JP2016087937A - タイヤ構成部材製造方法、タイヤ製造方法、およびタイヤ構成部材製造装置 - Google Patents

タイヤ構成部材製造方法、タイヤ製造方法、およびタイヤ構成部材製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ジョイントレス化したタイヤ構成部材を製造することができるタイヤ構成部材製造方法、当該タイヤ構成部材を用いて効率的にタイヤを製造することができるタイヤ製造方法、および、当該タイヤ構成部材を製造するために好適に用いることができるタイヤ構成部材製造装置を提供する。【解決手段】本発明のタイヤ構成部材製造方法は、タイヤ構成部材を製造する方法であって、内コアと、当該内コアを内コアの径方向外側から囲う筒状の外コアとで少なくとも区切られた閉領域に、溶融したタイヤ構成部材を射出して充満させる射出成形工程を含むことを特徴とする。また、本発明のタイヤ製造方法は、当該タイヤ構成部材製造方法によって製造されたタイヤ構成部材を用いたタイヤ製造方法である。さらに、本発明のタイヤ構成部材製造装置は、内コアと、当該内コアを囲う外コアと、閉領域に溶融したタイヤ構成部材を射出する射出機と、を備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤ構成部材製造方法、タイヤ製造方法、およびタイヤ構成部材製造装置に関する。
タイヤを加硫する前のグリーンタイヤは、タイヤ成型用ドラム上に、インナーライナー、カーカス等の複数のタイヤ構成部材をそれぞれ巻き付けて形成された積層体をシェーピングし、次いで、シェーピングした積層体に、ベルト、トレッド等の他の複数のタイヤ構成部材をさらに積層することで製造することができる(例えば、特許文献1を参照)。ここで、各タイヤ構成部材を積層する際には、タイヤ構成部材がシート状であれば、所定の大きさにカットした後、当該部材を、タイヤ成型用ドラム上に或いは他のタイヤ構成部材上に、巻き付けるとともに両端部を相互にジョイントするのが一般的である。
特開2012−240218号公報
ところで、上記のように、両端部を相互にジョイントして積層したタイヤ構成部材を有する従来のタイヤでは、当該ジョイント部の接着強度が低下する虞があったり、タイヤユニフォーミティの観点で懸念があった。
そこで、本発明は、ジョイントレス化したタイヤ構成部材を製造することができるタイヤ構成部材製造方法、当該タイヤ構成部材を用いて効率的にタイヤを製造することができるタイヤ製造方法、および、当該タイヤ構成部材を製造するために好適に用いることができるタイヤ構成部材製造装置を提供することを目的とする。
本発明のタイヤ構成部材製造方法は、内コアと当該内コアを内コアの径方向外側から囲う筒状の外コアとで少なくとも区切られた閉領域に、溶融したタイヤ構成部材を射出して充満させる射出成形工程を含むことを特徴とする。
本発明のタイヤ構成部材製造方法によれば、ジョイントレス化したタイヤ構成部材を製造することができる。
ここで、本発明のタイヤ構成部材製造方法では、前記タイヤ構成部材がゴム部材からなるインナーライナーであることが好ましい。複数のタイヤ構成部材のうちインナーライナーのジョイント部の接着強度についての懸念があるところ、このタイヤ構成部材製造方法でジョイントレス化したインナーライナーを製造することが好ましいからである。
また、この場合には、前記内コアがタイヤ成型用ドラムであることが好ましい。この構成によれば、タイヤ製造における生産性を向上させることができる。
また、本発明のタイヤ構成部材製造方法では、前記射出成形工程では、前記閉領域に前記溶融したタイヤ構成部材を所定量充填させた後、当該溶融したタイヤ構成部材を射出した際の圧力よりも高い圧力で、溶融したタイヤ構成部材をさらに押し込む、押込み工程を含むことが好ましい。
この構成によれば、タイヤ構成部材にベア(エア入り)等が生じることを抑制することができる。
