JP2016090625A - 樹脂硬化用光源装置 - Google Patents

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邦明 高橋
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Nagahiko Kubo
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Abstract

【課題】IR硬化型樹脂を効率良く硬化可能な光を照射でき、IR硬化型樹脂用の光のみならずUV硬化型樹脂も効率良く硬化可能な光も照射できる樹脂硬化用光源装置を提供する。
【解決手段】樹脂硬化用光源装置は、光源と、光源から放射される光を光路を介して出射部へ導く光学系と、この光学系の光路に挿入されており、被照射体の露光時間を制御するために光路の開閉を行うシャッタ機構とを備えている。このシャッタ機構は、IR帯域を含む第1の波長帯域の光のみを通過させる第1の光通過部と、第1の波長帯域とは異なりUV帯域を含む第2の波長帯域の光のみを通過させる第2の光通過部と、光の通過を遮断する光遮断部とを備えており、第1の光通過部、第2の光通過部又は光遮断部を選択的に光路に挿入可能に構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば樹脂接着剤等の光硬化型樹脂を硬化させるための樹脂硬化用光源装置に関する。
塗布した接着剤に紫外線を照射して硬化させる接着剤塗布装置及び接着剤硬化装置は、公知であり、電子部品の製造分野等で数多く使用されている(例えば、特許文献1〜3)。
これら従来の接着剤塗布装置及び接着剤硬化装置は、いずれも、紫外線(UV)硬化型接着剤に紫外線を照射して硬化(キュアリング)させるものである。例えば、本願出願人が数十年前より提供しているUVスポットキュアリング装置は、365nmを中心とする波長を最も効率良く吸収するように製造されたUV硬化型樹脂を極微量使用した非常に小さいエリアを急速に硬化させるように構成されており、365nmを中心とする波長の紫外線を効率的に使用するために、可視光領域及び赤外線(IR)領域の光エネルギをカットしてスポット照射している。
特開平05−253526号公報 特開平11−128800号公報 特開2006−176653号公報
近年、紫外線ではなく赤外線によって硬化するIR硬化型樹脂が開発され始めており、このようなIR硬化型樹脂を効率良く硬化可能な光を照射できる樹脂硬化用光源装置を早急に開発することが要望されている。
また、この樹脂硬化用光源装置は、IR硬化型樹脂のみならず、UV硬化型樹脂をも効率良く硬化可能な光を照射できることが望ましいが、1台でIR硬化及びUV硬化の両方が可能な樹脂硬化用光源装置は、全く存在していなかった。
従って本発明の目的は、IR硬化型樹脂を効率良く硬化可能な光を照射できる樹脂硬化用光源装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、IR硬化型樹脂用の光のみならずUV硬化型樹脂を効率良く硬化可能な光も照射できる樹脂硬化用光源装置を提供することにある。
本発明によれば、樹脂硬化用光源装置は、光源と、光源から放射される光を光路を介して出射部へ導く光学系と、この光学系の光路に挿入されており、被照射体の露光時間を制御するために光路の開閉を行うシャッタ機構とを備えている。このシャッタ機構は、IR帯域を含む第1の波長帯域の光のみを通過させる第1の光通過部と、第1の波長帯域とは異なりUV帯域を含む第2の波長帯域の光のみを通過させる第2の光通過部と、光の通過を遮断する光遮断部とを備えており、第1の光通過部、第2の光通過部又は光遮断部を選択的に光路に挿入可能に構成されている。
シャッタ機構に設けられたIR帯域を含む第1の波長帯域の光のみを通過させる第1の光通過部、UV帯域を含む第2の波長帯域の光のみを通過させる第2の光通過部又は光の通過を遮断する光遮断部が、光源からの光路に選択的に挿入される。これにより、第1の光通過部が光路に挿入された場合はIR硬化型樹脂を効率良く硬化可能な光を照射することができ、第2の光通過部が光路に挿入された場合はUV硬化型樹脂を効率良く硬化可能な光を照射することができ、光遮断部が光路に挿入された場合は光を遮断することができる。このように本発明の樹脂硬化用光源装置によれば、IR硬化型樹脂用の光のみならずUV硬化型樹脂用の光も同一の光路を介して選択的に照射することができるから、同一の被照射体に対して同じ光路でIR帯域光及びUV帯域光を順次照射することができる。しかも、元々存在しているシャッタ機構に、第1の光通過部、第2の光通過部及び光遮断部を設けているため、従来のUV樹脂硬化用光源装置を大幅な設計変更することなく一部変更するのみで、IR硬化型樹脂用の光の照射及び遮断の機能、並びにUV硬化型樹脂用の光の照射及び遮断の機能を得ることができる。このため、新たな装置開発が不要となり製造コストを大幅に低減化することができる。
第1の光通過部が赤外線を透過させる透過フィルタ又はミラーであり、第2の光通過部が紫外線を透過させる透過フィルタ又はミラーであることが好ましい。
シャッタ機構が、回動軸の回りを枢動することにより第1の光通過部、第2の光通過部又は光遮断部を選択的に光路に挿入するように構成された回転移動式シャッタ機構であるか、又は直線移動することにより第1の光通過部、第2の光通過部又は光遮断部を選択的に光路に挿入するように構成された直線移動式シャッタ機構であることも好ましい。シャッタ機構にこのように第1の光通過部、第2の光通過部及び光遮断部を設けているため、これら第1の光通過部、第2の光通過部及び光遮断部の切り替えを高速で行うことができる。
このシャッタ機構において、光遮断部が移動方向の中央に配置されており、第1の光通過部及び第2の光通過部が光遮断部に対して移動方向の両側に配置されていることがより好ましい。これにより、第1の光通過部による光照射に連続して直ちに第2の光通過部による光照射が行われる、又は第2の光通過部による光照射に連続して直ちに第1の光通過部による光照射が行われるような不都合を防止でき、また、両帯域光照射の間に光を遮断して被照射体の冷却を行うことが可能となる。
シャッタ機構が、光源から放射される全帯域の光を通過させるか又は赤外線帯域を含む光及び紫外線帯域を含む光の両方のみを通過させる第3の光通過部をさらに備えており、第1の光通過部、第2の光通過部、第3の光通過部又は光遮断部を選択的に光路に挿入可能に構成されていることも好ましい。
シャッタ機構が、回動軸の回りを枢動することにより第1の光通過部、第2の光通過部、第3の光通過部又は光遮断部を選択的に光路に挿入するように構成された回転移動式シャッタ機構であるか、又は直線移動することにより第1の光通過部、第2の光通過部、第3の光通過部又は光遮断部を選択的に光路に挿入するように構成された直線移動式シャッタ機構であることも好ましい。
シャッタ機構において、第1の光通過部及び第2の光通過部が第1の光遮断部に対して移動方向の両側に配置されており、第3の光通過部が第1の光通過部又は第2の光遮断部に対して移動方向の片側に配置されていることも好ましい。
樹脂硬化用光源装置が、光学系の光路に挿入されており、この光路の開口面積を変化させることにより被照射体に照射される光の強度を調整する光強度調整機構をさらに備えていることも好ましい。
この場合、光強度調整機構が、回動軸の回りを枢動することにより開口面積を連続的若しくは非連続的に変化させるように構成されているか、又は直線移動することにより開口面積を連続的若しくは非連続的に変化させるように構成されていることがより好ましい。
樹脂硬化用光源装置が、被照射体へ出射される光の光強度を検出する校正用光強度検出器と、この校正用光強度検出器の検出値に応じて光強度調整機構の校正を行う校正手段とをさらに備えていることも好ましい。
樹脂硬化用光源装置が、第1の光通過部又は第2の光通過部の光路への挿入時間が、あらかじめ設定された露光時間となるようにシャッタ機構を制御する制御手段をさらに備えていることも好ましい。
この場合、制御手段が、第1の光通過部又は第2の光通過部の光路への挿入時間が経過した後、光遮断部をあらかじめ設定された休止時間だけ光路に挿入するべくシャッタ機構を制御するように構成されていることがより好ましい。
