JP6821964B2 - 光照射装置、光配向装置、制御装置、および光照射装置の運転方法 - Google Patents

光照射装置、光配向装置、制御装置、および光照射装置の運転方法 Download PDF

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本発明は、光照射装置、光配向装置、制御装置、および光照射装置の運転方法に関する。
光照射装置の一種である光配向装置においてロングアーク放電ランプが光源として採用されている理由は、大面積で均一に高い照度が得られるからである。しかし、ロングアーク放電ランプからは広い範囲の波長の光が出ているので、光配向装置では、偏光素子に通す波長帯を制限し不所望な波長はカットしなければならない。このため、例えば特許文献1では、波長選択フィルタが用いられてロングアーク放電ランプから出ている光の波長帯が制限されている。
特開2014−174286号公報
しかし、一般に、照射に適切な波長は被照射物の材料ごとに異なっている。例えば光配向装置における被照射物である配向膜においても、材料ごとに適切な波長は異なり、現在も様々な配向膜の材料開発が行われている。このような状況のため、光配向装置のユーザである液晶パネル製造業者には、様々な材料に対応するために光配向に用いる波長をその都度選択したいといったニーズが存在する。
これに対しては、光源の種類が固定されて、波長選択フィルタのみを取り換えることで透過波長が選択される方式も考えられるが、ランプの種類によっては短波長のピークが強いとか、長波長側のピークが強いなどの特性があり、ランプとフィルタの適切な組み合わせが個別に存在するので、選択が誤っていると光源の効率良い利用が損なわれる。
より具体的には、現状で光配向装置用として期待されている光源は、波長254nm、313nm、365nmの3種類の発光ピークのいずれかを含む光源である。しかし、この3波長の全てにおいてピーク照度の高いロングアーク放電ランプは現実には存在せず、所望の波長に応じて、大きく分けて水銀ランプもしくはメタルハライドランプのいずれかが選択されることになる。また、波長選択フィルタも、所望の波長ごとに適したものが選択されるのみならず、場合によってはランプの種類にも応じた選択が必要とされる。
また、光配向装置では偏光板が用いられるが、この偏光板についても、光源の波長に応じた選択が必要とされる場合がある。波長選択フィルタも偏光板も、光の成分の一部を選択的に透過させるという点で光学フィルタの一種である。
更に、適切な光学フィルタが選択されるだけでなく、ランプの種類と光学フィルタの種類との組み合わせに応じた最適な条件での光照射装置の運転も求められる場合がある。例えば、所望の積算光量が得られるようにピーク照度に応じた電力で運転される場合もあるし、水銀ランプとメタルハライドランプでは封入物が異なるので、封入物の未蒸発などが生じると放射される光の分光特性が変化してしまうので冷却条件の変更が求められる場合もある。
また、近年は液晶パネルの大型化により照射面積が拡大しており、光照射装置では、生産性向上などのために複数の放電ランプからなる放電ランプ群を光源として用いる必要性も出てきている。光照射装置における光源は、灯具と呼ばれる筺体の内部にロングアーク放電ランプと波長選択フィルタが搭載された構成を有するのが一般的であり、放電ランプ群が光源として用いられる場合には、灯具も複数備えられる。
このため、作業者は、灯具毎にランプと光学フィルタとの組み合わせが最適であるか確かめる必要がある。もちろん、実際のランプやフィルタに作業者が視覚で確認できるように表示を付すことは容易であるが、これらは灯具の内部に収納されてしまうので、いちいち灯具を開けて確認する作業は、作業者にとって負担が大きい。
以上の状況を鑑みて、本発明では、複数波長の光照射を装置1台で効率良く兼用することが容易な光照射装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る光照射装置の一態様は、複数種類の放電ランプのうちから選択された放電ランプが搭載され、その搭載された放電ランプからの光を放出するランプ部と、光が有する成分の一部を透過させる光学フィルタであって、複数種類の光学フィルタのうちから選択された光学フィルタが搭載され、その搭載された光学フィルタを、前記ランプ部から放出された光に作用させるフィルタ部と、前記フィルタ部の光学フィルタを透過した光を被照射物に照射する照射部と、前記ランプ部に搭載された放電ランプの種類を検出するランプ検出器と、前記フィルタ部に搭載された光学フィルタの種類を検出するフィルタ検出器と、前記ランプ検出器によって検出された放電ランプの種類と前記フィルタ検出器によって検出された光学フィルタの種類との組み合わせに応じた運転条件で本光照射装置を運転させる運転制御部とを備える。
このような光照射装置によれば、放電ランプの種類と光学フィルタの種類との組み合わせに応じた運転条件での運転が運転制御部による制御で実現するので、複数波長それぞれで効率のよい光照射を、作業者に煩わしい作業をさせることなく実現することができる。
また、前記光照射装置において、前記光学フィルタが、光の波長成分の一部を透過させるものであり、前記運転制御部が、前記光学フィルタを透過した光で前記組み合わせに応じた積算光量を実現するように本光照射装置を制御してもよい。
このような光照射装置によれば、所望の積算光量が得られる運転条件での運転が容易に実現される。
また、前記光照射装置において、前記光学フィルタが、光の波長成分の一部を透過させる第1フィルタと、その第1フィルタを透過した光の偏光成分の一部を透過させる第2フィルタとを有するものであり、前記運転制御部が、前記組み合わせに応じて警告を通知するものであってもよい。
このような光照射装置によれば、光学フィルタと放電ランプとの組み合わせが不適切であることに起因した故障などが容易に回避される。
また、前記光照射装置において、前記ランプ部を冷却する冷却器を備え、前記運転制御部が、前記組み合わせに応じた冷却条件で前記冷却器を運転させるものであってもよい。
