JP2016094959A - ギア式変速装置 - Google Patents

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【課題】変速操作具の操作に伴う変速作動を良好に行えるようにしながら、変速操作具を操作しない場合には、シフターを所定の変速位置に確実に保持することができるようにする。【解決手段】軸芯方向に位置を異ならせて位置決め用の複数の係合溝22が形成された支軸17と、変速操作具14の操作に伴ってスライド自在な状態で支軸に外嵌支持されたシフター20と、シフター20に径方向に沿う状態で形成された挿通孔23に内装され、且つ、係合溝22に入り込み係合自在なボール24と、変速操作具14の操作時にのみボール24の係合溝からの脱出を可能にしてシフター20のスライド操作を許容し、且つ、変速操作具14の非操作時にボール24の係合溝22からの脱出を牽制してシフター20のスライド操作を阻止する操作状態切換機構25とを備えている。【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばコンバイン等の作業車に搭載されるギア式変速装置に関する。
ギア式変速装置の一例としての副変速装置は、変速用のスライド自在な噛み合い連動部材、例えば、シフトスリーブを回転軸の軸芯方向にスライド操作して変速操作を行うようになっており、その噛み合い連動部材をスライドさせるための操作構造が次のように構成されていた。
すなわち、伝動ケースに支持された支軸に対して、手動操作式の変速操作具の操作に伴ってスライド操作自在にシフターが外嵌支持され、支軸に位置決め用の係合溝が形成されるとともに、シフターに形成された凹入溝にボールが内装され、このボールがバネにより係合溝に係入するように付勢されており、所定の変速位置でボールが係合溝に係合してシフターが位置保持される構成となっていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−213348号公報
上記従来構成では、変速操作具を操作することによってシフターをスライド操作させることができるが、変速操作具を操作しない場合であっても、ボールが係合溝から離脱してしまうことがあった。
すなわち、変速装置の伝動下手側において過大な負荷が掛かることがあり、そのことに起因して、噛み合い連動部材をスライド移動させる力が発生することがある。しかし、従来構成では、ボールがバネの付勢力によって係止されることでシフターが位置保持される構成であるから、上記したような噛み合い連動部材側からのスライド移動力が発生すると、そのスライド移動力によってボールが係合溝から離脱して、シフターが所定の変速位置から外れるおそれがある。特に、噛み合い連動部材として、伝動軸に対して一体回転自在且つ軸芯方向にスライド自在に支持された伝動ギアを直接にスライド操作させる型式の変速装置においては、上記したようにボールが係合溝から離脱することがあった。
そこで、変速操作具の操作に伴う変速作動を良好に行えるようにしながら、変速操作具を操作しない場合には、シフターを所定の変速位置に確実に保持することができるようにすることが望まれていた。
本発明に係るギア式変速装置の特徴構成は、手動操作式の変速操作具と、軸芯方向に位置を異ならせて位置決め用の複数の係合溝が形成された支軸と、前記変速操作具の操作に伴ってスライド自在な状態で前記支軸に外嵌支持されたシフターと、前記シフターに径方向に沿う状態で形成された挿通孔に内装され、且つ、前記係合溝に入り込み係合自在なボールと、前記変速操作具の操作時にのみ前記ボールの前記係合溝からの脱出を可能にして前記シフターのスライド操作を許容し、且つ、前記変速操作具の非操作時に前記ボールの前記係合溝からの脱出を牽制して前記シフターのスライド操作を阻止する操作状態切換機構とを備えている点にある。