樹脂硬化用光源装置が、光源からの光の光強度を検出し、検出した光強度を表示する手段をさらに備えていることも好ましい。
光源が、メタルハライドランプ、水銀−キセノンランプ、又は第1の波長帯域及び第2の波長帯域を含む波長帯域の光を放射する複数のLED素子を含んでいることも好ましい。
光学系が、光源から放射される全ての波長帯域の光を反射して集光する楕円鏡、又は光源から放射される全ての波長帯域の光を集光するレンズを含んでいることも好ましい。
本発明によれば、IR硬化型樹脂用の光のみならずUV硬化型樹脂用の光も同一の光路を介して選択的に照射することができるから、同一の被照射体に対して同じ光路でIR帯域光及びUV帯域光を順次照射することができる。しかも、元々存在しているシャッタ機構に、第1の光通過部、第2の光通過部及び光遮断部を設けているため、従来のUV樹脂硬化用光源装置を大幅な設計変更することなく一部変更するのみで、IR硬化型樹脂用の光の照射及び遮断の機能、並びにUV硬化型樹脂用の光の照射及び遮断の機能を得ることができる。このため、新たな装置開発が不要となり製造コストを大幅に低減化することができる。
本発明の第1の実施形態における樹脂硬化用光源装置の外観構成を概略的に示す斜視図である。 第1の実施形態における樹脂硬化用光源装置の光学的構成を概略的に示す平面図である。 (A)第1の実施形態及び(B)その変更態様における樹脂硬化用光源装置の光強度調整機構における調整板の構成を概略的に示す断面図である。 (A)第1の実施形態及び(B)その変更態様における樹脂硬化用光源装置のシャッタ機構におけるシャッタ板の構成を概略的に示す断面図である。 図4に示したシャッタ機構におけるIR帯域透過フィルタの波長光透過率特性を表す図である。 図4に示したシャッタ機構におけるUV帯域透過フィルタの波長光透過率特性を表す図である。 第1の実施形態における樹脂硬化用光源装置の電気的構成を概略的に示すブロック図である。 図7のプログラマブルコントローラ(PLC)における一部のプログラムの流れを示すフローチャートである。 第1の実施形態及びその変更態様における樹脂硬化用光源装置の制御パネルに表示されるメイン処理画面を示す図である。 第1の実施形態及びその変更態様における樹脂硬化用光源装置の制御パネルに表示されるレシピ処理画面を示す図である。 第1の実施形態及びその変更態様における樹脂硬化用光源装置の制御パネルに表示される校正処理画面を示す図である。 (A)本発明の第2の実施形態及び(B)その変更態様における樹脂硬化用光源装置のシャッタ機構におけるシャッタ板の構成を概略的に示す断面図である。 第2の実施形態及びその変更態様のシャッタ機構におけるUV及びIR帯域透過フィルタの波長光透過率特性を表す図である。 第2の実施形態及びその変更態様における樹脂硬化用光源装置の制御パネルに表示されるレシピ処理画面を示す図である。
図1は本発明の第1の実施形態における樹脂硬化用光源装置の外観構成を概略的に示している。
同図に示すように、樹脂硬化用光源装置10を収容している筐体11の前面11aには、タッチパネル式ディスプレイからなる制御パネル12と、被照射体に照射される光スポットを導く光ファイバ束13の取付け部14とが設けられている。
図2は第1の実施形態における樹脂硬化用光源装置10の光学的構成を概略的に示している。
本実施形態の樹脂硬化用光源装置10は、光学的には、光源15と、この光源15が装着されている集光型の反射鏡16と、反射鏡16によって反射された光の光路17に挿入されている回動式の光強度調整機構18と、光強度調整機構18の下流の光路17に挿入されているシャッタ機構19と、光源15からの光の光強度を検出する光量センサ20と、被照射体に照射される光スポットを導く光ファイバ束13とを備えている。
光源15は、IR帯域光、可視光及びUV帯域光を含む全波長帯域の光を放射するように構成された例えばメタルハライドランプである。光源15として、メタルハライドランプに代えて、水銀−キセノンランプ、又は全波長帯域の光を放射可能な複数のLED素子を用いても良い。
反射鏡16は、光源15がその焦点位置に装着される回転楕円体形状を有しており、例えばアルミニウム製のミラーを使用することにより、光源15から放射される全ての波長帯域、即ちIR帯域光、可視光及びUV帯域光を含む全波長帯域(例えば、300nm〜2500nmの帯域)の光を効率良く反射して集光するように構成されている。なお、このような反射鏡15に代えて光源15から放射される全ての波長帯域の光を集光するレンズを用いても良い。
図3(A)は第1の実施形態における、図3(B)はその変更態様における樹脂硬化用光源装置の光強度調整機構の調整板の構成を概略的に示している。第1の実施形態における光強度調整機構18は、図3(A)に詳細に示すように、回動式調整板18aと、回動式調整板18aに同軸に取付けられており、この回動式調整板18aを回動軸18bの回りで所定角度回動させるための光量制御用のステッピングモータ18cと、回動式調整板18aに設けられた開口部18dと、回動式調整板18aの円周端に設けられた原点確認用突起18eと、この原点確認用突起18eの通過を検知するためのフォトインタラプタ18fとを備えている。
開口部18dは、図3(A)に示すように、回動軸18bを中心にして(回動式調整板18aの回動角度に応じて)開口面積が連続的に変化する曲線楔形状を有している。反射鏡16からの光スポットの全て又は一部がこの開口部18dを通過するように構成されているため、ステッピングモータ18cの回転駆動により回動式調整板18aが回動すると、その回動角度に応じて光強度が連続的に変化する。なお、図3(A)における12時の位置の光スポット21aは、その全て(100%)が通過するため、光強度は最大となる。回動式調整板18aが反時計回りに回動することにより、通過する光束が最終的に0%まで連続的に減少する。例えば、図3(A)における9時の位置の光スポット21b、6時の位置の光スポット21c、さらに3時の位置の光スポット21dの場合、透過光量はこの順序でかつその回動角度に応じて減少し光強度がそれに応じて低下する。即ち、本実施形態の光強度調整機構18は、ステッピングモータ18cの回動角度に応じて光強度を制御でき、しかもその光強度を連続的に変化させることができる。なお、ステッピングモータ18cには、図示しないロータリエンコーダが取付けられており、このロータリエンコーダのカウントによってステッピングモータ18cの回動角度を検出し、後述するプログラマブルコントローラ(PLC)72(図7参照)へ通知するように構成されている。
フォトインタラプタ18fは、回動式調整板18aの円周端に設けられた原点確認用突起18eの通過を検知し、PLC72へ通知するように構成されている。これにより、回動式調整板18aの原点位置を確認し、ロータリエンコーダの検出するステッピングモータ18cの回動角度と併せて、回動式調整板18aの回動位置を正確に認識することができる。なお、原点位置の確認は、電源スイッチをオンとした際に行われる。
図2に示すように、本実施形態における回動式調整板18aは光路17に対して傾斜して設置されており、これにより、反射鏡16からの光の一部を回動式調整板18aの表面で反射させて光量センサ20に入射させることができる。光量センサ20の出力はPLC72に送られ、PLC72はその値を制御パネル12に表示するように構成されている。これにより光源15から実際に放射される光の光強度を常に確認することが可能となっている。
第1の実施形態の変更態様として、光強度調整機構を直線移動させるように構成しても良い。その場合、ステッピングモータの回転運動をラックアンドピニオンギア等によって直線運動に変換し、図3(B)に示すような直線移動式調整板18a′を左右に直線駆動する。この直線移動式調整板18a′には、左右方向に開口面積が連続的に変化する直線楔形状の開口部18d′が設けられており、直線移動式調整板18a′が左右方向に直線移動すると、その位置に応じて光強度が連続的に変化する。図3(B)における最左端の光スポット21a′は、その全て(100%)が通過するため、光強度は最大となる。直線移動式調整板18a′が左方向に直線移動することにより、通過する光束が最終的に0%まで連続的に減少する。例えば、図3(B)における次の位置の光スポット21b′、次の位置の光スポット21c′、さらに最右端の光スポット21d′の場合、透過光はこの順序でかつその直線移動位置に応じて減少し光強度がそれに応じて低下する。即ち、本変更態様の光強度調整機構も、ステッピングモータの回動角度に応じて光強度を制御でき、しかもその光強度を連続的に変化させることができる。本変更態様における直線移動式調整板18a′の原点位置の認識は、図示しないフォトインタラプタによりこの直線移動式調整板18a′の左右の一端の通過を検知し、PLC72へ通知することによって行われる。
