JP2016096285A - 液冷システム、これを備えた投写型表示装置及び電子機器 - Google Patents

液冷システム、これを備えた投写型表示装置及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】冷媒の揮発に関連する液冷システムの使用可能時間を長くすることと、タンクの製造を容易にすることである。
【解決手段】本発明は、電子機器に搭載される液冷システム5であって、冷媒が循環するチューブ10を用いた流路と、該流路上に配置されたポンプ7及びタンク9とを備える。タンク9は、冷媒が流出する流出口9aと冷媒が流入する流入口9bとを有する。流入口9bと流出口9aからタンク9の外側に上記の流路の一部を成す中空管13が配設されている。タンク9は回動可能に保持され、ポンプ7の動作時には流出口9aはタンク9内の冷媒とタンク9内の気層との境界面より重力方向側に位置する。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子機器に搭載される液冷システム、及びこれを備えた投写型表示装置に関する。
パーソナルコンピュータやプロジェクタなどの電子機器には、動作時に熱を発する素子や光源が内蔵されている。また、電子機器には、上記素子や光源の他にもいくつかの部品が内蔵されており、これらの部品は上記素子や光源から発せられる熱によって加熱される状態にある。例えば、パーソナルコンピュータに内蔵されているCPU(Central Processing Unit)、プロジェクタに内蔵されているLD(Laser Diode)やLED(Light-Emitting Diode)は、その動作時に熱を発する。さらに、プロジェクタに内蔵される画像形成素子(液晶パネルやDMD(Digital Micro-mirror Device))や光路上に配置されるミラー、レンズ、偏光板などは、光源から発せられる熱(光源から出射された光が有する熱)によって加熱される。そこで、上記素子、光源、部品などを冷却する必要がある。以下の説明では、上記素子、光源、部品などを「冷却対象」と総称する。
冷却対象を冷却するシステムは、空冷式と液冷式に大別される。液冷式の冷却システム(液冷システム)では、冷却対象と液体(冷媒)との間の熱交換によって冷却対象を冷却する。よって、一般的な液冷システムは、冷媒が循環する流路を有し、該流路上には冷媒を循環させるポンプと、所定の量の冷媒を貯留するタンクと、が設けられている。なお、冷却対象を冷却する方法としては、液体から気体へ状態変化する際の潜熱を利用する相変化冷却があるが、上記ポンプとタンクを有する相変化冷却の系は、以下の説明では、液冷システムに分類される系とする。
ここで、上記タンク内には、温度変化に起因する冷媒の体積膨張を吸収するために気体層が設けられる。また、上記流路内には気体が混入することがある。特に相変化冷却では、冷却対象を冷却する際に、液体から気体へ状態変化する。そして、タンク内の気体や流路内の気体がポンプに流入すると、ポンプの動作不良を招く虞がある。また、冷却液は、長期的に、ポンプやタンクを連結するチューブなどから揮発する。これにより、タンク内の液量が減少し、タンク内から冷媒を流出させる流出口がタンク内の気層に露出し、気体がポンプに流入する。この結果、ポンプの動作不良を招く虞がある。
近年、プロジェクタの設置姿勢について、机上に置くような床置き設置や、床置き設置の上下が反転し天井から吊り下げるような天吊設置のほかに、プロジェクタの縦置き設置(縦長表示)も強く要求されている。いずれの設置姿勢でもポンプに気体が流入しない必要がある。また、LDやLEDを光源に用いることで、従来の光源(例えば超高圧水銀ランプやキセノンランプ)と比較して光源の寿命が5〜10倍に延びている。これに伴い、揮発した冷却液を補充するといったメンテナンスを不要にすることが求められている。そのため、冷却液の揮発に関連するプロジェクタの使用可能時間を延ばす必要がある。