このような光照射装置によれば、上述した封入物の相違などに応じた適切な冷却条件での運転が容易に実現し、放射光の分光特性が安定する。
また、前記光照射装置において、前記運転制御部が、前記組み合わせに応じた照射条件で前記被照射物を照射するように前記ランプ部および前記照射部の少なくとも一方を運転させるものであってもよい。
このような光照射装置によれば、例えば所望の積算光量などが容易に実現される。
上記課題を解決するために、本発明に係る光配向装置の一態様は、複数種類の放電ランプのうちから選択された放電ランプが搭載され、その搭載された放電ランプからの光を放出するランプ部と、光が有する波長成分の一部を透過させる波長フィルタであって、複数種類の波長フィルタのうちから選択された波長フィルタが搭載され、その搭載された波長フィルタを、前記ランプ部から放出された光に作用させる波長フィルタ部と、光が有する偏光成分の一部を透過させる偏光板であって、複数種類の偏光板のうちから選択された偏光板が搭載され、その搭載された偏光板を、前記波長フィルタ部を透過した光に作用させる偏光部と、前記偏光の偏光板を透過した偏光光を被照射物に照射する照射部と、前記ランプ部に搭載された放電ランプの種類を検出する第1検出器と、前記波長フィルタ部に搭載された波長フィルタおよび前記偏光部に搭載された偏光板のうち少なくとも一方いついて種類を検出する第2検出器と、前記第1検出器によって検出された放電ランプの種類と前記第2検出器によって検出された種類との組み合わせに応じた運転条件で本光配向装置を運転させる運転制御部とを備える。
このような光配向装置によれば、放電ランプの種類と光学フィルタの種類との組み合わせに応じた運転条件での運転が運転制御部による制御で実現するので、複数波長それぞれで効率のよい光照射を、作業者に煩わしい作業をさせることなく実現することができる。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る制御装置の一態様は、複数種類の放電ランプのうちから選択された放電ランプが搭載され、その搭載された放電ランプからの光を放出するランプ部と、光が有する成分の一部を透過させる光学フィルタであって、複数種類の光学フィルタのうちから選択された光学フィルタが搭載され、その搭載された光学フィルタを、前記ランプ部から放出された光に作用させるフィルタ部と、前記フィルタ部の光学フィルタを透過した光を被照射物に照射する照射部とを備えた光照射装置のランプ部に搭載された放電ランプの種類を取得し、前記フィルタ部に搭載された光学フィルタの種類を取得し、前記放電ランプの種類と前記光学フィルタの種類との組み合わせに応じた運転条件で、前記光照射装置を運転させる。
このような制御装置によれば、放電ランプの種類と光学フィルタの種類との組み合わせに応じた運転条件での運転が容易に実現する。
更に、上記課題を解決するために、本発明に係る運転方法の一態様は、複数種類の放電ランプのうちから選択された放電ランプが搭載され、その搭載された放電ランプからの光を放出するランプ部と、光が有する成分の一部を透過させる光学フィルタであって、複数種類の光学フィルタのうちから選択された光学フィルタが搭載され、その搭載された光学フィルタを、前記ランプ部から放出された光に作用させるフィルタ部と、前記フィルタ部の光学フィルタを透過した光を被照射物に照射する照射部とを備えた光照射装置のランプ部に搭載された放電ランプの種類を検出するランプ検出過程と、前記フィルタ部に搭載された光学フィルタの種類を検出するフィルタ検出過程と、前記ランプ検出過程で検出された放電ランプの種類と前記フィルタ検出過程で検出された光学フィルタの種類との組み合わせに応じた運転条件で前記光照射装置を運転させる運転過程とを経る。
このような運転方法によれば、放電ランプの種類と光学フィルタの種類との組み合わせに応じた運転条件での運転が容易に実現する。
本発明によれば、複数波長の光照射を装置1台で効率良く兼用することが容易である。
本発明の光照射装置および光配向装置の一実施形態に相当する偏光光照射装置を示す概略構成図である。 灯具の長手方向に直交する方向の断面図である。 偏光光照射装置の機能構造を表した機能ブロック図である。 ランプの検知構成の具体例を示す図である。 フィルタユニットの検知構成の具体例を示す図である。 遮光ブロックの取り付けパターンの検出例を示す図である。 ランプおよびフィルタの種類と積算光量との対応関係が設定されるパラメータ設定画面を示す図である。 パラメータ設定画面で設定された対応の例を示す図である。 投入電力と駆動周波数との対応関係が設定されるインバータ設定画面を示す図である。 インバータ設定画面で設定された設定例を示す図である。 制御部による設定の手順の前段部分を示すシーケンス図である。 制御部による設定の手順の中段部分を示すシーケンス図である。 制御部による設定の手順の後段部分を示すシーケンス図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の光照射装置および光配向装置の一実施形態に相当する偏光光照射装置100を示す概略構成図である。
偏光光照射装置100は、光源部10と、ワークWを搬送する搬送部20とを備える。ここで、ワークWは、例えば光配向膜が形成された矩形状の基板であり、本発明にいう被照射物の一例に相当する。
偏光光照射装置100は、光源部10から偏光光(偏光した光)を照射しながら、搬送部20によってワークWを直線移動させ、ワークWの光配向膜に上記偏光光を照射して光配向処理を行う。この搬送部20が、本発明にいう照射部の一例に相当する。なお、本実施形態では、搬送部20がワークWを移動させながら光を照射するが、本発明にいう照射部は、被照射物を停止させて光を照射するものであってもよい。
光源部10は、一例として2つの灯具30を備えており、各灯具30は、線状の光源であるランプ11と、ランプ11の光を反射するミラー12とを備える。また、各灯具30は、光出射側に配置されたフィルタユニット13および偏光素子ユニット19も備える。さらに、各灯具30は、ランプ11、ミラー12、フィルタユニット13、および偏光素子ユニット19を収容するランプハウス14を備える。
