JP2016091505A - 紙葉類処理装置及び紙葉類処理方法 - Google Patents

紙葉類処理装置及び紙葉類処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】紙葉類の処理に柔軟性を持たせる。
【解決手段】紙幣処理装置100は、紙幣を取り込むホッパ部2と、ホッパ部2から取り込まれた紙幣を集積する結束スタッカ4と、結束スタッカ4を開閉する扉46と、ホッパ部2、結束スタッカ4及び扉46を制御する制御部120とを備えている。制御部120は、一取引中に含まれる紙幣をホッパ部2から取り込み、取り込んだ紙幣のうち特定の種類の紙幣を結束スタッカ4に集積させ、結束スタッカ4に集積された紙幣の枚数が所定の集積枚数に達すると、該紙幣を次の処理へ移行させる一連の処理を行い、該一連の処理を紙幣の種類を変更して、複数の種類の紙幣に対して行い、一取引中は扉46を閉じた状態で保持する一方、一の種類の紙幣に対して一連の処理が終了したときに集積枚数に達しない端数の紙幣が結束スタッカ4に残留している場合には一取引中であっても扉46を開ける。
【選択図】図6

Description

ここに開示された技術は、紙葉類処理装置及び紙葉類処理方法に関するものである。
特許文献1には、紙葉類を取り込み、集積して、結束する紙葉類処理装置が開示されている。この紙葉類処理装置は、紙葉類を集積する集積部を備えている。集積部には、集積部を開閉する扉が設けられている。扉を開けることによって、集積部に集積された紙葉類を取り出すことができる。
国際公開第2014/147999号
ところで、このような集積部を備えた紙葉類処理装置において、処理の途中で集積部から紙葉類が抜き出されてしまうと、集積部に紙葉類を集積する集積工程や集積後の紙葉類に次に実施される次工程において不具合が生じたり、集計結果と実際の紙葉類の枚数とが不一致となったりする虞がある。そこで、顧客からの紙葉類を取り込み、その集計結果が確定するまでの一取引中は、集積部の扉は閉じた状態で保持される。
しかしながら、このような構成においては、エラー等が発生しない限り、一取引が終了するまでは集積部の扉が開かれない。そのため、紙葉類の処理内容が限定され、融通が利かない。
ここに開示された技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、紙葉類の処理に柔軟性を持たせることにある。
ここに開示された技術は、紙葉類の取引処理を実行する紙葉類処理装置であって、紙葉類を取り込む取込部と、前記取込部から取り込まれた紙葉類を集積する集積部と、前記集積部を開閉する扉と、前記取込部、前記集積部及び前記扉を制御する制御部とを備え、前記制御部は、一取引中に含まれる紙葉類を前記取込部から取り込み、取り込んだ紙葉類のうち特定の種類の紙葉類を前記集積部に集積させ、該集積部に集積された紙葉類の枚数が所定の集積枚数に達すると、該紙葉類を次の処理へ移行させる一連の処理を行い、該一連の処理を紙葉類の種類を変更して、複数の種類の紙葉類に対して行い、該一取引中は前記扉を閉じた状態で保持する一方、一の種類の紙葉類に対して前記一連の処理が終了したときに前記集積枚数に達しない端数の紙葉類が前記集積部に残留している場合には該一取引中であっても該扉を開ける又は開放可能とする。
この構成によれば、取込部から取り込んだ紙葉類のうち特定の種類の紙葉類を集積部に集積させ、その枚数が集積枚数に達すると該紙葉類を次の処理へ移行させるという一連の処理が、紙葉類の種類を変更して行われる。このとき、集積部の扉は、基本的には、一取引中は閉じられた状態で保持される。ただし、一連の処理が終了したときに集積部に端数の紙葉類が残留しているときには、一取引中であっても、扉が開けられるか、又は開放可能な状態となる。
詳しくは、集積部に集積された紙葉類の枚数が集積枚数に達しない場合には、その紙葉類は次の処理に移行されない。そのため、一の種類の紙葉類について一連の処理が終了しても、集積部には該一の種類の端数の紙葉類が残留している場合があり、別の種類の紙葉類に対する一連の処理を該集積部を利用して実行することができない。それに対し、一の種類の紙葉類に対して一連の処理が終了したときに扉を開ける又は開放可能とすることによって端数の紙葉類を集積部から取り出すことができるので、該集積部を利用して、別の種類の紙葉類に対する一連の処理を実行することができる。
このように、一取引を確定させなくても集積部の扉を開けることができるようにすることによって、紙葉類の種類を変更して、複数の種類の紙葉類に対して一連の処理を行うことができる。その結果、紙葉類の処理に柔軟性を持たせることができる。
また、紙葉類処理装置は、ユーザが操作する操作部をさらに備え、前記制御部は、端数の紙葉類の残留がユーザから前記操作部を介して入力されることによって、端数の紙葉類が残留していると判定するようにしてもよい。
この構成によれば、端数の紙葉類の判定がユーザに委ねられるので、制御部での処理を簡単にすることができる。つまり、特定の種類の紙葉類に対して一連の処理を実行している際に、該特定の種類の紙葉類がもう集積部に搬送されないことが確定して初めて、集積部に集積された紙葉類が端数の紙葉類であると判定することができる。端数の紙葉類の判定を制御部で行うためには、特定の種類の紙葉類がもう集積部に搬送されないことを制御部が判定する必要がある。しかしながら、特定の種類の紙葉類がもう集積部に搬送されないことの判断は、紙葉類処理装置の使い方によって様々であり、制御部で判定することは難しい。例えば、一取引中に含まれる紙葉類を分けて取込部から取り込む場合には、分けられた一部の紙葉類の取込部からの取り込みが終了しても、追加の紙葉類の取り込みがあるため、紙葉類の取り込みが途切れたからといって、特定の種類の紙葉類がもう集積部に搬送されないと判定することはできない。また、紙葉類の取り込み、集積、次の処理への移行を1回行った後に、特定の種類の紙葉類として識別されずに集積部に集積されなかった紙葉類をもう一度取り込みからやり直して、特定の種類の紙葉類の漏れを確認する場合もあり得る。このような場合には、全ての紙葉類の取り込みが終了したとしても、紙葉類の再度の取り込みがあるかもしれないので、特定の種類の紙葉類がもう集積部に搬送されないと判定することはできない。
そこで、制御部にいくつもの判定条件を判定させることによって、特定の種類の紙葉類がもう集積部に搬送されないことを判定させることはできるかもしれない。しかしながら、そのような構成では、制御部の制御が煩雑になってしまう。
それに対し、実際に紙葉類処理装置を使用しているユーザ自身は、特定の種類の紙葉類がもう集積部に搬送されないと容易に判定することができる。そこで、端数の紙葉類の判定をユーザに委ねて、端数の紙葉類の残留がユーザから操作部を介して入力されることをもって、制御部が端数の紙葉類が残留していると判定するようにする。こうすることで、制御部の制御を簡単にすることができる。
さらに、前記集積部には、集積する紙葉類の種類が複数設定され、前記制御部は、一の種類の端数の紙葉類が前記集積部に残留している場合には、前記扉を開ける又は開放可能として端数の紙葉類が該集積部から取り出された後、別の種類の紙葉類に対して前記一連の処理を実行するようにしてもよい。
この構成によれば、一連の処理を行う紙葉類の種類を複数設定することができる。そして、一の種類の紙葉類が集積部に端数として残留している場合には、制御部は、集積部の扉を開ける又は開放可能な状態とし、端数の紙葉類が抜き取られた後に、別の種類の紙葉類に対する一連の処理を実行する。こうして、複数の種類の紙葉類に対して一連の処理が順次行われ、紙葉類の種類が切り替わるときには集積部に残留している端数の紙葉類が抜き取られるので、複数種類の紙葉類が混合してしまうことが防止される。
さらに、前記制御部は、前記集積部に集積する紙葉類の種類が設定されていない状態において紙葉類が前記取込部から取り込まれたときには、該取り込まれた紙葉類の種類を該集積部に集積する紙葉類の種類として設定するようにしてもよい。
すなわち、集積する紙葉類の種類を予め設定しておかなくても、取込部から取り込まれた紙葉類の種類を、集積部に集積する紙葉類の種類として制御部が自動的に設定する。具体的には、集積部に集積する紙葉類の種類が設定されていない状態において取込部から取り込まれた紙葉類の種類を、制御部は、集積する紙葉類の種類として集積部に設定し、その種類の紙葉類を集積部に集積していく。一方、集積部に集積する紙葉類の種類が設定されている状態においては、取込部から紙葉類が取り込まれたとしても、制御部は、その紙葉類の種類を集積部に集積する紙葉類の種類としては設定しない。これにより、集積する紙葉類の種類を設定するというユーザの手間を省略することができる。
また、前記制御部は、前記集積部から紙葉類が抜き出された場合には、該集積部に設定された紙葉類の種類をリセットするようにしてもよい。
この構成によれば、集積部から紙葉類が抜き出される度に、集積部に集積する紙葉類の種類が設定し直されることになる。
さらに、前記制御部は、端数の紙葉類が前記集積部から取り出された後に前記扉が閉じられることを、別の種類の紙葉類に対して前記一連の処理を開始するための少なくとも1つの条件としていてもよい。
この構成によれば、端数の紙葉類が発生したときには、集積部の扉を開けることができるようにするものの、その後は、扉が閉じられない限り一連の処理が開始されないので、扉を閉じた状態で一連の処理を実行することができる。
また、前記紙葉類は、紙幣であり、前記集積部に設定される紙葉類の種類は、通貨種別、金種、正損、新旧、及び向きのうち少なくとも1つの属性によって特定されてもよい。
また、紙葉類処理装置は、紙葉類を結束する結束部をさらに備え、前記次の処理は、前記結束部による結束処理であってもよい。
この構成によれば、紙葉類の取り込み、集積、結束処理への移行という一連の処理が紙葉類の種類ごとに行われる。そして、一の種類の紙葉類に対する一連の処理が終了したときに、集積枚数に届かず、結束処理に至らなかった紙葉類は、集積部の扉が開かれることにより取り出しが可能となる。こうして、一取引が確定しなくても、結束処理に至らなかった端数の紙葉類を集積部から取り出すことができる。
あるいは、前記次の処理は、紙葉類を前記集積部から取り出す取出処理であり、前記制御部は、前記集積部に集積された紙葉類の枚数が前記集積枚数に達すると、前記扉を開ける又は開放可能として、ユーザが前記取出処理を行うことができる状態とするようにしてもよい。
この構成によれば、紙葉類処理装置は、特定の種類の紙葉類を集積枚数ごとに小分けすることができる。つまり、紙葉類処理装置は、取込部から紙葉類を取り込み、その中から特定の種類の紙葉類を集積部に集積させ、集積された紙葉類が集積枚数に達すると、扉を開ける又は開放可能として、該紙葉類をユーザに取り出させる。こうすることによって、ユーザは、特定の種類の紙葉類を集積枚数ごとに分けて集めることができる。こうした紙葉類の取り込み、集積、取出処理への移行という一連の処理が紙葉類の種類ごとに行われる。そして、一の種類の紙葉類に対する一連の処理が終了したときに、集積枚数に届かず、取出処理に至らなかった紙葉類は、集積部の扉が開かれることにより取り出しが可能となる。こうして、一取引が確定しなくても、取出処理に至らなかった、端数の紙葉類を集積部から取り出すことができる。
また、ここに開示された技術は、紙葉類の取引処理を実行する紙葉類処理方法であって、一取引中に含まれる紙葉類を取り込む取込工程と、前記取込工程で取り込んだ紙葉類のうち特定の種類の紙葉類を集積部に集積する集積工程と、前記集積部に集積された紙葉類の枚数が所定の集積枚数に達すると、該紙葉類を次の処理へ移行させる移行工程と、前記一取引中に含まれる前記特定の種類の紙葉類に対して、前記取込工程、前記集積工程及び前記移行工程の一連の処理が終了したときに前記集積枚数に達しない端数の紙葉類が前記集積部に残留しているか判定する残留判定工程とを含み、前記取込工程、前記集積工程、前記移行工程及び前記残留判定工程は、紙葉類の種類を変更して、複数の種類の紙葉類に対して行われ、前記残留判定工程では、端数の紙葉類が前記集積部に残留していると判定した場合には、前記集積部に設けられ一取引中は閉じた状態で保持される扉を該一取引中であっても開ける又は開放可能とする。
