JP2016100065A - リチウム二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】デンドライト状の金属リチウムの析出を十分に抑制し、電流密度が大きい場合でもデンドライト状の金属リチウムの析出を抑制するリチウム二次電池の提供。【解決手段】金属リチウム又はリチウム合金からなる負極1110と、正極1112と、負極1110及び正極1112に接触し、電解質及び有機溶媒を含み、電解質が有機溶媒に溶解しており、電解質及び有機溶媒が負極に還元されない安定性を持つ電解液1114と、を備えるリチウム二次電池。【選択図】図20
Description
本発明は、リチウム二次電池に関する。
金属リチウムは、−3.04V vs.SHEという低い平衡電極電位を持ち、3800mAh/g以上という高い理論容量を持つ。このため、負極が金属リチウムからなるリチウム二次電池の実用化が期待される。しかし、リチウム二次電池には、デンドライト状の金属リチウムが充電時に析出し短絡の原因となるという欠点を有する。この欠点のために、金属リチウム二次電池の実用化が遅れている。
非特許文献1は、デンドライト状の金属リチウムの析出の抑制に関する。非特許文献1は、溶媒成分が炭酸エステル系溶媒であり溶質成分がヘキサフルオロリン酸リチウムLiPF6である電解液にヘキサフルオロリン酸セシウムCsPF6又はヘキサフルオロリン酸ルビジウムRbPF6を添加することによりデンドライト状の金属リチウムの析出を抑制することを提案する。
フェイ・ディン(Fei Ding)、他13名、「自己回復静電遮蔽機構による樹枝状結晶を生じないリチウム析出(Dendrite-Free Lithium Deposition via Self-Healing Electrostatic Shield Mechanism)、米国化学会誌(Journal of The American Chemical Society)、(米国)、2013年、第135巻、第11号、p.4450−4456
しかし、非特許文献1の提案は、デンドライト状の金属リチウムの析出を十分に抑制できない場合があること、電流密度が約0.1mA/cm2のように小さい場合にのみデンドライト状の金属リチウムの析出を抑制できること等の問題を有する。
本発明は、この問題を解決するためになされる。本発明が解決しようとする課題は、リチウム二次電池において、デンドライト状の金属リチウムの析出を十分に抑制し、電流密度が大きい場合でもデンドライト状の金属リチウムの析出を抑制することである。
電解液において、電解質が有機溶媒に溶解している。電解質及び有機溶媒が負極に還元されない安定性を持つ。
デンドライト状の金属リチウムの析出が十分に抑制され、電流密度が大きい場合でもデンドライト状の金属リチウムの析出が抑制される。
これらの及びこれら以外の発明の目的、特徴、局面及び利点は、添付図面とともに考慮されたときに下記の発明の詳細な説明によってより明白となる。
1 デンドライト状の金属リチウムの析出例
図1の電子顕微鏡写真は、金属リチウムの析出例を示す。図1は、三極セルにおいて電解液から作用極上に析出した金属リチウムを示す。作用極は、ニッケル箔である。参照極は、リチウム箔である。電解液の溶媒成分は、1体積部のエチレンカーボネート(EC)及び1体積部のジエチルカーボネート(DEC)の混合液(EC:DEC(1:1 vol.%))である。電解液の溶質成分は、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)である。電解質の濃度は、1Mである。
図1の電子顕微鏡写真は、金属リチウムの析出例を示す。図1は、三極セルにおいて電解液から作用極上に析出した金属リチウムを示す。作用極は、ニッケル箔である。参照極は、リチウム箔である。電解液の溶媒成分は、1体積部のエチレンカーボネート(EC)及び1体積部のジエチルカーボネート(DEC)の混合液(EC:DEC(1:1 vol.%))である。電解液の溶質成分は、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)である。電解質の濃度は、1Mである。
