JP2016098717A - ジメチルエーテル自動車用燃料供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者等がジメチルエーテルの循環が完了しているか否かを認識することが可能なジメチルエーテル自動車用燃料供給装置を提供する。【解決手段】燃料循環モードのオン／オフを切り替える燃料循環スイッチ１２１と、燃料循環モードのオン時に配管１０４を通じてジメチルエーテルの循環を実施する燃料循環実施部１２２と、配管１０４におけるジメチルエーテルの圧力を検出する圧力センサ（第１の圧力センサ１２３、第２の圧力センサ１２４、及び第３の圧力センサ１２５）と、ジメチルエーテルの循環を開始する時に点灯されると共に配管におけるジメチルエーテルの圧力が規定圧力を超えた時に消灯される燃料循環ランプ１２６と、を備えているジメチルエーテル自動車用燃料供給装置１００である。【選択図】図１

Description

本発明は、配管を通じて燃料容器から燃料噴射装置にジメチルエーテル（ＤＭＥ）を液体状態で供給すると共に燃料噴射装置から燃料容器に余剰のジメチルエーテルを環流させるジメチルエーテル自動車用燃料供給装置に関する。
ジメチルエーテル自動車は、燃料フィルタが設置されている配管を通じて燃料容器から燃料噴射装置にジメチルエーテルをサプライポンプで加圧して液体状態で供給すると共に燃料噴射装置から燃料容器に余剰のジメチルエーテルを環流させるジメチルエーテル自動車用燃料供給装置を搭載している。
ジメチルエーテル自動車用燃料供給装置では、経時劣化等に伴い燃料フィルタの捕集性能が低下するため、燃料フィルタを定期的に交換する必要があるが（例えば、特許文献１を参照）、燃料フィルタの交換時においては、通常は気密に維持されている配管の内部が大気に曝されるため、配管の内部に存在するジメチルエーテルが気化する。
その結果、配管の内部に空気が侵入することになり、その空気がエンジンの始動に支障を来す虞があるため、燃料フィルタの交換後においては、配管を通じてジメチルエーテルの循環を実施することにより、ジメチルエーテルを液体状態で配管の内部に充填して配管の内部に侵入している空気を除去している（例えば、特許文献２を参照）。
特開２０１１−０９４５６０号公報 特開２００７−２６３０６４号公報
しかしながら、従来技術に係るジメチルエーテル自動車用燃料供給装置では、運転者等はジメチルエーテルの循環が完了しているか否かを認識することができないため、ジメチルエーテルの循環が完了する前にエンジンの始動を試みる場合があり、この場合、エンジンの始動不良が発生するという課題がある。
そこで、本発明の目的は、運転者等がジメチルエーテルの循環が完了しているか否かを認識することが可能なジメチルエーテル自動車用燃料供給装置を提供することにある。
この目的を達成するために創案された本発明は、燃料フィルタが設置されている配管を通じて燃料容器から燃料噴射装置にジメチルエーテルをサプライポンプで加圧して液体状態で供給すると共に前記燃料噴射装置から前記燃料容器に余剰のジメチルエーテルを環流させるジメチルエーテル自動車用燃料供給装置において、燃料循環モードのオン／オフを切り替える燃料循環スイッチと、燃料循環モードのオン時に前記配管を通じてジメチルエーテルの循環を実施する燃料循環実施部と、前記配管におけるジメチルエーテルの圧力を検出する圧力センサと、ジメチルエーテルの循環を開始する時に点灯されると共に前記配管におけるジメチルエーテルの圧力が規定圧力を超えた時に消灯される燃料循環ランプと、を備えているジメチルエーテル自動車用燃料供給装置である。
前記配管におけるジメチルエーテルの温度を検出する温度センサと、前記配管におけるジメチルエーテルの温度に基づいて規定圧力を変更する規定圧力変更部と、を更に備えていることが好ましい。
ジメチルエーテルの循環を実施している時にスタータの始動を禁止するスタータ始動禁止部を更に備えていることが好ましい。
