JP2016088029A - ゴム部材の製造方法 - Google Patents

ゴム部材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016088029A
JP2016088029A JP2014228270A JP2014228270A JP2016088029A JP 2016088029 A JP2016088029 A JP 2016088029A JP 2014228270 A JP2014228270 A JP 2014228270A JP 2014228270 A JP2014228270 A JP 2014228270A JP 2016088029 A JP2016088029 A JP 2016088029A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
rubber layer
winding
strip
rubber strip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014228270A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6353347B2 (ja
Inventor
山太 籾井
Yamata Momii
山太 籾井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2014228270A priority Critical patent/JP6353347B2/ja
Publication of JP2016088029A publication Critical patent/JP2016088029A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6353347B2 publication Critical patent/JP6353347B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Tyre Moulding (AREA)

Abstract

【課題】生産性を高めつつ、エア溜まりを低減する。
【解決手段】環状のゴム部材Gの製造方法である。ゴム部材Gは、第1ゴム層15と、第2ゴム層16と、第1ゴム層15の半径方向外側の第3ゴム層17と、第2ゴム層16の半径方向外側の第4ゴム層18とを含む。第1ゴム層15は、第1のゴムストリップ9を、一方側の始端位置から他方側に巻き付けて形成される。第2ゴム層16は、第1ゴム層15の形成工程と並行して、第2のゴムストリップ10を、他方側の始端位置から一方側に巻き付けて形成される。第3ゴム層17は、第1のゴムストリップ9の巻き付けに遅れて、第3のゴムストリップ11を、一方側の始端位置から他方側に巻き付けて形成される。第4ゴム層18は、第3ゴム層17の形成工程と並行して、第4のゴムストリップ12を、他方側の始端位置から一方側に巻き付けて形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、生産性を高めつつゴム部材内のエア溜まりを低減するゴム部材の製造方法に関する。
近年、未加硫かつテープ状のゴムストリップを被巻付体(例えば成形フォーマ)に螺旋状に巻き付けることにより、環状のタイヤ用のゴム部材を製造するいわゆるストリップワインド法が種々提案されている。このようなストリップワインド法は、巻き重ねられるゴムストリップの巻き付けピッチなどを変化させることにより、任意の断面形状のゴム部材を形成する。
図6(a)、(b)は、ストリップワインド法によって製造されたタイヤのトレッドゴムtの断面の模式図である。図6(a)、(b)に示されるトレッドゴムtは、2本のゴムストリップa1、a2が用いられている。
図6(a)に示されるようなトレッドゴムtでは、成形フォーマf上に、一方のゴムストリップa1をタイヤ軸方向の一端t1からタイヤ赤道Cまで巻き付け、これと並行して、他方のゴムストリップa2をタイヤ軸方向の他端t2からタイヤ赤道Cまで巻き付けている。このようなトレッドゴムtの製造方法は、1本のゴムストリップによって、タイヤ軸方向の一端t1から他端t2まで巻き付ける製造方法よりも、生産時間を短縮できる。しかしながら、このような製造方法では、トレッドゴムtの厚さの大きい箇所taでは、ゴムストリップaをタイヤ軸方向に対して急角度に起こして貼り付けなければならない。そのため、ゴムストリップaの巻崩れ等が生じ、精度の良い巻き付けが困難であるという問題があった。