また、本発明のタイヤ構成部材製造方法では、前記射出成形工程は、前記閉領域内に射出されたタイヤ構成部材を冷却する、冷却工程を含むことが好ましい。
この構成によれば、タイヤ製造における生産性をより向上させることができる。
ここで、本発明のタイヤ製造方法は、上記のタイヤ構成部材製造方法によって製造されたタイヤ構成部材を、前記タイヤ成型用ドラム上に載置した状態で、当該タイヤ構成部材の外周面上に他のタイヤ構成部材を載置して、タイヤを成型する、成型工程を含むことを特徴とする。
本発明のタイヤ製造方法によれば、ジョイントレス化したタイヤ構成部材を用いてタイヤを効率的に製造することができる。
また、本発明のタイヤ構成部材製造装置は、内コアと、当該内コアを内コアの径方向外側から囲う筒状の外コアと、前記内コアおよび前記外コアで少なくとも区切られた閉領域に溶融したタイヤ構成部材を射出する射出機と、を備えることを特徴とする。
本発明のタイヤ構成部材製造装置によれば、ジョイントレス化したタイヤ構成部材を好適に製造することができる。
ここで、本発明のタイヤ構成部材製造装置では、前記内コアおよび/または前記外コアがヒーターを備えることが好ましい。
この構成によれば、タイヤ構成部材を効率的に製造することができる。
本発明によれば、ジョイントレス化したタイヤ構成部材を製造することができるタイヤ構成部材製造方法、当該タイヤ構成部材を用いてタイヤを効率的に製造することができるタイヤ製造方法、および、当該タイヤ構成部材を製造するために好適に用いることができるタイヤ構成部材製造装置を提供することができる。
(a)は、本発明の一実施形態に係るタイヤ構成部材製造装置を示す模式図であり、(b)は、(a)に示すタイヤ構成部材製造装置の内コアおよび外コアの、a−a線に沿う断面を示す図である。 本発明の一実施形態に係るタイヤ製造方法を実施するために使用可能な、タイヤ製造装置を示す斜視図である。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について例示説明する。
<タイヤ構成部材製造装置>
まず、本発明のタイヤ構成部材製造装置の一実施形態を、図1を参照しつつ例示説明する。
本発明の一実施形態のタイヤ構成部材製造装置1は、タイヤを加硫する前のグリーンタイヤを構成する、例えば、インナーライナー、スティフナーゴム、クッションゴム、層間に用いられるスキージーゴム等のゴム部材であるタイヤ構成部材を製造することができる。また、このタイヤ構成部材製造装置1は、内コア2と、当該内コア2を内コア2の径方向外側から囲う筒状の外コア3と、内コア2および外コア3で少なくとも区切られた閉領域CRに溶融したタイヤ構成部材を射出する射出機4と、を備えている。
射出機4は、図1(a)に示すように、円筒状のシリンダー41と、該シリンダー41内に配設されたスクリュー42とを備えており、このスクリュー42は、モーター(図示せず)に駆動されて回転するとともに、油圧シリンダー(図示せず)によりシリンダー41内で進退するようになっており、それにより溶融したタイヤ構成部材を射出することができるようにされている。また、シリンダー41には、その外周を覆うヒーター43が配設されており、このヒーター43によりシリンダー41内が加熱されるようになっている。さらに、シリンダー41の基端側(図中、上方側)には、射出成形するためのタイヤ構成部材の材料をシリンダー41内に投入するためのホッパー44が設けられている。さらに、上記シリンダー41の前端(図中、下方端)は、金型としての外コア3に向けて進退可能に接続されており、シリンダー41の内空部が、金型としての内コア2と外コア3とにより少なくとも区切られる閉領域CR(キャビティー)と連通した状態となる。
内コア2は、図1(b)に示すように、本実施形態では、円筒状の外周面を有するとともに、全体が円筒状であって、内コア2をその径方向外側から囲う筒状の外コア3よりも、軸線方向の長さが長くなっている。また、内コア2は、その内周に、冷却するための冷却手段21が設けられている。冷却手段21としては、図示の例のように、冷却媒体、例えば冷却水を通過させるための冷却用配管や、空冷を用いることができる。内コア2は、その外径が、製造するタイヤ構成部材の内径と同じ、または若干小さい径となっている。
