JP2016098218A - 皮膚化粧料 - Google Patents

皮膚化粧料 Download PDF

Info

Publication number
JP2016098218A
JP2016098218A JP2014238797A JP2014238797A JP2016098218A JP 2016098218 A JP2016098218 A JP 2016098218A JP 2014238797 A JP2014238797 A JP 2014238797A JP 2014238797 A JP2014238797 A JP 2014238797A JP 2016098218 A JP2016098218 A JP 2016098218A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
oil
skin
content
ester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014238797A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6506951B2 (ja
Inventor
由美子 恩田
Yumiko Onda
由美子 恩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dariya Co Ltd
Original Assignee
Dariya Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dariya Co Ltd filed Critical Dariya Co Ltd
Priority to JP2014238797A priority Critical patent/JP6506951B2/ja
Publication of JP2016098218A publication Critical patent/JP2016098218A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6506951B2 publication Critical patent/JP6506951B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】経時的安定性とハリ感を確保した上で、べたつきを抑制して肌表皮での伸びや馴染みを得ることが可能な新たな皮膚化粧料を提供する。
【解決手段】本発明の皮膚化粧料は、乳化剤としての(a)ポリグリセリン脂肪酸エステルに加え、(b)多価アルコールと(c)固形油と(d)液状油と(e)エステル油とを備える。そして、成分(c)固形油の含有量は0.5〜5.0wt%である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、皮膚化粧料に関する。
頬や目元と云った顔面皮膚や首筋、肩筋等の人体の皮膚に塗布する皮膚化粧料では、通常、いわゆるハリ感が求められ、ハリ感は肌表皮に化粧膜を形成することで得られる。その一方、皮膚化粧料には、経時的に安定した性状であることも求められる。こうしたことから、化粧膜形成に関与する固形油の含有量を高めて高いハリ感を確保しつつ経時的安定性を図るべく、乳化をもたらす乳化剤としてのショ糖脂肪酸エステルとポリグリセリン脂肪酸エステルとを併用する手法が提案されている(特許文献1)。
特開2009−234971号公報
ところで、固形油は、その含有量が多ければ、高いハリ感を与えるものの、べたつきを増す傾向にあるので、使用感の低下を来すことが危惧される。また、固形油の含有量が少なければ化粧膜の形成に影響を与え、表皮における(肌表面での)ハリ感や伸びに影響を及ぼすことが危惧される。こうしたことから、経時的安定性とハリ感を確保した上で、べたつきを抑制して肌表皮での伸びや馴染みを得ることが可能な新たな皮膚化粧料を提供することをその目的とする。
上記した課題の少なくとも一部を達成するために、本発明は、以下の形態として実施することができる。