図1に示されるように、EC:DEC(1:1 vol.%)にLiTFSIを溶解させた電解液から金属リチウムを析出させた場合は、ウィスカーに似た形態を持つデンドライト状の金属リチウムが析出する。LiTFSIが他の種類のリチウム塩に変更された場合も、デンドライト状の金属リチウムが析出する。EC:DEC(1:1 vol.%)が他の種類の炭酸エステル系溶媒に変更された場合も、デンドライト状の金属リチウムが析出する。リチウム二次電池の内部においてデンドライト状の金属リチウムが析出した場合は、デンドライト状の金属リチウムが短絡の原因となる。このため、リチウム二次電池においては、デンドライト状の金属リチウムが析出しないようにしなければならない。
2 デンドライト状の金属リチウムが析出する原因
デンドライト状の金属リチウムが析出する原因を考察する。
デンドライト状の金属リチウムが析出する原因を考察する。
図2の模式図は、固体電解質界面(SEI)層を示す。図2は、E・ペレド(E.Peled)、他2名、「液体およびポリマ電解質中における固体電解質界面電極の進歩したモデル(Advanced Model for Solid Electrolyte Interphase Electrodes in Liquid and Polymer Electrolytes」、ジャーナル・オブ・ザ・エレクトロケミカル・ソサエティ(Journal of The Electrochemical Society)、1997年、第144巻、第8号、L.208−210からの引用である。
図2に示されるように、金属リチウムと電解液との界面には、SEI層と呼ばれる被膜が形成される。SEI層は、電解液が還元分解されることにより形成される。
図3は、交流インピーダンス法により得られたコールコールプロットを示す。コールコールプロット1000は、EC:DEC(1:1 vol.%)に過塩素酸リチウムLiClO4を溶解させた電解液を用いた場合の25℃におけるコールコールプロットである。コールコールプロット1002は、さらに0.05体積部のフルオロエチレンカーボネート(FEC)を添加した電解液を用いた場合の25℃におけるコールコールプロットである。
図3に示されるように、コールコールプロット1000は、相対的に大きな円弧1010及び相対的に小さな円弧1012を有する。コールコールプロット1002も、相対的に大きな円弧1020及び相対的に小さな円弧部1022を有する。相対的に大きな円弧1010及び1020は、SEI層の抵抗に対応すると考えられる。コールコールプロット1000及び1002からは、金属リチウムと電解液との界面の抵抗の大部分はSEI層の抵抗であると考えられる。
これらのことから、金属リチウムと電解液との界面には、SEI層が不均一に形成され、相対的に電流が流れやすい個所と相対的に電流が流れにくい個所とが存在すると考えられる。このため、金属リチウムと電解液との界面に金属リチウムLiが析出する場合は、相対的に電流が流れやすい個所に集中して金属リチウムLiが析出し、金属リチウムLiがデンドライト状になると考えられる。
3 デンドライト状の金属リチウムの析出の防止
上記の考察からは、デンドライト状の金属リチウムの析出を防止するためには、金属リチウムと電解液との界面にSEI層が形成されないようにすること、又は、金属リチウムと電解液との界面にSEI層が均一に形成されるようにすることが望ましい。この実施形態においては、金属リチウムと電解液との界面にSEI層が形成されないようにすることを試みる。
上記の考察からは、デンドライト状の金属リチウムの析出を防止するためには、金属リチウムと電解液との界面にSEI層が形成されないようにすること、又は、金属リチウムと電解液との界面にSEI層が均一に形成されるようにすることが望ましい。この実施形態においては、金属リチウムと電解液との界面にSEI層が形成されないようにすることを試みる。
SEI層は、上記のように、電解液が還元分解されることにより形成される。このため、金属リチウムと電解液との界面にSEI層が形成されないようにするためには、電解液が還元分解されないようにすることが望ましい。
そこで、電解液の溶媒成分である炭酸エステル系溶媒を耐還元性を持つエーテル系溶媒に変更することに想到した。
図4の電子顕微鏡写真は、金属リチウムの析出例を示す。図4は、三極セルにおいて電解液から作用極上に析出した金属リチウムを示す。作用極及び参照極は、リチウム箔である。電解液の溶媒成分は、ジグライムである。電解液の溶質成分は、LiTFSIである。電解質の濃度は、1Mである。
図4に示されるように、ジグライムにLiTFSIを溶解させた電解液から金属リチウムを析出させた場合は、デンドライト状の金属リチウムが析出しない。
加えて、電解液の溶質成分であるリチウム塩を耐還元性を持つリチウム錯体水素化物に変更することに想到した。
