JP2016095956A - 放電灯用電極およびフラッシュランプ - Google Patents

放電灯用電極およびフラッシュランプ Download PDF

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Kengo Yamazaki
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Abstract

【課題】 高い繰り返し周期において高電流密度で点灯させるランプの電極として用いた場合にも、電子放射性物質の蒸発が抑制される放電灯用電極の提供。また、高い繰り返し周期において高電流密度で点灯させた場合にも、電子放射性物質の蒸発が抑制されて長寿命が得られるフラッシュランプの提供。
【解決手段】 放電灯用電極は、高融点金属粉末の多孔質焼結体からなる電極基材に電子放射性物質が含浸されてなる多孔質含浸体からなる放電灯用電極であって、前記電子放射性物質が、カルシウムおよびアルミニウムを含有する複合金属酸化物であり、前記多孔質含浸体の見掛気孔率が1%以上60%以下であることを特徴とする。本発明のフラッシュランプは、上記の放電灯用電極を備えることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高電流密度、高い繰り返し周期で点灯するフラッシュランプ、および、これに備えられる放電灯用電極に関する。
フラッシュランプは、銀塩カメラやデジタルカメラなどの撮影装置に備えられる照明として幅広く使用されている。近年においては、フラッシュランプの瞬間的なエネルギー放出特性を利用して、固体レーザの励起や表面加熱などの産業用途にも用いられている。
このようなフラッシュランプの電極としては、従来、例えばBaやCsなどの電子放射性物質(エミッタ物質)を高融点金属粉末と共に焼結してなる含浸電極(特許文献1)や、ランタン酸化物を含有するタングステンからなるLa−W電極(特許文献2)などが用いられている。
一方、産業用途のフラッシュランプにおいては、工程の処理能力の向上のために高照度化の要請がある。
このため、投入エネルギーの大きなフラッシュランプが求められる傾向にある。具体的には、電流密度の高いフラッシュランプや、高い繰り返し周期で点灯することができるフラッシュランプなどが求められている。
しかしながら、上記の含浸電極を備えるフラッシュランプにおいては、エミッタ物質の蒸気圧が高いため、高電流密度や高い繰り返し周期で点灯させた場合に、当該エミッタ物質が蒸発し、発光管の黒化が促進されてランプ寿命が短くなってしまう、という問題がある。同様に、La−W電極を備えるフラッシュランプにおいても、ランタンが蒸発し、発光管の黒化が促進されてランプ寿命が短くなってしまう、という問題がある。
特開2001−135271号公報 特開2012−234764号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、高い繰り返し周期において高電流密度で点灯させるランプの電極として用いた場合にも、電子放射性物質の蒸発が抑制される放電灯用電極を提供することにある。
本発明の別の目的は、高い繰り返し周期において高電流密度で点灯させた場合にも、電子放射性物質の蒸発が抑制されて長寿命が得られるフラッシュランプを提供することにある。
本発明の放電灯用電極は、高融点金属粉末の多孔質焼結体からなる電極基材に電子放射性物質が含浸されてなる多孔質含浸体からなる放電灯用電極であって、
前記電子放射性物質が、カルシウムおよびアルミニウムを含有する複合金属酸化物であり、
前記多孔質含浸体の見掛気孔率が1%以上60%以下であることを特徴とする。
本発明の放電灯用電極においては、前記電極基材の見掛気孔率が5%以上65%以下であることが好ましい。
本発明のフラッシュランプは、上記の放電灯用電極を備えることを特徴とする。
