JP2016090121A - 粉粒体の加熱処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 キルン本体から排出される高温の粉粒体に対して直接散水して冷却処理する際に、発生する水蒸気を簡単な構成で適当に処理できる粉粒体の加熱処理装置を提供する。【解決手段】 粉粒体を加熱処理するロータリーキルン2のキルン本体4の下位に、加熱処理した高温の粉粒体を冷却処理する冷却機19を配設し、この冷却機19基端部の投入口20と前記キルン本体4の排出口9とを投入シュート21で連結する一方、冷却機19の投入口20付近に散水ノズル27を備え、この散水ノズル27からの散水に伴って発生する水蒸気は近接する投入シュート21を介してキルン本体4側へ導出させ、キルン本体4からは導入される水蒸気量とバーナ8からの排ガス量とに見合った排風量にてキルン本体4下流の排風機15の吸引力を利用して吸引排気する。【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば廃石膏ボード等を破砕処理して得られる粉粒体を加熱処理する粉粒体の加熱処理装置に関する。
資源の有効利用という観点から、例えば、建築物の解体などに伴って多量に発生する二水石膏の状態にある廃石膏ボードを破砕処理により粉粒体状とし、これを所定温度に加熱処理することにより、II型無水石膏等に転位させてセメントの原材料等として再生処理している。このような粉粒体を加熱処理するにあたっては、加熱効率に優れ連続投入の可能なロータリーキルンが採用されることも多く、本出願人もロータリーキルンを採用した廃石膏等の粉粒体の加熱処理装置を出願している(特許文献1参照)。
前記特許文献1に記載の発明にあっては、比較的高温での加熱処理が要求されるII型無水石膏への再生処理にも対応可能なように、キルン本体内壁面に耐熱性のキャスターを周設していると共に、キルン本体内に投入される廃石膏の流下方向と、バーナから供給される熱風方向とが対向する向流加熱方式とし、かつキルン本体から排出される加熱処理した石膏の温度に基づいてバーナの燃焼量を制御する材料温度制御としており、二水石膏の状態にある粉粒体状の廃石膏を所定温度まで加熱処理してII型無水石膏として再生可能としている。
ところで、二水石膏を単にII型無水石膏に転位させるだけであれば約350℃程度での加熱処理でも足りるが、例えばセメントの原材料として再利用する場合には、品質上の問題からII型無水石膏の粒形が球状化する約800℃程度以上もの高温での加熱処理が要求されることもあり、搬送時や貯蔵時のハンドリング性を考慮すれば、キルン本体の排出口の下位に適宜の冷却機等を備えて、加熱処理直後の高温のII型無水石膏を取り扱いやすい適当な温度まで冷却処理することが望ましい。なお、前記冷却機としては、適宜の冷却機を採用できるが、例えば、搬送用のスクリューを内蔵したケーシングを水冷用のジャケットで被覆した水冷式のスクリューコンベヤ等であれば、ロータリーキルンより排出される高温の石膏を連続的に冷却処理することができる。
特願2014−159580
しかしながら、前記構造の冷却機ではケーシング内部の高温の粉粒体をケーシング周囲の冷却水にて間接的に冷却処理するため冷却効率はあまり高くなく、前記II型無水石膏等のように相当に高温に加熱処理された粉粒体を取り扱いやすい適当な温度まで冷却処理するにはそれなりに長大な冷却機が必要となる。なお、例えば、ケーシング内の粉粒体に対して、その性状等に悪影響を及ぼさない範囲で適量の冷却水を直接散水するようにすれば(例えば、II型無水石膏は加水しても容易に二水石膏の状態へは戻らない特性があり、適量であれば散水処理は可能)、効果的に冷却効率を高めることができるものの、その反面、粉粒体の飛散防止のために密閉構造とされるケーシング内で多量に発生する水蒸気の処理が問題となる。