そこで、タンク内の気体や流路内の気体の、ポンプへの流入を防ぐための技術が提案されている。例えば、特許文献1には、タンクを備えた液冷システム(水冷システム)が開示され、該タンクの右側面には流入口が形成され、左側面には流出口を有する中空管が設けられている。そして、中空管の一端(流出口)は、タンクの中心まで伸びている。すなわち、タンクの中心に流出口が配置されている。このように、流出口をタンクの中心に配置することによって、流出口は常に冷媒の水面下に保持される。したがって、タンクの姿勢変化に伴って冷媒の水面が変動しても、タンク内の気体が流出口からポンプ側へ流出することがない。
また、ポンプへの気体の流入を防ぎ、冷却液の揮発に関連するプロジェクタの使用可能時間を延ばす技術も提案されている。例えば、特許文献2において、タンクを備えた液冷システムが開示されており、該タンクの流入口はタンクの重力方向の中間に形成され、流出口は重力方向の最下端に設けられている。このように、流出口を流入口より重力方向の下側に配置することで、流入口から入ってきた気体が流出口に流れることを防ぐことができる。さらに、流出口をタンクの最下端に配置することで、冷却液がタンクの最下端まで減少するまで、タンク内の気体が流出口から流出することがない。
特開2003−78271号公報 特開2005−286119号公報
しかし、特許文献1に記載されている発明には、次のような問題点がある。特許文献1には、中空管がタンク本体と一体成形されているのか否かについて説明されていない。仮に中空管がタンク本体と一体成形されている場合は、一般的に、タンクは、金型を用いて成形される。しかし、中空管のような細長の管状部分とタンク本体部分とが一体となったものを金型によって成形することは非常に困難である。一方、中空管とタンク本体とが別々に成形されている場合には、タンク本体の側面に設けられた穴に中空管を挿入して固定する必要があるので、製造工程が増える。また、一般的にタンク本体の材料は透明ではないため、タンクの中が見えない状態で組立作業をしなければならない。
さらに、一般的に、液冷システムを構成するタンクやポンプなどの部品を連結するには、ゴムチューブのような柔軟な中空管が用いられる。冷媒は柔軟な中空管から揮発するため、時間が経過するにつれて液冷システム内の冷媒量は減少し、タンク内の液面が下がる。タンク内の液面が、タンクの半分以下の高さになった場合、特に、タンク形状が上下対称の際はタンク内の液量がタンク容積の半分以下になった場合には、流出口が気体層に露出し、ポンプに気体が流入し、ポンプの動作不良を招く虞がある。
総じて、特許文献1に開示されているタンクは、その製造が困難であり、冷媒の揮発に関連するプロジェクタの使用可能時間が短い。
また、特許文献2に記載されている発明では、タンクの流出口は、タンクの最下端に配置されている。このため、タンクを上下逆転させると流出口が気層に露出し、ポンプに気体が流入し、ポンプの動作不良を招く虞がある。すなわち、プロジェクタの床置き設置と天吊設置の両方に対応することができない。
そこで本発明の目的の一つは、上述した背景技術の問題点に鑑み、冷媒の揮発に関連するプロジェクタの使用可能時間を長くすることと、タンクの製造を容易にすることである。
本発明の一態様は、電子機器に搭載される液冷システムである。この液冷システムは、冷媒が循環する流路と、流路上に配置されたポンプ及びタンクと、を備える。タンクは、冷媒が流入する流入口と、冷媒が流出する流出口とを有する。さらに、流入口と流出口からタンクの外側に流路の一部を成す中空管が配設されている。タンクが回動可能に保持されており、ポンプの動作時には流出口はタンク内の冷媒とタンク内の気層との境界面より重力方向側に位置するようになっている。
