JP2016092864A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電力変換装置のノイズを低減する。【解決手段】変換した電力を出力する出力配線部に多層基板7を有する電力変換装置1である。多層基板7は、グランド層8と出力配線層9(U,V,W)とを有し、各出力配線層9間にビア10を設ける。出力配線層9は扁平形状の板であり、各出力配線層9を広い面積をグランド層8に対向させて並設する。ビア10は、各出力配線層9の間であって、グランド層8から多層基板7表面に貫通して複数形成する。多層基板7の表面に露出したビア10(グランド電位)の端部に導電性のシート11を設ける。【選択図】図3

Description

本発明は、電力変換装置に関し、特に、電力変換装置で発生するノイズを低減する構造に関する。
電力変換装置は、例えば、スイッチング素子(IGBTやMOSFET等の半導体素子)を有するパワーモジュールと、パワーモジュールの直流電源端子に並列接続される複数の平滑コンデンサと、有する。
近年、スイッチング素子は、スイッチング素子のゲート制御の高速化、SiCやGaN等のワイドギャップ半導体材料からなる新デバイスの採用により、ますますスイッチング時間の短縮化、スイッチング時の電圧波形の急峻化が進んでいる。これに伴い、スイッチング時の瞬間的な電圧振動(サージ電圧)、ダイオード(FWD)が発する逆回復電流等のノイズ発生源の発生レベルが増大している。ノイズは、インピーダンスが低いループ、特にグランドとの容量(対地容量)の大きい箇所を介してグランドに漏れ、グランドラインを経由して近接する他機器に影響をもたらすこととなる。
インバータ等の電力変換機器からグランドに漏れるノイズ電流を低減する技術として、インバータ内のパワーモジュールの基板のインピーダンスを高めるため、誘電損失が大きい材料から成る絶縁基板を用いることが提案されている(例えば、特許文献1)。
また、パワーモジュールの絶縁基板を2層構造にし、そのうち1層には絶縁基板容量に対し並列にインダクタンスとして寄与する配線層等を設け、LC並列共振により、特定の周波数でのインピーダンスを高め、グランドへの漏れ電流を軽減する技術が報告されている(例えば、特許文献2)。
また、インバータの出力ケーブルとグランドパターン間の容量(電気的結合)を高めることで入力ケーブルと出力ケーブル間の電気的結合を低減する構成が提案されている(例えば、特許文献3)。この構成によれば、入力ケーブルと出力ケーブルとの間の電気的結合が低減され、出力ケーブルに重畳される高周波ノイズ信号が入力ケーブルや入力側の電源へ伝達、誘導されることが抑制される。
また、主なノイズ源であるインバータのスイッチング素子とヒートシンク(グランド電位)間の電気的結合(容量)を広い周波数で高めるために、コンデンサとして働く容量素子(インピーダンス回路)をヒートシンク上に作成して高周波ノイズを(ヒートシンクを介して)グランドに積極的に逃がし、入力側の電源に高周波電流が流れにくくなる構成が開示されている(例えば、特許文献4)。
つまり、特許文献3,4では、システムの大型化、コストアップにつながるノイズ部品(フェライトコアやノイズ抑制シート、LCフィルタ)の使用を最小限にするため、システム内の各部位間の電気的、磁気的結合を制御し、ノイズの伝搬ルートを制御する技術が開示されている。
また、特許文献5では、出力配線部材の導体部に対して接地導体部を設け、高周波漏れ電流の電流経路が形成するループ面積を狭くし、高周波漏れ電流に起因する誘導ノイズを低減している。
特開2008−35657号公報 特開2011−172329号公報 特開2012−110092号公報 特開2012−196113号公報 特開2014−50260号公報 特開平9−298889号公報
しかしながら、特許文献2のように、パワーモジュール内の絶縁基板を多層基板とし、絶縁層内に配線パターンを設けることやチップインダクタを配置すること等により、電力変換装置の製造工程の複雑化や製造コストの増大を招くおそれがある。また、所望のインピーダンスを得るためには、配線パターンの長さ、太さ、位置等に詳細な制約が生ずるおそれがある。
また、パワーモジュールでは、スイッチング素子のゲート制御条件により発生するノイズの周波数も異なり、スイッチング素子の使用条件毎にインピーダンスを高めるべき周波数帯も本来変動するものである。したがって、絶縁回路基板の設計をスイッチング素子の特性、使用条件(ゲート制御、動作温度等)毎に設計しなおす必要が生じるおそれがあり、コストアップにつながる。
また、特許文献3〜5のように、主回路電位(例えば、U相,V相,W相)とグランド間の結合容量を大きくすると、特定の相で発生した高周波ノイズが、他の相に伝搬されてしまうおそれがある。
上記事情に鑑み、本発明は、電力変換装置のノイズを低減する構造を提供することを目的としている。