また、図6(b)に示されるようなトレッドゴムtでは、一方のゴムストリップa1を、トレッドゴムtのタイヤ軸方向の一端t1から他端t2まで巻き付け、これと並行して、他方のゴムストリップa2をタイヤ軸方向の他端t2から一端t1まで巻き付けている。このようなトレッドゴムtでは、一方のゴムストリップa1は、そのタイヤ軸方向の他端側が他方のゴムストリップa2の外側に重置されている。また、他方のゴムストリップa2は、そのタイヤ軸方向の一端側が一方のゴムストリップa1の外側に重置されている。このため、このような製造方法で製造されたトレッドゴムtは、半径方向内外に2層のゴム層d1、d2で形成されるので、トレッドゴムtの厚さの大きい箇所taでも、ゴムストリップaを低角度に寝かすことができるため、巻き付けが容易かつ巻き付け精度を高めることができる。
他方、図7に示されるように、トレッドゴムtは、成形フォーマfから移動させて、シェーピングフォーマiでトロイド状に膨張させた生タイヤ基体haに押し付けて、これと一体に貼付けられる。具体的には、例えば、2台のステッチローラj、jをトレッドゴムtのタイヤ赤道Cの外面から押圧しつつ、タイヤ軸方向の両側に横移動させる。なお、生タイヤ基体hは、例えば、ビードコアh1、カーカスh2、ビードエーペックスゴムh3、サイドウォールゴムh4、インナーライナーゴムh5等を含んで構成されている。
しかしながら、図6(b)に示されるようなトレッドゴムtでは、半径方向外側の層d2において、ゴムストリップaが半径方向外側に向かってタイヤ軸方向内側に傾斜する。このため、ステッチローラjをタイヤ赤道Cから軸方向外側へ移動させた場合、ゴムストリップaの間の隙間kが広がる向きに押し付けられるため、隙間k内の空気が排出されず、エア溜まりが残存する。このため、タイヤのユニフォミティや耐久性能を悪化させるという問題があった。
特開2007−176088号公報
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、ゴムストリップの巻き付け工程を改善することを基本として、生産性を高めつつゴム部材内のエア溜まりを低減し得るゴム部材の製造方法を提供することを主たる目的としている。
本発明は、未加硫ゴムからなるテープ状のゴムストリップを、略円筒状の被巻付体に螺旋状に巻き付けることにより、環状のゴム部材を製造するための方法であって、前記ゴム部材は、前記被巻付体の軸心方向一方側に配される第1ゴム層と、前記被巻付体の軸心方向他方側に配される第2ゴム層と、前記第1ゴム層の半径方向外側に重置される第3ゴム層と、前記第2ゴム層の半径方向外側に重置される第4ゴム層とを含み、かつ前記ゴムストリップは、第1〜4のゴムストリップを含むとともに、前記第1のゴムストリップを、軸方向一方側の巻き付け始端位置から軸方向他方側に向かって螺旋状に巻き付けることにより前記第1ゴム層を形成する第1ゴム層形成工程、前記第1ゴム層形成工程と並行して、前記第2のゴムストリップを、軸方向他方側の巻き付け始端位置から軸方向一方側に向かって螺旋状に巻き付けることにより前記第2ゴム層を形成する第2ゴム層形成工程、前記第1のゴムストリップの巻き付け開始に遅れて、前記第3のゴムストリップを、先行して巻き付けられる第1のゴムストリップの巻き付け部分上に、軸方向一方側の巻き付け始端位置から軸方向他方側に向かって螺旋状に巻き付けることにより前記第3ゴム層を第1ゴム層上に形成する第3ゴム層形成工程、及び前記第2のゴムストリップの巻き付け開始に遅れて、かつ第3ゴム層形成工程と並行して、前記第4のゴムストリップを、先行して巻き付けられる第2のゴムストリップの巻き付け部分上に、軸方向他方側の巻き付け始端位置から軸方向一方側に向かって螺旋状に巻き付けることにより前記第4ゴム層を第2ゴム層上に形成する第4ゴム層形成工程を具えることを特徴とする。