各灯具30は、ワークWの搬送路が延在する方向である搬送方向に直交する方向にランプ11の長手方向を一致させた状態で設置されている。本明細書では、ワークWの搬送方向をX方向、X方向に直交する水平方向をY方向、鉛直方向をZ方向とする。
各灯具30は、エアーシリンダを内蔵してZ方向に伸縮自在な支持柱35によって支持されており、例えばメンテナンスの際に、支持柱35の伸縮によって各灯具30は上下移動する。
なお、図1では、灯具30が2灯備えられているが、本発明の光照射装置や光配向装置では1灯だけ備えられてもよく、あるいは3灯以上備えられてもよい。灯具の数は、光配向処理に必要な光量やタクトタイム等に応じて決定される。
本実施形態ではランプ11として長尺状のいわゆるロングアーク放電ランプが採用されている。そして、そのランプ11の発光部が、ワークWの搬送方向に直交する方向の幅に対応する長さを有する。このランプ11は、更に具体的には、オゾンを含んだ高圧水銀ランプや、オゾン無しの高圧水銀ランプや、水銀に他の金属とハロゲンとを加えたメタルハライドランプや、水銀以外の金属とハロゲンとが封入されたメタルハライドランプ等の放電ランプであり、封入発光種に応じて波長200nm〜400nmの紫外光を放射する。
なお、光源としては、ショートアーク放電ランプや長さの短いロングアーク放電ランプが採用されてもよい。
光配向膜の材料としては、波長254nmの光で配向されるもの、波長313nmの光で配向されるもの、波長365nmの光で配向されるものなどが知られており、光源(ランプ11)の種類は必要とされる波長に応じて適宜選択され、光源が交換される。
ミラー12は、ランプ11からの放射光を所定の方向に反射するものであり、その断面が楕円形または放物線状の樋状集光鏡である。ミラー12は、その長手方向がランプ11の長手方向と一致するように配置されている。
ランプハウス14は、その底面に、ランプ11からの放射光およびミラー12による反射光が通過する光出射口を有する。
フィルタユニット13は波長選択フィルタを有しランプハウス14の光出射口に取り付けられている。このフィルタユニット13は、当該光出射口を通過する光の波長を選択する。このフィルタユニット13は、光源の種類に応じて選択されて交換されるものである。
偏光素子ユニット19は偏光板を有しランプハウス14の光出射口に取り付けられている。この偏光素子ユニット19は、当該光出射口を通過する光の偏光を選択する。
搬送部20は、ワークWが載置されるステージ21を備える。ステージ21は、真空吸着等の方法によりワークWを吸着保持可能な平板状のステージである。なお、本実施形態では、一例としてステージ21およびワークWを矩形状としているが、ステージ21およびワークWの形状はこれに限定されるものではなく、任意の形状が採用され得る。また、搬送部20は、ワークWを平板状のステージで吸着保持する構成に限定されるものではなく、複数のピンによってワークWを吸着保持する構成であってもよい。
搬送部20は、ステージ21をX方向に移動するためのX方向駆動機構22を備える。X方向駆動機構22は、例えばリニアモータ駆動機構であり、X方向に沿って延びる2本のガイド22Aと、2本のガイド22Aの間に配置されたマグネット板22Bと、コイルモジュール22Cとを備える。2本のガイド22Aとマグネット板22Bは、不図示の設置台の上面に配置されている。マグネット板22Bは、隣り合う磁極の極性を交互に変えてX方向に等間隔で並べられた複数のマグネットにより構成されている。また、コイルモジュール22Cは、ステージ21の裏面の中央部に、マグネット板22Bと対向するように取り付けられている。
このように、ステージ21は、搬送軸であるガイド22Aに沿ってX方向に往復移動可能に構成されている。なお、X方向駆動機構22の構成は、図1に示す構成に限定されるものではなく、ステージ21をX方向に移動可能な構成であれば任意の構成が採用され得る。例えば、X方向駆動機構22としては、ボールねじが用いられた機構も採用され得る。
さらに、搬送部20は、ステージ21をθ方向(Z軸回り)に回転可能な回転制御部を構成するθ移動機構24を備えていてもよい。本実施形態では、ステージ21は、固定ベース25上に可動部26がθ方向に回転可能に取り付けられた二段構造となっており、θ移動機構24は、可動部26のθ方向の回転角度を調整可能である。
ステージ21の移動経路は、光源部10の真下を通るように設計されている。搬送部20は、ワークWを光源部10による偏光光の照射領域に搬送し、且つその照射領域を通過させるように構成されている。また、搬送部20は、ワークWが照射領域を完全に通過した後、当該ワークWを折り返し、再び当該照射領域を通過させるように構成されていてもよい。
ステージ21上の、ワークWが吸着保持される領域に隣接した箇所には照度計27が配備されており、光源部10による偏光光の照度がこの照度計27によって測定される。照度の測定値は、光源部10の発光制御などに利用される。この照度計27は、測定する光の波長に対応した種類の照度計27が選択されて搭載される。
搬送部20は、ワークWを保持するステージ21の他に、偏光測定器が搭載された測定用ステージ(図示省略)を有しており、この測定用ステージは、偏光光照射装置100のメンテナンス時などに、ワークWを保持するステージ21に替えてX方向駆動機構22上に配備され、X方向駆動機構22によって駆動されることで偏光光の照射領域を通過する。そして、照射領域の通過時に、偏光光の偏光方向や消光比が測定される。偏光方向や消光比の測定値は、偏光素子ユニット19の設置位置の調整などに用いられる。この測定用ステージに搭載される偏光測定器は交換可能で、測定する光の波長に対応した種類の偏光測定器が選択されて搭載される。
次に、灯具30の具体的構成について説明する。
図2は、灯具30の長手方向に直交する方向の断面図である。なお、図2において、ランプの点灯装置などの構成については図示を省略している。
