JP2016092877A - 組電池を含む蓄電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複雑な判定回路を必要とせず、精度良く充電終止状態を検知できる組電池を備えた蓄電システムを提供する。【解決手段】二次電池セルにその種類毎に共通に定義される満充電状態での電圧である満充電電圧がVFであり、かつ、二次電池セルがその種類毎に共通に特性値として有する場合がある満充電電圧VF以上のピンチ電圧VPであって、満充電状態を超えてさらに充電をしようとするとセルの満充電状態での満充電容量を超える所定の充電電荷量を維持したままで急激に電圧が上昇するピンチ状態に陥る電圧であるピンチ電圧VP、を有する二次電池セルを含む組電池であって、同形式かつ複数の該二次電池セルをn個(nは2以上の整数)直列接続した組電池、を含む蓄電システムであって、組電池単位で電圧監視及び制御を行う。【選択図】なし

Description

本発明は、単位二次電池セルを複数個直列してなる組電池を含む蓄電システムに関するものである。
代表的なリチウムイオン二次電池である正極にリチウムコバルト酸化物、負極に炭素を用いた非水電解質二次蓄電池は、所定の満充電電圧を超えて、さらに、上限電圧以上に充電しようとすると、正極のリチウムコバルト酸化物が急激に劣化し結晶構造を保持できなくなり、容量が著しく低下する。このため、直列接続して充電する場合には、各セルの電圧を監視しながら、一部のセルに電圧が集中しないようにして充電する必要がある。即ち、特定の1個のセルで容量低下が発生すると、直列接続され同一の電流で充電されるので、その容量が低下し始めたセルに、より一層電圧が集中することとなり、電圧上昇による容量低下と容量低下による電圧集中との連鎖反応により、一気にそのセルが破壊されるおそれがある。
そこで、特許文献1には、あらかじめ任意の充電深度に設定された変曲領域を有する充電深度検知用の電池と、非充電深度検知用の電池とを直列に接続してなる組電池を用いることで、充電深度検知用の単電池の電圧が充電深度検知電圧になった際に精度よく組電池全体の充電深度を検知できる組電池を提案している。
特開2013−089523号公報
特許文献1に記載の組電池では、充電深度検知用電池には、非充電深度検知用電池とは異なる電池活物質が使用されているため、その製造は煩わしく非効率なものとなってしまう。また充電深度検知用電池が何らかの理由で作動しなくなった場合、非充電深度検知用電池が過充電状態になり危険な状態に陥るおそれがある。
本発明者が鋭意検討した結果、特定の電池活物質を組み合わせて用いた二次電池セルを直列接続した組電池を含む蓄電システムは、複雑な判定回路を必要とせず、過充電を防止することができることが判った。つまり、蓄電システムの満充電電圧V(FULL)までの電圧で一定の充電をした後、それ以上の充電をしようとすると、急激に電圧が上昇する状態、以下、ピンチ状態(PINCH状態)となる電極材料を用いた二次電池セルを使用した蓄電システムは、各セルの両極間の電圧監視のためのバッテリーマネジメントユニット(BMU)を設置しなくても、所定の充電電流での充電時に、組電池の単位時間あたりの電圧の変化量が所定の値以上となったことを検知した場合に充電を中止することとすれば、組電池に印加する電圧を上昇しながら、各セルの電圧を監視することなく充電することが可能であることを本発明者は見出した。
即ち、所定の充電電流での充電時に、単位時間当たりの電圧変化量を監視するだけで、n個の直列接続セルからなる組電池の中の1つのセルが、V以上の電圧(V)で、急激に電圧が上昇する状態に陥ったことを検知できる。
詳述すれば、充電時に、このように1つのセルで劣化により満充電容量が初期の値から低下することで、この1つのセルでは他のセルより先に満充電状態となり、従って、他のセルより先にセル電圧がVに到達し、他のセルの電圧は、組電池電圧を直列接続数nで割った値より相対的に小さな値に留まることとなる。
そして、さらにそのセルに充電しようとすると、そのセルでは満充電状態での満充電容量を超える所定の充電電荷量を維持したままで、急激に電圧が上昇する状態(PINCH状態)に陥る電圧、即ち、ピンチ電圧Vに至り(その時の組電池電圧が後述する「1×V+(n−1)V値」である。)、それ以上充電しても、そのセルの電圧がピンチ電圧Vを越えて急激に上昇するだけで、他のセルの電圧は、「1×V+(n−1)V値」におけるV値に維持され、その時の他のセルの充電電荷量は、初期の満充電容量より小さい、理想的には初期における「1×V+(n−1)V値」でのV値における充電電荷量に留まることとなる。
このように、そのセルでの電圧上昇が、他のセルに比べて極端に大きい自然現象を蓄電池の制御に利用することが本発明の技術思想である。このようにして、直列接続した組電池の電圧、電流を監視するだけで、理想的な充電方法とするための制御をすることができる。
このような本発明は、同一の電極活物質の組み合わせを同種類として、二次電池セルにその種類毎に共通に定義される満充電状態(FULL状態)での電圧である満充電電圧がVであり、かつ、二次電池セルがその種類毎に共通に特性値として有する場合がある該満充電電圧V以上のピンチ電圧Vであって、該満充電状態を超えてさらに充電をしようとするとセルの該満充電状態での満充電容量を超える所定の充電電荷量を維持したままで急激に電圧が上昇する状態(PINCH状態)に陥る電圧であるピンチ電圧V、を有する二次電池セルを含む組電池であって、同種類かつ同構造を同形式として、同形式かつ複数の該二次電池セルをn個(nは2以上の整数)直列接続した組電池、を含む蓄電システムであって、該組電池単位で電圧監視および制御を行うことを特徴とする組電池を含む蓄電システムに関する。このような本発明の組電池を含む蓄電システムは、組電池全体の正極および負極間の端子間電圧を監視する制御で安全に充電することが可能であり、各セルの電圧監視の不要となるので、簡素かつ安価なシステムである。