本発明の液冷システムでは、該液冷システムが搭載された投写型表示装置が床置き設置、天吊設置、縦置き設置のうちのいずれかの姿勢にされても、タンクの流出口がタンク中心よりも重力方向において下側に位置する。よって、タンク内の液量がタンク容積の半分以下になってもポンプに気体が流出することがないため、冷媒の揮発に関連する投写型表示装置の使用可能時間が長い。また、タンクの内部には中空管を配置していないため、タンクの製造が容易である。
本発明の一実施形態の投写型表示装置の外観図である。 投写型表示装置の床置き設置(図(a))、天吊り設置(図(b))、及び縦置き設置(図(c))の様子を描いた図である。 投写型表示装置の内部に搭載される液冷システムの第1の実施形態を示す図である。 第1の実施形態にかかる床置き設置でのタンクの保持状態を説明するための図である。 第1の実施形態にかかる天吊設置でのタンクの保持状態を説明するための図である。 第1の実施形態にかかる縦置き設置でのタンクの保持状態を説明するための図である。 床置き設置時のタンク内の液面について本発明と従来技術の構成を比較する図である。 投写型表示装置の天井向き設置と床向き設置を描いた図である。 第2の実施形態にかかるタンクの回転保持部を説明するための図である。 第2の実施形態において各設置時のタンクの保持状態を説明するための図である。 第3の実施形態にかかるタンクの回転保持部を説明するための図である。 本発明の液冷システムを構成するタンクの形状例を示す図である。 本発明の液冷システムを構成するタンクの形状例を示す図である。
[第1の実施形態]
本発明の液冷システムの第1の実施形態について説明する。
図1は本発明を実施できる投写型表示装置1の外観図である。図2は投写型表示装置1の投写姿勢を示した図であり、投写姿勢として、スクリーンに横長に投写する床置き設置(図2(a))と天吊設置(図2(b))、縦長に投写する縦置き設置(図2(c))がある。
図3は投写型表示装置1の内部の液冷システムの構成図である(第1の実施形態)。投写型表示装置1(プロジェクタ)は、画像を光学的に形成する光学エンジン3と、光学エンジン3で形成された画像を投写する投写部2の投写レンズ4と、光学エンジン3に接続された液冷システム5と、を備える。
光学エンジン3の内部は図示されていないが、光学エンジン3の内部に設けられた光源から出射された光は、レンズやミラー、カラーホイールなどの光学部品により光学処理される。さらに、画像生成素子(DMD(Digital Micro-mirror Device))により画像生成された光が、投写レンズ4から出射し、スクリーンや建物の壁面などに投写される。DMDの、光の入射する面とは反対側の面は、熱伝導グリスや熱伝導シートを介してコールドプレート6と接触している。DMDでは、DMDを駆動するための電気によって熱が発生するだけでなく、DMDに入射した光を反射する際の損失で発生する光によっても熱が発生するが、これらの熱はコールドプレート6へと放熱される。
コールドプレート6を含む液冷システム5は、コールドプレート6、ポンプ7、ラジエータ8、及び、タンク9を備える。これらの部品は、チューブ10で連結され、特に、タンク9を連結するチューブ10は柔軟性を有する。各部品をチューブ10で接続した閉じた系において、内部に液体が保有され、ポンプ7により液体が流れ、循環する。
ポンプ7から圧送された液体は、チューブ10を通ってコールドプレート6に流入する。コールドプレート6では、DMDから受けた熱を、液体に放出するため、液温が上昇し、ラジエータ8へと流出する。特に相変化冷却の場合は、液体が気化するため、昇温した液体と気体がラジエータ8へと流出する。ラジエータ8に流入した冷媒は、ファン11によりラジエータ8に送られる空気によって冷やされ、冷媒の温度が下がり、タンクホルダ12に回動可能に保持されたタンク9へと流出する。特に相変化冷却の場合は、コールドプレート6で気化した冷媒は、凝縮されて液体になり、タンク9へと流出する。タンク9には、液体の他に、意図せず混入した気体や、相変化冷却時に気化した冷媒のうちラジエータ8で凝縮しきれず気体のままラジエータ8を通過した冷媒も流れ込む。タンク9内に、混在して流入した気体と液体は、タンク9内で重力方向に溜まる液体と、浮力により重力方向と反対側に溜まる気体とに分離され、液体に浸かっている流出口9aから、液体のみがポンプ7へと流出する。