本発明によれば、変速操作具の操作が行われるときには、操作状態切換機構によって、ボールの係合溝からの脱出を可能にしてシフターのスライド操作が許容されるので、シフターは変速操作具の操作に伴って移動して変速作動を良好に行うことができる。そして、変速操作具が操作されていないときには、操作状態切換機構によって、ボールの係合溝からの脱出が牽制される。その結果、シフターのスライド操作が阻止されることになり、変速装置の伝動下手側において過大な負荷が掛かること等に起因して、シフターをスライド移動させる力が発生することがあっても、操作状態切換機構によって、ボールの係合溝からの脱出が牽制されるから、シフターがスライド移動することを阻止できる。
従って、変速操作具の操作に伴う変速作動を良好に行えるようにしながら、変速操作具を操作しない場合には、シフターを所定の変速位置に確実に保持することができるようにすることが可能なギア式変速装置を提供できるに至った。
本発明においては、前記操作状態切換機構は、前記シフターの外周に相対移動自在に外嵌された外筒部材を備えるとともに、前記外筒部材に前記ボールの前記係合溝からの脱出を阻止する牽制部を備え、前記変速操作具の変速操作に伴う前記外筒部材の前記シフターに対する相対移動によって、前記牽制部が前記ボールの前記係合溝からの脱出を阻止する牽制状態と、前記ボールの前記係合溝からの脱出を許容する解除状態とに切り換わるように構成されていると好適である。
本構成によれば、変速操作具の変速操作が行われると、それに伴って、外筒部材がシフターに対して相対移動して牽制状態と解除状態とに切り換わる。牽制状態に切り換わると、外筒部材に備えられた牽制部がボールの係合溝からの脱出を阻止する。この牽制状態では、ボールが係合溝から脱出することがないので、変速装置の伝動下手側からシフターをスライド移動させる力が作用することがあっても、ボールの係合溝への係合により、シフターがスライド移動することを阻止することができる。そして、外筒部材がシフターに対して解除状態に切り換わると、ボールの係合溝からの脱出が許容されるので、変速操作具の変速操作に伴ってシフターがスライド移動して変速作動を良好に行える。
このようにシフターとそれに外嵌された外筒部材とを相対移動させるという簡単な操作によって、シフターのスライド操作を阻止する牽制状態と、シフターのスライド操作を許容する解除状態とに切り換えることができる。
本発明においては、前記操作状態切換機構は、前記シフターと前記外筒部材との間に亘って、前記牽制部が前記係合溝の外周に位置するように前記外筒部材を付勢するスプリングを備えていると好適である。
本構成によれば、シフターと外筒部材との間に備えられたスプリングの付勢力によって、牽制部が係合溝の外周に位置するように外筒部材が付勢される。その結果、変速操作具の操作が行われていない状態においては、スプリングの付勢力により外筒部材が付勢されて、牽制部が係合溝の外周に位置することになるので、牽制部にてボールが牽制される状態を維持することができ、シフターがスライド移動することを的確に阻止できる。
本発明においては、前記操作状態切換機構は、前記外筒部材の内周部に、径方向外方に向けて凹入して前記ボールを受け入れ可能な退避部を、軸芯方向に並ぶ状態で2つ備え、前記牽制部を、前記外筒部材の内周部のうち、2つの前記退避部の軸芯方向の中間に位置して径方向内方側に突出する状態で備え、前記外筒部材が前記シフターに対して前記スライド操作方向に沿って移動することにより、前記牽制状態と前記解除状態とに切り換わるように構成されていると好適である。
本構成によれば、外筒部材の内周部に備えられた牽制部がボールに対応する位置にあると牽制状態に切り換わり、ボールの係合溝からの脱出が規制されてシフターのスライド操作が阻止される。
外筒部材がシフターに対してスライド操作方向に沿って移動して、牽制部がボールに対応する位置から外れ、牽制部の軸芯方向両側に位置する2つの退避部のうちのいずれかがボールに対応する位置になると、解除状態に切り換わる。この解除状態では、ボールが退避部に入り込むことができるので、ボールが係合溝から脱出することができる。その結果、変速操作具の変速操作に伴ってシフターがスライド移動して変速作動を良好に行える。
このように外筒部材をスライド操作方向に沿ってスライドさせるという簡単な操作により、牽制状態と解除状態とに切り換えることができる。しかも、シフターをスライド操作させる方向と同じ方向に外筒部材をスライドさせるものであるから、外筒部材のスライド操作とシフターのスライド操作とを一連の連なる操作として行うことができ、操作性が良好なものとなる。
