JP2016092308A - 基板温度制御装置、基板処理システム、及び、基板温度制御方法 - Google Patents

基板温度制御装置、基板処理システム、及び、基板温度制御方法 Download PDF

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洋介 坂尾
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Muneyuki Sato
宗之 佐藤
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【課題】ドライプロセスにおけるプラズマ処理により損傷が生じない温度に、テンション・フリーな状態で可撓性の基板を保持し、所望の膜形成や加工が可能となる、基板温度制御装置を提供する。【解決手段】本発明は、ドライプロセスが行われる処理室A内において、可撓性の基板13と接して、該基板の温度上昇を抑制する機能を備えた基板温度制御装置10であって、前記処理室の内外を移動可能な支持部11、及び、前記支持部と前記基板の非処理面との間に配置され、両者と接着する中間部12、から構成される。【選択図】図1

Description

本発明は、可撓性の基板に対するドライプロセスに適する、基板温度制御装置、基板処理システム、及び、基板温度制御方法に関する。
近年、ドライプロセスが行われる処理室内において、可撓性の基板に対する膜形成、エッチングやアッシング等の加工を行うことが可能な、各種装置が開発されている。いずれの装置においても、所望の膜形成や加工を再現性よく実現するためには、膜形成や加工を行う際に、該基板の温度を好ましい温度範囲で安定に保つことが必要である。
その代表的な製造装置として、たとえば、プラスチックフィルム上に透明導電膜を形成する製造装置が挙げられる(特許文献1)。この装置は、長尺のプラスチックフィルムを連続的に搬送ローラーにより搬送しつつ、その上に透明導電膜をスパッタ法により連続的に形成する。長尺のプラスチックフィルムは、スパッタ室(成膜室)内において、非成膜面がドラムに接して搬送され、その前後では搬送用のローラーで支持された状態とされている。つまり、成膜時にドラムに巻回されて移動するプラスチックフィルムは、ドラムの温度に保持できる反面、その長尺方向に引張応力(テンション)が加わった状況下において成膜が行われる。そのため、作製された透明導電膜には、逆に圧縮応力が内在する傾向がある。つまり、透明導電膜は、プラスチックフィルムの長尺方向と幅方向で内部応力が異なる膜特性とならざるを得ない。
このような内部応力の偏りが残存する膜は、長期信頼性において安定した状態を維持することが難しいとともに、外部からの影響も受けやすく、不安定な膜特性を誘発する要因となる虞があった。そこで、本発明者らは、テンション・フリーな状態で、プラスチックフィルムを金属製の基台に載置してプラズマ処理を行った場合に、どのような問題が発生するのか検討した。その結果、図7に示すように、最初はフィルムの裏面が全域に亘って基台と接触した状態に配置したにも拘わらず、プラズマ処理後のフィルム113は、その中央部113Cが基台111から浮き上がるとともに、基台111と接触するフィルム113の周縁部113Eにて異常放電が局所的に発生した部位117が確認された。フィルムにヒートラベルを貼付して、プラズマ処理時のファイル温度を観測したところ、異常放電した部位の温度は、フィルムの耐熱温度以上に上昇していることが判明した。一方、損傷を受けていない部位は、フィルムの耐熱温度より低かったことが分かった。
特開平09−195035号公報
本発明は、このような従来の実情に鑑みて考案されたものであり、ドライプロセスにおけるプラズマ処理により損傷が生じない温度に、テンション・フリーな状態で可撓性の基板(フィルム)を保持し、所望の膜形成や加工が可能となる、基板温度制御装置、基板処理システム、及び、基板温度制御方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の基板温度制御装置は、ドライプロセスが行われる処理室内において、可撓性の基板と接して、該基板の温度上昇を抑制する機能を備えた基板温度制御装置であって、前記処理室の内外を移動可能な支持部、及び、前記支持部と前記基板の非処理面との間に配置され、両者と接着する中間部、から構成されることを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の基板温度制御装置は、請求項1において、前記中間部は、前記ドライプロセスにおいて、接着性が保たれる部材であることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の基板温度制御装置は、請求項1又は2において、前記中間部は、前記ドライプロセス後に行われる、冷却処理により、少なくとも前記基板との接着性が失われる部材であることを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の基板処理システムは、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の基板温度制御装置を内在する前記処理室、及び、該処理室の後段に配置される冷却室、から構成される基板処理システムにおいて、前記処理室と前記冷却室は、前記中間部を介して前記基板が載置された前記支持部を搬送可能に連通されており、前記冷却室は、前記処理室から搬送された前記支持部を冷却する冷却機構を有することを特徴とする。
本発明の請求項5に記載の基板温度制御方法は、ドライプロセスが行われる処理室内において、可撓性の基板と接して、該基板の温度上昇を抑制する基板温度制御方法であって、前記処理室の内外を移動可能な支持部と前記基板の非処理面との間に配置して、両者を接着させる機能を備えた中間部を用いることを特徴とする。
本発明の請求項6に記載の基板温度制御方法は、請求項5において、前記中間部として、前記ドライプロセスにおいて、接着性が保たれる部材を用いることを特徴とする。
本発明の請求項7に記載の基板温度制御方法は、請求項5又は6において、前記中間部として、前記ドライプロセス後に行われる、冷却処理により、少なくとも前記基板との接着性が失われる部材を用いることを特徴とする。
本発明の基板温度制御装置は、処理室の内外を移動可能な支持部、及び、前記支持部と基板の非処理面との間に配置され、両者と接着する中間部、から構成されるので、基板の処理面がドライプロセスから熱的な影響を受けた際に、中間部を通じて支持部へ熱を逃がすことが可能となる。中間部が支持部と基板との間に存在し、両者と接着することにより、基板の中央部が支持部から浮き上がることなく、基板の非処理面は全域に亘って支持部と接触した状態が保たれる。ゆえに、基板の周縁部における局所的な異常放電の発生も回避できる。つまり、本発明の構成によれば、ドライプロセスにおける基板の温度は、その全域に亘って安定に保たれる。
したがって、本発明は、ドライプロセスにおけるプラズマ処理により損傷が生じない温度に、テンション・フリーな状態で可撓性の基板を保持し、所望の膜形成や加工が可能となる、基板温度制御装置の提供に寄与する。
本発明の基板処理システムは、上述した基板温度制御装置を内在する前記処理室、及び、該処理室の後段に配置される冷却室、から構成されている。そして、前記処理室と前記冷却室は、前記中間部を介して前記基板が載置された前記支持部を搬送可能に連通されており、前記冷却室は、前記処理室から搬送された前記支持部を冷却する冷却機構を有する。これにより、処理室内でドライプロセスが施された状態にある基板温度制御装置は、大気に曝されることなく冷却室へ搬送可能となる。冷却室内を所望の雰囲気に保ちながら、搬送された基板温度制御装置の支持部を冷却し、中間部の「硬化」を促すことにより、支持部及び中間部から、所望のドライプロセス(たとえば膜形成や加工)を行った基板を、得ることができる。すなわち、中間部の粘着性は、表面で自由に動く分子の分子間力をもとにしているので、本発明は、冷却することで表面の高分子を「硬化」させ、自由に動けなくすることにより、中間部の吸着力を低下させるメカニズムを利用するものである。
したがって、本発明は、外部から力を加えることなく、基板温度制御装置を構成する支持部及び中間部から、ドライプロセスにおけるプラズマ処理が施された基板を離脱させ、回収することが可能となる、基板処理システムをもたらす。
本発明の基板温度制御方法は、ドライプロセスが行われる処理室内において、可撓性の基板と接して、該基板の温度上昇を抑制する。その際に、前記処理室の内外を移動可能な支持部と前記基板の非処理面との間に配置して、両者を接着させる機能を備えた中間部を用いる。これにより、ドライプロセス中に熱的な影響を受けた基板は、その裏面が全域に亘って中間部と接しているため、中間部を通じて支持部へ熱を逃がしながら、ドライプロセスを進めることができる。ゆえに、本発明によれば、基板の周縁部における局所的な異常放電が発生することの無い、ドライプロセスが実現可能となる。
したがって、本発明は、ドライプロセスが基板の面積や形状、ドライプロセスに要する時間などの影響を受けることなく、安定した量産ラインを構築することが可能な、基板温度制御方法の提供に貢献する。