なお、上述した第1の実施形態及びその変更態様においては、開口面積が連続的に変化するように構成されているが、開口部18d及び18d′の形状を互いに連続せずに開口面積が変化する形状とすることにより、光強度を非連続的に変化させるように構成することも可能である。
図4(A)は第1の実施形態における、図4(B)はその変更態様における樹脂硬化用光源装置のシャッタ機構のシャッタ板の構成を概略的に示している。第1の実施形態におけるシャッタ機構19は、図4(A)に詳細に示すように、扇型形状の回動式シャッタ板19aと、回動式シャッタ板19aに同軸に取付けられており、この回動式シャッタ板19aを回動軸19bの回りで高速に回動(揺動)させるためのシャッタ用のステッピングモータ19cと、回動式シャッタ板19aに設けられたIR帯域透過フィルタ(本発明の第1の光通過部に対応する)19dと、回動式シャッタ板19aにIR帯域透過フィルタ19dに隣接して設けられた光遮断部19eと、回動式シャッタ板19aに光遮断部19eに隣接して設けられたUV帯域透過フィルタ(本発明の第2の光通過部に対応する)19fと、回動式シャッタ板19aの円周端に設けられた原点確認用突起19gと、この原点確認用突起19gの通過を検知するためのフォトインタラプタ19hとを備えている。
IR帯域透過フィルタ19dは、本実施形態においては、耐熱性及び長寿命安定性に優れ、赤外線(一部可視光を含む)のみを透過させる透過フィルタ又はミラーから構成されている。図5はこのIR帯域透過フィルタ19dの対波長光透過率特性の一例を示しており、約500nm以下の光の透過を阻止し、約550nm以上の光を95%以上の透過率で透過する特性を有している。本実施形態のIR帯域透過フィルタ19dは、赤外線(一部可視光を含む)のみを透過する透過特性を有するように構成されているが、照射対象であるIR硬化型樹脂の対波長硬化特性や光源15の対波長放射特性に応じて種々の対波長光透過率特性のものを用いても良い。
光遮断部19eは非開口部であり光を通過させず遮断するように構成されている。
UV帯域透過フィルタ19fは、本実施形態においては、耐熱性及び長寿命安定性に優れ、紫外線(一部可視光を含む)のみを透過させる透過フィルタ又はミラーから構成されている。図6はこのUV帯域透過フィルタ19fの波長光透過率特性の一例を示しており、約250nm以下及び約500nm以上の光の透過を阻止し、約300nm〜約450nmの光を90%以上の透過率で透過する特性を有している。本実施形態のUV帯域透過フィルタ19fは、紫外線(一部可視光を含む)のみを透過する透過特性を有するように構成されているが、照射対象であるUV硬化型樹脂の対波長硬化特性や光源15の対波長放射特性に応じて種々の対波長光透過率特性のものを用いても良い。
回動式シャッタ板19aが回動軸19bの回りを枢動することにより、IR帯域透過フィルタ19d、光遮断部19e又はUV帯域透過フィルタ19fが選択的に光路17に挿入される。即ち、本実施形態のシャッタ機構19は、ステッピングモータ19cの回動角度に応じて、赤外線(一部可視光を含む)のみの透過、全帯域光の遮断又は紫外線(一部可視光を含む)のみの透過を選択することができる。特に、光遮断部19eは、回動式シャッタ板19aの回動方向の中央に配置されており、IR帯域透過フィルタ19d及びUV帯域透過フィルタ19fが光遮断部19eに対して回動方向の両側に配置されている。これにより、本実施形態のシャッタ機構19によれば、赤外線(一部可視光を含む)のみの透過又は紫外線(一部可視光を含む)のみの透過を行った後、必ず全帯域光の遮断が行われ、その後、赤外線(一部可視光を含む)のみの透過又は紫外線(一部可視光を含む)のみの透過が行われる。このように、赤外線のみの透過と紫外線のみの透過との間の切り替え時に、被照射体を光から遮断することが可能となる。これにより、IR帯域光照射に連続して直ちにUV帯域光照射が行われる、又はUV帯域光照射に連続して直ちにIR帯域光照射が行われるような不都合を防止でき、また、両帯域光照射の間に被照射体の冷却を行うことが可能となる。特に本実施形態では、IR帯域透過フィルタ19d及びUV帯域透過フィルタ19fが、シャッタ機構19に設けられていること、さらに、これらがステッピングモータ19cによって駆動される回動式シャッタ板19aに装着されているため、各光透過帯域を高速で切り替えることができる。なお、ステッピングモータ19cには、図示しないロータリエンコーダが取付けられており、このロータリエンコーダのカウントによってステッピングモータ19cの回動角度を検出し、PLC72へ通知するように構成されている。
フォトインタラプタ19hは、回動式シャッタ板19aの円周端に設けられた原点確認用突起19gの通過を検知し、PLC72へ通知するように構成されている。これにより、回動式シャッタ板19aの原点位置を確認し、ロータリエンコーダの検出するステッピングモータ19cの回動角度と併せて、回動式シャッタ板19aの回動位置を正確に認識することができる。なお、原点位置の確認は、電源スイッチをオンとした際に行われる。
第1の実施形態の変更態様として、シャッタ機構を直線移動させるように構成しても良い。その場合、ステッピングモータの回転運動をラックアンドピニオンギア等によって直線運動に変換し、図4(B)に示すような直線移動式シャッタ板19a′を左右に直線駆動する。このシャッタ板19a′には、左右方向に(図にて右側から)IR帯域透過フィルタ19d′、光遮断部19e′及びUV帯域透過フィルタ19f′が設けられており、直線移動式シャッタ板19a′が左右方向に直線移動すると、その位置に応じてIR帯域透過フィルタ19d′、光遮断部19e′又はUV帯域透過フィルタ19f′が光路17に挿入される。即ち、本変更態様のシャッタ機構も、ステッピングモータの回動によって各光透過帯域を高速で切り替えることができる。本変更態様における直線移動式シャッタ板19a′の原点位置の認識は、図示しないフォトインタラプタによりこの直線移動式シャッタ板19a′の左右の一端の通過を検知し、PLC72へ通知することによって行われる。
光ファイバ束13は、石英ガラス等の高い紫外線帯域透過率を有する複数の石英ファイバを束ねて構成されており、反射鏡16からの反射光の集光点近傍の光路17に位置している入射部13aと、被照射体へのスポット光が出射される出射部13bと、その外周を覆う被覆体13cとを備えている。
図7は第1の実施形態における樹脂硬化用光源装置10の電気的構成を概略的に示している。
本実施形態の樹脂硬化用光源装置10は、電気的には、本実施形態ではメタルハライドランプからなる光源15と、この光源15に電気的に接続されておりランプ電流を供給するランプ点灯電源70と、このランプ点灯電源70に電気的に接続されているランプ点灯電源制御基板71と、ランプ点灯電源制御基板71に電気的に接続されているPLC72(本発明の制御手段に対応する)と、PLC72に電気的に接続されている、光強度調整機構18のステッピングモータ18c及びフォトインタラプタ18fと、PLC72に電気的に接続されている、シャッタ機構19のステッピングモータ19c及びフォトインタラプタ19hと、PLC72に電気的に接続されている校正用光強度検出器73と、PLC72に電気的に接続されている被照射体用の温度計74と、PLC72に電気的に接続されており、筐体11の図示しないカバーが閉じられているかどうかを検知するインターロックスイッチ75と、PLC72に電気的に接続されており、光源15の周辺の過熱状態を検知してPLC72に通知するサーモスタット76と、PLC72に電気的に接続されており、リモートによるスタートスイッチ77と、イーサネット(登録商標)78及び79並びにハブ80を介してPLC72に電気的に接続されている、前述した制御パネル12と、PLC72に電気的に接続されている、前述した光量センサ20と、イーサネット78及び81並びにハブ80を介してPLC72に電気的に接続されている外部コンピュータ82とを備えている。
