JP2016089640A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の気筒におけるプレイグニッションの発生を早急にかつ的確に感知する。
【解決手段】気筒の燃焼室内での燃料の燃焼に起因して生じる気筒の振動の発生タイミングと、燃料の燃焼に起因して点火プラグの電極を流れるイオン電流信号の発生タイミングとの双方に基づいて、気筒におけるプレイグニッションの有無を判定する内燃機関の制御装置を構成した。
【選択図】図7

Description

本発明は、車両等に搭載される内燃機関を制御する制御装置に関する。
内燃機関のシリンダブロックに設置した振動式のノックセンサを介して気筒におけるノッキングの発生を感知し、ノッキングが起こらなくなるまで点火タイミングを遅角させるとともに、ノッキングが起こらない限りにおいて点火タイミングを進角させるノックコントロールシステムが周知である(例えば、下記特許文献を参照)。
近時、燃費性能の一層の向上を目論み、内燃機関の気筒の圧縮比をより高める方向に研究開発が進んでいる。また、気筒のシリンダボアとピストンとの間の摩擦を低減するべく、ピストンリングも低張力化する傾向にある。
圧縮比の向上は、気筒の燃焼室内で点火前に混合気に自着火するプレイグニッションを引き起こすリスクを高める。ピストンリングの低張力化は、オイルパンに蓄えている潤滑油の消費量の増加ひいてはデポジットの発生量の増加につながり、やはりプレイグニッションのリスクを高める。プレイグニッションのような異常燃焼は、一旦惹起されると連発することがあり、内燃機関に損傷を与えるおそれがある。
プレイグニッションを予防するための手立てとして、熱価(燃焼により受ける熱を発散する度合い)の高い冷え型の点火プラグを採用することも考えられる。しかしながら、冷え型の点火プラグは、高温時のプレイグニッションを予防できる反面、低温時にカーボンが付着するくすぶりが生じやすい。カーボンが点火プラグの電極周辺に堆積すると、両電極間の絶縁抵抗が低下して、混合気への点火に適した火花放電を生成できなくなる。さすれば、内燃機関の始動不良を招くことにもなりかねない。
特開2000−073847号公報
本発明は、内燃機関の気筒におけるプレイグニッションの発生を早急にかつ的確に感知することを所期の目的としている。
本発明では、内燃機関の気筒におけるプレイグニッションの発生を感知するものであって、気筒の燃焼室内での燃料の燃焼に起因して生じる気筒の振動の発生タイミングと、燃料の燃焼に起因して点火プラグの電極を流れるイオン電流信号の発生タイミングとの双方に基づき、気筒におけるプレイグニッションの有無を判定する内燃機関の制御装置を構成した。
これに加えて、気筒における点火タイミングから気筒の振動の発生タイミングまでの期間の長さ、及びイオン電流信号の発生タイミングから点火タイミングまでの期間の長さに応じて、気筒で発生したプレイグニッションの強度を推定するものとし、プレイグニッションの強度が比較的弱い場合と比較的強い場合とで、プレイグニッションを防止するために実施する内燃機関の補正制御の内容を変更するようにすることも好ましい。
本発明によれば、内燃機関の気筒におけるプレイグニッションの発生を早急にかつ的確に感知することができる。
本発明の一実施形態の内燃機関の概略構成を示す図。 同実施形態における火花点火装置の回路図。 内燃機関の気筒における燃焼圧及びイオン電流信号のそれぞれの推移を例示する図。 プレイグニッションを伴わない燃焼における振動信号及びイオン電流信号の各々の推移を例示する図。 軽度のプレイグニッションを伴う燃焼における振動信号及びイオン電流信号の各々の推移を例示する図。 強度のプレイグニッションを伴う燃焼における振動信号及びイオン電流信号の各々の推移を例示する図。 同実施形態の制御装置が実行する処理の手順例を示すフロー図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式の4ストロークエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。
各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
図2に、火花点火用の電気回路を示している。点火プラグ12は、点火コイル14にて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイル14は、半導体スイッチング素子であるイグナイタ13とともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