本発明のゴム部材の製造方法では、ゴム部材を4つのゴム層(第1〜第4ゴム層)に区分し、各ゴム層を別々のゴムストリップ(第1〜第4のゴムストリップ)を用いて形成している。このとき、第1ゴム層は、第1のゴムストリップを軸方向の一方側の巻き付け始端位置から軸方向他方側に向かって螺旋状に巻き付けることによって形成されている。第2ゴム層は、第1ゴム層の形成工程と並行して、第2のゴムストリップを軸方向他方側の巻き付け始端位置から軸方向一方側に向かって螺旋状に巻き付けることによって形成されている。第3ゴム層は、第1のゴムストリップの巻き付け開始に遅れて、第3のゴムストリップを第1のゴムストリップの巻き付け部分上に、軸方向の一方側の巻き付け始端位置から軸方向他方側に向かって螺旋状に巻き付けることによって形成されている。第4ゴム層は、第2のゴムストリップの巻き付け開始に遅れて、かつ、第3ゴム層の形成工程と並行して、第4のゴムストリップを第2のゴムストリップの巻き付け部分上に、軸方向の他方側の巻き付け始端位置から軸方向一方側に向かって螺旋状に巻き付けることによって形成されている。
このようなゴム部材の製造方法は、第1ゴム層及び第2ゴム層が並行して形成されるとともに、第3ゴム層と第4ゴム層とが並行して形成される。従って、ゴム部材の生産性が向上する。また、第1ゴム層の外側に第3ゴム層が設けられるとともに、第2ゴム層の外側に第4ゴム層が設けられるので、例えば、トレッドゴム等のゴム厚さの大きいゴム部材においても、ゴムストリップを低角度で寝かせうるため、巻崩れなく精度良く巻き付けできる。さらに、各ゴムストリップがいずれも軸方向外側から軸方向内側へ巻き付けられる。これにより、最外側のゴム層において、ゴムストリップが半径方向外側に向かって軸方向外側に傾斜することになる。そのため、例えば、ステッチローラを用いてステッチダウンさせた場合、ゴムストリップ間の隙間内の空気をスムーズに排出しながら隙間を押しつぶすことができ、エア溜まりを低減することができる。
従って、本発明のゴム部材の製造方法は、生産性が高くかつゴム部材内のエア溜まりを低減することができる。
本発明の一実施形態を示すゴム部材の成形装置の斜視図である。 図1の側面略図である。 ゴムストリップの斜視図である。 (a)、(b)は、トレッドゴムの成形手順を説明する断面略図である。 (a)、(b)は、トレッドゴムの成形手順を説明する断面略図である。 (a)、(b)は、従来のトレッドゴムの断面図である。 生タイヤ基体とトレッドゴムとの貼り付けを説明する断面略図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態のゴム部材の製造方法で使用されるゴム部材の成形装置1の斜視図である。図1に示されるように、成形装置1は、基台2と、この基台2に回動自在に支持された円筒状の成形フォーマ3と、該成形フォーマ3にゴムストリップ8を供給しうるアプリケータ4とを含んで構成される。
基台2は、内部に電動機と、そのトルクを成形フォーマ3に伝えるための動力伝達装置(図示省略)等とを含む。電動機のトルクは、基台2の側方で回動可能に支持された回転軸7に出力される。
成形フォーマ3は、タイヤ周方向に並べられた複数個のセグメント3Aと、その内方に設けられかつセグメント3Aをタイヤ半径方向内外に移動させる拡縮機構6とを含む。セグメント3Aは、拡縮機構6によってタイヤ半径方向外側に移動させられた位置で各々の表面がタイヤ周方向に連ねられる。これにより、ゴムストリップ8が螺旋状に巻き付けられる円筒状の成形面Uが設けられる。
成形面Uは、各セグメント3Aをタイヤ半径方向内方に互い違いで移動させることにより縮径される。これにより、成形面Uに巻き付けられたゴム部材G(図4に示す)が成形フォーマ3から取り外される。また拡縮機構6は、回転軸7に固着される。従って、成形フォーマ3は、所定の向きかつ速度で回転軸7とともに回動しうる。セグメント3Aの拡縮移動や、成形フォーマ3の回転速度などは、図示しないコントローラによって適宜調節される。
アプリケータ4は、例えばコンベヤ状で形成され、その搬送面でテープ状かつ未加硫のゴムストリップ8を成形フォーマ3の成形面Uへと連続して供給する。アプリケータ4の上流側には、例えば、ゴムストリップ8を連続して押し出すゴム押出機又はカレンダー機と、ゴムストリップ8の供給速度などを一時的にコントロールしうるフェスツーンなどが設けられる(図示省略)。アプリケータ4は、例えば3次元移動装置(図示省略)などで支持されることにより、成形フォーマ3に対して軸方向及び周方向に移動可能に設けられる。前記「未加硫」とは、加硫が完全に終えていない状態を指す。従って、予備加硫されているに過ぎないものは未加硫に含まれる。