外コア3は、図1(b)に示すように、筒状、本実施形態では、円筒状の内周面を有するとともに全体が円筒状であって、内コア2よりも大きい径を有し、また、内コア2よりも軸線方向で短い長さとなっている。外コア3は、内コア2に対して取り外し可能となっており、例えば、外コア3の軸線方向に延びる図示しない分割ラインを境に外コア3を周方向に型開きすること等により外コア3を取り外すことができる。また、外コア3は、射出機4のシリンダー41の前端と接続する接続部31を有しており、図示の例では接続部31は1箇所であるが、複数箇所有することにより、外コア3の複数箇所から閉領域CRへ材料を射出することができるようにしてもよい。
また、本実施形態の外コア3は、図示は省略するが、外コア3の両方の軸線方向端部に、外コア3の軸線方向端部から径方向内側に突出する端部壁を有しており、外コア3を内コア2に取り付けた際に、内コア2と、当該端部壁を有する外コア3の内周面とで閉領域CRを形成している。なお、この実施形態では、端部壁を外コア3に一体的に設けたが、内コア2に設けること、または、内コア2および外コア3とは別個のものにすることもでき、別個にした場合には、端部壁の軸線方向位置を変更することにより、このタイヤ構成部材製造装置1で製造するタイヤ構成部材の幅を変更することができる。
内コア2および/または外コア3には、図示は省略するが、閉領域CRと、各コアの外側とを連通するベントホールを設けることができ、これにより、閉領域CRに、射出機4によってタイヤ構成部材を充満させる際に当該閉領域CR内に残った残留エアを排出させることができる。また、当該ベントホールには、必要に応じて、バキューム装置を接続することできる。
また、内コア2および/または外コア3は、図示は省略するが、ヒーターを備えることが好ましく、具体的には例えば、内コア2の内周面上、外コア3の外周面上および/またはいずれか少なくとも一方のコア2、3の中に埋設して、ヒーターを配設することができる。これにより、タイヤ構成部材の材料を閉領域CRに充填する間に当該材料の温度が低下して流動性が低下し、またはウェルドラインなどが発生するのを防止することができ、それゆえにタイヤ構成部材を効率的に製造することができる。
また、内コア2および/または外コア3は、その径が拡縮可能であってもよく、それにより、タイヤ構成部材の厚さや径を調整することができる。また、内コア2が拡縮可能であれば、例えばタイヤ構成部材を製造し、外コア3を取り外した後に、内コア2を縮径することによりタイヤ構成部材を取り出しやすくすることもできる。また、外コア3が拡縮可能であれば、例えばタイヤ構成部材を製造した後に、外コア3を拡径することにより、拡径して形成された空間に別のタイヤ構成部材を成形させて積層構造にすることもできる。
また、内コア2および/または外コア3は、その軸線方向に伸縮可能であってもよく、それにより、タイヤ構成部材の幅を調整することができる。
以上のように、このタイヤ構成部材製造装置1によれば、内コア2と当該内コア2を囲う筒状の外コア3と、内コア2および外コア3で少なくとも区切られた閉領域CRに溶融したタイヤ構成部材を射出する射出機4とを備えるので、当該閉領域CRで、ジョイントレス化したタイヤ構成部材を好適に製造することができる。
ここで、タイヤ構成部材製造装置1が製造するタイヤ構成部材がインナーライナーである場合、内コア2は、タイヤ製造装置に用いるタイヤ成型用ドラムであることが好ましい。内コア2がタイヤ成型用ドラムであれば、タイヤ構成部材を閉領域CR内に射出し成形した後に内コア2からタイヤ構成部材としてのインナーライナーを取り外すことなく、インナーライナーの外周に他のタイヤ構成部材を巻き付けて積層することができ、タイヤ製造の生産性を向上させることができるからである。なおここで、タイヤ成型用ドラムとは、その径を拡縮可能とする拡縮径機能を有し、その外周面上にタイヤ構成部材であるインナーライナー、カーカス等を積層して積層体を形成させるドラムであり、必要に応じて、さらにサイドトレッドやビードをセットし、カーカスの当該ビード周りでの折返し構造を形成することができる。また、タイヤ成型用ドラムはその表面を金属で形成することができる。