また、前記直列接続の任意の点に流れる充電電流I(CHARGE)であって、前記セルに共通に流れる充電電流Iで前記組電池に含まれる全ての前記セルを充電可能とした前記蓄電システムであって、前記制御が、前記電圧監視により監視される前記組電池に印加されている監視電圧及びその変動である監視電圧変動dE/dt(V/min.)が、下記(条件1)を満たす場合に、該充電をする(nV充電段階)を含むことを特徴とする前記蓄電システムとすることが好ましく、本発明の効果を効果的、かつ、より安全に奏さしめることができる。
(条件1):監視電圧がn×V以下、又は、充電深度5〜100%において、監視電圧変動(V/min.)が、n×I(A)×SDEDQ+α未満。ここで、SDEDQは、ピンチ状態となる前のセルの標準的な充電電荷量の変化量δQ(Coulomb)に対するセル電圧の変化量δE(V)であり、αは、充電電流Iにおいて1つのセルでピンチ状態に陥ったと判断するためのセルの電圧の時間変動値、即ち、ピンチセル電圧時間変動判断値であって、セル形式毎に、かつ、充電電流I毎に定まる正の値である。
また、前記制御は、前記充電電流I一定で充電する(I一定充電段階)を含むことが好ましく、大きな充電電流Iとすることで急速充電可能であると共に、安定的に本発明の効果を奏さしめることができる。
また、前記制御は、前記監視電圧が、下記(条件2)を満たした場合に、前記充電を中止する(充電中止段階)を含むことが好ましく、十分な許容度を維持して本発明の効果を奏さしめることができる。
(条件2):監視電圧がn×VF以下、又は、充電深度5〜100%において、監視電圧変動(V/min.)が、n×I(A)×SDEDQ+α以上。
また、前記制御は、前記(条件2)を満たした時点での前記監視電圧を、「1×V+(n−1)V値」として保持する(nV保持段階)を含むことが好ましく、劣化したセルの状況を記憶可能なシステムとなる。
また、前記制御は、前記「1×V+(n−1)V値」が、前記n×VFの値より一定以上小さい値となったことを報知する(報知段階)を含むことが好ましく、劣化したセルの存在を使用者に報せることが可能なシステムとなる。
また、前記セルの正極に含まれる正極活物質の主成分は、リチウムマンガン酸化物およびそのマンガンの一部を異種元素で置換した酸化物からなる群から選ばれる1種以上であることが好ましく、本発明に係るピンチ電圧Vを有する二次電池セルを構成できる。
また、前記セルの負極に含まれる負極活物質の主成分は、チタンを含む酸化物であることが好ましく、本発明に係るピンチ電圧Vを有する二次電池セルを構成できると共に、高安全性のシステムを構築できる。
また、前記nは5以上200以下であることが好ましく、本発明の効果を、より効果的に奏さしめることができる。
また、前記セルは、第1の正極として、前記リチウムマンガン酸化物およびそのマンガンの一部を異種元素で置換した酸化物からなる群から選ばれる1種以上の正極活物質を主成分とする正極を有し、かつ、別な第2の正極として、リチウムコバルト酸化物を主成分とする正極活物質を含む正極をさらに有することが好ましく、セルに含まれる電解液を構成する非水溶媒が活物質により分解されてガスが発生しても、この発生したガスをこのリチウムコバルト酸化物が吸収するので、ガス発生が抑制されることで、より安全性に優れるシステムとなる。
電池を直列接続した組電池において、各電池の電極間の電圧を監視することなく、組電池全体の正極および負極の端子電圧を監視する制御で安全に充電することが可能になり、各セルの電圧監視の必要がなくなったことで、組電池および電池システムを簡素化し、安価にすることができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(組電池を含む蓄電システム)
本発明の蓄電システムは、所定の二次電池セルをn個(nは2以上の整数)直列接続した組電池を含む蓄電システムであって、組電池単位で電圧監視及び制御を行うことを特徴とする。
このような本発明の蓄電システムにおいて、セルに共通に流れる充電電流Iで組電池に含まれる全てのセルを充電可能であり、かつ、この充電電流Iは、本発明に係る直列接続の任意の点に流れる同一の値の充電電流I(CHARGE)である。
そして、本発明に係る前記制御は、本発明に係る組電池を所定の条件において充電をする後述する(nV充電段階)を含むことが好ましく、充電電流I一定で充電する後述する(I一定充電段階)を含むことが好ましく、所定の条件において本発明に係る組電池に対する充電を中止する後述する(充電中止段階)を含むことが好ましい。また、前記(充電中止段階)において後述する(条件2)を満たした時点での後述する監視電圧を、「1×V+(n−1)V値」として保持する(nV保持段階)を含むことが好ましく、この「1×V+(n−1)V値」が、n×Vの値より一定以上小さい値となったことを報知する(報知段階)を含むことが好ましい。
さらに、本発明に係る前記電圧監視により監視される組電池に印加されている監視電圧及びその変動である監視電圧変動dE/dt(V/min.)により、上述の所定の条件が満たされているか否かを、本発明のシステムは判断する。
(nV充電段階)
本発明の蓄電システムは、通常の充電条件では、後述する本発明に係る(条件)、即ち、その直列接続に含まれる1つのセルでもピンチ状態に陥っているとの条件、を満たさず、即ち、全てのセルが標準的な充電状態に保たれている限り、通常の充電、即ち、定電圧充電や定電流充電が可能である。ここで、通常の充電条件とは、本発明に係る監視電圧がn×V以下、又は、充電深度が5〜100%である条件である。
言い換えれば、本発明の蓄電システムは、監視電圧及びその変動である監視電圧変動dE/dt(V/min.)が、下記(条件1)を満たす場合には、充電をする(nV充電段階)を含むことが好ましい。
