JP2016089735A - ターボチャージャーの軸受ハウジング - Google Patents

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Maki Aoki
マキ 青木
覚 神原
Satoru Kanbara
覚 神原
寿季 黒木
Toshiki Kuroki
寿季 黒木
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【課題】軸受ハウジングとボルトにかかる局部応力を低減することができるターボチャージャーの軸受ハウジングを提供する。【解決手段】タービンホイール40とコンプレッサホイール30とを連結したシャフト20を回動可能に支持するターボチャージャー10の軸受ハウジング100であって、タービン側ハウジング120と、タービン側ハウジング120とは熱膨張率の異なる材料からなるコンプレッサ側ハウジング110と、タービン側ハウジング120及びコンプレッサ側ハウジング110のそれぞれの対向面に形成されたボルト挿通穴(貫通孔121a、雌ねじ穴111e)と、雌ねじ穴111eに形成された切欠き部111fと、を備え、切欠き部111fは、雌ねじ穴111eの前記対向面側の開口端において、周方向に亘って切り欠かれて形成される。【選択図】図11

Description

本発明は、内燃機関に設けられるターボチャージャーの軸受ハウジングの技術に関する。
従来、内燃機関に設けられるターボチャージャーの軸受ハウジングの技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1に記載のターボチャージャーの軸受ハウジングは、排気ガスによって駆動されるタービンホイールと、吸入空気を圧縮するコンプレッサホイールと、を連結するシャフトを回転可能に支持している。この軸受ハウジングは、タービンホイール側に配置されるタービン側ハウジングと、コンプレッサホイール側に配置されるコンプレッサ側ハウジングと、からなる2分割構造を有している。
特許文献1に記載の軸受ハウジングにおいて、タービン側ハウジングは鉄系材料、コンプレッサ側ハウジングはアルミニウム系材料で形成され、両者はボルトにより固定されている。タービンホイールにはエンジンのシリンダ内で燃焼した後の高温の空気(排気)が供給されるため、タービン側ハウジングは熱に強い鉄系の材料で形成される。一方、比較的低温雰囲気に位置するコンプレッサ側ハウジングには、軽量化や加工性の向上を図るため、鉄系材料よりも比較的熱に弱いアルミニウム系材料を用いることができる。
しかし、異なる材料をボルトで固定すると、熱膨張差によりハウジングとボルトに局部応力がかかり、この局部応力によりボルトの緩みや軸受ハウジングとボルトの損傷が発生する可能性があるという問題があった。
特開2013−209932号公報
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、軸受ハウジングとボルトにかかる局部応力を低減することができるターボチャージャーの軸受ハウジングを提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、タービンホイールとコンプレッサホイールとを連結したシャフトを回動可能に支持するターボチャージャーの軸受ハウジングであって、前記タービンホイール側に配置されるタービン側ハウジングと、前記コンプレッサホイール側に配置されると共に、前記タービン側ハウジングとは熱膨張率の異なる材料からなるコンプレッサ側ハウジングと、前記タービン側ハウジング及び前記コンプレッサ側ハウジングのそれぞれの対向面に形成された、該タービン側ハウジングと該コンプレッサ側ハウジングとを互いに固定するボルトが挿通されるボルト挿通穴と、前記タービン側ハウジングのボルト挿通穴及び前記コンプレッサ側ハウジングのボルト挿通穴のうち少なくとも一方に形成された切欠き部と、を備え、前記切欠き部は、前記タービン側ハウジングのボルト挿通穴の前記対向面側の開口端及び/又は前記コンプレッサ側ハウジングのボルト挿通穴の前記対向面側の開口端において、周方向に亘って切り欠かれて形成されるものである。