<タイヤ構成部材製造方法>
次に、本発明のタイヤ構成部材製造方法の一実施形態を、図1を参照しつつ例示説明する。
本発明の一実施形態のタイヤ構成部材製造方法は、内コア2と当該内コア2を内コア2の径方向外側から囲う筒状の外コア3とで少なくとも区切られた閉領域CRに、溶融したタイヤ構成部材を射出して充満させる射出成形工程を含む。
なお、本発明のタイヤ構成部材製造方法は、上述した実施形態のタイヤ構成部材製造装置を用いて好適に実施することができるので、以下では、当該タイヤ構成部材製造装置を用いる場合を例にとって説明し、上述した要素と同一の要素については適宜その説明を省略する。
まず、本実施形態のタイヤ構成部材製造方法では、製造するタイヤ構成部材が所定の径、幅、厚さになるように内コア2および外コア3を調整してそれらを組み合わせ、また、射出機4のシリンダー41を外コア3の接続部31と接続する。なお、内コア2の外周面、および、外コア3の内周面には、外コア3をタイヤ構成部材から外しやすくするため、または内コア2から当該部材を取り出しやすくするために、離型剤等を予め塗布することができる。また、内コア2や外コア3にヒーター43を設けていれば、内コア2および外コア3を組み合わせた後、閉領域CRへのタイヤ構成部材の射出前に予熱することもできる。
次いで、閉領域CRに、溶融したタイヤ構成部材を射出して充満させる(射出成形工程)。具体的には、まず、溶融成形するタイヤ構成部材の材料を、射出機4のホッパー44へ投入し、シリンダー41内へ輸送し、当該シリンダー41内で、ヒーター43による伝熱やスクリュー42の回転によるせん断で生じる熱によって材料を加熱溶融させる。そして、タイヤ構成部材の材料が、スクリュー42の回転によりシリンダー41内を前方へ圧送された後、スクリュー42を、上記油圧シリンダーにより速度制御しながら前進させ、シリンダー41の前端から外コア3および内コア2間の閉領域CR(キャビティー)内に溶融状態の材料を射出して充満させる。なお、タイヤ構成部材の材料として、複数種類を用いる場合には、ホッパーに投入した後スクリュー42の回転により混練することもできる。
溶融状態の材料の射出注入時は、内コア2および外コア3において、例えば、内コア2の内周面上、外コア3の外周面上、および/またはいずれか少なくとも一方のコア2、3の中に埋設して、図示しないヒーターを配設した場合には、当該ヒーターで加熱して、閉領域CRに溶融したタイヤ構成部材が充満されるまでに当該部材の温度が低下して流動性が低下し、またはウェルドラインなどが発生するのを防止することもできる。
ここで、閉領域CRに、溶融したタイヤ構成部材を射出して充満させる射出成形工程では、上記のように閉領域CRにタイヤ構成部材を射出して所定量充填させた後、当該溶融したタイヤ構成部材を射出した際の圧力よりも高い圧力で、溶融したタイヤ構成部材をさらに押し込む、押込み工程を行うことが好ましい。当該工程により、閉領域CR内の残留エアを内コア2および外コア3の外へ排気することができ、それにより、例えば残留エアによる欠陥であるベア等が生じるのを防止することができる。また、この際、内コア2および/または外コア3が排気用のベントホールを有している場合には、当該ベントホールから効率良く排気することができる。なお、押込み工程での溶融したタイヤ構成部材の押込みは、スクリュー42を油圧シリンダーで圧力制御しながら行うことができる。
