JP2016096631A - レゾルバを備えたモータ、モータレゾルバ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】レゾルバのレゾルバロータの基準位置とモータのモータロータの基準位置との位置合わせが不要な、レゾルバを備えたモータを提供する。
【解決手段】モータ110とレゾルバ部120とでロータ130が共用される。モータ110は、回転磁界を生成するためのコイルが巻かれたモータティースを持つモータステータ115と、ロータ130とで構成される。レゾルバ部120は、励磁コイルが巻かれたレゾルバティースとレゾルバ信号を出力するための出力相コイルが巻かれたレゾルバティースを持つレゾルバステータ125と、モータ110のロータ130とで構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、レゾルバを備えたモータとモータレゾルバ構造に関する。
近年、永久磁石同期電動機(Permanent Magnet Synchronous Motor;以下、PMモータと呼称する)は、誘導電動機(Induction Motor)と比較して二次銅損が無く励磁電流が不要であるため効率や力率が優れており、また、永久磁石の性能が向上したことで小型化が容易になったことから、多く使用されるようになっている。
PMモータには、モータロータの位置を正確に検出するためにレゾルバが取り付けられる場合がある。例えば特許文献1には、シャフト(52)を回転させるモータロータ(53)にレゾルバロータ(81)が固定されている構造が開示されている(特許文献1の段落0023,0030および図3を参照。本願図10は特許文献1の図3である。括弧内の数字は特許文献1に使用されている符号である)。
PMモータの場合でも同様のコンセプトに基づいてPMモータにレゾルバが取り付けられる。図11に、PMモータにレゾルバを取り付けた従来的構造の基本概念図を示す。従来的構造では、PMモータ910は、モータステータ915とモータロータ950を備えており、モータロータ950はシャフト50に固定されている。また、レゾルバ920は、レゾルバステータ925とレゾルバロータ940を備えており、レゾルバロータ940はシャフト50に固定されている。
特開2013-258805号公報
図11に示す従来的構造によると、レゾルバとPMモータが互いに独立した構成を持つので、レゾルバのレゾルバロータの基準位置とPMモータのモータロータの基準位置とを合わせるための位置合わせが必要である。特に、小型のレゾルバを小型のPMモータに取り付ける場合、その位置合わせを正確に行うことは困難を伴う。このような問題はPMモータ以外のステッピングモータとレゾルバとの組み合わせにも当てはまる。
そこで、本発明は、レゾルバのレゾルバロータの基準位置とモータのモータロータの基準位置との位置合わせが不要な、レゾルバを備えたモータ並びにモータレゾルバ構造を提供することを目的とする。
本発明のモータは、モータを構成する第1ステータと、レゾルバを構成する第2ステータと、ロータとを含んでいる。このロータは、レゾルバを構成するロータであり、かつ、モータを構成するロータである。
レゾルバの軸倍角がロータの回転軸線周りでのリラクタンスの変化の回数に等しいことが望ましい。ロータがIPMロータの場合、レゾルバの軸倍角はモータの軸倍角の2倍に等しい。ロータが、ロータの表面にロータを構成する磁性体が露出している部分が存在するSPMロータの場合、レゾルバの軸倍角はモータの軸倍角の2倍に等しい。ロータが、固定磁界と誘導磁界を持たない磁性体ロータである場合、レゾルバの軸倍角はロータの突極数に等しい。なお、第2ステータのティースからの磁力線が及ぶ範囲にロータが配置されていることが望ましい。
本発明のモータレゾルバ構造は、回転磁界を生成するためのコイルが巻かれたティースを持つモータステータと、ロータとを含むモータにレゾルバが取り付けられているモータレゾルバ構造であって、励磁コイルが巻かれたティースとレゾルバ信号を出力するための出力相コイルが巻かれたティースを持つレゾルバステータと、モータのロータとによってレゾルバが構成され、レゾルバステータは、レゾルバの軸倍角が、ロータが1回転したときのリラクタンスの変化の回数に等しくなるように構成されている。
