JP2016095988A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】負極の幅方向の中央部分に未塗工部を配置することによって、Li析出耐性の向上した耐久性な非水電解質二次電池を提供すること。【解決手段】本発明により、長尺状の正極集電体12の表面に正極活物質層14を備える正極シート10と、長尺状の負極集電体22の表面に負極活物質層24を備える負極シート20とを、長尺状のセパレータシート40を介して重ね合わせ、長尺方向に捲回してなる捲回電極体80を備えた非水電解質二次電池100が提供される。負極シート20の幅方向の中央部分には、上記負極活物質層の形成されていない負極中央未塗工部24nが設けられている。正極シート10の負極中央未塗工部24nと対向する領域には、上記正極活物質層の形成されていない正極中央未塗工部14nが設けられている。そして、負極活物質層24の表面には、オキサラト錯体化合物に由来する皮膜を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は非水電解質二次電池に関する。詳しくは、捲回電極体を備えた非水電解質二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池では、初期充電の際に非水電解質の一部が分解されて、電極(典型的には負極)の表面にその分解物を含む保護皮膜(Solid Electrolyte Interface膜:SEI膜)が形成される。かかる皮膜によって活物質と電解質の界面を安定化し得、電池の耐久性(例えばサイクル特性)が向上し得る。これに関連する技術として、例えば特許文献1,2には、非水電解質中に皮膜形成剤としてリチウムビス(オキサラト)ボレート(以下、単に「LiBOB」と言うことがある。)を含んだ非水電解質二次電池が開示されている。
特開2005−259592号公報 特開2014−026932号公報 特開2006−210031号公報
ところで、車両の動力源(駆動電源)として用いられるような非水電解質二次電池では、長尺状の正極シートと長尺状の負極シートとを長尺状のセパレータシートを介して重ね合わせ、長尺方向に捲回してなる捲回電極体が用いられている。かかる捲回電極体では、非水電解質の浸透(含浸)が概ね捲回軸方向に直交する幅方向の側面(端部)からに限定される。つまり、電極体の総面積に対して非水電解質の入り口が狭く、非水電解質の含浸に長い時間を要する。その結果、電極体内に不可避的な不純物として含まれる電荷担体イオン以外のアルカリ成分(例えばナトリウム成分)が捲回電極体の幅方向の中央部分に偏析し、これによって当該中央部分で皮膜の形成ムラが生じることがある(特許文献2の段落〔0006〕参照)。このような皮膜の形成ムラは電極反応のばらつきに繋がるため、かかる電池では充放電の繰り返しによって相対的に皮膜の厚い部分(局所的に抵抗の増大した部分)に電荷担体成分が析出(例えばリチウムデンドライトが発生)することがある。つまり、皮膜形成剤の添加による耐久性向上の効果をうまく発揮できないことがある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、負極の表面により均質な皮膜を備えることで、Li析出耐性や耐久性の向上した非水電解質二次電池を提供することにある。
本発明により、長尺状の正極集電体の表面に正極活物質層を備える正極シートと、長尺状の負極集電体の表面に負極活物質層を備える負極シートとを、長尺状のセパレータシートを介して重ね合わせ、長尺方向に捲回してなる捲回電極体を備えた非水電解質二次電池が提供される。上記負極シートの上記長尺方向と直交する幅方向の中央部分には、上記負極活物質層の形成されていない負極中央未塗工部が設けられている。上記正極シートの上記負極未塗工部と対向する領域には、上記正極活物質層の形成されていない正極中央未塗工部が設けられている。そして、上記負極活物質層の表面には、オキサラト錯体化合物に由来する皮膜を備えている。
ここに開示される電池の負極は、幅方向の中央部分に活物質層を有しない。このため、負極の幅方向の中央部分で上述のような皮膜の形成ムラが生じることがない。したがって、電極反応をより均質に生じさせることができ、電池のLi析出耐性や耐久性を向上することができる。
