JP2016086524A - モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】渦電流を抑えて出力性能を向上させることができるモータを提供する。【解決手段】ロータ2は、略円板状のコアベースの外周部に周方向に複数の爪状磁極13,23が形成される第1及び第2ロータコア10,20と、第1及び第2ロータコア10,20に軸方向に挟まれてそれらの爪状磁極13,23を互いに異なる磁極として機能させる界磁磁石を有する。ロータ2は、径方向中心に複数の歯車を有する変速機構70が設けられる。【選択図】図1
Description
本発明は、モータに関する。
モータにおいて、周方向に複数の爪状磁極を有する一対のロータコアと、それらロータコア間に配置された永久磁石とによって構成され、各爪状磁極が交互に異なる磁極に機能させるランデル型ロータを有したランデル型モータが知られている。さらに、特許文献1では、ランデル型ロータに加えて、周方向に複数の爪状磁極を有する一対のステータコアと、それらステータコア間に配置された環状巻線とによって構成され、各爪状磁極が交互に異なる磁極に機能させるランデル型ステータを備えたランデル型モータが提案されている。このランデル型モータは、ロータとステータが共にランデル型で構成されていることから、マルチランデル型モータとも言われている。
マルチランデル型モータは、爪状磁極数を変えることで極数を変更できるため、多極化し易い特徴を有している。
ところで、上記のようなモータでは、爪上磁極を有するロータコア内を磁気が通過することで磁気回路が形成される。このため、ロータコアの表面で渦電流が発生し、出力性能が低下する虞がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、渦電流を抑えて出力性能を向上させることができるモータを提供することにある。
上記課題を解決するモータは、それぞれコアベースの外周部に周方向に複数の爪状磁極が形成される第1及び第2ステータコア、及び該第1及び第2ステータコア間に設けられるコイル部を有するステータと、それぞれ略円板状のコアベースの外周部に周方向に複数の爪状磁極が形成される第1及び第2ロータコア、及び該第1及び第2ロータコアに軸方向に挟まれてそれらの爪状磁極を互いに異なる磁極として機能させる界磁磁石を有するロータと、を有し、前記ロータは、径方向中心に複数の歯車を有する変速機構が設けられる。
この構成によれば、複数の歯車を有する変速機構が設けられるため、例えば入力に対して出力を増速させることができ、出力に対して入力の回転速度を遅く、即ちロータの回転を遅くすることができる。このため、ロータとステータとの間の磁気的変化の周期が低くなり、渦電流が抑えられ、モータの出力性能を向上させることができる。
上記モータにおいて、前記変速機構は、非磁性体で構成されることが好ましい。
この構成によれば、変速機構が非磁性体であるため、変速機構から磁気漏れが起きることが抑えられたり、渦電流の増加などを抑えることができ、モータの出力性能を向上させることができる。
この構成によれば、変速機構が非磁性体であるため、変速機構から磁気漏れが起きることが抑えられたり、渦電流の増加などを抑えることができ、モータの出力性能を向上させることができる。
上記モータにおいて、前記変速機構は、樹脂で構成されることが好ましい。
この構成によれば、変速機構が樹脂であるため、歯車同士が噛合しても音の発生が少ないため、騒音の低減が可能となる。また、金属の場合と比較して樹脂の方が軽いためロータの慣性モーメントも低減でき、モータの機動性(始動性)向上にも寄与できる。
この構成によれば、変速機構が樹脂であるため、歯車同士が噛合しても音の発生が少ないため、騒音の低減が可能となる。また、金属の場合と比較して樹脂の方が軽いためロータの慣性モーメントも低減でき、モータの機動性(始動性)向上にも寄与できる。
上記モータにおいて、前記変速機構は、遊星歯車機構であり、そのリング歯車は前記界磁磁石に対してインサート成形又は2色成形によって成形されることが好ましい。
この構成によれば、遊星歯車機構のリング歯車を界磁磁石に対してインサート成形又は2色成形によって一体化することができる。
この構成によれば、遊星歯車機構のリング歯車を界磁磁石に対してインサート成形又は2色成形によって一体化することができる。
上記モータにおいて、前記ロータは、前記第1及び第2ロータコアの少なくとも一方にフィンを有することが好ましい。
この構成によれば、ロータが回転させられることで、フィンを有するロータがファンとして用いることができる。また、ロータコアの表面で発生する渦電流損によって熱が生じるため、ロータの回転に伴って発生する風が温風となるため、暖房機能として利用することが可能となる。