本発明に拠れば、ロータがレゾルバとモータとで共用されているため、レゾルバのレゾルバロータの基準位置とモータのモータロータの基準位置との位置合わせが不要になる。
実施形態による「レゾルバを備えたモータ」の概略構成図。 (a)モータの平面図。(b)ロータの平面図。 (a)レゾルバ部の平面図。(b)レゾルバ部の斜視図。 ロータとレゾルバ部のレゾルバステータとの位置関係を説明する図。 SPMロータの例。 バリアブルリラクタンスモータに使用されるロータの例。 実施形態において得られるレゾルバ信号のシミュレーション結果。 変形例2において得られるレゾルバ信号のシミュレーション結果。 比較例において得られるレゾルバ信号のシミュレーション結果。 特許文献1の図3に掲載されているブラシレスモータレゾルバ構造。 PMモータにレゾルバを取り付けた従来的構造の基本概念図。
<本発明に至る考察>
本発明者らは、レゾルバのレゾルバロータの基準位置とモータのモータロータの基準位置との位置合わせが不要なモータ-レゾルバ構造を創造するに際し、図11に示す典型的な従来的構造を考察した。
従来的構造が図11に示すように互いに独立した構成を持つレゾルバとモータを組み合わせた構造であった理由として、モータとレゾルバのそれぞれの目的と用途が互いに異なることや、モータとレゾルバがそれぞれ単独の製品であることなどが推察された。また、図11に示すような従来的構造で、レゾルバによってモータのモータロータの位置を検出するという目的が果たされていたことも、その理由と推察された。
このような状況が技術的盲点を生み、図11に示すような従来的構造が当然の構造と思われていたのであろう。しかし、本発明者らは、レゾルバとモータにはそれらの基本原理に共通点があることを想起して、互いに独立した構成を持つレゾルバとモータを組み合わせる従来的構造に根本的な疑問を持った。つまり、モータとレゾルバとで互いに何らかの物理的要素を共用させることの可能性について思いを至らすことになった。そして、上述の課題を考慮したとき、共用される物理的要素がロータであればよいので、モータとレゾルバとでロータを共用できる可能性について具体的に考察をした。
PMモータのモータロータとして、IPM(Interior Permanent Magnet)ロータとSPM(Surface Permanent Magnet)ロータが知られている。
IPMロータは、後で詳述する図2(b)に示すように、例えば珪素鋼で形成された磁性体ロータの内部において、磁性体ロータの回転軸線周りに等間隔に、複数の永久磁石が、当該回転軸線に向かう各永久磁石の極が互い違いになるように、埋設されているロータである。
SPMロータは、後で詳述する図5に示すように、例えば珪素鋼で形成された磁性体ロータの表面に、磁性体ロータの回転軸線周りに等間隔に、複数の永久磁石が、当該回転軸線に向かう各永久磁石の極が互い違いになるように、配置されているロータである。
IPMロータを用いたPMモータの駆動トルクは、磁石トルクとリラクタンストルクに由来する。磁石トルクは、モータステータのティースに巻かれたコイルに交流電圧を与えることで生成する回転磁界に永久磁石が吸引反発して発生するトルクである。リラクタンストルクは、IPMロータ回転軸線周りのリラクタンスの強弱の変化に基づいて発生するトルクである。
他方、レゾルバ、特にバリアブルリラクタンス型レゾルバは、レゾルバステータのティースに巻かれた励磁コイルに交流電圧を与えて、レゾルバステータとレゾルバロータとの間におけるレゾルバロータ回転軸線周りのギャップリラクタンスの強弱の変化に基づくレゾルバ信号をレゾルバステータのティースに巻かれた出力相コイルで検出する。
さらに、図11を参照すると、PMモータのIPMロータがシャフトに固定されており、当該シャフトにレゾルバのレゾルバロータが固定されているから、PMモータのIPMロータの回転とレゾルバのレゾルバロータの回転は一致する。