内燃機関の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0からの点火信号iをイグナイタ13が受けると、まずイグナイタ13が点弧して点火コイル14の一次側に電流が流れ、その直後の点火のタイミングでイグナイタ13が消弧してこの電流が遮断される。すると、自己誘導作用が起こり、一次側に高電圧が発生する。そして、一次側と二次側とは磁気回路及び磁束を共有するので、二次側にさらに高い誘導電圧が発生する。この高い誘導電圧が点火プラグ12の中心電極に印加され、中心電極と接地電極との間で火花放電する。
本実施形態のECU0は、混合気の着火燃焼の際に気筒1の燃焼室内に発生するイオン電流を検出し、このイオン電流を参照して燃焼状態の判定を行うことができる。
図2に示すように、本実施形態では、火花点火用の電気回路に、イオン電流を検出するための回路を付加している。この検出回路は、イオン電流を効果的に検出するためのバイアス電源部15と、イオン電流の多寡に応じた検出電圧を増幅して出力する増幅部16とを備える。バイアス電源部15は、バイアス電圧を蓄えるキャパシタ151と、キャパシタ151の電圧を所定電圧まで高めるためのツェナーダイオード152と、電流阻止用のダイオード153、154と、イオン電流に応じた電圧を出力する負荷抵抗155とを含む。増幅部16は、オペアンプに代表される電圧増幅器161を含む。
点火プラグ12の中心電極と接地電極との間のアーク放電時にはキャパシタ151が充電され、その後キャパシタ151に充電されたバイアス電圧により負荷抵抗155にイオン電流が流れる。イオン電流が流れることで生じる抵抗155の両端間の電圧は、増幅部16により増幅されてイオン電流信号hとしてECU0に受信される。
図3に、正常燃焼における、イオン電流(図中実線で示す)及び気筒1内の燃焼圧力(筒内圧。図中破線で示す)のそれぞれの推移を例示している。イオン電流は、点火のための放電中は検出することができない。正常燃焼の場合のイオン電流は、火花点火の終了後、化学反応により、圧縮上死点の手前で減少した後、熱解離によって再び増加する。また、燃焼圧がピークを迎えるのとほぼ同時にイオン電流も極大となる。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させたことで生じる排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置2は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものであり、排気通路4における触媒41の上流側と吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側とを連通する外部EGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。EGR通路21の入口は、排気通路4における排気マニホルド42またはその下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所、具体的にはサージタンク33に接続している。
内燃機関の運転制御を司るECU0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、気筒1を内包しているシリンダブロックの振動の大きさを検出する振動式のノックセンサから出力される振動信号d、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号e、内燃機関の温度を示唆する冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、吸気カムシャフトまたは排気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号g、燃焼室内での混合気の燃焼に伴って生じるイオン電流を検出する回路から出力されるイオン電流信号h等が入力される。
出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射(開弁)信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号m等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、要求EGR率等といった運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、mを出力インタフェースを介して印加する。
ECU0は、ノックセンサが出力する振動信号dを参照して、各気筒1の膨張行程でのノッキングの発生の有無を判定し、その判定結果に応じた点火タイミングの調整を行う(いわゆるノックコントロールシステム)。ノッキングの判定にあたり、ECU0は予め、統計処理によりノック判定値を算定しておく。具体的には、ノッキングが起こっていないと思しき状況下で、気筒1の膨張行程中のシリンダブロックの振動をノックセンサを介してサンプリングし、振動信号dを得る。そして、この振動信号dの一定期間内のサンプリング値の時系列から、平均値及び標準偏差、ひいてはノック判定値を算出する。平均値をX、標準偏差をσとおくと、ノック判定値Jは、