PLC72は、プログラムによって規定された順序及び条件により制御を行うコンピュータであり、CPU、メモリ、入出力インタフェース、A/Dコンバータ、イーサネット端子、インバータ機能、パルス出力機能及び高速カウンタ機能等を内蔵している。この種の機能を有するPLCは市販されている(例えばオムロン株式会社のプログラマブルコントローラCP1E)。
光強度調整機構18のステッピングモータ18cは、PLC72から出力されるパルスによって図示しないドライバを介して駆動されるように構成されており、また、その回動角度をカウントする図示しないロータリエンコーダからのカウント値がPLC72に入力されるように構成されている。これにより、PLC72は、光強度調整機構18の回動式調整板18aを所望の角度に正確に素早く回動できると共に、その回動位置を高精度で知ることができる。
シャッタ機構19のステッピングモータ19cも、PLC72から出力されるパルスによって図示しないドライバを介して駆動されるように構成されており、また、その回動角度をカウントする図示しないロータリエンコーダからのカウント信号がPLC72に入力されるように構成されている。これにより、PLC72は、シャッタ機構19の回動式シャッタ板19aを所望の角度に正確に素早く回動できると共に、その回動位置を高精度で知ることができる。
校正用光強度検出器73は、被照射体に出射される光スポットの光エネルギを校正(Calibration)する際にのみ光ファイバ束13の出射部13cに光学的に連結され、光スポットの光強度(W/cm)に応じた電圧を発生してその出力電圧をPLC72に送り込むように構成されている。この校正用光強度検出器73としては、IR帯域及びUV帯域の両帯域においてフラットな応答特性を有しこれら両帯域で共通して使用することができる例えばサーモパイル(複数の熱電対)が使用される。校正用光強度検出器73の入力光強度に対する出力電圧特性は既知でありPLC72のメモリに記憶されている。校正処理は、PLC72によって行われる。即ち、校正すべき所望の光強度(校正用光強度検出器73の出力電圧)が得られるように光強度調整機構18の回動式調整板18aを回動させ、その時のステッピングモータ18cの回動角度をPLC72のメモリに記憶させておけば、ステッピングモータ18cの回動角度に対する出力光強度の校正した特性を得ることができる。
温度計74は、必要な場合に設置される温度計であり、被照射体の温度を検出する熱電対から構成されている。この温度計74の検出出力はPLC72に送り込まれる。これによりPLC72は、被照射体の温度を例えば制御パネル12に表示できると共に、必要とする外部機器、例えば外部コンピュータ82に通知することができる。
インターロックスイッチ75は、筐体11のカバーが開いている場合にこれを検知し、PLC72に通知する。これによりPLC72は、カバーが閉じられるまで、樹脂硬化用光源装置10の作動を全て停止させることができる。また、カバーが開いていることを例えば制御パネル12に表示することができる。
サーモスタット76は、光源15の周辺の過熱状態を検知し、PLC72に通知する。これによりPLC72は、過熱状態が終了するまで光源15を消灯状態とすることができる。
リモートによるスタートスイッチ77は、例えばフットスイッチであり、外部からのリモート制御により、後述するレシピ処理をスタートさせることを可能にしたスイッチである。
光量センサ20は、回動式調整板18aの開口部18dを除く部分の表面で反射した光源15の放射光の光強度を検出し、その検出出力をPLC72に送り込む。これによりPLC72は、光源15から放射されて回動式調整板18aで反射された光の光強度、従って回動式調整板18aによる透過光の残り反射光の光強度(これから照射光の光強度を求めることができる)を知ることができ、この反射光の光強度に対応する電圧を制御パネル12に表示してモニタを可能にしている。
制御パネル12は、液晶によるタッチパネル式ディスプレイからなり、PLC72の指示により後述するメイン処理、レシピ処理及び校正処理における各種情報を表示すると共に、オペレータがタッチ入力した情報をPLC72へ転送するように構成されている。
外部コンピュータ82は、必要に応じてこの樹脂硬化用光源装置10に接続され、外部からこの樹脂硬化用光源装置10の動作を制御するように構成することができる。この外部コンピュータ82のリモート制御は本発明とは直接的に関係しないため、その説明を省略する。
第1の実施形態の変更態様の場合も、ステッピングモ−タを同様に制御して、光強度調整機構の直線移動式調整板18a′及びシャッタ機構の直線移動式シャッタ板19a′の移動位置を制御することができる。
図8はPLC72によるレシピ処理のプログラムの流れを示しており、図9は制御パネル12に表示されるメイン処理画面を示しており、図10は制御パネル12に表示されるレシピ処理画面を示しており、図11は制御パネル12に表示される校正処理画面を示している。
以下、これらの図を用いて、樹脂硬化用光源装置10におけるPLC72の動作を説明する。
樹脂硬化用光源装置10を動作させるには、まず、図示しない電源スイッチをオンとする。これにより、制御パネル12には、図9に示すメイン(Main)処理画面が表示される。このメイン処理画面には、レシピ名(Recipe No.1)と、メイン処理に移行するためのメインボタン90と、レシピ(Recipe)処理に移行するためのレシピボタン91と、校正(Calibration)処理に移行するための校正ボタン92と、セットアップ(Setup)処理に移行するためのセットアップボタン93と、光強度(Light intensity)及び光量センサ20の検出出力であるモニタ(Monitor)電圧の表示領域94と、シャッタ機構19による各処理の時間を表示するカウントダウンモニタ(Count down monitor)領域95と、このカウントダウンモニタ領域95に表示されるスタート(Start)ボタン95a及びストップ(Stop)ボタン95bと、光源(Lamp)に関するオン(ON)ボタン96a及びオフ(OFF)ボタン96bと、シャッタ機構(Shutter)に関して手動操作するための、IR帯域透過フィルタボタン97a、光遮断(Close)ボタン97b及びUV帯域透過フィルタボタン97cと、光強度(Light intensity)を調整する光強度調整領域98と、この領域98に表示される光強度のアップ(+)ボタン98a及びダウン(−)ボタン98bとが表示される。各ボタンをタッチすると、その指示がPLC72に入力されると共にそのボタンが点灯する。また、樹脂硬化用光源装置10が動作している間は、制御パネル12からのタッチ入力が基本的に無効となる。
なお、図9に示す例では、第1のレシピ(Recipe No.1)が選択されている。この第1のレシピは、最初にUV帯域透過フィルタ19fを介して照射を行い(照射時間:10秒、光強度:10.0w/cm)、次いで、光遮断部19eにより光照射を遮断して被照射体の冷却を行い(光遮断時間:10秒)、その後、IR帯域透過フィルタ19dを介して照射を行う(照射時間:10秒、光強度:11.0w/cm)ものである。最適な樹脂硬化を行うために、このようにIR帯域透過フィルタ19d及びUV帯域透過フィルタ19fの透過光の照射順序、各透過光の照射の有無、各透過光の照射時間、各透過光の光強度、両透過光の照射間の光遮断(冷却)の有無及び光遮断時間(冷却時間)等のパラメータを変えた種々のレシピを設定して登録しておくことが可能であり、また、その登録された複数のレシピから所望のレシピを選択してレシピ処理を行うことが可能である。
