JP2016089726A - ターボ機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】体格を大型化することなく軸受の放熱性を向上させることができるターボ機械を提供すること。
【解決手段】ターボ機械10は、第1シールプレート12を備える。この第1シールプレート12は、スクロール流路をコンプレッサハウジング18との間に形成するとともに、固定側軸受20とインペラ17との間に配置される。ターボ機械10において、固定側軸受20の固定側外輪26の外周面には固定側軸受ケース21の筒部22が熱的に結合され、固定側外輪26におけるインペラ17に近い端面には、固定側軸受ケース21の係合部24が熱的に結合されている。筒部22及び係合部24を含む固定側軸受ケース21は、モータハウジング11aよりも熱伝導率が高い。
【選択図】図2
【解決手段】ターボ機械10は、第1シールプレート12を備える。この第1シールプレート12は、スクロール流路をコンプレッサハウジング18との間に形成するとともに、固定側軸受20とインペラ17との間に配置される。ターボ機械10において、固定側軸受20の固定側外輪26の外周面には固定側軸受ケース21の筒部22が熱的に結合され、固定側外輪26におけるインペラ17に近い端面には、固定側軸受ケース21の係合部24が熱的に結合されている。筒部22及び係合部24を含む固定側軸受ケース21は、モータハウジング11aよりも熱伝導率が高い。
【選択図】図2
Description
本発明は、軸受ケースとインペラとの間に配置される環状のシールプレートを備えるターボ機械に関する。
空気を圧縮して内燃機関に供給することで、内燃機関の性能(出力や燃費等)を向上させるターボ機械が知られている。このようなターボ機械では、空気を圧縮する圧縮部(コンプレッサ部)は、モータのシャフトによって駆動される。シャフトは軸受を介してターボ機械のモータハウジングに支持されている。
このようなターボ機械では、シャフトの回転に伴い軸受の転動体も転動し、その転動に伴い摩擦熱が発生する。摩擦熱による軸受の劣化(軸受グリースの劣化や、外輪や内輪の金属疲労)を抑制するため、軸受の放熱性を高めることが重要である。軸受の放熱性を高める手段として、例えば、ハウジングを構成する部材に放熱フィンを設け、軸受の熱を放熱フィンから外気に放出することが考えられる。
例えば、特許文献1に開示のターボ機械では、ハウジングを構成する部材であるシールプレートに放熱フィンを設けている。図6に示すように、過給機80のコンプレッサ部81は、インペラ82と、吸入口82aと、ディフューザ82bと、スクロール室82cとを備えている。インペラ82は、回転軸83に固定されている。回転軸83は、軸受ハウジング85に支持された軸受84によって回転可能である。
吸入口82a及びスクロール室82cは、コンプレッサハウジング86に形成されている。ディフューザ82bは、コンプレッサハウジング86とシールプレート87との間に形成されている。シールプレート87は、コンプレッサハウジング86と軸受ハウジング85とを互いに連結させるための円環状の部材である。また、シールプレート87は、軸受84とインペラ82との間に設けられている。
シールプレート87には、ディフューザ82b側の面とは反対側の面に複数のリブ89が放射状に形成されている。複数のリブ89によって、シールプレート87の強度が保たれている。また、リブ89が放熱フィンとして機能し、リブ89の放熱性が高められている。そして、特許文献1の過給機80では、軸受84の熱が、リブ89から外気へと放出可能である。
ところが、ターボ機械は内燃機械とともに、その内燃機関の搭載される空間、例えばエンジンルームに配置される。しかし、エンジンルームは内燃機関からの廃熱によって大気よりも温度が高い。よって、放熱フィンからエンジンルーム内の外気へと軸受の熱を放出しても、その放熱性能は低い。また、特許文献1のように、シールプレート87にリブ89を設けることにより、回転軸83の軸方向に沿ってシールプレート87が大型化し、過給機80の体格が大型化してしまっている。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、体格を大型化することなく軸受の放熱性を向上させることができるターボ機械を提供することにある。