図5から図8までの電子顕微鏡写真は、金属リチウムの析出例を示す。図5から図8までは、三極セルにおいて電解液から作用極上に析出した金属リチウムを示す。作用極は、アルミニウムがコートされたニッケル箔である。参照極は、リチウム箔である。電解液の溶媒成分は、テトラヒドロフラン(THF)である。電解液の溶質成分は、水素化ホウ素リチウムLiBH4である。電解質の濃度は、2Mである。図5及び図6は、電流密度が1mA/cm2の場合の析出例を示す。図7及び図8は、電流密度が5mA/cm2の場合の析出例を示す。図6及び図8は、それぞれ図5及び図7の拡大図である。
図5から図8までに示されるように、THFにLiBH4を溶解させた電解液から金属リチウムを析出させた場合は、デンドライト状の金属リチウムが析出せず、立方体状の金属リチウムの粒子が析出する。このような立方体状の金属リチウムの粒子は、熱力学的に安定である。電流密度が非特許文献1の約50倍の5mA/cm2である場合にもデンドライト状の金属リチウムの析出が抑制される。このことは、リチウム二次電池の高出力化を可能にする。
図9から図12までの電子顕微鏡写真は、金属リチウムの析出例を示す。図9及び図10は、THFにLiBH4を溶解させた電解液からの金属リチウムの溶解及び析出を10サイクル繰り返した場合の結果を示す。図11及び図12は、THFにLiBH4を溶解させた電解液からの金属リチウムの溶解及び析出を20サイクル繰り返した場合の結果を示す。図10及び図12は、それぞれ図9及び図11の拡大図である。
図9から図12までに示されるように、THFにLiBH4を溶解させた電解液から金属リチウムの溶解及び析出を繰り返した場合も、デンドライト状の金属リチウムは析出せず、立方体状の金属リチウムの粒子が析出する。
THFが他の種類の耐還元性を有する溶媒成分に変更された場合も同様の効果が期待される。LiBH4が他の種類の耐還元性を有する溶質成分に変更された場合も同様の効果が期待される。
4 SEI層が形成されないことの検証
THFにLiBH4を溶解させた電解液が採用された場合は金属リチウムと電解液との界面にSEI層が形成されないことを検証する。
THFにLiBH4を溶解させた電解液が採用された場合は金属リチウムと電解液との界面にSEI層が形成されないことを検証する。
図13から図16までは、電気化学水晶マイクロバランス(EQCM)法による測定の結果を示す。電極は、金電極とした。図13及び図15は、サイクリックボルタモグラムを示す。図14及び図16は、重量変化を示す。図13及び図14は、電解液の溶媒成分がTHFであり電解液の溶質成分がLiBH4である場合を示す。図15及び図16は、電解液の溶媒成分がEC:DEC(1:1 vol.%)であり電解液の溶質成分がLiPF6である場合を示す。
電解液の溶媒成分がTHFであり電解液の溶質成分がLiBH4である場合は、図13に示されるように顕著な酸化波がサイクリックボルタモグラムに現れ、図14に示されるように電圧の掃引の終了後に重量が初期状態に復帰する。これに対して、電解液の溶媒成分がEC:DEC(1:1 vol.%)であり電解液の溶質成分がLiPF6である場合は、図15に示されるように顕著な酸化波がサイクリックボルタモグラムに現れず、図16に示されるように電圧の掃引の終了後に重量が初期状態に復帰しない。この結果は、電解液の溶媒成分がTHFであり電解液の溶質成分がLiBH4である場合はSEI層の形成の原因となる還元分解が発生しないのに対して、電解液の溶媒成分がEC:DEC(1:1 vol.%)であり電解液の溶質成分がLiPF6である場合はSEI層の形成の原因となる還元分解が発生することを示す。
図17及び図18は、クロノポテンシオメトリーの結果を示す。電流密度は、0.5mA/cm2とした。図17は、電解液の溶媒成分がTHFであり電解液の溶質成分がLiBH4である場合の結果を示す。図18は、電解液の溶媒成分がEC:DEC(1:1 vol.%)であり電解液の溶質成分がLiPF6である場合の結果を示す。
電解液の溶媒成分がTHFであり電解液の溶質成分がLiBH4である場合は、図17に示されるように、遷移時間が約5秒である。これに対して、電解液の溶媒成分がEC:DEC(1:1 vol.%)であり電解液の溶質成分がLiPF6である場合は、図18に示されるように、遷移時間が約150秒である。この結果は、電解液の溶媒成分がTHFであり電解液の溶質成分がLiBH4である場合は金属リチウムの析出が相対的に阻害されにくく、電解液の溶媒成分がEC:DEC(1:1 vol.%)であり電解液の溶質成分がLiPF6である場合は金属リチウムの析出が相対的に阻害されやすいことを示す。