上記目的を達成する本発明の電力変換装置の一態様は、スイッチング素子を有する電力変換装置であって、前記スイッチング素子により変換された電力が出力される複数の出力配線部材と、前記出力配線部材の並設面に対して、前記出力配線部材から離間して設けられる接地された第1導電部材と、前記出力配線部材間に設けられる接地された第2導電部材と、を有し、前記第1導電部材と前記出力配線部材との静電容量を、前記第2導電部材と前記出力配線部材との静電容量よりも大きくすることを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明の電力変換装置の他の態様は、上記電力変換装置において、前記第1導電部材に、前記第2導電部材の一端を接続し、前記第2導電部材の他端に、接地された第3導電部材を設けることを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明の電力変換装置の他の態様は、上記電力変換装置において、前記出力配線部材は、絶縁基板に形成された出力配線層であり、前記第1導電部材は、前記絶縁基板に形成されたグランド層であり、前記第2導電部材は、前記絶縁基板に形成されたビアであることを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明の電力変換装置の他の態様は、上記電力変換装置において、前記ビアの一端を前記グランド層に接続し、且つ前記ビアの他端部が前記絶縁基板の表面に露出するようにビアを形成し、当該絶縁基板表面に露出したビアに導電性のシートまたは導電性のブロックを設けることを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明の電力変換装置の他の態様は、上記電力変換装置において、前記シートまたはブロックの最大寸法は、7.5cm以下であることを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明の電力変換装置の他の態様は、上記電力変換装置において、前記出力配線部材は、バスバーであることを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明の電力変換装置の他の態様は、上記電力変換装置において、前記出力配線部材と前記第1導電部材との間に絶縁層を設けることを特徴としている。
以上の本発明によれば、電力変換装置のノイズの低減に貢献することができる。
高周波ノイズ信号の伝搬経路を説明する回路図である。 本発明の電力変換装置を有する電力変換システムの構成例を示す図である。 (a)本発明の第1実施形態に係る電力変換装置の要部断面図、(b)本発明の第1実施形態に係る電力変換装置の要部上面図である。 (a)本発明の第2実施形態に係る電力変換装置の要部断面図、(b)本発明の第2実施形態に係る電力変換装置の要部上面図である。 (a)本発明の第3実施形態に係る電力変換装置の要部断面図、(b)本発明の第3実施形態に係る電力変換装置の要部上面図である。 本発明の第4実施形態に係る電力変換装置の要部断面図である。 本発明の第4実施形態に係る電力変換装置の浮遊容量を説明する回路図である。
本発明の実施形態に係る電力変換装置について、図面を参照して説明する。なお、図面は本発明の実施形態に係る電力変換装置の概略を示す図であり、各構成部材の寸法は説明のため誇張されたものとなっている。
発明者らは、本発明に先だって、電力変換装置(例えば、インバータ)における入力側の電源(例えば、商用電源)に伝搬される伝導ノイズの低減に対して鋭意検討を行った。
図1は、電力変換装置の回路の一例を示す図であり、高周波信号(電流、電圧)が流れる主な容量結合部を示す。例えば、インバータ部のスイッチング素子(例えば、IGBT)及びこのスイッチング素子と逆並列に配置されたダイオード(FWD)のスイッチング時に発生するサージ電圧が主なノイズ源となる。これらが起源の高周波電圧は、それぞれの周波数において、インピーダンスの低いルートを伝導する。
周波数1MHz以上のノイズ電流は、主にグランド(対地)を介した伝導ループが支配的となる。よって、電力変換装置及び誘導機、それらを結合するケーブル内の各部位の対グランド容量の制御が、ノイズ伝搬ルートをコントロールし、入力側の電源に高周波電流が伝達されない環境とするために重要である。しかしながら、実際には、誘導機の定格、インバータと誘導機とをつなぐケーブルの長さ等により、誘導機のグランド間に対する容量(対地容量)、ケーブルの対地容量が変化するため、誘導機及びケーブルの仕様により最適なノイズ対策が異なることとなる。
また、入力側の電源に高周波のノイズ信号が伝搬されないように、あるいは空間にノイズが放射されないように、ノイズ源のできるだけ近傍でグランドとできるだけ大きな結合を形成し、意図的にノイズ源周囲の狭い領域の伝導ループに高周波信号を閉じ込めることが考えられる。