本発明においては、前記退避部は、径方向外方に向けて凹入するほど前記支軸の軸芯方向に沿う幅が漸次幅狭になるように形成されていると好適である。
本構成によれば、退避部の内面は、軸芯方向並びに径方向の夫々に対して傾斜した状態となる。その結果、退避部にボールが退避している状態で、外筒部材が軸芯方向に沿ってスライド操作されると、傾斜状の内面に沿ってボールをシフター側に向けて移動するように案内することができる。従って、ボールのシフター側への戻り操作が円滑に行われることになる。
本発明においては、前記支軸の外周面のうち複数の前記係合溝同士の間に、隣り合う係合溝のいずれかに向かうほど小径となるように傾斜する傾斜軸部が形成されていると好適である。
変速操作を行うときは、係合溝にボールが係入している状態から、ボールが係入しない状態で支軸の外周面を移動して、別の係合溝に係入することになる。つまり、通常の使用形態では係合溝同士の間にボールが停止することはない。しかし、変速操作の途中でボールが係合溝に係入していない状態で操作を停止した場合、係合溝同士の中間位置でボールが停止した状態が維持されることがある。このように係合溝同士の中間位置でボールが停止した状態で、変速装置における伝動ギア同士が部分的に噛み合った状態で動力伝達が行われ、ギアが偏った状態で摩耗したり、一部が破損する等のおそれがある。
そこで、本構成によれば、係合溝同士の間に傾斜軸部を形成するようにした。その結果、係合溝同士の間に位置しているボールが、傾斜面に沿って小径側に向けて案内されることになり、係合溝同士の中間位置でボールが停止した状態が維持されることを回避し易いものになる。
副変速装置の縦断側面図である。 牽制状態の操作状態切換機構の断面図である。 解除状態の操作状態切換機構の断面図である。 ボールが退避した状態の操作状態切換機構の断面図である。 シフターがスライド移動しているときの操作状態切換機構の断面図である。 別実施形態の操作状態切換機構の断面図である。 別実施形態の操作状態切換機構を示す図である。
以下、本発明に係るギア式変速装置の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に、コンバインのミッションケース1の内部に備えられるギア式変速装置としてのギア変速式の副変速装置を示している。この副変速装置は、駆動軸2と従動軸3とが、軸芯方向が平行となる状態で、ベアリング4,5を介して回転自在にミッションケース1に支持されている。
従動軸3に、高速用従動ギア6、低速用従動ギア7、中速用従動ギア8の夫々が、所定の間隔をあけて一体回転自在に外嵌装着されている。駆動軸2に、図示しない伝動上手側の駆動ギアが噛み合い連動して動力が伝達される入力ギア9が備えられるとともに、駆動側回転体10が、軸芯方向に沿ってスライド移動自在並びに一体回転自在に外嵌装着されている。駆動側回転体10は、高速用従動ギア6に噛み合い自在な高速用駆動ギア11、低速用従動ギア7に噛み合い自在な低速用駆動ギア12、中速用従動ギア8に噛み合い自在な中速用駆動ギア13の夫々が一体的に形成されている。
コンバインの運転部に変速操作具としての副変速レバー14が備えられ、この副変速レバー14の操作に伴って駆動側回転体10をスライド操作することができるように構成されている。駆動側回転体10を軸芯方向に沿ってスライド操作することにより、高速、中速、低速、及び、伝動を遮断する中立の夫々に変速することができる。
駆動側回転体10を高速位置Hに操作すると、高速用駆動ギア11が高速用従動ギア6に噛み合い連動する高速状態に切り換わる。駆動側回転体10を中速位置Mに操作すると、中速用駆動ギア13が中速用従動ギア8に噛み合い連動する中速状態に切り換わる。駆動側回転体10を低速位置Lに操作すると、低速用駆動ギア12が低速用従動ギア7に噛み合い連動する低速状態に切り換わる。駆動側回転体10を中立位置Nに操作すると、いずれの駆動ギア11,12,13も噛み合わず、動力が遮断される中立状態となる。