J=X+Uσ
として求められる。上式における係数Uは、そのときの運転領域[エンジン回転数,サージタンク33内吸気圧(または、要求負荷、気筒1に充填される吸気(新気)量若しくは燃料噴射量)]に応じて設定する。係数Uを、混合気の空燃比の高低や要求EGR率等に応じて変えるようにしてもよい。また、ノック判定値は、各気筒1毎に個別に求めてもよいし、全気筒1で共通のものとしてもよい。
ECU0は、ノックセンサが出力する振動信号dの現在のサンプリング値(現在の振動の強度)を、ノック判定値と比較する。気筒1の膨張行程中にノックセンサを介して検出された振動信号dのサンプリング値がノック判定値を上回ったならば、当該気筒1にてノッキングが起こったと判定する。逆に、振動信号dのサンプリング値がノック判定値以下であるならば、当該気筒1にてノッキングは起こっていないと判定する。
ノックコントロールシステムとしてのECU0は、気筒1におけるノッキングの発生を感知した場合、以後ノッキングが起こらなくなるまで点火タイミングを徐々に遅角させる。翻って、気筒1におけるノッキングの発生を感知していない場合には、ノッキングが起こらない限りにおいて点火タイミングを徐々に進角させる。
さらに、本実施形態のECU0は、ノックセンサが出力する振動信号dとともに、イオン電流検出用の回路を介して取得されるイオン電流信号hを参照して、各気筒1でのプレイグニッションの発生の有無を判定する。そして、プレイグニッションが発生した暁には、プレイグニッションを鎮圧するために必要な補正制御を実施する。
図4ないし図6に、各気筒1の圧縮行程から膨張行程に至る時期の振動信号d及びイオン電流信号hの推移を例示する。図4は、プレイグニッションを起こしていない通常の燃焼における振動信号d及びイオン電流信号hの推移を表している。プレイグニッションを伴わない通常の燃焼では、点火タイミングt0よりも前にイオン電流信号hが生ずることはない。また、点火タイミングt0後、振動信号dに振動の波形が現れるタイミングt1までの期間T1が長い。
これに対し、図5は軽度のプレイグニッションが起こったときの両信号d、hの推移を表し、図6は重度のプレイグニッションが起こったときの両信号d、hの推移を表している。プレイグニッションが発生すると、点火タイミングt0よりも早いタイミングt2からイオン電流信号hが生ずることとなる。イオン電流信号hが生ずるタイミングt2から点火タイミングt0までの期間T2の長さは、プレイグニッションの強度に応じて長くなる。即ち、プレイグニッションが強いほど、イオン電流信号hが生ずるタイミングt2が早くなる。
加えて、プレイグニッションを伴わない通常の燃焼(図4)と比較して、点火タイミングt0から振動信号dに振動の波形が現れるタイミングt1までの期間T1が短くなる。そして、この期間T1の長さは、プレイグニッションの強度に応じて短くなる。即ち、プレイグニッションが強いほど、振動信号dに振動の波形が現れるタイミングt1が早くなる。
図7に、プレイグニッションの有無の判定に際してECU0が実行する処理の手順例を示す。ECU0は、各気筒1における、圧縮行程から膨張行程に至る時期に、イオン電流信号hのサンプリング値の時系列を参照して期間T2の長さを知得する(ステップS1)。イオン電流信号hが生ずるタイミングt2は、イオン電流信号hのサンプリング値(イオン電流の強度)が所要の判定値を上回った時点とする。イオン電流信号hと比較されるこの判定値は、0であることがある。
並びに、ECU0は、振動信号dのサンプリング値の時系列を参照して期間T1の長さを知得する(ステップS2)。振動信号dに振動の波形が現れるタイミングt1は、振動信号dのサンプリング値(振動の強度)が所要の判定値を上回った時点とする。振動信号dと比較されるこの判定値は、ノッキングの判定に用いるノック判定値と同一の値としてもよいし、異なる値としてもよい。なお、振動信号dに判定値を上回るような顕著な振動が現れなかった(タイミングt1を決定できない)場合には、期間T1を無限大と見なす。
その上で、ECU0は、期間T2の長さを強判定閾値と比較する(ステップS3)とともに、期間T1の長さを強判定閾値と比較する(ステップS4)。期間T2の長さと比較するべき強判定閾値、期間T1の長さと比較するべき強判定閾値はそれぞれ、現在の内燃機関の運転領域[エンジン回転数,サージタンク33内吸気圧(または、要求負荷、気筒1に充填される吸気(新気)量若しくは燃料噴射量)]に応じて調整する。
期間T2の長さが強判定閾値よりも長く、かつ期間T1の長さが強判定閾値よりも短いならば、当該気筒1において強度のプレイグニッションが発生したと判断し、プレイグニッションを可及的速やかに鎮圧するための補正制御を実施する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、スロットルバルブ32の開度を急速に縮小または閉止する操作を行い、気筒1に充填される吸気量及び燃料噴射量を低減せしめて、プレイグニッションの続発を抑止する。