ノイズ源(例えば、IGBT、FWD)の近傍で、グランドとの容量が存在する箇所として、(1)IGBTモジュールの絶縁基板、(2)入力配線(P,N)とグランド配線(パターン)間の容量、(3)出力配線(U,V,W)とグランド電位(パターン)間の容量の3箇所が挙げられる。
(1)に関しては、IGBTモジュールのエミッタセンス配線は、通常主回路のエミッタ電位と同電位であるため、上アームのIGBT、FWDのエミッタセンス(ゲート制御回路のエミッタ配線部)の電位は、主回路の出力配線(U,V,W電位)と同じ対地容量を有し、下アームのIGBT、FWDのエミッタセンスは、主回路のN電位と同じ対地容量を有する。その結果、IGBTの絶縁基板を介して主回路から高周波ノイズ信号をグランドに逃がそうとした場合、グランドを介してゲート制御回路との容量結合も大きくなり、制御信号へのグランドからのインピーダンスが共振周波数より低周波側で低下し、ノイズ信号が入り易くなる。すなわち、インバータのゲート制御回路のエミッタ配線は、主回路のエミッタ配線と電位が共通であるため、主回路電位(U,V,W,N)とグランド間の容量結合を大きくすると、必然的にゲート制御回路とグランド間との容量も増大することとなる。その結果、グランドを介してゲート制御回路の高周波ノイズ信号が入り込み、制御回路の誤動作、IGBTの誤ターンオン、あるいは誤ターンオフにつながる。ゆえに、(1)のIGBTモジュールの絶縁基板の容量を積極的に利用してノイズ電流を逃がす方法は得策ではないとの知見を得た。
また、(2)の入力配線側の容量を高める方法に関しては、部品配置上、設計上容易ではないとの知見を得た。つまり、DC電位の配線部には、サージ電圧の発生を抑えるため、IGBT、FWD直近にスナバコンデンサ、さらに平滑用のコンデンサ等が配置されること、サージ電圧を抑えるためP電位とN電位をラミネート(近接対向配置にしてインダクタンスを低減する)配置とすることが多いため、プリント基板内配線あるいはバスバーの配置の自由度が制限されること等の理由が挙げられる。よって、これらP,N電位配線部とグランド電位間で、高い容量を持たせる配置を実現することは容易ではないとの知見を得た。これらの理由により、平滑コンデンサ近傍に、グランドに電流をバイパスさせる「バイパスコンデンサ」を配置して、入力側の電源への高周波電流の回り込みを抑える方法が現実的と考えられている。
(3)の出力配線部に関しては、受動部品、センサも電流センサ(ホールCT)等のみで少なく、入力側配線と比較して(配線での発熱を抑えるよう配線断面積を適切に確保する等の考慮を行えば)配線パターンに設計の自由度が高く、グランドとの容量を大きくする改良は、高価なノイズ部品、コンデンサ等を用いることなく、配線パターンや配置の工夫が実現可能であると思われる。
一方、出力配線部において、相間(例えば、UとVとの相間)の電気的結合(容量結合)が大きいと、特定の相のスイッチングで発生した高周波電圧サージを他の相に伝搬してしまうことが考えられる。よって、相間の容量結合はできるだけ低減することが求められる。
以上の知見に基づいて、さらに鋭意検討を行った結果、発明者らは、本発明の完成に至ったものである。
本発明の電力変換装置は、出力配線部(特にノイズ源(デバイス)近傍)で、グランドとの容量を高める一方で、配線間の容量結合を減らすことにより、相間の容量結合を介したノイズの伝搬(クロストーク)を低減し、低周波帯域からノイズ電流がグランドに逃げる構成を有する。例えば、電力配線(U,V,W)近傍にビアを有するグランド電位パターンを設けることで、低周波帯域からノイズ電流をグランドに逃がすことができる。
[第1実施形態]
図2に示すように、本発明の第1実施形態に係る電力変換装置1は、系統電源2(商用電源)及び誘導機3(負荷)に接続される。系統電源2から入力された電力は、コンバータ4及びインバータ5で変換されて3相交流電力となり、この3相交流電力が誘導機3に供給される。
すなわち、系統電源2から入力された交流電力は、コンバータ4により直流電力に変換され、この直流電力がインバータ5に供給される。インバータ5は、例えば、スイッチング素子(IGBTやMOSFET等)を、各相(U,V,W)上下アームにより成るブリッジに接続した三相出力構成を有するパワーモジュールであり、スイッチング素子の動作により任意の周波数で任意の電圧の交流電力を生成する。インバータ5から出力される交流電力は、出力配線6(U,V,W)を介して誘導機3に供給され誘導機3が駆動される。出力配線6は、例えば、一般的な4芯シールドケーブル(U,V,W,G線、外部に網目シールド線)が用いられる。
第1実施形態に係る電力変換装置1は、出力配線部のインバータ5近傍に、図3(a)に示すような多層基板7を有する。
多層基板7は、グランド層8と出力配線層9(U,V,W)とを有し、各出力配線層9間にはビア10が設けられる。