これらのことを考慮すると、レゾルバがPMモータのIPMロータ回転軸線周りのリラクタンスの強弱の変化を利用できる構成であれば、レゾルバによって、PMモータのIPMロータの回転角度を検出できることになる。このためには、レゾルバステータのティースからの磁力線が及ぶ範囲にIPMロータが配置されていればよい。ただし、レゾルバがPMモータのIPMロータ回転軸線周りのリラクタンスの強弱の変化を利用するのであるから、レゾルバのレゾルバステータが当該リラクタンスの強弱の変化に基づくレゾルバ信号の検出に対応する構成を持つ必要がある。換言すると、レゾルバの軸倍角が、PMモータのIPMロータ回転軸線周りでのリラクタンスの強弱の変化の回数(ただし、この回数は整数である)に等しくなるように、レゾルバが構成されていることが必要である。
PMモータのモータロータがSPMロータの場合であっても、SPMロータの表面にSPMロータを構成する磁性体が露出している部分が存在すれば、やはり、SPMロータ回転軸線周りのリラクタンスの強弱の変化が生じる。したがって、IPMロータの場合と同様にレゾルバを構成することができる。この場合にも、レゾルバの軸倍角が、PMモータのSPMロータ回転軸線周りでのリラクタンスの強弱の変化の回数(ただし、この回数は整数である)に等しくなるように、レゾルバが構成されていることが必要である。
上述の説明から明らかなように、要点は、レゾルバがモータのモータロータ回転軸線周りのリラクタンスの強弱の変化を利用できる構成であればよいので、当該モータはPMモータに限定されず、例えば、モータステータのティースに巻かれた励磁コイルに交流電圧を与えて、モータステータとモータロータとの間のモータロータ回転軸線周りのギャップリラクタンスの強弱の変化に基づいて発生するリラクタンストルクでモータロータを駆動するバリアブルリラクタンスモータであってもよい。要するに、本発明を構成するモータは、モータのモータロータの駆動に際してリラクタンストルクが発生するタイプのモータ、換言すれば、モータロータ回転軸線周りでリラクタンスが整数回変化するタイプのモータであればよい。結局、レゾルバの軸倍角が、モータのモータロータ回転軸線周りでのリラクタンスの強弱の変化の回数(ただし、この回数は整数である)に等しくなるように、レゾルバが構成されていることが必要である。
<実施形態>
以下、上記考察に基づいて創出された本発明の実施形態を、図を参照して説明する。なお、各図では、見易さを考慮して、複数の同一構成要素のうちの一部にのみ符号を附している。
図1に示すように、本発明のモータ110には、モータ110のロータ130をロータとして使用するレゾルバ部120が備わっている。
[モータ]
モータ110は、図2に示すように、回転磁界を生成するためのコイル111が巻かれた複数のモータティース113を持つ円筒状のモータステータ115と、中空円柱状のロータ130とを含んでいる。
図2(a)に示すように、円筒状のモータステータ115の内壁には複数のモータティース113が一巡りするように等間隔で配列されている。この一巡配列を含む断面領域において、複数のモータティース113のロータ130に向かう端面113aによって仮想円筒117の壁面が構成されるように、各モータティース113がモータステータ115の内壁から突出している。以下、仮想円筒117の中心軸線を、モータステータ115の中心軸線119と呼称する。図2に示す例ではモータティース113の数は16個である。
ロータ130はIPMロータである。この例のロータ130は、図2(b)に示すように、磁性体である珪素鋼で形成された円筒状の本体部131と、本体部131の内部に形成されている複数(この例では6個)のエアギャップ133を持つ。6個のエアギャップ133は、本体部131の回転軸線139周りに等間隔に配置されている。各エアギャップ133は、ロータ130の外側に開口を持ちロータ130内部に向かって形成されている二つのギャップエリア133aと、二つのギャップエリア133aを繋ぐ弦をなすように形成されているマグネットエリアとで構成されており、各エアギャップ133のマグネットエリアには永久磁石135が固定されている。