また、前記射出成形工程は、閉領域CR内に射出されたタイヤ構成部材を冷却する、冷却工程を含むことが好ましい。冷却工程により、製造したタイヤ構成部材を素早く固化することができるので、タイヤ構成部材の変形を防止しつつ、早期に、外コア3を取り外したり、またはタイヤ構成部材を内コア2から取り出すことができ、生産性を向上させることができる。なお、冷却は、内コア2の内周面に設けることが可能な冷却手段21、例えば冷却用配管、或いは、空冷により、行うことができる。また、冷却工程は、上記の押込み工程を行った後に実施することができ、或いは、押込み工程を行なわない場合には、閉領域CRに溶融したタイヤ構成部材を充満させた後に実施することもできる。
射出成形工程を行った後には、射出機4を外コア3の接続部31から取り外すとともに、例えば、外コア3の軸線方向に延びる図示しない分割ラインを境に外コア3を周方向に型開きすること等により、外コア3を取り外す。なお、外コア3を取り外した後、タイヤ構成部材にバリや、内コア2や外コア3にベントホールを設けた場合には細い柱状部分が形成されることがあるので、当該バリや柱状部分を取り除く工程を含むことが好ましい。
外コア3を取り外した後、内コア2の外周上に配置されたタイヤ構成部材は、内コア2から取り外して、タイヤ製造装置のタイヤ成型用ドラム上に載置する。内コア2上からタイヤ成型用ドラム上への移動は、例えばタイヤ製造装置の搬送装置を用いて行うことができる。具体的には、内コア2を当該搬送装置の内側に位置させて搬送装置で覆われるようにし、内コア2の外周上に形成されたタイヤ構成部材を搬送装置に把持させる。搬送装置に把持させた後、その状態で、タイヤ製造装置のタイヤ成型用ドラムを搬送装置の内側に位置するように搬送装置を移動させ、タイヤ構成部材をタイヤ成型用ドラムの外周上に載置する。
以上のように、本実施形態に係るタイヤ構成部材製造方法によれば、内コア2と、当該内コア2を囲う筒状の外コア3とで少なくとも区切られた閉領域CRに、溶融したタイヤ構成部材を射出して充満させる射出成形工程を含むので、内コア2上に、ジョイントレス化したタイヤ構成部材を直接的に製造することができ、ジョイント部が存在することにより生じる虞がある、ジョイント部の接着強度の低下をそもそも発生させることがない。また、ジョイントレス化することによりタイヤのユニフォーミティーを向上させることができる。さらに、従来のシート状のタイヤ構成部材の製造の際に必要であった、圧延、裁断などの工程を省くことができるので、タイヤ製造における生産性を向上させることができる。
ここで、このタイヤ構成部材製造方法では、タイヤ構成部材がインナーライナーであることが好ましい。タイヤの最内腔側に位置するインナーライナーは、他のタイヤ構成部材と異なり、その両面がタイヤ構成部材で挟まれていない(即ち、インナーライナーの内側に他のタイヤ構成部材が存在しない)ので、そのジョイント部の接着強度に懸念があったところ、このタイヤ構成部材製造方法でインナーライナーを製造した場合には、特にジョイントレス化することの効果が大きい。
また、製造するタイヤ構成部材をインナーライナーとした場合には、内コア2がタイヤ成型用ドラムであることが好ましい。これによれば、内コア2上に射出成形したインナーライナーを、上述のようにタイヤ成型用ドラムへ移動させることなく、他のタイヤ構成部材をさらに積層させる工程へ移ることができ、タイヤ製造の生産性を向上させることができる。
また、本発明のタイヤ構成部材製造方法では、タイヤ構成部材を製造した後、外コア3を取り外して、当該外コア3とは内径が異なる外コアを用いて、製造したタイヤ構成部材の外周側に別のタイヤ構成部材を形成させて、多層のタイヤ構成部材とすることができる。
<タイヤ製造方法>
次に、本発明のタイヤ製造方法の一実施形態を、図2を参照しつつ例示説明する。