グランド層8は、出力配線層9とは別層に形成され、インバータ5のグランド電位に配線等により接続(接地)される。
出力配線層9は、例えば、断面が細長い長方形状の板であり、各相の出力配線層9同士は、面積の狭い面を対向させた状態で並設される。また、各出力配線層9の面積が広い面(すなわち、出力配線層9の並設面)に対して、グランド層8が所定の間隔離間した状態で設けられる。なお、図3(b)に示すように、各相の出力配線層9の一端部は、パワーモジュール(図示せず)の出力端子9aと接続され、各相の出力配線層9の他端部は、端子台(図示せず)等を介してシールドケーブル等の出力配線6(外部配線)と接続される。
ビア10は、各出力配線層9間に設けられる。図3(a)に示すように、例えば、複数のビア10が、各出力配線層9の間であって、グランド層8から多層基板7表面に貫通するように形成される。また、多層基板7の表面に露出したビア10(グランド電位)の端部には、はんだや導電性接着剤等の接合部10aを介して導電性のシート11(若しくは、導電性の板)が設けられる。ビア10と出力配線層9との間の静電容量は、グランド層8と出力配線層9との静電容量より小さい方が好ましい。
シート11は、例えば、金属製のシートであり、インバータ5のグランド電位に配線等により接続(接地)される。シート11の大きさは、例えば、出力配線層9の最外部とほぼ同一の面積(言い換えると、3つの出力配線層9を覆う最小の面積)の大きさであり、パワーモジュールの出力端子9aと出力配線6との間であって、出力配線層9の並設面に対して離間して設けられる。また、シート11の長辺を7.5cm(周波数1GHzの電磁波の波長の1/4)以下とすると、シート11から空間に放射されるノイズが抑制され好ましい。よって、必要に応じてシート11を分割し、分割されたシート11間を電線で接続して同電位に保つことで、シート11からのノイズの放射を抑制することができる。なお、シート11は、パワーモジュールのスイッチング素子を制御するゲート制御回路部や系統電源2の入力配線部に近接する場所には設けず、必要とされる最少の大きさとする。これは、シート11をゲート制御回路部や入力配線部の近傍に設けると、シート11とゲート制御回路部(若しくは、入力配線部)との容量結合が大きくなり、ゲート制御回路部の誤動作や入力配線部側のノイズレベルの増大につながるおそれがあるためである。
以上のような本発明の第1実施形態に係る電力変換装置1によれば、グランド電位に接続されたグランド層8(あるいは、グランド層8とシート11)を出力配線層9に近接して対向配置させることで、出力配線層9とグランドとを大きい容量(例えば、100pF以上5000pF以下、より好ましくは500pF以上2000pF以下)で結合することができる。その結果、グランド層8と出力配線層9との間の容量を経由して高周波信号が流れることとなり、ノイズ源近傍のノイズが伝搬する主要な循環ルートのループインダクタンスを、従来より1/5程度の物理的に狭い領域を循環させることができる。すなわち、ノイズ信号の伝搬領域をノイズ源近傍のグランド電位を含む領域に限定することができ、入力側の電源への伝導ノイズや周辺機器に及ぼす放射ノイズのレベルを低減することができる。
具体的には、各相の出力配線層9の幅を2cm、シート11の出力パターンの長さ方向の長さ5cm、出力配線層9とグランド層8との間の距離0.1mm、出力配線層9とシート11との間の距離0.1mm、多層基板7の比誘電率を4(例えば、ガラスエポキシ基板(FR4))とすると、グランド層8と各出力配線層9との容量結合値は700pFとなり、従来の手法(出力ケーブル内の容量結合等)で得られる容量値(例えば、20〜50pF)と比較して、20〜30倍大きくなる。なお、特許文献3のように出力ケーブルに対して接地導体を設けた場合、出力ケーブルとグランド間の容量は、出力各電線(U,V,W)とグランド電位パターン間の絶縁部材の厚み、ケーブル内の対向表面積(最近接で向かい合った部位の表面積)等で決まるので、通常の絶縁材料(比誘電率3程度以下)を用いた場合、両者間の結合容量は大きくても100pF以下であり、10MHz以下の周波数ノイズ成分を逃がす伝搬ルートとしては十分に低いインピーダンスとはならないものと考えられる。
また、出力配線層9間にビア10を設けることにより、各相の出力配線層9間に形成される電気力線がビア10(グランド部)を横切るようになり、各相の出力配線層9間の電気的結合(容量)が減少する。その結果、出力配線層9間において、別の相のスイッチング素子が原因で発生するノイズが他の相に入りにくくなり、出力配線層9とグランド層8との結合がより増大する。すなわち、出力配線層9をグランド層8(若しくは、シート11)に近接させた場合でも、出力配線層9間を跨る高周波電圧の伝搬が起きにくくなり、電力変換装置1における誤作動の発生を抑制することができる。なお、出力配線層9間に設けられるビア10の個数を増やすことで、出力配線層9間の電気的結合をより低下させることができる。