この方法によれば、取込工程で取り込んだ紙葉類のうち特定の種類の紙葉類を集積部に集積させ、その枚数が集積枚数に達すると該紙葉類を次の処理へ移行させるという一連の処理が、紙葉類の種類を変更して行われる。このとき、集積部の扉は、基本的には、一取引中は閉じられた状態で保持される。ただし、一連の処理が終了し、残留判定工程において端数の紙葉類が残留していると判定されたときには、一取引中であっても、扉が開けられるか、又は開放可能な状態となる。
詳しくは、集積部に集積された紙葉類の枚数が集積枚数に達しない場合には、その紙葉類は集積部に集積されたままとなる。そのため、一の種類の紙葉類について一連の処理が終了しても、集積部には該一の種類の端数の紙葉類が残留している場合があり、別の種類の紙葉類に対する一連の処理を該集積部を利用して実行することができない。それに対し、一の種類の紙葉類に対して一連の処理が終了したときに扉を開ける又は開放可能とすることによって端数の紙葉類を集積部から取り出すことができるので、該集積部を利用して、別の種類の紙葉類に対する一連の処理を実行することができる。
このように、一取引を確定させなくても集積部の扉を開けることができるようにすることによって、紙葉類の種類を変更して、複数の種類の紙葉類に対して一連の処理を行うことができる。その結果、紙葉類の処理に柔軟性を持たせることができる。
前記紙葉類処理装置によれば、紙葉類の処理に柔軟性を持たせることができる。
前記紙葉類処理方法によれば、紙葉類の処理に柔軟性を持たせることができる。
紙幣処理装置の外観図である。 紙幣処理装置の概略構成図である。 結束スタッカ及び結束部の概略構成図である。 結束スタッカの一部を省略した概略平面図である。 紙幣処理装置の概略構成を示すブロック図である。 結束処理のフローチャートである。 分割処理のフローチャートである。 その他の実施形態に係る紙幣処理装置の概略構成を示すブロック図である。
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〈紙幣処理装置の概略構成〉
図1は、紙幣処理装置100の外観図を示し、図2は、紙幣処理装置100の概略構成図を示す。
紙幣処理装置100は、例えば銀行のテラーカウンタに設置され、オペレータによって使用される。紙幣処理装置100は、バラ状態の紙幣を取り込み、所定の種類の紙幣を集積し、該紙幣を所定の結束枚数で結束して投出する。紙幣処理装置100は、紙葉類処理装置の一例であり、紙幣は、紙葉類の一例である。
紙幣処理装置100は、紙幣が載置され、該紙幣を取り込むホッパ部2と、紙幣を識別する識別部3と、結束対象の紙幣を集積する結束スタッカ4と、結束対象でない紙幣を集積する非結束スタッカ5と、リジェクト紙幣を集積するリジェクトスタッカ6と、紙幣を結束する結束部9と、結束された紙幣(以下、「結束紙幣」という)を投出する投出部11と、ホッパ部2から取り込まれた紙幣を、識別部3、結束スタッカ4、非結束スタッカ5及びリジェクトスタッカ6に搬送する第1搬送部7と、結束スタッカ4に集積された紙幣を結束部9まで搬送する第2搬送部8と、結束紙幣を投出部11まで搬送する第3搬送部10と、識別部3、結束スタッカ4、非結束スタッカ5、リジェクトスタッカ6、第1搬送部7、第2搬送部8、結束部9、第3搬送部10及び投出部11を収容する箱状の筐体12とを備えている。
筐体12は、上面121と、下面122と4つの側面とを有している。筐体12の4つの側面のうちの1つの側面である第1側面123には、ホッパ部2及び投出部11が設けられている。また、別の側面である第2側面124には、詳しくは後述する結束スタッカ4の第1取出口413及び非結束スタッカ5の第2取出口53が設けられている。第1側面123と第2側面124とは、隣接している。
筐体12の内部は、紙幣の識別及び分類に関する処理を行う第1処理部126と、結束対象の紙幣の結束に関する処理を行う第2処理部127とに別れている。第2処理部127は、第1処理部126の上方に設けられている。第1処理部126には、ホッパ部2、識別部3、非結束スタッカ5及びリジェクトスタッカ6が含まれる。第2処理部127には、結束スタッカ4、第2搬送部8、結束部9及び第3搬送部10が含まれる。第1搬送部7の大部分は、第1処理部126に含まれている。
結束スタッカ4は、第1結束スタッカ4Aと第2結束スタッカ4Bとの2つのスタッカを含んでいる。第1結束スタッカ4Aと第2結束スタッカ4Bはともに、結束対象の紙幣を集積する。結束対象の紙幣として集積する紙幣は、適宜設定することができる。結束スタッカ4は、集積部の一例である。
第1及び第2結束スタッカ4A,4Bは、第2処理部127内において実質的に上下方向に並んで配置されている。第1結束スタッカ4Aは、第2結束スタッカ4Bの上方に位置している。第1結束スタッカ4Aと第2結束スタッカ4Bとは、同様の構成をしている。2つのスタッカを区別しないときには、単に「結束スタッカ4」と称する。結束スタッカ4の詳細な構成については後述する。
非結束スタッカ5は、第1及び第2非結束スタッカ5A,5Bの2つのスタッカを含んでいる。第1及び第2非結束スタッカ5A,5Bは、第1処理部126内において実質的に水平方向に並んで配置されている。2つのスタッカを区別しないときには、単に「非結束スタッカ5」と称する。非結束スタッカ5の詳細な構成については後述する。非結束スタッカ5に集積する紙幣は適宜設定することができる。
リジェクトスタッカ6は、リジェクト紙幣を集積する。リジェクトスタッカ6は、第1及び第2非結束スタッカ5A,5Bよりもホッパ部2に近接している。リジェクトスタッカ6の詳細な構成については後述する。リジェクトスタッカ6に集積する紙幣は適宜設定することができる。
ホッパ部2は、第1側面123のうち第1処理部126に対応する部分に設けられている。ホッパ部2は、紙幣が載置される載置台21と、載置台21上に載置された紙幣を案内する2つのガイド部22,22と、取込ローラ23と、紙幣を取り込む取込口24と、載置台21上の紙幣を検知する紙幣センサ25とを有している。本実施形態では、紙幣が短手方向に取り込まれていくように、紙幣がホッパ部2に載置される。ホッパ部2は、取込部の一例である。
紙幣センサ25は、取込口24の近傍に設けられている。紙幣センサ25は、光を送信する送信部と光を受信する受信部とを有し、送信部から出射されて受信部に到達する光が遮断されることによって紙幣を検知する。紙幣センサ25は、載置台21上に載置された紙幣により光が遮断されるように配置されている。つまり、紙幣センサ25は、光が遮断されることによって、載置台21上に紙幣が載置されていることを検知することができる。尚、後述する第1紙幣センサ411、第2紙幣センサ412、集積センサ52、集積センサ62、通過センサ74、第1テープセンサ9210及び第2テープセンサ9211も同様の構成をしている。
投出部11は、第1側面123のうち第2処理部127に対応する部分に設けられている。投出部11は、結束紙幣をホッパ部2の上方の受取位置において受け取って、該結束紙幣を受取位置から側方へずれた投出位置へスライドさせて投出口111から筐体12外へ投出する。投出部11は、該結束紙幣をその短手方向へ投出口111から投出する。
第1搬送部7は、搬送ベルト等で構成されている。第1搬送部7は、主搬送路71と、主搬送路71から分岐する第1〜第4分岐路72a〜72dと、主搬送路71からの分岐箇所に設けられた振り分け機構73と、紙幣の通過を検知する複数の通過センサ74とを有している。第1搬送部7は、紙幣をその短手方向に搬送していく。
主搬送路71は、取込ローラ23から第1結束スタッカ4Aまで延びている。第1分岐路72aは、主搬送路71の最も上流側に位置しており、第1分岐路72aから下流側に向かって、第2分岐路72b、第3分岐路72c、第4分岐路72dがこの順で位置している。第1〜第4分岐路72a〜72dのそれぞれを区別しないときには、単に分岐路72と称する。第1分岐路72aは、リジェクトスタッカ6まで延びている。第2分岐路72bは、第2非結束スタッカ5Bまで延びている。第3分岐路72cは、第1非結束スタッカ5Aまで延びている。第4分岐路72dは、第2結束スタッカ4Bまで延びている。
振り分け機構73は、ソレノイド(図示省略)によって駆動される。振り分け機構73は、主搬送路71を搬送された紙幣を分岐路72へ分岐させるか否かを振り分ける。各振り分け機構73の上流側には、通過センサ74が設けられている。通過センサ74は、紙幣センサ25と同様の構成をしている。つまり、通過センサ74の受信部における光の受信が中断され、その後に光の受信が再開されたことをもって、紙幣の通過を検知することができる。振り分け機構73は、紙幣を分岐路72へ導く際には、その直上流の通過センサ74が紙幣の通過を検知したことをもって作動する。
識別部3は、主搬送路71のうち第1分岐路72aよりも上流側に設けられている。識別部3は、搬送される紙幣の一枚一枚について、その通貨種別、金種、正損、新旧(版数)、及び向き(紙幣の表、裏並びに文字及び絵の上下)を識別するように構成されている。具体的には、識別部3は、ラインセンサ31及び磁気センサ32を有し、紙幣の特徴を取得する。識別部3は、紙幣の特徴が、記憶している各種紙幣の特徴と一致するかを判定し、通貨種別、金種、正損、新旧、及び向きを識別する。
結束部9は、集積された紙幣を結束する。詳しくは後述するが、結束部9は、テープ輪Lを作成し、該テープ輪Lの中へ紙幣が搬送された後にテープを引き戻し、紙幣をテープで結束する。
第2搬送部8は、結束スタッカ4に集積された紙幣を把持して、該紙幣をテープ輪Lの中へ搬送する。第2搬送部8は、紙幣を把持する把持ユニット81と、把持ユニット81を水平方向であって且つ紙幣の短手方向(以下、「第1水平方向」という)へ移動させる第1水平移動機構と、把持ユニット81を水平方向であって且つ紙幣の長手方向(以下、「第2水平方向」という)へ移動させる第2水平移動機構と、把持ユニット81を上下方向へ移動させる上下移動機構とを有している。
把持ユニット81は、上アーム部81aと、上アーム部81aと相対向する下アーム部81bと、上アーム部81aを上下方向へ移動させる把持機構とを有している。上アーム部81aは、互いに平行に延びる3本の指部を有している。同様に、下アーム部81bは、互いに平行に延びる3本の指部を有している。把持機構は、上アーム部81aを上下方向に移動可能に支持すると共に、モータ及び駆動ベルトによって上アーム部81aを上下に移動させる。これにより、上アーム部81aと下アーム部81bとで紙幣を把持することができる。
第1水平移動機構は、把持ユニット81を第1水平方向に移動可能に支持しており、モータ及び駆動ベルトによって把持ユニット81を第1水平方向に移動させる。上下移動機構は、第1水平移動機構を上下方向に移動可能に支持しており、モータ及び駆動ベルトによって第1水平移動機構を上下方向に移動させる。第2水平移動機構は、上下移動機構を第2水平方向に移動可能に支持しており、モータ及び駆動ベルトによって上下移動機構を第2水平方向に移動させる。
このように、把持ユニット81は、第1水平移動機構、第2水平移動機構及び上下移動機構によって直交する3軸に沿った方向に移動可能に構成されている。
第3搬送部10は、第2搬送部8から結束紙幣を受け取って投出部11まで搬送する。第3搬送部10は、上把持部101と、下把持部102と、上把持部101及び下把持部102を第1水平方向へ移動させる水平移動機構とを有している。