上記問題点を解決するためのターボ機械は、モータハウジングと、前記モータハウジングに収容されたモータと、前記モータハウジングによって外周側から支持されて前記モータのシャフトを回転可能に支持する複数の軸受と、前記シャフトに固定され回転により気体を送り出すインペラと、前記インペラを囲んで設けられるコンプレッサハウジングと、前記インペラを囲む環状の流路を前記コンプレッサハウジングとの間に形成するとともに、前記軸受のうち前記シャフトにおける前記インペラに近い部位を支持する軸受と前記インペラとの間に配置される環状のシールプレートと、を備えるターボ機械であって、前記インペラに近い部位を支持する軸受において、該軸受における外輪の外周面、及び前記外輪における前記インペラに近い端面には、前記モータハウジングよりも熱伝導率の高い伝熱部材が熱的に結合し、該伝熱部材は前記シールプレートと熱的に結合していることを要旨とする。
これによれば、シャフトの回転を支持する軸受では熱が発生する。このとき、シャフトにおけるインペラに近い部位を支持した軸受では、該軸受で発生した熱は、外輪から伝熱部材及びモータハウジングに伝わる可能性がある。しかし、伝熱部材の熱伝導率は、モータハウジングの熱伝導率より大きく、しかも伝熱部材はシールプレートと熱的に結合されている。シールプレートはインペラの回転によってコンプレッサハウジング内に吸入される気体と熱交換しており、ターボ機械周辺の外気より低温である。そして、伝熱部材は熱伝導率が高いことから、軸受で発生した熱は、外輪を介して、伝熱部材からシールプレートへと伝わり、流路を流れる気体へ放出される。その結果、軸受の放熱性が高められる。そして、伝熱部材の材質を熱伝導率の高いものとしただけで軸受の放熱性を高めており、シールプレートに放熱フィンを設ける必要がない。よって、シールプレートに放熱フィンを設ける場合と比べると、ターボ機械の体格を小型化することができる。
また、ターボ機械について、前記インペラに近い部位を支持する前記軸受は、前記モータハウジング及び前記シールプレートの少なくとも一方により支持された軸受ケースの内部に保持されており、前記軸受ケースは、前記軸受の外周面を支持する筒部と、前記軸受における前記インペラに近い端面に係合する係合部とを含み、前記伝熱部材は前記軸受ケースであり、前記外輪の外周面に対し前記筒部が熱的に結合し、前記外輪における前記インペラに近い端面に対し前記係合部が熱的に結合する。
これによれば、軸受ケースによって軸受を保持し、その軸受ケースを伝熱部材としてシールプレートと熱的に結合させることで、軸受で発生した熱を、軸受ケースからシールプレートに伝えることができる。ここで、シールプレートは、ターボ機械のハウジングを構成する部材であり、例えば、アルミニウムで形成される場合が多く、軸受の保持には不向きな場合が多い。このため、伝熱部材をシールプレートと別体の軸受ケースとすることで、軸受ケースで軸受を保持しつつ、熱伝導率をモータハウジングより高め、軸受の放熱性を高める構成を実施しやすくなる。
また、ターボ機械について、前記軸受ケースは、前記筒部における前記インペラに近い端面から外方へ突出するフランジを含み、前記フランジと前記シールプレートとは固定部材で一体化されているのが好ましい。
これによれば、シャフトの軸方向に沿った軸受の移動を規制するため、軸受ケースはシールプレートに固定される。この固定のため、軸受ケースにはフランジが形成される。このフランジによって、軸受ケースとシールプレートとを熱的に結合した面積が広がり、軸受ケースからシールプレートへの伝熱性を高めることができる。
本発明によれば、体格を大型化することなく軸受の放熱性を向上させることができる。
以下、ターボ機械を具体化した一実施形態を図1〜図2にしたがって説明する。本実施形態のターボ機械は、車両のエンジンルームにエンジンとともに搭載される。
