナルインスツルメンツ(National Instruments)製)を使用し、暗室内で行った。評価結果を表1に示す。
表1から明らかな通り、実施例1〜14では、比較例1〜4よりも寿命が良好であった。また、実施例1、4、9〜13では、駆動電圧が比較例1〜4よりも良好であった。また、実施例1〜3、6〜9、13、14では、発光効率が比較例1〜4よりも良好であった。したがって、第1の正孔輸送層141と発光層150との間に第2の正孔輸送層142を設けることで、有機電界発光素子100の寿命が向上することが確認できた。また、実施例14によれば、第3の正孔輸送層143が省略されても良好な結果が得られることも確認できた。
また、実施例1と比較例2とを比較すると、ジベンゾフランの3位にアミンが結合することにより、有機電界発光素子100の特性が向上することがわかった。具体的には、実施例1では、駆動電圧、発光効率、寿命のいずれもが比較例2よりも好ましい結果となった。また、実施例1と実施例2とを比較すると、実施例1では、実施例2よりも駆動電圧及び寿命が良好となった。この結果、第1の正孔輸送層141は第1電極120に隣接していることが好ましいことがわかった。また、実施例1と実施例3とを比較すると、実施例1では、実施例3よりも駆動電圧及び寿命が良好であった。この結果、第2の正孔輸送材料は化学式2で示される化合物が好ましいことがわかった。また、実施例1と実施例4とを比較すると、実施例1では、実施例4よりも発光効率及び寿命が良好であった。この結果、第2の正孔輸送層142は発光層150に隣接していることが好ましいことがわかった。
また、HTL1を第1の正孔輸送層141とする、すなわちHTL1に電子受容材料を導入した場合、駆動電圧が下がる傾向にあることがわかった。また、発光層150に隣接する位置に第2の正孔輸送層142を配置した場合、発光効率及び寿命が向上する傾向にあることがわかった。
以上により、本実施形態によれば、第1の正孔輸送層141と発光層150との間に第2の正孔輸送層142が設けられるので、有機電界発光素子100の寿命が向上する。すなわち、上記構成により、(1)発光層150で消費されなかった電子から正孔輸送層140を保護する、(2)発光層150で発生した励起状態のエネルギーが正孔輸送層140に拡散することを防止する、(3)素子全体のチャージバランス(Charge balance)を整えるといった機能を効率的に発現させることができる。この理由として、本発明者は、第1電極120付近に配置した電子受容材料が発光層150に拡散することを、第2の正孔輸送層142が抑制したためであると考えている。
また、第1の正孔輸送材料のAr及びArは、それぞれ独立に置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上12以下のアリール基であってもよく、この場合、有機電界発光素子100の発光効率及び寿命が更に向上する。
さらに、第1の正孔輸送材料は、化学式1−1〜1−15のいずれかで示されるものであってもよく、この場合、有機電界発光素子100の発光効率及び寿命が更に向上する。
さらに、第2の正孔輸送材料は、化学式2で示される構造を有するものであってもよく、この場合、有機電界発光素子100の寿命が更に向上する。
さらに、電子受容材料は、LUMO準位が−9.0〜−4.0eVであってもよく、この場合、有機電界発光素子100の寿命が更に向上する。
さらに、発光層150は、化学式3で示される構造を有するホスト材料を含んでいてもよく、この場合、有機電界発光素子100の寿命が更に向上する。
さらに、第2の正孔輸送層142は、発光層150に隣接していてもよく、この場合、有機電界発光素子100の寿命が更に向上する。
さらに、第1の正孔輸送層141は、アノード(第1電極120)に隣接していてもよく、この場合、有機電界発光素子100の寿命が更に向上する。
さらに、第1の正孔輸送層141と第2の正孔輸送層142との間に第3の正孔輸送層143が設けられていてもよく、この場合、有機電界発光素子100の寿命が更に向上する。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
100 有機電界発光素子
110 基板
120 第1電極
140 正孔輸送層
141 第1正孔輸送層
142 第2正孔輸送層
143 第3正孔輸送層
150 発光層
160 電子輸送層
170 電子注入層
180 第2電極

Claims (9)

  1. アノードと、
    発光層と、
    前記アノードと前記発光層との間に設けられ、電子受容材料を主としてなる第1の正孔輸送層と、
    前記第1の正孔輸送層と前記発光層との間に設けられ、以下の化学式1で示される第1の正孔輸送材料を含む第2の正孔輸送層と、を備えることを特徴とする、有機電界発光素子。
    Figure 2016100376
    前記化学式1において、Ar及びArは、それぞれ独立に置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上12以下のアリール基又は置換若しくは無置換の環形成原子数5以上13以下のヘテロアリール基であり、
    〜Xはそれぞれ独立に水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上15以下のアルキル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上18以下のアリール基、又は置換若しくは無置換の環形成原子数5以上18以下のヘテロアリール基であり、
    aは1または2である。
  2. 前記Ar及びArは、それぞれ独立に置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上12以下のアリール基であることを特徴とする、請求項1記載の有機電界発光素子。
  3. 前記第1の正孔輸送材料は、以下の化学式1−1〜1−15のいずれかで示されることを特徴とする、請求項1または2記載の有機電界発光素子。
    Figure 2016100376
    Figure 2016100376
    Figure 2016100376
  4. 前記電子受容材料は、LUMO準位が−9.0〜−4.0eVであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  5. 前記発光層は、以下の化学式3で示される構造を有するホスト材料を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
    Figure 2016100376
    前記化学式3において、Arはそれぞれ独立に、水素原子、重水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1以上50以下のアルキル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数3以上50以下のシクロアルキル基、置換若しくは無置換の炭素数1以上50以下のアルコキシ基、置換若しくは無置換の炭素数7以上50以下のアラルキル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリールオキシ基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリールチオ基、置換若しくは無置換の炭素数2以上50以下のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリール基、置換若しくは無置換の環形成原子数5以上50以下のヘテロアリール基、置換若しくは無置換のシリル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基もしくはヒドロキシル基であり、
    pは1以上10以下の整数である。
  6. 前記第2の正孔輸送層は、前記発光層に隣接していることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  7. 前記第1の正孔輸送層は、前記アノードに隣接していることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  8. 前記第1の正孔輸送層と前記第2の正孔輸送層との間に設けられ、前記第1の正孔輸送材料及び第2の正孔輸送材料のうち、少なくとも一方を含む第3の正孔輸送層を備えることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  9. 前記第2の正孔輸送材料は、以下の化学式2で示される構造を有することを特徴とする、請求項8記載の有機電界発光素子。
    Figure 2016100376
    前記化学式2において、Ar〜Arは、互いに独立して置換若しくは無置換のアリール基又は置換若しくは無置換のヘテロアリール基であり、
    Arは置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロアリール基、カルバゾリル基又はアルキル基であり、
    は単結合、置換若しくは無置換のアリーレン基又は置換若しくは無置換のヘテロアリーレン基である。
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