図4は床置き設置時のタンク9の保持構造を示した図であり、(a)はタンク9及びその周りの部品を示す斜視図、(b)は床置き設置時のタンク9にて回転軸の軸方向からタンク9の保持状態を描いた図である。
本実施形態では、タンク9は直方体形状を有する。タンク9の一つの側面の中心に、タンク9からポンプ7へ液体が流出する流出口9aが設置されている。この側面に対向する側面の中心には、ラジエータ8からタンク9へ液体が流入する流入口9bが設置されている。タンク流出口9aが設置されている側面と、タンク流入口9bが設置されている側面とに隣接する、重力方向に平行な2つの面にはそれぞれ、円筒状凸部9cが形成されており、これら2つの円筒状凸部9cは一直線上に設けられてタンク9の回転軸とされている。
タンク9は、タンクホルダ12に、回転軸(円筒状凸部9c)を中心に回動可能に保持されている。図4では、タンク9の左右側面の円筒状凸部9cを、タンクホルダ12の左右側面に形成された穴に挿入しているが、回動可能な構造であればこの限りではない。なお、タンク9が回動可能にタンクホルダ12に保持される部分である円筒状凸部9cが本発明の「回転保持部」に相当する。
タンク9が自重により回動する場合、回転軸(円筒状凸部9c)は、タンク9の重心を通り重力方向と平行かつ該回転軸と平行なタンク重心鉛直面Xを境に、タンク流出口9aと反対側の空間に位置する必要がある。したがって、タンク9の回転保持部となる円筒状凸部9cは流出口9aよりも流入口9bの近くに位置している。
床置き設置時に、タンク9は自重により、回転軸(円筒状凸部9c)を中心に回動し、ホルダ12内の突き当て構造12aにより位置が定まる。タンク9の位置が定まった状態では、タンク9から液が流出する流出口9aは、タンク9の内容積の中心を通り重力方向と垂直なタンク中心水平面Yより、重力方向側に位置する。これにより、冷却液が揮発しタンク9内の液量がタンク内容積の半分に減少しても、タンク流出口9aからポンプ7へ気体が流出することはない。タンク9が回動する角度である回動角度を90度にすることで、タンクの流出口9aは、タンク9内の最下端に位置するため、揮発に関連する液冷システムの使用可能時間を最長にできる。ただし、タンク9が可能な回動角度を大きくすると、タンク9の取付け状態によってはタンク9が滑らかに回動しない場合がある。回動角度を大きくして揮発に関連する液冷システムの使用可能時間を延ばすか、タンク9が滑らかに回動する範囲内の回動角度にするかは、投写型表示装置の仕様に応じて選択されるべき事項である。
図5は天吊設置時のタンク9の保持構造を示した図であって、天吊設置時のタンク9にて回転軸の軸方向からタンク9の保持状態を描いた図である。
床置き設置と天吊設置で同じ性能であることが望ましいため、タンク9及びタンクホルダ12の構成は、回動軸(円筒状凸部9c)を通る水平面を境に、床置き設置時と天吊設置時で対称になるように構成されている。動作、効果に関しては、前述の床置き設置と同じであるので、説明は省略する。
図6は縦置き設置時のタンク9の保持構造を示した図であって、縦置き設置時のタンク9にて回転軸の軸方向からタンク9の保持状態を描いた図である。縦置き設置では、突き当て構造12aではなく、回転軸(円筒状凸部9c)によりタンク9が吊り下がることで、タンク9の位置が定まる。この時の該回転軸とタンク流出口9aの位置関係については、タンク重心水平面(本実施形態ではタンク中心水平面Yと同一)を境に、互いに反対側の空間に位置する。タンク流出口9aの位置については、床置き設置や天吊り設置と同様、タンク中心水平面より重力方向側に位置する。
