JP2016096113A - 導電性シートおよび導電性基材 - Google Patents

導電性シートおよび導電性基材 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた解像性で形成され、および良好な導電性および全光透過率を有するパターンを有し、そのパターンが外観において目立つことがない透明導電性基材を製造することができる導電性シートおよびを提供すること。【解決手段】絶縁層の少なくとも片面に、金属導電性繊維、π共役系導電性高分子およびバインダーを含んでなる導電体組成物を塗布することにより導電層を形成し、次いで前記導電層にパーシャルエッチングを施す。【選択図】なし

Description

本発明は、導電性シート、詳しくは、優れた解像性で形成された良好な導電性および全光透過率を有するパターンを有し、そのパターンが視認され難い導電性基材が得られる導電性シートに関する。
従来、ITO(酸化インジウムスズ)膜は、良好な導電性および透明性が得られることから、タッチパネル用導電性基材の導電層として用いられている。一般に、ITO膜は、基材上でスパッタリングや蒸着により形成され、レジスト膜のパターニング後、王水や塩酸、塩化鉄などの酸性溶液でエッチングされ、レジスト膜を除去することによりパターニングされる。しかしながら、ITOの主成分であるインジウムは希少金属であることから、ITOの代替となる導電性材料が求められている。
ITOの代替となる導電性材料としてポリアニリン類やポリチオフェン類等の導電性ポリマーを用いる導電性パターンの形成方法が提案されている(特許文献1乃至5)。これらの方法では、苛性ソーダや水酸化カリウムのようなアルカリ溶液、硫酸セリウムアンモニウム、硝酸セリウムアンモニウム等を用いて導電性ポリマーを完全に剥離するフルエッチング法により非導電性部分が形成される。しかしながら、導電性部分と非導電性部分の全光線透過率に差が生じ、この結果、パターンが容易に視認されることとなり(視認性の悪化)、表示装置等の導電性基材の外観が損なわれていた。
非導電性部分を完全に剥離することなく導電性パターンを形成する方法として、ジクロロイソシアヌル酸ソーダを用いて導電性ポリマーの導電性を失活させるパーシャルエッチング法が提案されている(非特許文献1)。また、次亜塩素酸、アルカリ化合物、臭素酸等をエッチング液として用いる配線基板の製造方法(特許文献6)および次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素、過マンガン酸カリウム等をエッチング液として用いて非金属導電層のパターンを形成する方法(特許文献7)も提案されている。
しかしながら、ジクロロイソシアヌル酸ソーダは取り扱い難く、廃液の際に所定の処理を行う必要があった。また、導電性ポリマーの導電性を失活させるには、長時間、エッチング処理を行う必要があった。
さらに、金属導電性繊維を含まず、導電性ポリマーを単独で導電層に用いた場合、静電容量式タッチパネルに要求される導電性を得るには導電層の厚膜化が必要となり、その結果、導電性基材の全光線透過率の低下が生じていた。
また、導電性ポリマーを含まず、金属導電性繊維のみで導電層を構成した場合、互いに異なった金属導電性繊維同士が絡み合うことで導電面上に均等に分散させることが困難となり、導電性基材の表面抵抗値のばらつきが大きくなっていた。それを解決するためには塗布面をローラーなどでプレスする必要があり、製造工程が煩雑となっていた。
良好な導電性を確保するために、銀ナノワイヤーのような金属体と導電性ポリマーとを併用することが知られている(特許文献8および9)。このような金属体を含む導電層をパターニングするために、絶縁基板上に形成された導電粒子と光透過性樹脂とを含む透明導電膜をドライエッチングおよびウェットエッチングにより除去する導電パターン形成基板の製造方法(特許文献10)、銀ナノワイヤー等の導電材料をフォトエッチングプロセスにより画素電極を形成する液晶表示装置の製造方法(特許文献11)、レーザー光照射によって金属ナノワイヤー等の導電性繊維を断線又は消失させてパターン状の非導電性領域を形成する方法(特許文献12)、バインダーと導電性繊維とを含む導電層を基材上に転写することによりパターニングする方法(特許文献13)が知られている。また、ナノワイヤー編織布などをアッシング等の方法を用いてパターニングする方法(特許文献14)、タッチパネルの製造において銀ナノワイヤー層をエッチング液でエッチングする方法(特許文献15)、導電性層に含まれる銀ナノワイヤーのような導電性繊維を、硝酸やエチレンジアミン四酢酸塩のようなエッチャントで処理して除去することにより非導電性領域を形成する方法が知られている(特許文献16乃至20)。さらに、ナノワイヤーを含むマトリクスのパターニングにおいて、まず、マトリクスを過酸化水素で除去し、ナノワイヤーを硝酸および過マンガン酸を含むエッチング液でエッチングする方法が知られている(特許文献21)。しかしながら、これらの方法はいずれも、非導電性部分が完全に除去されることから、導電性パターンが視認され易くなり、導電性基材の外観が悪化するという問題は解消されなかった。また、パターンの解像性について満足のいくものではなかった。
特許第4881689号公報 特開2010−161013号公報 特開2013−120811号公報 特許第5080180号公報 特許第5020591号公報 特開2013−239680号公報 特開2013−225649号公報 特開2013−541798号公報 特開2013−539162号公報 特開2013−251220号公報 特開2013−235112号公報 特開2012−238579号公報 特開2013−077234号公報 米国特許出願公開第2005/0128788号明細書 特開2014−081939号公報 特開2013−225499号公報 特開2013−200999号公報 特開2013−137982号公報 特開2011−167848号公報 国際公開第2011/081023号パンフレット 特許第5409369号公報