ところで、特許文献3には、捲回電極体を備える密閉型電池であって、捲回電極体を構成する正負極板の幅方向の中央部分にそれぞれ透孔(電極体内で発生したガスを逃がすための通気路)を有する密閉型電池が開示されている。しかしながら、かかる電池では、製造時に透孔を設ける段階で集電体に「バリ」が発生することがある。そして、当該「バリ」がセパレータを突き破り、後に短絡の要因となる問題がある。
本発明の一実施形態に係る模式図であり、(a)は非水電解質二次電池の縦断面図を、(b)は捲回電極体の部分断面図を示している。 比較例に係る模式図であり、(a)は非水電解質二次電池の縦断面図を、(b)は捲回電極体の部分断面図を示している。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は必ずしも実際の寸法関係を反映するものではない。
図1(a)は、一実施形態に係る非水電解質二次電池の断面構造を模式的に示す縦断面図である。図1(a)に示すように、ここで開示される非水電解質二次電池100は、扁平形状に捲回された捲回電極体80と、図示しない非水電解質と、が扁平な直方体形の電池ケース50に収容された構成を有する。電池ケース50としては、例えばアルミニウム等の軽量な金属材製のものを好ましく採用し得る。電池ケース50の上面(蓋体)には、捲回電極体80の正極10と電気的に接続する外部接続用の正極端子70、および捲回電極体80の負極20と電気的に接続する負極端子72が設けられている。
図1(b)は、捲回電極体の断面構造を示す模式図である。図1(b)に示すように、捲回電極体80は、長尺状の正極シート10と、長尺状の負極シート20とを、長尺状のセパレータシート40を介して重ね合わせ、かかる積層体を長尺方向に捲回することにより、構成されている。
正極シート10は、長尺状の正極集電体12と、その表面に形成された正極活物質層14と、を備えている。正極集電体12としては、導電性の良好な金属(例えばアルミニウム、ニッケル等)からなる導電性部材を好適に採用し得る。
正極活物質層14は、正極集電体12の表面に、長尺方向に沿って所定の幅で2本の帯状に形成されている。換言すれば、正極集電体12の長手方向に直交する幅方向の中央部分には、正極活物質層14が形成されずに正極集電体12の露出した正極中央未塗工部14nが帯状に設けられている。正極中央未塗工部14nは、典型的には一方の正極活物質層14の端部から他の一方の正極活物質層14の端部までの幅長Xの中心を含む領域である。正極中央未塗工部14nの幅方向の長さL1は特に限定されないが、上記幅長Xを100%としたときに、凡そ2〜6%程度であり得る。また、正極集電体12の幅方向の一方の縁部(端部)にも、正極活物質層14が形成されず正極集電体12が露出した正極端部未塗工部が設けられている。正極端部未塗工部には正極集電板が付設され、上記正極端子と電気的に接続されている。
正極活物質層14は、少なくとも正極活物質を含んでいる。典型的には、さらに導電材やバインダを含んでいる。正極活物質としては、例えば、LiNiO、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNi0.5Mn1.5、LiFePO等のリチウム複合金属酸化物が例示される。なかでも、熱安定性やエネルギー密度の観点から、層状構造のリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物が好ましい。導電材としては、例えば、カーボンブラック(例えば、アセチレンブラックやケッチェンブラック)、活性炭、黒鉛等の炭素材料が例示される。また、バインダとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のハロゲン化ビニル樹脂やポリエチレンオキサイド(PEO)等のポリアルキレンオキサイドが例示される。
負極シート20は、長尺状の負極集電体22と、その表面に形成された負極活物質層24と、を備えている。負極集電体22としては、導電性の良好な金属(例えば、銅、ニッケル等)からなる導電性材料を好適に採用し得る。
負極活物質層24は、負極集電体22の表面に、長尺方向に沿って正極活物質層14よりも幅広に2本の帯状に形成されている。換言すれば、負極集電体22の長手方向に直交する幅方向の中央部分には、負極活物質層24が形成されずに負極集電体22の露出した負極中央未塗工部24nが帯状に設けられている。負極中央未塗工部24nは、典型的には一方の負極活物質層24の端部から他の一方の負極活物質層24の端部までの幅長Yの中心を含む領域である。負極中央未塗工部24nの幅方向の長さL2は特に限定されないが、典型的には正極中央未塗工部14nの幅長L1よりも短く、上記幅長Yを100%としたときに、凡そ4〜12%程度であり得る。これにより、本願発明の効果と高エネルギー密度とをより高いレベルで実現することができる。また、負極集電体22の幅方向の一方の縁部(端部)にも、負極活物質層24が形成されず負極集電体22が露出した負極端部未塗工部が設けられている。負極端部未塗工部には負極集電板が付設され、上記負極端子と電気的に接続されている。