請求項2においては、前記コンプレッサ側ハウジングは、前記タービン側ハウジングよりも熱膨張率の大きい材料からなり、前記切欠き部は、前記コンプレッサ側ハウジングのボルト挿通穴に形成されるものである。
請求項3においては、前記切欠き部が、前記ボルト挿通穴の前記対向面側の開口端に向かって内径が漸増するテーパー形状に形成されるものである。
請求項4においては、前記コンプレッサ側ハウジングのボルト挿通穴が雌ねじ穴であるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、軸受ハウジングとボルトにかかる局部応力を低減することができる。
請求項2においては、コンプレッサ側ハウジングとボルトにかかる局部応力を低減することができる。
請求項3においては、切欠き部の角に当たったボルトの一部分及びボルトに当たった切欠き部の角の部分に応力が集中することを防止することができる。
請求項4においては、コンプレッサ側ハウジングの雌ねじ穴とボルトにかかる局部応力を低減することができる。
本発明の一実施形態に係る軸受ハウジングを具備するターボチャージャーの構成を示した側面断面図。 本発明の一実施形態に係る軸受ハウジングを示した斜視図。 コンプレッサ側ハウジングを示した斜視図。 (a)同じく、正面図。(b)同じく、底面図。 (a)同じく、左側面図。(b)図4(a)におけるA−A断面を示した図。 タービン側ハウジングを示した斜視図。 (a)同じく、正面図。(b)同じく、左側面図。 同じく、背面図。 軸受ハウジングを示した正面図。 図9におけるB−B断面を示した図。 図9におけるC−C断面を示した図。 図11における領域Dの部分拡大図。 他の実施形態に係る軸受ハウジングの部分拡大図。 他の実施形態に係る軸受ハウジングの部分拡大図。 他の実施形態に係る軸受ハウジングの断面図。
以下では、図中の矢印U、矢印D、矢印F、矢印B、矢印L及び矢印Rで示した方向を、それぞれ上方向、下方向、前方向、後方向、左方向及び右方向と定義して説明を行う。
まず、図1を用いて、ターボチャージャー10の構成の概要について説明する。
ターボチャージャー10は、主としてシャフト20、コンプレッサホイール30、タービンホイール40、軸受ハウジング100、コンプレッサハウジング60、タービンハウジング70、すべり軸受80、カラーターボシール81、スラスト軸受82及びリテーナーシール83を具備する。
シャフト20は、その長手方向を前後方向に向けて配置される。シャフト20の一端(後端)にはコンプレッサホイール30が固定され、シャフト20の他端(前端)にはタービンホイール40が固定される。このようにして、シャフト20はコンプレッサホイール30とタービンホイール40とを連結する。シャフト20は鉄鋼材料により形成される。
軸受ハウジング100は、シャフト20を回動可能に支持するものである。当該シャフト20は、軸受ハウジング100を前後方向に貫通するようにして配置され、コンプレッサホイール30は軸受ハウジング100の後方に、タービンホイール40は軸受ハウジング100の前方に、それぞれ配置される。
コンプレッサハウジング60は、コンプレッサホイール30を内包するものである。コンプレッサハウジング60は、軸受ハウジング100の後部に固定され、コンプレッサホイール30を覆うように形成される。
タービンハウジング70は、タービンホイール40を内包するものである。タービンハウジング70は、軸受ハウジング100の前部に固定され、タービンホイール40を覆うように形成される。
すべり軸受80は、シャフト20と軸受ハウジング100との間に介装され、当該シャフト20を滑らかに回動させるためのものである。すべり軸受80は銅系材料により形成される。
カラーターボシール81は、すべり軸受80の後方においてシャフト20に挿通される。スラスト軸受82はすべり軸受80の後方においてカラーターボシール81に外嵌され、リテーナーシール83はスラスト軸受82の後方においてカラーターボシール81に外嵌される。
次に、図2から図12までを用いて、軸受ハウジング100の構成について説明する。
軸受ハウジング100は、主としてコンプレッサ側ハウジング110、タービン側ハウジング120及び金属ガスケット130を具備する。コンプレッサ側ハウジング110とタービン側ハウジング120とを前後方向に並べて固定することで、軸受ハウジング100が構成される。