本実施形態のアプリケータ4は、成形フォーマ3に対してタイヤ軸方向及びタイヤ周方向に位置をずらせて配された第1のアプリケータ4Aと、第2のアプリケータ4Bと、第3のアプリケータ4Cと、第4のアプリケータ4Dとで構成されている。第1のアプリケータ4Aは、第1のゴムストリップ9を成形フォーマ3に対して連続して供給できる。第2のアプリケータ4Bは、第2のゴムストリップ10を成形フォーマ3に対して連続して供給できる。第3のアプリケータ4Cは、第3のゴムストリップ11を成形フォーマ3に対して連続して供給できる。第4のアプリケータ4Dは、第4のゴムストリップ12を成形フォーマ3に対して連続して供給できる。
ゴムストリップ8は、例えば図3に示されるように、厚さDに比して幅Wが大きい断面が矩形のテープ状で形成される。ゴムストリップ8の幅W及び厚さDは、特に限定されないが、幅Wは15〜35mm程度が望ましく、厚さDは0.5〜1.5mm程度が望ましい。
図4、5は、ゴム部材GとしてトレッドゴムRを製造する一例を示す。トレッドゴムRは、仮想線で示されるように、予め設計された目標とする断面形状を有している。トレッドゴムRは、例えば、タイヤ軸方向一端側の側縁e1とタイヤ軸方向他端側の側縁e2(以下、単に「一端側縁」、「他端側縁」という場合がある。)とを有する略台形状である。側縁e1、e2は、トレッドゴムR、即ち、ゴム部材Gの断面形状に基づいて具体的に定められる。
図5(b)に示されるように、トレッドゴムRは、本実施形態では、被巻付体の軸心方向一方側に配される第1ゴム層15と、被巻付体の軸心方向他方側に配される第2ゴム層16と、第1ゴム層15の半径方向外側に重置される第3ゴム層17と、第2ゴム層16の半径方向外側に重置される第4ゴム層18とを含んでいる。
被巻付体は、この例では成形フォーマ3の成形面Uである。成形面Uは、金属製のセグメント3Aで形成されるため、ゴムストリップ8の巻き付け時に変形せず、精度の良いゴム部材Gを形成するのに役立つ。なお、図1において仮想線で示されるように、成形面Uに予めベルトプライB等を巻き付けておくこともできる。
本実施形態のトレッドゴムRの製造方法では、第1ゴム層15を形成する第1ゴム層形成工程と、第2ゴム層16を形成する第2ゴム層形成工程と、第3ゴム層17を形成する第3ゴム層形成工程と、第4ゴム層18を形成する第4ゴム層形成工程とを含んでいる。本実施形態では、第1ゴム層15は、第1のゴムストリップ9によって形成される。第2ゴム層16は、第2のゴムストリップ10によって形成される。第3ゴム層17は、第3のゴムストリップ11によって形成される。第4ゴム層18は、第4のゴムストリップ12によって形成される。このように、本実施形態では、第1ゴム層15乃至第4ゴム層18が、それぞれ異なるゴムストリップ8及びアプリケータ4によって形成される。
最初に、第1ゴム層形成工程と第2ゴム層形成工程とが並行して行われる。本実施形態では、先ず、第1のゴムストリップ9の巻き付け始端9sを一端側縁e1上の位置で成形フォーマ3に固着するステップが行われる。そして、このステップと並行して、第2のゴムストリップ10の巻き付け始端10sを、他端側縁e2上の位置で成形フォーマ3に固着するステップが行われる。即ち、第1のゴムストリップ9の巻き付け始端9sは、第1ゴム層15の軸方向外側の一端に位置し、第2のゴムストリップ10の巻き付け始端10sは、第2ゴム層16の軸方向外側の他端に位置している。上記「並行」とは、両工程が、全く同一に進行する場合は勿論、例えば、ゴム押出機やフェスツーンによるゴム押出の時間的誤差による短時間のズレ等は許容される。
ゴムストリップの巻き付け始端9s、10sは、図1に仮想線で示されるように、例えばその外側から押圧ローラ5で成形面U側に押圧されても良い。これにより、各ゴムストリップ9、10の各巻き付け始端9s、10sは、強固に成形面Uに固着される。また押圧ローラ5は、各ゴムストリップの巻き付け始端9s、10sを押圧した後はアプリケータ4等と干渉しない位置に移動される。
また図2に示したように、第1のゴムストリップの巻き付け始端9sと、第2のゴムストリップの巻き付け始端10sとは、タイヤ周方向に角度α(α≠0゜)で位置ずれした位置に設けられるのが望ましい。角度αは、特に定めないが、大きすぎると、アプリケータ4A、4Bのレイアウトの関係上、装置スペースが大きくなる傾向があり、逆に小さすぎると、両アプリケータ4A、4Bがタイヤ軸方向内方で接近した場合、接触するおそれがある。このような観点より、角度αは、例えば10〜40゜程度が望ましい。各アプリケータ4A、4Bは、ゴムストリップ8が成形面Uの接線方向にのびるように案内する部分を含むことが望ましい。これにより、ゴムストリップ8に作用する余分な外力が低減される。