本発明によれば、運転者等がジメチルエーテルの循環が完了しているか否かを認識することが可能なジメチルエーテル自動車用燃料供給装置を提供することができる。
本発明の実施の形態に係るジメチルエーテル自動車用燃料供給装置を示す構成図である。 本発明の実施の形態に係るジメチルエーテル自動車用燃料供給装置の動作を示す流れ図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に順って説明する。
図１に示すように、本発明の好適な実施の形態に係るジメチルエーテル自動車用燃料供給装置１００は、燃料フィルタ（第１の燃料フィルタ１０１、第２の燃料フィルタ１０２、及び第３の燃料フィルタ１０３）が設置されている配管１０４を通じて燃料容器１０５から燃料噴射装置１０６にジメチルエーテルをサプライポンプ１０７で加圧して液体状態で供給すると共に燃料噴射装置１０６から燃料容器１０５に余剰のジメチルエーテルを環流させる装置である。
燃料フィルタは、ジメチルエーテルに混入されている異物を捕集してジメチルエーテルと共に異物が燃料噴射装置１０６に供給されることを防止しているが、経時劣化等に伴い劣化するため（例えば、燃料フィルタにおける異物の堆積量が多くなり、捕集性能が低下するため）、定期的に交換する必要がある。
燃料容器１０５は、ジメチルエーテル自動車に搭載されているディーゼルエンジン等の燃料となるジメチルエーテルを貯留している。
燃料噴射装置１０６は、ジメチルエーテルを一時的に蓄圧貯留するコモンレール１０８と、コモンレール１０８に一時的に蓄圧貯留されているジメチルエーテルを燃焼室（不図示）に噴射する燃料インジェクタ１０９と、を有している。
サプライポンプ１０７は、ジメチルエーテルを規定コモンレール圧まで昇圧させる高圧ポンプからなり、サプライポンプ１０７におけるジメチルエーテルの圧力上限を制限する第１の逆止弁付圧力リミッタ１１０を有している。
コモンレール１０８は、コモンレール１０８に一時的に蓄圧貯留されているジメチルエーテルの圧力上限を制限する第２の逆止弁付圧力リミッタ１１１と、コモンレール１０８に一時的に蓄圧貯留されているジメチルエーテルの圧力を制御する減圧弁１１２と、を有している。
配管１０４は、第１の燃料容器元弁１１３と燃料充填口１１４と第１の燃料フィルタ１０１とフィードポンプ１１５と第２の燃料フィルタ１０２とを介して燃料容器１０５からサプライポンプ１０７に至る低圧配管１１６と、コモンレール１０８を介してサプライポンプ１０７から燃料インジェクタ１０９と減圧弁１１２とに至る高圧配管１１７と、第３の燃料フィルタ１０３と第２の燃料容器元弁１１８とを介して燃料インジェクタ１０９と第２の逆止弁付圧力リミッタ１１１と減圧弁１１２とフィードポンプ１１５とから燃料容器１０５に至るリターン配管１１９と、を有している。
図１では、低圧配管１１６は一点鎖線で描かれており、高圧配管１１７は実線で描かれており、リターン配管１１９は二点鎖線で描かれている。
第１の燃料容器元弁１１３は、低圧配管１１６の損傷時等に燃料容器１０５に貯留されているジメチルエーテルが大気中に放出されることを防止する安全装置であり、第２の燃料容器元弁１１８は、リターン配管１１９の損傷時等に燃料容器１０５に貯留されているジメチルエーテルが大気中に放出されることを防止する安全装置である。
燃料充填口１１４は、燃料容器１０５にジメチルエーテルを補給するための開口であり、燃料容器１０５に貯留されているジメチルエーテルが燃料充填口１１４に逆流することを防止する逆止弁１２０を介して低圧配管１１６に接続されている。
フィードポンプ１１５は、燃料容器１０５に貯留されているジメチルエーテルを吸引すると共にサプライポンプ１０７に吐出する低圧ポンプからなり、フィードポンプ１１５における余剰のジメチルエーテルを燃料容器１０５に環流させるリターン配管１１９にも接続されている。