上述したように、ミラー12は、断面が楕円形または放物線状の樋状集光鏡であり、ランプ11からの放射光を光出射口14aの方向に反射する。ミラー12は、その長手方向がランプ11の長手方向と一致するように配置されている。また、ランプ11及びミラー12は、隔壁15により囲まれたランプ部となっており、隔壁15の外側をランプハウス14が覆っている。このランプ部が、本発明にいうランプ部の一例に相当する。
さらに、ランプハウス14内において、ランプ部の上部には、水冷式の冷却機(ラジエータ)16と送風機(ブロア)17とが設置されている。ブロア17は、ランプ11点灯時にランプ11やミラー12などを冷却するための冷却風を図2の上方側に向けて送り出す。ブロア17から送り出された冷却風は、隔壁15とランプハウス14との間に形成された隙間(通風路)18を通り、ミラー12の光出射側から導入されてランプ11や反射ミラー12を冷却する。ランプ11やミラー12を冷却して高い温度になった冷却風は、ミラー12上部に形成された開口(冷却風通風孔)12aを通過して、ラジエータ16によって冷却され、再びブロア17により送り出される。冷却機(ラジエータ)16と送風機(ブロア)17とを併せたものが、本発明にいう冷却器の一例に相当する。
ランプハウス14の底部には、ランプ部からワークWに向かって照射される光が通過する光出射口14aが形成されており、この光出射口14aにフィルタユニット13と偏光素子ユニット19が取り付けられている。
フィルタユニット13は、ランプ11の長手方向に沿って並んだ複数の波長選択フィルタ13aと、それら複数の波長選択フィルタ13aを一体に保持したフレーム13bとを備えている。フレーム13bにより一体化された構造によりフィルタユニット13はランプハウス14に対して簡便に交換可能となっている。
偏光素子ユニット19は、ランプ11の長手方向に沿って並んだ複数の偏光板19aと、それら複数の偏光板19aを一体に保持したフレーム19bと、フィルタユニット13を偏光素子ユニット19のフレーム19bに対して所定の間隔を空けて保持した保持ブロック19cとを備えている。
フィルタユニット13は、偏光素子ユニット19のランプ部側に配備されており、これにより偏光素子ユニット19には、フィルタユニット13によって選択された波長領域の光が入射することになる。
偏光素子ユニット19は、光源の種類に応じて交換される場合もあるが、本実施形態では、根源の種類に関わらず同一の偏光素子ユニット19が用いられるものとする。
フィルタユニット13が、本発明にいうフィルタ部の一例に相当するとともに、本発明にいう波長フィルタ部の一例に相当する。また、偏光素子ユニット19が本発明にいう偏光部の一例に相当する。
波長選択フィルタ13aとしては、例えば、反射防止膜(ARコート)が形成された石英板などが用いられている。ARコートの材質や厚さなどが適宜選択されることで波長選択フィルタ13aは、特定波長よりも短い波長の光を透過するローパスフィルタや、特定波長よりも長い波長の光を透過するハイパスフィルタや、特定の上下限を有する波長領域の光を透過するバンドパスフィルタとして機能する。
フィルタユニット13が適宜交換されることで波長選択フィルタ13aが選択されて、例えば上述した波長254nm、313nm、365nmの各光のうち、光配向膜の材料に適した光を含んだ波長領域の光がフィルタユニット13によって選択されることになる。
偏光板19aは、例えば、ワイヤーグリッド型偏光板であり、1つの偏光素子ユニット19に備えられた各偏光板19aは、それぞれ透過軸が同一方向を向くように配置されている。本実施形態では、偏光板19aとして、上述した波長254nm、313nm、365nmの各光に対して共通のものが用いられるが、偏光板19aは、放射光の波長に応じた材質や構造などを有し、その波長の光を選択的に透過する波長選択フィルタ13aと組み合わせて選択され交換されるものであってもよい。
図示は省略されているが、灯具30は複数箇所で上下に分離可能な構造となっている。フィルタユニット13やランプ11の交換時には、灯具30が支持柱35の収縮によって下降し、交換対象を搭載した下部を残して上部のみが支持柱35の伸長によって上昇する。これにより、交換対象のフィルタユニット13やランプ11が露出し、上方からの作業で交換可能となる。
このような偏光光照射装置100の運転には各部の駆動や制御が必要となる。偏光光照射装置100の駆動系や制御系を含めた機能構造について以下説明する。
図3は、偏光光照射装置100の機能構造を表した機能ブロック図である。
偏光光照射装置100には、上述したように、複数の灯具30を有する光源部10やステージ21が備えられ、灯具30にはランプ11、フィルタユニット13、偏光素子ユニット19、送風機(ブロア)17が備えられている。また、偏光光照射装置100には、上記で図示が省略された偏光測定器53も備えられている。
偏光光照射装置100には、光源部10の駆動系として、ランプ11を駆動する電源51と、ブロア17を駆動するインバータ52が備えられている。また、ステージ21の駆動系は上述したX方向駆動機構22およびθ移動機構24であるが、ステージ21の制御系として偏光光照射装置100にはステージ制御部54も備えられている。ステージ制御部54は、ユーザによって設定された搬送速度でステージ21を移動させる。
また、偏光光照射装置100には、偏光光照射装置100全体を制御する制御部60と、制御部60における制御に必要な情報を記憶する記憶部70も備えられている。
この偏光光照射装置100では、交換可能なランプ11、フィルタユニット13、および偏光測定器53のそれぞれに、その交換されたランプ11を識別する印となるランプ識別器111、交換されたフィルタユニット13を識別する印となるフィルタ識別器131、および交換された偏光測定器53を識別する印となる偏光測定器識別器531が組み込まれている。
また、ランプ識別器111によってランプ11の種類を検知するランプ種類検知器41と、フィルタ識別器131によって波長選択フィルタの種類を検知するフィルタ種類検知器43が備えられており、ランプ11が接続されていることを検知する接続検知器42も備えられている。
偏光測定器53の偏光測定器識別器531は、例えば、コネクタに組み込まれたジャンパー線からなり、ジャンパー線の接続パターンで偏光測定器53の種類が表されている。