図2から図5までに示すコンプレッサ側ハウジング110は、軸受ハウジング100のうちコンプレッサホイール30側の部分を構成する部材である。コンプレッサ側ハウジング110は、主として本体部111及びフランジ部112を具備する。
本体部111は、その軸線を前後方向に向けた略円柱状に形成された部分である。本体部111の下部には、上下方向に垂直な平面である下面(底面)が形成される。本体部111には、軸受部111a、ヒートシンク部111b、冷却水路111c、潤滑油路111d、雌ねじ穴111e及び切欠き部111fが形成される。
軸受部111aは、シャフト20を回動可能に支持する部分である。軸受部111aは、本体部111を前後方向に貫通するように形成された貫通孔により構成される。
ヒートシンク部111bは、コンプレッサ側ハウジング110に伝達された熱を放出するための部分である。ヒートシンク部111bは、本体部111の外周面(より詳細には、本体部111の前後面及び当該本体部111の下部に形成された底面以外の面)に形成される。ヒートシンク部111bは、本体部111の外周面に、複数の平板状(フィン状)の部分を並べるようにして形成される。
冷却水路111cは、軸受ハウジング100を冷却するための冷却水を軸受ハウジング100内に供給するための部分である。冷却水路111c内に冷却水を流通させることで、軸受ハウジング100の温度が上昇するのを効果的に抑制することができる。
潤滑油路111dは、軸受ハウジング100とシャフト20との摺動部を潤滑するための潤滑油を当該軸受ハウジング100内に供給するためのものである。潤滑油路111dは、軸受部111aと本体部111の上面とを連通し、さらに軸受部111aと本体部111の底面とを連通するように形成される。潤滑油路111d内に潤滑油を流通させることで、すべり軸受80の振動を減衰し、さらにすべり軸受80とシャフト20とを滑らかに相対回転させることができる。
雌ねじ穴111e及び切欠き部111fは、コンプレッサ側ハウジング110とタービン側ハウジング120との固定に係る部分である。なお、雌ねじ穴111e及び切欠き部111fの構成についての詳細な説明は後述する。
フランジ部112は、その板面を前後方向に向けた略円板状に形成された部分である。フランジ部112は、本体部111の後端部外周に当該本体部111と一体的に形成される。
このように構成されたコンプレッサ側ハウジング110は、後述するタービン側ハウジング120とは熱膨張率の異なる材料から形成される。具体的には、コンプレッサ側ハウジング110は、アルミダイキャスト(アルミニウム系材料を用いたダイキャスト)により形成される。
図1及び図2、並びに図6から図8までに示すタービン側ハウジング120は、軸受ハウジング100のうちタービンホイール40側の部分を構成する部材である。タービン側ハウジング120は、主としてフランジ部121及び肉厚部122を具備する。
フランジ部121は、その板面を前後方向に向けた略円板状に形成された部分である。フランジ部121には、貫通孔121a及び座ぐり121bが形成される。
貫通孔121a及び座ぐり121bは、コンプレッサ側ハウジング110とタービン側ハウジング120との固定に係る部分である。なお、貫通孔121a及び座ぐり121bの構成についての詳細な説明は後述する。
肉厚部122は、略円板状に形成されたフランジ部121の中央部の板厚が、他の部分の板厚よりも厚くなるように形成された部分である。より詳細には、肉厚部122はその軸線を前後方向に向けた略円柱状に形成され、フランジ部121の前面から前方へと突出するように形成される。当該肉厚部122は、フランジ部121と一体的に形成される。肉厚部122には貫通孔122aが形成される。
貫通孔122aは、タービン側ハウジング120の肉厚部122を前後方向に貫通するように形成される。
このように構成されたタービン側ハウジング120は、ステンレス鋼を用いた板金加工により形成される。
上述の如く構成されたコンプレッサ側ハウジング110及びタービン側ハウジング120は、コンプレッサ側ハウジング110の前面とタービン側ハウジング120の後面とを対向させた状態でボルトbにより固定されている(図2及び図11参照)。これによって、軸受ハウジング100が形成される。