本発明に係る基板温度制御装置とこれを含む基板処理システムを示す断面図。 中間部の材料とその粘着力を表わす名称との関係を示す図。 エッチング時間と基板温度との関係を示す図。 第一の剥離方法(実験例1)を示す断面図。 第二の剥離方法(実験例2)を示す断面図。 第三の剥離方法(実験例3)を示す断面図。 従来のドライプロセスにおける課題を示す図。
以下では、本発明に係る基板温度制御装置、基板処理システム、及び、基板温度制御方法について、図面に基づいて説明する。
(基板温度制御装置10、基板処理システムS)
図1は、本発明に係る基板温度制御装置10とこれを含む基板処理システムSを示す断面図である。図1において、符号Aがドライプロセスが行われる処理室、符号Bが冷却室を各々示しており、基板温度制御装置10は、処理室A内において、可撓性の基板(PCB)13と接して、該基板の温度上昇を抑制する機能を備えている。この機能は、基板温度制御装置10が、前記処理室Aの内外を移動可能な支持部(トレイ)11、及び、前記支持部と前記基板(PCB)13の非処理面(図1では下面)との間に配置され、両者と接着する中間部(TAC)12、から構成されることにより達成される。ここで、可撓性の基板[プリント回路板 (printed circuit board:PCB)] としては、たとえば、プリプレグに堆積されたビルドアップフィルムや金属薄膜などが好適に用いられる。
図1に示した構成例では、前室Fと処理室Aとの間には連通手段VAが、処理室Aと冷却室Bとの間には連通手段VBが配置されており、基板温度制御装置10は、これらの連通手段を通して、移動可能とされている。連通手段VAや連通手段VBとしては、たとえば、仕切りバルブやドアバルブが好適に用いられる。
(前室F)
基板温度制御装置10は、基板処理システムSの前段に配置された前室F(一点鎖線)において用意される。前室Fは、たとえばL/UL(仕込/取出)室であり、不図示の排気手段を用いることにより、その内圧を大気雰囲気と所望の減圧雰囲気との間で、調整可能とされている。
(処理室A)
前室Fにおいて用意された基板温度制御装置10は、連通手段VAを開の状態とすることにより、前室Fから処理室Aの内部へ支持部11により運搬される。処理室Aへ運搬された基板温度制御装置10a(10)は、支持部11a(11)の下面を基台(ステージ)20に当着させる。その際、支持部11a(11)は、その側面と上面の外縁部が、基台(ステージ)20に配置した留め具(クランプ)21により固定される。
これにより、基板13a(13)は、その被処理面(図1では上面)がドライプロセスP(たとえば点線で囲まれた領域のプラズマ)と対向するように、中間部12a(12)を介して支持部11a(11)上に配置された状態となる。すなわち、図1に示すように、基板温度制御装置10a(10)は、支持部11a(11)の一面(図1では上面)に、中間部12a(12)と基板13a(13)が順に載置されてなる。
その際、基板13a(13)の非処理面(図1においては下面)は、その全域に亘って中間部12と接する構成が好ましい。この構成によれば、基板13の処理面(図1においては上面)が、ドライプロセス(たとえばプラズマ)から熱的な影響を受けた場合、基板13の処理面の如何なる地点においても、基板の厚み方向へ伝達された熱を、中間部12を通じて支持部11へ逃がすことが可能となる。その結果、従来の問題、すなわち、熱が局所的に偏在した部位(特に、基板の周縁部)において発生した異常放電の問題が解消される。
ゆえに、本発明に係る基板温度制御装置によれば、ドライプロセスにおける基板の温度は、その全域に亘って安定に保たれるので、ドライプロセスにおけるプラズマ処理により損傷が生じない温度に、テンション・フリーな状態で可撓性の基板(フィルム)を保持し、所望の膜形成や加工が可能とする。
このような作用・効果を得るために、基板温度制御装置10a(10)を構成する中間部12a(12)としては、ドライプロセスにおいて、支持部11a(11)および基板13a(13)に対して接着性が保たれる部材が好ましく、たとえば、TAC(Triacetylcellulose)などが挙げられる。
(冷却室B)
処理室Aにおいてドライプロセスを施された基板温度制御装置10a(10)は、連通手段VBを開の状態とすることにより、処理室Aから冷却室Bの内部へ支持部11により運搬される。冷却室Bへ運搬された基板温度制御装置10b(10)は、支持部11b(11)の下面を冷却機構30に当着させる。その際、支持部11b(11)にみならず、その上に載置された中間部12b(12)や基板13b(13)は全て、外部から力を加えることなく、自由な状態を保持する。