また、出力配線層9近傍にビア10を有するグランド層8(及びシート11)を設けることで、低周波帯域からノイズ電流をグランド層8(及びシート11)に逃がすことができる。
また、シート11を出力配線層9に対して離間して設けることで、シート11(すなわち、グランド電位)と出力配線層9との間の静電容量が増加する。シート11は、多層基板7面から放射される磁界も低減する効果があり、出力配線層9とゲート制御回路部(若しくは、入力配線部)との磁気的結合(相互インダクタンス:M)を低減することができる。よって、シート11を設けることにより、ゲート制御回路部や入力配線部を出力配線部の近傍に配置することができ、電力変換装置1の小型化が実現できる。
また、シート11をノイズ対策部品として、後付けで任意のサイズ、形状のものを追加的に取り付け可能とすることで、電力変換装置1のノイズ発生状況に応じた対策を行うことができる。例えば、電力変換装置1と接続する誘導機3や電力変換装置1と誘導機3とを接続する出力配線6の仕様に応じて、ノイズの周囲への影響を抑える目的でシート11のサイズ、形状を選択できることとなる。つまり、ノイズ低減のための対策、調整がその場で容易にできる。
また、本発明の第1実施形態に係る電力変換装置1によれば、ノイズ源近傍の出力配線(U,V,W)部でグランド電位と高い容量結合を持たせることを配線パターンの工夫、シート11の追加のみで実現することができる。すなわち、高価なノイズ対策部品、寸法が大きい受動部品(コンデンサ)等を新たに設置する必要がないので、電力変換装置1のコストやサイズの増大を抑制することができる。より具体的に説明すると、一般的な多層基板の層数を増やすことなく、各出力配線層9間にビア10を数か所新たに設けるのみで多層基板7とすることができるので、多層基板7を製作するコストは上がらない。また、出力配線層9のサイズは、誘導機3の負荷、動作に応じて特定の周波数のノイズ信号が問題とならないよう、適宜選択することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る電力変換装置12について、図4を参照して詳細に説明する。本発明の第2実施形態に係る電力変換装置12は、多層基板7の表面に露出したビア10の端部に金属ブロック13(冷却器)を設けたことが第1実施形態に係る電力変換装置1と異なる。よって、第1実施形態の電力変換装置1と同様の構成については同じ符号を付し、異なる部分について詳細に説明する。
図4(a)に示すように、本発明の第2実施形態に係る電力変換装置12は、グランド層8と出力配線層9が形成された多層基板7を有する。多層基板7の各相の出力配線層9間にはビア10が設けられる。
ビア10は、各相の出力配線層9間であって、グランド層8から多層基板7表面に貫通するように形成される。すなわち、ビア10の一端はグランド層8に接続され、ビア10の他端は多層基板7の表面に露出した状態となっている。多層基板7の表面に露出したビア10の端部には、はんだや導電性接着剤等の接合部10aを介して金属ブロック13が設けられる。
金属ブロック13は、例えば、アルミニウム製の冷却器である。金属ブロック13にフィン13aを設けると、金属ブロック13の放熱性が向上する。また、金属ブロック13の厚さが厚いほど、金属ブロック13による磁気シールド効果が大きくなり、出力配線層9とゲート制御回路部(若しくは、入力配線部)との磁気結合が低下する。ただし、第1実施形態に係る電力変換装置1のシート11と同様に、金属ブロック13がモノポールアンテナとならないよう、最も長い辺の寸法を7.5cm以下とすることが好ましい。よって、必要に応じて金属ブロック13を分割して多層基板7上に配置し、分割された複数の金属ブロック13をそれぞれインバータのグランドと配線等で接続する。
以上のような本発明の第2実施形態に係る電力変換装置12によれば、第1実施形態に係る電力変換装置1の有する効果に加えて、出力配線層9とゲート制御回路部(若しくは、入力配線部)との磁気結合を低減することができる。その結果、出力配線層9から放射されるノイズをさらに低減することができる。
つまり、第2実施形態に係る電力変換装置12によれば、入力配線部、ゲート制御回路配線パターン等の配線パターンの物理的な位置の制約が低減する。その結果、出力配線層9に対して物理的に近い位置にこれら配線が存在しても、電気的結合(C)、磁気的結合(M)が小さく、スイッチング素子の誤動作、入力側の電源へのノイズの伝搬が起こりにくくなり、電力変換装置12を小型化することができる。