次に、第1のゴムストリップ9を軸方向他方側に向けて螺旋状に巻き付けるステップが行われるとともに、第2のゴムストリップ10を軸方向一方側に向けて螺旋状に巻き付けるステップが行われる。このステップでは、成形フォーマ3を回転させるとともに、各アプリケータ4A、4Bを上述のタイヤ軸方向に移動させることにより、各ゴムストリップ9、10は成形面Uに螺旋状に巻き付けられてゆく。
ゴムストリップ8を巻き付ける螺旋ピッチは、アプリケータ4のタイヤ軸方向の移動速度を制御することによって変化させることができる。アプリケータ4の移動速度を小さくすることで、螺旋ピッチが小さくなり、隣り合うゴムストリップ8の重なり幅を大きくしてその部分の厚さを大きくすることができる。アプリケータ4の移動速度を大きくすることで、螺旋ピッチが大きくなり、隣り合うゴムストリップ8の重なり幅を小さくし又は実質的に零としてその部分の厚さをより小さく(薄く)できる。螺旋ピッチ、換言するとアプリケータの移動速度は、予め設計されたトレッドゴムRの断面形状、ゴムストリップ8の断面形状及び成形フォーマ3の回転速度などを考慮して決定される。成形フォーマ3の回転速度は、一定速度が望ましい。
また本実施形態では、第1ゴム層形成工程及び第2ゴム層形成工程において、第1のアプリケータ4Aと第2のアプリケータ4Bとは、移動の向きが互いに逆ではあるが、同じ速度で制御されるのが望ましい。これにより、タイヤ赤道Cを中心として対称のトレッドゴムRを製造できるので、タイヤのユニフォミティを向上させることができる。
次に、第3ゴム層形成工程と第4ゴム層形成工程とが並行して行われる。本実施形態では、先ず、第3のゴムストリップ11の巻き付け始端11sを第1のゴムストリップ9の巻き付け部分上であって一端側縁e1上の位置に固着するステップが行われる。このステップと並行して、第4のゴムストリップ12の巻き付け始端12sを、第2のゴムストリップ10の巻き付け部分上であって他端側縁e2上の位置に固着するステップが行われる。即ち、第3のゴムストリップ11の巻き付け始端11sは、第3ゴム層17の軸方向外側の一端に位置し、第4のゴムストリップ12の巻き付け始端12sは、第4ゴム層18の軸方向外側の他に位置している。上記「並行」は、第1ゴム層形成工程及び第2ゴム層形成工程の場合と同様の意味を有している。
第3のゴムストリップ11の巻き付け開始は、第1のゴムストリップ9の巻き付け開始後から巻き付け終了の間に行われるのが望ましい。これにより、第3ゴム層形成工程を早急に開始することができる。具体的には、第1のゴムストリップ9が成形フォーマ3上に巻き付けられて所定幅を形成した時点で、第1のゴムストリップ9の巻き付けを一旦停止する。次に、第3のゴムストリップ11の巻き付け始端11sを第1のゴムストリップ9の半径方向外側に固定した後、第1のゴムストリップ9及び第3のゴムストリップ11を同時に軸方向他方側に向かって巻き付けるのが望ましい。前記所定幅は、第1のゴムストリップ9上に第3のゴムストリップ11を保持することができる長さに基づいて決定される。
前記第1のゴムストリップ9の巻き付けの一旦停止時に、第4のゴムストリップ12の巻き付け始端12sを第2のゴムストリップ10の半径方向外側に固定する。しかる後、第2のゴムストリップ10及び第4のゴムストリップ12を同時に軸方向一方側に向かって巻き付けるのが望ましい。
第3ゴム層形成工程及び第4ゴム層形成工程においても、第3のアプリケータ4Cと第4のアプリケータ4Dとは互いに同じ速度で制御されるのが望ましい。これにより、第3ゴム層17及び第4ゴム層18がタイヤ赤道Cを中心に対称に設けられるので、タイヤのユニフォミティが向上する。
次に、第1のゴムストリップ9の巻き付け終端9e及び第2のゴムストリップ10の巻き付け終端10eを、タイヤ赤道C上の位置で固着するステップが行われる。このように、本実施形態の第1ゴム層形成工程及び第2ゴム層形成工程によれば、例えば、一つのアプリケータ4で一端側縁e1から他端側縁e2に向かってゴムストリップ8を連続して螺旋巻きする場合に比べ、巻き付け時間を半分に短縮できるので生産性が向上する。第1のゴムストリップ9の巻き付け終端9e及び第2のゴムストリップ10の巻き付け終端10eは、押圧ローラ5によって所定の位置に押圧されるのが望ましい。