本発明の放電灯用電極は、電子放射性物質としてカルシウムおよびアルミニウムを含有する複合金属酸化物(以下、「特定のCa・Al複合金属酸化物」ともいう。)を用いた含浸電極である。そして、特定のCa・Al複合金属酸化物は、仕事関数が低いことによって高い電子放射特性が得られ、また、融点が高く、かつ、高温になっても蒸気圧が低いことによって優れた耐蒸発特性を有する。従って、本発明の放電灯用電極を備えるランプを高い繰り返し周期において高電流密度で点灯させた場合であっても、電子放射性物質の蒸発を抑制することができる。
本発明のフラッシュランプは、上記の放電灯用電極を備えているので、高い繰り返し周期において高電流密度で点灯させた場合にも、電子放射性物質の蒸発が抑制される結果、発光管の黒化現象を抑制することができ、その結果、長寿命が得られる。
本発明のフラッシュランプの一例における構成の概略を示す断面図である。 本発明の放電灯用電極の一例における構成の概略を示す断面図である。 本発明の放電灯用電極の表面に開口する気孔を拡大して示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明のフラッシュランプの一例における構成の概略を示す断面図である。
このフラッシュランプ10は、両端が封止され、内部に放電空間Sが形成された、直管状の発光管11を備えている。この発光管11内には、陰極12および陽極13が対向配置されており、当該陰極12または陽極13を先端に有する、例えばタングステンよりなる外部リード棒14、15の各々が、発光管11内をその管軸方向に沿って伸びて配置されている。外部リード棒14、15は、発光管11の両端におけるシール部19,19において当該発光管11に気密に溶着され、外部リード棒14、15の各々の後端が、当該発光管11の外方に突出している。陰極12および陽極13は、例えば半球状の先端部を有する円柱状のものである。
発光管11における陰極12および陽極13の近傍には、図示しない冷却機構によって陰極12および陽極13並びに発光管11を冷却するための縮径部17,17が形成されている。
陽極13は、例えばタングステンなどの高融点金属よりなるものとすることができる。
陰極12は、図2に示されるように、その先端部を構成する電極部12aと、この電極部12aとニッケル接合部12cを介して接合される円柱状の基端部12bとからなる。基端部12bの基端(図2において右端)は、外部リード棒14の先端(図2において左端)に接合されている。
発光管11内において、陰極12は、基端部12bが縮径部17に当接する状態に配置されている。
電極部12aは、以下に説明する本発明の放電灯用電極からなる。
〔放電灯用電極〕
本発明の放電灯用電極は、高融点金属粉末の多孔質焼結体からなる電極基材に電子放射性物質が含浸されてなる多孔質含浸体からなる。具体的には、放電灯用電極は、図3に示されるように、電極基材21における外部に開口する気孔25の内表面を覆う状態に、電子放射性物質からなるエミッタ物質層23が形成されてなる。
電極基材21を形成する高融点金属粉末としては、W、Moなどの粉末を用いることが好ましい。高融点金属粉末としては、Ta、Nb、Zr、Hf、Tiなどの活性高融点金属が混合されていてもよい。
本発明の放電灯用電極を構成する多孔質含浸体に含浸されている電子放射性物質は、特定のCa・Al複合金属酸化物である。
特定のCa・Al複合金属酸化物は、xCaO・Al2 3 からなる。特定のCa・Al複合金属酸化物を構成するxCaO・Al2 3 において、xは1.0<x<3.0であり、好ましくは1.5<x<1.9である。
特定のCa・Al複合金属酸化物を構成するxCaO・Al2 3 において、CaおよびAlは、構造に特段の変化が生じない程度に、不純物として、イオン半径や酸化数が近い元素によって置き替えられていてもよい。
Caと置き替えられる不純物としては、Mg、Srなどが挙げられる。
Alと置き替えられる不純物としては、Ga、Y、Sc、Si、Geなどが挙げられる。
なお、特定のCa・Al複合金属酸化物は、空気中においても極めて安定な物質であるため、管理が容易である、という利点を有する。
この放電灯用電極を構成する多孔質含浸体の見掛気孔率は、1%以上60%以下であり、好ましくは10%以上30%以下である。