水平移動機構は、上把持部101を第1水平方向へ移動させる際に上把持部101を上下方向にも移動させる。詳しくは、第3搬送部10は、結束部9の側方を第1水平方向へ通過するように構成されている。第3搬送部10は、結束スタッカ4側から投出部11側へ第1水平方向に移動する途中で、第2搬送部8が支持する結束紙幣を受け取る。上把持部101は、結束スタッカ4寄りに位置するときには、下把持部102から上方へ十分に離間している。上把持部101は、この位置から投出部11側へ移動するにつれて下方へ移動し、第2搬送部8が支持する結束紙幣に到達したときには上把持部101と下把持部102とで結束紙幣を把持した状態となる。上把持部101及び下把持部102は、結束紙幣を把持した状態で結束紙幣を投出部11近傍まで搬送する。上把持部101は、投出部11の近傍において、投出部11へ近づくにつれて上方へ移動する。その結果、上把持部101と下把持部102とで把持された結束紙幣は、投出部11において上把持部101及び下把持部102による把持が解除され、投出部11へ投出される。
筐体12の第2側面124には、図1に示すように、紙幣処理装置100への情報を入力する操作部であり且つ紙幣処理装置100の情報を表示する表示部であるタッチパネル17が設けられている。タッチパネル17は、紙幣処理装置100を操作するオペレータに対するヒューマンインターフェース部分である。タッチパネル17は、操作部の一例である。
〈結束スタッカ4の構成〉
図3に、結束スタッカ4及び結束部9の概略構成図を示す。図4に、結束スタッカ4の一部を省略した概略平面図を示す。
結束スタッカ4は、第1搬送部7を介して搬送されてきた紙幣Bを上下方向に積み重ねて集積する。紙幣Bは、一方の長辺を前側にして、その短手方向に搬送され、結束スタッカ4内へ入ってくる。結束スタッカ4は、紙幣Bが載置されるステージ41と、紙幣Bの搬送方向前側の長辺を揃えるためのガイド42と、紙幣Bの搬送方向後側の長辺と対向する後壁43と、結束スタッカ4の天井45と、結束スタッカ4を開放する扉46(図1参照)と、扉46の内側に設けられ、紙幣Bの一方の短辺と対向する位置決め部47(図1参照)と、集積された紙幣の短辺を揃える整列機構49(図4参照)と、搬送されてきた紙幣Bの結束スタッカ4への落下を促進する羽根車410と、結束スタッカ4内の紙幣Bの存在を検知する第1紙幣センサ411と、結束スタッカ4内の所定高さの紙幣Bを検知する第2紙幣センサ412とを有している。以下の説明では、説明の便宜上、紙幣Bのうち位置決め部47と対向する短辺を「第1辺b1」、搬送方向前側の長辺を「第2辺b2」、第1辺b1と反対側の短辺を「第3辺b3」、搬送方向後側の長辺を「第4辺b4」と称する(図4参照)。
ステージ41は、紙幣Bの重なり方向である上下方向に移動可能に構成されている。ステージ41は、紙幣Bの集積量に応じて移動する。ステージ41は、櫛歯状に形成されており、ステージ41上の紙幣Bを把持ユニット81が把持する際に、上アーム部81a及び下アーム部81bがステージ41と干渉しないようになっている。
ガイド42は、結束スタッカ4内に搬送されてきた紙幣Bの搬送方向への移動を停止させ、該紙幣Bをステージ41上に落下させる。ステージ41上に落下した紙幣は、第2辺b2がガイド42と対向し、第4辺b4が後壁43と対向している。詳しくは、ガイド42は、上側ガイドと下側ガイドとを有し、上下に分割されている。上側ガイド及び下側ガイドは、搬送方向へ一体的に移動可能に構成されている。ガイド42は、集積する紙幣Bの寸法に応じて搬送方向の位置が調整される。また、上側ガイドは、紙幣Bの搬送方向及び集積方向の両方に直交する方向(以下、「幅方向」という)に延びる軸回りに回転可能に支持されている。上側ガイドは、バネにより前記軸回りに付勢され、通常は、上側ガイドの先端部が下側ガイドの先端部に接触している。こうして、上側ガイドと下側ガイドとで、結束スタッカ4における搬送方向前側の壁を形成している。一方、紙幣Bが把持ユニット81によって結束スタッカ4から引き抜かれるときには、上側ガイドは、バネの付勢力に抗して搬送方向前側へ回転し、結束スタッカ4を搬送方向前側に開口させる。
また、上側ガイド及び下側ガイドは、櫛歯状に形成されている。上側ガイドの櫛歯と下側ガイドの櫛歯とによって、ガイド42には、上下に延びる複数のスリットが形成される。把持ユニット81の上アーム部81a及び下アーム部81bは、このスリットを介して、搬送方向前側から結束スタッカ4内に進入することができる。
羽根車410は、可撓性を有する複数の羽を有しており、結束スタッカ4へ搬送されてきた紙幣の、搬送方向後側の端部を叩いて、紙幣の落下を促進する役割を有している。これにより、紙幣が結束スタッカ4内に連続的に搬入される場合であっても、後の紙幣が先の紙幣の後端部に入り込むことを防止し、紙幣を1枚ずつ順に上から積み重ねていくことができる。
扉46は、ステージ41上の紙幣Bの第1辺b1側に設けられている。詳しくは、結束スタッカ4において幅方向の端部には、概ね方形のフレーム46aが設けられている。フレーム46aには、概ね方形の第1取出口413が形成されている。
扉46は、フレーム46aの一辺に設けられた回転軸回りに回転自在に取り付けられている。扉46は、第1取出口413を開放する開状態と第1取出口413を閉鎖する閉状態との間で回転する。扉46は、板バネ(図示省略)と扉46の回転軸に設けられたネジリバネ(図示省略)によって、開状態となる方向に付勢されている。つまり、ネジリバネ及び板バネは、扉46が閉状態であるときには、弾性変形して扉46を開状態となる方向へ付勢する付勢力を発生させている。扉46は、外部から内部を目視可能な材料で構成されている。例えば、扉46は、透明又は半透明な材料(例えば、ガラスや樹脂)で構成されている。
また、扉46には、ロック機構46cが設けられている。ロック機構46cは、扉46を閉状態に拘束する拘束状態と、扉46を開閉自在にする解除状態との間で切換可能に構成されている。具体的には、ロック機構46cは、フレーム46aに設けられたピン46dと、ピン46dを駆動するソレノイド等を含む駆動機構46eと、扉46に設けられ、ピン46dが係合する被係合部46fとを有している。ロック機構46cは、制御部120により、結束スタッカ4ごとに個別に制御される。つまり、扉46は、個別に開閉可能となる。
ロック機構46cが解除されると、扉46は、ネジリバネ及び板バネの付勢力により開状態となる。板バネは、扉46による拘束が解除されるので、弾性変形が解消する方向へ復元(変形)する。結束スタッカ4には、この板バネの復元を検出することによって、扉46が開状態であることを検出する扉センサ(図示省略)が設けられている。この扉センサは、フォトインタラプタで形成されている。扉センサは、フォトインタラプタの発光部からの光を、復元した板バネが遮るように構成されている。つまり、扉センサは、発光部からの光が遮光されることによって、扉46が開状態であることを検出し、発光部からの光が受光部で受信されることによって、扉46が閉状態であることを検出する。
扉46の内側には、位置決め部47が設けられている。位置決め部47は、紙幣Bの第1辺b1と接触することによって、第1辺b1を所定の位置決め位置Pに位置決めする。位置決め部47は、外部から内部を目視可能な材料で構成されている。例えば、位置決め部47は、透明又は半透明な材料(例えば、ガラスや樹脂)で構成されている。
整列機構49は、結束スタッカ4において、扉46とは反対側に設けられている。つまり、整列機構49は、結束スタッカ4内の紙幣Bのうち第3辺b3と対向する位置に設けられている。整列機構49は、紙幣Bの第3辺b3を紙幣Bの長手方向に押して、紙幣Bの第1辺b1を位置決め部47に接触させる。こうして、位置決め部47と整列機構49とによって、紙幣Bの少なくとも第1辺b1が揃えられる。整列機構49は、紙幣Bの集積方向に延びる回転軸回りに回転自在に設けられたアーム49aと、アーム49aを回転させるステッピングモータ49bとを有している。整列機構49は、紙幣Bの第3辺b3を扉46に向けてアーム49aにより押圧することによって紙幣Bの第1辺b1を位置決め部47に接触させる。つまり、整列機構49は、扉46と協働して、紙幣Bの両短辺を揃える。こうすることによって、結束スタッカ4内の紙幣Bは、位置決め部47に接触した状態に整列させられる。
アーム49aは、紙幣Bを位置決め部47の方へ押し動かした後は、紙幣Bを移動させた後の場所(即ち、アーム49aと位置決め部47との距離が、紙幣Bの長手方向寸法と略一致する位置)に留まり、紙幣Bの、長手方向における整列機構49の方への移動を規制する規制部として機能する。
整列機構49は、アーム49aの移動量を調整可能に構成されており、紙幣Bの種類及び位置決め部47の種類に応じてアーム49aの移動量を調整する。具体的には、アーム49aと位置決め部47との距離が集積対象となる紙幣Bの長手方向寸法と略一致する位置までアーム49aが回転するように、アーム49aの移動量が調整される。こうして、紙幣Bの第3辺b3を押すときの整列機構49の移動量は、紙幣Bの長手方向寸法及び位置決め部47の位置決め位置Pに応じて調整される。
第1紙幣センサ411は、図3に示すように、光を送信する送信部411aと、光を受信する受信部411bと、送信部411aからの光を受信部411bの方へ案内するプリズム411cとを有している。送信部411a及び受信部411bは、天井45において紙幣Bの搬送方向に並んで配置されている。プリズム411cは、結束スタッカ4の底に配置されている。プリズム411cは、入射部411dと、出射部411eと、2つの反射面とを有し、略U字状に形成されている。送信部411aから送信された光は、入射部411dを介してプリズム411cに入射し、2つの反射面で反射され、出射部411eを介してプリズム411cから出射し、受信部411bに入射する。ステージ41には、送信部411aから入射部411dへ向かう光及び出射部411eから受信部411bへ向かう光が通過する孔が貫通形成されている。第1紙幣センサ411は、光が遮断されることによって、紙幣Bの存在を検知する。すなわち、ステージ41上に紙幣Bが存在する場合には、送信部411aから受信部411bへ向かう光が遮断される。このことによって、結束スタッカ4内に紙幣Bが存在することが検出される。
尚、結束スタッカ4には、2つの第1紙幣センサ411が設けられている。2つの第1紙幣センサ411は、紙幣Bの長手方向に並んで配置されている。
第2紙幣センサ412は、結束スタッカ4内において所定の高さに位置する紙幣Bを検知するように構成されている。第2紙幣センサ412は、紙幣センサ25と同様の構成をしている。第2紙幣センサ412は、所定の高さ位置において、ステージ41の表面と平行で且つ紙幣Bの長手方向に光を送信するように配置されている。図3においては、説明の便宜上、第2紙幣センサ412は、紙幣Bの短手方向に光を送信するように図示されている。第2紙幣センサ412は、前記所定の高さ位置よりも高い位置に紙幣Bが存在するときには、送信部から受信部に向かう光が該紙幣Bにより遮断される一方、紙幣Bが前記所定の高さ位置よりも高い位置に存在しないときには、送信部からの光が受信部に到達するように配置されている。
〈非結束スタッカ5の構成〉
非結束スタッカ5は、紙幣を積み重ねて集積する。非結束スタッカ5は、図2に示すように、紙幣を集積する容器50と、搬送されてきた紙幣を容器50内へ搬入する羽根車51と、紙幣の有無を検知する集積センサ52とを有している。
非結束スタッカ5の容器50の底部は、傾斜している。これにより、容器50へ搬入された紙幣は、底部の低い方の端部へ集まる。
集積センサ52は、容器50の底部の低い方の端部に設けられている。集積センサ52は、紙幣センサ25と同様の構成をしており、光が遮断されることによって容器50内の紙幣を検知する。集積センサ52は、容器50内の紙幣により光が遮断されるように配置されている。
羽根車51は、複数の羽を有しており、搬送されてきた紙幣を羽の間で保持して、容器50内へ搬入する。紙幣は、容器50の底部近傍において羽根車51の羽から離脱し、容器50内に集積される。
容器50は、図1に示すように、筐体12の第2側面124に開口している。すなわち、第2側面124には、非結束スタッカ5に集積された紙幣を筐体12の外部に取り出すための第2取出口53が設けられている。第2取出口53には、扉が設けられておらず、開放されている。
また、非結束スタッカ5には、集積された紙幣を第2取出口53の方へ押し出すための押出機構54が設けられている。押出機構54は、容器50の奥側(第2取出口53と反対側)に設けられており、奥側から手前側(第2取出口53の側)に紙幣を押し出すように構成されている。