この際、コンプレッサ側ハウジング110とタービン側ハウジング120との間には、金属製のガスケットである金属ガスケット130が介装される。これによって、当該コンプレッサ側ハウジング110とタービン側ハウジング120と間の液密性が保たれる。
また、軸受ハウジング100のコンプレッサ側ハウジング110に形成される軸受部111a内にはすべり軸受80が挿入され、さらに当該すべり軸受80内にシャフト20が挿入される。このようにして、すべり軸受80はシャフト20と軸受ハウジング100(より詳細には軸受部111a)との間に介装される。
このように構成された軸受ハウジング100を具備するターボチャージャー10において、タービンホイール40がエンジンの排気によって回転すると、高温の排気によって軸受ハウジング100の温度も高温となる。この際、軸受ハウジング100の中でも排気によって回転するタービンホイール40に近い部分、すなわちタービン側ハウジング120の温度が特に高温となる。本実施形態のタービン側ハウジング120はステンレス鋼を用いて形成されているため熱に強く、エンジンの排気による高温に耐えることができる。
また、軸受ハウジング100のうちタービンホイール40に近い部分をステンレス鋼で形成されたタービン側ハウジング120で構成することで、当該タービン側ハウジング120において排気による熱を遮断(遮熱)し、コンプレッサ側ハウジング110へ熱を伝わり難くすることができる。さらに本実施形態の如くコンプレッサ側ハウジング110とタービン側ハウジング120との間に金属ガスケット130を介装することで、当該金属ガスケット130においても遮熱することができ、よりコンプレッサ側ハウジング110へ熱を伝わり難くすることができる。
また、軸受ハウジング100の中でもタービンホイール40から遠い部分、すなわちコンプレッサ側ハウジング110は、タービン側ハウジング120による遮熱作用もあるため、当該タービン側ハウジング120よりも高温になり難い。従って、本実施形態の如く、コンプレッサ側ハウジング110をステンレス鋼よりも比較的熱に弱いアルミニウム系材料を用いて形成することができる。これによって、軸受ハウジング100の軽量化や加工性の向上を図ることができる。
さらに、コンプレッサ側ハウジング110には、熱を放出し易くするためのヒートシンク部111bが形成されているため、当該コンプレッサ側ハウジング110(ひいては、軸受ハウジング100)の温度の上昇をより効果的に抑制することができる。
次に、図2から図4、及び図6から図12を用いて、コンプレッサ側ハウジング110とタービン側ハウジング120との固定に係る構成について説明する。
コンプレッサ側ハウジング110とタービン側ハウジング120とは、コンプレッサ側ハウジング110の前面とタービン側ハウジング120の後面とが対向した状態でボルトbにより固定されている。
上述したように、コンプレッサ側ハウジング110の本体部111には、雌ねじ穴111e及び切欠き部111fが形成される。
図3及び図11に示す雌ねじ穴111eは、コンプレッサ側ハウジング110とタービン側ハウジング120とを固定するボルトbを締め付けるための部分である。雌ねじ穴111eは、コンプレッサ側ハウジング110の本体部111の前面に開口を有し、後方向へ延びるように形成される。雌ねじ穴111eは、本体部111に4つ形成される。雌ねじ穴111eは、軸受部111aの同心円上に、周方向に等間隔に設けられる。
図11及び図12に示す切欠き部111fは、雌ねじ穴111eのコンプレッサ側ハウジング110とタービン側ハウジング120との対向面側(以下、単に対向面側ともいう)の開口端に形成される。切欠き部111fは、当該開口端において、周方向に亘って切り欠かれて形成される。切欠き部111fは、雌ねじ穴111eの対向面側の開口端に向かって(すなわち、前方向へ向かって)内径が漸増するテーパー形状に形成される。
タービン側ハウジング120のフランジ部121には、貫通孔121a及び座ぐり121bが形成される。