図1に示すように、ターボ機械10のハウジング11は、アルミニウム製及び筒状のモータハウジング11aを備える。モータハウジング11aの軸方向一端には、円環状及び板状の第1シールプレート12が固定され、モータハウジング11aの軸方向他端には、円環状及び板状の第2シールプレート13が固定されている。第1シールプレート12及び第2シールプレート13はアルミニウム製である。ハウジング11は、モータハウジング11aと、第1シールプレート12と、第2シールプレート13とで囲まれたモータ収容空間Sを備える。モータ収容空間SにはモータMが収容されている。モータ収容空間Sは、第1シールプレート12と第2シールプレート13によってシールされている。
図1に示すように、ターボ機械10のハウジング11は、アルミニウム製及び筒状のモータハウジング11aを備える。モータハウジング11aの軸方向一端には、円環状及び板状の第1シールプレート12が固定され、モータハウジング11aの軸方向他端には、円環状及び板状の第2シールプレート13が固定されている。第1シールプレート12及び第2シールプレート13はアルミニウム製である。ハウジング11は、モータハウジング11aと、第1シールプレート12と、第2シールプレート13とで囲まれたモータ収容空間Sを備える。モータ収容空間SにはモータMが収容されている。モータ収容空間Sは、第1シールプレート12と第2シールプレート13によってシールされている。
また、モータハウジング11aは、第1シールプレート12に臨む端部に軸受支持部14を備える。軸受支持部14には、モータ収容空間Sに連通する開口部14aが形成されている。また、モータハウジング11aは、第1シールプレート12に臨む端部に収容凹部14bを備える。収容凹部14bは、開口部14aを円形状に取り囲む。さらに、モータハウジング11aは、収容凹部14bの内底面に雌ねじ部12cを複数備える。
モータハウジング11aの軸受支持部14には固定側軸受20が支持されている。また、モータハウジング11aの第2シールプレート13には可動側軸受30が支持されている。そして、モータMのシャフトMaは、軸方向の一端側が固定側軸受20によって回転可能に支持されている。モータMのシャフトMaは、軸方向の他端側が可動側軸受30によって回転可能に支持されている。すなわち、モータMのシャフトMaは、複数の軸受20,30によって回転可能に支持されている。
シャフトMaにおける第1シールプレート12からの突出端部にはインペラ17が固定されている。第1シールプレート12にはコンプレッサハウジング18が取り付けられている。コンプレッサハウジング18には、気体を吸入するための吸気口18aが設けられている。コンプレッサハウジング18と第1シールプレート12との間には、インペラ17を中心として渦巻状に形成された流路としてのスクロール流路18bが形成されている。そして、吸気口18aからコンプレッサハウジング18に吸入された気体は、インペラ17の回転によってスクロール流路18bに送り出され、図示しないエンジンに供給される。このため、第1シールプレート12には、エンジンに供給される前にスクロール流路18bを流れる気体と接触する。なお、スクロール流路18bを流れる気体は、車両の外側の空気であり、その温度は大気温である。このため、第1シールプレート12は、空気との熱交換により、比較的低温である。
可動側軸受30は、ハウジング11の第2シールプレート13側に設けられた可動側軸受ケース31の内部に収納されている。すなわち、可動側軸受30は、可動側軸受ケース31を介して第2シールプレート13に支持されている。可動側軸受ケース31は、円筒状の筒部31aと、この筒部31aの軸方向両端部のうちハウジング11の外に突出した端部に一体のフランジ31bとを有する。筒部31aは、第2シールプレート13を貫通し、かつモータハウジング11aの軸方向他端部に挿入されている。そして、可動側軸受ケース31の筒部31aには、シャフトMaが挿通されている。