この構成によれば、ロータが回転させられることで、フィンを有するロータがファンとして用いることができる。また、ロータコアの表面で発生する渦電流損によって熱が生じるため、ロータの回転に伴って発生する風が温風となるため、暖房機能として利用することが可能となる。
本発明のモータによれば、渦電流を抑えて出力性能を向上させることができる。
(第1実施形態)
以下、モータの第1実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態のモータMは、ロータ2と、ロータ2の径方向外側に配置されるステータ3とを有する。
以下、モータの第1実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態のモータMは、ロータ2と、ロータ2の径方向外側に配置されるステータ3とを有する。
モータMは、図1において、上からマルチランデル型のA相モータMa、マルチランデル型のB相モータMbが順に積層された2層2相のマルチランデル型モータである。図4に示すように、A相モータMa及びB相モータMbは、それぞれマルチランデル型の単一モータM1にて形成されている。
(ロータ2)
モータMのロータ2は、図2に示すように、ランデル型構造のA相ロータ2a及びB相ロータ2bを積層した2層2相構造のロータである。A相ロータ2a及びB相ロータ2bは、同じ構成であって、図6に示すように、それぞれ第1ロータコア10、第2ロータコア20及び界磁磁石30から構成されている。
モータMのロータ2は、図2に示すように、ランデル型構造のA相ロータ2a及びB相ロータ2bを積層した2層2相構造のロータである。A相ロータ2a及びB相ロータ2bは、同じ構成であって、図6に示すように、それぞれ第1ロータコア10、第2ロータコア20及び界磁磁石30から構成されている。
(第1ロータコア10)
図6に示すように、第1ロータコア10は、円環板状の電磁鋼板にて形成された第1ロータコアベース11を有している。第1ロータコアベース11の中央位置には、後述する変速機構70を挿通して固着するための貫通穴12が形成されている。また、第1ロータコアベース11の外周面には、等間隔に8個の同一形状をした第1ロータ側爪状磁極13が、径方向外側に突出されその先端が軸方向第2ロータコア20側に屈曲形成されている。
図6に示すように、第1ロータコア10は、円環板状の電磁鋼板にて形成された第1ロータコアベース11を有している。第1ロータコアベース11の中央位置には、後述する変速機構70を挿通して固着するための貫通穴12が形成されている。また、第1ロータコアベース11の外周面には、等間隔に8個の同一形状をした第1ロータ側爪状磁極13が、径方向外側に突出されその先端が軸方向第2ロータコア20側に屈曲形成されている。
ここで、第1ロータ側爪状磁極13において、第1ロータコアベース11の外周面11aから径方向外側に突出した部分を第1ロータ側基部13xといい、軸方向に屈曲された先端部分を第1ロータ側磁極部13yという。そして、第1ロータ側基部13xを軸方向から見たときの形状は、径方向外側にいくほど幅狭になる台形形状に形成されている。また、第1ロータ側磁極部13yを径方向から見たときの形状は、四角形状に形成されている。さらに、第1ロータ側基部13xと第1ロータ側磁極部13yからなる第1ロータ側爪状磁極13の周方向端面13a,13bは、共に平坦面である。
なお、軸方向に屈曲形成された第1ロータ側磁極部13yは軸直交方向断面が扇形状に形成されている。そして、第1ロータ側磁極部13yの径方向外側面13c及び径方向内側面13dは、軸線方向から見て、軸線Oを中心として第1ロータコアベース11の外周面11aと同心円をなす円弧面である。
また、各第1ロータ側爪状磁極13の第1ロータ側基部13xの周方向の角度、即ち、周方向端面13a,13bの基端部間が軸線Oとなす角度は、隣り合う第1ロータ側爪状磁極13間の隙間の角度より小さく設定されている。
(第2ロータコア20)
図6に示すように、第2ロータコア20は、第1ロータコア10と同一材質及び同一形状であって、円環板状に形成された第2ロータコアベース21を有している。第2ロータコアベース21の中央位置には、後述する変速機構70を挿通して固着するための貫通穴22が形成されている。また、第2ロータコアベース21の外周面には、等間隔に8個の第2ロータ側爪状磁極23が、径方向外側に突出されその先端が軸方向第1ロータコア10側に屈曲形成されている。
図6に示すように、第2ロータコア20は、第1ロータコア10と同一材質及び同一形状であって、円環板状に形成された第2ロータコアベース21を有している。第2ロータコアベース21の中央位置には、後述する変速機構70を挿通して固着するための貫通穴22が形成されている。また、第2ロータコアベース21の外周面には、等間隔に8個の第2ロータ側爪状磁極23が、径方向外側に突出されその先端が軸方向第1ロータコア10側に屈曲形成されている。