次に、第3のゴムストリップ11の巻き付け終端11e、第4のゴムストリップ12の巻き付け終端12eがタイヤ赤道Cの位置で押圧ローラ5によって固着されるステップが行われる。このようにして、第1ゴム層15乃至第4ゴム層18を含むトレッドゴムRが製造される。
このようなトレッドゴムRは、最外層において、タイヤ軸方向に隣り合うゴムストリップ8、8間に形成される隙間20が、タイヤ半径方向外側に向かってタイヤ軸方向外側に傾斜している。このため、上述のステッチダウン工程において、隙間20から空気が押し出されるため、エア溜まりが低減される。また、第1ゴム層15と第2ゴム層16とを並行して製造することができるとともに、第3ゴム層17と第4ゴム層18とを並行して製造することができる。また、第1ゴム層15を形成する第1のゴムストリップ9の巻き付け終了前に、第3ゴム層17を形成する第3のゴムストリップ11の巻き付けを開始する。即ち、第1ゴム層形成工程と第3ゴム層形成工程とを、オーバーラップして製造できる。これにより、トレッドゴムRの製造時間を大幅に短縮することができる。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、環状のタイヤ用ゴム部材であればトレッドゴム以外にも例えばサイドウォールゴムや、インナーライナーゴム、トレッドゴムとカーカスとの間のブレーカクッションゴムなどにも用いることができる。また本発明により得られたトレッドゴムは、厚さの大きい重荷重用の空気入りタイヤに用いられるのが望ましいが、このような態様に限定されるものではなく、各種のカテゴリーの空気入りタイヤに用いることができる。さらに、ベース部と、ベース部のタイヤ半径方向外側に設けられるキャップ部とを含むトレッドゴムにおいて、少なくともいずれか一方を本発明の製造方法で製造することもできる。
図1に示される製造装置が用いられて、図に示されるようなゴム部材(トレッドゴム)を製造する方法によって、ゴム部材が試作されるとともに、このゴム部材を用いて仕上がりタイヤが20本ずつ製造された。ゴム部材の生産時間と仕上がりタイヤ内のエア溜まりの発生状況についてテストされた。ゴムストリップの巻付け回数や仕様は共通している。テスト方法は、以下の通りである。
<エア溜まりの発生状況>
仕上がりタイヤが解体されて、エア溜まりの有無がテスターによって確認された。結果は、エア溜まりの有するタイヤの本数で示される。
<生産時間>
ゴム部材を形成するゴムストリップのタイヤ20本分の巻付け時間が計測された。結果は、比較例1の製造方法による巻き付け時間を100とする指数で表示されている。数値が小さいほうが良好である。
テストの結果が表1に示される。
Figure 2016088029
テストの結果、比較例1の製造方法では、ゴムストリップが巻付け途中で型崩れを生じたため、最も巻付け時間を必要とした。実施例の製造方法では、生産時間が最も短く、エア溜まりも発生していない。
9 第1のゴムストリップ
10 第2のゴムストリップ
11 第3のゴムストリップ
12 第4のゴムストリップ
15 第1ゴム層
16 第2ゴム層
17 第3ゴム層
18 第4ゴム層
G ゴム部材

Claims (1)

  1. 未加硫ゴムからなるテープ状のゴムストリップを、略円筒状の被巻付体に螺旋状に巻き付けることにより、環状のゴム部材を製造するための方法であって、
    前記ゴム部材は、前記被巻付体の軸心方向一方側に配される第1ゴム層と、前記被巻付体の軸心方向他方側に配される第2ゴム層と、前記第1ゴム層の半径方向外側に重置される第3ゴム層と、前記第2ゴム層の半径方向外側に重置される第4ゴム層とを含み、
    かつ前記ゴムストリップは、第1〜4のゴムストリップを含むとともに、
    前記第1のゴムストリップを、軸方向一方側の巻き付け始端位置から軸方向他方側に向かって螺旋状に巻き付けることにより前記第1ゴム層を形成する第1ゴム層形成工程、
    前記第1ゴム層形成工程と並行して、前記第2のゴムストリップを、軸方向他方側の巻き付け始端位置から軸方向一方側に向かって螺旋状に巻き付けることにより前記第2ゴム層を形成する第2ゴム層形成工程、
    前記第1のゴムストリップの巻き付け開始に遅れて、前記第3のゴムストリップを、先行して巻き付けられる第1のゴムストリップの巻き付け部分上に、軸方向一方側の巻き付け始端位置から軸方向他方側に向かって螺旋状に巻き付けることにより前記第3ゴム層を第1ゴム層上に形成する第3ゴム層形成工程、