このメイン処理画面上において、光源15のオンボタン96aをタッチすることにより、PLC72からランプ点灯電源制御基板71にランプ点灯指示が出力され、さらに、ランプ点灯電源制御基板71からランプ点灯電源70にランプ点灯指示が出力されて光源15が点灯する。光源15が点灯すると、その時に光源15に印加される電圧が検知されてランプ点灯確認信号がランプ点灯電源70からランプ点灯電源制御基板71へ、さらにPLC72へ出力されるので、PLC72は光源15が点灯したことを確認することができる。なお、光源15のオフボタン96bをタッチすると、PLC72からランプ点灯電源制御基板71にランプ消灯指示が出力され、さらに、ランプ点灯電源制御基板71からランプ点灯電源70にランプ消灯指示が出力されて光源15が消灯する。また、IR帯域透過フィルタボタン97a又はUV帯域透過フィルタボタン97cをタッチすると、シャッタ機構19の回動式シャッタ板19aが回転するので手動で光透過帯域の制御ができ、光強度のアップ(+)ボタン98a又はダウン(−)ボタン98bをタッチすると、光強度調整機構18の回動式調整板18aが回転するので手動で光強度の調整ができる。
光源15の点灯に続いて、カウントダウンモニタ領域95のスタートボタン95aをタッチすることにより、選択されているレシピ処理が開始される。
このレシピ処理においては、図8に示すように、まず、最初のフィルタ(IR帯域透過フィルタ19d又はUV帯域透過フィルタ19f)を用いた照射処理を開始すると共に、その照射時間に対応したタイマのカウントを開始する(ステップS1)。第1のレシピでは、UV帯域透過フィルタ19fを用いた照射を最初に行うため、PLC72は、ステッピングモータ19cに所定数のパルスを送り、回動式シャッタ板19aを素早く所定角度回動させてUV帯域透過フィルタ19fを光路17へ挿入する。これにより、UV帯域の光の被照射体への照射が開始される。なお、照射開始時のより詳細な動作としては、スタートボタン95aをオンにすると、光強度調整機構18のステッピングモータ18cが駆動されて回動式調整板18aが所定角度回動される。これにより、照射光の光強度が設定されると共に、その値が光量センサ20によって検知して制御パネル12に表示される。これに続いて、シャッタ機構19のステッピングモータ19cが駆動されて回動式シャッタ板19aが所定角度回動されてUV帯域透過フィルタ19fが光路17に挿入されてUV帯域光の照射が行われる。なお、回動式シャッタ板19aは、初期時及び非作動時は、光遮断部19eが光路17に挿入される初期位置となるように設定されている。
次いで、このタイマのカウントが終了であるか否かを判別する(ステップS2)。第1のレシピでは、UV帯域透過フィルタ19fを介する照射を10秒行うように設定されているため、タイマは10秒に設定される。なお、その際の光強度は10.0w/cmに設定されているため、PLC72は、ステッピングモータ18cに所定数のパルスを送り、回動式調整板18aを所定角度回動させて照射光の光強度をこの10.0w/cmに調整する。
カウント終了ではないと判別した場合(NOの場合)、照射を継続してこのステップS2の判別を繰り返す。10秒の照射時間が経過してカウント終了と判別した場合(YESの場合)、光遮断時間がゼロであるか否かを判別する(ステップS3)。光遮断時間がゼロであると判別した場合(YESの場合)、ステップS4及びS5の処理を飛び越してステップS6の処理へ進む。光遮断時間がゼロではないと判別した場合(NOの場合)、ステッピングモータ19cに所定数のパルスを送り、回動式シャッタ板19aを所定角度回動させて光遮断部19eを光路17へ挿入させて光を遮断すると共にその遮断時間に対応したタイマのカウントを開始する(ステップS4)。これにより、被照射体への光照射が遮断される。
次いで、この光遮断時間のタイマのカウントが終了であるか否かを判別する(ステップS5)。カウント終了ではないと判別した場合(NOの場合)、光遮断を継続してこのステップS5の判別を繰り返す。第1のレシピでは、光遮断を10秒行って冷却するように設定されており、従ってこの10秒の光遮断時間が経過してタイマのカウント終了と判別した場合(YESの場合)、次のフィルタを用いた照射時間がゼロであるか否かを判別する(ステップS6)。
次のフィルタを用いた照射時間がゼロであると判別した場合(YESの場合)、ステップS7及びS8の処理を飛び越して図8の処理を終了する。次のフィルタを用いた照射時間がゼロではないと判別した場合(NOの場合)、次のフィルタ(IR帯域透過フィルタ19d又はUV帯域透過フィルタ19f)を用いた照射処理を開始すると共に、その照射時間に対応するタイマのカウントを開始する(ステップS7)。第1のレシピでは、IR帯域透過フィルタ19dを用いた照射を次に行うため、PLC72は、ステッピングモータ19cに所定数のパルスを送り、回動式シャッタ板19aを所定角度回動させてIR帯域透過フィルタ19dを光路17へ挿入する。これにより、IR帯域の光の被照射体への照射が開始される。
次いで、このタイマのカウント終了か否かを判別する(ステップS8)。カウント終了ではないと判別した場合(NOの場合)、照射を継続してこのステップS8の判別を繰り返す。第1のレシピでは、IR帯域透過フィルタ19dを介する照射を10秒行うように設定されているため、タイマは10秒に設定される。また、第1のレシピでは、その際の光強度は11.0w/cmに設定されているため、PLC72は、ステッピングモータ18cに所定数のパルスを送り、回動式調整板18aを所定角度回動させて照射光の光強度をこの11.0w/cmに調整する。10秒の照射時間が経過してカウント終了の場合(YESの場合)、この図8の処理を終了する。
図10は複数のレシピ処理を設定して登録し、登録されたレシピ処理を選択した際等に表示されるレシピ処理画面の一例を示している。メイン処理画面のレシピボタン91をタッチすることによりこのレシピ処理画面が表示される。このレシピ処理画面には、レシピ名(Recipe No.1)と、レシピ選択(Select Recipe)領域100と、この領域100に表示されるレシピ番号部100a及びメモ(Memo)ボタン100bと、シャッタ機構19によるUV帯域透過フィルタ及びIR帯域透過フィルタの適用順序を表すシャッタ制御(Shutter control)領域101に表示されるUV→IR(UV to IR)ボタン101a及びIR→UV(IR to UV)ボタン101bと、UV帯域透過フィルタ及びIR帯域透過フィルタの照射時間(Time)及び光強度(Intensity)表示領域102と、光遮断部により光照射の遮断を行う光遮断時間(Shutter closing time)表示領域103とが表示される。レシピ選択領域100のレシピ番号部100aにタッチし、数値を入力すると、その数値のレシピが自動的に呼出される。なお、画面上でレシピを変更した場合は自動的に保存される。メモボタン100bをタッチするとそのレシピのメモを確認することができる。なお、メモとして例えば40字を入力することができる。
図11は校正処理画面の一例を示している。メイン処理画面の校正ボタン92をタッチすることによりこの校正処理画面が表示される。この校正処理画面には、レシピ名(Recipe No.1)と、校正具(Calibration tools)領域に表示されUV帯域に関する校正を行うためのUVボタン110a及びIR帯域に関する校正を行うためのIRボタン110bと、校正用光強度検出器73の出力電圧が表示される校正値(Reference value)領域111と、校正開始(Calibration Start)領域112に表示されるスタートボタン112a及び状況(State)表示領域112bとが表示される。
前述したように、校正処理は、校正具である校正用光強度検出器73を光ファイバ束13の出射部13cに光学的に連結して行われる。UV帯域及びIR帯域における校正すべき所望の光強度に対応する校正値である校正用光強度検出器73の出力電圧を入力すると、この値が基準値領域111に表示される。UVボタン110a又はIRボタン110bをタッチすると、PLC72は、校正用光強度検出器73の出力電圧がこの校正値となるように光強度調整機構18の回動式調整板18aを回動させ、その時のステッピングモータ18cの回動角度をメモリに記憶する。従って、ステッピングモータ18cの回動角度がこの値となった際に所望の光強度が出力されると校正することができる。このような校正処理を行えば、光源15の放射出力が変化したり、光源15を取り替えた際にも常に同一の光強度を得ることが可能となる。