(条件1):監視電圧がn×V以下、又は、充電深度5〜100%において、監視電圧変動(V/min.)が、ピンチ状態となる前のセルの標準的な充電電荷量の変化量δQ(Coulomb)に対するセル電圧の変化量δE(V)に充電電流I(Coulomb/min.)及び直列セル数nを掛けた値に、更に、前記ピンチセル電圧時間変動判断値αを足した値、即ち、n×I(A)×SDEDQ+α未満。ここで、SDEDQ=標準δE/δQであり、形式毎に、かつ、充電電流I毎に定まる値である。
ここで、充電深度とは、満充電状態の充電電荷量、即ち、容量を100%とした場合の、蓄電池の充電状態を割合で表した数値をいう。充電深度は、制御回路中にクーロメータ(電量計)を組み込み、蓄電池の充電電荷量を監視することから算出することができる。または、単位セルにおいて、各充電深度における開回路電圧(OCV)および閉回路電圧(CCV)を事前に測定し、その値を用いて算出することもできる。
(I一定充電段階)
また、本発明の蓄電システムにおいては、後述する本発明に係る(条件)を満たさない場合、即ち、その直列接続に含まれる全てのセルが標準的な充電状態にあり、1つのセルもピンチ状態に陥っていない場合であって、かつ、本発明に係る監視電圧が、組電池の満充電電圧以下、即ち、n×V以下であるか、又は、充電深度が100%以下である場合には、基本的に定電流により充電を行う。言い換えれば、本発明の蓄電システムは、充電電流I一定で充電する(I一定充電段階)を含むことが好ましい。
(充電中止段階)
前述のとおり、本発明に係る組電池の中のピンチ状態に陥るセルは充電末期で急激に電圧が上昇するため、セルをn個直列接続して充電する場合には、各セル電圧監視のためのバッテリーマネジメントユニット(BMU)を設置しなくても、充電深度5〜100%において、n個直列接続した組電池の両端子間の電圧、即ち、本発明に係る監視電圧を測定して、その変動が一定の条件を満たしたことを検知した場合に充電を中止することとすれば、セルにダメージを与えることなく充電を終了させることが可能である。
この一定の条件としては、所定の充電電流Iで充電している場合に、前記直列接続に含まれる1つのセルで、前記急激に電圧が上昇するピンチ状態に陥ったこととすることが妥当であり、そのためにはまず、前記直列接続に含まれる全てのセルで、ピンチ状態に陥っておらず、標準的な状態で充電されている場合の監視電圧の変動について検討する必要がある。この標準監視電圧変動は下記(式1)で表される。
Figure 2016092877
ここで、δE/δQは、セルの充電電荷量の変化量δQ(Coulomb)に対するセルの電圧の変化量δE(V)であり、標準状態においては、同形式のセルについての前記所定の充電電流Iに対して同じ値となると考えられる。そして、下記(式2)、及び(式3)の式変形が可能なので、同形式のセルについての前記所定の充電電流Iに対する電圧の標準時間変動、即ち、標準dE/dt(V/min.)は、下記(式4)で表されることとなる。
Figure 2016092877
Figure 2016092877
Figure 2016092877
これらのことから、前記一定の条件とは、監視電圧変動(V/min.)が、下記(式5)を満たす場合とすることが妥当であることが判る。
Figure 2016092877
ここで、αは、上述の、充電電流Iにおいて1つのセルでピンチ状態に陥ったと判断するためのセルの電圧の時間変動値、即ち、ピンチセル電圧時間変動判断値であって、セル形式毎に、かつ、充電電流I毎に定まる正の値である。
このようにして、前記条件により、n個の直列接続セルの中の1つのセルが、V以上の電圧で、ピンチ状態、即ち、充電深度が100%になったことを検知できる。なぜなら、そのセルでの電圧上昇が、他のセルに比べて極端に大きいからである。したがって、直列接続した組電池の電圧、電流を監視するだけで、過充電状態に陥らず、安全に充電可能な制御をすることができる。
本発明に係る前記ピンチセル電圧時間変動判断値αは、同形式のセルの均一性やシステムにおけるノイズの大きさ、組電池の直列接続数、充電電流I等に応じて適宜設定可能であり、前記均一性が完全で前記ノイズが無い理想的なシステムであれば、昇圧時にピンチ状態が維持され所定の充電電荷量が維持される値以下の正の値とすることができるが、0.1mV/min.以上、500mV/min.以下であることが好ましく、1mV/min.以上、300mV/min.以下であることがさらに好ましく、特に好ましくは、2mV/min.以上、200mV/min.以下とすることである。
(nV保持段階)
このようにして、本発明の蓄電システムにおいては、本発明に係る(条件)に応じて、充電やその中止がなされることとなる。
そして、本発明の蓄電システムにおいては、前記本発明に係る(充電中止段階)が満たされた時点での本発明に係る監視電圧を、「1×V+(n−1)V値」として保持する(nV保持段階)を含むことが好ましい。
本発明に係る(充電中止段階)を経た後、即ち、前述の(条件)を満たすことにより充電を停止したあとは、より深い充電状態まで安全に充電するために、組電池の両端子間の電圧を、前記組電池の満充電電圧または、該電圧よりも低い前記「1×V+(n−1)V値」とする定電圧充電に切り替えて充電しても良い。上述のように「1×V+(n−1)V値」を保持することで、このような充電が可能となる。また、同じ目的のために、本発明にかかる監視電圧をこの「1×V+(n−1)V値」より小さい値に維持しつつ、より小さい電流値にて定電流充電を続けることも可能である。このような充電により、電池内部の濃度勾配による影響を緩和し、より深い充電状態まで安全に充電することが可能となる。さらに、前記組電池の満充電電圧に到達するか、充電停止条件により1つのセルで満充電状態となったあと、電流を停止し、開回路状態で一定の時間放置し、再度、元の電流値もしくは元の電流値より小さい電流値で充電を再開することでも、より深い充電状態まで安全に充電することが可能となる場合がある。
(報知段階)
本発明の蓄電システムは、上記電圧変動により充電を停止した場合であって、前記「1×V+(n−1)V値」がn×Vの値より一定以上小さい値となったことを報知する(報知段階)を含むことが好ましく、このことにより、電池の寿命や容量低下、交換時期の目安を知らせることが可能となる。