田中元英、「PEDOT:PSS 導電性ポリマーClevios(商標)Pの透明導電膜への応用」、機能材料、シーエムシー出版、2013年11月号
本発明は、優れた解像性で形成され、および良好な導電性および全光透過率を有するパターンを有し、そのパターンが視認され難い透明導電性基材を製造することができる導電性シートおよびその導電性基材を提供することを課題とする。
本発明者らは、金属導電性繊維、π共役系導電性高分子およびバインダーを含んでなる導電体組成物からなる導電層にパーシャルエッチングを施すことにより上記課題を解決することができることを見出した。
すなわち、本発明には、以下のものが含まれる。
[1] 導電性基材として用いるための、絶縁層の少なくとも片面に、金属導電性繊維、π共役系導電性高分子およびバインダーを含む導電層を有する導電性シートであって、前記導電性基材はパーシャルエッチング法に基づくものである、導電性シート。
[2] 前記金属導電性繊維は、銀ナノワイヤーである、[1]に記載の導電性シート。
[3] 前記π共役系導電性高分子は、ポリ−3,4−二置換チオフェン類である、[1]または[2]に記載の導電性シート。
[4] 前記バインダーは、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、アミド樹脂からなる群から選択される少なくとも1種である、[1]〜[3]のいずれかに記載の導電性シート。
[5] 前記導電性基材は、
1)金属導電性繊維、π共役系導電性高分子およびバインダーを含んでなる第1領域、
2)金属導電性繊維、π共役系導電性高分子およびバインダーを含み、金属導電性繊維の含有量は第1領域における金属導電性繊維の含有量より少ない第2領域、および
3)不活化されたπ共役系導電性高分子およびバインダーを含み、および金属導電性繊維を含まない第3領域
を有する、[1]〜[4]のいずれかに記載の導電性シート。
[6] 前記第2領域は、第1領域と第3領域の境界に存在し、および0.3μm〜6μmの幅を有する、[5]に記載の導電性シート。
[7] 前記第1領域の表面電気抵抗は130Ω/sqより小さく、第3領域の表面電気抵抗は1×10Ω/sqより大きい、[5]または[6]に記載の導電性シート。
[8] 第3領域の全光線透過率は、第2領域の全光線透過率より高く、および第2領域の全光線透過率は、第1領域の全光線透過率より高く、第3領域と第1領域の全光線透過率の差は1.3より小さい、[5]〜[7]のいずれかに記載の導電性シート。
[9] 各領域は、導電層にパーシャルエッチングを施すことにより形成される、[5]〜[8]のいずれかに記載の導電性シート。
[10] パーシャルエッチングは、次亜塩素酸塩溶液、臭素酸塩溶液および過マンガン酸塩溶液からなる群から選択されるエッチャントを用いて行われる、[9]に記載の導電性シート。
[11] パーシャルエッチングは、スプレー法を用いて行われる、[9]または[10]に記載の導電性シート。
[12] パーシャルエッチングは、熱硬化型樹脂をパターニングした後に行われる、[9]〜[11]のいずれかに記載の導電性シート。
[13] 絶縁層の少なくとも片面に、
1)金属導電性繊維、π共役系導電性高分子およびバインダーを含んでなる第1領域、
2)金属導電性繊維、π共役系導電性高分子およびバインダーを含み、金属導電性繊維の含有量は第1領域における金属導電性繊維の含有量より少ない第2領域、および
3)不活化されたπ共役系導電性高分子およびバインダーを含み、および金属導電性繊維を含まない第3領域
を有する導電性基材。
本発明によれば、導電性基材の導電性パターンがπ共役系導電性高分子に加えて金属導電性繊維をも含むので良好な導電性を有する導電性シートが得られる。また、本発明の導電性シートは、パーシャルエッチング法により形成される導電性基材の非導電性部分において、導電性が消失されたπ共役系導電性高分子が残存することとなる。また、得られる導電性基材において、導電性部分の第1領域と非導電性部分の第3領域の間にサイドエッチング部分である第2領域が存在することとなる。このため、本発明の導電性シートによれば、パターンの有無が目立たつことがなく、良好な外観を有する導電性基材が得られることとなる。また、本発明の導電性シートによれば、少ないサイドエッチング量でパーシャルエッチングを行うことができるため、導電層のパターニングを優れた解像性で行うことができる導電性シートが提供される。
本発明の導電性シートは、絶縁層の少なくとも片面に、金属導電性繊維、π共役系導電性高分子およびバインダーを含んでなる導電体組成物からなる導電層を有する。
本発明では、絶縁層は、表面電気抵抗値が1×10Ω/sq以上、好ましくは1×1012Ω/sq以上である。また、導電層は、表面電気抵抗値が1×10Ω/sq未満、好ましくは200Ω/sq未満である。本発明では、特記の無い限り、表面電気抵抗値とは、以下の実施例において説明する表面電気抵抗値の測定方法(1)に従って測定される値のことである。
絶縁層としては、樹脂フィルム、樹脂シートおよびガラス板等を用い得る。本発明では、屈曲性が得られることから、樹脂フィルムおよび樹脂シートが好ましい。絶縁層は、好ましくは、全光線透過率が80%以上、より好ましくは90%以上である。本発明では、全光線透過率とは、特記の無い限り、以下の実施例において説明する全光線透過率の測定方法に従って測定される値のことである。
上記樹脂フィルムおよび樹脂シートは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、シクロオレフィンポリマー、アセチルセルロースブチレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルペンテン、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、フッ素樹脂、ポリアミド、(メタ)アクリル樹脂、およびメチルメタクリレートとスチレンとの共重合体からなる群から選択される少なくとも1つの樹脂から構成することができる。透明性、耐候性および耐溶剤性が高まり、低コスト化が図られることから、ポリエチレンテレフタレートの二軸延伸フィルム、ガラス基板、シクロオレフィンポリマーやポリカーボネートからなるシートが好ましい。とりわけ、高い屈曲性が得られる観点から、ポリエチレンテレフタレートの二軸延伸フィルム、シクロオレフィンポリマーやポリカーボネートからなるシートが好ましい。