本発明は上記の点に鑑み、キルン本体から排出される高温の粉粒体に対して直接散水して冷却処理する際に、発生する水蒸気を簡単な構成で適当に処理できる粉粒体の加熱処理装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る請求項1記載の粉粒体の加熱処理装置では、回転自在に傾斜支持したキルン本体の一端側に熱風供給用のバーナを、他端側にキルン本体内の排ガスを吸引排気する排風機を備えた粉粒体の加熱処理装置において、前記キルン本体の下位に加熱処理した高温の粉粒体を冷却処理する冷却機を配設し、該冷却機基端部の投入口とキルン本体下端部の排出口とを投入シュートで連結する一方、冷却機内の少なくとも前記投入口付近に散水ノズルを備え、該散水ノズルからの粉粒体への散水に伴って発生する水蒸気を近接する前記投入シュートを介してキルン本体内に導出させるようにし、前記排風機においてはキルン本体内のバーナ燃焼により発生する排ガス量と前記冷却機から発生する水蒸気量とに見合った排風量にて吸引排気するように構成したことを特徴としている。
また、請求項2記載の粉粒体の加熱処理装置では、前記投入シュートの外周部に外気導入用の隙間空間を形成させるようにカバー体で包囲し、前記投入シュートを介して冷却機へ投入する高温の粉粒体を前記カバー体内の隙間空間に導入した外気と熱交換させて冷却機への投入前に予冷処理する一方、熱交換に伴って昇温した外気は前記バーナへ燃焼用空気として供給するように構成したことを特徴としている。
本発明に係る請求項1記載の粉粒体の加熱処理装置によれば、前記キルン本体の下位に加熱処理した高温の粉粒体を冷却処理する冷却機を配設し、該冷却機基端部の投入口とキルン本体下端部の排出口とを投入シュートで連結する一方、冷却機内の少なくとも前記投入口付近に散水ノズルを備え、該散水ノズルからの粉粒体への散水に伴って発生する水蒸気を近接する前記投入シュートを介してキルン本体内に導出させるようにし、前記排風機においてはキルン本体内のバーナ燃焼により発生する排ガス量と前記冷却機から発生する水蒸気量とに見合った排風量にて吸引排気するように構成したので、冷却機での散水時に発生する水蒸気を機内に留まらせずに散水箇所と近接する投入シュートより素早くキルン本体内へと導出させて除去できると共に、キルン本体では冷却機より導入される水蒸気量とバーナからの排ガス量とに応じて適当に調整される排風量でもって下流の排風機を用いて吸引排気でき、既設装置を利用した比較的簡単な構成ながら冷却機内の水蒸気を好適に処理することができる。
また、請求項2記載の粉粒体の加熱処理装置によれば、前記投入シュートの外周部に外気導入用の隙間空間を形成させるようにカバー体で包囲し、投入シュートを介して冷却機へと投入する高温の粉粒体を前記隙間空間に導入した外気と熱交換させて冷却機投入前に予冷処理する一方、熱交換に伴って昇温した外気は前記キルン本体のバーナへ燃焼用空気として供給するように構成したので、粉粒体の予冷処理によって冷却機での冷却効率を高められると共に、冷却機内での散水量を抑えられることから水蒸気の発生量を低減でき、それによって水蒸気の導出先であるキルン本体下流の排気設備等への負荷を軽減することが可能となる。また、粉粒体の予冷処理に伴って昇温される外気の熱エネルギーを無駄にすることなくバーナの燃焼用空気として有効利用でき、バーナの燃費低減も期待できる好適なものとなる。
本発明に係る粉粒体の加熱処理装置の一実施例を示す概略説明図である。 図1の冷却機の拡大断面図である。 図1の投入シュート部の拡大断面図である。
本発明に係る粉粒体の加熱処理装置にあっては、回転自在に傾斜支持したキルン本体の一端側に熱風供給用のバーナを備えている一方、他端側には排気ダクトを連結し、該排気ダクトの下流には排ガスに随伴して流出する粉粒体を捕捉する集塵機、排風量調整用のメインダンパー及び排ガスを吸引排気する排風機等を備えている。