まず、図2に示すタイヤ製造装置5を説明する。本実施形態のタイヤ製造方法は、当該タイヤ製造装置5を用いて行われるものである。タイヤ製造装置5は、グリーンタイヤを製造するための製造装置であって、タイヤ製造装置5は、成型手段6と、供給手段7と、を有している。成型手段6は、床面51上に設置され図示していない駆動モーターが内蔵された駆動部61と、該駆動部61に支持された拡縮径可能な円筒状のタイヤ成型用ドラム62とから構成され、タイヤ成型用ドラム62は駆動部61の駆動モーターから駆動力を受けて水平な軸線回りに回転することができる。供給手段7はタイヤ成型用ドラム62の横側(図2では上方側)に設置され、この供給手段7は、タイヤ成型用ドラム62が回転しているとき、タイヤ成型用ドラム62に、インナーライナー、カーカス等の帯状のタイヤ構成部材を供給し、当該タイヤ構成部材をタイヤ成型用ドラム62の周囲に次々に巻付ける。この結果、タイヤ成型用ドラム62の周囲には、カーカスを含む円筒状の円筒状バンドが成型される。
タイヤ製造装置5は、床面51上に敷設されタイヤ成型用ドラム62の軸線に平行に延びる一対のガイドレール52と、ガイドレール52に摺動可能に支持された搬送体8を有しており、これらのガイドレール52はタイヤ成型用ドラム62の直下から前方(図2では右方向)に向かって、円筒状バンドをシェーピングするシェーピングドラム(図示せず)の直下まで直線状に延びている。搬送体8は、図示していない駆動機構から駆動力を受けることで、ガイドレール52に沿って前後方向に移動することができる。ここで、搬送体8は円筒状バンドを半径方向外側から把持することができるため、搬送体8がタイヤ成型用ドラム62から円筒状バンドを受け取って半径方向外側から把持した後、駆動機構から搬送体8に駆動力が付与されると、搬送体8は受け取った円筒状バンドを把持しながら前方、ここではシェーピングドラムに向かって搬送する。
また、タイヤ製造装置5は、図示は省略するが、円筒状バンドを把持した搬送体8から円筒状バンドを受け取り、受け取った円筒状バンドをシェーピングするシェーピングドラムと、ベルトおよびトレッドからなるベルト・トレッドバンドを形成するタイヤ成型用ドラムと、ベルト・トレッドバンドをタイヤ成型用ドラムからシェーピングドラムへ移動する搬送体とをさらに備えている。そして、このタイヤ製造装置5では、円筒状バンドを受け取ったシェーピングドラムでシェーピングするとともに、ベルト・トレッドバンドが形成されるタイヤ成型用ドラムからベルト・トレッドバンドをシェーピングドラムへ搬送体により移動してシェーピングドラム上で、グリーンタイヤを形成することができる。
ここで、本発明の一実施形態のタイヤ製造方法は、上記の本発明のタイヤ構成部材製造方法によって製造されたタイヤ構成部材を、タイヤ成型用ドラム62上に載置した状態で、当該タイヤ構成部材の外周面上に他のタイヤ構成部材を載置して、タイヤを成型する、成型工程を含んでいる。
具体的には、タイヤ構成部材(インナーライナー)を、タイヤ成型用ドラム62である内コア、および外コアで製造するので、製造したタイヤ構成部材を、内コア(タイヤ成型用ドラム62)から移動させることなく、上記の円筒状バンドを形成させることができる。
なお、内コアをタイヤ成型用ドラム62とした場合には、当該タイヤ成型用ドラム62は、通常、ドラム径が多段階(この実施形態では、3段階)で拡径可能であるところ、2段階目のドラム径において、タイヤ構成部材としてのインナーライナーを製造するとともに、他のタイヤ構成部材を積層させて円筒状バンドを製造することができる。これにより、円筒状バンドを製造した後、円筒状バンドを、タイヤ成型用ドラム62を最大径の状態にして搬送装置に把持させ、次いで、タイヤ成型用ドラム62を最小径の状態にすることで円滑に受け渡すことができる。
以上より、このタイヤ製造方法では、上記の本発明のタイヤ構成部材製造方法によって製造されたタイヤ構成部材を、タイヤ成型用ドラム62上に載置した状態で、当該タイヤ構成部材の外周面上に他のタイヤ構成部材を載置して、タイヤを成型する、成型工程を有することにより、ジョイントレス化したタイヤ構成部材を用いてタイヤを効率的に製造することができる。