フランジ31bは、筒部31aの径方向に沿って外に広がる円盤状である。そして、フランジ31bを貫通したボルト32をモータハウジング11aの第2シールプレート13側に螺合することによって、可動側軸受ケース31はモータハウジング11aに締結されている。なお、ハウジング11は、第2シールプレート13に固定されたカバー19を備える。カバー19は、可動側軸受ケース31のフランジ31b側の開口を閉塞している。
筒部31aに挿通されたシャフトMaは、可動側軸受30によって回転可能に支持されている。可動側軸受30は、シャフトMaと一体回転するように嵌合された可動側内輪36と、筒部31aに対し、その軸方向へ移動可能な可動側外輪33と、可動側内輪36と可動側外輪33の間に介在する転動体34とを有する。可動側軸受ケース31内には、円環状の回り止め部材35が収納されている。回り止め部材35は、可動側外輪33の軸方向両端面のうち、カバー19に近い端面に係合し、可動側外輪33の回転を止めている。
可動側軸受ケース31の内部には予圧ばね37が収納されている。この予圧ばね37の軸方向一端は、回り止め部材35を介して可動側外輪33に当接し、予圧ばね37の軸方向他端はカバー19の内面に当接している。予圧ばね37は、軸方向に圧縮された状態で回り止め部材35とカバー19との間に配置されている。そして、可動側外輪33には、圧縮された予圧ばね37の原形状へ復帰しようとする力によって荷重が加えられている。予圧ばね37によって可動側外輪33に加えられる荷重は、シャフトMaの軸方向に沿って、可動側軸受30側から固定側軸受20側へ向けた荷重である。
図2に示すように、固定側軸受20は、ハウジング11の第1シールプレート12側に設けられた固定側軸受ケース21の内部に収納されている。すなわち、固定側軸受20は、固定側軸受ケース21を介して軸受支持部14及び第1シールプレート12に支持されている。固定側軸受ケース21は鉄製であり、アルミニウム製のモータハウジング11a及び第1シールプレート12よりも熱伝導率が高い。また、固定側軸受ケース21は、円筒状の筒部22と、この筒部22の軸方向両端部のうち第1シールプレート12に近い端部に一体のフランジ23とを有する。フランジ23は、筒部22の径方向に沿って外に広がる円盤状である。さらに、固定側軸受ケース21は、筒部22の軸方向両端部のうち第1シールプレート12に近い端部に一体の係合部24を有する。係合部24は、筒部22の径方向に沿って内に広がる円環状である。フランジ23において第1シールプレート12に対向する面と、係合部24において第1シールプレート12に対向する面は面一である。筒部22は、軸受支持部14の開口部14aに挿入されている。そして、固定側軸受ケース21の筒部22には、シャフトMaが挿通されている。
固定側軸受ケース21は、複数の挿通孔23bをフランジ23に有し、複数の挿通孔23bは、フランジ23の周方向へ等間隔おきに配置されている。そして、固定側軸受ケース21の筒部22は、軸受支持部14の開口部14aに挿入されているとともに、フランジ23が収容凹部14bに収容されている。また、フランジ23の各挿通孔23bに挿通された、固定部材としてのボルト29が、軸受支持部14の雌ねじ部12cに螺合され、固定側軸受ケース21が軸受支持部14に固定されている。フランジ23は第1シールプレート12への当接面23aを有する。当接面23aは平坦面状であり、当接面23aの全面が第1シールプレート12に当接し、熱的に結合されている。
固定側軸受ケース21に挿通されたシャフトMaは、固定側軸受20によって回転可能に支持されている。本実施形態では、固定側軸受20が、シャフトMaにおけるインペラ17に近い部位を支持する軸受を構成している。固定側軸受20は、シャフトMaと一体回転するように嵌合された固定側内輪25と、固定側軸受ケース21に対し、軸方向へ移動不可能に嵌合された固定側外輪26と、固定側内輪25と固定側外輪26の間に介在する転動体27とを有する。固定側内輪25及び固定側外輪26は鉄製である。
固定側外輪26は、固定側軸受ケース21の係合部24に軸方向の端面が係合しており、係合部24よりインペラ17側への移動が規制されている。固定側外輪26において、インペラ17に近い端面は係合部24と面接触しており、固定側外輪26と係合部24は熱的に結合されている。