〈リジェクトスタッカ6の構成〉
リジェクトスタッカ6は、紙幣を積み重ねて集積する。リジェクトスタッカ6は、図2に示すように、紙幣を集積する容器60と、搬送されてきた紙幣を容器60内へ搬入する羽根車61と、紙幣の有無を検知する集積センサ62と、容器60内の紙幣が外部へ排出されることを防止するストッパ64,64とを有している。
詳しくは、リジェクトスタッカ6の容器60は、図1に示すように、筐体12の第1側面123に開口している。すなわち、第1側面123には、リジェクトスタッカ6に集積された紙幣を筐体12の外部に取り出すためのリジェクト取出口63が設けられている。リジェクト取出口63は、第1側面123において、取込口24の上方に開口している。リジェクト取出口63には、扉が設けられておらず、開放されている。
容器60の底部は、第1側面123から離れるに従って下方に位置するように傾斜している。そのため、容器60内の紙幣は、第1側面123から内側へ入り込んだ位置に集積されていく。これにより、容器60内に搬入された紙幣が、そのまま第1側面123のリジェクト取出口63から外部へ排出されることを防止することができる。
さらに、2つのストッパ64,64は、容器60の底部のうち、第1側面123側の端縁に設けられている。ストッパ64は、底部の第1側面123側の端縁と平行に延びる軸回りに回動自在に支持されると共に、付勢バネ(図示省略)で付勢されて、容器60の底部に対して立ち上がった状態となっている。これらストッパ64,64によっても、容器60内の紙幣が第1側面123のリジェクト取出口63から外部へ排出されることを防止することができる。尚、リジェクトスタッカ6に集積された紙幣をリジェクト取出口63から抜き出すときには、ストッパ64,64を付勢バネの弾性力に抗して倒すことによって、紙幣を抜き出すことができる。
羽根車61は、可撓性を有する複数の羽を有しており、容器60内に落下する紙幣の、搬送方向後側の端部を叩き落とす役割を有している。紙幣が容器60内に連続的に搬入される場合であっても、後の紙幣が先の紙幣の後端部に入り込むことを防止し、紙幣を1枚ずつ順に上方に積み重ねていくことができる。
集積センサ62は、紙幣センサ25と同様の構成をしており、光が遮断されることによって容器60内の紙幣を検知する。集積センサ62は、容器60内の紙幣により光が遮断されるように配置されている。
〈結束部9の構成〉
結束部9は、図3に示すように、テープTを供給するテープ供給部91と、テープTでテープ輪Lを作成するテープ輪作成部92と、第2搬送部8によってテープ輪Lの中へ搬送された紙幣を一時的に把持する一時把持部(図示省略)と、紙幣を前記テープTで結束するときに該紙幣を集積方向に押圧するクランプ部94と、テープTを紙幣に巻き付けた状態でテープT同士を接合するヒータ95と、テープTを紙幣に巻き付けられていない位置で切断するカッタ96と、テープTに印刷する印刷部97と、テープTに押印する押印部98とを有している。
テープ供給部91は、テープTがリールに巻き付けられたテープリール911と、テープリール911から引き出されるテープTを搬送するテープ搬送部912とを有している。テープ搬送部912は、テープTを所定の搬送経路に沿って搬送する。テープ搬送部912は、ガイド(図示省略)と複数のローラ対とを有している。
テープ輪作成部92は、テープTでテープ輪Lを作成し、集積された紙幣が該テープ輪Lの中に配置された後に該テープTを引き戻して該テープTを該紙幣に巻き付ける。テープ輪作成部92は、テープTの送り出し及び引き戻しを行う送り出しローラ対920と、テープTの先端部を把持するテープ把持部921と、テープTでテープ輪Lを作成する際にテープ輪Lの形状を規定するガイド部925と、テープTの先端を検知する第1テープセンサ9210と、大テープ輪L2が作成されたことを検知する第2テープセンサ9211とを有している。テープ輪作成部92は、テープ把持部921によりテープTで小テープ輪を作成した後、送り出しローラ対920によりテープTを送り出すことによって該小テープ輪を大きくして大テープ輪L2を作成する。その際、ガイド部925は、テープTを案内して、大テープ輪L2の形を規定し、第2テープセンサ9211は、大テープ輪L2の形成を検知する。
送り出しローラ対920は、ステッピングモータにより駆動され、テープ輪Lを作成する際にテープTを送り出す。送り出しローラ対920は、テープ搬送部912の下流端部に位置し、テープ搬送部912の一部も構成する。
また、テープリール911には、テープTの巻き戻し方向にテープリール911を回転させるステッピングモータが設けられており、紙幣がテープ輪Tの中へ配置された後にテープTを紙幣に巻き付ける際には、送り出しローラ対920及びテープリール911がテープTを巻き戻す方向に回転する。
第1テープセンサ9210は、テープTの搬送路中であって、送り出しローラ対920とテープ把持部921との間に設けられている。第1テープセンサ9210は、紙幣センサ25と同様の構成をしている。第1テープセンサ9210は、光が遮断されることによってテープTを検知する。例えば、送り出しローラ対920がテープTを引き戻し、第1テープセンサ9210において光が遮断された状態から光が受信される状態となったことをもってテープTの先端を検知することができる。
テープ把持部921は、送り出しローラ対920から送り出されるテープTを受け取ることが可能な位置に配置されている。テープ把持部921は、詳細な図示は省略するが、送り出しローラ対920から送り出されたテープTの先端部を把持した状態で回転することによってテープ輪Lを作成する。
ガイド部925は、大テープ輪L2を作成するときに、該大テープ輪L2の外周面に接触して該大テープ輪L2の形状を規定する。ガイド部925は、大テープ輪L2を略長方形状、詳しくは、角部が湾曲した長方形状に規定する。
ガイド部925は、大テープ輪L2の下側から大テープ輪L2の外周面に接触する下ガイド部926と、水平方向から大テープ輪L2の外周面に接触する第1側方ガイド部927及び第2側方ガイド部928と、長方形の4つの角部に対応する4つの第1〜第4コーナーガイド部929a〜929dとを有している。
下ガイド部926は、移動機構が設けられており、移動機構によって上下に移動可能に構成されている。この移動機構は、後述する下クランプ部943,944の移動機構と共通である。また、下ガイド部926には、押印部98の後述するスタンプ981が貫通する貫通孔が設けられている。
第1側方ガイド部927は、下ガイド部926の長手方向の結束スタッカ4側の端部において上下方向に延びている。
第2側方ガイド部928は、下ガイド部926の長手方向の投出部11側の端部において上下方向に延びている。第2側方ガイド部928は、支持部によって上下に移動可能に支持されると共に、リンクを介して下ガイド部926に連結されている。これにより、第2側方ガイド部928は、下ガイド部926の上昇に連動して上昇し、下ガイド部926の下降に連動して下降する。尚、第2側方ガイド部928の移動量は、リンクにより増幅されている。第2側方ガイド部928は、結束紙幣を搬送するときに、該結束紙幣の搬送を阻害しないように上方へ退避するように構成されている。
第2テープセンサ9211は、紙幣センサ25と同様の構成をし、光が遮断されることによってテープTを検知する。第2テープセンサ9211の受信部は、図3に概念的に示すように、第4コーナーガイド部929dに取り付けられている。第2テープセンサ9211の送信部は、該送信部からの光が第4コーナーガイド部929dに案内されているテープTによって遮断される位置に配置されている。つまり、第2テープセンサ9211は、送信部が光を送信しても受信部が光を受信しないことをもって、第4コーナーガイド部929dがテープTを案内していること、即ち、テープ輪Lが所定の大きさになったことを検知する。
一時把持部は、第2搬送部8によってテープ輪Lの中へ搬送された紙幣を一時的に把持する。一時把持部は、第2水平方向、即ち、テープ幅方向においてテープ輪Lに対して第2搬送部8とは反対側に設けられている。
クランプ部94は、紙幣を前記テープTで結束するときに該紙幣を集積方向に押圧する。クランプ部94は、紙幣のうち、テープTで結束される結束予定部分の近傍部分を押圧する。クランプ部94は、テープ輪Lの中へ搬送された紙幣の上方に設けられた上クランプ部と、該紙幣の下方に設けられた下クランプ部と、上クランプ部及び下クランプ部を上下に移動させる移動機構とを有している。ここで、下クランプ部は、ガイド部925の下ガイド部926と一体的に構成されている。つまり、下クランプ部943,944を上下に移動させる移動機構は、下ガイド部926の移動機構と共通であり、下クランプ部及び下ガイド部926は、一体的に上下に移動する。
ヒータ95は、テープTを紙幣に巻き付けた状態でテープT同士を接合する。ヒータ95は、テープT同士を熱溶着する。
カッタ96は、テープTを紙幣に巻き付けられていない部分、即ち、テープTのうち紙幣を結束して余った部分を切断する。カッタ96の先端は、鋸歯状の切断刃が設けられている。
ヒータ95及びカッタ96は、ユニット化されて、テープ輪Lの中へ配置される紙幣に対して押印部98とは反対側、具体的には、紙幣の集積方向において押印部98とは反対側に配置されている。より詳しくは、ヒータ95及びカッタ96は、テープ把持部921の上方に配置されている。ヒータ95は、テープ把持部921上でテープTを接合する。カッタ96は、テープ把持部921上でテープTを切断する。
印刷部97は、テープ搬送部912に設けられている。印刷部97は、テープ搬送部912により搬送されるテープTに印字を行う印刷ヘッドを有している。印刷部97は、例えば、結束される紙幣に関連する情報(例えば、金種、日時、連続番号等)をテープTに印字する。印刷部97の印字位置は、印字が押印部98による押印と重ならないように、押印部98による押印予定部分に対してテープ幅方向にずれている。
押印部98は、前記クランプ部94で紙幣を圧縮し且つ該紙幣にテープTを巻き付けた状態で該テープTに押印する。押印部98は、例えば、結束される紙幣に関連する印(例えば、金融機関印、正券又は損券等の紙幣の種類を表す印等)をテープTに押印する。押印部98は、テープ輪Lの中へ配置される紙幣に対してヒータ95及びカッタ96とは反対側、具体的には、紙幣の集積方向においてヒータ95及びカッタ96とは反対側に配置されている。押印部98は、スタンプ981と、スタンプ981を上下方向に移動させる移動機構(図示省略)とを有している。移動機構がスタンプ981を上方へ移動させることによって、スタンプ981は、紙幣に巻き付けられたテープTに紙幣の集積方向から押印する。押印部98は、下ガイド部926と一体的に設けられており、下ガイド部926が上下方向に移動するときに下ガイド部926と一体的に上下方向に移動する。
〈紙幣処理装置のシステム構成〉
図5に、紙幣処理装置100の概略構成を示すブロック図を示す。
紙幣処理装置100は、例えば周知のプロセッサをベースとした制御部120、記憶媒体130及び通信部140を備えている。
制御部120には、前述したホッパ部2、識別部3、結束スタッカ4、非結束スタッカ5、リジェクトスタッカ6、第1搬送部7、第2搬送部8、結束部9、第3搬送部10、投出部11及びタッチパネル17が、信号の送受信可能に接続されている。また、制御部120には、紙幣センサ25、第1紙幣センサ411、第2紙幣センサ412、集積センサ52、集積センサ62、通過センサ74、第1テープセンサ9210、及び第2テープセンサ9211が接続され、それらの検出信号が入力されるように構成されている。制御部120は、タッチパネル17からの入力信号及び各種センサからの検知信号等に基づいて制御信号を生成し、ホッパ部2等へ該制御信号を出力する。ホッパ部2等は、その制御信号に従って動作する。例えば、結束スタッカ4を例に挙げると、ステージ41、ガイド42、ロック機構46c、整列機構49及び羽根車410が制御部120により制御される。