冷却機構30を用い、支持部11b(11)と中間部12b(12)を介して、基板13b(13)を所望の温度以下まで冷却する。ここで、冷却機構30としては、たとえば、クライオ冷凍機やポリコールドなどが好適である。また、所望の温度とは、中間部12b(12)が、硬化する温度を意味し、たとえば−100[℃]以下とするのが好ましい。
つまり、冷却室Bにおいて、冷却機構30により中間部12を所望の温度以下に冷却することにより、中間部12b(12)が硬化することにより基板13b(13)との分子間力が弱まるため、自動的に支持部11や基板13b(13)との接着状態が不安定となり、最終手に接着能力(基板との接着性)が失われる。ゆえに、外部から力を加えることなく、ドライプロセスが施された基板13は、中間部から離脱する。したがって、本発明によれば、冷却処理を行うだけで、ドライプロセスが施された基板13のみを回収できる。
このような作用・効果を得るために、基板温度制御装置10b(10)を構成する中間部12b(12)としては、前述したドライプロセス後に行われる、冷却処理により、少なくとも基板13b(13)との接着性が失われる部材が好ましく、たとえば、TAC(Triacetylcellulose)などが挙げられる。
ゆえに、本発明に係る基板処理システムSは、上述した基板温度制御装置10を内在する処理室A、及び、該処理室の後段に配置される冷却室B、から構成されており、前記処理室Aと前記冷却室Bは、前記中間部12を介して前記基板13が載置された前記支持部11を搬送可能に連通され、前記冷却室は、前記処理室から搬送された前記支持部を冷却する冷却機構を有する構成が好ましい。
ゆえに、本発明に係る基板温度制御方法は、ドライプロセスが行われる処理室A内において、可撓性の基板13と接して、該基板の温度上昇を抑制する基板温度制御方法であって、前記処理室Aの内外を移動可能な支持部(トレイ)11と前記基板(PCB)13の非処理面との間に配置して、両者を接着させる機能を備えた中間部(TAC)12を用いることが望ましい。
その際には、前記中間部12として、前記ドライプロセスにおいて、接着性が保たれる部材を用いることが好ましい。
また、前記中間部12として、前記ドライプロセス後に行われる、冷却処理により、少なくとも前記基板13との接着性が失われる部材を用いることが好ましい。
図2は、本発明に係る中間部12の材料とその粘着力を表わす名称との関係を示す図である。サカセ化学(株)のTACシートを用いて調査したところ、粘着力を表わす名称が同じ中間部でも、シリコーン系の方が、非シリコーン系に比べて、粘着力が高いことが確認された。しかしながら、シリコーン系は、基板に癒着する性質があり、シリコーンの成分が全面的に基板へ転写する傾向があることが分かった。ゆえに、本発明の中間部には、非シリコーン系が好ましいことが明らかとなった。
図3は、ドライプロセスにおけるエッチング時間と基板温度との関係を示す図である。図3の結果から、以下の点が明らかとなった。
(3a)中間部12を使用しない場合(「シートなし」と表記)には、エッチング時間が長いほど、基板温度の上昇が生じ、エッチング開始から100秒経過した時点で基板温度が130℃を超えてしまい、基板の外縁部において異常放電が発生することが確認された(従来技術に相当)。
(3b)これに対して、前述した非シリコーン系の中間部12を用いた場合(「粘着10」あるいは「粘着30」と表記)には、エッチング時間が長いほど、基板温度の上昇が生じる傾向にあるが、エッチング開始から100秒経過した時点でも基板温度は90℃程度の低温に抑制され、180秒経過しても、基板温度は110℃前後までしか増加しない。
(3c)非シリコーン系の中間部12を用いることにより、粘着性は十分に維持され、中間部12から基板13は浮き上がること無く、基板13の裏面は全域に亘って、中間部12と接着した状態が維持される。ゆえに、異常放電の発生は皆無であった。また、「粘着30」が「粘着10」に比べて、基板温度の上昇を抑制できることから、粘着性が高い方が基板温度をより低温に維持する点において有効であることが確認された。
(3d)比較例として、シリコン基板(「シリコン30」と表記)についても検討した。可撓性の基板における問題が発生しないため、シリコン基板においては温度上昇の問題が全く発生しないことが確認された。
以上の結果より、中間部12として非シリコーン系の部材を設けることにより、可撓性の基板に対しても、安定したドライプロセスが可能であることが判明した。
図4〜図6は、基板を中間部から剥離する方法を示す断面図である。