負極活物質層24は、少なくとも負極活物質を含んでいる。典型的には、さらに増粘剤やバインダを含んでいる。負極活物質としては、例えば、黒鉛(グラファイト)、難黒鉛化炭素(ハードカーボン)、易黒鉛化炭素(ソフトカーボン)、これらの組み合わせからなる炭素材料が例示される。なかでも、高エネルギー密度の電池を実現する観点から、黒鉛系の炭素材料が好ましい。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)やメチルセルロース(MC)等のセルロース類が例示される。バインダとしては、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のゴム類やポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のハロゲン化ビニル樹脂が例示される。
負極活物質層24の表面(典型的には負極活物質の表面)には、オキサラト錯体化合物由来の成分を含んだ皮膜が形成されている。これにより、負極と非水電解質との界面が安定化されている。なお、負極にオキサラト錯体化合物由来の皮膜が形成されているか否かは、従来公知の各種構造解析法を利用して確認することができる。例えば、X線吸収微細構造解析(XAFS:X-ray Absorption Fine Structure)、飛行時間型二次イオン質量分析(TOF−SIMS:Time-of-Flight Secondary Ion Mass Spectrometry)等を利用することができる。これらの分析によれば、負極活物質層24の最表面の元素組成やその結合に関する情報を得ることができ、負極活物質層24の表面にオキサラト錯体化合物由来の成分(例えば、C 2−、B、P)を含むかどうかを判別することができる。
また、正極活物質層14と負極活物質層24との間には、長尺状のセパレータシート40が配置されている。セパレータシート40としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂から成る多孔質樹脂シート(フィルム)が例示される。なかでも、ポリオレフィン系の多孔質樹脂シート(例えばPEやPP)が好ましい。
非水電解質は、典型的には非水溶媒と支持塩とを含んでいる。支持塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩等が例示される。なかでも、LiPF、LiBF等のリチウム塩が好ましい。非水溶媒としては、例えば、カーボネート類、エステル類、エーテル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の非プロトン性溶媒が例示される。なかでも、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等のカーボネート類が好ましい。
好適な一態様では、非水電解質中にさらにオキサラト錯体化合物(オキサラト錯イオンの形態であり得る。)を含んでいる。上述の通り、電池構築時に非水電解質に含ませたオキサラト錯体化合物は、初回充電時に分解され、負極(負極活物質層)の表面に皮膜を形成するために消費される。したがって、非水電解質中のオキサラト錯体化合物は、1回以上の充電処理後に完全に消失することもあり得る。しかしながら、電池の状態においてなお非水電解質中にオキサラト錯体化合物が残存していると、例えば充放電サイクルの繰り返し等によって予期しない負極活物質の割れや負極活物質層の剥がれ等の事態が生じた場合にも、露出した負極(負極活物質)の表面に新たな皮膜を形成することができるという利点がある。
このような非水電解質二次電池は、例えば、以下の工程を包含する製造方法によって製造することができる。なお、各構成部材の詳細については既に上述した通りであるので、ここでは詳細な説明を省略する。
すなわち、先ず、(1)上述のような構成の正極シートと負極シートとを、セパレータシートを介して重ね合わせ、長尺方向に捲回して、捲回電極体を作製する。