放電灯用電極を構成する多孔質含浸体の見掛気孔率が1%未満である場合は、気孔25における多孔質含浸体の表面近傍までが電子放射性物質によって埋められている状態である。従って、スパッタに曝されて発光管の黒化現象が引き起こされて長寿命が得られず、また、エミッタ物質層の表面積が小さいために十分な電子放射特性が得られない。また、多孔質含浸体の見掛気孔率が60%を超える場合は、電子放射性物質の含浸量が極めて少ない状態である。従って、十分な電子放射特性が得られずに放電が不安定なものとなると共に、長寿命が得られない。
本発明において、見掛気孔率とは、ある多孔質試料における、外部に開口する気孔の容積の、当該多孔質試料の全容積に対する割合をいい、具体的には、JIS R2205に準拠して下記式(1)によって算出されるものである。
式(1):見掛気孔率(%)={(W3−W1)/(W3−W2)}×100
〔上記式において、W1は、多孔質試料の乾燥質量、W2は、飽水させた多孔質試料の水中質量、W3は、飽水させた多孔質試料の空中質量である。〕
多孔質含浸体の見掛気孔率は、多孔質試料として多孔質含浸体を用いて測定される。
本発明においては、(W3−W2)で表される、飽水させた多孔質試料の空中質量から飽水させた多孔質試料の水中質量を引いた値は、飽水させた多孔質試料をノギスによって寸法を測定して容積を算出し、この容積に相当する水の質量によって算出した。
電極基材21の見掛気孔率は、例えば5%以上65%以下とされる。
電極基材21の見掛気孔率が5%未満である場合は、気孔の容積が小さいために電子放射性物質の含浸量が極めて少なくなり、また、気孔が多孔質含浸体の表面近傍に散在することとなるため、スパッタに曝されて発光管の黒化現象が引き起こされて長寿命が得られない。また、電極基材21の見掛気孔率が65%を超える場合は、当該電極基材が強度の弱いものとなるため、フラッシュ点灯時の衝撃によって徐々に当該電極基材が崩壊し、これが発光管の管壁に付着する結果、発光管の黒化現象が引き起こされてしまう。
電極基材21の見掛気孔率は、多孔質試料として電極基材21(多孔質焼結体)を用いたことの他は上記と同様にして測定される。
放電灯用電極は、例えば以下のように作製することができる。
まず、CaCO3 およびAl2 3 を、モル比(CaCO3 :Al2 3 )が例えば1.7:1となるよう秤量し、混合する。これを、乾燥窒素中において1350℃で10時間、焼成した後、粉砕し、圧粉成形することにより、xCaO・Al2 3 ペレットを得る。
一方、別途、高融点金属粉末にステアリン酸などの有機バインダーを添加し、円柱状に圧粉成形する。これを水素気流中において1100℃で3時間、次いで真空中において1850℃で2時間、それぞれ焼成することにより、多数の気孔25を有する多孔質焼結体からなる電極基材21を得る。
そして、電極基材21に上記のxCaO・Al2 3 ペレットを載せて、1750℃で2分間、真空中において溶融させることにより、エミッタ物質層23を形成して円柱状の多孔質含浸体を得る。
陰極12は、外部リード棒14との一体物として作製され、これが発光管11に封着されてフラッシュランプ10が製造される。
陰極12と外部リード棒14との一体物は、以下のように作製することができる。
まず、円柱状の基端部12bの基端にドリルであけた穴に、予めニッケルワイヤを巻いた外部リード棒14の先端を差し込み、電気炉または高周波加熱装置によって加熱してニッケルワイヤを溶融させることにより、基端部12bと外部リード棒14とを溶着する。
次いで、基端部12bの先端面にニッケル箔を介して円柱状の上記の多孔質含浸体の基端面が接触するよう、これらを積層し、電気炉または高周波加熱装置によって加熱してニッケル箔を溶融させることにより、基端部12bと多孔質含浸体とを溶着する。
さらに、外部リード棒14に基端部12bおよび多孔質含浸体を接合した一体物を回転させた状態において切削バイトによって多孔質含浸体の先端を切削し、アルミナペーパーで研磨して、半球状にして電極部12aを形成する。これにより、陰極12と外部リード棒14との一体物を作製することができる。