このような本発明に係る一連の(充電中止段階)、(nV保持段階)、(報知段階)において、検知された前記「1×V+(n−1)V値」を新たなn×V値、即ち、新たな組電池の満標充電電圧として設定することもでき、このようにすることで、前回充電時との差分に基づく制御をすることも可能であるが、初期の組電池の満標充電電圧を常に一定のn×V値として、常に初期との差分として検知された前記「1×V+(n−1)V値」を評価することも、初期状態からの劣化状態を把握する観点からは好ましい実施態様である。
(組電池)
本発に係る組電池は、同一の電極活物質の組み合わせを同種類として、かつ、同種類かつ同構造を同形式として、同形式かつ複数の、所定の二次電池セルをn個(nは2以上の整数)直列接続した組電池である。大きな電力を蓄電可能な高圧の蓄電システムとする観点、本発明の効果をより効果的に奏さしめる観点、複雑な制御を避ける観点から、nは、5以上、200以下であることが好ましく、より好ましくは5以上、50以下である。
(二次電池セル)
本発明に係る二次電池セルは、同一の電極活物質の組み合わせを同種類として、二次電池セルにその種類毎に共通に定義される満充電状態(FULL状態)での電圧である満充電電圧がVであり、かつ、二次電池セルがその種類毎に共通に特性値として有する場合がある当該満充電電圧V以上のピンチ電圧Vであって、満充電状態を超えてさらに充電をしようとすると、セルの満充電状態での満充電容量を超える所定の充電電荷量を維持したままで、急激に電圧が上昇するピンチ状態(PINCH状態)に陥る電圧であるピンチ電圧Vを有することを特徴とするセルであり、前記急激に電圧が上昇する蓄電池であればその種類は問わない。
このような特徴を有する蓄電池として、好ましくは、リチウムイオン蓄電池、ナトリウムイオン蓄電池といったイオン蓄電池の中の特定の電極活物質の組み合わせのものが挙げられる。
このような蓄電池は、一般に、イオン伝導性を有する電解質を含むセパレータを正極、及び負極で挟持した積層体を含むものである。
蓄電池は、正極側と負極側との間にセパレータを配置したものを倦回したものであってもよいし、積層したものであってもよい。正極、負極、およびセパレータには、例えば、リチウムイオン伝導を担う非水電解質が含浸している。非水電解としてゲル状のものを使用する場合は、電解質が正極および負極に含浸していても、正極・負極間のみにある状態でもよい。ゲル状電解質により正極・負極間が直接接触していなければ、セパレータを使用する必要はない。
蓄電池は、上記積層体を倦回、あるいは複数積層した後にラミネートフィルムで外装してもよいし、角形、楕円形、円筒形、コイン形、ボタン形、シート形の金属缶で外装してもよい。外装には発生したガス等を放出するための機構が備わっていてもよい。また、劣化した当該非水電解質二次電池の機能を回復させるための添加剤を電池外部から注入する機構が備わっていてもよい。積層体の積層数は、所望の電池容量を発現するまで積層させることができる。積層の場合は、電極の積層方向に圧力が加えられていても良い。セル内部で圧力を加えても、外装の外側から圧力を加えても良い。
本発明に係る組電池は、このような蓄電池を複数直列接続することによって組電池としたものである。本発明に係る組電池は、所望の大きさ、容量、電圧によって適宜直列し、またこのような本発明に係る組電池を、並列に接続することもできるが、本発明に係る電圧監視及び制御は直列接続された組電池毎に実施する必要がある。並列の個数には特に制限がなく、使用する用途によって自由に設計することができる。
本発明に係る二次電池セルは、後述するように、チタンを含む酸化物を負極活物質として含む負極を備えることが好ましいが、このチタンの異常活性点で、電解質溶媒が分解してガスが発生する場合がある。そのために、一定の充電状態で、発生したガスを吸収する能力がある、リチウムコバルト酸化物を主成分とする正極活物質を含む正極を備えることが好ましい。しかし、このリチウムコバルト酸化物を主成分とする正極活物質を含む正極は、本発明に係るピンチ電圧Vを有さない正極なので、本発明の効果を奏さしめつつ、このようなガス発生を抑制せしめる観点から、二次電池セルを、第1の正極として、前記リチウムマンガン酸化物およびそのマンガンの一部を異種元素で置換した酸化物からなる群から選ばれる1種以上の正極活物質を主成分とする正極を有し、かつ、別な第2の正極として、リチウムコバルト酸化物を主成分とする正極活物質を含む正極をさらに有するセルとすることも好適な実施態様である。このようにすることで、正極とは別に、正極と同様に作動する別の活物質を塗布した第2の正極を導入することができる。第1の正極とは電気的に分離しており、同時に一定電流まで充電したあと、第2の正極を電気的に切り離すことで、充電状態の第2の電極を電池内に存在させることができる。この第2の正極活物質がコバルトを含む酸化物である場合、セル中に発生したガスを吸収させることが可能になるのである。
(電極の活物質)
その中でも、正極に含まれる正極活物質の主成分が、リチウムマンガン酸化物、そのマンガンの一部を異種元素で置換した酸化物、リン酸鉄リチウム、及びリン酸マンガンリチウムからなる群から選ばれる1種以上であるものが、前記充電深度が5%以上100%未満の、通常使用域において電圧変化が少なく、ピンチ状態の初期において急激に電圧上昇するため、本発明のシステムの設計しやすさの観点から、より好ましくは、リチウムマンガン酸化物、及びそのマンガンの一部を異種元素で置換した酸化物からなる群から選ばれる1種以上であり、さらに好ましくは、前記異種元素がニッケル、アルミニウム、マグネシウム、チタン、クロム、コバルト、鉄から選ばれる少なくとも1種を含む金属イオンであるものであり、過充電に対して非常に耐性があるため、本発明に係るピンチ状態となり易くより好適に用いられる。
