JP2016092951A - Pwm制御装置、及び、pwm制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
デューティー比:ΔT/Ts
この手法は、図6(c)に示すように、パルス幅:△T[κ]を可変にすることを要旨とする。この手法は、現在、種々の用途のPWM制御に適用されている(例えば、特許文献1)が、離散化誤差の大きさは、制御対象の特性又はサンプリング周期に依存する。
なお、Ts、h[κ]は以下の通りである。
Ts:サンプリング周期
h[κ]:パルス幅中心の変位量
より具体的には、第1形態は、制御信号生成部が、制御対象の動作を制御する際に、制御対象について与えられる、△T[κ]とh[κ]に関する非線形な離散時間状態方程式に、仮想入力uVを導入して、△T[κ]とh[κ]を計算し、波形生成部は、計算された△T[κ]とh[κ]を取得して、制御対象に印加するPWM波形を生成する。
また、第2形態は、制御信号生成部が、制御対象について与えられる、△T[κ]とh[κ]に関する非線形な離散時間状態方程式に、仮想入力uVを導入することによって予め求められている、仮想入力uVに対する△T[κ]と前記h[κ]の関連データを保持し、波形生成部は、関連データを取得して、制御対象に印加するPWM波形を生成する。
つまり、第1形態においては、制御対象に向けて印加されるPWM波形は、制御対象の動作を制御する際に、制御対象について与えられる、△T[κ]とh[κ]に関する非線形な離散時間状態方程式に、仮想入力uVを導入して計算される△T[κ]とh[κ]に基づいて、生成される。
また、第2形態においては、制御対象に向けて印加されるPWM波形は、制御対象について与えられる、△T[κ]とh[κ]に関する非線形な離散時間状態方程式に、仮想入力uVを導入することによって予め求められている、仮想入力uVに対する△T[κ]とh[κ]の関連データに基づいて、生成される。
図1は、本実施の形態におけるPWM制御システム1は、PWM制御装置10と、PWM制御装置10により動作が制御される制御対象20と、を備えている。制御対象20は、例えば、電動モータ、スイッチング電源などの任意の機器が適用される。
PWM制御装置10は、従来のPWMホールド離散化と同様に、パルス幅:△T[κ]を可変にするのに加えて、パルス幅中心:Ts/2+h[κ]の二つの制御信号を可変(ダブル可変制御と称する)にして、制御対象20の動作を制御する。
なお、パルス幅中心を特定するTs及びh[κ]は、以下を示している。
Ts:サンプリング周期
h[κ]:サンプリング周期により特定されるパルス幅中心の変位量
図2に、ダブル可変制御に従って波形生成部15で生成される波形の例を示す。つまり、本実施形態においては、パルス幅ΔTがサンプリング周期[κ]ごとに、△T[κ]、△T[κ+1]…というように可変とするとともに、Ts/2+hで特定されるパルス幅中心がサンプリング周期[κ]ごとに、Ts/2+h[κ]、Ts/2+h[κ+1]…というように可変として制御される。
制御対象20のモデル(連続時間入力システム)は、(1)式に示す通りであり、これをPWMホールドで離散化する。ただし、(1)式において、ACは互いに異なる実数固有値λ1,λ2を持つものとし、(2)式のように、一般性を失うことなく対角正準系で定義する。
各サンプリング周期κTS≦t<(κ+1)TS (κ=0,1,2,…)
において(3)式で与えられるものとする。
なお、ここでは簡単のためΔT>0に限定して話を進めるが、△T<0のとき負のパルス電圧−Eを発生すると仮定しても、以下に示す同様の議論が成立する。
なお、(3)式において、hとΔtについては、サンプリング周期κごとに変化するので、正確にはh[κ]、△T[κ]と表記すべきであるが、記述を簡単にするため[κ]は省略した。
(2)式を離散化するために、(4)式を計算する。
ついで、変数変換t=τ−Ts/2−hを行い、要素を計算すると(5)式〜(7)式を得る。ただし、(7)式のM(h,△T)は、(8)式の通りである。
(9)式は、h及び△Tに関して非線形な状態方程式になっている。
次に、非線形な(9)式を線形化するために、仮想入力uVを導入し、各サンプリング時刻κにおいて、与えられた仮想入力uVに対して、(11)式を満たすhと△Tを決めるものとする。なお、|uV[κ]|≦TS(サンプリング周期)を満たす。
与えられた仮想入力uVに対して、(11)式を満たすh及び△Tを求める処理について述べる。この処理は、制御信号生成部11にて実行される。
(11)式は、新たに定義したf1(△T)((15)式)、f2(△T)((16)式)を使って(13)式、(14)式のように記述できる。ここで、f1(TS)=TS,f2(TS)=TSが成立することに注意したい。
Step1:(18)式を解いて△Tを求める。
Step1:求めた△Tを(17)式に代入してhを求める。
波形生成部15で生成されるPWM波形により、仮想入力uVから制御対象の状態や出力までの特性は線形となり、この波形に従って動作が制御される制御対象20の仮想入力uVから出力、例えば、制御対象がモータであれば回転角度、角速度までの特性が線形となる。
次に、制御対象のモデルを(20)式に示すものとし、サンプリング周期TSを0.1[s]として、本実施形態の効果を検証するシミュレーションを行った。その結果を、図4に示す。なお、本実施形態に従ったシミュレーションの結果は(a)に、また、比較として行った従来のPWMホールド離散化に従ったシミュレーションの結果は(b)に示す。