また、固定側外輪26は外周面が固定側軸受ケース21の筒部22に嵌合されている。よって、固定側軸受ケース21は、固定側軸受20の外周面を支持する筒部22を備える。固定側外輪26は、筒部22に保持され、固定側外輪26の軸方向及び径方向への移動が規制されている。また、固定側外輪26の外周面は、筒部22の内周面に面接触し、熱的に結合されている。よって、本実施形態では、固定側軸受ケース21が、固定側外輪26の外周面及びインペラ17に近い端面と熱的に結合された伝熱部材を構成している。
そして、予圧ばね37によって可動側外輪33に加えられた荷重は、可動側軸受30の転動体34、及び可動側内輪36を介してシャフトMaに伝わり、そのシャフトMaを介して固定側軸受20に伝わる。その結果、予圧ばね37によって固定側軸受20が予圧されている。
次に、ターボ機械10の作用を記載する。
ターボ機械10では、モータMによってシャフトMaが回転し、インペラ17が回転する。そして、空気が吸気口18aからコンプレッサハウジング18に吸入され、さらに、圧縮された空気は、スクロール流路18bを通過してエンジンに供給される。このため、スクロール流路18bに面する第1シールプレート12は、空気との熱交換により冷やされている。
ターボ機械10では、モータMによってシャフトMaが回転し、インペラ17が回転する。そして、空気が吸気口18aからコンプレッサハウジング18に吸入され、さらに、圧縮された空気は、スクロール流路18bを通過してエンジンに供給される。このため、スクロール流路18bに面する第1シールプレート12は、空気との熱交換により冷やされている。
シャフトMaは、固定側軸受20及び可動側軸受30によって支持されている。そして、固定側軸受20では、転動体27の回転によって、固定側内輪25及び固定側外輪26には摩擦熱が発生する。固定側内輪25で発生した熱は転動体27を介して固定側外輪26に伝わり、転動体27で発生した熱は固定側外輪26に伝わる。固定側外輪26に伝わった熱は、固定側軸受ケース21の筒部22に伝わる。このとき、固定側軸受ケース21と熱的に結合されているのは、第1シールプレート12とモータハウジング11aであるが、第1シールプレート12は空気との熱交換によって、モータハウジング11aより冷やされている。このため、筒部22の熱はフランジ23から第1シールプレート12に伝わる。そして、固定側軸受ケース21から第1シールプレート12に伝わった熱は、スクロール流路18bを通過する空気に放出される。熱を放出されたスクロール流路18bを通過する空気は、エンジンに供給される前に、図示しないインタークーラなどの冷却機構により十分に冷却される。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)固定側軸受ケース21を鉄製とし、固定側軸受ケース21の熱伝導率を、アルミニウム製のモータハウジング11aの熱伝導率より大きくした。このため、固定側軸受ケース21に伝わった熱は、空気によって冷やされた第1シールプレート12へと優先的に伝わり、第1シールプレート12からスクロール流路18bを通過する空気に放出することができる。その結果、固定側軸受20の放熱性を高めることができる。よって、固定側軸受20の放熱性を高めるために、第1シールプレート12に放熱フィンを設ける必要がなくなり、第1シールプレート12を板状とすることができる。その結果として、第1シールプレート12の外周側に放熱フィンを設けた場合と比べるとハウジング11を小型化し、ターボ機械10の体格を小型化することができる。また、第1シールプレート12を板状とすることができるため、放熱フィンを設けた場合と比べると、インペラ17と固定側軸受20との距離を近付けることができ、その結果として、固定側軸受20の変形を抑制できるとともに、シャフトMaとの共振も抑えることができる。