以上詳細に説明したように第1の実施形態によれば、シャッタ機構19に設けられたIR帯域を含む第1の波長帯域の光のみを透過させるIR帯域透過フィルタ19d、UV帯域を含む第2の波長帯域の光のみを透過させるUV帯域透過フィルタ19f又は光の通過を遮断する光遮断部19eが、光源15からの光路17に選択的に挿入される。これにより、IR帯域透過フィルタ19dが光路17に挿入された場合はIR硬化型樹脂を効率良く硬化可能な光を照射することができ、UV帯域透過フィルタ19fが光路17に挿入された場合はUV硬化型樹脂を効率良く硬化可能な光を照射することができ、光遮断部19eが光路17に挿入された場合は光を遮断することができる。このように本実施形態の樹脂硬化用光源装置10によれば、IR硬化型樹脂用の光のみならずUV硬化型樹脂用の光も同一の光路17を介して選択的に照射することができるから、同一の被照射体に対して同じ光路17でIR帯域光及びUV帯域光を順次照射することができる。しかも、元々存在しているシャッタ機構に、IR帯域透過フィルタ19d、UV帯域透過フィルタ19f及び光遮断部19eを設けているため、従来のUV樹脂硬化用光源装置を大幅な設計変更することなく一部変更するのみで、IR硬化型樹脂用の光の照射及び遮断の機能、並びにUV硬化型樹脂用の光の照射及び遮断の機能を得ることができる。このため、新たな装置開発が不要となり製造コストを大幅に低減化することができる。さらに、用途によって異なる最適な樹脂硬化を行うために、IR帯域光及びUV帯域光の照射順序、各帯域光の照射の有無、各帯域光の照射時間、各帯域光の光強度、両帯域光の照射間の光遮断の有無及び光遮断時間等のパラメータを変えた種々のレシピを設定してPLC72に登録しておくことが可能であり、また、その登録された複数のレシピから所望のレシピを選択してレシピ処理を行うことが可能である。第1の実施形態の変更態様においても、同様の効果を得ることができる。
また、光強度調整機構18は、回動式調整板18a又は直線移動式調整板18a′の開口部18d又は18d′の開口面積が連続的に変化する楔形状を有しており、ステッピングモータ18cの駆動により光路17に挿入される開口部の開口面積が連続的に変化する。このため、ステッピングモータ18cの回動角度に応じて光強度を制御でき、しかもその光強度を連続的にかつ精度よく変化させることができる。
さらにまた、光強度調整機構18の回動式調整板18a又は直線移動式調整板18a′がステッピングモータ18cによって駆動され、しかも、ステッピングモータ18cの回動角度がロータリエンコーダによってカウントされるように構成されているため、回動式調整板18a又は直線移動式調整板18を所望の角度又は位置に正確に素早く移動できると共に、その角度又は位置を高精度で知ることができる。さらに、シャッタ機構19の回動式シャッタ板19a又は直線移動式シャッタ板19a′がステッピングモータ19cによって駆動され、しかも、ステッピングモータ19cの回動角度がロータリエンコーダによってカウントされるように構成されているため、回動式シャッタ板19a又は直線移動式シャッタ板19a′を所望の角度又は位置に正確に素早く移動できると共に、その角度又は位置を高精度で知ることができる。
図12(A)は本発明の第2の実施形態における、図12(B)はその変更態様における樹脂硬化用光源装置のシャッタ機構におけるシャッタ板の構成を概略的に示している。なお、第2の実施形態において、シャッタ機構の回動式シャッタ板の構成及びこの回動式シャッタ板の制御系の構成を除く構成は第1の実施形態の場合と同様である。従って、この第2の実施形態に関する以下の説明では、第1の実施形態の場合と同じ構成要素について、説明を省略すると共に同じ参照番号を用いる。
第2の実施形態におけるシャッタ機構129は、図12(A)に詳細に示すように、扇型形状の回動式シャッタ板129aと、回動式シャッタ板129aに同軸に取付けられており、この回動式シャッタ129aを回動軸129bの回りで高速に回動(揺動)させるためのシャッタ用のステッピングモータ(図示なし、図2に示すステッピングモ−タ19cと同様の構成)と、回動式シャッタ板129aに設けられたIR帯域透過フィルタ(本発明の第1の光通過部に対応する)129dと、回動式シャッタ板129aにIR帯域透過フィルタ129dに隣接して設けられた光遮断部129eと、回動式シャッタ板129aに光遮断部129eに隣接して設けられたUV帯域透過フィルタ(本発明の第2の光通過部に対応する)129fと、回動式シャッタ板129aにIR帯域透過フィルタ129dの外側(図にて右側)に隣接して設けられ、光源から放射される全帯域の光を通過させる開口部又は赤外線帯域を含む光及び紫外線帯域を含む光のみを透過させるUV及びIR帯域透過フィルタ(本発明の第3の光通過部に対応する)129iと、回動式シャッタ板129aの円周端に設けられた原点確認用突起129gと、この原点確認用突起129gの通過を検知するためのフォトインタラプタ(図示なし、図2に示すフォトインタラプタ19hと同様の構成)とを備えている。なお、開口部又はUV及びIR帯域透過フィルタ129iをUV帯域透過フィルタ129fの外側(図にて左側)に隣接して設けても良い。
IR帯域透過フィルタ129dは、本実施形態においては、耐熱性及び長寿命安定性に優れ、赤外線(一部可視光を含む)のみを透過させる透過フィルタ又はミラーから構成されている。このIR帯域透過フィルタ129dの対波長光透過率特性の一例が図5に示されており、約500nm以下の光の透過を阻止し、約550nm以上の光を95%以上の透過率で透過する特性を有している。本実施形態のIR帯域透過フィルタ129dは、赤外線(一部可視光を含む)のみを透過する透過特性を有するように構成されているが、照射対象であるIR硬化型樹脂の対波長硬化特性や光源15の対波長放射特性に応じて種々の対波長光透過率特性のものを用いても良い。
光遮断部129eは非開口部であり光を通過させず遮断するように構成されている。
UV帯域透過フィルタ129fは、本実施形態においては、耐熱性及び長寿命安定性に優れ、紫外線(一部可視光を含む)のみを透過させる透過フィルタ又はミラーから構成されている。このUV帯域透過フィルタ129fの波長光透過率特性の一例が図6に示されており、約250nm以下及び約500nm以上の光の透過を阻止し、約300nm〜約450nmの光を90%以上の透過率で透過する特性を有している。本実施形態のUV帯域透過フィルタ129fは、紫外線(一部可視光を含む)のみを透過する透過特性を有するように構成されているが、照射対象であるUV硬化型樹脂の対波長硬化特性や光源15の対波長放射特性に応じて種々の対波長光透過率特性のものを用いても良い。
開口部又はUV及びIR帯域透過フィルタ129iにおける開口部は、貫通されている開口であり、入射される光源15からの光の全帯域をそのまま通過させるように構成されている。
開口部又はUV及びIR帯域透過フィルタ129iにおけるUV及びIR帯域透過フィルタは、本実施形態においては、耐熱性及び長寿命安定性に優れ、可視光に関する中央部の帯域を遮断し紫外線(一部可視光を含む)及び赤外線(一部可視光を含む)の両方のみを透過させる透過フィルタ又はミラーから構成されている。このUV及びIR帯域透過フィルタの波長光透過率特性の一例が図13に示されている。この例では、約460nm〜約510nm(この間を任意に設定できる)以上かつ約630nm以下の範囲の光の透過を阻止し、約270nm以上かつ約430nm〜約490nm(この間を任意に設定できる)以下の範囲の光と約650nm以上の光とを90%以上の透過率で透過する特性を有している。このようなUV及びIR帯域透過フィルタを光路17に挿入することにより、樹脂硬化に必要のない光が遮断されるため、被照射体が不要に加熱されることを防止できる。本実施形態のUV及びIR帯域透過フィルタは、紫外線(一部可視光を含む)及び赤外線(一部可視光を含む)のみを透過する透過特性を有するように構成されているが、照射対象であるUV硬化型樹脂の対波長硬化特性や光源15の対波長放射特性に応じて種々の対波長光透過率特性のものを用いても良い。