(1)本発明の一形態によれば、皮膚化粧料が提供される。この皮膚化粧料は、次の成分(a)〜(e)を含有し、(a)ポリグリセリン脂肪酸エステル;(b)多価アルコール;(c)固形油;(d)液状油;(e)エステル油;成分(c)固形油の含有量は0.5〜5.0質量%(以下wt%と記載する)である。この形態の皮膚化粧料によれば、成分(c)固形油を0.5〜5.0wt%の含有量にすることで、ある程度のハリ感を得ることができると共に、べたつきの抑制が可能となる。そして、成分(c)固形油の低含有量に伴う伸びの不足については、併用した成分(d)液状油や成分(e)エステル油により補うことで、肌表皮での伸びや馴染みを得ることもできる。
上記形態の皮膚化粧料におけるポリグリセリン脂肪酸エステルは、乳化剤として機能すれば、その性状、例えばHLB等については特段の制限はない。例えば、イソステアリン酸ポリグリセリル−10、ラウリン酸ポリグリセリル−10、ステアリン酸ポリグリセリル−10、ラウリン酸ポリグリセリル−5、ジオレイン酸ポリグリセリル−5、ミリスチン酸ポリグリセリル−10といったポリグリセリン脂肪酸エステルを1種、或いは2種以上を用いることができる。
多価アルコールは、湿潤剤として機能するものであれば、その性状や組成、アルコール価等については特段の制限はない。例えば、グリセリン、BG(1,3−ブチレングリコール)、PG(プロピレングリコール)といった多価アルコールを1種、或いは2種以上を用いることができる。
固形油は、ハリ感創出に関与するペースト状の油剤であってその融点が室温(例えば、25℃)から60℃のものであれば、その性状や組成等については特段の制限はない。こうした固形油としては、ワセリンや、ラノリン、イソステアロイル乳酸ナトリウム、イソステアリン酸水添ヒマシ油、ヒドロキシステアリン酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、水添パーム油、シア脂などがあり、ワセリンが好ましい。
液状油は、伸びの創出に関与可能であれば、その性状や組成等については特段の制限はない。例えば、ミネラルオイル、ポリブテン、スクワラン、植物油(例えば、メドウフォーム油)、シリコーン油(例えば、メチルポリシロキサン)、オリーブ油、パーム油、メチルポリシロキサンといった液状油を1種、或いは2種以上を用いることができる。
エステル油は、伸びの創出に関与可能であれば、その性状等については特段の制限はない。例えば、リンゴ酸ジイソステアリル、乳酸イソステアリル、乳酸オレイル、ミリスチン酸イソプロピル、クエン酸トリエチル、アジピン酸ジイソブチル、イソノナン酸イソトリデシル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシルといったエステル油を1種、或いは2種以上を用いることができる。
(2)上記形態の皮膚化粧料において、成分(d)液状油の含有量は、成分(c)固形油の含有量との合計で10.0〜30.0wt%であるようにしてもよい。こうした含有量とすれば、僅かな含有量で含有するに過ぎない固形油とこれを補う液状油とにより、ハリ感をより確実に創出できる。
(3)上記のいずかの形態の皮膚化粧料において、成分(e)エステル油は、100〜1000の分子量のエステル油であるようにしてもよい。こうすれば、含有するエステル油は、低分子量である故に、べたつきの抑制効果と柔らかい使用感とを得ることが可能となる。
皮膚化粧料の実施例とその比較例についてその成分含有量と評価結果とを併記して示す説明図である。 実施例と比較例とで成分(c)固形油と成分(d)液状油の含有の状況を変えた場合の各成分含有量と評価結果とを併記して示す説明図である。 実施例と比較例とで成分(e)エステル油の含有の状況を変えた場合の各成分含有量と評価結果とを併記して示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について詳述する。
図1は本実施形態の皮膚化粧料の実施例とその比較例についてその成分含有量と評価結果とを併記して示す説明図である。図示するように、本実施形態の皮膚化粧料は、成分(a)ポリグリセリン脂肪酸エステルと、成分(b)多価アルコールと、成分(c)固形油と、成分(d)液状油と、成分(e)エステル油とを含有する。この他、本実施形態の皮膚化粧料は、一般的な皮膚化粧料において含有することが有益と想定される各種成分を、図示するように含有する。図1において、成分(a)〜(e)以外の各成分は、例えば、抗酸化剤や、防腐剤、金属封鎖剤、粘度調整剤、着香剤、pH調整剤、湿潤剤等として、一般的な皮膚化粧料と同様に用いられている。