(1)固定側軸受ケース21を鉄製とし、固定側軸受ケース21の熱伝導率を、アルミニウム製のモータハウジング11aの熱伝導率より大きくした。このため、固定側軸受ケース21に伝わった熱は、空気によって冷やされた第1シールプレート12へと優先的に伝わり、第1シールプレート12からスクロール流路18bを通過する空気に放出することができる。その結果、固定側軸受20の放熱性を高めることができる。よって、固定側軸受20の放熱性を高めるために、第1シールプレート12に放熱フィンを設ける必要がなくなり、第1シールプレート12を板状とすることができる。その結果として、第1シールプレート12の外周側に放熱フィンを設けた場合と比べるとハウジング11を小型化し、ターボ機械10の体格を小型化することができる。また、第1シールプレート12を板状とすることができるため、放熱フィンを設けた場合と比べると、インペラ17と固定側軸受20との距離を近付けることができ、その結果として、固定側軸受20の変形を抑制できるとともに、シャフトMaとの共振も抑えることができる。
(2)固定側軸受20で発生した熱は、固定側軸受ケース21を介して第1シールプレート12に伝わる。そして、第1シールプレート12の熱は、エンジンルームではなく、車両の外から吸入された空気に放出される。よって、例えば、第1シールプレート12の熱を、エンジンルーム内の空気に放出する場合と比べて、放熱性を高めることができる。
(3)固定側軸受ケース21は、固定側軸受20を保持するため、鉄製であるのが好ましい。その一方で、第1シールプレート12は、ハウジング11を構成するため、アルミニウム製であり、固定側軸受20の保持には不向きな場合が多い。しかし、固定側軸受ケース21と第1シールプレート12を別体とすることで、それぞれを別材料で形成し、固定側軸受20を固定側軸受ケース21で好適に保持しつつ、その固定側軸受ケース21の熱伝導率を高めた構成を実施することができる。
(4)固定側軸受ケース21はフランジ23を備え、このフランジ23は、第1シールプレート12への当接面23aを備える。そして、当接面23aは平坦面状であり、当接面23aの全面が第1シールプレート12に当接している。よって、固定側軸受ケース21に伝わった熱を、フランジ23を介して第1シールプレート12に効率良く伝えることができる。
(5)固定側軸受ケース21をボルト29によって第1シールプレート12に固定するために、固定側軸受ケース21は挿通孔23bを形成したフランジ23を備える。そして、このフランジ23の当接面23aが第1シールプレート12に当接している。よって、固定側軸受ケース21を第1シールプレート12に固定するためのフランジ23を利用して、固定側軸受20の熱を固定側軸受ケース21を介して第1シールプレート12に効率良く伝えることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図3に示すように、第1シールプレート12に、モータ収容空間Sに向けて突出し、かつ軸受支持部14の開口部14aに挿入された嵌合筒部12bを設け、その嵌合筒部12bに固定側軸受20の固定側外輪26を嵌合する。そして、嵌合筒部12bを含む第1シールプレート12を鉄製とし、固定側外輪26の外周面に接触した嵌合筒部12b、及び固定側外輪26におけるインペラ17に近い端面に接触した第1シールプレート12の熱伝導率を、モータハウジング11aの熱伝導率より大きくしてもよい。すなわち、第1シールプレート12を鉄製とする。このように構成すると、例えば、嵌合筒部12bと第1シールプレート12とを別体として両者を当接させた場合と比べると、嵌合筒部12bから第1シールプレート12への伝熱性を高めることができる。
○ 図3に示すように、第1シールプレート12に、モータ収容空間Sに向けて突出し、かつ軸受支持部14の開口部14aに挿入された嵌合筒部12bを設け、その嵌合筒部12bに固定側軸受20の固定側外輪26を嵌合する。そして、嵌合筒部12bを含む第1シールプレート12を鉄製とし、固定側外輪26の外周面に接触した嵌合筒部12b、及び固定側外輪26におけるインペラ17に近い端面に接触した第1シールプレート12の熱伝導率を、モータハウジング11aの熱伝導率より大きくしてもよい。すなわち、第1シールプレート12を鉄製とする。このように構成すると、例えば、嵌合筒部12bと第1シールプレート12とを別体として両者を当接させた場合と比べると、嵌合筒部12bから第1シールプレート12への伝熱性を高めることができる。