図4は、第一の剥離方法(実験例1)を示す断面図である。(a)は、支持部11上に中間部12、基板13を順に重ねて設けた状態である。(b)は、支持部11から中間部12e(12)と基板13e(13)を一体として剥がした状態である。(c)は一体をなす基板13e(13)を例えば指で押さえながら、中間部12e(12)を剥がす手法である。この手法によれば、基板13e(13)には、外部から弱い力しか加わらないので、中間部の粘着性の差異に依存せず、安定した剥離が実現できる。
図5は、第二の剥離方法(実験例2)を示す断面図である。(a)は、支持部11上に中間部12、基板13を順に重ねて設けた状態である。(b)は、支持部11上に中間部12f(12)を残した状態で、中間部12f(12)から基板13f(13)のみを剥がす手法である。中間部12f(12)が強い粘着性を有する場合(たとえば「粘着30」)には、基板13f(13)のみを剥がす最中に、基板13f(13)は途中から曲がりが生じ、ドライプロセスにより形成された膜などに影響を及ぼす。ゆえに、この手法は芳しく無いことが分かった。
図6は、第三の剥離方法(実験例3)を示す断面図である。(a)は、支持部11上に中間部12、基板13を順に重ねて設けた状態である。(b)は、支持部11上に中間部12g(12)を残した状態で、中間部12g(12)から基板13g(13)のみを剥がす手法である。図6は、中間部12g(12)が弱い粘着性を有する場合(たとえば「粘着10」)を示している。粘着性の弱い中間部12g(12)を用いることにより、基板13g(13)のみを剥がす最中に、基板13f(13)は途中から曲がりが生じることは無い。ゆえに、ドライプロセスにより形成された膜などに影響を及ぼすこと無く、基板13g(13)のみを剥がすことが可能である。ゆえに、この手法が実現される、粘着性の弱い中間部12g(12)を選定することが、本発明においては重要となる。
以上、本発明の基板温度制御装置、基板処理システム、及び、基板温度制御方法について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
本発明は、可撓性の基板に対するドライプロセスに適する、基板温度制御装置、基板処理システム、及び、基板温度制御方法に広く適用可能である。
A 処理室、B 冷却室、F 前室、S 基板処理システム、VA 連通手段、VB 連通手段、10 基板温度制御装置、11 支持部、12 中間部、13 基板、20 基台、21 留め具、30 冷却機構。

Claims (7)

  1. ドライプロセスが行われる処理室内において、可撓性の基板と接して、該基板の温度上昇を抑制する機能を備えた基板温度制御装置であって、
    前記処理室の内外を移動可能な支持部、及び、前記支持部と前記基板の非処理面との間に配置され、両者と接着する中間部、から構成されることを特徴とする基板温度制御装置。
  2. 前記中間部は、前記ドライプロセスにおいて、接着性が保たれる部材であることを特徴とする請求項1に記載の基板温度制御装置。
  3. 前記中間部は、前記ドライプロセス後に行われる、冷却処理により、少なくとも前記基板との接着性が失われる部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板温度制御装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の基板温度制御装置を内在する前記処理室、及び、該処理室の後段に配置される冷却室、から構成される基板処理ユニットにおいて、
    前記処理室と前記冷却室は、前記中間部を介して前記基板が載置された前記支持部を搬送可能に連通されており、
    前記冷却室は、前記処理室から搬送された前記支持部を冷却する冷却機構を有することを特徴とする基板処理システム。
  5. ドライプロセスが行われる処理室内において、可撓性の基板と接して、該基板の温度上昇を抑制する基板温度制御方法であって、
    前記処理室の内外を移動可能な支持部と前記基板の非処理面との間に配置して、両者を接着させる機能を備えた中間部を用いることを特徴とする基板温度制御方法。
  6. 前記中間部として、前記ドライプロセスにおいて、接着性が保たれる部材を用いることを特徴とする請求項5に記載の基板温度制御方法。
  7. 前記中間部として、前記ドライプロセス後に行われる、冷却処理により、少なくとも前記基板との接着性が失われる部材を用いることを特徴とする請求項5又は6に記載の基板温度制御方法。
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