図7は床置き設置時のタンク内の液面について、本発明の構成例(図7(a))と従来構成の構成例(図7(b))を比較した図である。
従来構成(図7(b))は、特許文献1に記載された構成を模擬したものとする。本発明の実施形態(図7(a))では、回動角度を20度に設定してある。タンク内寸法は、本発明、従来構成ともに56×56×96mmで301ccである。揮発により液面が流出口9aの上端より1mm上まで下がった時点で、揮発に関連する使用可能時間の限界であると判断した場合、液面Hは図5に示す状態となり、本発明でのタンク内液量は74ccであり、従来構成でのタンク内液量は167ccである。
タンク9には、液体の温度上昇による膨張を吸収する役割もあり、初期状態でタンク9を液体で完全に満たすことはできない。このため、初期状態のタンク9内の液量を250ccとすると、従来構成は83cc揮発した時点で液冷システムの使用可能時間の限界に達するのに対し、本発明の構成では176cc揮発するまで使用できる。つまり、本発明の構成は、従来構成と比べて2倍以上の液量が揮発しても使用可能である。これは、2倍以上長い時間、冷却液を補充することなく、使用可能であることを意味する。タンク9が可能な回動角度を大きくすれば、さらに長時間使用可能となる。同様に、縦置き設置で流出口9aの上端より1mm上まで液面が下がった際のタンク内液量は、本発明では3ccであるのに対し、従来構成では154ccである。つまり、本発明の方が長時間使用可能である。
投写型表示装置の設置において、床置き設置や天吊設置は一般的である。いずれの設置においても、タンク流出口9aはタンク中心水平面Yより下側に位置するため、従来構成より長い時間、ポンプ7が気体を吸入することなく、液冷システム5を使用できる。
[第2の実施形態]
図8は投写型表示装置の別の設置方法を示した図であり、(a)は天井に向けて映像を投写する天井向き設置、(b)は床に向けて映像を投写する床向き設置を示している。図9は本発明の第2の実施形態にかかるタンクの回転保持部を示した図である。
第1の実施形態は、需要の高い床置き設置、天吊設置、及び縦置き設置に特化して効果を得られ、かつ構造が単純であることを優先した構成である。これと比べ、第2の実施形態は、構造がやや複雑になるが、天井向き設置や床向き設置でも、タンク流出口9aがタンク中心水平面Yより下側に位置し、揮発に関連する液冷システムの使用可能時間を延ばせる構成である。
第2の実施形態はタンク9の回転保持部として、床置き設置と天吊り設置で姿勢が変化する時のタンク回動の中心軸となる第一回転軸と、床向き設置と天井向き設置で姿勢が変化する時のタンク回動の中心軸となる第二回転軸と、を備える。第一回転軸と第二回転軸は直交する。図9では、構造物の小型化のため、タンク流入口9bを有する中空管13の周囲に床置き/天吊設置で機能する第一回転軸15、床向き/天井向き設置で機能する第二回転軸16、それらが設置された回転軸取付構造17、及び回転軸ホルダ18を構成したが、第1の実施形態のタンク9を囲う大きさで回転軸取付構造17及び回転軸ホルダ18を構成しても構わない。タンク9の周囲には、各々の設置時にタンク9が突き当り、タンク9の位置を定める突き当て構造19を備える。突き当て構造19は複数の部品に分割されていても構わない。
図10は第2の実施形態に係る各設置時のタンクの位置及び回転軸周囲の構造部品の構成例を示した図である。床置き設置、天吊設置、縦置き設置、天井向き設置、及び床向き設置のいずれでも、タンク流出口9aが、タンク中心水平面Yより下側に位置し、タンク9から気体が流出するのを防ぎ、液冷システムの使用可能時間を延ばせるという効果がある。床置き設置、天吊り設置時には、床向き/天井向き設置で機能する第二回転軸16を中心とする回動角度が回動可能な範囲でどのような角度であっても、タンク9内の液面位置に影響はない。また、床向き設置、天井向き設置時には、床置き/天吊設置で機能する第一回転軸15を中心とする回動角度が回動可能な範囲でどのような角度であっても、タンク9内の液面位置に影響はない。