絶縁層は、好ましくは10μm〜200μm、より好ましくは75μm〜125μmの厚みを有する。絶縁層の厚みが薄いほど高い屈曲性が得られるが、厚みが10μmより薄くなると絶縁層を傷つけやすくなるので、上記範囲の厚みが好ましい。
絶縁層の表面は、π共役系導電性高分子やバインダーとの密着性を向上させるために、表面処理を施してもよい。表面処理としては、プライマー処理、プラズマ処理、コロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、紫外線照射処理などが挙げられる。
また、絶縁層は、透明性および絶縁性を妨げない範囲にて、各種添加剤を含み得る。添加剤の例としては、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、有機粒子、無機粒子、顔料、染料、微細繊維、帯電防止剤、核剤、シランカップリング化合物等が挙げられる。
金属導電性繊維としては、短軸方向の寸法の平均値が、好ましくは2nm〜200nm 、より好ましくは10nm〜100nm、さらに好ましくは20nm〜40nmであるものを用いることができる。長軸方向の寸法としては、好ましくは3μm〜500μm、より好ましくは10μm〜100μm、さらに好ましくは20μm〜50μmであるものを用いることができる。金属導電性繊維の短軸方向の寸法の平均値および/または長軸方向の寸法が上記範囲内であれば、電流の流れる経路を長く形成することが可能であり、導電性繊維同士の絡み合いによる導電性繊維の凝集が抑えられ、導電層に求められる透過率やその均一性などの光学特性が得られやすい。
金属導電性繊維は、例えば銀、金、白金、銅、アルミニウム、ロジウム、イリジウム、コバルト、亜鉛、ニッケル、インジウム、鉄、パラジウム、錫、チタンからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素から構成される。導電性および耐腐食性が高まることから、銀、金、アルミニウム、コバルト、銅からなる群から選択される少なくとも1つの金属元素が好ましい。とりわけ、本発明では、銀ナノワイヤーが好ましい。また、金属導電性繊維は、1種または互いに異なった2種以上の金属元素から構成されてもよい。
金属導電性繊維は、例えば金属製繊維の表面が上記元素によって被覆された繊維であり得る。また、導電性繊維は、耐酸化性や耐腐食性を高めるために、被覆以外の表面処理が施された繊維であり得る。導電性繊維の表面材料としては、導電性および耐腐食性が高まることから銀が好ましい。
導電層に含まれる金属導電性繊維としては、1種または互いに異なった2種以上の金属元素から構成された2種以上の金属導電性繊維の混合物を用い得る。例えば銀ナノワイヤーと金ナノワイヤーとの混合物、銀ナノワイヤーと銅ナノワイヤーとの混合物を用い得る。
本発明では、金属導電性繊維が導電層全体に均一に分散することが好ましい。金属導電性繊維の凝集を抑えるために、導電体組成物中で、金属導電性繊維を保護する保護コロイドを用いることができ、導電性繊維の分散状態を安定させる安定化剤を用いることもできる。
本発明では、導電体組成物中の金属導電性繊維の含有量は、導電体組成物全量を基準に好ましくは3質量%以上、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは13質量%以上である。また、導電体組成物中の金属導電性繊維の含有量は、導電体組成物全量を基準に好ましくは23質量%以下、より好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下である。金属導電性繊維の含有量が、導電体組成物全量を基準に3質量%以上であれば、高い導電性と光学的に高い全光線透過率のものが得られるため好ましい。また、金属導電性繊維の含有量が、導電体組成物全量を基準に23質量%以下であれば、導電性繊維の凝集を抑え、塗布後の表面抵抗の均一性を保つため好ましい。
本発明に用い得る金属導電性繊維の代表的な市販品としては、例えばCold stones製CST−NW−S40等が挙げられる。
π共役系導電性高分子としては、主鎖がπ共役系で構成されている有機高分子であれば特に限定されない。π共役系導電性高分子の例としては、ポリ−3,4−二置換チオフェン類、ポリ−3−ヘキシルチオフェン類、ポリアニリン類、ポリピロール類、およびこれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1つが挙げられる。これらの中でも、ポリ−3,4−二置換チオフェン類、とりわけ、ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン(以下、PEDOTと示す)が好ましい。π共役系導電性高分子は、1種または2種類以上の混合物であってよい。π共役系導電性高分子の種類や組成は、導電性シートの用途などに応じて適宜選択される。
本発明では、導電体組成物中のπ共役系導電性高分子の含有量は、導電体組成物全量を基準に好ましくは42質量%以上、より好ましくは47質量%以上、さらに好ましくは50質量%以上である。また、導電体組成物中のπ共役系導電性高分子の含有量は、導電体組成物全量を基準に好ましくは61質量%以下、より好ましくは57質量%以下、さらに好ましくは52質量%以下である。π共役系導電性高分子の含有量が、導電体組成物全量を基準に42質量%以上であれば、高い導電性かつ光学的に高い全光線透過率のものが得られるため好ましい。また、π共役系導電性高分子の含有量が、導電体組成物全量を基準に61質量%以下であれば、表面の電気抵抗のバラツキを低く抑えることができるため好ましい。