成分(a)ポリグリセリン脂肪酸エステルは、グリセリンを重合したポリグリセリンと脂肪酸のエステル化生成物であり、既存の手法で精製されたものであり、乳化剤(乳化基剤)として入手可能である。本実施形態の皮膚化粧料は、図1に示すように、この成分(a)ポリグリセリン脂肪酸エステルとして、イソステアリン酸ポリグリセリル−10、ラウリン酸ポリグリセリル−10、ステアリン酸ポリグリセリル−10、ラウリン酸ポリグリセリル−5を1種、或いは2種を後述の範囲の含有量で含む。成分(b)多価アルコールは、一分子中にヒドロキシル基を2個以上もつアルコールであって既存の手法で精製され、潤滑剤、各種薬液、試薬等として入手可能であり、本実施形態では、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコールとを、後述の範囲の含有量で含む。成分(c)固形油は、既存の各種油剤として入手可能であり、本実施形態では、ペースト状のワセリンを後述の範囲の含有量で含む。成分(d)液状油は、既存の各種油剤として入手可能であり、本実施形態では、ミネラルオイルを後述の範囲の含有量で含む。成分(e)エステル油は、高粘度の透明な液体をしたエステル系の油性原料として入手可能であり、本実施形態では、リンゴ酸とイソステアリルアルコールとのジエステルであるリンゴ酸ジイソステアリルを後述の範囲の含有量で含む。
図1に示す成分(a)〜(e)以外のその他の各種成分については、一般的な皮膚化粧料として通常採択されるものであれば、本実施形態の皮膚化粧料に含有するようにしてもよい。例えば、カルボキシビニルポリマーやキサンタンガムといった高分子化合物は、粘度調整剤として機能することから、被膜感の保持に有益であるとして皮膚化粧料に含有するようにしてもよい。
図1に示す各成分を含有する皮膚化粧料は、既存の手法で調合精製される。例えば、成分(a)ポリグリセリン脂肪酸エステルと成分(b)多価アルコールを加熱して均一に溶解させ、その溶解液に、他の成分(c)〜(e)を混合して乳化する。その後は、攪拌しながら冷却し皮膚化粧料を得る。なお、皮膚化粧料は、乳化の程度を変えることで、ジェル形態、クリーム形態、乳液形態等の各種形態を採るようにできる。本実施形態では、皮膚化粧料を乳液形態とした。
次に、本実施形態の皮膚化粧料に含まれる実施例と比較例について、図1以降の図を用いて説明する。図1に示す実施例1〜11と比較例1〜2は、本願発明の採択した成分(a)ポリグリセリン脂肪酸エステルの有益性を対比するため、他の成分(b)〜(e)については、総て同じ含有量とした。
図1に示す成分含有量で精製した各実施例および各比較例について、経時安定性、肌への伸び、肌への馴染み、べたつきおよびハリ感について、次のようにして評価した。
経時安定性は、各実施例1〜11および各比較例1〜2の皮膚化粧料を50℃の温度環境下に一ヶ月放置し、その後の外観を目視にて観察し、4段階評価した。図1における経時安定性についての評価は、以下の通りである。
◎:目視で油浮きは観察されなかった。;
○:目視でわずかに油浮きが観察された。;
△:目視でやや油浮きが観察された。;
×:目視で相当量の油浮きが観察された。
肌への伸びは、10名の女性パネラーに、各実施例1〜11および各比較例1〜2の皮膚化粧料のそれぞれを頬等の所定の肌面に使用して貰い、各パネラーからそれぞれの皮膚化粧料についての伸びおよび滑らか感について官能評価を得た。各パネラーから得た官能評価に基づき、図1における肌への伸びについて、以下のように4段階評価した。
◎:8〜10名が、伸びが軽く、なめらかであると判定した。;
○:5〜7名が、伸びが軽く、なめらかであると判定した。;
△:3〜4名が、伸びが軽く、なめらかであると判定した。;
×:0〜2名が、伸びが軽く、なめらかであると判定した。
肌への馴染みは、10名の女性パネラーに、各実施例1〜11および各比較例1〜2の皮膚化粧料のそれぞれを頬等の所定の肌面に使用して貰い、各パネラーからそれぞれの皮膚化粧料についての馴染みについて官能評価を得た。各パネラーから得た官能評価に基づき、図1における肌への馴染みについて、以下のように4段階評価した。
◎:8〜10名が、肌への馴染みが良いと判定した。;
○:5〜7名が、肌への馴染みが良いと判定した。;
△:3〜4名が、肌への馴染みが良いと判定した。;
×:0〜2名が、肌への馴染みが良いと判定した。