○ 図4に示すように、固定側軸受ケース21における係合部24を削除し、固定側軸受20全体を実施形態よりも第1シールプレート12に近付けて配置し、固定側外輪26におけるインペラ17に近い端面を第1シールプレート12に直接当接させてもよい。このように構成すると、固定側軸受20の熱を固定側軸受ケース21だけではなく、固定側外輪26から第1シールプレート12へ直接伝えることができる。
○ 図5に示すように、モータハウジング11aの軸受支持部14を削除し、第1シールプレート12に固定側軸受ケース21を固定することにより、固定側軸受20を支持する構成としてもよい。このように構成すると、モータハウジング11aの構成を簡素化することができる。
○ 固定側軸受ケース21を第1シールプレート12に固定する固定部材はボルト29でなくてもよく、ブラインドリベットやボルトとナットであってもよい。
○ 固定側軸受ケース21においてフランジ23は無く、筒部22だけの構成としてもよい。
○ 固定側軸受ケース21においてフランジ23は無く、筒部22だけの構成としてもよい。
○ 固定側軸受ケース21は、モータハウジング11aや第1シールプレート12より熱伝導率が大きい材料であれば、鉄以外で形成されていてもよく、例えば銅で形成されていてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記シールプレートには前記軸受を保持する嵌合筒部が一体形成されているターボ機械。
(イ)前記シールプレートには前記軸受を保持する嵌合筒部が一体形成されているターボ機械。
(ロ)前記外輪における前記インペラに近い端面を前記シールプレートに直接接触させたターボ機械。
M…モータ、Ma…シャフト、10…ターボ機械、11a…モータハウジング、12…第1シールプレート、17…インペラ、18…コンプレッサハウジング、18b…スクロール流路、20…インペラに近い部位を支持する軸受としての固定側軸受、21…伝熱部材としての固定側軸受ケース、22…筒部、23…フランジ、24…係合部、26…固定側外輪、29…固定部材としてのボルト、30…軸受としての可動側軸受。
Claims (3)
- モータハウジングと、
前記モータハウジングに収容されたモータと、
前記モータハウジングによって外周側から支持されて前記モータのシャフトを回転可能に支持する複数の軸受と、
前記シャフトに固定され回転により気体を送り出すインペラと、
前記インペラを囲んで設けられるコンプレッサハウジングと、
前記インペラを囲む環状の流路を前記コンプレッサハウジングとの間に形成するとともに、前記軸受のうち前記シャフトにおける前記インペラに近い部位を支持する軸受と前記インペラとの間に配置される環状のシールプレートと、を備えるターボ機械であって、
前記インペラに近い部位を支持する軸受において、該軸受における外輪の外周面、及び前記外輪における前記インペラに近い端面には、前記モータハウジングよりも熱伝導率の高い伝熱部材が熱的に結合し、該伝熱部材は前記シールプレートと熱的に結合していることを特徴とするターボ機械。 - 前記インペラに近い部位を支持する前記軸受は、前記モータハウジング及び前記シールプレートの少なくとも一方により支持された軸受ケースの内部に保持されており、前記軸受ケースは、前記軸受の外周面を支持する筒部と、前記軸受における前記インペラに近い端面に係合する係合部とを含み、前記伝熱部材は前記軸受ケースであり、前記外輪の外周面に対し前記筒部が熱的に結合し、前記外輪における前記インペラに近い端面に対し前記係合部が熱的に結合する請求項1に記載のターボ機械。
- 前記軸受ケースは、前記筒部における前記インペラに近い端面から外方へ突出するフランジを含み、前記フランジと前記シールプレートとは固定部材で一体化されている請求項2に記載のターボ機械。
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