記憶媒体130には、識別部3からの識別結果及びキャプチャデータ(画像データ)並びに入金処理の計数結果等が保存される。
通信部140は、通信インターフェースを含み、紙幣処理装置100をインターネットに接続する。紙幣処理装置100は、通信部140を介して上位装置(例えば、サーバ)1000に通信可能に接続される。
〈紙幣処理装置の動作説明〉
以下、紙幣処理装置100の入金処理の動作について説明する。入金処理には、入金後の紙幣を種類ごとに分けて、所定枚数ごとに結束する結束処理と、入金後の紙幣を種類ごとに分けて、結束することなく所定枚数ごとに取り出させる分割処理とが少なくとも含まれる。結束処理においては、バラ状態の紙幣が種類に応じて分類されて所定のスタッカに集積される。そして、結束スタッカ4に集積された紙幣が所定の枚数に達すると該紙幣が結束される。分割処理では、バラ状態の紙幣が種類に応じて分類されて所定のスタッカに集積される。そして、各スタッカに集積された紙幣が所定の枚数に達すると、オペレータに該紙幣を取り出させる。
結束処理及び分割処理の何れであっても、各スタッカには、集積する紙幣の種類が設定される。紙幣は、様々な属性を有し、識別部3が識別可能な属性には、通貨種別、金種、正損、新旧、及び向きが含まれる。紙幣の種類は、これらの属性によって特定される。つまり、紙幣の属性が設定されることによって、紙幣の種類が設定される。例えば、通貨種別が中国通貨で、金種が100元で、正損が正券で、新旧が最新版(新券)で、向きが表且つ上向き(搬送方向前側と文字の上側が一致)と設定することで、一種類の紙幣が設定される。
ただし、紙幣の種類を特定するためには、これら全ての属性を特定する必要があるわけではない。一部の属性のみで種類を特定することもできる。例えば、正損、新旧及び向きを区別せず、通貨種別が中国通貨で、金種が100元とだけ設定することもできる。これにより、通貨種別及び金種だけで紙幣を種類分けすることもできる。
各スタッカに集積する紙幣の種類の設定に関し、紙幣処理装置100にはいくつかの設定モードが用意されている。詳しくは、紙幣処理装置100は、各スタッカの紙幣の種類を予め指定しておく指定モードと、各スタッカの紙幣の種類を紙幣処理装置100に取り込まれた順に自動的に設定する自動モードとを有する。
指定モードでは、紙幣の取り込みを開始する前に、紙幣の各属性が具体的に指定されている。ここでいう「指定」とは、中国通貨や100元のように属性を具体的に設定することに加え、属性を区別しないと設定することも含まれる。以下の説明では、区別しない属性は、「混合」と設定されるものとする。
一方、自動モードでは、紙幣の属性の少なくとも1つが紙幣の取り込みが開始された後に自動的に割り当てられる。ただし、自動モードにおいては、全ての属性が自動的に設定されるわけではなく、一部の属性は、指定モードと同様に、紙幣の取り込みを開始する前に設定され、残りの属性が、紙幣の取り込み後に自動的に設定される。自動的に設定する方法としては、例えば、取り込まれた順に割り当てる方法がある。すなわち、通貨種別が中国通貨に、金種が「自動」に、正損、新旧及び向きが区別しないと設定されたとする。この設定では、紙幣処理装置100に取り込まれた最初の中国通貨の金種が、スタッカに集積する紙幣の金種として自動的に割り当てられる。また、種類を設定するスタッカが複数ある場合には、自動モードでは、取り込まれた順で何番目の属性を自動的に割り当てるか、その順番がスタッカごとに設定される。つまり、各スタッカに設定される属性のうち自動的に設定される属性については、単に「自動」と設定されるのではなく、「1番目」、「2番目」のように、順番が設定される。金種に「1番目」と設定されたスタッカには、取り込まれた中国紙幣の最初の金種が該スタッカに集積する紙幣の金種として割り当てられる。金種に「2番目」と設定されたスタッカには、取り込まれた中国紙幣の2番目の金種が該スタッカに集積する紙幣の金種として割り当てられる。
さらに、自動モードにおいては、スタッカに設定された紙幣の種類が一取引中に変わらない固定モードと、スタッカに設定された紙幣の種類が一取引中に変更される変更モードとが含まれる。
固定モードにおいては、一取引が確定するまでは、各スタッカの設定がリセットされず、維持される。つまり、一度、各スタッカの紙幣の種類が自動的に設定されると、その設定が一取引中は維持される。
一方、変更モードにおいては、一取引中であっても、スタッカに設定された紙幣の種類が変更される。例えば、スタッカに設定された属性のうち「自動」と設定され、取り込まれた順で自動的に割り当てられた属性が、所定のタイミングでリセットされ、リセット後に取り込まれた順で再び割り当てられる。所定のタイミングとは、例えば、スタッカから紙幣が抜き出されるときである。スタッカから紙幣が抜き出される状況は様々である。例えば、結束処理において結束スタッカ4に集積された紙幣を結束部9へ搬送するために紙幣が結束スタッカ4から抜き出されるとき、分割処理において結束スタッカ4又は非結束スタッカ5に集積された紙幣がスタッカから抜き出されるとき、後述する端数確定処理が行われたときなどが挙げられる。今回の例では、変更モードにおいてリセットされるのは、自動的に割り当てられた属性のみであり、事前に具体的に設定された属性についてはリセットされない。
尚、今回の例では、指定モードは、固定モードだけで、変更モードはない。
また、指定モードか自動モードかにかかわらず、紙幣処理装置100は、各スタッカの紙幣の種類が設定された設定パターンを複数用意しており、オペレータは、その中から何れかの設定パターンを選択することによって各スタッカの紙幣の種類を設定する。尚、紙幣処理装置100では、各スタッカの紙幣の種類を設定パターンの選択によるのではなく、オペレータが1つずつ入力することもできる。
以上の設定モードを踏まえ、以下では結束処理についてまず説明する。図6に、結束処理のフローチャートを示す。
まず、各スタッカに集積する紙幣の種類が設定される(ステップS101)。ここでは、自動モードであって且つ変更モードに設定されるものとする。具体的には、オペレータは、タッチパネル17に表示された複数の設定パターンの中から、自動且つ変更モードであって、スタッカの種類が所望の内容となっている設定パターンを選択する。例えば、第1結束スタッカ4Aの設定では、通貨種別が中国通貨で、金種が「1番目」で、正損、新旧及び向きが区別しないとなっており、第2結束スタッカ4Bの設定では、通貨種別が中国通貨で、金種が「2番目」で、正損、新旧及び向きが区別しないとなっており、第1非結束スタッカ5A及び第2非結束スタッカ5Bが不使用となっている設定パターンをオペレータが選択する。非結束スタッカ5は、紙幣を結束することなく集積するためのスタッカであるので、結束しない紙幣の種類が予め決まっていない場合や全ての種類の紙幣を結束する場合には、非結束スタッカ5を使用せず、結束スタッカ4及びリジェクトスタッカ6を用いて結束処理を行う。この設定パターンの場合、紙幣は、通貨種別及び金種に基づいて種類分けされ、正損、新旧及び向きは、区別されない。通常は、紙幣処理装置100は、銀行内で使用され、入金される紙幣はその国の紙幣がほとんどであるので、通貨種別は、実質的に固定される。つまり、この設定パターンでは、紙幣は、実質的に金種のみに基づいて種類分けされる。
オペレータがタッチパネル17を介して所望の設定パターンを入力すると、制御部120は、各スタッカの紙幣の種類をその設定パターンの通りに設定する。
続いて、制御部120は、結束スタッカ4の扉46が閉じているか否かを判定する(ステップS102)。制御部120は、扉センサの検出結果に基づいて扉46が閉じているか否かを判定する。扉46が閉じている場合には、制御部120は、ステップS103へ進む。一方、扉46が開いている場合には、制御部120は、タッチパネル17にその旨を表示すると共に、扉46が閉じられるまで待機する。
ステップS103では、紙幣の取り込みが行われる。具体的には、オペレータは顧客から入金すべきバラ状態の紙幣を受け取り、該紙幣をホッパ部2へ載置する。このとき、バラ状態の紙幣に複数種類の紙幣が混在していたとしても、それらを分類することなく、ホッパ部2へ載置する。オペレータは、紙幣の寸法に合わせて、ガイド部22を調整する。続いて、オペレータは、タッチパネル17の「計数開始」ボタンを押す。「計数開始」ボタンが押されると、制御部120は、紙幣の取込を開始する。尚、紙幣センサ25がホッパ部2への紙幣の載置を検知すると、紙幣処理装置100が自動的に紙幣の取込を開始するようにしてもよい。
ホッパ部2に載置された紙幣は、取込ローラ23が作動することにより1枚ずつ取込口24から、筐体12内へ取り込まれていく。取り込まれた紙幣は、第1搬送部7により搬送され、識別部3を通過する。識別部3は、通過する紙幣の通貨種別、金種、正損、新旧、及び向きを取得し、その結果を制御部120へ通知する(ステップS104)。
制御部120は、識別部3からの識別結果を受け取ると、第1結束スタッカ4A及び第2結束スタッカ4Bに紙幣の金種が既に割り当てられているか否かを確認し、割り当てられていなければ、取り込まれた紙幣の金種をスタッカに集積する紙幣の金種として割り当てる(ステップS105)。このとき、第1結束スタッカ4A及び第2結束スタッカ4Bの両方とも金種が割り当てられていない場合(紙幣の取り込みを開始した直後は、この状態である。)には、第1結束スタッカ4Aの金種が「1番目」に設定されているので、制御部120は、取り込まれた紙幣の金種を先に第1結束スタッカ4Aの金種として割り当てる。第1結束スタッカ4Aの金種が既に割り当てられており且つ取り込まれた紙幣の金種が第1結束スタッカ4Aの金種と異なる場合には、制御部120は、取り込まれた紙幣の金種を第2結束スタッカ4Bの金種として割り当てる。尚、詳しくは後述するが、第1結束スタッカ4Aの金種の割り当てがリセットされる場合があり、この場合には第2結束スタッカ4Bの金種のみが既に割り当てられている。この際には、取り込まれた紙幣の金種が第2結束スタッカ4Bの金種と異なる場合には、制御部120は、取り込まれた紙幣の金種を第1結束スタッカ4Aの金種として割り当てる。
その後、制御部120は、取り込んだ紙幣の搬送先を決定し、紙幣を搬送先となるスタッカへ搬送し、集積する(ステップS106)。具体的には、第1結束スタッカ4A及び第2結束スタッカ4Bにそれぞれ設定された種類と同じ種類の紙幣は、対応する結束スタッカ4が搬送先となる。一方、第1結束スタッカ4A及び第2結束スタッカ4Bにそれぞれ設定された種類以外の種類の紙幣は、リジェクトスタッカ6が搬送先となる。また、第1結束スタッカ4A及び第2結束スタッカ4Bにそれぞれ設定された種類と同じ種類の紙幣であっても、リジェクト紙幣と判断された紙幣は、リジェクトスタッカ6が搬送先となる。
制御部120は、紙幣が搬送先となるスタッカに搬送されるように第1搬送部7を制御する。具体的には、制御部120は、搬送先となるスタッカへ繋がる分岐路72に対応する振り分け機構73を該紙幣が主搬送路71から該分岐路72へ導かれるように制御する。制御部120は、該分岐路72の直前の通過センサ74が紙幣を検知したときに、該振り分け機構73を切り替える。
紙幣がスタッカまで搬送されてくると、制御部120は、該スタッカの羽根車を回転させ、紙幣を該スタッカに集積していく。
続いて、制御部120は、各結束スタッカ4に集積された紙幣の枚数が所定の集積枚数(例えば、100枚)に達したか否かを判定する(ステップS107)。紙幣の枚数が集積枚数未満の場合は、制御部120は、ホッパ部2に紙幣が存在するか確認し(ステップS110)、取り込む紙幣が存在する場合には、ステップS102に戻って、扉46が閉じていることの確認及び紙幣の取り込みからの処理を繰り返す。こうして、結束スタッカ4に集積された紙幣の枚数が集積枚数に達するか、ホッパ部2の紙幣が無くなるまで、各スタッカに紙幣が集積されていく。
ここで、結束スタッカ4に紙幣を集積する際には、以下のような処理が実行される。