[第3の実施形態]
図11は本発明の第3の実施形態を示した図である。第3の実施形態においては、上述した実施形態に係るタンク9の回転保持部として、球面ジョイント20を使用している。球面ジョイント20は、タンク流入口9bを有する中空管13と一体成形された球面部20aと、球面部を摺動可能に保持する球殻状のホルダ20bと、を備える。
第3の実施形態の効果は、第2の実施形態と同様で、天井向き設置や床向き設置においても、液冷システムの長時間使用が可能である。
[その他の実施形態]
図12及び図13はタンク9の形状例を示した図である。図12(a)は流出口9aの周囲がタンク9の外側に突き出ている形状を示す。図12(b)は流出口9aが設置されたタンク9の一の面の周囲の角が面取りされた形状を示す。図12(c)は装置の姿勢に応じてタンク9が回動した場合に突き当て構造19に突き当たる角または面の周囲にテーパを付けた形状を示す。
図12の(a),(b),(c)に示した形状のいずれも、流出口9aが形成された面の最大外形が小さくなるため、回動範囲を含めた本発明を実施するのに必要な最大外形を小さくできる利点がある。その一方で、流入口9bが形成された面側の形状を、図12の(a),(b),(c)に示した形状と同様にした場合、タンク9の重心が流出口9a側に近づくため、タンク9の回動がしやすくなる利点がある。図12(a)の形状では流出口9aの周囲部がタンク9の外側に突き出ている。これに対し、流出口9aの周囲部がタンク9の内側に突き出る形状にされた場合は、タンクの製造が容易であるという本発明の効果が得られにくくなる。
さらに、図13(a)は流出口9bが設置されたタンク9の一の面に流入口9aも設けた形状を示す。この形状では、流入口9aの位置によらず、本発明の効果を得ることができる。流入口9aは、流出口と同じ面、対向する面、隣接する面、または角などどこに設置されてもよい。流入口9bは、投写型表示装置内の他の部品との位置関係により、設置しやすい位置に設置されてよい。
図13(a)に示される流入口9aと流出口9bは共に、重力方向において面の真ん中に位置される。このため、流入口9aと流出口9bが逆の位置でも構わない。流出口9bが重力方向に対して面の真ん中より上または下にずれることは、床置き設置と天吊設置の対称性を損なうため望ましくない。
また、前述した第2の実施形態のようにタンク9の回転軸が2つ有る場合や、それが3つ有る場合は、流出口9bは面の中央に設置されるべきである。図13(b)は円筒形状のタンク9を示しているが、これは本発明を実施する上で問題ない形状である。
図12の(a),(b),(c)及び図13(a),(b)に示される形状のいずれにおいても、回動のしやすさの観点から、回動の中心となる回転軸(凸部9c)は、タンク9の長手方向に、流出口9aの位置とは逆側でタンク9の重心から離して設置されることが望ましい。タンク9の形状としては、長手方向を有さない形状、たとえば立方体や球よりも、長手方向を有する形状、たとえば直方体の方が望ましい。但し、動力、たとえばモーターを使用してタンク9を回動させる場合は、この限りではない。
なお、図3に示した液冷システム5の態様は、投写レンズ4の光軸とタンク9の回転軸(凸部9c)が平行な位置関係にあり、床置き設置、天吊設置、縦置き設置に対応できる構成である。図4の態様を床置き設置、天吊設置、天井向き設置に対応できる構成にする場合は、タンク9及びタンクホルダ12を、重力方向(図3の下方向)を回転中心として、流出口9aが投写レンズ4の投写方向から離れる方向に90度回転させればよい。この方向とは逆の方向に図4の態様からタンク9及びタンクホルダ12を90度回転させれば、床置き設置、天吊設置、床向き設置に対応できる構成となる。勿論、図3におけるタンク9の回転軸(凸部9c)を、図9や図11に示した構成に変えても構わない。