さて、本実施の形態に係るジメチルエーテル自動車用燃料供給装置１００は、燃料循環モードのオン／オフを切り替える燃料循環スイッチ１２１と、燃料循環モードのオン時に配管１０４を通じてジメチルエーテルの循環を実施する燃料循環実施部１２２と、配管１０４におけるジメチルエーテルの圧力を検出する圧力センサ（第１の圧力センサ１２３、第２の圧力センサ１２４、及び第３の圧力センサ１２５）と、ジメチルエーテルの循環を開始する時に点灯されると共に配管１０４におけるジメチルエーテルの圧力が規定圧力を超えた時に消灯される燃料循環ランプ１２６と、を備えている。
燃料循環スイッチ１２１は、例えば、燃料循環スイッチ１２１を１度だけ押圧すると燃料循環モードがオンになり、燃料循環スイッチ１２１をもう１度だけ押圧すると燃料循環モードがオフになるスイッチであり、運転者等によるオン／オフの切り替えが容易に行えるように、運転席のインストルメントパネル等に設置されている。
燃料循環実施部１２２は、運転者等が燃料循環スイッチ１２１を操作して燃料循環モードがオンにされると、フィードポンプ１１５とサプライポンプ１０７と減圧弁１１２を制御してジメチルエーテルの循環を実施するものであり、例えば、プログラムやハードウェアとしてエンジンコントロールユニット１２７に搭載されている。
エンジンコントロールユニット１２７は、圧力センサや温度センサ等との間で入出力される各種信号に基づいてエンジン全体の制御を司るユニットである。
圧力センサは、燃料フィルタの交換時に配管の内部に存在するジメチルエーテルが気化する箇所に設置されている。
燃料循環ランプ１２６は、例えば、プログラムやハードウェアとしてエンジンコントロールユニット１２７に搭載されている燃料循環ランプ制御部１２８により点灯と消灯とが制御されている。
燃料循環ランプ制御部１２８は、ジメチルエーテルの循環を開始する時に燃料循環ランプ１２６を点灯させると共に配管１０４におけるジメチルエーテルの圧力が規定圧力を超えた時に燃料循環ランプ１２６を消灯させることにより、運転者等がジメチルエーテルの循環が完了しているか否かを認識することを可能とするものである。
配管１０４におけるジメチルエーテルの圧力が規定圧力を超えた時にジメチルエーテルの循環が完了したと判断する理由は、配管１０４におけるジメチルエーテルの圧力が規定圧力（例えば、蒸気圧）を超えていれば、ジメチルエーテルが配管１０４の内部に液体状態で存在すると推定することができるからである。
しかし、ジメチルエーテルが液体状態であるか否かは圧力以外にも温度が影響するため、ジメチルエーテルの圧力が規定圧力を超えているからと言ってジメチルエーテルが液体状態であるとは断定できない。
そのため、ジメチルエーテル自動車用燃料供給装置１００は、配管１０４におけるジメチルエーテルの温度を検出する温度センサ（第１の温度センサ１２９、第２の温度センサ１３０、及び第３の温度センサ１３１）と、配管１０４におけるジメチルエーテルの温度に基づいて規定圧力を変更する規定圧力変更部１３２と、を更に備えていることが好ましい。
温度センサは、圧力センサと同様に、燃料フィルタの交換時に配管の内部に存在するジメチルエーテルが気化する箇所に設置されている。
規定圧力変更部１３２は、配管１０４におけるジメチルエーテルの温度に基づいてジメチルエーテルの蒸気圧曲線からジメチルエーテルが液体状態となる圧力を特定し、その圧力で規定圧力を書き換える。
これにより、ジメチルエーテルが液体状態であるのか気体状態であるのかを正確に判断することができ、より正確にジメチルエーテルの循環の完了を運転者等に知らせることが可能となる。
なお、ジメチルエーテルの循環を実施している時にスタータが始動されると、エンジンの始動不良が発生する虞があるため、ジメチルエーテル自動車用燃料供給装置１００は、ジメチルエーテルの循環を実施している時にスタータの始動を禁止するスタータ始動禁止部１３３を更に備えていることが好ましい。
これにより、燃料フィルタの交換に起因するエンジンの始動不良を効果的に予防することが可能となる。
ここで、ジメチルエーテル自動車用燃料供給装置１００の動作を説明する。