詳しくは、制御部120は、紙幣が結束スタッカ4に搬送されてくる前に、ステージ41を初期位置に移動させる。ステージ41の初期位置は、比較的上方であって、羽根車410に接近した位置である。これにより、結束スタッカ4内に落下する紙幣の落下距離を比較的短くすることができ、紙幣の落下位置を安定させることができる。ただし、ステージ41の初期位置は、第2紙幣センサ412の高さよりも低い位置である。また、制御部120は、結束スタッカ4に搬送されてくる紙幣の種類に応じた位置にガイド42を移動させる。紙幣は、その短手方向が搬送方向と一致する姿勢で搬送されてくるため、ガイド42の位置は紙幣の短手方向寸法に応じて調整される。
この状態を初期状態として、紙幣が結束スタッカ4に搬送されてくる。結束スタッカ4内に搬入された紙幣は搬送方向への運動量をもっているので、紙幣の搬送方向前側の第2辺b2がガイド42に当たり、そのままステージ41上に落下する。このとき、制御部120は、羽根車410を回転させ、紙幣の落下を促進する。ステージ41上においては、紙幣の第2辺b2は、ガイド42に略接触した状態となっている。また、紙幣の第4辺b4は、後壁43との間に微小な隙間を有する状態で該後壁43と対向している。
制御部120は、結束スタッカ4に紙幣が1枚搬入されるごとに、整列機構49のアーム49aを作動させる。これにより、紙幣は、その長手方向において位置決め部47の方へ押圧され、紙幣の第1辺b1が位置決め部47に接触するようになる。こうして、集積された紙幣の両短辺が揃えられる。
制御部120は、結束スタッカ4に集積された紙幣が所定枚数(例えば10枚)増えるごとにステージ41を該所定枚数の厚みに相当する量だけ下降させる。これを繰り返すことによって、ステージ41上の最も上の紙幣(以下、「最上紙幣」という)の高さ位置(ステージ41上に紙幣が存在しない場合にはステージ41の高さ位置)を所定の範囲に収めることができる。これにより、結束スタッカ4内に落下する紙幣の落下距離を概ね一定の範囲に保つことができるので、自然落下する紙幣の落下位置及び落下したときの姿勢を略一定にすることができる。
ただし、最上紙幣の高さは、第2紙幣センサ412によって監視されている。制御部120は、紙幣が結束スタッカ4に搬入されるごとに第2紙幣センサ412が紙幣を検知しているか否かを判定する。通常は、第2紙幣センサ412は、紙幣を検知していない。しかし、第2紙幣センサ412が紙幣を検知した場合には、制御部120は、ステージ41を所定量だけ下降させる。このときの下降量は、前述の所定枚数の紙幣の厚みに相当する量か、それよりも少しだけ多い量である。これにより、第2紙幣センサ412が紙幣を検知していない状態となる。つまり、制御部120は、紙幣の枚数が所定枚数増えるごとにステージ41を下降させる制御を基本としつつ、最上紙幣が第2紙幣センサ412に検知される高さを超えたときにはステージ41を基本の制御とは別に下降させる。紙幣の状態によっては、同じ枚数の紙幣束であってもその厚みが異なるので、紙幣の枚数に応じたステージ41の制御と、最上紙幣の高さの監視によるステージ41の制御とを併用することによって、結束スタッカ4内に落下する紙幣の落下距離を略一定の範囲に保つことができる。
制御部120は、このような処理を第1結束スタッカ4A及び第2結束スタッカ4Bでそれぞれ行う。
やがて、何れかの結束スタッカ4に集積された紙幣の枚数が集積枚数に達すると、制御部120は、該紙幣を結束する(ステップS108)。
具体的には、制御部120は、ステージ41を上昇させ、集積された紙幣をステージ41と天井45とで所定の厚みとなるように圧縮する。ただし、紙幣が新札である場合など、ステージ41上に自由落下して集積された紙幣の厚みが該所定の厚みに達していない場合には、ステージ41が上昇しても、紙幣は圧縮されない。
その後、制御部120は、第2搬送部8の把持ユニット81に紙幣を把持させる。ステージ41及びガイド42は、前述の如く櫛歯状に形成されているので、把持ユニット81は、ステージ41上の紙幣をステージ41及びガイド42に干渉することなく把持することができる。第2搬送部8は、把持ユニット81が紙幣を把持した状態で紙幣を搬送方向前側へ引き出す。このとき、把持ユニット81に引き出される紙幣がガイド42の上側ガイド42を押し動かし、搬送方向前側に回転させる。これにより、結束スタッカ4が搬送方向前側へ開口し、紙幣が結束スタッカ4から抜き出される。
そして、第2搬送部8は、紙幣を結束部9へ搬送する。制御部120は、第2搬送部8に紙幣を結束部9へ搬送させるのと並行して、結束部9に大テープ輪L2を作成させる。第2搬送部8は、紙幣を大テープ輪L2と幅方向に並ぶ位置まで搬送した後、大テープ輪L2の中へ進入させる。このとき、把持ユニット81は、紙幣の結束予定部分(後の処理でテープTが巻き付けられる部分)を把持しているので、一時把持部が紙幣を一旦把持し、第2搬送部8は、紙幣の結束予定部分以外の部分を把持し直す。
続いて、クランプ部94が紙幣を集積方向へ両側から押圧する。尚、クランプ部94が紙幣を押圧するときには、把持ユニット81及び一時把持部による把持は解除されている。
ここで、下クランプ部の上昇に連動して、下ガイド部926が上方へ移動すると共に、送り出しローラ対920がテープTを引き戻してテープ輪Lを小さくしていく。やがて、下ガイド部926の上昇は停止するものの、テープTの引き戻しは継続され、最終的に、テープTが紙幣に巻き付けられる。
続いて、ヒータ95がテープT同士を接合すると共に、カッタ96がテープTを切断する。それに加えて、押印部98がテープTに押印する。
テープTの接合、切断及び押印が完了すると、把持ユニット81が結束紙幣を把持する。続いて、下クランプ部が下降して、クランプ部94による押圧が解除される。その後、第2搬送部8は、結束紙幣を、先ほど紙幣を大テープ輪L2内へ搬送したときとは反対側へ所定量だけ搬送する。
次に、把持ユニット81は、結束紙幣の把持を解除する。代わりに、第3搬送部10が結束紙幣を把持する。詳しくは、把持ユニット81による把持が解除された紙幣は、把持ユニット81の下アーム部81b及びクランプ部94の下クランプ部上に載置された状態となる。この状態で、第3搬送部10が結束スタッカ4側から結束紙幣の方へ第1水平方向に移動してくる。第3搬送部10の上把持部101と下把持部102との間隔は、前述の如く、結束紙幣に近づくにつれて小さくなり、第3搬送部10が結束紙幣に到達したときには、第3搬送部10が結束紙幣を把持する。
続いて、第3搬送部10が、結束紙幣を投出部11に向かって搬送する。このとき、第2搬送部8の下アーム部81b及び下クランプ部が結束紙幣を下方から支えており、結束紙幣が投出部11まで搬送される際のガイドとして機能する。第3搬送部10は、結束紙幣が投出部11に近づくと、該結束紙幣の把持を徐々に解除する。最終的に、結束紙幣は、第3搬送部10により投出部11へ押し出される。
投出部11は、ホッパ部2の上方の受取位置において結束紙幣を受け取り、該結束紙幣を側方へスライドさせて、ホッパ部2の上方から側方へずれた投出位置において投出する。結束紙幣は、投出口111から投出される。
このように紙幣を結束するにあたって、制御部120は、紙幣が抜き取られた結束スタッカ4に設定された紙幣の種類、具体的には、自動的に割り当てられた属性(即ち、金種)をリセットする(ステップS109)。つまり、制御部120は、紙幣が抜き取られた結束スタッカ4の設定を、金種が割り当てられる前の状態に戻す。
その後、制御部120は、前述のステップS110へ進み、ホッパ部2に紙幣が存在するか確認し、取り込む紙幣が存在する場合には、ステップS102に戻って、扉46が閉じていることの確認及び紙幣の取り込みからの処理を繰り返す。
ただし、結束スタッカ4に集積された紙幣を結束した後は、該結束スタッカ4の紙幣の種類の設定がリセットされており、該結束スタッカ4には紙幣の金種が割り当てられていない状態となっている。そのため、紙幣の取り込みを繰り返す間に、他方の結束スタッカ4に割り当てられた金種以外の金種の紙幣が取り込まれると、ステップS105において、制御部120は、当該金種を設定がリセットされた方の結束スタッカ4の金種として自動的に割り当てる。
以上のように、紙幣の取り込み、結束スタッカ4の紙幣の種類の自動設定、紙幣の集積、紙幣の結束、自動設定のリセットが、ホッパ部2の紙幣が無くなるまで繰り返される。ホッパ部2の紙幣の有無は、紙幣センサ25によって検知される。
やがて、ホッパ部2の紙幣が無くなると、制御部120は、タッチパネル17に操作ボタンを表示させる(ステップS111)。具体的には、制御部120は、「取引確定」ボタン、「取引キャンセル」ボタン、「計数再開」ボタン及び「端数確定」ボタンをタッチパネル17に表示させる。制御部120は、何れのボタンが操作されたかを判定し(ステップS112)、操作されたボタンに応じた処理を行う。
「取引確定」ボタンは、取引を確定させるためのボタンである。紙幣の取り込みが終了すると、入金すべき紙幣の計数が終了する。そこで、そのまま取引を終了する場合は、オペレータは、顧客からその金額の承認を得るか、又は、その金額と顧客が記載した入金伝票に記載された金額との一致を確認して、「取引確定」ボタンを押す。「取引確定」ボタンが押されると、制御部120は、記番号等の紙幣に関する情報及び入金額等をデータベースに保存し、取引を確定させる(ステップS113)。
「取引キャンセル」ボタンは、取引をキャンセルするためのボタンである。何らかの理由により取引をキャンセルしたい場合に、オペレータが「取引キャンセル」ボタンを押す。「取引キャンセル」ボタンが押されると、制御部120は、記番号等の紙幣に関する情報及び入金額等をデータベースにキャンセルされた取引のデータとして保存する。
「計数再開」ボタンは、紙幣の取り込みを再び行うためのボタンである。リジェクトスタッカ6に集積した紙幣をもう一度取り込む場合や、多すぎてホッパ部2に一度に載せることができなかった紙幣をホッパ部2に載置して取り込みを行う場合等にオペレータが「計数再開」ボタンを押す。「計数再開」ボタンが押されると、制御部120は、ステップS102へ戻り、扉46が閉じていることの確認及びホッパ部2からの紙幣の取り込みを実行する。
「端数確定」ボタンは、スタッカに残留する紙幣を、集積枚数に達しなかった端数の紙幣として確定させるためのボタンである。一取引中に含まれる、スタッカに残留する紙幣と同じ種類の紙幣を全て集積させた、即ち、該種類の紙幣がもう存在しないとオペレータが判断したときに、オペレータが「端数確定」ボタンを押す。「端数確定」ボタンが押されると、制御部120は、以下の端数確定処理を実行する。
詳しくは、結束スタッカ4に対して「端数確定」ボタンが押されると、制御部120は、ステージ41を下げ、ガイド42を紙幣から離れる方向に移動させると共に、ロック機構46cを解除状態とする(ステップS114)。ロック機構46cが解除されると、扉46は、ネジリバネ及び板バネによって自動的に開く。オペレータは、結束スタッカ4から残留紙幣を抜き出し、同じ種類の結束紙幣と共に管理する。それに加え、結束スタッカ4から紙幣が抜き出されると、制御部120は、紙幣が抜き取られた結束スタッカ4に設定された紙幣の種類、具体的には、自動的に割り当てられた属性(即ち、金種)をリセットする(ステップS115)。オペレータは、残留紙幣を抜き取った後、扉46を閉じる。扉46が閉じられると、ロック機構46cは、扉46を拘束状態とする。
こうして「端数確定」ボタンが押されると、対応するスタッカの端数紙幣の抜き出しを可能とすると共に設定をリセットし、該スタッカを別の種類の紙幣の集積に用いることができるようにする。つまり、「端数確定」ボタンが押されても、一取引が終了するわけではなく、一取引が継続した状態で、扉46が開かれ、結束スタッカ4から紙幣が抜き出される。
通常は、「端数確定」ボタンが押され、端数紙幣が抜き取られた後は、別の種類の紙幣の集積を実行すべく、リジェクトスタッカ6等に集積された紙幣が再度取り込まれる。そこで、「端数確定」ボタンが押され、スタッカの設定がリセットされた後は、制御部120は、ステップS112へ戻り、「計数再開」ボタンが押されるのを待機する。