図6及び図11に示す貫通孔121aは、コンプレッサ側ハウジング110とタービン側ハウジング120とを固定する(雌ねじ穴111eに締め付けられる)ボルトbを挿入するための部分である。貫通孔121aは、タービン側ハウジング120の前面と後面を貫くように形成される。貫通孔121aは、タービン側ハウジング120のフランジ部121においてコンプレッサ側ハウジング110の雌ねじ穴111eに対応する位置に形成される。
図6及び図11に示す座ぐり121bは、ボルトbの頭部がタービン側ハウジング120の前面から突出しないようにするための部分である。座ぐり121bは、貫通孔121aよりも大径に切り欠かれて形成され、コンプレッサ側ハウジング110の前面から前後略中央部までの深さを有している。座ぐり121bは、貫通孔121aの前側(対向面側とは反対側)の開口端に形成される。
ボルトbは、前方向から後方向へタービン側ハウジング120の貫通孔121aに挿入されコンプレッサ側ハウジング110の雌ねじ穴111eに締め付けられる。これによって、コンプレッサ側ハウジング110とタービン側ハウジング120とが固定される。このとき、図12に示す如く、コンプレッサ側ハウジング110の前面側(対向面側)において、雌ねじ穴111eの内壁前端部(切欠き部111fの内壁)とボルトbの外壁との間に隙間gが形成されることとなる。
以下、図12を参照しながら、コンプレッサ側ハウジング110及びタービン側ハウジング120の温度が上昇した際の、当該コンプレッサ側ハウジング110とタービン側ハウジング120との対向面の近傍の様子について説明する。
上述したように、コンプレッサ側ハウジング110はアルミダイキャスト(アルミニウム系材料)、タービン側ハウジング120はステンレス鋼で形成される。アルミニウム系材料の方がステンレス鋼よりも熱膨張率が大きいため、コンプレッサ側ハウジング110及びタービン側ハウジング120の温度が上昇すると、コンプレッサ側ハウジング110の方がタービン側ハウジング120よりも大きく熱膨張する。
よって、コンプレッサ側ハウジング110とタービン側ハウジング120との対向面の近傍において、コンプレッサ側ハウジング110の雌ねじ穴111eの軸心は、タービン側ハウジング120の貫通孔121aの軸心よりも、軸受ハウジング100の半径方向外側に向かってより大きく移動しようとする。この結果、雌ねじ穴111eの対向面側の開口端の角部と当該角部に接触するボルトbの部分とに局部応力が生じる。
本発明においては、切欠き部111fを設けることにより、この局部応力を低減することができる。具体的には、コンプレッサ側ハウジング110の温度が上昇すると、コンプレッサ側ハウジング110の雌ねじ穴111eの軸心は、軸受ハウジング100の半径方向外側に向かって移動しようとする。すなわち、雌ねじ穴111eの内壁のうち軸受ハウジング100の半径方向内側の部分がボルトbに向かって(軸受ハウジング100の半径方向外側に向かって)膨張しようとする。しかし、切欠き部111fによって雌ねじ穴111eの対向面側の開口端には隙間gが形成されているため、コンプレッサ側ハウジング110の雌ねじ穴111eの当該内壁の膨張をこの隙間gに逃がすことができる。この結果、雌ねじ穴111eの対向面側の開口端の角部と当該角部に接触するボルトbの部分とに生じる局部応力を低減することができる。ひいては、この局部応力に起因するボルトbの緩みやコンプレッサ側ハウジング110とボルトbの損傷を防止することができる。
また、切欠き部111fが雌ねじ穴111eの対向面側の開口端に向かって内径が漸増するテーパー形状に形成されているため、コンプレッサ側ハウジング110が熱膨張したときに、切欠き部111fの角に当たったボルトbの一部分及びボルトbに当たった切欠き部111fの角の部分に応力が集中することを防止することができる。具体的には、図12に示す断面において切欠き部111fの内周面と雌ねじ穴111eの内周面とがなす角度αを大きく確保できるため、切欠き部fの角の部分(角度αをなす部分)がボルトbに接触したとしても、その接触による応力を和らげることができる。
また、ボルトbを雌ねじ穴111eに締め付ける際に、ボルトbの後端部が切欠き部111fの角に引っかかるのを防ぐことができる。