図1において、駆動側回転体10が左右方向にスライド操作自在であり、最右側の操作位置が中速位置M、最左側の操作位置が低速位置L、左右中央位置が高速位置Hに夫々設定されている。又、中速位置Mと高速位置Hとの間、及び、低速位置Lと高速位置Hとの間の夫々に、中立位置Nが設定されている。駆動側回転体10のスライド操作は、駆動側回転体10に形成された係合溝15に入り込み係合するシフトフォーク16を駆動軸2の軸芯方向にスライドさせることにより行うように構成されている。
次に、駆動側回転体10をスライドさせるための操作構造について説明する。
図1に示すように、駆動軸2の近傍に位置して駆動軸2と平行な操作用の支軸17が備えられている。この支軸17は、長手方向両側端部が夫々、ミッションケース1の内面に形成された軸支持部18,19にて支持されている。
支軸17には軸芯方向にスライド自在にシフター20が外嵌装着されている。シフター20は、支軸17に外嵌装着される筒状ボス部21と、その筒状ボス部21から一体的に連設されて駆動側回転体10に形成された係合溝15に入り込み係合するシフトフォーク16とを備えている。
支軸17には、軸芯方向に位置を異ならせて位置決め用の複数(5個)の係合溝22が形成されている。又、シフター20には径方向に沿う状態で挿通孔23が形成され、この挿通孔23に内装されるとともに、係合溝22に入り込み係合自在な鋼球からなるボール24が備えられている。5個の係合溝22は、ボール24が入り込み係合している状態で夫々、図1において右から順に、中速位置M、中立位置N、高速位置H、中立位置N、低速位置Lの各位置に対応する状態で形成されている。又、各係合溝22は、径方向内方に向けて凹入するほど支軸17の軸芯方向に沿う幅が漸次幅狭になるように形成されている。具体的には、係合溝22は略円錐形状の凹入部として形成されている。従って、係合溝22の内面は軸芯方向に沿って傾斜した状態となっている。
この副変速装置には、副変速レバー14の操作時にのみボール24の係合溝22からの脱出を可能にしてシフター20のスライド操作を許容し、且つ、副変速レバー14の非操作時にボール24の係合溝22からの脱出を牽制してシフター20のスライド操作を阻止する操作状態切換機構25が備えられている。以下、操作状態切換機構25の具体構成について説明する。
図2に示すように、シフター20の外周に相対的に軸芯方向にスライド移動自在に外筒部材26が外嵌装着されている。この外筒部材26の内周部に、径方向外方に向けて凹入してボール24を受け入れ可能な退避部27が軸芯方向に並ぶ状態で2つ形成され、その2つの退避部27の軸芯方向の中間に位置して径方向内方側に突出する状態で、ボール24の係合溝22からの脱出を阻止する牽制部28が形成されている。
2つの退避部27は、夫々、径方向外方に向けて凹入するほど支軸の軸芯方向に沿う幅が漸次幅狭になるように形成されている。従って、退避部27の内面27aは傾斜した状態となるので、退避部27にボール24が退避している状態で、外筒部材26が軸芯方向に沿ってスライド操作されると、傾斜状の内面27aに沿ってボール24をシフター20側に向けて押し出すように移動案内することができる。
又、シフター20と外筒部材26との間に亘って、牽制部28が係合溝22の外周に位置するように外筒部材26を付勢するスプリング29が備えられている。このスプリング29は、伸長する方向に付勢するように構成され、シフター20の外周面に形成された凹入部20aと、外筒部材26の内周面に形成された凹入部26aの夫々に入り込む状態で備えられている。シフター20の外周面に形成された凹入部20aと、外筒部材26の内周面に形成された凹入部26aとは夫々、軸芯方向の幅が同じであり、それら両側の凹入部20a,26aに作用する状態でスプリング29が備えられ、両側の凹入部20a,26aにわたるバネ受け部材30が設けられている。
上記構成では、スプリング29の付勢力がシフター20と外筒部材26との両側に対して作用するので、例えば、外筒部材26がシフター20に対して相対的にスライド移動すると、スプリング29が圧縮されて外筒部材26をスライド移動方向と反対方向に付勢する。すなわち、スプリング29が伸長して、シフター20側の凹入部20aと外筒部材26側の凹入部26aとが軸芯方向に同じ位置に並んだ状態では、スライド方向の付勢力は作用しない。そして、この状態が、ボール24の位置と牽制部28とが同じ位置になり、ボール24の係合溝22からの脱出を阻止する牽制状態となる(図2参照)。