    及び前記第2のゴムストリップの巻き付け開始に遅れて、かつ第3ゴム層形成工程と並行して、前記第4のゴムストリップを、先行して巻き付けられる第2のゴムストリップの巻き付け部分上に、軸方向他方側の巻き付け始端位置から軸方向一方側に向かって螺旋状に巻き付けることにより前記第4ゴム層を第2ゴム層上に形成する第4ゴム層形成工程を具えることを特徴とするゴム部材の製造方法。
JP2014228270A 2014-11-10 2014-11-10 ゴム部材の製造方法 Active JP6353347B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014228270A JP6353347B2 (ja) 2014-11-10 2014-11-10 ゴム部材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014228270A JP6353347B2 (ja) 2014-11-10 2014-11-10 ゴム部材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016088029A true JP2016088029A (ja) 2016-05-23
JP6353347B2 JP6353347B2 (ja) 2018-07-04

Family

ID=56017072

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014228270A Active JP6353347B2 (ja) 2014-11-10 2014-11-10 ゴム部材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6353347B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021130222A (ja) * 2020-02-18 2021-09-09 住友ゴム工業株式会社 トレッドゴム形成方法及びトレッドゴム形成装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006062196A (ja) * 2004-08-26 2006-03-09 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤ用ゴム部材の製造方法及び空気入りタイヤ
JP2007181931A (ja) * 2005-12-29 2007-07-19 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤ用ゴム部材の製造方法
JP2007181930A (ja) * 2005-12-29 2007-07-19 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤ用生ゴム部材の製造方法、及び空気入りタイヤ
JP2008285070A (ja) * 2007-05-18 2008-11-27 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006062196A (ja) * 2004-08-26 2006-03-09 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤ用ゴム部材の製造方法及び空気入りタイヤ
JP2007181931A (ja) * 2005-12-29 2007-07-19 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤ用ゴム部材の製造方法
JP2007181930A (ja) * 2005-12-29 2007-07-19 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤ用生ゴム部材の製造方法、及び空気入りタイヤ
JP2008285070A (ja) * 2007-05-18 2008-11-27 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021130222A (ja) * 2020-02-18 2021-09-09 住友ゴム工業株式会社 トレッドゴム形成方法及びトレッドゴム形成装置
