JP2009266571A - 電極製造方法、電極材料、放電ランプ - Google Patents

電極製造方法、電極材料、放電ランプ Download PDF

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Abstract

【課題】電極先端を機械加工で仕上げる場合のチッピングや点灯初期に電極先端がスパッタリングを発生させないような電極の作製を行う。
【解決手段】放電ランプ用電極製造方法にあって、まず、大気中で安定しているBaCO、CaCO、SrCOの粉末とWOステン粉末を1200度で2時間程度、大気焼成させる(a)。大気焼成された粉末とタリウム、レ二ウムのベース粉末を、ベース粉末に対して、10〜30wt%となるように混合する(b)。混合粉末を高融点金属で形成された電極の先端面に形成された細孔に挿入する(c)。細孔に挿入された混合粉末を加圧(d/e)し、焼結処理を行う(f)。最後に先端面を円錐形状に切削し(g)、電極を完成させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば光化学反応の光源として用いられる放電ランプの電極製造方法およびこの製造方法により作製される電極材料およびこの電極材料を用いた放電ランプに関する。
従来の放電ランプ用の電極の製造としては、粉末状のバリウム系電子放射性物質とタングステン粉末との混合粉末を成形した一次成形体を、タングステンまたはモリブデンよりなる焼結電極の先端凹部に挿入し、この一次成形体を凹部内で押圧して圧潰し、その後、一次形成体を凹部内に充填された状態で焼結している。この焼結処理の後に、混合粉末一次成形体の焼結体をスエージすることで、先端部を高密度化するとともに、一次形成体が電極の先端凹部から抜けにくくなるようにしている。(例えば、特許文献1)
特開平11−297196号公報
上記した特許文献1の放電ランプ電極の製造では、タングステン粉末と電子放射性物質複合粉末を混合した焼結体は、タングステン粉末自体の焼結性が非常に悪く、仮に1500℃で15分間焼結させた場合、焼結体自体の強度が小さいため、電極の先端を機械加工で仕上げるときにチッピングを起こしたり、エージング等の点灯初期に電極先端がスパッタリングを起こしたりし、初期照度が規定値を下回ってしまう、という問題があった。
この発明の目的は、電極先端を機械加工で仕上げる場合のチッピングやエージング等の点灯初期に電極先端がスパッタリングを発生させない電極製造方法、この製造方法により作製された電極材料およびこれを用いた放電ランプを提供することにある。
上記した課題を解決するために、この発明の電極製造方法は、棒状の電極の一端面に細孔を形成し、ベース粉末であるタンタル粉末もしくはタンタル粉末とレニウム粉末の混合粉末とバリウム系電子放射性物質とを混合させて混合粉末を生成し、該混合粉末をタングステンまたはモリブデンおよびそれらの合金よりなる前記電極の細孔に粉末を充填した後、加圧成形し、該成形の状態で焼結して形成することを特徴とする。
また、この発明の電極材料は、バリウム系電子放射性物質、カルシウム系電子放射性物質、ストロンチウム系電子放射性物質、酸化タングステンの単体または複合体と、タンタル粉末もしくはレニウム粉末の少なくとも1種の焼結体とを混合してなることを特徴とする。
さらに、この発明の放電ランプでは、発光管と、前記発光管内に対向配置され、少なくとも一方の先端に埋め込みまたは溶接した上記電極材料で形成された電極と、を具備したことを特徴とする。
この発明によれば、スエージング等の加工を行わなくても、電極先端を加工した際に、チッピングを起こしにくいばかりか、タンタルやレニウムの粉末粒子間同士の結合力が強いため、エージングなどの初期点灯時に、スパッタリングを起こしにくく、初期照度が低下を抑えることが可能となる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1この発明の電極製造方法に関する一実施形態について説明するための説明図、図2は図1の製造方法の途中段階における電極構造図、図3は図1の製造方法で作製された電極構造図である。
図1において、まず、aの工程において、まず、複数の粉末状の電子放射性物質を秤量して混合させる。電子放射性物質は、大気中で安定しているBaCO(炭酸バリウム)、CaCO(炭酸カルシウム)、SrCO(炭酸ストロンチウム)粉末とWO(酸化タングステン)粉末を1200度で2時間程度、大気焼成させ、炭酸ガスが放出された複合化合物である。
これら複合化合物の一例としては、BaCO(1モル)、CaCO(1モル)、SrCO(0.2モル)、WO(1モル)が考えられる。
ここで、WOの混合は、アルカリ土類系焼結電極の性能を最大限に生かすためには、バリウムや酸化バリウムの化合物だけでなく、BaCaWO(バリウムカルシウムタングステート)のような複合化合物で含まれている方が寿命維持率を含めた特性が良くなることが周知なためである。ただし、タンタルやレニウムはアルカリ土類金属と複合化合物を生成しないため、酸化タングステンを混合している。
これらの電子放射性物質は、大気焼成で得られた粉末とベース粉末を混合させるが、ベース粉末となるタリウム、レ二ウム粉末は、純度が98%以上で、平均粒径が3〜5μmのものを用いる。ベース粉末に対して、10〜30wt%の範囲となるようにボールミル等で混合する(b)。