本発明に用いる導電体組成物は、導電層の導電性を高めるドーパントや、ポリチオフェン系化合物の分散性を高める分散媒を含み得る。ポリスチレンスルホン酸(以下、PSSと示す)やポリビニルスルホン酸(以下、PVSと示す)は、ドーパントとしての機能に加え、水中で粒子状となるPEDOTを水中で分散させる分散媒としての機能をも有する。
PEDOTを含む導電体組成物は、導電層の導電性を高める高沸点溶媒を2次ドーパントとしてさらに含み得る。2次ドーパントが導電層に含まれる場合には、導電層の導電性がさらに高くなる。2次ドーパントの例としては、例えばポリエチレングリコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。導電体組成物中のπ共役系導電性高分子に対する2次ドーパントの質量割合は、0.01以上および100以下が好ましく、0.1以上および50以下がより好ましい。π共役系導電性高分子に対する2次ドーパントの質量割合が0.01以上であれば、2次ドーパントとしての効果が十分に得られることとなり、および2次ドーパントの添加量が100以下であれば、高沸点溶媒である2次ドーパントのブリード(溶出)を抑えることができる。
PEDOTを含む導電体組成物の調製としては、例えばPSSの存在下でEDOTを重合し、水分散体としてPEDOT−PSSを得る方法、PVSの存在下でEDOTを重合し、水分散体としてPEDOT−PVSを得る方法が挙げられる。特に、高い導電性が得られる点から、PEDOT−PSSを得る方法が好ましい。
本発明に用い得るπ共役系導電性高分子の代表的な市販品としては、例えばClevios製CleviosP、およびSigma−Aldrich製PEDOT/PSSシリーズ等が挙げられる。
バインダーとしては、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、アミド樹脂、これらの変性樹脂およびこれらの共重合樹脂からなる群から選択される少なくとも1つを用いることができる。バインダーは、π共役系導電性高分子や基材の構成などによって適宜選択することができる。バインダーとしては、低い吸湿性、高い耐酸性、優れた塗工適性が得られる観点から、ポリエステル系樹脂であることが好ましい。本発明に用いる導電体組成物は、バインダーの原料であるモノマーやオリゴマーを含んでよい。また、モノマーやオリゴマーを重合するために、光開始剤のような重合開始剤を含んでもよい。
バインダーの原料は、例えばポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートである。以下、単官能は、重合性不飽和基を1つ有することを示し、2官能は、重合性不飽和基を2つ有することを示し、3官能は、重合性不飽和基を3つ有することを示す。
バインダーがラジカル重合体であるとき、バインダーの原料は、単官能として、例えばエチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、アクリロイルモルホリン、イソボルニル(メタ)アクリレート、N―ビニルピロリドンからなる群から選択される少なくとも1つである。
バインダーがラジカル重合体であるとき、バインダーの原料は、2官能として、例えばヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールエチレンオキサイド変性ジアクリレート、ネオペンチルグリコールポリエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも1つである。
バインダーがラジカル重合体であるとき、バインダーの原料は、3官能以上として、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシートリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレートからなる群から選択される少なくとも1つである。
バインダーがカチオン重合体であるとき、バインダーの原料は、例えばグリシジルエーテル化合物や脂環式エポキシ化合物などのエポキシ化合物、オキセタン化合物、ビニルエーテル化合物からなる群から選択される少なくとも1つであるが、これらに限定されるものではない。
導電体組成物中のバインダーの含有量は、導電体組成物全量を基準に好ましくは25質量%〜40質量%、より好ましくは27質量%〜38質量%、さらに好ましくは30質量%〜35質量%である。バインダーの含有量が、上記範囲内であれば、良好な導電性が得られると共に、π共役系導電性高分子および金属導電性繊維を、温度、湿度、溶剤、擦過等のストレスから保護することができるため好ましい。
本発明に用い得るバインダーの代表的な市販品としては、例えば高松油脂株式会社製ペスレジンA−645GH等が挙げられる。
さらに、導電体組成物は、金属導電性繊維、π共役系導電性高分子およびバインダーに加えて添加剤を含み得る。
添加剤としては、例えば重合開始剤、架橋剤、溶剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、金属腐食防止剤、pH調整剤、有機粒子、無機粒子、顔料、染料、微細繊維、帯電防止剤、核剤、および濡れ剤や消泡剤のような塗工助剤等が挙げられる。
導電体組成物中の添加剤の含有量は、導電層の表面電気抵抗値および全光線透過率に大きく影響を与えない範囲内であれば特に限定されないが、導電体組成物全量を基準に好ましくは2質量%〜7質量%、より好ましくは3質量%〜4質量%である。
導電体組成物は、上記成分を、従来既知の装置および方法、例えばスリーワンモーター、ホモジナイザー等を用いて混合することにより得ることができる。
得られた導電体組成物は、絶縁層上の少なくとも片面に適用し、乾燥および/または硬化することにより導電層を形成することができる。
導電体組成物は、従来既知の装置および方法、例えばブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ロッドブレードコーター、リップコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スピンコーター等を用いて塗布する方法、スクリーン印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビアオフセット印刷、インクジェット印刷等により印刷する方法等によって、絶縁層の少なくとも片面に適用することができる。