従って、スプリング29は、牽制部28が係合溝22の外周に位置するように外筒部材26を付勢する構成となっている。
外筒部材26は副変速レバー14と連動連係されており、副変速レバー14の変速操作に伴って、外筒部材26が軸芯方向にスライド移動するように構成されている。すなわち、図1に示すように、ミッションケース1を挿通する状態で回動自在に支持された回動操作軸31が備えられ、回動操作軸31のケース内方側には、回動操作軸31の軸芯周りで揺動自在な揺動部材32が備えられている。この揺動部材32の揺動端部が外筒部材26の外周部に形成された係合溝33に係合しており、揺動部材32と外筒部材26とが連動連係されている。又、回動操作軸31のケース外方側に一体回動自在に備えられた操作アーム34が押し引きリンク35を介して副変速レバー14に連動連係されている。
図示はしないが、副変速レバー14は、揺動操作に伴って複数の変速位置(高速、中速、低速、中立)に切り換え自在である。運転者の手動操作により副変速レバー14が操作されると、それに伴って、操作アーム34が回動操作軸31の軸芯P1周りで揺動して、それと一体的に揺動部材32が揺動操作される。その結果、外筒部材26が軸芯方向にスライド移動する。この副変速装置は、上記したようなボール24による位置保持機能を備えるので、副変速レバー14とシフター20との間の操作連係機構には、位置保持のための機構は備えていない。
図2に示す牽制状態から副変速レバー14を操作して外筒部材26を左右方向のいずれかにスライド操作すると、操作開始直後は、ボール24が係合溝22に係合しており、シフター20はスライドできないので、スプリング29を圧縮させながら外筒部材26だけがスライドすることになる。
そして、外筒部材26がスライドして退避部27がボール24に対応する位置にまで移動すると、ボール24が係合溝22から脱出して退避部27に退避することができる。この状態がボール24の係合溝22からの脱出を許容する解除状態である(図3参照)。このとき、スプリング29の付勢力により、シフター20が外筒部材26のスライド操作方向に向けて移動付勢されるが、その付勢力にてボール24が押され、係合溝22の傾斜面に沿って係合溝22から脱出するように移動力が作用することになる。
ボール24が係合溝22から脱出すると、シフター20がスプリング29の付勢力により副変速レバー14の手動操作に追従してスライド移動する(図4,5参照)。副変速レバー14が所望の変速位置にまで操作されると、ボール24がその変速位置に対応する係合溝22に対応する位置に移動する。
所望の変速位置にて副変速レバー14に対する手動操作が終了すると、スプリング29の付勢力により外筒部材26がレバー操作に伴う移動方向とは逆方向(図5に示す状態であれば、左方向)に向けて移動付勢される。そのとき、退避部27の傾斜状の内面27aに沿ってボール24がシフター20側に向けて移動するように案内されるので、ボール24が、所望の変速位置に対応する係合溝22に係入する。しかも、上述したように、スプリング29によりシフター20側の凹入部20aと外筒部材26側の凹入部26aとが軸芯方向に並ぶ状態になるように移動付勢される。その結果、図1,2に示すように、変速操作された位置にて、係合溝22に係入しているボール24に牽制部28が作用する状態となる。その後は、副変速レバー14が操作されるまで、図1,2に示す牽制状態が維持される。
副変速レバー14が操作される毎に、上記したようなボール24の係脱操作に伴う、外筒部材26とシフター20のスライド操作が行われ、所望の変速位置に切り換え操作することができる。しかし、副変速レバー14の操作が行われていないときは、例えば、副変速装置よりも伝動下手側において過大な負荷が掛かり、そのことに起因して、駆動側回転体10をスライド移動させる力が発生することがあっても、係合溝22に係入しているボール24に牽制部28が作用する状態となっているから、シフター20が軸芯方向にスライドすることはない。