次に、この混合粉末を高融点金属である、例えばタングステン、モリブデン、タリウム、レ二ウムで形成された図2に示す電極心棒21が一体形成された棒状の電極22の先端面23に形成した細孔24に挿入する(c)。この工程cにおいては、細孔24を深く形成しているため、3回に分けて混合粉末25を充填し、2〜3ton/cmで各粉末充填毎にプレスし、最終的に5〜8ton/cmで加圧する(d/e)。
その後、焼結処理を行う。終結処理は、1500℃で4時間程度とする(f)。ここで、タンタルの単体あるいはタンタルを50wt%以上含む合金を用いる場合の焼結雰囲気は、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気が好ましい。水素雰囲気、窒素雰囲気では、雰囲気との反応によってタンタルが水素化物や窒化物を生成してしまうためである。一方、レニウムの単体またはレニウムを50wt%以上含む合金を用いる場合は、水素雰囲気またはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気が好ましい。
焼結終了後、電極22の先端面23の細孔24から入れた混合粉末25を焼成して埋設された格好の電子放射を行うエミッター251とともに図2に示すラインx−x’とラインy−y’に沿って切削加工を行い(g)、図3に示す円錐形状とすることで、先端にエミッタ―251が形成された電極22に形成する。切削角度は、約30°〜80°程度で、放電ランプのアーク長および電流値により選定される。
このように、ベース粉末に難焼結材料であるタングステンを実質的に含まず、タンタル粉末もしくはタンタル粉末とレニウム粉末の混合粉末バリウム系電子放射性物質とを混合させて混合粉末を作り、この混合粉末をタングステンまたはモリブデンおよびそれらの合金よりなる電極に粉末を充填、加圧成形し、焼結したものである。このため、タンタルやレニウムは、非常に延性に富む金属であり、焼結性もタングステンよりは非常によいため、スエージング加工などを行わなくても、電極先端を加工した際に、チッピングを起こし難い。さらに、タンタルやレニウムの粉末粒子間同士の結合力が強いため、エージングなどの初期点灯時に、スパッタリングを起こし難く、初期照度が低下し難い。
ここで、『タングステン粉末を実質的に含まない』とは、タングステンが全く含まれていない状態に限らず、焼結電極部のタングステン重量パーセンで10wt%以下であることを意味する。
また、ベース粉末であるタンタル粉末もしくはタンタル粉末とレニウム粉末の混合粉末を用いた場合、タングステン粉末と比較して、バリウム系電子放射性物質を多く含有しても、特性に影響を与えない。これは、酸化タンタルは酸化タングステンと比較して化学的に安定であるためで、この結果、バリウム系電子放射性物質を多く混合させることが可能となる。
なお、電子放射性物質とタリウム、レ二ウムのベース粉末との混合粉末は、電極22の先端に開けた細孔24に埋め込むようにしたが、混合粉末を電極22の先端に溶接するようにしても構わない。
4は、この発明の電極材料を用いて電極が形成された放電ランプの一実施形態について説明するための構成図である。
この放電ランプは、例えば定格消費電力が500W、ランプ電圧が25V、ランプ電流が20Aの直流型の放電ランプである。この放電ランプは、内容積が11mm程度であり、石英ガラスからなる発光管41内に電極心棒42の先端に取り付けられた陰極本体部43と電極心棒21の先端に取り付けられた陽極本体部221(図3の電極22に相当)が、極間距離3mm程度で対向して配置されている。
そして、発光管41内には所定量の水銀とキセノンガスが封入されている。電極心棒42,21の尾端部は、それぞれモリブデン箔44,45に溶接され、モリブデン箔44,45は、発光管41の両端にそれぞれ連設された封止管46,47内に埋設されて封止されている。また、封止管46,47の尾端にはそれぞれ口金48,49がそれぞれ取り付けられる。51,52は、電力を供給するためのリードである。
ここで、陰極本体部43は、例えば直径が6mm、長さが18mmのタングステンの円柱体であり、先端部分はテーパー状に成形されて台形形状をしている。陰極側の電極心棒31は、例えば直径が3mm、長さが17mmのタングステン棒からなる。
一方、陽極本体部23は、例えば直径が7mm、長さが20mmのタングステンの円柱体であり、先端部分はテーパー状に成形されて円錐形状をし、尖った部分にエミッタ―251が埋設されている。陰極側の電極心棒21は、例えば直径が3mm、長さが22mmのタングステン棒からなる。
このような構成の放電ランプでは、陽極本体のエミッターが、ベース粉末であるタンタル粉末もしくはレニウム粉末の少なくとも1種以上とバリウム系電子放射性物質とを混合させて混合粉末を作り、この混合粉末を加圧成形し焼結したものであることから、白濁や黒化を少なくすることができ、放電消耗量を小さくすることが可能となる。
この実施形態では、直流型の放電ランプとしたが、交流型の放電ランプでも構わない。この場合は、両電極を直流型の陽極と同構成とすればよい。
この発明の電極製造方法に関する一実施形態について説明するための説明図。 図1の製造方法の途中段階における電極構造図。 図1の製造方法で作製された電極構造図。 この発明の放電ランプに関する一実施形態について説明するための構成図。
符号の説明
21,42 電極心棒
22 電極
23 先端面
24 細孔
25 混合粉末
251 エミッター
41 発光管
43 陰極本体部
44,45 モリブデン箔
46,47 封止管