また、ビア10に金属ブロック13を設けることで、出力配線層9の放熱性が向上する。この放熱性が向上する効果は、ビア10の数が多いほど大きくなる。出力配線の放熱性が向上することで、主要な発熱部(例えば、スイッチング素子)に取り付けるヒートシンクを小型化することができ、インバータに接続される出力配線の体積を低減することができる。その結果、出力配線層9の小型化、電力変換システムの全体の小型化及び低コスト化を実現することができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に係る電力変換装置14について、図5を参照して詳細に説明する。第3実施形態に係る電力変換装置14は、系統電源2及び誘導機3に接続され、系統電源2から入力された電力を変換して、変換された電力を誘導機3に供給する(図2参照)。
図5(a)に示すように、第3実施形態に係る電力変換装置14は、出力配線部のインバータ(図示せず)近傍に、バスバー15(例えば、銅製のバスバー)を有する。
バスバー15は、出力配線の各相(U,V,W)にそれぞれ接続される。バスバー15は、断面が細長い長方形状の板であり、その外周部は、耐熱性を有する絶縁材16(例えば、アラミド絶縁紙、商品名:ノーメックス、デュポン社製)で被覆される。各相のバスバー15は、面積の小さい面同士を対向させて並設される。そして、バスバー15の並設面に対して、一対の金属ブロック17がバスバー15から離間して設けられる。
金属ブロック17は、第2実施形態の金属ブロック13と同様に、出力配線部と制御回路部(若しくは入力回路部)との磁気的結合を低減し、出力配線部の放熱性を向上させる。金属ブロック17にフィン17aを設けると、金属ブロック17の放熱性が向上する。各金属ブロック17は、バスバー15の広い面積を有する面に対して、所定の間隔(例えば、絶縁材16の厚さ分)離間して設けられ、グランド等と配線により接続される。そして、金属ブロック17間は、金属板18(若しくは金属製のボルト)で接続される。すなわち、金属ブロック17間にバスバー15が並設され、各バスバー15の間に金属板18(若しくは、金属製のボルト)が設けられる。なお、金属ブロック17の代わりに、第1実施形態で説明したシート11を設けることもできる。
金属板18は、例えば、一辺の長さが絶縁材16で被覆されたバスバー15の厚みと同じ長さの板が用いられる。
以上のような本発明の第3実施形態に係る電力変換装置14によれば、金属ブロック17をバスバー15(出力配線部)近傍に設けることにより、第1実施形態に係る電力変換装置1と同様に、バスバー15とグランドとの間に、高い結合容量を持たせることができ、高周波ノイズ信号の伝搬を狭い領域に制限することができる。また、第2実施形態に係る電力変換装置12と同様に、インバータに設けられる冷却器の小型化、バスバー15の断面積(体積)を小さくすることができる。すなわち、高周波電流の伝搬や高周波成分の放射特性を悪化させることなく、電力変換装置14を小型化することができる。
例えば、バスバー15(2cm×5cm)をノーメックス紙(厚さ:0.1mm、耐圧:1kV程度、比誘電率:3)で被覆した場合、バスバー15と金属ブロック17との容量結合値は500pF程度となり、グランドと各相のバスバー15間で、従来より高い結合容量が実現できる。その結果、従来より低インダクタンスの(狭い限定した領域の)ルートを高周波信号の伝導パスとして利用することができる。
また、各相のバスバー15間に金属板18を設けることで、各相のバスバー15間(すなわち、出力配線間)の電気的結合が低減される。また、金属板18は、金属ブロック17の位置関係を固定する機能を有する。金属板18は、バスバー15の長手方向(図の奥行方向)の長さをできるだけ広範囲でカバーする方が、各相のバスバー15間の容量結合を低減でき、望ましい。同様に、各相のバスバー15間にボルトを設ける場合でも、配置されるボルトの間隔を短くすることで、各相のバスバー15間の容量結合を低減することができる。
[第4実施形態]
図6に本発明の第4実施形態に係る電力変換装置19の概略図を示す。本発明の第4実施形態に係る電力変換装置19は、IGBTモジュールの絶縁基板21aを介したグランドへの容量(C)を可変にするものである。なお、図示省略しているが、第4実施形態の電力変換装置19の出力配線部は、第1実施形態〜第3実施形態に係る電力変換装置のいずれかの構成を有している。
図6に示すように、本発明の第4実施形態に係る電力変換装置19は、スイッチング素子20が設けられた基板21が、ベース22を介して冷却器23上に配設された構成を有する。
基板21は、絶縁基板21a上に、配線層21b,21cが設けられたものであり、配線層21bには、接合層を介してスイッチング素子20等が設けられ、配線層21cには、接合層を介してベース22が設けられる。
冷却器23は、ベース22の基板21が設けられた面の反対側の面に設けられ、ベース22(すなわち、スイッチング素子20)の冷却を行う。冷却器23には、フィン23aが設けられており、冷却器23における冷却効率の向上が図られている。冷却器23の端部には、誘電体材料からなるスペーサ24を介して断面L字状の金属板25(例えば、ステンレス製の板材)の一端部が設けられる。このスペーサ24及び金属板25は、絶縁コーティングされたボルト26等により固定される。金属板25は、IGBTモジュールのベース22の外周部近傍に設けられる。