次いで適用された導電体組成物は、乾燥および/または硬化することができる。乾燥および/または硬化は、例えば加熱送風乾燥機や真空乾燥機等を用いて行うことができる。また、乾燥および/または硬化は、加熱炉や赤外線ランプを用いて、適切な場合には紫外線等の活性エネルギー線を照射して行うこともできる。
このようにして得られた導電層は、好ましくは50nm〜170nm、より好ましくは70nm〜140nm、さらに好ましくは80nm〜120nmの厚みを有する。導電層の厚みが170μmを超えると、π共役系導電性高分子由来の色味が濃くなることにより全光線透過率が低下する場合があり、および導電層の厚みが50μm未満であると、表面電気抵抗値が上昇する場合がある。
本発明の導電性シートをパーシャルエッチング法で処理することにより、パーシャルエッチング法に基づく導電性基材が得られる。ここで、パーシャルエッチング法とは、エッチャントと導電層との接触により、金属導電性繊維は除去されおよびπ共役系導電性高分子は不活化されることとなるが、不活化されたπ共役系導電性高分子は絶縁層上に残存する非導電性層の形成方法のことである。したがって、本発明の導電性シートをパーシャルエッチング法で処理することにより、導電層の少なくとも一部において、金属導電性繊維が除去され、およびπ共役系導電性高分子が不活化されるとともに、不活化されたπ共役系導電性高分子は絶縁層上に残存する導電性基材が得られることとなる。
本発明では、パーシャルエッチング法は、
1)絶縁層の少なくとも片面に形成された導電層の表面にレジスト膜を所定のパターンで形成する工程、
2)前記レジスト膜で被覆されていない部分の導電層において、エッチャントを用いてπ共役系導電性高分子を不活化し、および金属導電性繊維をする除去する工程、および
3)次いで前記レジスト膜を溶解または膨潤させて除去する工程
を含み得る。
工程1)では、レジスト膜を形成するために、樹脂および溶媒から構成されるレジスト膜組成物を用い得る。レジスト膜組成物に用いる樹脂の例としては、熱硬化性樹脂、例えばポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、エポキシ樹脂は、エッチャントからパターン部分を保護し、およびエッチング後の剥離性が良いことから好ましい。
レジスト膜組成物に用いる溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、メチルエチルケトン、酢酸エチル等が挙げられる。これらの中でも、導電性膜の性能を損なわない点から酢酸エチルが好ましい。
レジスト膜組成物は、必要に応じて架橋剤、無機充填材、有機充填材、チキソトロピー性付与剤、カップリング剤、消泡剤、分散剤、帯電防止剤、着色剤、開始剤等の添加剤を適量含み得る。
レジスト膜組成物の粘度は、塗布方法、レジスト膜の厚み等に応じて適宜調節することができる。レジスト膜組成物の粘度は、B型粘度計(TOKI社製、RB−80L)を用いて25℃にて測定した値が好ましくは100〜100000mPa・s、より好ましくは1000〜50000mPa・sである。
レジスト膜組成物は、例えばスクリーン印刷、フォトレジスト法など公知の方法等により導電層上に所定のパターンでレジスト膜を形成することができる。
次いで適用されたレジスト膜は、溶媒を除去するために、例えば加熱送風乾燥機や真空乾燥機等を用いて乾燥することができる。また、加熱炉や赤外線ランプ等を用いて硬化することができる。
工程2)では、前記レジスト膜で被覆されていない部分を、エッチャントを用いてπ共役系導電性高分子を不活化し、および金属導電性繊維を溶解させて除去する。したがって、導電層において、エッチャントにより処理された部分、すなわち、レジスト膜で被覆されていない部分は非導電性パターンとなり、エッチャントによって処理されない部分、すなわち、レジスト膜で被覆されている部分は導電性パターンとなる。
エッチャントは、π共役系導電性高分子の導電性を消失させ、および金属導電性繊維を溶解することができるものであれば特に限定されない。エッチャントの例としては、次亜塩素酸溶液、溶液中で次亜塩素酸を生成する化合物の溶液、例えばジクロロイソシアヌル酸溶液、ジクロロイソシアヌル酸塩溶液、例えばジクロロイソシアヌル酸ナトリウム溶液およびジクロロイソシアヌル酸カルシウム溶液等、トリクロロイソシアヌル酸溶液、次亜塩素酸塩溶液、例えば次亜塩素酸ナトリウム溶液および次亜塩素酸カルシウム溶液等、臭素酸塩溶液、例えば臭素酸ナトリウム溶液および臭素酸カリウム溶液等、過マンガン酸塩溶液、例えば過マンガン酸亜鉛溶液、過マンガン酸マグネシウム溶液および過マンガン酸バリウム溶液等、およびこれらの溶液の混合物等が挙げられる。これらの中でも、次亜塩素酸塩溶液は、π共役系導電性高分子に対して高い不活化性を有する点から好ましい。
また、エッチャントは、溶媒として、水、有機溶剤、例えばメタノールやエタノール等のアルコール、酢酸等のカルボン酸、アセトンやメチルエチルケトン等のケトン、ジエチルエーテル等のエーテルおよびこれらの混合物を含み得るが、好ましくは水、および水と有機溶剤との混合物である。
エッチャントのpH(25℃)は、π共役系導電性高分子の良好な不活化が得られる点から、4〜13であることが好ましく、5〜8であることがより好ましい。エッチング液の粘度は、エッチング処理適性の点から、1〜100mPa・sであることが好ましく、1〜50mPa・sであることがより好ましい。
導電性シートとエッチャントとを接触させるために、導電層、絶縁層およびレジスト膜が積層された導電性シートにエッチャントを噴き付けるスプレー法、前記導電性シートをエッチャントに浸漬する方法等を用いることができる。サイドエッチング量を抑え、良好なパターンの解像性が得られることからスプレー法が好ましい。