従って、シフター20の外周をスライド自在に覆う外筒部材26、外筒部材26に備えられた牽制部28と2つの退避部27、及び、外筒部材26とシフター20とに亘って設けられたスプリング29等により、副変速レバー14の操作時にのみボール24の係合溝22からの脱出を可能にしてシフター20のスライド操作を許容し、且つ、副変速レバー14の非操作時にボール24の係合溝22からの脱出を牽制してシフター20のスライド操作を阻止する操作状態切換機構25が構成されている。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、外筒部材26がシフター20に対してスライド操作方向に沿って移動することにより、牽制状態と解除状態とに切り換わるように構成されるものを示したが、外筒部材26がシフター20に対して軸芯周りで回動移動することにより、牽制状態と解除状態とに切り換わるように構成するものでもよい。
(2)上記実施形態では、外周面のうち複数の係合溝22同士の間は、略円柱形に加工形成されているが、この構成に代えて、隣り合う係合溝22のいずれかに向かうほど小径となるように傾斜する傾斜軸部が形成されているものでもよい。
すなわち、図6に示すように、複数の係合溝22同士の間に、中立位置に対応する係合溝22に向かうほど小径となるように傾斜する傾斜軸部60が形成されている。このように構成することで、変速操作が途中で終了して、隣り合う係合溝22同士の間の中間にボール24が位置している状態では、ボール24が傾斜軸部60の傾斜により中立位置に向けて移動案内される。その結果、長い間、中間位置にボール24が滞留するおそれが少ないものになる。
(3)上記実施形態では、外筒部材26における退避部27が、径方向外方に向けて凹入するほど支軸17の軸芯方向に沿う幅が漸次幅狭になるように形成されるものを示したが、退避部27としては、この構成に限らず、径方向への凹入深さにかかわらず、支軸17の軸芯方向に沿う幅が同じである側面視で四角形状の凹部を形成するものでもよい。
(4)上記実施形態では、操作状態切換機構25が、シフター20の外周をスライド自在に覆う外筒部材26、外筒部材26に備えられた牽制部28と2つの退避部27、及び、外筒部材26とシフター20とに亘って設けられたスプリング29等により構成されるものを示したが、このような構成に代えて、操作状態切換機構25が、次のように構成されるものでもよい。
図7に示すように、位置保持用のボール24を支軸17の係合溝22に向けて押し付勢するスプリング40が、シフター20に一体的に形成された収納部41内に備えられる。副変速レバー14の操作に伴って軸芯方向にスライドする操作部材42が、シフター20に一体的に備えられた左右の被操作部43のいずれかに接当してシフター20をスライド操作するように構成されている。ボール24の係合溝22に対する係合は、スプリング40の付勢力を越えるシフター20のスライド操作力によって解除することができる。但し、この実施形態では、ボール24は、後述するような係止ピン44による位置保持が容易に行えるように、外周に係止ピン44が係止可能なバネ受けを形成している。
そして、副変速レバー14が操作されていないときは、ボール24が係合溝22から脱出しないようにボール24に接当作用する係止ピン44が収納部41の内部に突出する状態で備えられている。この係止ピン44は、シフター20に固定の支持ブラケット45にてスライド自在に支持されるとともに、バネ46により収納部41の内部に突出付勢されている。
前記係止ピン44は、副変速レバー14の変速操作が行われると、ボール24が係合溝22から脱出することができるように、収納部41内のボール移動箇所から退避するように構成されている。すなわち、操作部材42と係止ピン44とが2本の操作ワイヤ47,48を介して連係されている。一方の操作ワイヤ47のインナーワイヤ47aの一方が操作部材42に連結され、他方が係止ピン44に連結される。又、一方の操作ワイヤ47のアウターワイヤ47bの一端が左側の被操作部43に連結され、他端がワイヤ受け部材49に連結されている。