放電空間S内には、例えばアルゴン、キセノン、クリプトンなどの希ガスおよびこれらの混合ガスが発光物質として封入されており、特にキセノンが好ましく用いられる。
発光ガスの封入圧は、静圧で40〜360kPaの範囲とされることが好ましい。
上記のフラッシュランプ10の寸法の一例を挙げると、発光管11の全長が146mm、内径が10mm、外径が12mm、陰極12の外径が9mm、電極部12aの全長が5mm、基端部12bの全長が25mm、陽極13の外径が9mm、全長が10mm、陰極12と陽極13との電極間距離が102mmである。
上記のフラッシュランプ10は、点灯電流が供給されることにより点灯される。
このとき、陰極12の電極部12aを構成する多孔質含浸体においては、エミッタ物質層23を形成する特定のCa・Al複合金属酸化物と電極基材21を形成する高融点金属との界面において、直接的な還元反応(O2-→2e-)が生じ、多数の微細な気孔25内に大量の電子が放出されて高い電子放射特性が得られるものと考えられる。
このように、本発明の放電灯用電極は、電極の軸方向に垂直な方向における断面積が例えば10A/mm2 以上である、高電流密度で点灯させるフラッシュランプの陰極として、好適に用いることができる。
以上の放電灯用電極は、電子放射性物質として特定のCa・Al複合金属酸化物を用いた含浸電極である。そして、特定のCa・Al複合金属酸化物は、仕事関数が低いことによって高い電子放射特性が得られ、また、融点が高く、かつ、高温になっても蒸気圧が低いことによって優れた耐蒸発特性を有する。従って、この放電灯用電極を備えるランプを高い繰り返し周期において高電流密度で点灯させた場合であっても、電子放射性物質の蒸発を抑制することができる。
本発明のフラッシュランプ10は、上記の放電灯用電極を備えているので、高い繰り返し周期において高電流密度で点灯させた場合にも、電子放射性物質の蒸発が抑制される結果、発光管11の黒化現象を抑制することができ、その結果、長寿命が得られる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、陰極12が本発明の放電灯用電極からなる電極部12aと基端部12bとよりなることは必須ではなく、陰極が本発明の放電灯用電極のみから構成されていてもよい。
また例えば、電極部12aは、その先端が図2に例示したような半球状のものであることに限定されず、その先端が円錐形または台形状のものであってもよい。また、陰極12は、基端部の先端に穴をあけ、これに電極部を埋め込んだモールド型のものであってもよい。
また例えば、本発明の放電灯用電極は、上述のようにロングアーク型のフラッシュランプの陰極として使用することに限定されず、ショートアーク型フラッシュランプ、超高圧キセノンショートアークランプ、高圧水銀ショートアークランプ、直流CW点灯キセノンロングアークランプなどの高電流密度で点灯させるランプの陰極としても用いることができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
図1に示す構成を参照して、下記の仕様を有する本発明に係るフラッシュランプ〔1〕を作製した。
[発光管(11)]
寸法:全長146mm、内径10mm、外径12mm
材質:石英ガラス
[陰極(12)]
上記の通りに作製したもの。
電極基材(21)の材料:タングステン
電極基材(21)の見掛気孔率:30%
電子放射性物質:xCaO・Al2 3 (x=1.7)
電極部(12a)の見掛気孔率:10%
寸法:外径9mm、電極部(12a)の全長5mm、基端部(12b)の全長25mm
陽極(13)との電極間距離:102mm
[陽極(13)]
材料:純タングステン
寸法:外径9mm、全長10mm
[外部リード棒(14,15)]
材料:タングステン
寸法:ロッド状、直径3mm、全長20mm
[発光ガス]
種類:キセノンガス
封入圧:93.1kPa(700Torr)
<実施例2>