図２に示すように、ジメチルエーテル自動車用燃料供給装置１００は、燃料フィルタの交換後にイグニッションキーがオンにされると共に運転者等が燃料循環スイッチ１２１を操作して燃料循環モードがオンにされると動作を開始し、ステップＳ１０１において、燃料循環ランプ制御部１２８が燃料循環ランプ１２６を点灯させる。
その後、ステップＳ１０２において、燃料循環実施部１２２がジメチルエーテルの循環を実施すると共にスタータ始動禁止部１３３がスタータの始動を禁止し、更に、ステップＳ１０３において、規定圧力変更部１３２が温度センサで検出された配管１０４におけるジメチルエーテルの温度に基づいて規定圧力を変更する。
そして、ステップＳ１０４において、燃料循環ランプ制御部１２８が圧力センサで検出された配管１０４におけるジメチルエーテルの圧力が規定圧力を超えているか否かを判定し、圧力センサで検出された配管１０４におけるジメチルエーテルの圧力が規定圧力を超えていなければ、ステップＳ１０２に戻ってステップＳ１０２からステップＳ１０４を繰り返す。
また、圧力センサで検出された配管１０４におけるジメチルエーテルの圧力が規定圧力を超えていれば、ステップＳ１０５に移行し、ステップＳ１０５において、燃料循環実施部１２２がジメチルエーテルの循環を停止させ、続く、ステップＳ１０６において、燃料循環ランプ制御部１２８が燃料循環ランプ１２６を消灯させる。
以上の動作により、運転者等がジメチルエーテルの循環が完了しているか否かを認識することが可能となる。
１００ ジメチルエーテル自動車用燃料供給装置
１０１ 第１の燃料フィルタ
１０２ 第２の燃料フィルタ
１０３ 第３の燃料フィルタ
１０４ 配管
１０５ 燃料容器
１０６ 燃料噴射装置
１０７ サプライポンプ
１０８ コモンレール
１０９ 燃料インジェクタ
１１０ 第１の逆止弁付圧力リミッタ
１１１ 第２の逆止弁付圧力リミッタ
１１２ 減圧弁
１１３ 第１位の燃料容器元弁
１１４ 燃料充填口
１１５ フィードポンプ
１１６ 低圧配管
１１７ 高圧配管
１１８ 第２の燃料容器元弁
１１９ リターン配管
１２０ 逆止弁
１２１ 燃料循環スイッチ
１２２ 燃料循環実施部
１２３ 第１の圧力センサ
１２４ 第２の圧力センサ
１２５ 第３の圧力センサ
１２６ 燃料循環ランプ
１２７ エンジンコントロールユニット
１２８ 燃料循環ランプ制御部
１２９ 第１の温度センサ
１３０ 第２の温度センサ
１３１ 第３の温度センサ
１３２ 規定圧力変更部
１３３ スタータ始動禁止部

Claims (3)

  1. 燃料フィルタが設置されている配管を通じて燃料容器から燃料噴射装置にジメチルエーテルをサプライポンプで加圧して液体状態で供給すると共に前記燃料噴射装置から前記燃料容器に余剰のジメチルエーテルを環流させるジメチルエーテル自動車用燃料供給装置において、
    燃料循環モードのオン／オフを切り替える燃料循環スイッチと、
    燃料循環モードのオン時に前記配管を通じてジメチルエーテルの循環を実施する燃料循環実施部と、
    前記配管におけるジメチルエーテルの圧力を検出する圧力センサと、
    ジメチルエーテルの循環を開始する時に点灯されると共に前記配管におけるジメチルエーテルの圧力が規定圧力を超えた時に消灯される燃料循環ランプと、
    を備えていることを特徴とするジメチルエーテル自動車用燃料供給装置。
  2. 前記配管におけるジメチルエーテルの温度を検出する温度センサと、
    前記配管におけるジメチルエーテルの温度に基づいて規定圧力を変更する規定圧力変更部と、
    を更に備えている請求項１に記載のジメチルエーテル自動車用燃料供給装置。
  3. ジメチルエーテルの循環を実施している時にスタータの始動を禁止するスタータ始動禁止部を更に備えている請求項１又は２に記載のジメチルエーテル自動車用燃料供給装置。
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