図19は、X線光電子分光(XPS)の結果を示す。図19は、電解液の溶媒成分がTHFであり電解液の溶質成分がLiBH4である場合の電極の表面のXPSスペクトルを示す。図19に示される多数のXPSスペクトルは、上のものほど電極の表面に近い位置で測定されている。図19に示されるように、最も表面に近い位置において測定されたスペクトルにも金属リチウムに帰属できるピークが観察される。このことから、電解液の溶媒成分がTHFであり電解液の溶質成分がLiBH4である場合は、金属リチウムをマスクする被膜が金属リチウムの表面に形成されないことを把握できる。
5 リチウム二次電池
図20の模式図は、第1の実施形態であるリチウム二次電池の断面を示す。図20は、リチウム二次電池の構造を例示するにすぎない。リチウム二次電池の全体及びリチウム二次電池の構成物の大きさ及び形は、リチウム二次電池の仕様に応じて変更される。
図20の模式図は、第1の実施形態であるリチウム二次電池の断面を示す。図20は、リチウム二次電池の構造を例示するにすぎない。リチウム二次電池の全体及びリチウム二次電池の構成物の大きさ及び形は、リチウム二次電池の仕様に応じて変更される。
図20に示されるように、リチウム二次電池1100は、負極1110、正極1112及び電解液1114を備える。電解液1114は、負極1110と正極1112との間に満たされ、負極1110及び正極1112に接触する。
負極1110は、金属リチウム又はリチウム合金からなる。リチウムと合金を形成する物質には、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、ヒ素、アンチモン、ビスマス、銀、金、亜鉛、カドミウム、水銀等がある。
正極1112は、リチウムイオン電池の正極と同様のものである。正極1112は、リチウムイオンLi+を挿抜可能な材料からなり、例えば、層状酸化物、スピネル酸化物、オリビン系正極材料等からなる。層状酸化物には、LiCoO2、LiNiO2、Li(NiMnCo)1/3O2等がある。スピネル酸化物には、LiMn2O4、LiNi1/2Mn3/2O4等がある。オリビン系正極には、LiFePO4、LiMnPO4等がある。
電解液1114は、水素化ホウ素リチウムLiBH4及びテトラヒドロフラン(THF)からなる。水素化ホウ素リチウムLiBH4は、テトラヒドロフランに溶解している。水素化ホウ素リチウムLiBH4及びテトラヒドロフランは、強い還元剤からなる負極1110に還元されない安定性を持つ。このため、リチウム二次電池1100においては、SEI被膜が負極1110の表面に形成されず、金属リチウムが負極1110の表面に析出する場合に、デンドライト状の金属リチウムが析出せず、立方体状の金属リチウムが析出する。電解液1114に求められる特性を阻害しない限り、水素化ホウ素リチウムLiBH4及びTHF以外の成分を電解液1114が含んでもよい。
水素化ホウ素リチウムLiBH4が他の種類の電解質に変更されてもよく、THFが他の種類の有機溶媒に変更されてもよい。
電解質は、負極1110に還元されない安定性を持ち有機溶媒に溶解するリチウム塩であり、望ましくはリチウム錯体水素化物である。リチウム錯体水素化物には、上記の水素化ホウ素リチウムLiBH4の他に、水素化アルミニウムリチウムLiAlH4、ドデカホウ酸リチウムLi2B12H12、水素化リチウムLiH等がある。リチウム錯体水素化物は他の物質を還元する還元剤であるため、リチウム錯体水素化物そのものは還元されにくい。
有機溶媒は、負極1110に還元されない安定性を持つ非プロトン性溶媒であり、望ましくはエーテル系溶媒、アミン系溶媒、スルホキシド系溶媒又はラクトン系溶媒である。エーテル系溶媒には、上記のTHFの他に、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、2−メチルテトラヒドロフラン(2−MeTHF)、クラウンエーテル、ジグライム等がある。アミン系溶媒には、メチルアミン、エチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、ピロリジン、ピリジン、2−メチルピリジン(2−picoline)、4−メチルピリジン(4−picoline)、ジイソプロピルアミン、ジイソブチルアミン等がある。スルホキシド系溶媒には、ジメチルスルホキシド等がある。ラクトン系溶媒には、γ−ブチルラクトン等がある。有機溶媒が2種類以上の非プロトン性溶媒の混合物であってもよい。
