JP2016089095A - 燃料油及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の燃料油の製造方法は、原料油を流動接触分解反応により分解して燃料油を製造する燃料油の製造方法であって、前記流動接触分解反応における触媒がゼオライトであり、前記原料油が、飽和脂肪酸エステルを主体とする生物由来の油脂であることを特徴とする。
本発明の燃料油は、本発明の燃料油の製造方法で製造されたことを特徴とする。また、燃料油は、石油化学品が原料として用いられる製品の原料として用いることができ、具体的には、航空機のジェットエンジンや自動車等のディーゼルエンジン等の燃料及び燃料油基材、オレフィン原料等に適用することができる。また、プロピレンや炭素数が5−10の炭化水素化合物等の副生成物を自動車等のガソリンエンジン等の燃料及び燃料油基材、BTX及びオレフィン等の化学品原料として用いることができる。
本実施例においては、触媒としてFAU型ゼオライトを含有するFCC触媒がFCC装置内で平衡化されたFCC平衡触媒(E−Cat)を用いた。FCC触媒はFAU型ゼオライト、バインダー(シリカゾル、アルミナゾル)、フィラー(カオリンなどの粘土鉱物)から構成される。特に、FCC装置内において、原料中の不純物(メタルなど)の蓄積や触媒再生時の高温水熱処理を繰り返すことで劣化が進行したFCC触媒はFCC平衡触媒と呼ばれ、使用前のFCC触媒と比較して触媒活性が十分に低下している。
流動接触分解反応には、マイクロ型FCC特定検定装置(株式会社大倉理研製)を用いた。まず、反応管内に原料を供給しての触媒と接触させて450℃において分解反応を進行させた。次に、分解反応による生成物を冷却して回収し、各生成物の成分をGC−FID(ガスクロマトグラフGC−2014、島津製作所株式会社製)により分析して、炭素数10−15の炭化水素成分の原料油に対する質量収率(C10−15成分収率)(%)、炭素数10−15の炭化水素成分における各化合物の割合(%)を算出した。
実施例1の工程において、原料油をココナッツ油からユーグレナ由来のワックスエステルに代えたこと以外は、全て実施例1と同様の操作を行った。反応条件、C10−15成分収率及び炭素数10−15の炭化水素成分における各化合物の割合は表1に示した通りである。
実施例1の工程において、原料油をココナッツ油からヒマワリ種子由来のヒマワリ油(食用ひまわり油(ハイオレイック)、昭和産業株式会社製)に代えたこと以外は、全て実施例1と同様の操作を行った。反応条件、C10−15成分収率及び炭素数10−15の炭化水素成分における各化合物の割合は表1に示した通りである。なお、本実施例のヒマワリ油は、不飽和脂肪酸エステルを主体とする油脂であり、具体的には、不飽和脂肪酸であるオレイン酸のトリグリセリド体を約80%、不飽和脂肪酸であるリノール酸のトリグリセリド体を約10%含有する油脂である。
以上の結果より、本発明の例示的態様である実施例1、2の燃料油においては、比較例1の燃料油に比べて、炭素数10−15の炭化水素成分における単環芳香族化合物の含有割合が高く、かつ、多環芳香族化合物の含有割合が低いことから、単環芳香族化合物を効率よく生成することができた。また、実施例1よりも実施例2において、炭素数10−15の炭化水素成分を効率よく生成することができることが示された。
実施例1の工程において、流動接触分解反応に用いた原料油及び平衡触媒以外は、全て実施例1と同様の操作を行った。本実施例では、FAU型ゼオライトを含有するFCC触媒とMFI型ゼオライトとを混合したものを触媒として用いた。MFI型ゼオライトはテトラプロピルアンモニウムブロミド(和光純薬工業株式会社製)10.9g、シリカ(CX−200、東ソー・シリカ株式会社製)62.7g、水酸化ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)25.5gを原料に用いて、50℃で24時間、180℃で48時間水熱処理を施し、洗浄、乾燥後に550℃で3時間焼成することにより調製した。さらに、調製したMFI型ゼオライト8.1gをアルミナゾル(カタロイドAP−1、日揮触媒化成株式会社製)8.7g及びFCC触媒43.2gと混合・成型することで触媒とした。MFI型ゼオライトとFCC触媒を混合成型して調製した触媒を石英管内に充填し、100%水蒸気雰囲気下800℃で12時間処理を施して擬平衡化した。この擬平衡化処理はFCC触媒がFCC装置内で劣化し平衡化するのを模擬したものであり、この処理を施した擬平衡化触媒を用いることにより、FCC装置内での反応を模擬的に示すことができる。さらに、原料油としてココナッツ油(食用やし油、金田商事株式会社製)1.33g、調製した擬平衡化触媒4.02gを用いて流動接触分解反応を行った。本実施例においては、原料油の質量と、生成物における単環芳香族化合物の質量及び多環芳香族化合物の質量と、を用いて、単環芳香族化合物の収率及び多環芳香族化合物の収率をそれぞれ算出した。
実施例3の工程において、触媒としてMFI型ゼオライトを原料として調製した擬平衡触媒を用いたこと以外は、全て実施例3と同様の操作を行った。MFI型ゼオライトは、実施例3に記載の方法と同じ方法により調製した。調製したMFI型ゼオライト12.8g、アルミナゾル(カタロイドAP−1、日揮触媒化成株式会社製)13.4g及びカオリン(Fisher Scientific社製)33.6gを混合・成型することで触媒とした。触媒の擬平衡化処理は実施例3に記載の方法と同じ方法で行った。本実施例においては、原料油としてココナッツ油(食用やし油、金田商事株式会社製)1.33g、調製した擬平衡化触媒4.02gを用いて流動接触分解反応を行った。
実施例3においては、単環芳香族化合物の収率が13.0%、多環芳香族化合物の収率が10.2%であった。また、実施例4においては、単環芳香族化合物の収率が4.1%であり、多環芳香族化合物の収率が7.6%であった。以上の評価結果より、本発明の例示的態様である実施例3,4においては、単環芳香族化合物を効率よく製造することができることが示された。また、触媒としてFAU型ゼオライト及びMFI型ゼオライトを併用することにより、単環芳香族化合物をより効率よく製造することができることが示された。
Claims (7)
- 原料油を流動接触分解反応により分解して燃料油を製造する燃料油の製造方法であって、
前記流動接触分解反応における触媒がゼオライトであり、
前記原料油が、飽和脂肪酸エステルを主体とする生物由来の油脂である
ことを特徴とする燃料油の製造方法。 - 前記原料油が、ココヤシの種子由来のココナッツ油、アブラヤシの種子由来のパーム核油、ババスヤシの種子由来のババス油及びアブラヤシの種子由来のパーム油を分別したパームステアリンのうちの少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の燃料油の製造方法。
- 前記原料油が、ユーグレナ由来のワックスエステルであることを特徴とする請求項1に記載の燃料油の製造方法。
- 前記ゼオライトがFAU型ゼオライトを含んで構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料油の製造方法。
- 前記ゼオライトが、FAU型ゼオライトと、MFI型ゼオライト及びBEA型ゼオライトの少なくとも一方と、を含んで構成されていることを特徴とする請求項4に記載の燃料油の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の方法で製造されたことを特徴とする燃料油。
- 前記燃料油が、ジェットエンジン、ディーゼルエンジンに用いられる燃料であることを特徴とする請求項6に記載の燃料油。
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