なお、タイヤ構成部材を、タイヤ成型用ドラム62ではない内コア、および外コアで製造した場合には、タイヤ構成部材がタイヤ成型用ドラム62上に載置された状態にするために、内コア上に位置するタイヤ構成部材をタイヤ成型用ドラム62へ移動させるために、図2に示す、搬送体8を用いて行うことができる。具体的には、例えば、内コア上に製造したタイヤ構成部材を、搬送体8により把持させて、図中の成型手段6のタイヤ成型用ドラム62へ受渡して、タイヤ成型用ドラム62上に載置した状態にすることができる。
またこの場合、タイヤ成型用ドラム62ではない内コア、および外コアで製造したタイヤ構成部材を移動して、タイヤ成型用ドラム62上に載置した状態にする前に、他のタイヤ構成部材をタイヤ成型用ドラム62上に巻き付けて形成させておくこともできる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明のタイヤ構成部材製造方法、タイヤ製造方法、および、タイヤ構成部材製造装置は、上記の例に限定されることは無く、適宜変更を加えることができる。
本発明によれば、ジョイントレス化したタイヤ構成部材を製造することができるタイヤ構成部材製造方法、当該タイヤ構成部材を用いて効率的にタイヤを製造することができるタイヤ製造方法、および、当該タイヤ構成部材を製造するために好適に用いることができるタイヤ構成部材製造装置を提供することができる。
1:タイヤ構成部材製造装置
2:内コア
21:冷却手段
3:外コア
31:接続部
4:射出機
41:シリンダー
42:スクリュー
43:ヒーター
44:ホッパー
5:タイヤ製造装置
51:床面
52:ガイドレール
6:成型手段
61:駆動部
62:タイヤ成型用ドラム
7:供給手段
8:搬送体
CR:閉領域

Claims (8)

  1. タイヤ構成部材を製造する方法であって、
    内コアと当該内コアを内コアの径方向外側から囲う筒状の外コアとで少なくとも区切られた閉領域に、溶融したタイヤ構成部材を射出して充満させる射出成形工程を含むことを特徴とする、タイヤ構成部材製造方法。
  2. 前記タイヤ構成部材がゴム部材からなるインナーライナーである、請求項1に記載のタイヤ構成部材製造方法。
  3. 前記内コアがタイヤ成型用ドラムである、請求項2に記載のタイヤ構成部材製造方法。
  4. 前記射出成形工程では、前記閉領域に前記溶融したタイヤ構成部材を所定量充填させた後、当該溶融したタイヤ構成部材を射出した際の圧力よりも高い圧力で、溶融したタイヤ構成部材をさらに押し込む、押込み工程を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のタイヤ構成部材製造方法。
  5. 前記射出成形工程は、前記閉領域内に射出されたタイヤ構成部材を冷却する、冷却工程を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のタイヤ構成部材製造方法。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載のタイヤ構成部材製造方法によって製造されたタイヤ構成部材を、前記タイヤ成型用ドラム上に載置した状態で、当該タイヤ構成部材の外周面上に他のタイヤ構成部材を載置して、タイヤを成型する、成型工程を含むことを特徴とする、タイヤ製造方法。
  7. 内コアと、当該内コアを内コアの径方向外側から囲う筒状の外コアと、前記内コアおよび前記外コアで少なくとも区切られた閉領域に溶融したタイヤ構成部材を射出する射出機と、を備えることを特徴とする、タイヤ構成部材製造装置。
  8. 前記内コアおよび/または前記外コアがヒーターを備える、請求項7に記載のタイヤ構成部材製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5165184A (ja) * 1974-10-21 1976-06-05 Goodyear Tire & Rubber
JP2000254981A (ja) * 1998-11-12 2000-09-19 Soc De Technol Michelin 支持体の製造

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