べたつきは、10名の女性パネラーに、各実施例1〜11および各比較例1〜2の皮膚化粧料のそれぞれを頬等の所定の肌面に使用して貰い、各パネラーからそれぞれの皮膚化粧料についてのべたつき感について官能評価を得た。各パネラーから得た官能評価に基づき、図1におけるべたつきについて、以下のように4段階評価した。
◎:8〜10名が、べたつきがないと判定した。;
○:5〜7名が、べたつきがないと判定した。;
△:3〜4名が、べたつきがないと判定した。;
×:0〜2名が、べたつきがないと判定した。
ハリ感は、10名の女性パネラーに、各実施例1〜11および各比較例1〜2の皮膚化粧料のそれぞれを頬等の所定の肌面に使用して貰い、各パネラーからそれぞれの皮膚化粧料についてのハリ感について官能評価を得た。各パネラーから得た官能評価に基づき、図1におけるハリ感について、以下のように4段階評価した。
◎:8〜10名が、肌のハリ感があると判定した。;
○:5〜7名が、肌のハリ感があると判定した。;
△:3〜4名が、肌のハリ感があると判定した。;
×:0〜2名が、肌のハリ感があると判定した。
図1から明らかなように、実施例1〜11は、いずれも良好な経時安定性とハリ感を得られた上で、べたつきを抑制できたので、肌表皮での好適な伸びや馴染みを得ることができた。これに対し、比較例1〜2では、良好なハリ感を得られたものの、経時安定性に欠けるばかりか、肌への伸びや馴染みに欠けていた。比較例1〜2は、含有する乳化基材(成分(a)ポリグリセリン脂肪酸エステル)が実施例1〜11と相違するだけであり、他の成分(b)〜(e)については実施例1〜11と同じ含有量で含有する。それでいながら比較例1〜2が経時安定性に欠けることから、実施例の皮膚化粧料によれば、成分(a)ポリグリセリン脂肪酸エステル(イソステアリン酸ポリグリセリル−10、ラウリン酸ポリグリセリル−10、ステアリン酸ポリグリセリル−10、ラウリン酸ポリグリセリル−5)を、成分(b)多価アルコール(グリセリン、BG、PG)と成分(c)固形油(ワセリン)と成分(d)液状油(ミネラルオイル)と成分(e)エステル油(リンゴ酸ジイソステアリル)と共に含有して、いずれも良好な経時安定性とハリ感を得られた上で、べたつきを抑制でき、肌表皮での好適な伸びや馴染みを得ることができる。
実施例1〜5の皮膚化粧料は、成分(a)ポリグリセリン脂肪酸エステルとして、イソステアリン酸ポリグリセリル−10だけを0.5〜6.0wt%の範囲で含有する。よって、イソステアリン酸ポリグリセリル−10を0.5〜6.0wt%の範囲で含有すれば、良好な経時安定性とハリ感を得られた上で、べたつきを抑制でき、肌表皮での好適な伸びや馴染みを得ることができる。
実施例6〜11の皮膚化粧料は、成分(a)ポリグリセリン脂肪酸エステルとして、イソステアリン酸ポリグリセリル−10、ラウリン酸ポリグリセリル−10、ステアリン酸ポリグリセリル−10、ラウリン酸ポリグリセリル−5のうちの2種類を図1に示すように含有し、その含有量は4.0wt%である。よって、異なる2種類の上記乳化基材を併用しても、良好な経時安定性とハリ感を得られた上で、べたつきを抑制でき、肌表皮での好適な伸びや馴染みを得ることができる。
実施例1〜11の皮膚化粧料は、成分(c)固形油(ワセリン)を0.8wt%という含有量でしか含有しないにも拘わらず、それぞれ良好な経時安定性とハリ感を得られた。なお、成分(c)固形油(ワセリン)の好適な含有範囲については後述する。
次に、成分(c)固形油と成分(d)液状油との併用による利点について説明する。図2は実施例と比較例とで成分(c)固形油と成分(d)液状油の含有の状況を変えた場合の各成分含有量と評価結果とを併記して示す説明図である。図2に示す実施例12〜19と比較例3〜6は、本願発明の採択した成分(c)固形油と成分(d)液状油との併用の有益性を対比するため、成分(a)〜(b)と成分(e)エステル油については、総て同じ含有量とした。