また、前記キルン本体の下位には、加熱処理した高温の粉粒体を連続的に冷却処理可能な、例えば水冷式のスクリューコンベヤ等の冷却機を配設していると共に、該冷却機基端部の投入口とキルン本体下端部の排出口とを密閉型の投入シュートで連結している一方、冷却機内の前記投入口付近に冷却水散布用の散水ノズルを配置しており、粉粒体への散水に伴って発生する多量の水蒸気が散水箇所近傍に位置する前記投入シュートを通じて上位のキルン本体内へとスムーズに導出されるように図っている。
また、前記排風機は、キルン本体内のバーナ燃焼により発生する排ガス量(粉粒体加熱時に発生する水蒸気も含む)と前記冷却機から発生する水蒸気量とに見合った排風量を吸引排気し、キルン内にガスが滞留して加熱処理の支障にならないように運転している。なお、バーナ燃焼により発生する排ガス量や冷却機から発生する水蒸気量の変動があまりない場合には、排風量を略一定にしておけば良いが、その変動が多少あるときには、排風量を適宜変動させることを要する。このため、好ましくは、キルン本体のバーナ側内部の隅部等の適宜の位置の静圧を静圧センサにて検出し、該検出した静圧値が所定の静圧設定値(例えば外気圧に対してほぼ同じ値か、或いは若干負圧値に設定)となるようになるように排風機の回転数を可変制御したり、また排気ダクトのメインダンパーの開度調整を行って排風量を適宜調整すると、キルン内にて発生する排ガス量や水蒸気量に見合ったガス量が略過不足なく吸引排気でき、粉粒体の加熱処理の支障となることもなくて好都合である。
また、好ましくは、前記投入シュートの外周部に外気導入用の隙間空間を形成させるようにカバー体で包囲し、投入シュートを介して冷却機へ投入される高温の粉粒体を前記隙間空間に導入した外気と熱交換させて冷却機への投入前に予冷処理する一方、この熱交換に伴って昇温した外気を前記バーナへ燃焼用空気として供給させるように構成してもよい。
そして、上記構成の装置を用いて、例えば、二水石膏の状態にある粉粒体状の廃石膏をセメントの原材料として有効に利用可能な程度のII型無水石膏へと加熱再生処理するときには、二水石膏がII型無水石膏に転位し、かつ粒形が球状化する温度である、例えば800℃程度となるように前記バーナの燃焼量を制御しつつ、キルン本体内に廃石膏を投入して高温雰囲気に晒して二水石膏の状態からII型無水石膏へと転位させていく一方、加熱処理を終えたII型無水石膏はキルン本体下端部の排出口から投入シュートを介して下位の冷却機へと順次排出・投入していく。
冷却機へと投入した高温のII型無水石膏は、内蔵するスクリュー等にて下流へと送り出す間に適宜量の冷却水の散水によって取り扱いやすい適当な温度、例えば300℃程度まで冷却させた後、順次排出・回収する。このとき、冷却機のケーシング内は高温のII型無水石膏への散水に伴って多量の水蒸気が発生するが、散水箇所に近接する前記投入シュートを介し、排風機によって内部が負圧に維持されている上位のキルン本体側へと速やかに導出されていき、導出先のキルン本体からはバーナからの排ガスと共に下流の排気ダクトへ吸引排気されていく。
なお、冷却機内に投入されるII型無水石膏は飛散性の高い粉粒体状であるが故に、機内の水蒸気の導出を優先するあまり一方的に強い吸引力で吸引排気すると製品であるII型無水石膏も一緒に多量に機外へと導出されてしまいかねないが、導出先であるキルン本体側では、排ガス量や水蒸気量の変動にかかわらず内部静圧が若干の負圧値に維持されるように静圧制御しており、冷却機からII型無水石膏をなるべく導出させずに水蒸気のみを導出させる程度の適当な吸引力にて排気処理可能としている。また、上記静圧制御下であっても粉粒体状のII型無水石膏の一部は水蒸気と共にキルン本体側へ導出される可能性があるが、キルン下流の排気ダクトの集塵機にて捕捉・回収後、例えばエア圧送等で前記キルン本体へ再投入して加熱処理させるようにしてもよい。