各永久磁石135は、隣り合う永久磁石135の極性が異なるように配置されている(図2(b)参照。図2(b)にて「N」は「N極」を表し、「S」は「S極」を表している)。このように、ロータ130では、本体部131の回転軸線139周りに等間隔に、複数(この例では6個)の永久磁石135が、当該回転軸線139に向かう各永久磁石135の極が互い違いになるように埋設されている。また、この例のロータ130では、隣り合うエアギャップ133のギャップエリア133a同士の間は、本体部131と磁気的に一体をなす突極部131aである。ギャップエリア133aを除くと、ロータ130の回転軸線139周りの外形は円弧状であり、このようなロータ130の円弧状部分とモータティース113の各端面113aとの距離は同じである(図2(a)参照)。
この例では、ロータ130の回転軸線139周りでのリラクタンスの強弱の変化の回数は6である。突極部131aに向かう方向(いわゆるq軸)でのリラクタンスは、永久磁石135に向かう方向(いわゆるd軸)でのリラクタンスよりも強く、この相対的な強弱がロータ130の回転軸線139周りを一周する間に6回繰り返される。換言すれば、ロータ130がIPMロータの場合、ロータ130の極対数(つまり、モータ110の軸倍角mm)の2倍がロータ130の回転軸線139周りでのリラクタンスの強弱の変化の回数に相当する。
ロータ130の円柱状の中空部138に当該中空部138とほぼ同径の円柱状のシャフト50が挿入されており、ロータ130はシャフト50に固定されている。ロータ130の回転軸線139とシャフト50の回転軸線は一致する。
シャフト50は例えば図示しないボールベアリングによって支持されており、ロータ130は、モータステータ115の内部空間であってモータティース113と対向する位置に、各モータティース113と接触しないように、且つ、ロータ130の回転軸線139がモータステータ115の中心軸線119に一致するように、配置されている。この状態において、ロータ130は、ロータ130の回転軸線139の延伸方向に沿って、レゾルバ部120に向かうモータステータ115の一方端部115aを超える長さを持つ。モータ110の動作原理は、従来のモータと同じである。
[レゾルバ部]
レゾルバ部120は、図3に示すように、励磁コイルが巻かれたティースとレゾルバ信号を出力するための出力相コイル(図3では、励磁コイルと出力相コイルを区別することなく両者に符号121を当てている)が巻かれたティースを持つレゾルバステータ125と、上述のロータ130とを含んで構成される。
円筒状のレゾルバステータ125の内壁には複数のレゾルバティース123が一巡りするように等間隔で配列されている。この一巡配列を含む断面領域において、複数のレゾルバティース123のロータ130に向かう端面123aによって仮想円筒127の壁面が構成されるように、各レゾルバティース123がレゾルバステータ125の内壁から突出している。以下、仮想円筒127の中心軸線を、レゾルバステータ125の中心軸線129と呼称する。図3に示す例ではレゾルバティース123の数は22個である。
レゾルバステータ125は、ロータ130の回転軸線139がレゾルバステータ125の中心軸線129に一致するように、且つ、レゾルバステータ125のレゾルバティース123からの磁力線20がロータ130に及ぶ範囲内に(図4参照)、配置されている。好ましくは、レゾルバステータ125は、ロータ130の回転軸線139がレゾルバステータ125の中心軸線129に一致するように、且つ、レゾルバステータ125の内部空間であってロータ130とレゾルバティース123とが対向する位置に、ロータ130が各モータティース113と接触しないように、配置されている。
レゾルバ部120を1相励磁/2相出力のバリアブルリラクタンス型レゾルバとして構成する場合、各レゾルバティース123には励磁コイルが所定の巻数と巻き方向で巻かれており、これらの励磁コイルは直列接続されている。各レゾルバティース123での励磁コイルの巻数と巻き方向は交流電圧が印加されたときに正弦波状または余弦波状の励磁磁束分布を得られるような巻数と巻き方向である。さらに、レゾルバティース123には2相の検出用コイルが巻かれている。一方の検出用コイルを余弦相コイルと呼称し、他方の検出用コイルを正弦相コイルと呼称する。これらの余弦相コイルは直列接続されており、これらの正弦相コイルも直列接続されている。