このような正極活物質を含む正極に組み合わせる負極としては、負極に含まれる負極活物質の主成分が、チタンを含む酸化物、酸化モリブデン、酸化ニオブ、及び酸化タングステンであることが好ましく、より好ましくは、リチウムチタン酸化物、及びリチウムチタン酸化物のチタンの一部を他の金属イオンで置換したものからなる群から選ばれる1種以上であり、さらに好ましくは、前記他の金属イオンが、ニオブであるものであり、正極で述べたことと同じ理由で、負極として好適に用いられ、また、より長寿命化に効果があるため、好適に用いられる。
(電極の構造等)
本発明の蓄電池ステムに用いられる蓄電池に使用する電極は、少なくとも、活物質、結着材(バインダー)、水を含む合材層スラリーであって、必要に応じて導電助材を含む合材層スラリーに乾燥等の加工を施した合材層を有する。より好ましくは、導電性材料からなる集電体に前記合材層を形成したものである。
蓄電池の正極および負極は、集電体の両面に同じ電極を形成させた形態であってもよく、集電体の片面に正極、一方の面に負極を形成させた形態、すなわち、バイポーラ電極であってもよいが、バイポーラ型とする場合、集電体を介した正極と負極の液絡を防止するため、導電材料および/または絶縁材料が正極と負極間に配置されている。また、バイポーラ電極である場合は、隣り合うバイポーラ電極の正極側と負極側との間にセパレータを配置し、各正極側と負極側とが対向した層内は、液絡を防止するため正極および負極の周辺部に絶縁材料が配置されている。
バインダーは結着性があり水または有機溶媒に分散可能なものが使用される。例えば、特に限定されないが、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリイミド(PI)およびそれら誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。これらに分散剤、増粘剤を加えても良い。
前記導電助材としては、特に限定されないが、炭素材料または/および金属微粒子が好ましい。炭素材料として、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブ、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンブラック、及びファーネスブラックなどが挙げられる。金属微粒子として、例えば、銅、アルミニウム、ニッケルおよびこれら少なくとも1種を含む合金が挙げられる。また、無機材料の微粒子にめっきを施したものでも良い。これら炭素材料および金属微粒子は1種類でも良いし、2種類以上用いても良い。
前記集電体の導電性材料としては、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、チタンおよびこれら少なくとも1種を含む合金または導電性を有する高分子が挙げられる。形状としては、箔状、メッシュ状、パンチング状、エキスパンド状、または発泡構造体が挙げられる。このような集電体に用いられる導電性材料は、電極作動電位で安定であればよく、リチウムイオン電池においては、作動電位がリチウム基準で0.7V以下では、銅およびその合金が好ましく、0.7V以上ではアルミニウムおよびその合金が好ましい。
(セパレータ)
本発明の蓄電池に用いるセパレータとしては、多孔質材料または不織布等が挙げられる。セパレータの材質としては、電解液を構成する有機溶媒に対して溶解しないものが好ましく、具体的にはポリエチレンやポリプロピレンのようなポリオレフィン系ポリマー、ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル系ポリマー、セルロース、ガラスのような無機材料が挙げられる。
セパレータの厚みは1〜500μmが好ましい。1μm未満であるとセパレータの機械的強度の不足により破断し、内部短絡する傾向がある。一方、500μmより厚い場合、電池の内部抵抗と、正極負極の電極間距離が増大することにより、電池の負荷特性が低下する傾向がある。より好ましい厚みは、10〜300μmである。
(電解質)
本発明の蓄電池に用いる電解質としては非水電解質が好ましく、非水電解質は、特に限定されないが、非水溶媒に溶質を溶解させた電解液、非水溶媒に溶質を溶解させた電解液を高分子に含浸させたゲル電解質、固体電解質、イオン液体とシリカ微粒子を混合し、疑似固体化した固体電解質などを用いることができる。
前記非水溶媒としては、環状の非プロトン性溶媒及び/又は鎖状の非プロトン性溶媒を含むことが好ましい。環状の非プロトン性溶媒としては、環状カーボネート、環状エステル、環状スルホン及び環状エーテルなどが例示される。鎖状の非プロトン性溶媒としては、鎖状カーボネート、鎖状カルボン酸エステル及び鎖状エーテルなどが例示される。また、上記に加えアセトニトリルなどの一般的に非水電解質の溶媒として用いられる溶媒を用いても良い。より具体的には、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、スルホラン、ジオキソラン、プロピオン酸メチルなどを用いることができる。これら溶媒は1種類で用いてもよいし、2種類以上混合しても用いてもよいが、後述の溶質を溶解させやすさ、リチウムイオンの伝導性の高さから、2種類以上混合した溶媒を用いることが好ましい。また、高分子に電解液またはイオン液体をしみこませたゲル状電解質、疑似固体電解質および硫黄系固体電解質も用いることができる。
溶質は、特に限定されないが、例えば、リチウムイオン蓄電池の場合、LiClO、LiBF、LiPF、LiAsF、LiCFSO、LiBOB(Lithium Bis (Oxalato) Borate)、LiN(SOCFなどは溶媒に溶解しやすいことから好ましい。電解液に含まれる溶質の濃度は、0.5mol/L以上2.0mol/L以下であることが好ましい。0.5mol/L未満では所望のイオン伝導性が発現しない場合があり、一方、2.0mol/Lより高いと、溶質がそれ以上溶解しない場合がある。非水電解質には、難燃剤、安定化剤などの添加剤が微量含まれてもよい。