また、投入シュートの外周部に備えた隙間空間に外気を導入して高温のII型無水石膏と熱交換させて予冷処理するようにした場合には、冷却機へ投入されるII型無水石膏の温度は前記予冷処理により若干低下させることができて冷却機での冷却効率を向上させることができると共に、冷却機内での散水量を減らせてキルン本体側に導出される水蒸気量を低減でき、その分だけキルン本体下流側の排風機や集塵機等の排気設備への負担を軽減することが可能となる。また、熱交換に伴って昇温した外気をそのままバーナの燃焼用空気として供給するようにすることにより、熱エネルギーの有効活用が図れ、バーナの燃費低減が期待できるものとなる。
このように、高温に加熱処理した粉粒体に対して直接散水して冷却処理する際に発生する冷却機内の多量の水蒸気をキルン本体下流に備えた既設の排風機の吸引力を利用しながら好適に吸引排気することができ、冷却機側には水蒸気を排気処理するための追加の排気設備等が不要となって装置構成が簡略化できる。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図中の1は、例えば、廃石膏ボード等を破砕・分別処理して得られる二水石膏の状態にある粉粒体状の廃石膏を加熱処理し、II型無水石膏等に転位させてセメントの原材料等として再利用可能な状態に再生処理する粉粒体の加熱処理装置であって、被加熱物である廃石膏の流下方向と、バーナから供給される熱風の流下方向とが対向し、かつ加熱処理して排出されるII型無水石膏の温度に基づいてバーナ燃焼量を制御する向流加熱方式のロータリーキルン2を採用している。
前記ロータリーキルン2は、基台3上に円筒状のキルン本体4を回転自在に傾斜支持し、駆動用モータ(図示せず)により所定の速度で回転駆動させるようにしていると共に、キルン本体4の内壁面には掻き上げ機能を有さない耐熱性のキャスター(図示せず)を周設している。また、前記キルン本体4の上端側(熱風下流側)にはコールドホッパ5を備え、該コールドホッパ5には被加熱物である粉粒体状の廃石膏を投入させる投入部6を備えている一方、キルン本体4の下端側(熱風上流側)にはホットホッパ7を備え、該ホットホッパ7には熱風供給用のバーナ8と、加熱処理により二水石膏から転位させたII型無水石膏を排出する排出口9を備えている。
図中の10は前記バーナ8の燃焼量を制御するバーナ燃焼制御器であって、前記排出口9に備えた温度センサ11にて検出される加熱処理したII型無水石膏の温度検出値と、予め設定される適宜の温度設定値との差値量に基づいてバーナ8の燃焼量を制御するようにしている。なお、前記バーナ燃焼制御器10に設定する温度設定値としては、セメントの原材料としても有効に利用可能な程度のII型無水石膏を再生処理するのに適した、例えば800℃程度の温度値を設定するとよい。
また、前記コールドホッパ5には熱風導出用の排気ダクト12を連結しており、該排気ダクト12の下流には熱風に随伴してキルン本体4より流出する二水石膏等を捕捉する集塵機であるバグフィルタ13を備えていると共に、その下流側には排風量調整用のメインダンパー14、排風機15及び煙突16を備えている。
また、前記ホットホッパ7の隅部にはキルン本体4内部の静圧を検出する静圧センサ17を備えており、該静圧センサ17にて検出される静圧値に基づいて排気ダクト12下流のメインダンパー14の開度(または排風機15の回転数)を調整して排風量を可変制御する静圧/排風量制御器18を備えている。前記静圧/排風量制御器18では、キルン本体4内部の静圧が外気圧に対してほぼ同じか、或いは若干負圧になるように排風量を制御し、キルン本体4端部の隙間からの噴き出しを防止すると共に、外気の侵入を抑制して省エネの向上を図っている。
さらに、前記キルン本体4の下位には高温に加熱処理されたII型無水石膏を冷却処理する水冷式の冷却機19を配設していると共に、該冷却機19基端部の投入口20と前記キルン本体4のホットホッパ7下端部の排出口9とを密閉型の投入シュート21で連結し、キルン本体4から排出されるII型無水石膏を順次下位の冷却機19へ排出・投入可能としている。