各レゾルバティース123には、各励磁コイルの極性を考慮しつつ、余弦相コイルの直列接続で構成される回路部にレゾルバステータ125の内周の一周でレゾルバ軸倍角mrのサイクルの余弦波状出力電圧が生じるような巻数と巻き方向で、余弦相コイルが巻かれている。
また、各レゾルバティース123には、各励磁コイルの極性を考慮しつつ、正弦相コイルの直列接続で構成される回路部にレゾルバステータ125の内周の一周でmrサイクルの正弦波状出力電圧が生じるような巻数と巻き方向で、正弦相コイルが巻かれている。
ここで、レゾルバ軸倍角mrは、モータ110の軸倍角mmの2倍に等しい。
上述の構成では、励磁コイルに流れる交流電流によって誘導される変動磁界において、ロータ130の回転角に応じた電圧振幅を持つ余弦相の出力電圧が余弦相コイルで構成される回路部に生じ、ロータ130の回転角に応じた電圧振幅を持つ正弦相の出力電圧が正弦相コイルで構成される回路部に生じることから、これら2相の出力電圧からロータ130の回転角が検出可能になる。
[変形例1]
上述の構成ではロータ130はIPMロータであったが、既述のように、ロータの表面にロータを構成する磁性体が露出している部分が存在するSPMロータであってもよい。
SPMロータである場合のロータ130は、図5に示すように、磁性体である珪素鋼で形成された円筒状の本体部132と、本体部132の表面に固定されている複数(この例では4個)の永久磁石135を持つ。隣り合う永久磁石135の、本体部132の回転軸線139周りの間隔はいずれも同じである。また、各永久磁石135は、隣り合う永久磁石135の極性が異なるように配置されている(図5参照。図5にて「N」は「N極」を表し、「S」は「S極」を表している)。このように、SPMロータである場合のロータ130では、本体部132の回転軸線139周りに等間隔に、複数(この例では4個)の永久磁石135が、当該回転軸線139に向かう各永久磁石135の極が互い違いになるように配置されている。また、隣り合う永久磁石135の間は、本体部132と磁気的に一体をなす空隙部137(図5を参照)か突極部であり、ロータ130の表面にロータ130を構成する磁性体が露出している。このような露出部分を除くと、ロータ130の回転軸線139周りの外形は円弧状であり、このようなロータ130の円弧状部分とモータティース113の各端面113aとの距離は同じである。
この変形例1では、ロータ130の回転軸線139周りでのリラクタンスの強弱の変化の回数は4である。空隙部137に向かう方向(いわゆるq軸)でのリラクタンスは、永久磁石135に向かう方向(いわゆるd軸)でのリラクタンスよりも強く、この相対的な強弱がロータ130の回転軸線139周りを一周する間に4回繰り返される。換言すれば、ロータ130がSPMロータの場合、ロータ130の極対数(つまり、モータ110の軸倍角mm)の2倍がロータ130の回転軸線139周りでのリラクタンスの強弱の変化の回数に相当する。
変形例1でも、レゾルバ軸倍角mrは、モータ110の軸倍角mmの2倍に等しく設定される。
[変形例2]
既述のように、ロータ130は、バリアブルリラクタンスモータに使用されるロータであってもよい。このようなロータ130は、磁性体である珪素鋼で形成され、図6に示すように、例えば平歯車状の形状を持つものの、固定磁界と誘導磁界を持たない。変形例2のロータ130は複数(この例では6個)の突極部131bを持ち、各突極部131bのモータステータ115に向かう端面131cは円弧状である。このため、ロータ130の円弧状部分とモータティース113の各端面113aとの距離は同じである。