スプレー法は、ウェットエッチング法に通常用いられる装置を用いて行うことができる。
エッチャントは、常温で用いることができ、10〜28℃の温度範囲であればよい。
エッチャントを導電性シートに接触させる時間は、好ましくは10秒〜60秒、より好ましくは20秒〜40秒である。エッチャントに導電性シートを接触させる時間が上記範囲内であれば、レジスト膜で被覆されていない部分のπ共役系導電性高分子を充分に不活性化することができ、金属導電性繊維を溶解させることができる。
エッチャントによるパーシャルエッチングの後、必要に応じて導電性シートに付着したエッチャントを純水などにより洗い流し、乾燥させることができる。
工程3)では、レジスト膜除去用溶液を用いてレジスト膜を除去することができる。レジスト膜除去用溶液としては、エチレングリコール等の多価アルコール類、アセトン等のケトン類、希アンモニア水等のアルカリ溶液、アミン系溶剤等を用いることができるが、レジスト膜を溶解または膨潤させることができ、かつ、導電層および絶縁層への影響が小さいものであれば特に制限されずに用いることができる。これらの中でも、レジスト膜の除去性に優れ、および導電層および絶縁層への影響が小さいことから、希アンモニア水が好ましい。
レジスト膜の除去は、導電層と絶縁層とレジスト膜とが積層された導電性シートを上記レジスト膜除去用溶液に浸漬する方法、前記導電性シートに上記レジスト膜除去用溶液を吹き付ける方法を用いて行うことができる。レジスト膜の除去を効率的に行うために、レジスト膜除去用溶液を加温することもできる。
レジスト膜の除去後、必要に応じて導電性シートに付着したレジスト膜除去用溶液を純水等により洗い流し、乾燥することができる。
得られた導電性基材は、金属導電性繊維、π共役系導電性高分子およびバインダーを含んでなる第1領域と、金属導電性繊維、π共役系導電性高分子およびバインダーを含み、および金属導電性繊維の含有量は、第1領域における金属導電性繊維の含有量より少ない第2領域と、および不活化されたπ共役系導電性高分子およびバインダーを含み、および金属導電性繊維を含まない第3領域とを有し得る。
第1領域は、π共役系導電性高分子が失活されておらず、および金属導電性繊維が除去されていない導電性の領域である。第1領域の表面電気抵抗値は、好ましくは130Ω/sqより小さく、より好ましくは100Ω/sqより小さく、さらに好ましくは70Ω/sqより小さい、である。
第2領域は、導電性シートの平面方向にエッチングが進行するサイドエッチングにより第1領域と第3領域の間に形成される領域である。第2領域の幅、すなわち、サイドエッチング量は、好ましくは0.3μm〜6μm、より好ましくは0.3μm〜4μm、さらに好ましくは0.3μm〜3μmである。第2領域の幅は、光学顕微鏡(明視野にて500倍で観察)を用いて測定することができる。
また、第2領域では、金属導電性繊維が完全に溶解せずに一部残存し、および失活されていないπ共役系導電性高分子が存在する。したがって、第2領域は、金属導電性繊維の含有量が第1領域における金属導電性繊維の含有量より少なく、導電性は完全に失われていない。
第2領域の表面電気抵抗値は、好ましくは130Ω/sq〜1×10Ω/sq、より好ましくは130Ω/sq〜500Ω/sq、さらに好ましくは130Ω/sq〜200Ω/sqである。なお、第2領域の表面電気抵抗値は、以下の実施例において説明する表面電気抵抗値の測定(2)により得られた値である。
第3領域は、エッチャントによりπ共役系導電性高分子の電導性が失活され、金属導電性繊維が除去された非導電性の領域である。第3領域の表面電気抵抗値は、好ましくは1×10Ω/sqより大きく、より好ましくは1×10Ω/sqより大きく、さらに好ましくは1×1012Ω/sqより大きい。
一般に、一定の表面電気抵抗値を有する導電膜の全光線透過率は、導電膜中の金属ナノワイヤーの含有量が多く、およびπ共役系導電性高分子の含有量が少ない方が、π共役系導電性高分子の含有量が多く、および金属ナノワイヤーの含有量が少ない方に比べ高くなる傾向がある。これは、金属ナノワイヤーの含有量が多くなることにより、色味を有し、および全光線透過率の低下を生じさせるπ共役系導電性高分子の含有量が少なくなるからである。また、本発明では、導電膜にパーシャルエッチングを施すことにより、導電膜中の金属導電性繊維が消失し、その部分が空洞化するため、金属導電性繊維が残存する量が少ない領域ほど全光線透過率が高くなる傾向がある。したがって、第3領域の全光線透過率は、第2領域の全光線透過率より高く、第2領域の全光線透過率は、第1領域の全光線透過率より高くなる傾向がある。この場合、第3領域の全光線透過率と第1領域の全光線透過率との差が1.3%より小さいことが好ましい。
第1領域の全光線透過率は、88.0%より大きいことが好ましく、第2領域の全光線透過率は、第1領域の全光線透過率と同等であることが好ましい。また、第3領域の全光線透過率は、好ましくは第1領域の全光線透過率との差が1.3%より小さく、より好ましくは0.8%より小さく、特に好ましくは第1領域と同じ全光線透過率である。
このように、本発明では、第1領域と第3領域の間に第2領域が形成され、非導電性部分である第3領域に失活されたπ共役系導電性高分子が存在することにより、パターンが目立たない導電性基材を製造することができる。また、本発明によれば、サイドエッチング量を抑え、良好な解像性で導電性パターンを形成することができる。
本発明により製造された導電性基材は、良好な導電性および全光透過率を有するパターンを優れた解像性で有し、およびそのパターンが視認され難いので、大型のタッチパネル等に好ましく用いることができる。
[表面電気抵抗値の測定(1)]
三菱化学アナリテック株式会社製ロレスタEP/MCP−T360Fを用いて、JIS K7194に準拠する手法により測定した。
[表面電気抵抗値の測定(2)]