有機溶媒がエーテル系溶媒である場合は、望ましくは分子中のエーテル酸素の数が1個又は2個であるエーテルが選択される。分子中のエーテル酸素の数が3個以上である場合は、リチウムイオンLi+へのエーテル分子の溶媒和が過剰になり、電解液1114の粘度が高くなりすぎる傾向があるからである。
リチウム二次電池1100の製造においては、電解液の組成を変更することを除いて、従来のリチウム二次電池を製造する諸方法を採用しうる。また、リチウム二次電池1100は、従来のリチウム二次電池と同様に充放電できる。
6 リチウム空気二次電池
図21の模式図は、第2の実施形態であるリチウム空気二次電池の断面を示す。図21は、リチウム空気二次電池の構造を例示するにすぎない。リチウム空気二次電池の全体及びリチウム空気二次電池の構成物の大きさ及び形は、リチウム空気二次電池の仕様に応じて変更される。
図21の模式図は、第2の実施形態であるリチウム空気二次電池の断面を示す。図21は、リチウム空気二次電池の構造を例示するにすぎない。リチウム空気二次電池の全体及びリチウム空気二次電池の構成物の大きさ及び形は、リチウム空気二次電池の仕様に応じて変更される。
図21に示されるように、リチウム空気二次電池1200は、リチウム極1210、空気極1212及び電解液1214を備える。電解液1214は、リチウム極1210と空気極1212との間に満たされ、リチウム極1210及び空気極1212に接触する。リチウム極1210及び空気極1212は、それぞれ負極及び正極になる。
リチウム極1210は、第1実施形態の負極1110と同様のものでよい。
空気極1212は、カーボン系材料からなる。空気極1212の内部には、空気及び電解液1214が浸透しうる空間が形成される。これにより、空気及び電解液1214が空気極1212の内部に共存し、電極反応が進行する。空気極1212は、望ましくは炭素粉末又は炭素繊維の成形体である。炭素粉末は、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック等である。炭素繊維は、カーボンナノファイバー等である。成形体の形状の維持を容易にするために、成形体がバインダーを含んでもよい。バインダーは、ポリフッ化ビニリデン、スチレン・ブタジエンゴム等である。バインダーは、望ましくは疎水性である。疎水性とは、親水処理がなされていないことを意味する。
電解液1214は、第1実施形態の電解液1114と同様のものでよい。
リチウム空気二次電池1200の製造においては、電解液の組成を変更することを除いて、従来のリチウム空気二次電池を製造する諸方法を採用しうる。また、リチウム空気二次電池1200は、従来のリチウム空気二次電池と同様に充放電できる。
7 リチウム空気二次電池以外のリチウム二次電池への適用可能性
電解液1214は、リチウム空気二次電池だけでなく、正極活物質が酸素以外の物質であるリチウム二次電池の全般において好適に用いられる。
電解液1214は、リチウム空気二次電池だけでなく、正極活物質が酸素以外の物質であるリチウム二次電池の全般において好適に用いられる。
発明は詳細に示され記述されたが、上記の記述は全ての局面において例示であって限定的ではない。したがって、発明の範囲からはずれることなく無数の修正及び変形が案出されうると解される。
1100 リチウム二次電池
1110 負極
1112 正極
1114 電解液
1200 リチウム空気二次電池
1210 リチウム極
1212 空気極
1214 電解液
1110 負極
1112 正極
1114 電解液
1200 リチウム空気二次電池
1210 リチウム極
1212 空気極
1214 電解液
Claims (3)
- 金属リチウム又はリチウム合金からなる負極と、
正極と、
負極及び正極に接触し、電解質及び有機溶媒を含み、電解質が有機溶媒に溶解しており、電解質及び有機溶媒が負極に還元されない安定性を持つ電解液と、
を備えるリチウム二次電池。 - 有機溶媒が、エーテル系溶媒、アミン系溶媒、スルホキシド系溶媒及びラクトン系溶媒からなる群より選択される1種類以上の溶媒からなる
請求項1のリチウム二次電池。 - 電解質が、リチウム錯体水素化物である
請求項1又は2のリチウム二次電池。
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