Y:仮想入力uV[κ]を、uV[κ]=sin(2π・fC・TS・κ)と与え、そこから、最適なh[κ]、△T[κ]を求めてPWM波形を生成したときの出力応答
Yprop:、線形化されたモデルの出力
また、比較例による図4(b)のY、Ypwmは以下の通りである。
Y:h=0、△T[κ]=sin(2π・fC・TS・κ)/TSとしてPWM波形を与えた時の出力
Ypwm:制御対象20をPWMホールド離散化し、その離散化モデルに、△T[κ]=sin(2π・fC・TS・κ)/TSを与えた時の出力
以上説明したように、本実施形態によると、パルス幅:△T[κ]とパルス幅中心:Ts/2+h[κ]の二つの変数を可変にすることにより、PWM制御装置10と制御対象20を含むPWM制御システム1が、線形な離散時間システムになる。したがって、本実施形態によると、高い制御性能を持って制御対象20の動作を制御することができる。
また、既存のPWM制御装置は、マイクロコンピュータとプログラムで実現されているケースが多いが、このような場合は、格別な要素を加えることなく、プログラムを変更するだけで、本実施形態の機能を有する制御装置を得ることができる。
例えば、(1)式において固有値を実数としたが、共役な複素数においてほぼ同様の議論がなりたつ。また、(1)式は2次と仮定したが、3次以上の制御対象であっても2次システムとそれ以外のシステムに分解し、2次システムの部分に提案手法を適用することで、線形性の高いシステムにできる。
10 制御装置
11 制御信号生成部
15 波形生成部
20 制御対象
Claims (6)
- パルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)方式により、制御対象の動作を制御するPWM制御装置であって、
パルス幅(△T[κ])と、
パルス幅中心(Ts/2+h[κ])におけるパルス幅中心の変位量h[κ]と、の二つのパルス波形を制御する制御信号を変数として与える制御信号生成部と、
前記制御信号生成部から取得する前記制御信号に基づいて、前記制御対象に印加するPWM波形を生成し、前記制御対象に向けて出力する波形生成部と、
を備えることを特徴とするPWM制御装置。
Ts:サンプリング周期 - 前記制御信号生成部は、
前記制御対象の動作を制御する際に、
前記制御対象について与えられる、前記△T[κ]と前記h[κ]に関する非線形な離散時間状態方程式に、仮想入力uVを導入して、前記△T[κ]と前記h[κ]を計算し、
前記波形生成部は、
計算された前記△T[κ]と前記h[κ]を取得して、前記PWM波形を生成する、
請求項1に記載のPWM制御装置。 - 前記制御信号生成部は、
前記制御対象について与えられる、前記△T[κ]と前記h[κ]に関する非線形な離散時間状態方程式に、仮想入力uVを導入することによって予め求められている、前記仮想入力uVに対する前記△T[κ]と前記h[κ]の関連データを保持し、
前記波形生成部は、
前記関連データを取得して、前記PWM波形を生成する、
請求項1に記載のPWM制御装置。 - パルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)方式により、制御対象の動作を制御するPWM制御方法であって、
パルス幅(△T[κ])と、
パルス幅の中心(Ts/2+h[κ])におけるパルス幅中心の変位量h[κ]と、の二つのパルス波形を制御する信号を変数として、前記制御対象に印加するPWM波形を生成し、前記制御対象に向けて印加する、
ことを特徴とするPWM制御方法。
Ts:サンプリング周期 - 前記制御対象に向けて印加される前記PWM波形は、
前記制御対象の動作を制御する際に、
前記制御対象について与えられる、前記△T[κ]と前記h[κ]に関する非線形な離散時間状態方程式に、仮想入力uVを導入して計算される前記△T[κ]と前記h[κ]に基づいて、生成される、
請求項4に記載のPWM制御方法。 - 前記制御対象に向けて印加される前記PWM波形は、
前記制御対象について与えられる、前記△T[κ]と前記h[κ]に関する非線形な離散時間状態方程式に、仮想入力uVを導入することによって予め求められている、前記仮想入力uVに対する前記△T[κ]と前記h[κ]の関連データに基づいて、生成される、
請求項4に記載のPWM制御方法。
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---|---|---|---|---|
JPH04196621A (ja) * | 1990-11-26 | 1992-07-16 | Texas Instr Japan Ltd | パルス幅変調回路 |
JPH0866079A (ja) * | 1994-08-15 | 1996-03-08 | Nikki Denso Syst Kenkyusho:Kk | 3相交流電動機の駆動方法及び装置 |
WO2009041276A1 (ja) * | 2007-09-25 | 2009-04-02 | Daihen Corporation | Pwm信号生成装置、及びこのpwm信号生成装置を備えたインバータ装置 |
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WO2009041276A1 (ja) * | 2007-09-25 | 2009-04-02 | Daihen Corporation | Pwm信号生成装置、及びこのpwm信号生成装置を備えたインバータ装置 |
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