第2領域は、その幅が狭く、上記の表面電気抵抗値の測定(1)に従って表面電気抵抗値を行うことができない。したがって、本発明では、第2領域の表面電気抵抗値は、マルチ計測器株式会社製ポケットマルチメーターMCD008を用いて、2端子間を20mmとして測定した2端子間抵抗値を、表面電気抵抗に換算することにより求めた。2端子間抵抗値から表面抵抗値への換算は、まず、表面電気抵抗検出可能な導電膜のサンプルを、以下に説明する導電体組成物の調製に従って得られる導電体組成物を用いて表面電気抵抗値を変化させて作製し、次に各サンプルについて測定した表面電気抵抗値および2端子間抵抗値から最小二乗法を用いて得られた近似直線に基づく以下の式:
表面電気抵抗値(Ω/sq)=2端子間抵抗値(Ω)÷3.4489
より算出した。各サンプルについて測定した表面電気抵抗値および2端子間抵抗値を以下の表1に示す。
Figure 2016096113
[全光線透過率の測定]
日本電色工業株式会社製ヘーズメーター(NDH5000)にて、JIS K7105(ASTM)に準拠する手法により測定した。
[第2領域の幅の測定]
光学顕微鏡(KEYENCE株式会社製VK−X100)を用いて明視野にて50倍にて測定を行った。
[外観評価]
導電性基材の表面に透過光と反射光をあてて観察し、パターン部分の見え難さを目視で評価した。
[導電体組成物1の調製]
銀ナノワイヤー(Cold stones社製CST−NW−S40)を水に分散した銀ナノワイヤー分散液(固形分濃度1.0%)、PEDOT−PSS(Clevios社製CleviosP)の固形分濃度1%水分散液、水で希釈したバインダー(高松油脂株式会社製ペスレジンA−645GH、ポリエステル系樹脂)の1%分散液、および添加剤として水とメタノールの等量混合液にて希釈した界面活性剤(AGCセイミケミカル株式会社製サーフロンS−386)の1%溶液を、銀ナノワイヤー:PEDOT−PSS:バインダー:界面活性剤の質量割合(部数)が20:80:50:6となるように混合した。この混合物を、最終固形分濃度が1.0%となるようにメタノールで希釈した後、常温においてスリーワンモーター(HEIDON (新東科学)製、BLh−300)を用いて20分攪拌し、導電体組成物1を得た。
[導電体組成物2(銀ナノワイヤーを含まない)の調製]
PEDOT−PSS(Heraeus社製CleviosP)の固形分濃度1.93%水分散液、水で希釈したバインダー(高松油脂株式会社製ペスレジンA−645GH、ポリエステル系樹脂)の1%分散液、および添加剤として水とメタノールの等量混合液にて希釈した界面活性剤(AGCセイミケミカル株式会社製サーフロンS−386)の1%溶液を、PEDOT−PSS:バインダー:界面活性剤の質量割合(部数)が100:50:6となるように混合した。この混合物を、最終固形分濃度が1.0%となるようにメタノールで希釈した後、常温においてスリーワンモーター(HEIDON (新東科学)製、BLh−300)を用いて20分攪拌し、導電体組成物2を得た。
[アンカー層付きPET基材の調製]
易接着層付きPET基材(東レ株式会社製ルミラーU483、厚み100μm、表面電気抵抗値1.0×10Ω/sq以上、全光線透過率93%)上にステンレス製バーコーター(番手No.4)を用いてアンカー剤(アイカ工業株式会社製ウレタンアクリレート系のUV硬化型樹脂、固形分濃度をメチルエチルケトンで20%に調整)を1.0μmの厚みで塗布した。次いで80℃にて2分間乾燥し、UV照射(アイグラフィックス株式会社製のUV照射装置(ECS−301G)、照度0.3mJ/cm)して、アンカー層付きPET基材を得た。得られたアンカー層付きPET基材の表面抵抗値は1.0×10Ω/sq以上、全光線透過率の値は92.6%であった。
実施例1
上記の通り得られたアンカー層付きPET基材のアンカー層塗布面にコロナ処理(春日電機株式会社製、放電量180W/分/m)を施し、絶縁層として用いた。その後、上記導電体組成物を、ステンレス製バーコーター(番手No.9)を用いて100nmの厚みで、アンカー層付きPET基材上に塗布した。次いで100℃にて2分間乾燥し、導電性シートを得た。この導電層の表面電気抵抗値は、105Ω/sqであった。
次いでエポキシ系熱硬化型樹脂(Heraeus製Clevios−Set−S)を、ステンレス(GTSC)製400メッシュスクリーン版を用いて上記導電性シート上に塗布した後、85℃にて5分間硬化させ、8μmの厚みを有するレジスト膜を形成した。
その後、レジスト膜が形成された導電性シートを、エッチャントとして次亜塩素酸ナトリウム1%水溶液(和光純薬工業株式会社製)を用いて、スプレー法(スプレー圧0.2mPa、20℃)により10秒間パーシャルエッチングを行った。
導電性シートを純水で水洗し、および乾燥した後、常温において1%アンモニア水溶液(関東化学工業株式会社製)中に30秒間浸漬し、レジスト膜を導電性シートから除去し、次いで純水での水洗および乾燥後、導電性基材を得た。
得られた導電性基材について、上記測定方法に従って、第1領域および第3領域における全光線透過率および表面電気抵抗値、ならびに第2領域の表面電気抵抗値および幅(サイドエッチング量)を測定し、外観評価を行った。測定結果を以下の表3に示す。
実施例2乃至13、および比較例1乃至10
以下の表2に記載のエッチング条件にてパーシャルエッチングを行ったことを除いては、実施例1と同様にして導電性基材を製造した。なお、表2記載中の浸漬法では、前記手順で得られた導電性シートに、エッチャントが溜まった容器中に所定時間、完全に漬すことによりパーシャルエッチングを施した。各実施例および比較例において得られた導電性基材について、上記測定方法に従って、第1領域および第3領域における全光線透過率および表面電気抵抗値、ならびに第2領域の表面電気抵抗値および幅(サイドエッチング量)を測定し、外観評価を行った。測定結果を以下の表3に示す。
比較例11および12
上記で得られたアンカー層付きPET基材のアンカー層塗布面にコロナ処理(春日電機株式会社製、放電量180W/分/m)を施し、絶縁層として用いた。その後、銀ナノワイヤー(Cold stones社製CST−NW−S40)を水に分散した銀ナノワイヤー分散液(固形分濃度1.0%)を、ステンレス製バーコーター(番手No.6)を用いて80nmの厚みでアンカー層付きPET基材上に塗布した。次いで100℃にて2分間乾燥し、導電性シートを得た。この導電層の表面電気抵抗値は、10〜1×10Ω/sqの間で安定しなかったため、その後のエッチング評価は中止した。