ここで、ランプ11の検知構成、およびフィルタユニット13の検知構成について具体例を説明する。
図4は、ランプ11の検知構成の具体例を示す図である。
ランプ11は、放電管112と給電線113を有し、給電線113の末端は給電プラグ114となっている。給電プラグ114が給電ソケット511に差し込まれることによってランプ11に電力が供給される。接続検知器42としては、例えば給電ソケット511に差し込まれた給電プラグ114によって物理的に押されるスイッチなどが用いられる。接続検知器42は、給電プラグ114の差し忘れなどを確実に検知できる接触式の手段が望ましい。
ランプ識別器111としては例えばRFIDタグが給電プラグ114に繋げて取り付けられており、ランプ種類検知器41としては、例えばRFIDリーダが用いられる。給電プラグ114が給電ソケット511に差し込まれることによってランプ識別器111はランプ種類検知器41に対面する。ランプ識別器111およびランプ種類検知器41は、多少の位置ズレが生じていても種類を検知できる非接触式の手段が望ましく、RFID以外の電波式の手段や、光学式の手段であってもよい。
ランプ識別器111としてのRFIDタグには、ランプの種類を判定するための情報として、例えばランプ識別番号が記憶されている。そして、例えばランプ識別番号が1〜3の場合はオゾン有りの水銀ランプを表し、ランプ識別番号が4〜6の場合は水銀ランプのうち短波長側をカットしたオゾンレスタイプのものを表し、ランプ識別番号が7の場合はメタルハライドランプを表す、などというようにランプ識別番号にランプの種類が割り当てられるものとする。ランプ種類検知器41であるRFIDリーダによってランプ識別器111のRFIDタグからランプ識別番号が読み出されることにより、ランプ11の種類が検知される。
図5は、フィルタユニット13の検知構成の具体例を示す図である。
図5には、ランプハウス14の端部が開放された状態の灯具30が示されていて、ランプハウス14内にはフィルタユニット13の端部が見えている。フィルタユニット13のフレーム13bの端部にはフィルタ識別器131が取り付けられている。
本実施形態では、フィルタ識別器131は、遮光ブロック133が2ヶ所取り付け可能なブロック保持バー132と、そのブロック保持バー132に取り付けられる遮光ブロック133とで形成されている。フィルタユニット13がランプハウス14内に固定されたときに各遮光ブロック133と対面する2箇所それぞれに、フィルタ種類検知器43として反射型の光学センサが設けられている。なお、フィルタ種類検知器43としては、反射型の光学センサに限らず、透過型や光学以外の形式のセンサであってもよいが、多少の位置ズレが生じていても種類を検知できる非接触式の手段が望ましい。
フィルタユニット13のフィルタ識別器131に遮光ブロック133が取り付けられている場合、フィルタ種類検知器43である光学センサは、遮光ブロック133によって反射された光を検知してオフ状態となる。2箇所のフィルタ種類検知器43それぞれによる遮光ブロック133の検知により、ブロック保持バー132上の2箇所に対する遮光ブロック133の取り付けパターンが確認される。そして、遮光ブロック133の取り付けパターンとフィルタの種類とが予め対応付けられていることで、フィルタの種類が検出されることになる。
図6は、遮光ブロック133の取り付けパターンの検出例を示す図である。
ランプハウス14内に配備されたフィルタユニット13には遮光ブロック133が最大2箇所に取り付けられており、各遮光ブロック133と対面する2箇所にフィルタ種類検知器43の光学センサが設けられている。2箇所に設けられたフィルタ種類検知器43の光学センサを区別するためここでは「センサA」「センサB」と称する。
また、本実施形態では、遮光ブロック133の取り付けパターンと対応付けられるフィルタの種類としては、波長254nmの光による照射を目的としてこの波長以下の短波長をカットする254フィルタと、波長365nmの光による照射を目的としてこの波長以下の短波長をカットする365フィルタと、およびフィルタが形成されていないただの石英基板との3種類が用いられるものとする。
図6(A)には、センサBと対面する箇所に遮光ブロック133が取り付けられ、センサAと対面する箇所には遮光ブロック133が存在しない取り付けパターンが示されている。この取り付けパターンに対応して、センサAはオン状態、センサBはオフ状態となる。この取り付けパターンは、例えば254フィルタに対応付けられる。
図6(B)には、センサAと対面する箇所に遮光ブロック133が取り付けられ、センサBと対面する箇所には遮光ブロック133が存在しない取り付けパターンが示されている。この取り付けパターンに対応して、センサAはオフ状態、センサBはオン状態となる。この取り付けパターンは、例えば365フィルタに対応付けられる。
図6(C)には、2箇所の双方に遮光ブロック133が取り付けられた取り付けパターンが示されている。この取り付けパターンに対応して、センサAとセンサBの両方がオフ状態となる。この取り付けパターンは、例えば石英基板に対応付けられる。
このように、遮光ブロック133の取り付けパターンによってフィルタの種類が検知される。
このような具体的な検知構成により 図3に示す偏光光照射装置100ではランプ11の接続および種類とフィルタユニット13の種類が検知される。
図3に示す偏光光照射装置100には、偏光光照射装置100全体の制御系として制御部60が備えられている。この制御部60は、具体的には、例えばプログマラブルロジックコントローラ(PLC)であり、本発明にいう運転制御部の一例に相当する。
制御部60は、ランプ判定部61、フィルタ判定部62、点灯条件設定部63、冷却条件設定部64、測定器判定部65を有し、ランプ判定部61は、ランプ種類検知器41と接続検知器42によって検知された情報から、ランプ11の種類や接続状態を判定する。フィルタ判定部62は、フィルタ種類検知器43によって検知された情報から、フィルタユニット13におけるフィルタの種類を判定する。測定器判定部65は、偏光測定器識別器531のジャンパー線パターンから偏光測定器53の種類を判定する。