以上の如く、本実施形態に係るターボチャージャー10の軸受ハウジング100は、タービンホイール40とコンプレッサホイール30とを連結したシャフト20を回動可能に支持するターボチャージャー10の軸受ハウジング100であって、タービンホイール40側に配置されるタービン側ハウジング120と、コンプレッサホイール30側に配置されると共に、タービン側ハウジング120とは熱膨張率の異なる材料からなるコンプレッサ側ハウジング110と、タービン側ハウジング120及びコンプレッサ側ハウジング110のそれぞれの対向面に形成された、タービン側ハウジング120とコンプレッサ側ハウジング110とを互いに固定するためのボルトbが挿通されるボルト挿通穴(貫通孔121a、雌ねじ穴111e)と、タービン側ハウジング120のボルト挿通穴(貫通孔121a)及びコンプレッサ側ハウジング110のボルト挿通穴(雌ねじ穴111e)のうち少なくとも一方に形成された切欠き部111fと、を備え、切欠き部111fは、タービン側ハウジング120のボルト挿通穴(貫通孔121a)の前記対向面側の開口端及び/又はコンプレッサ側ハウジング110のボルト挿通穴(雌ねじ穴111e)の前記対向面側の開口端において、周方向に亘って切り欠かれてなるものである。
このように構成することにより、軸受ハウジング100とボルトbにかかる局部応力を低減することができる。
また、コンプレッサ側ハウジング110は、タービン側ハウジング120よりも熱膨張率の大きい材料からなり、切欠き部111fは、コンプレッサ側ハウジング110のボルト挿通穴(雌ねじ穴111e)に形成されているものである。
このように構成することにより、コンプレッサ側ハウジング110とボルトbにかかる局部応力を低減することができる。
また、切欠き部111fは、ボルト挿通穴(雌ねじ穴111e)の前記対向面側の開口端に向かって内径が漸増するテーパー形状に形成されるものである。
このように構成することにより、切欠き部111fの角に当たったボルトbの一部分及びボルトbに当たった切欠き部111fの角の部分に応力が集中することを防止することができる。
また、コンプレッサ側ハウジング110のボルト挿通穴は雌ねじ穴111eであるものである。
このように構成することにより、コンプレッサ側ハウジング110の雌ねじ穴111eとボルトbにかかる局部応力を低減することができる。
なお、本実施形態に係る雌ねじ穴111eは、本発明に係るコンプレッサ側ハウジング110のボルト挿通穴の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る貫通孔121aは、本発明に係るタービン側ハウジング120のボルト挿通穴の実施の一形態である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、切欠き部111fは、ボルト挿通穴(雌ねじ穴111e)の対向面側の開口端に向かって内径が漸増するテーパー形状に形成されるものとしたが、この形状に限定されるものではない。例えば、図13に示す如く、切欠き部111fは、雌ねじ穴111eの対向面側の開口端を周方向に亘ってアール形状に形成されることも可能である。また、図14に示す如く、切欠き部111fは、内径が一定に形成されることも可能である。
また、本実施形態においては、コンプレッサ側ハウジング110に雌ねじ穴111eが形成され、タービン側ハウジング120に貫通孔121aが形成されるものとしたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、コンプレッサ側ハウジング110に貫通孔が、タービン側ハウジング120に雌ねじ穴が形成され、コンプレッサ側ハウジング110の後面からボルトbを挿入してコンプレッサ側ハウジング110とタービン側ハウジング120とを固定する構成とすることも可能である。或いは、図15に示す如く、コンプレッサ側ハウジング110及びタービン側ハウジング120それぞれに貫通孔111g及び貫通孔121aを形成し、ボルトbの後端部をナットnで締め付ける構成とすることも可能である。
また、本実施形態においては、雌ねじ穴111eは非貫通としたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、雌ねじ穴111eは、コンプレッサ側ハウジング110の後面を貫通する構成とすることも可能である。