実施例1において、電極部(12a)として電極基材(21)の見掛気孔率が65%であるものを用いたこと以外は同様にして、本発明に係るフラッシュランプ〔2〕を作製した。
このフラッシュランプ〔2〕における電極部(12a)の見掛気孔率は60%であった。
<比較例1>
実施例1において、陰極として、電子放射性物質として5Ba・3CaO・2Al2 3 を用いたBa含浸電極を用いたこと以外は同様にして、比較用のフラッシュランプ〔3〕を作製した。
<比較例2>
実施例1において、電極部(12a)として電極基材(21)の見掛気孔率が70%であるものを用いたこと以外は同様にして、比較用のフラッシュランプ〔4〕を作製した。
このフラッシュランプ〔4〕における電極部(12a)の見掛気孔率は63%であった。
以上のフラッシュランプ〔1〕〜〔4〕を、以下の点灯仕様によって繰り返し点灯させる点灯試験を行った。
−点灯仕様−
・水冷シマー点灯方式
・リアクタンス:5.1μH、コンデンサ:257μF
・充電電圧:1375V、ピーク電流:4100A、シマー電流:300mA
・243.9J/1パルス
・繰り返し点灯周波数:10Hz、ランプ入力:2.44kW
この点灯仕様およびランプの形状から算出される管壁負荷は、76.25W/cm2 であり、電流密度は、ピークで52.3A/mm2 である。
以上の点灯試験の結果、本発明に係るフラッシュランプ〔1〕,〔2〕においては、いずれも、目視することができるレベルの黒化現象は生じず、ランプの外部に放出される光量には、ほとんど変化が観察されなかった。具体的には、フラッシュランプ〔1〕においては、20万ショットを超えたときの光量は点灯初期の光量の90%以上であり、200万ショットを超えたときに光量が点灯初期の70%以下となった。また、フラッシュランプ〔2〕においては、200万ショットにおいて僅かに陰極の先端が崩壊し、発光管の管壁内表面がごく薄く汚れる結果となったが、寿命特性はフラッシュランプ〔1〕とほぼ同じであった。なお、光量が点灯初期の70%以下となるショット数が寿命とされる。
一方、陰極としてBa含浸電極を用いたフラッシュランプ〔3〕においては、点灯初期から発光管の陰極の近傍領域の内面の黒化が生じ始め、点灯回数(ショット数)の増大に伴って発光管の中央領域の内面においても黒化が生じた。そして、ランプの外部に放出される光量が低下していった。具体的には、20万ショットを超えたときの光量が、点灯初期の光量の70%以下となった。
また、電極基材の見掛気孔率が70%かつ電極部の見掛気孔率が63%である電極部を用いたフラッシュランプ〔4〕においては、点灯初期から陰極の先端からの崩壊が始まり、発光管の管壁内表面において陰極から陽極に向かって帯状の黒化現象が生じた。そして、ランプの外部に放出される光量は、20万ショットを超えたときの光量が、点灯初期の光量の70%以下となった。
以上の結果より明らかなように、本発明に係るフラッシュランプ〔1〕,〔2〕によれば、比較用のフラッシュランプ〔3〕,〔4〕と比較して、高い繰り返し周期において高電流密度で点灯させた場合にも、電子放射性物質の蒸発が抑制されて長寿命が得られることが確認された。
10 フラッシュランプ
11 発光管
12 陰極
12a 電極部
12b 基端部
12c ニッケル接合部
13 陽極
14,15 外部リード棒
17 縮径部
19 シール部
21 電極基材
23 エミッタ物質層
25 気孔
S 放電空間

Claims (3)

  1. 高融点金属粉末の多孔質焼結体からなる電極基材に電子放射性物質が含浸されてなる多孔質含浸体からなる放電灯用電極であって、
    前記電子放射性物質が、カルシウムおよびアルミニウムを含有する複合金属酸化物であり、
    前記多孔質含浸体の見掛気孔率が1%以上60%以下であることを特徴とする放電灯用電極。
  2. 前記電極基材の見掛気孔率が5%以上65%以下であることを特徴とする請求項1に記載の放電灯用電極。
  3. 請求項1または請求項2に記載の放電灯用電極を備えることを特徴とするフラッシュランプ。
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