金属板25の他端部は、電力変換装置19の筐体27にボルト28により固定される。つまり、金属板25を筐体27に接続することで、金属板25がグランドと短絡することとなる。
スペーサ24は、例えば、シリコンゴムやエポキシ樹脂製の弾性部材であり、その他、絶縁性のゲルやゴム等の絶縁材料(柔軟性を有し、任意の厚みを有する絶縁性のシートあるいは流動体等)が用いられる。スペーサ24として、外部からの圧力により形状が変化する絶縁材料を用いることで、ボルト26の締結具合(すなわち、ボルト26の圧接力の変化)に応じて、冷却器23とスペーサ24との接触面積及び冷却器23と金属板25との距離が変化することとなる。つまり、スペーサ24の形状を変化させることで、冷却器23と金属板25との間の容量(C)が変化することとなる。
以上のような本発明の第4実施形態に係る電力変換装置19によれば、ノイズ源(例えば、IGBTやFWD等)の近傍でグランドに高周波電流を逃がすルートを選択することができる。
スペーサ24の厚み、上下面で接触する部材(冷却器23や金属板25)との接触領域を変えることで、スペーサ24により形成される容量が可変となり、図7に示すように、絶縁基板21aの配線層(P,N,U,V,W)とグランドとの間でできる容量C1,C2,C3(P,N,U,V,W電位でそれぞれ異なる値を有する)に直列に可変容量が追加されることとなる。
その結果、絶縁基板21aの容量を介したルートを積極的に利用したい場合には、表面が絶縁処理されたボルトの代わりに金属ボルトを用いることで、可変容量をなくし、電気的に短絡することができる。一方で、スペーサ24に誘電率の小さい材料を用いる、スペーサ24と金属(例えば、冷却器23)との接触面積を減らす、あるいはスペーサ24の厚みを厚くすることで、絶縁基板21aからグランドへ漏れるルートの容量値を低減することができる。その結果、ゲート制御回路への高周波ノイズ信号の入り込みを抑制することができ、絶縁基板21aを介した漏れ電流を低減することができる。具体的に説明すると、スペーサ24部での容量をCA、(スペーサ24がないときの)可変容量部の容量をCBとすると、スペーサ24を設けることで、容量をCBからCA×CB/(CA+CB)に変更することができる。その結果、半導体モジュールのベース電位と冷却器23(グランドに落とす場合が多い)間の容量を低減することができる。
つまり、第4実施形態に係る電力変換装置19は、第1実施形態〜第3実施形態で示した電力変換装置のいずれかの構成を有することにより、電力変換装置19の出力電位(U,V,W)とグランドとの間の静電容量を一定値(例えば、数100pF以上)確保することができ、ノイズ源の近傍でグランドに高周波電流を流すルートが形成されることとなる。よって、パワーモジュールが設けられた絶縁基板21aを介して冷却器23からグランドに電位を落とす伝導ループの必要性が低下することとなる。特に、ゲート制御回路のエミッタ電位は、主回路のエミッタパターンと共通であるため、スイッチング素子20近傍に設けられるベース22(あるいは、ベース22と電気的に結合した冷却器23)をグランドに落とした場合、必然的にゲート制御回路のエミッタ電位もグランド電位と一定の容量(例えば、100pF以下の容量)を有することとなる。グランド電位は高周波電流のバイパスルートであり、グランドから絶縁基板21aの容量を介してゲート制御回路のエミッタ電位に高周波が入ると、ゲート制御回路の誤動作を引き起こすおそれがある。
そこで、ベース22(及び冷却器23)とグランドとの間の容量が可変となるようなスペーサ24を設けることで、スペーサ24部における容量を変化させて、電力変換装置19をノイズ規格に適合させるように調整することができる。その結果、誘導機3の対地容量(C)、インバータと誘導機3とをつなぐインダクタンス(L)等が変化、周囲への伝導、放射するノイズが規格値を満たさない場合等に、臨機応変にノイズのピーク位置、ピーク強度を変化させることができる。
このように、本発明の第4実施形態に係る電力変換装置19によれば、スイッチング素子20が設けられた絶縁基板21aを介しての入力側電位(P,N)やゲート制御(エミッタ)電位とグランド電位との電気的結合(容量)を制御、低減できるため、ゲート制御回路に入り込む高周波信号のレベル、周波数を制御、抑制できる。その結果、ゲート制御回路への高周波信号が入り込むことによる電力変換装置19の誤動作を低減できる。