次に、(2)非水溶媒中に支持塩とオキサラト錯体化合物とを添加して、非水電解質を調製する。オキサラト錯体化合物としては、例えば、(i)中心原子としてのホウ素(B)に少なくとも一つのシュウ酸イオン(C 2−)が配位した4配位の構造部分を有する化合物;(ii)中心原子としてのリン(P)少なくとも一つのシュウ酸イオン(C 2−)が配位した6配位の構造部分を有する化合物;等が例示される。なかでも、なかでも、支持塩と同じカチオン種(電荷担体イオン)を含む化合物が特に好ましい。具体例として、リチウムビスオキサレートボレート(Li[B(C];LiBOB)、リチウムジフルオロオキサレートボレート(Li[BF(C)];LBFO)、リチウムジフルオロビスオキサレートホスフェート(Li[PF(C];LPFO)等が挙げられる。なかでも、低抵抗化の観点からLiBOBが好ましい。
次に、(3)電池ケース内に上記捲回電極体と非水電解質とを封入して、電池組立体を構築する。
そして、(4)当該電池組立体を少なくとも1回充電処理(初期充電)する。これにより、オキサラト錯体化合物が電気的に分解されて、負極の表面に皮膜が形成される。ここに開示される負極は幅方向の中央部分に活物質層を有しない。このため、従来品に比べて、負極の表面により均質な皮膜を備えることができる。なお、初期充電時の充電レートは、短時間で均質な皮膜を形成する観点から、例えば0.1〜10C程度(例えば0.2〜2C)とするとよい。また、正負極端子間の電圧(典型的には最高到達電圧)は、例えば使用する活物質や非水溶媒の種類等にもよるが、4.5〜5.5V程度とすることができる。なお、充電は1回でもよく、例えば放電を挟んで2回以上繰り返し行うこともできる。また、充電状態を保ったまま所定の期間保持(エージング)することもできる。
ここに開示される非水電解質二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)は、捲回電極体を備えることで高エネルギー密度や高容量を実現し得る。また、オキサラト錯体化合物添加の効果が好適に発揮され、従来品に比べて耐久性に優れていることを特徴とする。例えば、Li析出耐性が高く、充放電を繰り返しても容量低下の少ないものであり得る。したがって、かかる特徴を活かして、例えばハイブリッド車両や電気車両の動力源(駆動電源)として好適に利用し得る。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
<実施例>
実施例では、図1(a)に示すような非水電解質二次電池100を構築した。具体的な手順は以下のとおりである。
先ず、負極活物質としてのグラファイト(C)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)およびカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、質量比率が98:1:1となるよう秤量し、イオン交換水とを混合して、スラリー状組成物を調製した。この組成物を、厚み凡そ10μmの長尺状の銅箔(負極集電体)22に、幅方向の中央部分に未塗工部(負極中央未塗工部)24nを残すように2本の帯状に塗工して、乾燥およびプレスし、負極シート20を作製した(図1(b)参照)。なお、負極中央未塗工部24nの幅方向の長さL2は、幅長Yを100%としたときに、幅長Yの中心を含む凡そ8%の領域であった。
次に、正極活物質としてのリチウム遷移金属複合酸化物(Li1.00Ni0.38Co0.32Mn0.30)と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、質量比率が91:6:3となるよう秤量し、N−メチルピロリドン(NMP)と混合して、スラリー状組成物を調製した。この組成物を、厚み凡そ15μmの長尺状のアルミニウム箔(正極集電体)12に、幅方向の中央部分に未塗工部(正極中央未塗工部)14nを残すように2本の帯状に塗工して、乾燥およびプレスし、正極シート10を作製した(図1(b)参照)。なお、正極中央未塗工部14nの幅方向の長さL1は、幅長Xを100%としたときに、幅長Xの中心を含む凡そ4%の領域であった。