「計数再開」ボタンが押されると、制御部120は、ステップS102へ戻り、扉46が閉じられたか否かを判定し、扉46が閉じられている場合には、ホッパ部2からの紙幣の取り込みを再開する。端数確定処理においては結束スタッカ4の扉46が開かれるので、扉46が開いた状態のまま次の紙幣の取り込みが開始される場合があり得る。しかしながら、端数確定処理後に紙幣の取り込みを再開するときにはステップS102において扉46が閉じていることが必ず確認される。つまり、端数確定処理後は、扉46が閉じられることが紙幣の取り込みを再開する条件の1つとなっている。これにより、扉46が開いた状態で紙幣の取り込みが再開されることが防止される。
この例では、「端数確定」ボタンは、スタッカごとに設けられている。つまり、今回の処理では、タッチパネル17に、第1結束スタッカ4Aの「端数確定」ボタン及び第2結束スタッカ4Bの「端数確定」ボタンが表示される。尚、非結束スタッカ5を使用する場合には、非結束スタッカ5の「端数確定」ボタンも表示され得る。ただし、「端数確定」ボタンがスタッカごとに設けられるのではなく、全てのスタッカに対して端数を確定させるべく、全体で1つの「端数確定」ボタンが表示されてもよい。
こうして、紙幣の取り込みが繰り返され、ホッパ部2の紙幣が無くなる度にタッチパネル17に操作ボタンが表示される。最終的に、所望の種類の紙幣の結束が完了すると、オペレータは「取引確定」ボタンを押し、取引を確定させる。取引が確定した際にも結束スタッカ4に紙幣が残留している場合には、端数確定と同様に、端数紙幣を取り出す処理を実施する。
以上の処理により、複数種類の紙幣が混在し且つバラ状態であった紙幣は、種類ごとに分類され、所望の種類の紙幣は結束された状態となる。
尚、以上の説明では、非結束スタッカ5を使用していないが、紙幣の集積に使用してもよい。例えば、流通量が少なく、結束枚数に達しないと想定される種類の紙幣を非結束スタッカ5に集積させてもよい。これにより、結束スタッカ4に集積されずに、リジェクトスタッカ6に搬送させる紙幣を減らすことができる。リジェクトスタッカ6に集積された紙幣は、再度の取り込みの対象となる紙幣であるので、リジェクトスタッカ6に搬送される紙幣を減らすことによって全体的な処理時間を短縮することができる。
次に、分割処理について説明する。図7に、分割処理のフローチャートを示す。分割処理の基本的な処理の流れは、結束処理と同様である。以下では、結束処理と異なる部分を中心に説明する。
詳しくは、まず、各スタッカに集積する紙幣の種類が設定される(ステップS201)。ここでは、自動モードであって且つ変更モードに設定されるものとする。具体的には、オペレータは、タッチパネル17に表示された複数の設定パターンの中から、自動且つ変更モードであって、スタッカの種類が所望の内容となっている設定パターンを選択する。例えば、第1結束スタッカ4Aの設定では、通貨種別が中国通貨で、金種が「1番目」で、正損、新旧及び向きが区別しないとなっており、第2結束スタッカ4Bの設定では、通貨種別が中国通貨で、金種が「2番目」で、正損、新旧及び向きが区別しないとなっており、第1非結束スタッカ5Aの設定では、通貨種別が中国通貨で、金種が「3番目」で、正損、新旧及び向きが区別しないとなっており、第2非結束スタッカ5Bの設定では、通貨種別が中国通貨で、金種が「4番目」で、正損、新旧及び向きが区別しないとなっている設定パターンをオペレータが選択する。前述の結束処理では、非結束スタッカ5を使用しなかったのに対し、今回の分割処理では、非結束スタッカ5も使用する。
続いて、扉46が閉じられていることが確認され(ステップS202)、紙幣の取り込みが開始され(ステップS203)、取り込まれた紙幣が識別され(ステップS204)、各スタッカに紙幣の種類が自動的に設定され(ステップS205)、紙幣が種類ごとに対応するスタッカに集積される。これらの処理は、前述の結束処理と同様である。ただし、この分割処理では、前述の結束処理と異なり、非結束スタッカ5も紙幣の集積に使用するので、紙幣を集積するスタッカは4個となる。そのため、取り込まれた紙幣の金種に関し、4番目の金種までが順次、各スタッカに割り当てられる。
その後、制御部120は、各スタッカに集積された紙幣の枚数が所定の集積枚数に達したか否かを判定する(ステップS207)。このとき、非結束スタッカ5にも紙幣が集積されているので、制御部120は、結束スタッカ4だけでなく、非結束スタッカ5についても紙幣の枚数を判定する。そして、何れかのスタッカに集積された紙幣の枚数が集積枚数に達するか、ホッパ部2の紙幣が無くなるまで、各スタッカに紙幣が集積されていく。
やがて、何れかのスタッカに集積された紙幣の枚数が集積枚数に達すると、制御部120は、取出処理を行う(ステップS208)。具体的には、タッチパネル17にその旨を通知すると共に、結束スタッカ4については扉46を開き、非結束スタッカ5については押出機構54を作動させ、紙幣を押し出させる。こうして、オペレータに紙幣の取り出しを促す。
そして、該当するスタッカから紙幣が抜き取られると、制御部120は、紙幣が抜き取られたスタッカに設定された紙幣の種類、具体的には、自動的に割り当てられた属性(即ち、金種)をリセットする(ステップS209)。
続いて、制御部120は、ホッパ部2に紙幣が存在するか確認し(ステップS210)、取り込む紙幣が存在する場合には、ステップS202に戻って、扉46が閉じていることの確認及び紙幣の取り込みからの処理を繰り返す。このように、紙幣の取り込みを繰り返す際に、制御部120は、扉46が閉じられているか否かを判定する。紙幣が抜き取られたスタッカが結束スタッカ4である場合には、該結束スタッカ4の扉46が開いたままとなっている可能性がある。この状態では、該結束スタッカ4に紙幣を適切に集積できないので、扉46が閉じていることを紙幣の取り込みを開始する条件の1つとする。
その後、ホッパ部2の紙幣が無くなると、制御部120は、タッチパネル17に操作ボタンを表示させる(ステップS211)。このとき、非結束スタッカ5用の「端数確定」ボタンも表示される。
「端数確定」ボタンが押されると、結束スタッカ4に対する端数確定である場合には、制御部120は、扉46を開放する一方、非結束スタッカ5に対する端数確定である場合には、制御部120は、押出機構54を作動させ、紙幣を押し出させる(ステップS214)。その後、スタッカから紙幣が抜き取られると、制御部120は、該スタッカの設定をリセットする(ステップS215)。
その他、「取引確定」ボタン、「取引キャンセル」ボタン及び「計数再開」ボタンが押された後の処理は、結束処理と同様である。
以上のように、紙幣処理装置100は、紙幣を取り込むホッパ部2と、ホッパ部2から取り込まれた紙幣を集積する結束スタッカ4と、結束スタッカ4を開閉する扉46と、ホッパ部2、結束スタッカ4及び扉46を制御する制御部120とを備え、制御部120は、一取引中に含まれる紙幣をホッパ部2から取り込み、取り込んだ紙幣のうち特定の種類の紙幣を結束スタッカ4に集積させ、結束スタッカ4に集積された紙幣の枚数が所定の集積枚数に達すると、該紙幣を次の処理へ移行させる一連の処理を行い、該一連の処理を紙幣の種類を変更して、複数の種類の紙幣に対して行い、該一取引中は扉46を閉じた状態で保持する一方、一の種類の紙幣に対して一連の処理が終了したときに集積枚数に達しない端数の紙幣が結束スタッカ4に残留している場合には該一取引中であっても扉46を開ける。
この構成によれば、紙幣処理装置100は、ホッパ部2から紙幣を取り込み、そのうちの特定の種類の紙幣を結束スタッカ4に集積させ、集積させた紙幣が所定の集積枚数に達すると、該紙幣を次の処理、例えば、結束処理や取出処理に移行させる。この一連の処理は、結束スタッカ4に集積する紙幣の種類を変更して行われる。また、一取引中においては、結束スタッカ4の扉46は閉じられた状態で保持されている。これにより、一取引中にオペレータ等が結束スタッカ4から紙幣を抜き取ることができないようにし、結束スタッカ4に集積される紙幣を正確に管理している。
そのような構成を前提として、一の種類の紙幣に対して一連の処理が終了したときに端数の紙幣が結束スタッカ4に残留している場合には、制御部120は、一取引中であっても扉46を開ける。こうすることで、紙幣処理装置100の処理に柔軟性を持たせることができる。つまり、一取引中は結束スタッカ4から紙幣を取り出せない構成では、一の種類の紙幣に対して一連の処理が終了したときに結束スタッカ4に端数の紙幣が残留していると、該結束スタッカ4はその取引中は別の種類の紙幣の集積に利用することができない。そのため、取引の途中で、結束スタッカ4を利用できなくなってしまう。それに対し、前記の構成によれば、一取引中であっても結束スタッカ4から紙幣を取り出せるので、結束スタッカ4を空の状態にして、該結束スタッカ4を別の種類の紙幣の集積に利用することができる。つまり、一取引中に、結束スタッカ4に集積する紙幣の種類を変更することができる。こうして、紙幣処理装置100の処理に柔軟性を持たせることができる。
〈データ転送〉
続いて、紙幣処理装置100のデータ転送について説明する。紙幣処理装置100は、通信部140を介して上位装置1000に通信可能に接続されている。上位装置1000は、データベースを有し、紙幣処理装置100から転送された各種データを記憶しておく。紙幣処理装置100は、入金処理に係る計数結果、紙幣の情報(例えば、記番号情報等)、紙幣のキャプチャデータ及び、紙幣束の情報等を一旦、記憶媒体130に記憶している。紙幣処理装置100は、所定のタイミングで記憶媒体130から各種データを読み出し、上位装置1000へ転送する。
紙幣処理装置100は、上位装置1000へ転送していないデータが存在する場合には、電源オフの操作がされたときに、各種データを上位装置1000へ転送する。こうして各種データが転送されるときには、制御部120は、データ転送中は電源オンを維持し、データ転送が完了した後で電源をオフにする。
このように、電源オフ処理時にデータ転送を行うことによって、紙幣処理装置100で処理を行ってる最中にデータ転送が行われることが回避されるため、紙幣処理装置100の稼働率を向上させることができ、業務効率を向上させることができる。つまり、転送するデータが多い場合には、転送処理に時間を要し、転送中は紙幣処理装置100で紙幣の処理を行うことができない。それに対し、電源オフ処理時は、紙幣処理装置100をもう使用しないので、このときにデータ転送を行うことによって、紙幣処理装置100の稼働率を向上させることができる。
ただし、エラー発生時等に誤って電源がオフにされる場合もある。このような場合に備えて、電源がオフにされて各種データが転送されるときには、タッチパネル17に「転送停止」ボタンが表示される。「転送停止」ボタンが押されると、制御部120は、各種データの転送を中断する。こうすることによって、誤って電源がオフにされたことによって、誤ったタイミングでデータが転送されることを回避することができる。
尚、電源がオフにされたときに各種データを転送するか否かは、設定により切り替えることができる。
また、紙幣処理装置100は、電源オフ処理時以外にも以下のタイミングで各種データを上位装置1000へ転送する。例えば、紙幣処理装置100は、電源がオンされ、紙幣処理装置100のリセット処理が終了したとき、メンテナンスモードが終了したとき、タッチパネル17に表示された「転送開始」ボタンが押されたとき、及び、取引が確定したとき(例えば、「取引確定」ボタンが押されたとき)に各種データを転送する。尚、取引が確定したときに各種データを転送するか否かは、電源オフ処理時と同様に、設定により切り替えることができる。前述のように、基本的には、電源オフ処理時に各種データが上位装置1000に転送されるが、通信環境や上位装置1000の状況によってはデータ転送が適切に行えない場合がある。そのような場合には、電源がオンにされ、リセット処理が終了したときに、各種データが上位装置1000へ転送される。メンテナンスモードは、通常の使用状況ではないので、メンテナンスモードが終了したときに各種データが上位装置1000へ転送される。また、転送時間を待つことができるような状況やデータを早く上位装置1000へ転送したい状況においては、オペレータが「転送開始」ボタンを押すことによって、電源オフ処理を待たずして、データ転送が行われる。同様に、転送時間を待つことができるような状況や、取引の都度、データを上位装置1000へ転送したい状況においては、取引が確定したときに、データ転送が行われる。