各電位面(P,N,U,V,W)のグランドに対する容量は、各電位の配線パターン、絶縁基板21aの材質、厚み、サイズによりモジュール毎に異なる。また同一モジュールにおいても、電位毎にグランドに対する容量は異なる。これらの要因により電力変換装置19が発するノイズの伝導、放射特性が変動する。つまり、スイッチング素子20前後の各主回路電位(P,N,U,V,W)とグランド間の容量は、各電位で異なるため、各電位からグランドへ漏れるルート間で、インピーダンス特性(インピーダンスが低下する共振周波数)が異なる。ゆえに、従来は、広い周波数帯において全電位からグランドまでのインピーダンスを低下させるためには、各主回路電位とグランド間の容量(インピーダンス)のバラつきを考慮したうえで、最適な定数(容量)を持つ複数の容量素子を設ける必要があった。これに対して、第4実施形態に係る電力変換装置19では、ボルト26の圧接力を変えることで各主回路電位とグランド間の容量を容易に調整することができる。すなわち、各主回路電位面に対して可変の容量を追加することで、各主回路電位面での容量の変動の影響を低減でき、IGBTモジュールの仕様によらず汎用的にノイズを低減する設計を行うことができる。
以上、本発明の電力変換装置について、好ましい形態を例示して説明したが、本発明の電力変換装置は、実施形態に限定されるものではなく、発明の技術的特徴を損なわない範囲で適宜設計変更が可能であり、設計変更された形態も本発明の技術的範囲に属する。
例えば、実施形態では、電力変換装置としてインバータを例示して説明したが、本発明の電力変換装置は、各種産業で用いられる電力変換装置(インバータやコンバータ等)内で用いられるパワーモジュール内の半導体素子(IGBTやFWD)が発生する高周波の電圧、電流振幅(ノイズ)の周辺機器への伝導、放射を低減、抑制し、電力変換装置の電磁環境適合性を高めることができる。よって、電力変換装置の回路構成は、実施形態に限定されるものではなく、スイッチング素子の数及び回路構成等は、用途に応じて適宜変更可能である。
1,12,14,19…電力変換装置
2…系統電源、3…誘導機、4…コンバータ、5…インバータ
6…出力配線、7…多層基板(絶縁基板)、8…グランド層(第1導電部材)
9…出力配線層(出力配線部材)、10…ビア(第2導電部材)
10a…接合部、11…シート(第3導電部材)
13…金属ブロック(第3導電部材)、13a,17a…フィン
15…バスバー(出力配線部材)、16…絶縁材(絶縁層)
17…金属ブロック(第2,3導電部材)、18…金属板(第2導電部材)
20…スイッチング素子
21…基板、21a…絶縁基板、21b,21c…配線層
22…ベース、23…冷却器、24…スペーサ
25…金属板、26…ボルト、27…筐体、28…ボルト

Claims (7)

  1. スイッチング素子を有する電力変換装置であって、
    前記スイッチング素子により変換された電力が出力される複数の出力配線部材と、
    前記出力配線部材の並設面に対して、前記出力配線部材から離間して設けられる接地された第1導電部材と、
    前記出力配線部材間に設けられる接地された第2導電部材と、を有し、
    前記第1導電部材と前記出力配線部材との静電容量を、前記第2導電部材と前記出力配線部材との静電容量よりも大きくする
    ことを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記第1導電部材に、前記第2導電部材の一端を接続し、
    前記第2導電部材の他端に、接地された第3導電部材を設ける
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記出力配線部材は、絶縁基板に形成された出力配線層であり、
    前記第1導電部材は、前記絶縁基板に形成されたグランド層であり、
    前記第2導電部材は、前記絶縁基板に形成されたビアである
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記ビアの一端を前記グランド層に接続し、且つ前記ビアの他端部が前記絶縁基板の表面に露出するようにビアを形成し、当該絶縁基板表面に露出したビアに導電性のシートまたは導電性のブロックを設ける
    ことを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記シートまたはブロックの最大寸法は、7.5cm以下である
    ことを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 前記出力配線部材は、バスバーである
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力変換装置。
  7. 前記出力配線部材と前記第1導電部材との間に絶縁層を設ける
    ことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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