また、本実施形態においては、切欠き部111fは、コンプレッサ側ハウジング110の雌ねじ穴111eの対向面側の開口端に形成されるものとしたが、さらにタービン側ハウジング120の貫通孔121aの対向面側の開口端にも形成することも可能である。本実施形態とは反対に、コンプレッサ側ハウジング110に貫通孔が形成され、タービン側ハウジング120に雌ねじ穴が形成される場合は、切欠き部111fは、タービン側ハウジング120の雌ねじ穴の対向面側の開口端に形成することが好ましい。さらに、切欠き部111fは、タービン側ハウジング120の雌ねじ穴の対向面側の開口端及びコンプレッサ側ハウジング110の貫通孔の対向面側の開口端それぞれに形成することも可能である。図15に示す如く、コンプレッサ側ハウジング110及びタービン側ハウジング120それぞれに貫通孔(貫通孔111g、貫通孔121a)を形成した場合は、切欠き部111fは、コンプレッサ側ハウジング110の貫通孔111g及びタービン側ハウジング120の貫通孔121aのいずれか一方の対向面側の開口端、又はその両方の対向面側の開口端に形成することが可能である。
10 ターボチャージャー
20 シャフト
30 コンプレッサホイール
40 タービンホイール
100 軸受ハウジング
110 コンプレッサ側ハウジング
111e 雌ねじ穴
111f 切欠き部
120 タービン側ハウジング
121a 貫通孔

Claims (4)

  1. タービンホイールとコンプレッサホイールとを連結したシャフトを回動可能に支持するターボチャージャーの軸受ハウジングであって、
    前記タービンホイール側に配置されるタービン側ハウジングと、
    前記コンプレッサホイール側に配置されると共に、前記タービン側ハウジングとは熱膨張率の異なる材料からなるコンプレッサ側ハウジングと、
    前記タービン側ハウジング及び前記コンプレッサ側ハウジングのそれぞれの対向面に形成された、該タービン側ハウジングと該コンプレッサ側ハウジングとを互いに固定するボルトが挿通されるボルト挿通穴と、
    前記タービン側ハウジングのボルト挿通穴及び前記コンプレッサ側ハウジングのボルト挿通穴のうち少なくとも一方に形成された切欠き部と、
    を備え、
    前記切欠き部は、前記タービン側ハウジングのボルト挿通穴の前記対向面側の開口端及び/又は前記コンプレッサ側ハウジングのボルト挿通穴の前記対向面側の開口端において、周方向に亘って切り欠かれて形成される、
    ターボチャージャーの軸受ハウジング。
  2. 前記コンプレッサ側ハウジングは、前記タービン側ハウジングよりも熱膨張率の大きい材料からなり、
    前記切欠き部は、前記コンプレッサ側ハウジングのボルト挿通穴に形成される、
    請求項1に記載のターボチャージャーの軸受ハウジング。
  3. 前記切欠き部が、
    前記ボルト挿通穴の前記対向面側の開口端に向かって内径が漸増するテーパー形状に形成される、
    請求項1又は請求項2に記載のターボチャージャーの軸受ハウジング。
  4. 前記コンプレッサ側ハウジングのボルト挿通穴が雌ねじ穴である、
    請求項2又は請求項3に記載のターボチャージャーの軸受ハウジング。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102017201744A1 (de) 2016-04-27 2017-11-02 Mitsubishi Electric Corporation Verfahren zum Herstellen eines Siliziumkarbid-Epitaxialwafers, Verfahren zum Herstellen einer Siliziumkarbid-Halbleiteranordnung und Vorrichtung zum Herstellen eines Siliziumkarbid-Epitaxialwafers
CN108506054A (zh) * 2017-02-27 2018-09-07 曼柴油机和涡轮机欧洲股份公司 涡轮增压器
CN109458259A (zh) * 2017-09-06 2019-03-12 曼恩能源方案有限公司 涡轮增压器

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