Claims (4)

  1. 棒状の電極の一端面に細孔を形成し、ベース粉末であるタンタル粉末もしくはタンタル粉末とレニウム粉末の混合粉末とバリウム系電子放射性物質とを混合させて混合粉末を生成し、該混合粉末をタングステンまたはモリブデンおよびそれらの合金よりなる前記電極の細孔に粉末を充填した後、加圧成形し、該成形の状態で焼結して形成することを特徴とする電極製造方法。
  2. 前記バリウム系電子放出材料には、タングステンとの複合化合物が含まれていることを特徴とする請求項1記載の電極製造方法。
  3. バリウム系電子放射性物質、カルシウム系電子放射性物質、ストロンチウム系電子放射性物質、酸化タングステンの単体または複合体と、タンタル粉末もしくはレニウム粉末の少なくとも1種の焼結体とを混合してなることを特徴とする電極材料。
  4. 発光管と、
    前記発光管内に対向配置され、少なくとも一方の先端に埋め込みまたは溶接した請求項3の電極材料で形成された電極と、を具備したことを特徴とする放電ランプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012133908A (ja) * 2010-12-20 2012-07-12 Ushio Inc ショートアーク型放電ランプ
JP2014067623A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Orc Manufacturing Co Ltd 放電ランプ用電極の製造方法

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