前記冷却機19は、図2に示すように、II型無水石膏を連続的に送り出すスクリュー22を内蔵した円筒状のケーシング23の基端部に前記投入口20を備えている一方、他端部には排出口24及び前記スクリュー22の駆動用モータ25を備えていると共に、ケーシング23の外周部は冷却水を流せるようにジャケット部26で被覆している。また、前記排出口24の下位には適宜の搬送手段(図示しない)を配置して冷却処理されたII型無水石膏を貯蔵ビン(図示しない)等へと搬送可能としている。
また、前記ケーシング23基端部の投入口20付近には複数の散水ノズル27を所定間隔で配置しており、キルン本体4より投入シュート21を介して投入される高温のII型無水石膏に対して適宜量の冷却水を直接噴霧して効果的に冷却処理可能としていると共に、散水に伴って発生する多量の水蒸気が散水箇所近傍に位置する前記投入シュート21を介して上位のキルン本体4側へとスムーズに導出されるように図っている。
また、前記投入シュート21の外周部は、図3に示すように、外気導入用の隙間空間Aを形成させるように投入シュート21よりも若干大径でかつ略環状のカバー体28で包囲しており、その下端側に外気導入口29を、上端側に外気導出口30をそれぞれ備えていると共に、該外気導出口30とバーナ8とを燃焼用空気供給ダクト31にて連結しており、前記外気導入口29より隙間空間A内に導入される常温の外気を、投入シュート21を介して排出される高温のII型無水石膏との間で間接的に熱交換させて昇温させ、この昇温させた外気をバーナ8の燃焼用空気として供給可能としている。
なお、前記投入シュート21は垂直に配置してもよいが、図3に示すように、加熱処理したII型無水石膏の安息角以上の範囲で傾斜配置することにより、シュート内を流下するII型無水石膏の通過時間を稼げると共に、シュート壁面との接触機会を増やせ、シュート周囲の隙間空間A内の外気との熱交換効率を高められる。
そして、上記構成の廃石膏の加熱処理装置1を使用して二水石膏の状態にある粉粒体状の廃石膏をII型無水石膏に加熱再生処理するときは、予めバーナ燃焼制御器10にセメントの原材料として有効に利用可能な性状のII型無水石膏を再生処理するのに適した温度設定値として、例えば800℃を設定入力した上で、バーナ8から高温の熱風をキルン本体4内に供給しつつ、反対側の投入部6より廃石膏をキルン本体4内に投入する。投入された廃石膏は、キルン本体4内のキャスター上を流下していく間にバーナ8からの熱風による高温雰囲気に晒され、上記設定温度まで加熱処理されて二水石膏の状態からII型無水石膏に転位していき、ホットホッパ7下端部の排出口9より投入シュート21を介して下位の冷却機19へと順次排出される。
冷却機19のケーシング23内に投入された高温のII型無水石膏は、スクリュー22にて下流の排出口24側へと順次送り出され、その間にジャケット部26内を流れる冷却水にて間接的に冷却されると共に、散水ノズル27から適宜量の冷却水が直接散水されて効率よく冷却処理されていき、比較的取り扱いやすい、例えば300℃程度まで冷却された状態で排出口24より排出され、適宜の搬送手段にて貯蔵ビンへと搬送されて貯蔵される。
このとき、冷却機19のケーシング23内は高温のII型無水石膏への散水に伴って多量の水蒸気が発生するが、この水蒸気はケーシング23内に長く留まったり、或いはケーシング23下流側へはあまり流下することなく、前記散水箇所に近接する投入シュート21を介して、負圧に維持されている上位のキルン本体4側へと素早く導出されていく。
一方、水蒸気の導出先であるキルン本体4側では、内部の静圧を外気圧に対してほぼ同じか、或いは若干負圧の、例えば外気圧比で−10Pa程度に維持されるように排風量を制御しており、冷却機19内の粉体状のII型無水石膏をできるだけ導出(逆流)させることなく水蒸気だけを効果的に導出可能としていると共に、例え冷却機19からの水蒸気量が変動しても、それに見合った過不足のない適当な吸引力にて吸引排気可能としている。