期間T2の長さが強判定閾値以下、または期間T1の長さが強判定閾値以上であるならば、次に、期間T2の長さを弱判定閾値と比較する(ステップS6)とともに、期間T1の長さを弱判定閾値と比較する(ステップS7)。期間T2の長さと比較される弱判定閾値は、期間T2の長さと比較される強判定閾値よりも小さい値とする。この弱判定閾値は、0であることがある。また、期間T1の長さと比較される弱判定閾値は、期間T1の長さと比較される強判定閾値よりも大きい値とする。これら弱判定閾値もやはり、強判定閾値と同様、現在の内燃機関の運転領域に応じて調整する。
期間T2の長さが弱判定閾値よりも長く、かつ期間T1の長さが弱判定閾値よりも短いならば、カウンタを1増加させる(ステップS8)。そして、当該カウンタが所定値に到達したならば(ステップS9)、当該気筒1において比較的軽度のプレイグニッションが発生したと判断し、プレイグニッションを沈静化させるための補正制御を実施する(ステップS10)。ステップS10の補正制御の内容は、ステップS5の補正制御の内容とは異なるものとする。ステップS10では、例えば、点火タイミングを遅角補正し、及び/または、燃料噴射量を増量補正して混合気の空燃比をよりリッチ化する。燃料噴射量の増量は、燃料の気化熱(潜熱)による気筒1の燃焼室内温度の降下をもたらす。ステップS10における点火タイミングの遅角補正量、及び/または、燃料噴射量の増量補正量は、そのときの内燃機関の運転領域及びステップS8で計数しているカウンタの数値に応じて調整してよい。
しかして、期間T2の長さが弱判定閾値以下、または期間T1の長さが弱判定閾値以上であるならば、当該気筒1においてプレイグニッションは発生しなかったと判断することができる。
本実施形態では、内燃機関の気筒1におけるプレイグニッションの発生を感知するものであって、気筒1の燃焼室内での燃料の燃焼に起因して生じる気筒1の振動の発生タイミングと、燃料の燃焼に起因して点火プラグ12の電極を流れるイオン電流信号hの発生タイミングとの双方に基づき、気筒1におけるプレイグニッションの有無を判定する内燃機関の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、プレイグニッションを早急にかつ的確に感知することができる。振動信号d及びイオン電流信号hをともに参照することは、プレイグニッションの発生の見逃し、またはプレイグニッションが起こっていないにもかかわらず起こったと誤判定する可能性を十分に低減せしめることに寄与する。
加えて、本実施形態では、気筒1における点火タイミングt0から気筒1の振動の発生タイミングt1までの期間T1の長さ、及びイオン電流信号hの発生タイミングt2から点火タイミングt0までの期間T2の長さに応じて、気筒1で発生したプレイグニッションの強度を推定するものとし、プレイグニッションの強度が比較的弱い場合と比較的強い場合とで、プレイグニッションを防止するために実施する内燃機関の補正制御の内容を変更するようにしている。このため、プレイグニッションの強度に応じた補正制御の実施が可能となり、内燃機関の損傷の防止とドライバビリティの維持とを両立させることができる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。各部の具体的構成や具体的な処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される内燃機関の制御に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
12…点火プラグ
d…振動信号
h…イオン電流信号

Claims (2)

  1. 内燃機関の気筒におけるプレイグニッションの発生を感知するものであって、
    気筒の燃焼室内での燃料の燃焼に起因して生じる気筒の振動の発生タイミングと、燃料の燃焼に起因して点火プラグの電極を流れるイオン電流信号の発生タイミングとの双方に基づき、気筒におけるプレイグニッションの有無を判定する内燃機関の制御装置。
  2. 気筒における点火タイミングから気筒の振動の発生タイミングまでの期間の長さ、及びイオン電流信号の発生タイミングから点火タイミングまでの期間の長さに応じて、気筒で発生したプレイグニッションの強度を推定するものとし、
    プレイグニッションの強度が比較的弱い場合と比較的強い場合とで、プレイグニッションを防止するために実施する内燃機関の補正制御の内容を変更する請求項1記載の内燃機関の制御装置。
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