変形例2では、ロータ130の回転軸線139周りでのリラクタンスの強弱の変化の回数は6である。突極部131bに向かう方向でのリラクタンスは、隣り合う突極部131bの間に向かう方向でのリラクタンスよりも強く、この相対的な強弱がロータ130の回転軸線139周りを一周する間に6回繰り返される。換言すれば、ロータ130の突極数がロータ130の回転軸線139周りでのリラクタンスの強弱の変化の回数に相当する。変形例2では、レゾルバ軸倍角mrは、モータ110のロータ130の突極数と等しく設定される。
上述の説明から明らかなように、レゾルバ部120のロータとしてモータ110のロータ130を使用しているため、レゾルバ部のロータの基準位置とモータのロータの基準位置との位置合わせが不要になる。また、レゾルバロータが不要であるから、金型にかかる費用や位置合わせにかかる手間を削減できる。
なお、上述の実施形態において、レゾルバ部120のレゾルバステータ125をモータ110に近接して配置した場合、レゾルバ部120がモータ110からの漏れ磁束を拾ってしまい、レゾルバの角度出力の精度が劣化する懸念がありえる。しかし、このような場合には、従来のレゾルバで採用されている例えばトラッキングループ方式のレゾルバ/デジタル変換器で行われる同期検波によって精度劣化を防ぐことができる。トラッキングループ方式については例えば参考文献1を参照されたい。
(参考文献1)中里憲一他、「レゾルバーデジタル(R/D)コンバータの開発」、航空電子技報No.32、航空電子工業株式会社、2009.03.
[シミュレーション]
上記実施形態において得られるレゾルバ信号のシミュレーション結果を図7に、上記変形例2において得られるレゾルバ信号のシミュレーション結果を図8に示す。シミュレーションでは、ロータ内径を30mm、ロータ外径を80mm、ステータ外形を138mmとした。
まず、上記実施形態のシミュレーションでは、図7に示すように、解析モデルとして図3に示す1相励磁/2相出力のバリアブルリラクタンス型のレゾルバ部を採用した。このときの磁束密度分布から、ロータの各突極部周囲に強い磁束密度が存在することがわかる(図7に示す磁束密度分布において、濃淡の濃い部分が強い磁束密度を示している)。また、出力電圧グラフから、sinカーブとcosカーブで変化する2相出力が得られていることが確認でき、さらに、角度誤差グラフから、ロータ回転角に応じた電気角誤差が高々約0.3°であり良好な結果が得られていることも確認できた。
上記変形例2のシミュレーションでは、図8に示すように、解析モデルとして図6に示す平歯車状のロータを持つレゾルバ部を採用した。このときの磁束密度分布から、IPMロータの場合と比較すると弱いもののロータの各突極部周囲に強い磁束密度が存在することがわかる(図8に示す磁束密度分布において、濃淡の濃い部分が強い磁束密度を示している)。また、出力電圧グラフから、sinカーブとcosカーブで変化する2相出力が得られていることが確認でき、さらに、角度誤差グラフから、ロータ回転角に応じた電気角誤差が0.1°未満でありとても良好な結果が得られていることも確認できた。
また、比較例として、レゾルバ軸倍角mrとモータ110の軸倍角mmとを等しく設定した以外は図7に示す上記実施形態のシミュレーションと同じ条件を持つ構成において得られるレゾルバ信号のシミュレーション結果を図9に示す。このときの磁束密度分布から、ロータの各突極部周囲に強い磁束密度が存在しないことがわかる。また、出力電圧グラフから、2相出力はいずれもsinカーブとcosカーブで変化しないことが確認でき、この場合、電気角誤差は算出不能であった。
これらのシミュレーション結果から、本発明の構成によって正しくレゾルバ信号を得られることが理解できる。また、レゾルバの軸倍角が、モータのロータ回転軸線周りでのリラクタンスの強弱の変化の回数に等しくなるように、レゾルバが構成されていることが必要であることも理解できる。
<補記>
本発明の要諦は、モータのロータをレゾルバのロータとして使用していることにある。したがって、レゾルバのステータがモータの構成要素であることは必須ではない。例えば、既述のモータ110に対して、モータ110の構成要素ではないレゾルバステータ125を取り付けることによって、レゾルバステータ125とロータ130とによってレゾルバ部120が構成されるモータレゾルバ構造も同じコンセプトに基づく一発明として理解される。この場合であっても、レゾルバの軸倍角が、ロータが1回転したときのリラクタンスの変化の回数に等しくなるようにレゾルバステータ125が構成されていればよい。