蓄電池に非水電解質を用いる場合、非水電解質の量は、特に限定されないが、電池容量1Ahあたり、0.1mL以上であることが好ましい。0.1mL未満の場合、電極反応に伴うイオンの伝導が追いつかず、所望の電池性能が発現しない場合がある。固体電解質を用いる場合には、そのまま加圧成形しても良いし、前述の電極に用いたバインダーを使用し、シート状に成形して使用しても良い。
以下の方法で実施例1〜6、及び比較例1の組電池を作製し、性能を評価した。
(1)蓄電池の作製
電極活物質であるLi1.1Al0.1Mn1.8(LAMO)、LiNi0.5Mn1.5(LiNiMO)、LiCoO(LCO)、またはLiTi12(LTO)の各々の粉末100重量部に対して、夫々導電助材(アセチレンブラック)を6.8重量部と、種々のバインダーの固形分換算6.8重量部とを混合して、各々の電極活物質に対応する活物質混合物を作製し、この混合物を用いて電極を作製し、更に、これらの電極を組み合わせて蓄電池を作製した。
(電極活物質の粉末の作製)
ここで、各々の電極活物質は、以下の方法で作製した。
正極活物質であるLi1.1Al0.1Mn1.8(LAMO)は、文献(Electrochemical and Solid−State Letters,9(12),A557(2006))に記載されている方法で作製した。すなわち、二酸化マンガン、炭酸リチウム、水酸化アルミニウム、およびホウ酸の水分散液を調製し、スプレードライ法で混合粉末を作製した。このとき、二酸化マンガン、炭酸リチウムおよび水酸化アルミニウムの量は、リチウム、アルミニウムおよびマンガンのモル比が1.1:0.1:1.8となるように調製した。次に、この混合粉末を空気雰囲気下900℃で12時間加熱した後、再度650℃で24時間加熱した。最後に、この粉末を95℃の水で洗浄後、乾燥させることによって正極活物質の粉末を作製した。
正極活物質であるLiNi0.5Mn1.5(LiNiMO)は、文献(Journal of PowerSources,81−82,90(1999))に記載されている方法で作製した。すなわち、まず水酸化リチウム、酸化水酸化マンガン、および水酸化ニッケルをリチウム、マンガンおよびニッケルのモル比が1:1.5:0.5となるように混合した。次に、この混合物を空気雰囲気下550℃で加熱した後に、再度750℃で加熱することによって正極活物質の粉末を作製した。
正極活物質であるLiCoO(LCO)は、文献(Journal of Electrochemical Sosiety,141,2972(1994))に記載されている方法で作製した。すなわち、まず炭酸コバルトと炭酸リチウムをコバルトとリチウムのモル比が1:1となるように混合した。次に、この混合物を空気雰囲気下650℃で12時間加熱後、一度粉砕し、再度空気雰囲気化850℃で24時間加熱することによって正極活物質の粉末を作製した。
負極活物質のLiTi12は、文献(Journal of Electrochemical Sosiety,142,1431(1995))に記載されている方法で作製した。すなわち、まず二酸化チタンと水酸化リチウムを、チタンとリチウムとのモル比を5:4となるように混合し、次にこの混合物を窒素雰囲気下800℃で12時間加熱することによって負極活物質の粉末を作製した。
レーザー回折散乱法粒度分布測定装置により測定した活物質の平均粒径は、LAMO:16μm、LiNiMO:11μm、LCO:20μm、LTO:7μmであった。
(活物質混合物及び電極の作製)
活物質混合方法および電極作製方法を以下に示す。
先ず、電極活物質と導電助材とを自動乳鉢を用いて混合した。得られた混合粉体をステンレスボウルに移し、水に分散したバインダーを加え、アルミナ乳棒を用いて予備混合した後、水および水以外の溶媒を加えて固形分濃度75%に調整し、再度混合することにより、活物質混合物を作製した。
次に、前述の活物質混合物をアルミニウムエキスパンドメタル(目開き1mm×2mm、厚み0.1mm)上に分散し、上部から加圧することにより成形した後に、170℃で真空乾燥することにより電極を作製した。乾燥後、アルミニウムエキスパンドメタルを含む電極の厚さはおよそ1.0mmであった。
(セルの作製)
LAMO、LiNiMO、およびLCOは正極として、LTOは負極として使用した。
先ず、得られた正極/セパレータ/得られた負極の順に積層し積層体を作製した。セパレータはセルロース不織布(厚さ25μm)を2枚重ねて用いた。次に、正極および負極に引き出し電極となるアルミニウムタブを振動溶接させた後に、このタブ付きの積層体を袋状のアルミラミネートシートに入れた。正極、負極の容量を測定するために負極としてLi金属電極を用いる場合には、ステンレス製シートに金属Liを圧着させることにより電極とし、ニッケルタブを振動溶接したものを使用した。
袋の中に、非水電解液(プロピレンカーボネート/エチルメチルカーボネート=3/7vol%、LiPF 1mol/L)を入れた後に、袋の出口を引き出し電極ごと熱封止することによって非水電解質二次電池を作製した。単セルの容量は1Ahとした。
(2)蓄電池の性能評価
正極にLAMO、LiNiMO、もしくはLCOを、負極にLTOを用いたセルを、表1に示すように、同じ種類のセル同士で直列接続し、外装の外側から金属板で挟んだ状態で、8時間で充電または放電が終わる電流値(1/8Cレート)で充放電サイクル試験を行った。即ち、これらの組電池は、前記直列接続の任意の点に流れる電流I(CHARGE)であって、含まれるセルに共通に流れる電流Iを1/8Cとして、含まれる全てのセルを充電し、また、放電した。
また、この充放電サイクル試験において、サイクル数は200サイクルとし、また、組電池単位の電圧、即ち、前記直列接続した両端のセルの、隣接するセルと非接続の、正極、及び負極の間の電圧を監視し、その時間変動dE/dt(V/min.)、即ち、本発明に係る監視電圧変動が、表1に示す充電終止条件、即ち、本発明に係る(条件)を満たした時に、又は、その電圧が、単セルの満充電電圧に、前記直列接続した数をかけた数値である組電池の満充電電圧=n×VFより大きくなった時に、充電を終了する制御を実施した。この組電池の満充電電圧の値を表1に示す。