また、投入シュート21より排出されるII型無水石膏は、その外周部に沿って形成した隙間空間Aに導入される外気との間で間接的に熱交換が行われ、この熱交換により冷却機19内に投入されるII型無水石膏の温度は幾分か低下される。そして、上記予冷処理によって冷却機19での冷却効率を向上させることができると共に、冷却機19内での散水量を減らせて発生する水蒸気量を低減でき、導出先であるキルン本体4下流のバグフィルタ13や排風機15等の排気設備への負担軽減が期待できるものとなる。一方、熱交換された外気は約70〜80℃程度に昇温されており、これは前記バーナ8へ燃焼用空気として供給されて無駄なく有効利用される。
なお、冷却機19内に投入される高温のII型無水石膏を冷却するために散水された冷却水の大半は、直ちに蒸発して近接する投入シュート21を介してキルン本体4側へと導出されていくが、必要に応じて散水ノズル27の配置位置よりも下流側のケーシング23後端部に別途脱気ダクトを連結する一方、該脱気ダクトの他端部を排気ダクト12のバグフィルタ13手前側に連結するなどして、ケーシング23内の水蒸気をより導出させやすいようにしてもよい。
また、冷却機19内のII型無水石膏に対する散水量としては、前記したように、II型無水石膏は加水によって容易に二水石膏の状態へは戻らない特性があるため、少なくとも高温のII型無水石膏を取り扱いやすい温度まで確実に冷却処理できるように多少余分に散水しても品質上特に問題はないが、ハンドリング性を考慮すると、散水直後に全て蒸発して冷却機19からII型無水石膏が排出される時点で残留水分が残らないようにするのが好ましく、例えば、予め上記条件に合致した散水量の適正量を試験的に求めておき、それをベースにII型無水石膏の処理量(キルン本体4への二水石膏の投入量、或いはキルン本体4からのII型無水石膏の排出量)に応じて手動或いは自動で散水量を加減調整させるようにしてもよい。
このように、冷却機19内に投入された高温のII型無水石膏に対して直接散水して冷却処理する際、発生する多量の水蒸気を冷却機19内に留まらせることなくキルン本体4側に素早く導出させることができると共に、冷却機19側には別途排気設備を設けることなく、キルン本体4下流のバグフィルタ13や排風機15等の既設の排気設備をそのまま利用できて採用しやすいものとなる。
1…粉粒体の加熱処理装置 2…ロータリーキルン
4…キルン本体 8…バーナ
9…排出口(キルン本体) 10…バーナ燃焼制御器
11…温度センサ 12…排気ダクト
14…メインダンパー 15…排風機
17…静圧センサ 18…静圧/排風量制御器
19…冷却機 20…投入口(冷却機)
21…排出シュート 27…散水ノズル(冷却機)
28…カバー体 A…隙間空間(カバー体)

Claims (2)

  1. 回転自在に傾斜支持したキルン本体の一端側に熱風供給用のバーナを、他端側にキルン本体内の排ガスを吸引排気する排風機を備えた粉粒体の加熱処理装置において、前記キルン本体の下位に加熱処理した高温の粉粒体を冷却処理する冷却機を配設し、該冷却機基端部の投入口とキルン本体下端部の排出口とを投入シュートで連結する一方、冷却機内の少なくとも前記投入口付近に散水ノズルを備え、該散水ノズルからの粉粒体への散水に伴って発生する水蒸気を近接する前記投入シュートを介してキルン本体内に導出させるようにし、前記排風機においてはキルン本体内のバーナ燃焼により発生する排ガス量と前記冷却機から発生する水蒸気量とに見合った排風量にて吸引排気するように構成したことを特徴とする粉粒体の加熱処理装置。
  2. 前記投入シュートの外周部に外気導入用の隙間空間を形成させるようにカバー体で包囲し、前記投入シュートを介して冷却機へ投入する高温の粉粒体を前記カバー体内の隙間空間に導入した外気と熱交換させて冷却機への投入前に予冷処理する一方、熱交換に伴って昇温した外気は前記バーナへ燃焼用空気として供給するように構成したことを特徴とする請求項1記載の粉粒体の加熱処理装置。
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