Figure 2016096113

[熱硬化型樹脂1]
エポキシ系熱硬化型樹脂(Heraeus製Clevios−Set−S)。レジスト膜の塗布および硬化条件は実施例1に従う。
[熱硬化型樹脂2]
エポキシ系熱硬化型樹脂(太陽インキ製X―100―CL1)。レジスト膜の硬化温度80℃、硬化時間15分および厚み10μmとしたことを除いては、実施例1と同様にレジスト膜を形成した。
Figure 2016096113
表3における判定では、第2領域の幅、すなわちサイドエッチング量が0.3μm〜6μmであり、パターンを視認することができない場合は◎とし、サイドエッチング量が0.3μm未満であるか、または6μmを超え、およびパターンを視認することができない場合は○とし、サイドエッチング量が0.3μm〜6μmであり、かつパターンを視認することができないが、第1領域の表面電気抵抗値が200Ω/sqを超える場合は△とし、第2領域の幅および第1領域の表面電気抵抗値にかかわらずパターンを視認することができる場合は×とした。
実施例1乃至7では、サイドエッチング量が小さく、良好な解像性でパターニングを行うことができた。また、第3領域には、失活化されたπ共役系導電性高分子が存在し、および第1領域と第3領域との間に第2領域が存在しているため、パターンが目立つことがなく、良好な外観を有する透明導電性基材が得られた。また、実施例8乃至12では、サイドエッチング量が実施例1乃至7に比べやや大きく、実施例13では、サイドエッチング量が実施例1乃至7に比べやや小さくなっているが、実施例8乃至13からは何れからもパターンが目立ちにくく良好な外観を有する透明導電性基材が得られた。
これに対し、比較例1および2では、サイドエッチング量が大きく、第3領域の導電性を十分に消失させることができなかった。比較例3乃至6では、第2領域および第3領域において、導電層はエッチングにより全て除去され、外観評価においてパターンが明確に視認され、良好な外観を有する導電性基材は得られなかった。さらに、比較例7乃至10では、パターンが目立たない良好な外観を有する透明導電性基材が得られたが、導電性成分としてπ共役系導電性高分子のみの配合のため、第1領域での表面抵抗値が高く、全光線透過率は低い値しか得られなかった。また、比較例11および12では、導電成分として銀ナノワイヤーのみの配合のため、第1領域の表面抵抗は安定せず、エッチング処理を行うことができなかった。このような理由から、比較例7乃至12からは何れからもパターンが目立たない良好な外観を有する透明導電性基材は得られなかった。

Claims (13)

  1. 導電性基材として用いるための、絶縁層の少なくとも片面に、金属導電性繊維、π共役系導電性高分子およびバインダーを含む導電層を有する導電性シートであって、前記導電性基材はパーシャルエッチング法に基づくものである、導電性シート。
  2. 前記金属導電性繊維は、銀ナノワイヤーである、請求項1に記載の導電性シート。
  3. 前記π共役系導電性高分子は、ポリ−3,4−二置換チオフェン類である、請求項1または2に記載の導電性シート。
  4. 前記バインダーは、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、アミド樹脂からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれかに記載の導電性シート。
  5. 前記導電性基材は、
    1)金属導電性繊維、π共役系導電性高分子およびバインダーを含んでなる第1領域、
    2)金属導電性繊維、π共役系導電性高分子およびバインダーを含み、金属導電性繊維の含有量は第1領域における金属導電性繊維の含有量より少ない第2領域、および
    3)不活化されたπ共役系導電性高分子およびバインダーを含み、および金属導電性繊維を含まない第3領域
    を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の導電性シート。
  6. 前記第2領域は、第1領域と第3領域の境界に存在し、および0.3μm〜6μmの幅を有する、請求項5に記載の導電性シート。
  7. 前記第1領域の表面電気抵抗は130Ω/sqより小さく、第3領域の表面電気抵抗は1×10Ω/sqより大きい、請求項5または6に記載の導電性シート。
  8. 第3領域の全光線透過率は、第2領域の全光線透過率より高く、および第2領域の全光線透過率は、第1領域の全光線透過率より高く、第3領域と第1領域の全光線透過率の差は1.3より小さい、請求項5〜7のいずれかに記載の導電性シート。
  9. 各領域は、導電層にパーシャルエッチングを施すことにより形成される、請求項5〜8のいずれかに記載の導電性シート。
  10. パーシャルエッチングは、次亜塩素酸塩溶液、臭素酸塩溶液および過マンガン酸塩溶液からなる群から選択されるエッチャントを用いて行われる、請求項9に記載の導電性シート。
  11. パーシャルエッチングは、スプレー法を用いて行われる、請求項9または10に記載の導電性シート。
  12. パーシャルエッチングは、熱硬化型樹脂をパターニングした後に行われる、請求項9〜11のいずれかに記載の導電性シート。
  13. 絶縁層の少なくとも片面に、
    1)金属導電性繊維、π共役系導電性高分子およびバインダーを含んでなる第1領域、
    2)金属導電性繊維、π共役系導電性高分子およびバインダーを含み、金属導電性繊維の含有量は第1領域における金属導電性繊維の含有量より少ない第2領域、および
    3)不活化されたπ共役系導電性高分子およびバインダーを含み、および金属導電性繊維を含まない第3領域
    を有する導電性基材。
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