《その他の実施形態》
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、前記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
前記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
前記実施形態では、紙葉類処理装置の例として紙幣処理装置100について説明したが、紙葉類処理装置はこれに限られるものではない。例えば、紙幣処理装置100は、結束スタッカ4が2つ設けられ、非結束スタッカ5が2つ設けられ、リジェクトスタッカ6が1つ設けられているが、これらの個数はこれに限られるものではない。例えば、結束スタッカ4は、1つ又は3つ以上であってもよい。非結束スタッカ5は、1つ又は3つ以上であってもよい。リジェクトスタッカ6は、2以上であってもよい。あるいは、非結束スタッカ5及びリジェクトスタッカ6を省略してもよい。
以上の説明では、紙葉類の例として紙幣について説明したが、紙葉類は紙幣に限られず、商品券等の金券や小切手等であってもよい。
また、紙幣処理装置100は、端数の紙幣が確定したときに、扉46を開けるように構成されているが、扉46を開けなくても、開放可能とする構成であってもよい。すなわち、紙幣処理装置100では、扉46がネジリバネ及び板バネによって開状態となる方向に付勢されているため、ロック機構46cを解除状態にすることによって扉46が自動的に開くようになっている。しかし、扉46が開状態となる方向に付勢されていなくてもよく、オペレータ等が扉46を開く構成であってもよい。このような構成においては、紙幣処理装置100は、端数の紙幣が確定したときには、扉46の拘束を解除するだけにしてもよい。つまり、紙幣処理装置100は、扉46を開放可能とするだけで、扉46の開放はオペレータにより実行される。
紙幣処理装置100は、端数の紙幣が残留していることがオペレータから入力され、その入力をもって端数の紙幣が残留していると判定するように構成されている。しかし、端数の紙幣が残留していることを紙幣処理装置100が検知するように構成してもよい。例えば、紙幣を種類ごとに分けた状態でホッパ部2に載置してもらうようにする。その場合、ホッパ部2から取り込まれた紙幣の種類が変わることをもって、一の種類の紙幣がもう取り込まれないと判断することができる。すなわち、紙幣処理装置100は、取り込まれた紙幣の種類が変わることをもって端数の紙幣が残留していると判定することができる。
また、結束処理では、非結束スタッカ5を使用しない場合について説明しているが、非結束スタッカ5を使用してもよい。結束スタッカ4に設定されていない種類の紙幣を、リジェクトスタッカ6だけでなく、非結束スタッカ5にも集積させるようにしてもよい。リジェクトスタッカ6だけでは容量に限界がある。処理の途中でリジェクトスタッカ6の紙幣が一杯になると、紙幣の処理を一旦停止し、リジェクトスタッカ6の紙幣を取り出す必要がある。それに対し、非結束スタッカ5も使用することによって、より多くの紙幣を連続的に処理できるようになる。この場合、非結束スタッカ5に集積された紙幣は、再度取り込まれることになるので、非結束スタッカ5に集積された紙幣は、入金された紙幣として計数しないようにする。例えば、非結束スタッカ5から紙幣を抜き出すときに、非結束スタッカ5に集積された紙幣の計数をキャンセルするようにする。
紙幣処理装置100は、結束処理と分割処理との両方を行うことができるが、何れか一方の処理だけができるものであってもよく、その他の処理が実行できるものであってもよい。
また、以上の説明では、第1結束スタッカ4Aと第2結束スタッカ4Bとには、異なる紙幣の種類が設定されているが、両方に同じ紙幣の種類が設定されてもよい。
また、自動モードにおいては、紙幣がスタッカから抜き出されたときにスタッカの設定がリセットされているが、これに限られるものではない。例えば、一度設定された種類の紙幣に対して端数が確定したときに、その設定をリセットするようにしてもよい。すなわち、結束処理であれば、結束スタッカ4に一度、紙幣の種類が設定されると、該種類の紙幣の端数が確定するまでは、該種類の紙幣の集積及び結束への移行を繰り返す。結束スタッカ4から結束部9へ紙幣が抜き出されても、結束スタッカ4の設定をリセットしない。そして、該種類の紙幣の端数が確定し、扉46が開いて、紙幣が抜き取られると、結束スタッカ4の設定をリセットするようにしてもよい。また、スタッカの設定のリセットは、一例にすぎず、オペレータが設定のリセットをタッチパネル17を介して手動で入力するようにしてもよい。
また、以上の説明で列挙した、紙幣の種類を特定するための属性は例示に過ぎず、前記の属性以外の属性を用いて紙幣の種類を特定してもよい。
紙幣処理装置100は、入金処理に係る計数結果、紙幣の情報(例えば、記番号情報等)、紙幣のキャプチャデータ及び、紙幣束の情報等を一旦、記憶媒体130に記憶しており、所定のタイミングのそれらの各種データを上位装置1000へ転送している。しかし、紙幣処理装置100は、図8に示すように、さらに、高速大容量RAM150を備え、各種データを紙幣の処理中に上位装置1000へ転送するようにしてもよい。詳しくは、制御部120は、識別部3から送られてきた紙幣の各種情報やキャプチャデータを高速大容量RAM150に保存する。このとき、各種データは、上位装置1000へ転送可能又は記憶媒体130に保存可能なフォーマットに書き換えられる。そして、制御部120は、高速大容量RAM150に保存されたデータを記憶媒体130にコピーする。さらに、制御部120は、高速大容量RAM150に保存されたデータを所定のタイミングで(例えば、所定枚数の紙幣のデータが蓄積されるごとに)上位装置1000へ転送する。つまり、制御部120は、紙幣の処理中にリアルタイムで各種データを上位装置1000へ転送する。前記の説明では、各種データは記憶媒体130に保存され、該各種データを上位装置1000へ転送する際には該各種データを記憶媒体130から読み出している。この構成では、各種データを記憶媒体130から読み出すのに時間を要するため、紙幣の処理中以外のタイミングでデータ転送を実行する必要がある。しかしながら、各種データをRAM150に貯めておき、該各種データをRAM150から上位装置1000へ転送させる構成においては、記憶媒体130からのデータの読み出しがないため、転送時間を短縮することができる。こうして、高速転送が可能となることによって、紙幣の処理を実行しながらのデータ転送が可能となる。
以上説明したように、ここに開示された技術は、紙葉類処理装置及び紙葉類処理方法について有用である。
100 紙幣処理装置(紙葉類処理装置)
2 ホッパ部(取込部)
4A 第1結束スタッカ(集積部)
4B 第2結束スタッカ(集積部)
46 扉
9 結束部
120 制御部
17 タッチパネル
B 紙幣(紙葉類)

Claims (10)

  1. 紙葉類の取引処理を実行する紙葉類処理装置であって、
    紙葉類を取り込む取込部と、
    前記取込部から取り込まれた紙葉類を集積する集積部と、
    前記集積部を開閉する扉と、
    前記取込部、前記集積部及び前記扉を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    一取引中に含まれる紙葉類を前記取込部から取り込み、取り込んだ紙葉類のうち特定の種類の紙葉類を前記集積部に集積させ、該集積部に集積された紙葉類の枚数が所定の集積枚数に達すると、該紙葉類を次の処理へ移行させる一連の処理を行い、
    該一連の処理を紙葉類の種類を変更して、複数の種類の紙葉類に対して行い、
    該一取引中は前記扉を閉じた状態で保持する一方、一の種類の紙葉類に対して前記一連の処理が終了したときに前記集積枚数に達しない端数の紙葉類が前記集積部に残留している場合には該一取引中であっても該扉を開ける又は開放可能とする紙葉類処理装置。
  2. 請求項1に記載の紙葉類処理装置において、
    ユーザが操作する操作部をさらに備え、
    前記制御部は、端数の紙葉類の残留がユーザから前記操作部を介して入力されることによって、端数の紙葉類が残留していると判定することを特徴とする紙葉類処理装置。
  3. 請求項1又は2に記載の紙葉類処理装置において、
    前記集積部には、集積する紙葉類の種類が複数設定され、
    前記制御部は、一の種類の端数の紙葉類が前記集積部に残留している場合には、前記扉を開ける又は開放可能として端数の紙葉類が該集積部から取り出された後、別の種類の紙葉類に対して前記一連の処理を実行することを特徴とする紙葉類処理装置。
  4. 請求項3に記載の紙葉類処理装置において、
    前記制御部は、前記集積部に集積する紙葉類の種類が設定されていない状態において紙葉類が前記取込部から取り込まれたときには、該取り込まれた紙葉類の種類を該集積部に集積する紙葉類の種類として設定することを特徴とする紙葉類処理装置。
  5. 請求項4に記載の紙葉類処理装置において、
    前記制御部は、前記集積部から紙葉類が抜き出された場合には、該集積部に設定された紙葉類の種類をリセットすることを特徴とする紙葉類処理装置。
  6. 請求項3乃至5の何れか1つに記載の紙葉類処理装置において、
    前記制御部は、端数の紙葉類が前記集積部から取り出された後に前記扉が閉じられることを、別の種類の紙葉類に対して前記一連の処理を開始するための少なくとも1つの条件としていることを特徴とする紙葉類処理装置。
  7. 請求項3乃至6の何れか1つに記載の紙葉類処理装置において、
    前記紙葉類は、紙幣であり、
    前記集積部に設定される紙葉類の種類は、通貨種別、金種、正損、新旧、及び向きのうち少なくとも1つの属性によって特定されることを特徴とする紙葉類処理装置。
  8. 請求項1乃至7の何れか1つに記載の紙葉類処理装置において、
    紙葉類を結束する結束部をさらに備え、
    前記次の処理は、前記結束部による結束処理であることを特徴とする紙葉類処理装置。
  9. 請求項1乃至7の何れか1つに記載の紙葉類処理装置において、
    前記次の処理は、紙葉類を前記集積部から取り出す取出処理であり、
    前記制御部は、前記集積部に集積された紙葉類の枚数が前記集積枚数に達すると、前記扉を開ける又は開放可能として、ユーザが前記取出処理を行うことができる状態とすることを特徴とする紙葉類処理装置。
  10. 紙葉類の取引処理を実行する紙葉類処理方法であって、
    一取引中に含まれる紙葉類を取り込む取込工程と、
    前記取込工程で取り込んだ紙葉類のうち特定の種類の紙葉類を集積部に集積する集積工程と、
    前記集積部に集積された紙葉類の枚数が所定の集積枚数に達すると、該紙葉類を次の処理へ移行させる移行工程と、
    前記一取引中に含まれる前記特定の種類の紙葉類に対して、前記取込工程、前記集積工程及び前記移行工程の一連の処理が終了したときに前記集積枚数に達しない端数の紙葉類が前記集積部に残留しているか判定する残留判定工程とを含み、
    前記取込工程、前記集積工程、前記移行工程及び前記残留判定工程は、紙葉類の種類を変更して、複数の種類の紙葉類に対して行われ、
    前記残留判定工程では、端数の紙葉類が前記集積部に残留していると判定した場合には、前記集積部に設けられ一取引中は閉じた状態で保持される扉を該一取引中であっても開ける又は開放可能とすることを特徴とする紙葉類処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017219886A (ja) * 2016-06-02 2017-12-14 グローリー株式会社 紙幣処理装置

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