回動式シャッタ板129aが回動軸129bの回りを枢動することにより、IR帯域透過フィルタ129d、光遮断部129e、UV帯域透過フィルタ129f又は開口部若しくはUV及びIR帯域透過フィルタ129iが選択的に光路17に挿入される。即ち、本実施形態のシャッタ機構129は、ステッピングモータの回動角度に応じて、赤外線(一部可視光を含む)のみの透過、全帯域光の遮断、紫外線(一部可視光を含む)のみの透過、又は全帯域光の透過若しくは赤外線(一部可視光を含む)及び紫外線(一部可視光を含む)のみの透過を選択することができる。特に、IR帯域透過フィルタ129d及びUV帯域透過フィルタ129fは光遮断部129eに対して回動方向の両側に配置されている。これにより、本実施形態のシャッタ機構129によれば、赤外線(一部可視光を含む)のみの透過又は紫外線(一部可視光を含む)のみの透過を行った後、必ず全帯域光の遮断が行われ、その後、赤外線(一部可視光を含む)のみの透過又は紫外線(一部可視光を含む)のみの透過が行われる。このように、赤外線のみの透過と紫外線のみの透過との間の切り替え時に、被照射体を光から遮断することが可能となる。これにより、IR帯域光照射に連続して直ちにUV帯域光照射が行われる、又はUV帯域光照射に連続して直ちにIR帯域光照射が行われるような不都合を防止でき、また、両帯域光照射の間に被照射体の冷却を行うことが可能となる。また、本実施形態では、IR帯域透過フィルタ129d、UV帯域透過フィルタ129f及び開口部又はUV及びIR帯域透過フィルタ129iが、シャッタ機構129に設けられていること、さらに、これらがステッピングモータ19cによって駆動される回動式シャッタ板129aに装着されているため、各光透過帯域を高速で切り替えることができる。なお、ステッピングモータ19cには、図示しないロータリエンコーダが取付けられており、このロータリエンコーダのカウントによってステッピングモータ19cの回動角度を検出し、PLC72へ通知するように構成されている。
第2の実施形態の変更態様として、シャッタ機構を直線移動させるように構成しても良い。その場合、ステッピングモータの回転運動をラックアンドピニオンギア等によって直線運動に変換し、図12(B)に示すような直線移動式シャッタ板129a′を左右に直線駆動する。このシャッタ板129a′には、左右方向に(図にて右側から)開口部又はUV及びIR帯域透過フィルタ129i′、IR帯域透過フィルタ129d′、光遮断部129e′、及びUV帯域透過フィルタ129f′が設けられており、直線移動式シャッタ板129a′が左右方向に直線移動すると、その位置に応じて開口部若しくはUV及びIR帯域透過フィルタ129i′、IR帯域透過フィルタ129d′、光遮断部129e′、又はUV帯域透過フィルタ129f′が光路17に挿入される。即ち、本変更態様のシャッタ機構も、ステッピングモータの回動によって各光透過帯域を高速で切り替えることができる。本変更態様における直線移動式シャッタ板129a′の原点位置の認識は、図示しないフォトインタラプタによりこの直線移動式シャッタ板129a′の左右の一端の通過を検知し、PLC72へ通知することによって行われる。
この第2の実施形態の変更態様の場合も、ステッピングモ−タを第2の実施形態の場合と同様に制御して、光強度調整機構の直線移動式調整板及びシャッタ機構の直線移動式シャッタ板129a′の移動位置を制御することができる。
図14は第2の実施形態及びその変更態様において制御パネル12に表示されるレシピ処理画面を示している。なお、本実施形態において、メイン処理画面及び校正処理画面第1の実施形態の場合と同じである。
このレシピ処理画面は、シャッタ制御(Shutter control)領域141に、UV→IR(UV to IR)ボタン141a、IR→UV(IR to UV)ボタン141b、及びUV及びIR(UV+IR)ボタン141cが表示されている点のみが図10に示したレシピ処理画面と異なっており、その他は全く同じである。
また、このレシピ処理における動作は、基本的に図8に示した第1の実施形態の場合と同様である。ただし、本実施形態においては、レシピ処理画面上において、UV及びIRボタン141cをタッチすると(このボタンのみレシピ処理画面上からタッチ入力可能に設定されている)、開口部又はUV及びIR帯域透過フィルタ129iによる照射時間の設定画面(図示なし)が表示され、その照射時間を設定することができる。照射時間の設定終了後、メイン処理画面のスタートボタン95aをオンにすると、この開口部又はUV及びIR帯域透過フィルタ129iによる照射が行われる。即ち、PLC72が、ステッピングモータ19cに所定数のパルスを送り、回動式シャッタ板129aを素早く所定角度回動させて又はUV及びIR帯域透過フィルタ開口部129iを光路17へ挿入する。これにより全帯域光又は赤外線帯域及び紫外線帯域を含む光の照射処理が開始されると共に、その照射時間に対応したタイマのカウントが行われ、カウント終了で回動式シャッタ板19aを所定角度回動させて光遮断部129eを光路17へ挿入させて光を遮断する。本実施形態におけるその他の動作は第1の実施形態の場合と同様である。
以上詳細に説明したようにこの第2の実施形態によれば、シャッタ機構に設けられた、光源15から放射される全帯域の光を通過させる開口部若しくは赤外線帯域及び紫外線帯域を含む光のみを透過させるUV及びIR帯域透過フィルタ129i、IR帯域を含む第1の波長帯域の光のみを通過させるIR帯域透過フィルタ129d、UV帯域を含む第2の波長帯域の光のみを透過させるUV帯域透過フィルタ129f又は光の通過を遮断する光遮断部129eが、光源15からの光路17に選択的に挿入される。これにより、開口部又はUV及びIR帯域透過フィルタ129iが光路17に挿入された場合はIR硬化型樹脂及びUV硬化型樹脂を効果的に硬化させる全帯域光又は紫外線及び赤外線の両方を照射することができ、IR帯域透過フィルタ129dが光路17に挿入された場合はIR硬化型樹脂を効率良く硬化可能な光を照射することができ、UV帯域透過フィルタ129fが光路17に挿入された場合はUV硬化型樹脂を効率良く硬化可能な光を照射することができ、光遮断部129eが光路17に挿入された場合は光を遮断することができる。このように本実施形態の樹脂硬化用光源装置10によれば、IR硬化型樹脂用の光のみならずUV硬化型樹脂用の光も、全帯域光又はUV及びIR硬化型樹脂用の光も同一の光路17を介して選択的に照射することができるから、同一の被照射体に対して同じ光路17で、全帯域光又はUV及びIR帯域光、IR帯域光及びUV帯域光を順次照射することができる。しかも、元々存在しているシャッタ機構に、開口部又はUV及びIR帯域透過フィルタ129i、IR帯域透過フィルタ129d、UV帯域透過フィルタ129f及び光遮断部129eを設けているため、従来のUV樹脂硬化用光源装置を大幅な設計変更することなく一部変更するのみで、全帯域光の照射又はUV及びIR硬化型樹脂用の光の照射及び遮断の機能、IR硬化型樹脂用の光の照射及び遮断の機能、並びにUV硬化型樹脂用の光の照射及び遮断の機能を得ることができる。このため、新たな装置開発が不要となり製造コストを大幅に低減化することができる。さらに、用途によって異なる最適な樹脂硬化を行うために、IR帯域光及びUV帯域光の照射順序、各帯域光及び全帯域光又はUV及びIR帯域光の照射の有無、各帯域光及び全帯域光又はUV及びIR帯域光の照射時間、各帯域光の光強度、両帯域光の照射間の光遮断の有無及び光遮断時間等のパラメータを変えた種々のレシピを設定してPLC72に登録しておくことが可能であり、また、その登録された複数のレシピから所望のレシピを選択してレシピ処理を行うことが可能である。第2の実施形態の変更態様においても、同様の効果を得ることができる。
以上説明した第1及び第2の実施形態及びそれらの変更態様においては、樹脂硬化用光源装置10の動作をPLC72によって制御しているが、PLC72に代えて他の制御装置を用いて同様の制御を行っても良いことは明らかである。例えば、他のパーソナルコンピュータ及びパルスコントローラを用いても同様の制御を行うことが可能である。
以上述べた実施形態は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
10 樹脂硬化用光源装置
11 筐体