図2に示す成分含有量で精製した各実施例および各比較例についても、経時安定性、肌への伸び、肌への馴染み、べたつきおよびハリ感について、既述したように評価した。そうすると、図2から明らかなように、成分(c)固形油と成分(d)液状油とをそれぞれ図示する含有量で含有する実施例12〜19は、いずれも良好な経時安定性とハリ感を得られた上で、べたつきを抑制できたので、肌表皮での好適な伸びや馴染みを得ることができた。これに対し、成分(c)固形油と成分(d)液状油のいずれか一方しか含有しない比較例3〜4では、べたつきが少ないもしくはハリ感の一方を好適に得られるものの、経時安定性や肌への伸び、馴染みに欠けていた。この比較例3〜4は、成分(c)固形油と成分(d)液状油のいずれか一方しか含有しない点で実施例12〜19と相違するだけであり、他の成分(a)〜(b)および成分(e)エステル油については実施例12〜19と同じ含有量で含有する。それでいながら比較例3〜4が経時安定性やのび、馴染みのいずれかに欠けることから、実施例の皮膚化粧料によれば、成分(a)ポリグリセリン脂肪酸エステル(イソステアリン酸ポリグリセリル−10、ラウリン酸ポリグリセリル−10)と、成分(b)多価アルコール(グリセリン、BG、PG)と、成分(e)エステル油(リンゴ酸ジイソステアリル)とを含有した上で、成分(c)固形油と成分(d)液状油とを併用するが故に、いずれも良好な経時安定性とハリ感を得ることができると共に、べたつきを抑制でき、肌表皮での好適な伸びや馴染みを得ることができる。
実施例12〜19は、成分(c)固形油と成分(d)液状油とを、両成分の合計含有量が10〜30wt%の範囲で含有し、こうした含有状況で、既述した効果を奏する。よって、実施例12〜19における成分(c)固形油と成分(d)液状油の含有状況から、成分(c)固形油と成分(d)液状油の両成分の合計含有量は、10〜30wt%であることが好ましい。また、成分(c)固形油(ワセリン)については、0.5〜5.0wt%が好ましく、0.5〜1.5wt%であればより好ましい。換言すれば、成分(c)固形油(ワセリン)を0.5〜5.0wt%の範囲で含有することで、良好な経時安定性とハリ感を確実に確保できる。そして、成分(c)固形油(ワセリン)の含有量が0.5wt%より小さくならないようにすることで、成分(c)固形油が少なすぎてハリ感創出の実効性が担保できない様な事態を回避できる。また、成分(c)固形油(ワセリン)の含有量が5.0wt%を超えないようにすることで、乳化基剤としての成分(a)ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量を確保して、皮膚化粧料としての有益性を損なわないようにできる。
成分(c)固形油と成分(d)液状油とを含有しない比較例5や、ワセリンに代えてパラフィンを含有した比較例6では、経時安定性やハリ感に欠けたり、べたつきの抑制が不十分であった。こうしたことからも、成分(c)固形油と成分(d)液状油とを併用することが、経時安定性やハリ感の確保、或いはべたつきの抑制に有益であると言える。
次に、成分(e)エステル油(リンゴ酸ジイソステアリル)がもたらす利点について説明する。図3は実施例と比較例とで成分(e)エステル油の含有の状況を変えた場合の各成分含有量と評価結果とを併記して示す説明図である。図3に示す実施例20〜25と比較例7は、本願発明の採択した成分(e)エステル油の有益性を対比するため、成分(a)〜(d)については、総て同じ含有量とした。
図3に示す成分含有量で精製した各実施例および各比較例についても、経時安定性、肌への伸び、肌への馴染み、べたつきおよびハリ感について、既述したように評価した。そうすると、図3から明らかなように、成分(e)エステル油(リンゴ酸ジイソステアリル)を含有しない比較例7では、肌への伸びや馴染み、或いはハリ感において十分な効果が得られなかった。これに対し、成分(e)エステル油(リンゴ酸ジイソステアリル)を含有するいずれの実施例20〜25にあっても、経時安定性を確保した上で、肌への伸びや馴染みおよびハリ感に優れていた。こうしたことから、成分(e)エステル油(リンゴ酸ジイソステアリル)を0.1〜10.0wt%の範囲で含有することで既述した効果を得ることができ、この含有量を0.5〜5.0wt%とすれば、経時安定性等においてより優れた効果を奏することができる。
上記した実施例20〜25で含有した成分(e)エステル油(リンゴ酸ジイソステアリル)は、100〜1000の分子量であるので、こうした分子量のエステル油(リンゴ酸ジイソステアリル)とすれば、上記した効果を奏することができると言える。
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、或いは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。