(実施例1〜4)
ここで、正極にLAMO、負極にLTOを用いたセル、即ち、LTO/LAMOセルは、単セルが2.76Vの満充電電圧Vを有し、また、このセルは、このV以上の電圧Vであり、かつ、満充電状態を超えて、さらに充電をしようとすると、そのセルの充電電荷量を維持したままで、急激に電圧が上昇するピンチ状態(PINCH状態)に陥る電圧V=2.8Vを有する。そして、このLTO/LAMOセルのI=1/8Cにおける単セルのI(A)×SDEDQは2mV/min.であり、表1の実施例1〜実施例4での前記サイクル試験における充電は、(条件1)での(nV充電段階)を含み、さらに、(条件2)での(充電中止段階)を含むものであった。
即ち、実施例1は、電池に印加されている電圧の時間変動dE/dtが、n×I(A)×(SDEDQ)+α=5×2mV/min.+α=10mV/min.+α未満での充電を含み、かつ、それは、電流I=1/8Cで一定とする(I一定充電段階)でもあり、さらに、n×I(A)×(SDEDQ)+α=10mV/min.+α以上である、50mV/min.の(条件2)での(充電中止段階)を含む。即ち、実施例1は、α=40mV/min.とした例である。
実施例2は、dE/dtが、n×I(A)×(SDEDQ)+α=20mV/min.+α未満での充電を含み、かつ、この20mV/min.+α以上である、50mV/min.の(条件2)での(充電中止段階)を含む。即ち、実施例2は、α=30mV/min.とした例である。
実施例3は、dE/dtが、n×I(A)×(SDEDQ)+α=30mV/min.+α未満での充電を含み、かつ、この30mV/min.+α以上である、100mV/min.の(条件2)での(充電中止段階)を含む。即ち、実施例3は、α=70mV/min.とした例である。
実施例4は、dE/dtが、n×I(A)×(SDEDQ)+α=40mV/min. +α未満での充電を含み、かつ、この40mV/min.+α以上である、200mV/min.の(条件2)での(充電中止段階)を含む。即ち、実施例4は、α=160mV/min.とした例である。
(実施例5、6)
また、正極にLiNiMO、負極にLTOを用いたセル、即ち、LTO/LiNiMOセルは、単セルが3.25Vの満充電電圧VFを有し、また、このセルは、このVF以上の電圧Vであり、かつ、満充電状態を超えて、さらに充電をしようとすると、そのセルの充電電荷量を維持したままで、急激に電圧が上昇するピンチ状態(PINCH状態)に陥る電圧V=3.3Vを有する。そして、このLTO/LiNiMOセルのI=1/8Cにおける単セルのI(A)×SDEDQは0.5mV/min.(←正確な値が判れば修正下さい。)であり、表1に実施例5、実施例6での前記サイクル試験における充電は、(条件1)でのnVF充電段階を含み、さらに、(条件2)での(充電中止段階)を含むものであった。
即ち、実施例5は、電池に印加されている電圧の時間変動dE/dtが、n×I(A)×(SDEDQ)+α=0.5mV/min.×4+α=2.0mV/min. +α未満での充電を含み、かつ、それは、電流I=1/8Cで一定とする(I一定充電段階)でもあり、さらに、n×I(A)×(SDEDQ)+α=2.0mV/min.+α以上である、100mV/min.の(条件2)での(充電中止段階)を含む。即ち、実施例5は、α=98mV/min.とした例である。
実施例6は、dE/dtが、n×I(A)×(SDEDQ)+α=8.0mV/min. +α未満での充電を含み、かつ、この8.0mV/min.+α以上である、200mV/min.の(条件2)での(充電中止段階)を含む。即ち、実施例6は、α=192mV/min.とした例である。
なお、実施例1〜4のLTO/LAMOセルの2mV/min.に比べて、実施例5、6のLTO/LiNiMOセルのI=1/8Cにおける単セルのI(A)×SDEDQは0.5mV/min.と小さい。従って、同じ直列接続数の組電池の前記充電終止を、実施例1〜4に比べて実施例5、6では、より小さい値に設定すべきとも考えられる。しかし、種々検討の結果、V以上での電圧における電圧の充電電荷量依存性は、LTO/LiNiMOセルの方が、LTO/LAMOセルより、はるかに大きいので、即ち、LTO/LiNiMOセルでは、V以上の電圧にしてもみかけの容量、即ち、充電電荷量は殆ど変化しないので、前記充電終止は、LTO/LAMOセルより大きな値に設定した方が、組電池の性能に影響を与えることなく、測定誤差やノイズの影響を受け難くなるので好ましいことが判った。なお、この「電圧の充電電荷量依存性」、即ち、縦軸電圧、横軸充電電荷量としたときの傾きについて、その、満充電電圧VF(即ち、満充電容量)までの傾きが、SDEDQである。V以上の電圧からのこの傾きに対応するI(A)×SDEDQの実験による概算値は、I=1/8Cにおいて、実施例1〜4のLTO/LAMOセルではLAMO重量基準で2.5Vg/Ahであり、実施例5、6のLTO/LiNiMOセルではLiNiMO重量基準で0.5Vg/Ahであった。
またなお、このI(A)×SDEDQについて、電流で規格化した場合の単位は(V/Coulomb)であり、電流の値に拠らない規格化した値として表現できそうにも思えるが、実際は、セルの内部抵抗や、リチウムイオンの拡散抵抗等、電極の形状が影響する値なので、電極活物質が同じ同一種類の二次電池セルであっても、異なる構造であれば、セル形式毎に、かつ、充電電流I毎に実測する必要がある。
(比較例1)
さらに、正極にLCO、負極にLTOを用いたセル、即ち、LTO/LCOセルは、単セルが2.70Vの満充電電圧Vを有するが、このセルは、このVF以上の電圧Vとしては、満充電状態を超えて、さらに充電をしようとすると、電圧の緩やかな上昇に伴ってセルの充電電荷量、即ち、みかけ上の容量が標準値として設定した値を超えて増大しながらLCOの結晶構造が不可逆的に壊れるので、LTO/LAMOセルやLTO/LiNiMOセルで観察されるような、セルの容量充電電荷量を維持したままで急激に電圧が上昇するピンチ状態は観察されず、従って、これらの電池で定義されるような電圧Vを有さない。