また、本発明を実施可能なモータに含まれるステータとロータのそれぞれの形状に限定はなく、同様に、レゾルバに含まれるステータとロータのそれぞれの形状にも限定はない。ステータの形状は、上述の円筒状ではなく、例えば、平座金のような形状でもよい。この場合であっても、形状以外の構造に係る上記技術事項(例えばティースの配列やティースの構成など)が妥当する。また、ロータの形状は、上述の柱状ではなく、薄い板状でもよい。この場合であっても、形状以外の構造に係る上記技術事項(例えばステータ内部におけるロータの配置など)が妥当する。この他、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
20 磁力線
50 シャフト
110 モータ
111 コイル
113 モータティース
113a 端面
115 モータステータ
115a 端部
117 仮想円筒
119 中心軸線
120 レゾルバ部
121 コイル
123 レゾルバティース
123a 端面
125 レゾルバステータ
127 仮想円筒
129 中心軸線
130 ロータ
131 本体部
131a 突極部
131b 突極部
131c 端面
132 本体部
133 エアギャップ
133a ギャップエリア
135 永久磁石
137 空隙部
138 中空部
139 回転軸線
910 PMモータ
915 モータステータ
920 レゾルバ
925 レゾルバステータ
940 レゾルバロータ
950 モータロータ

Claims (7)

  1. レゾルバを備えたモータであって、
    上記モータを構成する第1ステータと、
    上記レゾルバを構成する第2ステータと、
    ロータと
    を含み、
    上記ロータが、上記レゾルバを構成するロータであり、かつ、上記モータを構成するロータである
    ことを特徴とするモータ。
  2. 請求項1に記載のモータであって、
    上記レゾルバの軸倍角が、上記ロータの回転軸線周りでのリラクタンスの変化の回数に等しい
    ことを特徴とするモータ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のモータであって、
    上記ロータは、IPMロータであって、
    上記レゾルバの軸倍角が、上記モータの軸倍角の2倍に等しい
    ことを特徴とするモータ。
  4. 請求項1または請求項2に記載のモータであって、
    上記ロータは、上記ロータの表面に上記ロータを構成する磁性体が露出している部分が存在するSPMロータであって、
    上記レゾルバの軸倍角が、上記モータの軸倍角の2倍に等しい
    ことを特徴とするモータ。
  5. 請求項1または請求項2に記載のモータであって、
    上記ロータは、固定磁界と誘導磁界を持たない磁性体ロータであって、
    上記レゾルバの軸倍角が、上記ロータの突極数に等しい
    ことを特徴とするモータ。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載のモータであって、
    上記第2ステータのティースからの磁力線が及ぶ範囲に上記ロータが配置されている
    ことを特徴とするモータ。
  7. 回転磁界を生成するためのコイルが巻かれたティースを持つモータステータと、ロータとを含むモータにレゾルバが取り付けられているモータレゾルバ構造であって、
    励磁コイルが巻かれたティースとレゾルバ信号を出力するための出力相コイルが巻かれたティースを持つレゾルバステータと、上記モータの上記ロータとによって上記レゾルバが構成され、上記レゾルバステータは、上記レゾルバの軸倍角が、上記ロータが1回転したときのリラクタンスの変化の回数に等しくなるように構成されている
    モータレゾルバ構造。
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