Claims (3)

  1. 人体の皮膚に塗布する皮膚化粧料であって、
    次の成分(a)〜(e)を含有し、
    (a)ポリグリセリン脂肪酸エステル;
    (b)多価アルコール;
    (c)固形油;
    (d)液状油;
    (e)エステル油;
    成分(c)固形油の含有量は0.5〜5.0wt%である
    皮膚化粧料。
  2. 成分(d)液状油の含有量は、成分(c)固形油の含有量との合計で10.0〜30.0wt%である請求項1に記載の皮膚化粧料。
  3. 成分(e)エステル油は、100〜1000の分子量のエステル油である請求項1または請求項2に記載の皮膚化粧料。
JP2014238797A 2014-11-26 2014-11-26 皮膚化粧料 Active JP6506951B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014238797A JP6506951B2 (ja) 2014-11-26 2014-11-26 皮膚化粧料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014238797A JP6506951B2 (ja) 2014-11-26 2014-11-26 皮膚化粧料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016098218A true JP2016098218A (ja) 2016-05-30
JP6506951B2 JP6506951B2 (ja) 2019-04-24

Family

ID=56076984

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014238797A Active JP6506951B2 (ja) 2014-11-26 2014-11-26 皮膚化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6506951B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110897918A (zh) * 2019-12-25 2020-03-24 广州欧正化妆品技术研究院有限公司 一种聚甘油类复配乳化剂及其制备方法

Citations (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0299295A2 (de) * 1987-07-14 1989-01-18 Th. Goldschmidt AG Polyglycerinester der Wollfettsäure, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung als Emulgatoren
JPH06128135A (ja) * 1992-03-27 1994-05-10 Sunstar Inc W/o型乳化化粧料
JPH101413A (ja) * 1996-06-11 1998-01-06 Noevir Co Ltd 化粧料
JPH1171256A (ja) * 1997-08-27 1999-03-16 Noevir Co Ltd 微細エマルション組成物
JP2001342126A (ja) * 2000-06-01 2001-12-11 Shiseido Co Ltd 乳化組成物
JP2006282590A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Naris Cosmetics Co Ltd 乳化組成物
JP2007314428A (ja) * 2006-05-23 2007-12-06 Riken Vitamin Co Ltd ゲル状組成物
JP2008094811A (ja) * 2006-10-16 2008-04-24 Naris Cosmetics Co Ltd O/w型乳化組成物及びその調製方法。
JP2008137986A (ja) * 2006-03-09 2008-06-19 Sakamoto Yakuhin Kogyo Co Ltd 化粧品用油剤、及びこれを配合する化粧品
JP2009040705A (ja) * 2007-08-08 2009-02-26 Kao Corp 皮膚外用剤
JP2009234971A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Kose Corp 水中油型乳化化粧料
JP2012188394A (ja) * 2011-03-11 2012-10-04 Kao Corp 睫用化粧料
JP2012250916A (ja) * 2011-05-31 2012-12-20 Nippon Zettoc Co Ltd 水中油型乳化化粧料
JP2014073991A (ja) * 2012-10-05 2014-04-24 Fancl Corp 乳化組成物
WO2014171507A1 (ja) * 2013-04-19 2014-10-23 大正製薬株式会社 乳化組成物