偏光光照射装置100には、表示部80として例えばタッチパネルが備えられており、この表示部80には、ランプ判定部61およびフィルタ判定部62による判定結果が表示される。即ち、表示部80には、2つの灯具30それぞれの情報を表示する光源情報表示部81,82が設けられていて、各光源情報表示部81,82は、ランプ判定部61によって判定されたランプの種類を表示するランプ種表示欄81a,82aと、フィルタ判定部62によって判定されたフィルタの種類を表示するフィルタ種表示欄81b,82bを有している。また、表示部80には、アラーム表示部83も設けられており、ランプ11の未接続などの際に警告メッセージが表示される。
偏光光照射装置100には、記憶部70として例えばATAカードが備えられており、記憶部70には、ランプ種別情報71、フィルタ種別情報72、点灯条件情報73、冷却条件情報74、積算光量管理情報75が記憶される。このうち、ランプ種別情報71およびフィルタ種別情報72は、ランプ判定部61およびフィルタ判定部62により判定されて表示部80の光源情報表示部81,82に表示される情報と同じ情報である。
制御部60の点灯条件設定部63は、ランプ判定部61およびフィルタ判定部62による判定結果に基づいてランプ11の点灯条件として積算光量および投入電力を設定する。ランプ11およびフィルタの種類と積算光量および投入電力との対応関係が記憶部70に積算光量管理情報75として記憶されており、点灯条件設定部63は、このランプ11およびフィルタの種類を積算光量管理情報75と参照して積算光量および投入電力を得る。
制御部60の冷却条件設定部64は、投入電力の設定値に基づいて、ブロア17による冷却条件としてインバータ52の駆動周波数を設定する。投入電力と駆動周波数との対応関係も記憶部70に積算光量管理情報75の一部として記憶されており、冷却条件設定部64は、投入電力の設定値を積算光量管理情報75と参照して駆動周波数を得る。
このように設定された情報は、記憶部70に、点灯条件情報73、冷却条件情報74として記憶される。
ここで、積算光量管理情報75として予め設定される情報、およびその情報の設定方法について説明する。本実施形態では、これらの設定は、表示部80であるタッチパネルに表示される設定画面の操作によって実行される。
図7は、ランプ11およびフィルタの種類と積算光量との対応関係が設定されるパラメータ設定画面を示す図である。
パラメータ設定画面90は複数のページで構成されており、パラメータ設定画面90にはページを変更する変更ボタン95,96が設けられている。そして、パラメータ設定画面90の各ページには、例えば3つの対応設定欄91が設けられている。そして、各対応設定欄91は、ランプ入力欄92とフィルタ入力欄93と積算光量入力欄94を有している。ランプ入力欄92にはランプの種類が入力され、フィルタ入力欄93にはフィルタの種類が入力され、積算光量入力欄94には積算光量の値が入力される。そして、1つの対応設定欄91に入力されたランプの種類とフィルタの種類と積算光量の値が互いに対応付けられて記憶部70に記憶される。なお、ランプの種類とフィルタの種類との組合せとして適当でないものについては、この例では積算光量入力欄94に「設定無し」が入力されるものとする。
図8は、パラメータ設定画面で設定された対応の例を示す図である。
図8には、3種類のランプと3種類のフィルタが組み合わされた9個の組合せが例示されていて、これら9個の組合せが対応表150の形式で記憶部70に記憶されているものとする。
対応表150中の9個の組合せのうち、例えば組合せNo.2の行に記載されたオゾン有りの水銀ランプと365フィルタとの組合せについては、設定積算光量が「設定無し」となっている。オゾン有りの水銀ランプが光源として用いられる場合は、通常は254nmの光が照射光として用いられるので、254nmの光をカットする365フィルタとの組合せは適当ではなく、選択ミスの可能性があるからである。
同様に、例えば組合せNo.4の行と、組合せNo.7の行に記載された組合せについても、選択ミスの可能性がある組合せなので設定積算光量が「設定無し」となっている。
図9は、投入電力と駆動周波数との対応関係が設定されるインバータ設定画面を示す図である。
インバータ設定画面160も複数のページで構成されており、図9にはメインページが示されている。
このメインページには、投入電力に対するインバータの駆動周波数を設定するサブページを呼び出すインバータ設定ボタン161が、ランプの各種類に対応付けて設けられている。このインバータ設定ボタン161が操作されることで、ランプの種類毎のサブページが表示され、そのサブページ上でインバータの駆動周波数が設定されることとなる。
また、インバータ設定画面160には、ページを変更する変更ボタン162,163や、メインページに復帰するメインボタン164も設けられている。
図10は、インバータ設定画面160で設定された設定例を示す図である。
図10には、投入電力と駆動周波数との対応関係を表した対応表171,172,173が示されている。
図10(A)に示す対応表171は、オゾン有りの水銀ランプについて設定された対応関係を表している。この対応表171が表す対応関係は階段関数であり、投入電力が100W/cm未満の間はインバータはオフ状態で、投入電力が100W/cmに達するとインバータの駆動周波数は10Hzに上がる。また、投入電力が200W/cmに達するとインバータの駆動周波数は20Hzに上がり、投入電力が300W/cmに達するとインバータの駆動周波数は30Hzに上がる。
図10(B)に示す対応表172は、オゾン無しの水銀ランプについて設定された対応関係を表している。この対応表172が表す対応関係も階段関数であり、投入電力が100W/cm未満の間はインバータはオフ状態で、投入電力が100W/cmに達するとインバータの駆動周波数は15Hzに上がる。また、投入電力が200W/cmに達するとインバータの駆動周波数は25Hzに上がり、投入電力が300W/cmに達するとインバータの駆動周波数は35Hzに上がる。