他方の操作ワイヤ48のインナーワイヤ48aの一方が操作部材42に連結され、他方が係止ピン44に連結される。又、他方の操作ワイヤ48のアウターワイヤ48bの一端が右側の被操作部43に連結され、他端がワイヤ受け部材49に連結されている。
操作部材42が左右方向のいずれかに操作され、被操作部43に接当するまでの間の予備的なスライド操作により、いずれか一方の操作ワイヤ(47又は48)が引き操作され、係止ピン44をボール移動箇所から退避させる。このとき、他方側の操作ワイヤ(47又は48)は弛む状態となる。その後のスライド操作でシフター20をスライド操作させることができる。尚、副変速レバー14の変速操作が終了すると、操作部材42は、戻しバネ50により一対の被操作部43の中央に戻し付勢される。
このような構成によって、副変速レバー14の操作時にのみボール24の係合溝22からの脱出を可能にしてシフター20のスライド操作を許容し、且つ、副変速レバー14の非操作時にボール24の係合溝22からの脱出を牽制してシフター20のスライド操作を阻止することができる。
(5)上記実施形態では、ギア式変速装置として、コンバインに備えられた副変速装置を例示したが、コンバインに限らず、他の作業機の変速装置でもよく、又、副変速装置に限らず、主変速装置や作業装置用の変速装置でもよく、種々の変速装置に適用できる。
本発明は、コンバインの副変速装置等のギア式変速装置に適用できる。
14 変速操作具
17 支軸
20 シフター
22 係合溝
24 ボール
25 操作状態切換機構
26 外筒部材
27 退避部
28 牽制部
29 スプリング
60 傾斜軸部

Claims (6)

  1. 手動操作式の変速操作具と、
    軸芯方向に位置を異ならせて位置決め用の複数の係合溝が形成された支軸と、
    前記変速操作具の操作に伴ってスライド自在な状態で前記支軸に外嵌支持されたシフターと、
    前記シフターに径方向に沿う状態で形成された挿通孔に内装され、且つ、前記係合溝に入り込み係合自在なボールと、
    前記変速操作具の操作時にのみ前記ボールの前記係合溝からの脱出を可能にして前記シフターのスライド操作を許容し、且つ、前記変速操作具の非操作時に前記ボールの前記係合溝からの脱出を牽制して前記シフターのスライド操作を阻止する操作状態切換機構とを備えているギア式変速装置。
  2. 前記操作状態切換機構は、
    前記シフターの外周に相対移動自在に外嵌された外筒部材を備えるとともに、前記外筒部材に前記ボールの前記係合溝からの脱出を阻止する牽制部を備え、
    前記変速操作具の変速操作に伴う前記外筒部材の前記シフターに対する相対移動によって、前記牽制部が前記ボールの前記係合溝からの脱出を阻止する牽制状態と、前記ボールの前記係合溝からの脱出を許容する解除状態とに切り換わるように構成されている請求項1記載のギア式変速装置。
  3. 前記操作状態切換機構は、
    前記シフターと前記外筒部材との間に亘って、前記牽制部が前記係合溝の外周に位置するように前記外筒部材を付勢するスプリングを備えている請求項2記載のギア式変速装置。
  4. 前記操作状態切換機構は、
    前記外筒部材の内周部に、径方向外方に向けて凹入して前記ボールを受け入れ可能な退避部を、軸芯方向に並ぶ状態で2つ備え、
    前記牽制部を、前記外筒部材の内周部のうち、2つの前記退避部の軸芯方向の中間に位置して径方向内方側に突出する状態で備え、
    前記外筒部材が前記シフターに対して前記スライド操作方向に沿って移動することにより、前記牽制状態と前記解除状態とに切り換わるように構成されている請求項2又は3記載のギア式変速装置。
  5. 前記退避部は、径方向外方に向けて凹入するほど前記支軸の軸芯方向に沿う幅が漸次幅狭になるように形成されている請求項4記載のギア式変速装置。
  6. 前記支軸の外周面のうち複数の前記係合溝同士の間に、隣り合う係合溝のいずれかに向かうほど小径となるように傾斜する傾斜軸部が形成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載のギア式変速装置。
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