図3において、タンク9の回転軸(凸部9c)は重力と垂直な方向に設置されているが、垂直でない方向、例えば45度傾けても構わない。回転軸(凸部9c)を重力方向と略平行にすると、タンク9の自重により回動しなくなる。このため、回転軸(凸部9c)は、タンク9の自重で回動する範囲内で、重力と垂直な方向すなわち水平面に対して角度を有する方向に傾けられていても構わない。
また、投写型表示装置の各設置でタンク9の位置を定める構成として、タンク9に突き当たる構成(突き当て構造19)を説明したが、タンク9と一体に形成された強度のある中空管、例えばタンク9と一体成形された金属パイプに突き当てても構わない。このような強度のある中空管は、本発明においてタンクの一部とみなされるべきである。
さらに、タンク9の形状に関して、直方体や円筒のような対称性のある形状として説明したが、周囲の構造部品との位置関係により一部対称性を欠いた形状であってもそれと同じ効果を得られる構成は、本発明に属するとみなされる。
上述した各実施形態では、内部に液冷システム5を備えた投写型表示装置1を説明したが、本発明はこれに限られず、冷却が必要な部品が内蔵された電子機器、例えばパーソナルコンピュータ、カーナビゲーション装置などにおいて適用可能である。
1 投写型表示装置
2 投写部
3 光学エンジン
4 投写レンズ
5 液冷システム
6 コールドプレート
7 ポンプ
8 ラジエータ
9 タンク
9a タンク流出口
9b タンク流入口
9c 円筒状凸部(回転軸)
10 チューブ
11 ファン
12 タンクホルダ
12 突き当て構造
13 中空管
15 第一回転軸
16 第二回転軸
17 回転軸取付構造
18 回転軸ホルダ
19 突き当て構造
20 球面ジョイント
20a 球面部
20b 球殻状のホルダ

Claims (9)

  1. 電子機器に搭載される液冷システムであって、
    冷媒が循環する流路と、前記流路上に配置されたポンプ及びタンクと、を備え、
    前記タンクは、前記冷媒が流入する流入口と前記冷媒が流出する流出口とを有し、
    前記流入口と前記流出口から前記タンクの外側に前記流路の一部を成す中空管が配設されており、
    前記タンクが回動可能に保持され、
    前記ポンプの動作時には前記流出口は前記タンク内の前記冷媒と前記タンク内の気層との境界面より重力方向側に位置する、液冷システム。
  2. 前記タンクを回動可能に保持する回転保持部を備え、
    前記回転保持部は、前記流出口よりも前記流入口の近くに位置し、
    前記タンクは、前記回転保持部を中心として自重で回動する、請求項1に記載の液冷システム。
  3. 前記回転保持部は、前記タンクが回動するための回転軸を有し、
    前記回転軸は、前記タンクの長手方向と交差する方向で、かつ、重力方向と交差する方向に配置されている、請求項2に記載の液冷システム。
  4. 前記回転保持部は、前記回転軸と、重力方向に配置された、前記タンクが回動するための別の回転軸と、を有する、請求項3に記載の液冷システム。
  5. 前記回転保持部が球面ジョイントを有する、請求項3に記載の液冷システム。
  6. 前記タンクの回動範囲は、前記回転保持部を中心に180度以下である、
    請求項2から5のいずれか1項に記載の液冷システム。
  7. 前記流出口は、前記流出口が設置された面の略中心に設置されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の液冷システム。
  8. 投写レンズを有する投写型表示装置であって、
    請求項3から7のいずれか1項に記載の液冷システムを備え、
    前記投写レンズの中心軸と前記回転軸とが平行または直角に配置されている、投写型表示装置。
  9. 請求項1から7のいずれか1項に記載の液冷システムを備えた電子機器。
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