図10(C)に示す対応表173は、メタルハライドランプについて設定された対応関係を表している。この対応表173が表す対応関係も階段関数であり、投入電力が100W/cm未満の間はインバータはオフ状態で、投入電力が100W/cmに達するとインバータの駆動周波数は20Hzに上がる。また、投入電力が200W/cmに達するとインバータの駆動周波数は40Hzに上がり、投入電力が300W/cmに達するとインバータの駆動周波数は60Hzに上がる。
このような階段関数で表された対応関係に従って、投入電力から駆動周波数が得られることとなる。
次に、制御部60による点灯条件や冷却条件の設定手順について、シーケンス図を参照しながら詳述する。
図11〜図13は、制御部60による設定の手順を示すシーケンス図であり、図11には手順の前段部分が示され、図12には手順の中段部分が示され、図13には手順の後段部分が示されている。
制御部60によって偏光光照射装置100の電源がオンとなると、制御部60には記憶部70から図8や図10に例示したような設定情報が読み出される(図11のステップS101)。
次に、制御部60のランプ判定部61が、接続検知器42によりランプの有無を確認する(ステップS102)。ここで、ランプ無しという検知結果が得られた場合には、制御部60はランプ無しアラームを発生させ、表示部80のアラーム表示部83を介して作業者にランプ無しアラームが通知される(ステップS103)。
ランプ無しアラームを受けて作業者は、上述したように灯具を昇降させて灯具のカバーを開く、このとき制御部60ではカバーの開放を検知してカバー開アラームをアラーム表示部83に表示させる(ステップS104)。作業者は、灯具にランプを搭載してカバーを閉める。これにより、カバー開アラームとランプ無しアラームがリセットされる(ステップS105)。
その後、制御部60のランプ判定部61は、接続検知器42によりランプの有無を再度確認し、ランプ有りという検知結果を得る(ステップS106)。ランプがはじめから搭載されていた場合にはこのステップS106から手順が開始される。
次に、制御部60のランプ判定部61は、ランプ種類検知器41によりランプ識別器111からランプの識別情報として上述したランプ識別番号を読み出す(ステップS107)。ここで、ランプ識別器111が破損していたり、ランプ識別器111のついていないタイプのランプが搭載されていたりした場合には、不定情報が得られたり、返信が得られなかったりするので、制御部60は、ランプ情報読み取り失敗処理を開始する(ステップS108)。
ランプ情報読み取り失敗処理が開始されると、制御部60は表示部80にランプ種別読取失敗ウィンドウを表示させ、作業者(オペレータ)の操作によってランプの種類が選択される(ステップS109)。このように選択されたランプの種類は、制御部60によって、現在搭載されているランプの種類として管理される(ステップS110)。
一方、制御部60のランプ判定部61が、接続検知器42によりランプの有無を確認して、ランプ有りという検知結果を得(図2のステップS111)、更に、ランプ判定部61が、ランプ種類検知器41によりランプ識別器111からランプ識別番号を読み出すことができた場合(ステップS112)には、そのランプ識別番号が表しているランプの種類が、制御部60によって、現在搭載されているランプの種類として管理される(ステップS113)。
このようにランプの種類が確定すると、次に、制御部60のフィルタ判定部62が、フィルタ種類検知器43によりフィルタの種類を検知する(ステップS114)。そして、制御部60は、ランプの種類とフィルタの種類との組合せを、図11のステップS101で読み出した設定情報と比較する(ステップS115)。比較の結果、ランプの種類とフィルタの種類との組合せが、積算光量が設定されている組合せと不一致であった場合には、表示部80のアラーム表示部83に種別不一致アラームが表示される(ステップS116)。
種別不一致アラームを見た作業者は、表示部80の光源情報表示部81,82に表示されているランプの種類とフィルタの種類を確認し、積算光量が設定されている組合せとなるようにランプやフィルタの入れ替えを行う(ステップS117)。
このように、ランプの種類とフィルタの種類との組合せが設定情報と不一致の場合に警告が発せられることで作業者のミスが回避される。
入れ替え作業後、再び制御部60のフィルタ判定部62が、フィルタ種類検知器43によりフィルタの種類を検知し、制御部60は、ランプの種類とフィルタの種類との組合せを設定情報と比較する(ステップS118)。
比較の結果、ランプの種類とフィルタの種類との組合せが、積算光量が設定されている組合せと一致した場合には、表示部80に、種別が一致し点灯可能な状態になったことが表示され、種別不一致アラームのリセット処理が行われる(ステップS119)。
その後、作業者が、投入電力の設定を指示する操作を行うと、制御部60の点灯条件設定部63は、ランプの種類とフィルタの種類との組合せに基づいて図8に示すような対応表150から積算光量を得、その積算光量と搬送速度からランプの照度を得、その照度をランプの種類毎の出力曲線に当てはめて、投入電力を算出する。点灯条件設定部63は、そのように算出した投入電力を記憶部70に点灯条件情報73として記憶させる(ステップS120)。
このように、ランプの種類とフィルタの種類との組合せに基づいて運転条件が決定されることにより、偏光光照射装置100は複数波長のいずれでも安全に運転されることになる。
次に、作業者が表示部80のタッチパネルを操作して点灯指令を発行すると、制御部60は、点灯条件情報73が示す投入電力を電源51に指示し点灯指令を与える(図13のステップS121)。電源51は、指示された投入電力を出力に反映させるとともにランプ(の点灯回路)に点灯指令を与え、ランプが点灯して点灯完了が制御部60に通知される(ステップS122)。
制御部60は、図10に示す対応表が表す階段関数に投入電力を当てはめてインバータの駆動周波数を得、その駆動周波数をインバータ52に設定する。そしてインバータ52は、設定された周波数で駆動を開始して、駆動の完了を制御部60に通知する(ステップS123)。