次に、上記作製した正極シート10と負極シート20とを、セパレータシート40(ここでは、ポリエチレン層の両面にポリプロピレン層が積層された三層構造のものを用いた。)を介して重ね合わせて捲回し、得られた捲回電極体80を側面方向から押しつぶして拉げさせることによって扁平形状に成形した。そして、この捲回電極体80を電池ケース50に収容し、非水電解質を注液した。なお、非水電解質としては、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とジメチルカーボネート(DMC)とを30:30:40の体積比率で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを凡そ1mol/Lの濃度で溶解し、さらに、オキサラト錯体化合物としてのリチウムビス(オキサラト)ボレート(LiBOB)を0.02mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。構築した電池組立体に、コンディショニング処理とエージング処理(60℃、20時間)を施し、実施例に係る電池組立体を得た。
25℃の環境下において、上記電池組立体を以下の(1)〜(3)に従って3.0Vから4.1Vの電圧範囲で充放電した。これにより、初期充電を行った。
(1)電圧が4.1Vとなるまで5Aで定電流充電(CC充電)した後、電流が0.01Aになるまで定電圧充電(CV充電)を行う。
(2)1時間休止する。
(3)電圧が3.0Vとなるまで5Aで定電流放電(CC放電)した後、電流が0.01Aになるまで定電圧放電(CV放電)を行う。
そして、(3)CCCV放電の放電容量を電池容量(初期容量)とした。
このようにして、実施例に係る非水電解質二次電池100を構築した。
<比較例>
比較例では、図2(a)に示すような非水電解質二次電池100aを構築した。すなわち、図2(b)に示すように、正極シート10aおよび負極シート20aの作製時において、それぞれ、中央未塗工部14n,24nを設けなかった(換言すれば、長尺状の正極集電体12の表面に正極活物質層14aを備える正極シート10aと、長尺状の負極集電体22の表面に負極活物質層24aを備える負極シート20aとを、長尺状のセパレータシート40を介して重ね合わせ、長尺方向に捲回してなる捲回電極体80aを用いた)こと以外は上記実施例と同様にして、比較例に係る非水電解質二次電池100aを構築した。
<Li析出耐性の評価>
上記構築した非水電解質二次電池をSOC60%の状態に調整した後、−30℃の環境下において、以下の(1)、(2)を1サイクルとして、4000サイクルの充放電を繰り返した。
(1)40Cのハイレートで0.1秒間CC充電する。
(2)0.4Cのレートで10秒間CC放電する。
4000サイクル後に初期容量と同様にパルス充放電後の電池容量を算出し、パルス充放電後の電池容量と初期容量から、次式:容量維持率(%)=(パルス充放電後の電池容量/初期容量×100;により、容量維持率を算出した。
その結果、ハイレートパルス充電後の実施例の電池の容量維持率は90%であった。これに対して、比較例の電池の容量維持率は84%であった。この理由としては、負極に負極中央未塗工部を設けることによって、オキサラト錯体化合物由来の皮膜が負極の表面に均質に形成され、Li析出耐性が向上したためと考えられる。かかる結果は、本発明の技術的意義を示すものである。
以上、本発明を詳細に説明したが、上記実施形態および実施例は例示にすぎず、ここで開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
10、10a 正極シート(正極)
12 正極集電体
14、14a 正極活物質層
14n 正極中央未塗工部
20、20a 負極シート(負極)
22 負極集電体
24、24a 負極活物質層
24n 負極中央未塗工部
40 セパレータシート(セパレータ)
50 電池ケース
70 正極端子
72 負極端子
80、80a 捲回電極体
100、100a 非水電解質二次電池

Claims (1)

  1. 長尺状の正極集電体の表面に正極活物質層を備える正極シートと、長尺状の負極集電体の表面に負極活物質層を備える負極シートとを、長尺状のセパレータシートを介して重ね合わせ、長尺方向に捲回してなる捲回電極体を備えた非水電解質二次電池であって、
    前記負極シートの前記長尺方向と直交する幅方向の中央部分には、前記負極活物質層の形成されていない負極中央未塗工部が設けられており、
    前記正極シートの前記負極未塗工部と対向する領域には、前記正極活物質層の形成されていない正極中央未塗工部が設けられており、
    前記負極活物質層の表面には、オキサラト錯体化合物に由来する皮膜を備えている、非水電解質二次電池。
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