また、比較例1としてLiCoOを正極材料としたLTO/LiCoOの組電池の結果も表1に示す。
Figure 2016092877
表1の実施例1〜実施例6のLTO/LAMOセル、LTO/LiNiMOセル共に、サイクル時の充電が終了した電圧(平均充電終止電圧)はVよりも低く、電圧立ち上がりにより制御されていることがわかる。これら組電池の容量維持率はほぼ100%に近く、良好なサイクル特性を示すことがわかる。
一方、表1の比較例1のLTO/LCOセルの場合は、全てのサイクルにおいてVで充電が終了しており、容量維持率は低いものとなった。
これらのことから、単位時間当たりの電圧の変化量を監視するだけで、直列接続セルの中の1つのセルが、V以下の電圧で、急激に電圧が上昇する状態に陥ったことを検知できることが判る。
このように、実施例と比較例とを比較することにより、電池活物質に充電末期で急激に電圧が上昇する材料を用いることにより、単位時間当たりの電圧の変化量を監視するだけで、直列接続セルの中の1つのセルが、満充電電圧以下の電圧で、満充電状態になったことを検知できることが判る。

Claims (10)

  1. 同一の電極活物質の組み合わせを同種類として、二次電池セルにその種類毎に共通に定義される満充電状態(FULL)での電圧である満充電電圧がVであり、かつ、
    二次電池セルがその種類毎に共通に特性値として有する場合がある該満充電電圧V以上のピンチ電圧Vであって、該満充電状態を超えてさらに充電をしようとするとセルの該満充電状態での満充電容量を超える所定の充電電荷量を維持したままで急激に電圧が上昇する状態(PINCH状態)に陥る電圧であるピンチ電圧V、を有する二次電池セルを含む組電池であって、同種類かつ同構造を同形式として、同形式かつ複数の該二次電池セルをn個(nは2以上の整数)直列接続した組電池、を含む蓄電システムであって、
    該組電池単位で電圧監視および制御を行うことを特徴とする組電池を含む蓄電システム。
  2. 前記直列接続の任意の点に流れる充電電流I(CHARGE)であって、前記セルに共通に流れる充電電流Iで前記組電池に含まれる全ての前記セルを充電可能とした請求項1に記載の組電池を含む蓄電システムであって、
    前記制御が、前記電圧監視により監視される前記組電池に印加されている監視電圧及びその変動である監視電圧変動dE/dt(V/min.)が、下記(条件1)を満たす場合に、該充電をする(nV充電段階)を含むことを特徴とする請求項1に記載の組電池を含む蓄電システム。
    (条件1):監視電圧がn×V以下、又は、充電深度5〜100%において、監視電圧変動(V/min.)が、n×I(A)×SDEDQ+α未満。ここで、
    SDEDQは、ピンチ状態となる前のセルの標準的な充電電荷量の変化量δQ(Coulomb)に対するセル電圧の変化量δE(V)であり、
    αは、充電電流Iにおいて1つのセルでピンチ状態に陥ったと判断するためのセルの電圧の時間変動値、即ち、ピンチセル電圧時間変動判断値であって、セル形式毎に、かつ、充電電流I毎に定まる正の値である。
  3. 前記制御が、前記充電電流I一定で充電する(I一定充電段階)を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の組電池を含む蓄電システム。
  4. 前記制御が、前記監視電圧が、下記(条件2)を満たした場合に、前記充電を中止する(充電中止段階)を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の組電池を含む蓄電システム。
    (条件2):監視電圧がn×VF以下、又は、充電深度5〜100%において、監視電圧変動(V/min.)が、n×I(A)×SDEDQ+α以上。
  5. 前記制御が、前記(条件2)を満たした時点での前記監視電圧を、「1×V+(n−1)V値」として保持する(nV保持段階)を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の組電池を含む蓄電システム。
  6. 前記制御が、前記「1×V+(n−1)V値」が、前記n×VFの値より一定以上小さい値となったことを報知する(報知段階)を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の組電池を含む蓄電システム。
  7. 前記セルの正極に含まれる正極活物質の主成分が、リチウムマンガン酸化物およびそのマンガンの一部を異種元素で置換した酸化物からなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の組電池を含む蓄電システム。
  8. 前記セルの負極に含まれる負極活物質の主成分が、チタンを含む酸化物であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の組電池を含む蓄電システム。
  9. 前記nが5以上200以下であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の組電池を含む蓄電システム。
  10. 前記セルが、第1の正極として、前記リチウムマンガン酸化物およびそのマンガンの一部を異種元素で置換した酸化物からなる群から選ばれる1種以上の正極活物質を主成分とする正極を有し、かつ、
    別な第2の正極として、リチウムコバルト酸化物を主成分とする正極活物質を含む正極をさらに有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の組電池を含む蓄電システム。
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