ランプの点灯完了とインバータの駆動完了の通知を受けた制御部60は、表示部80を介して作業者に点灯完了を通知する(ステップS124)。
最後に制御部60は、各種の設定パラメータを記憶部70に書込み、設定パラメータの書込みが正常に完了すると記憶部70から制御部60に完了の通知が送られる。
このような手順で偏光光照射装置100の運転条件が設定され、運転が実行される。
100…偏光光照射装置、W…ワーク、10…光源部、11…ランプ、111…ランプ識別器、41…ランプ種類検知器、13…フィルタユニット、131…フィルタ識別器、43…フィルタ種類検知器、16…冷却機(ラジエータ)、17…送風機(ブロア)、19…偏光素子ユニット、20…搬送部、21…ステージ、22…X方向駆動機構、51…電源、52…インバータ、60…制御部、63…点灯条件設定部、64…冷却条件設定部、70…記憶部、80…表示部

Claims (8)

  1. 複数種類の放電ランプのうちから選択された放電ランプが搭載され、その搭載された放電ランプからの光を放出するランプ部と、
    光が有する波長成分と偏光成分の少なくとも一方について成分の一部を透過させる光学フィルタであって、複数種類の光学フィルタのうちから選択された光学フィルタが搭載され、その搭載された光学フィルタを、前記ランプ部から放出された光に作用させるフィルタ部と、
    前記フィルタ部の光学フィルタを透過した光を被照射物に照射する照射部と、
    前記ランプ部に搭載された放電ランプの種類を検出するランプ検出器と、
    前記フィルタ部に搭載された光学フィルタの種類を検出するフィルタ検出器と、
    前記ランプ検出器によって検出された放電ランプの種類と前記フィルタ検出器によって検出された光学フィルタの種類との組み合わせに応じた運転条件で本光照射装置を運転させる運転制御部とを備えたことを特徴とする光照射装置。
  2. 前記光学フィルタが、光の波長成分の一部を透過させるものであり、
    前記運転制御部が、前記光学フィルタを透過した光で前記組み合わせに応じた積算光量を実現するように本光照射装置を制御することを特徴とする請求項1記載の光照射装置。
  3. 前記光学フィルタが、光の波長成分の一部を透過させる第1フィルタと、その第1フィルタを透過した光の偏光成分の一部を透過させる第2フィルタとを有するものであり、 前記運転制御部が、前記組み合わせに応じて警告を通知するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の光照射装置。
  4. 前記ランプ部を冷却する冷却器を備え、
    前記運転制御部が、前記組み合わせに応じた冷却条件で前記冷却器を運転させるものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光照射装置。
  5. 前記運転制御部が、前記組み合わせに応じた照射条件で前記被照射物を照射するように
    前記ランプ部および前記照射部の少なくとも一方を運転させるものであることを特徴とす
    る請求項1から4のいずれか1項に記載の光照射装置。
  6. 複数種類の放電ランプのうちから選択された放電ランプが搭載され、その搭載された放電ランプからの光を放出するランプ部と、
    光が有する波長成分の一部を透過させる波長フィルタであって、複数種類の波長フィルタのうちから選択された波長フィルタが搭載され、その搭載された波長フィルタを、前記ランプ部から放出された光に作用させる波長フィルタ部と、
    光が有する偏光成分の一部を透過させる偏光板であって、複数種類の偏光板のうちから選択された偏光板が搭載され、その搭載された偏光板を、前記波長フィルタ部を透過した光に作用させる偏光部と、
    前記偏光板を透過した光を被照射物に照射する照射部と、
    前記ランプ部に搭載された放電ランプの種類を検出する第1検出器と、
    前記波長フィルタ部に搭載された波長フィルタおよび前記偏光部に搭載された偏光板のうち少なくとも一方いついて種類を検出する第2検出器と、
    前記第1検出器によって検出された放電ランプの種類と前記第2検出器によって検出された種類との組み合わせに応じた運転条件で本光配向装置を運転させる運転制御部とを備えたことを特徴とする光配向装置。
  7. 複数種類の放電ランプのうちから選択された放電ランプが搭載され、その搭載された放電ランプからの光を放出するランプ部と、光が有する波長成分と偏光成分の少なくとも一方について成分の一部を透過させる光学フィルタであって、複数種類の光学フィルタのうちから選択された光学フィルタが搭載され、その搭載された光学フィルタを、前記ランプ部から放出された光に作用させるフィルタ部と、前記フィルタ部の光学フィルタを透過した光を被照射物に照射する照射部とを備えた光照射装置のランプ部に搭載された放電ランプの種類を取得し、
    前記フィルタ部に搭載された光学フィルタの種類を取得し、
    前記放電ランプの種類と前記光学フィルタの種類との組み合わせに応じた運転条件で、前記光照射装置を運転させることを特徴とする制御装置。
  8. 複数種類の放電ランプのうちから選択された放電ランプが搭載され、その搭載された放電ランプからの光を放出するランプ部と、光が有する波長成分と偏光成分の少なくとも一方について成分の一部を透過させる光学フィルタであって、複数種類の光学フィルタのうちから選択された光学フィルタが搭載され、その搭載された光学フィルタを、前記ランプ部から放出された光に作用させるフィルタ部と、前記フィルタ部の光学フィルタを透過した光を被照射物に照射する照射部とを備えた光照射装置のランプ部に搭載された放電ランプの種類を検出するランプ検出過程と、
    前記フィルタ部に搭載された光学フィルタの種類を検出するフィルタ検出過程と、
    前記ランプ検出過程で検出された放電ランプの種類と前記フィルタ検出過程で検出された光学フィルタの種類との組み合わせに応じた運転条件で前記光照射装置を運転させる運転過程とを経ることを特徴とする光照射装置の運転方法。
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