Patent Citations (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0299295A2 (de) * 1987-07-14 1989-01-18 Th. Goldschmidt AG Polyglycerinester der Wollfettsäure, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung als Emulgatoren
JPH06128135A (ja) * 1992-03-27 1994-05-10 Sunstar Inc W/o型乳化化粧料
JPH101413A (ja) * 1996-06-11 1998-01-06 Noevir Co Ltd 化粧料
JPH1171256A (ja) * 1997-08-27 1999-03-16 Noevir Co Ltd 微細エマルション組成物
JP2001342126A (ja) * 2000-06-01 2001-12-11 Shiseido Co Ltd 乳化組成物
JP2006282590A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Naris Cosmetics Co Ltd 乳化組成物
JP2008137986A (ja) * 2006-03-09 2008-06-19 Sakamoto Yakuhin Kogyo Co Ltd 化粧品用油剤、及びこれを配合する化粧品
JP2007314428A (ja) * 2006-05-23 2007-12-06 Riken Vitamin Co Ltd ゲル状組成物
JP2008094811A (ja) * 2006-10-16 2008-04-24 Naris Cosmetics Co Ltd O/w型乳化組成物及びその調製方法。
JP2009040705A (ja) * 2007-08-08 2009-02-26 Kao Corp 皮膚外用剤
JP2009234971A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Kose Corp 水中油型乳化化粧料
JP2012188394A (ja) * 2011-03-11 2012-10-04 Kao Corp 睫用化粧料
JP2012250916A (ja) * 2011-05-31 2012-12-20 Nippon Zettoc Co Ltd 水中油型乳化化粧料
JP2014073991A (ja) * 2012-10-05 2014-04-24 Fancl Corp 乳化組成物
WO2014171507A1 (ja) * 2013-04-19 2014-10-23 大正製薬株式会社 乳化組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110897918A (zh) * 2019-12-25 2020-03-24 广州欧正化妆品技术研究院有限公司 一种聚甘油类复配乳化剂及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6506951B2 (ja) 2019-04-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009234971A (ja) 水中油型乳化化粧料
JP5507803B2 (ja) 皮膚外用剤
CN107007481B (zh) 一种多重乳液组合物及其制备方法
JP2009126791A (ja) 多価アルコール中油型乳化化粧料
EP2762128A1 (en) Oil-in-water-type emulsion cosmetic
JP5690779B2 (ja) 油中水型乳化化粧料
CN115317387B (zh) 一种卸妆膏及其制备方法
JP6262584B2 (ja) 多層化粧料
US8779010B2 (en) Water-in-oil emulsified cosmetic
US20130189210A1 (en) Oil-in-water cosmetic
JP6792353B2 (ja) 油中水型乳化組成物
JP2016098218A (ja) 皮膚化粧料
JP6133618B2 (ja) 油中水型乳化組成物
JP5142621B2 (ja) 皮膚外用剤
JP2016166187A (ja) 水中油型乳化化粧料
JP5559038B2 (ja) 油性固形状化粧料
JP5869296B2 (ja) 油中水型乳化組成物
WO2018180316A1 (ja) 乳化化粧料
JPWO2018061855A1 (ja) 乳化化粧料
US20140017191A1 (en) Water-In-Oil Emulsion Cosmetic Composition
JP6277307B1 (ja) 油中水型液状乳化組成物
KR20220044256A (ko) 고함량의 버터를 포함하는 수중유형 화장료 조성물
JP2023512679A (ja) 安定なピッカリング型エマルション
JP6336313B2 (ja) 水中油型乳化組成物
JP7462455B2 (ja) 水中油型乳化組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171019

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180731

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181001

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20181001

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190312

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190401

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6506951

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250