EP3868549B1 (en) 2020-02-18 2023-04-05 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Tread rubber forming method and tread rubber forming device
JP7494482B2 (ja) 2020-02-18 2024-06-04 住友ゴム工業株式会社 トレッドゴム形成方法及びトレッドゴム形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6353347B2 (ja) 2018-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4616905B2 (ja) 成形ドラム装置及びそれを用いたランフラットタイヤの製造方法
JPWO2002060676A1 (ja) タイヤの製造方法
JP2011136669A (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
JP5462817B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法
JP5054303B2 (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
JP4589684B2 (ja) タイヤ用ゴム部材の製造方法及び空気入りタイヤ
WO2014054403A1 (ja) タイヤ製造方法、及びタイヤ製造ライン
JP6916063B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法及び装置
JP2016216044A (ja) 空気入りタイヤ
JP6353347B2 (ja) ゴム部材の製造方法
JP5952963B2 (ja) ゴムストリップ貼付け方法、それを用いた空気入りタイヤの製造方法、及び、貼付け装置
JP4914508B2 (ja) 自動二輪車用の生タイヤの製造方法
JP4536661B2 (ja) 車両の車輪用タイヤを製造するための半製品の製造方法及び装置
EP2229274B1 (en) Process and apparatus for manufacturing tyres for vehicle wheels
JP6306975B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法
JP2014000722A (ja) 環状ゴム部材の成形方法および環状ゴム部材の成形設備
JP5841816B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤの製造装置
JP5188401B2 (ja) タイヤ成形装置及びタイヤ製造方法
JP6475560B2 (ja) タイヤ成形用のドラム、及び、それを用いた空気入りタイヤの製造方法
JP2016147384A (ja) 空気入りタイヤの製造方法、及び空気入りタイヤ
JP2018065323A (ja) タイヤ製造装置及びタイヤ製造方法
JP4315751B2 (ja) タイヤ部材の成型装置及び成型方法
JP2005041328A (ja) 空気入りタイヤ
JP6581891B2 (ja) タイヤ及びタイヤの製造方法
JP5569967B2 (ja) 未加硫タイヤの成型装置及び同成型方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170901

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180517

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180522

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180608

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6353347

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250