11a 前面
12 制御パネル
13 光ファイバ束
13a 入射部
13b 出射部
13c 被覆体
14 取付け部
15 光源
16 反射鏡
17 光路
18 光強度調整機構
18a 回動式調整板
18a′ 直線移動式調整板
18b、19b 回動軸
18c、19c ステッピングモータ
18d、18d′ 開口部
18e、19g 原点確認用突起
18f、19h フォトインタラプタ
19、19′ シャッタ機構
19a、129a 回動式シャッタ板
19a′、129a′ 直線移動式シャッタ板
19d、19d′、129d、129d′ IR帯域透過フィルタ
19e、19e′、129e、129e′ 光遮断部
19f、19f′、129f、129f′ UV帯域透過フィルタ
20 光量センサ
21a、21b、21c、21d、21a′、21b′、21c′、21d′ 光スポット
70 ランプ点灯電源
71 ランプ点灯電源制御基板
72 PLC
73 校正用光強度検出器
74 温度計
75 インターロックスイッチ
76 サーモスタット
77 スタートスイッチ
78、79、81 イーサネット
80 ハブ
82 外部コンピュータ
90 メインボタン
91 レシピボタン
92 校正ボタン
93 セットアップボタン
94 光強度及びモニタ電圧表示領域
95 カウントダウンモニタ領域
95a カウントスタートボタン
95b カウントストップボタン
96a オンボタン
96b オフボタン
97a IR帯域透過フィルタボタン
97b 光遮断ボタン
97c UV帯域透過フィルタボタン
98 光強度調整領域
98a アップボタン
98b ダウンボタン
100 レシピ選択領域
100a レシピ番号部
100b メモボタン
101、141 シャッタ制御領域
101a、141a UV→IRボタン
101b、141b IR→UVボタン
102 照射時間及び光強度表示領域
103 光遮断時間表示領域
110a UVボタン
110b IRボタン
111 基準値領域
112 校正開始領域
112a スタートボタン
112b 状況表示領域
129i、129i′ 開口部又はUV及びIR帯域透過フィルタ
141c UV及びIRボタン

Claims (18)

  1. 光源と、該光源から放射される光を光路を介して出射部へ導く光学系と、前記光学系の前記光路に挿入されており、被照射体の露光時間を制御するために前記光路の開閉を行うシャッタ機構とを備えており、前記シャッタ機構が、赤外線帯域を含む第1の波長帯域の光のみを通過させる第1の光通過部と、前記第1の波長帯域とは異なり紫外線帯域を含む第2の波長帯域の光のみを通過させる第2の光通過部と、光の通過を遮断する光遮断部とを備えており、前記第1の光通過部、前記第2の光通過部又は前記光遮断部を選択的に前記光路に挿入可能に構成されていることを特徴とする樹脂硬化用光源装置。
  2. 前記第1の光通過部が赤外線を透過させる透過フィルタ又はミラーであり、前記第2の光通過部が紫外線を透過させる透過フィルタ又はミラーであることを特徴とする請求項1に記載の樹脂硬化用光源装置。
  3. 前記シャッタ機構が、回動軸の回りを枢動することにより前記第1の光通過部、前記第2の光通過部又は前記光遮断部を選択的に前記光路に挿入するように構成された回転移動式シャッタ機構であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂硬化用光源装置。
  4. 前記シャッタ機構が、直線移動することにより前記第1の光通過部、前記第2の光通過部又は前記光遮断部を選択的に前記光路に挿入するように構成された直線移動式シャッタ機構であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂硬化用光源装置。
  5. 前記シャッタ機構において、前記光遮断部が移動方向の中央に配置されており、前記第1の光通過部及び前記第2の光通過部が前記光遮断部に対して移動方向の両側に配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の樹脂硬化用光源装置。
  6. 前記シャッタ機構が、前記光源から放射される全帯域の光を通過させるか又は赤外線帯域を含む光及び紫外線帯域を含む光の両方のみを通過させる第3の光通過部をさらに備えており、前記第1の光通過部、前記第2の光通過部、前記第3の光通過部又は前記光遮断部を選択的に前記光路に挿入可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂硬化用光源装置。
  7. 前記シャッタ機構が、回動軸の回りを枢動することにより前記第1の光通過部、前記第2の光通過部、前記第3の光通過部又は前記光遮断部を選択的に前記光路に挿入するように構成された回転移動式シャッタ機構であることを特徴とする請求項6に記載の樹脂硬化用光源装置。
  8. 前記シャッタ機構が、直線移動することにより前記第1の光通過部、前記第2の光通過部、前記第3の光通過部又は前記光遮断部を選択的に前記光路に挿入するように構成された直線移動式シャッタ機構であることを特徴とする請求項6に記載の樹脂硬化用光源装置。
  9. 前記シャッタ機構において、前記第1の光通過部及び前記第2の光通過部が前記光遮断部に対して移動方向の両側に配置されており、前記第3の光通過部が前記第1の光通過部又は前記第2の光遮断部に対して移動方向の片側に配置されていることを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の樹脂硬化用光源装置。
  10. 前記光学系の前記光路に挿入されており、該光路の開口面積を変化させることにより前記被照射体に照射される光の強度を調整する光強度調整機構をさらに備えていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の樹脂硬化用光源装置。
  11. 前記光強度調整機構が、回動軸の回りを枢動することにより前記開口面積を連続的又は非連続的に変化させるように構成されていることを特徴とする請求項10に記載の樹脂硬化用光源装置。
  12. 前記光強度調整機構が、直線移動することにより前記開口面積を連続的又は非連続的に変化させるように構成されていることを特徴とする請求項10に記載の樹脂硬化用光源装置。
  13. 前記被照射体へ出射される光の光強度を検出する校正用光強度検出器と、該校正用光強度検出器の検出値に応じて前記光強度調整機構の校正を行う校正手段とをさらに備えていることを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載の樹脂硬化用光源装置。
  14. 前記第1の光通過部又は前記第2の光通過部の前記光路への挿入時間が、あらかじめ設定された露光時間となるように前記シャッタ機構を制御する制御手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の樹脂硬化用光源装置。
  15. 前記制御手段が、前記第1の光通過部又は前記第2の光通過部の前記光路への前記挿入時間が経過した後、前記光遮断部をあらかじめ設定された休止時間だけ前記光路に挿入するべく前記シャッタ機構を制御するように構成されていることを特徴とする請求項14に記載の樹脂硬化用光源装置。
  16. 前記光源からの光の光強度を検出し、該検出した光強度を表示する手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の樹脂硬化用光源装置。
  17. 前記光源が、メタルハライドランプ、水銀−キセノンランプ、又は前記第1の波長帯域及び前記第2の波長帯域を含む波長帯域の光を放射する複数のLED素子を含んでいることを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載の樹脂硬化用光源装置。
  18. 前記光学系が、前記光源から放射される全ての波長帯域の光を反射して集光する楕円鏡、又は前記光源から放射される全ての波長帯域の光を集光するレンズを含んでいることを特徴とする請求項1から17のいずれか1項に記載の樹脂硬化用光源装置。
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