ここで、第2ロータ側爪状磁極23において、第2ロータコアベース21の外周面21aから径方向外側に突出した部分を第2ロータ側基部23xといい、軸方向に屈曲された先端部分を第2ロータ側磁極部23yという。そして、第2ロータ側基部23xを軸方向から見たときの形状は、径方向外側にいくほど幅狭になる台形形状に形成されている。また、第2ロータ側磁極部23yを径方向から見たときの形状は、四角形状に形成されている。さらに、第2ロータ側基部23xと第2ロータ側磁極部23yからなる第2ロータ側爪状磁極23の周方向端面23a,23bは、共に平坦面である。
なお、軸方向に屈曲形成された第2ロータ側磁極部23yは軸直交方向断面が扇形状に形成されている。そして、その径方向外側面23c及び径方向内側面23dは、軸線方向から見て、中心軸線を中心として第2ロータコアベース21の外周面21aと同心円をなす円弧面である。
また、各第2ロータ側爪状磁極23の第2ロータ側基部23xの周方向の角度、即ち、周方向端面23a,23bの基端部間が軸線Oとなす角度は、隣り合う第2ロータ側爪状磁極23間の隙間の角度より小さく設定されている。
そして、第2ロータコア20は、第1ロータコア10に対して、第2ロータコア20の第2ロータ側爪状磁極23が、軸方向から見てそれぞれ第1ロータコア10の第1ロータ側爪状磁極13間に位置するように配置固定されるようになっている。このとき、第2ロータコア20は、第1ロータコア10と第2ロータコア20との軸方向の間に界磁磁石30が配置されるように、第1ロータコア10に対して組み付けられる。
(界磁磁石30)
界磁磁石30は、本実施形態では、フェライト焼結磁石よりなる円環板状の永久磁石である。図6に示すように、界磁磁石30は、その中央位置に後述する変速機構70を挿通して貫通穴32が形成されている。そして、界磁磁石30の一方の側面30aが、第1ロータコアベース11の対向面11bと、界磁磁石30の他方の側面30bが、第2ロータコアベース21の対向面21bとそれぞれ当接し、界磁磁石30は第1ロータコア10と第2ロータコア20との間に挟持固定される。
界磁磁石30は、本実施形態では、フェライト焼結磁石よりなる円環板状の永久磁石である。図6に示すように、界磁磁石30は、その中央位置に後述する変速機構70を挿通して貫通穴32が形成されている。そして、界磁磁石30の一方の側面30aが、第1ロータコアベース11の対向面11bと、界磁磁石30の他方の側面30bが、第2ロータコアベース21の対向面21bとそれぞれ当接し、界磁磁石30は第1ロータコア10と第2ロータコア20との間に挟持固定される。
界磁磁石30の外径は、第1及び第2ロータコアベース11,21の外径と一致するように設定され、厚さが予め定めた厚さに設定されている。
つまり、図5に示すように、第1ロータコア10と第2ロータコア20との間に、界磁磁石30を配置する。このとき、第1ロータ側爪状磁極13の先端面13eと第2ロータコアベース21の対向面21bとが面一になるとともに、第2ロータ側爪状磁極23の先端面23eと第1ロータコアベース11の対向面11bとが面一になるようにしている。
つまり、図5に示すように、第1ロータコア10と第2ロータコア20との間に、界磁磁石30を配置する。このとき、第1ロータ側爪状磁極13の先端面13eと第2ロータコアベース21の対向面21bとが面一になるとともに、第2ロータ側爪状磁極23の先端面23eと第1ロータコアベース11の対向面11bとが面一になるようにしている。
図5に示すように、界磁磁石30は、軸方向に磁化されていて、第1ロータコア10側をN極、第2ロータコア20側をS極となるように磁化されている。従って、この界磁磁石30によって、第1ロータコア10の第1ロータ側爪状磁極13はN極として機能し、第2ロータコア20の第2ロータ側爪状磁極23はS極として機能する。
このように、第1及び第2ロータコア10,20、並びに、界磁磁石30にて構成されたA相ロータ2a及びB相ロータ2bは、界磁磁石30を用いた、所謂ランデル型構造のロータとなる。そして、A相ロータ2a及びB相ロータ2bは、N極となる第1ロータ側爪状磁極13と、S極となる第2ロータ側爪状磁極23とが周方向に交互に配置され磁極数が16極(極数対が8個)のロータとなる。
そして、図2及び図3に示すように、A相ロータ2a及びB相ロータ2bは、軸方向に積層されて2層2相のランデル型のロータ2が形成される。ここで、A相ロータ2aとB相ロータ2bは、以下のように積層される。
詳述すると、A相ロータ2aとB相ロータ2bは、A相ロータ2aの第2ロータコア20(第2ロータコアベース21の反対向面21c)とB相ロータ2bの第2ロータコア20(第2ロータコアベース21の反対向面21c)が当接するように積層される。
さらに、図3に示すように、A相ロータ2aに対するB相ロータ2bの配置角度を、軸方向A相モータMa側から見て、反時計回り方向に予め定めた角度だけずらして積層している。
詳述すると、A相ロータ2aの第2ロータ側爪状磁極23(第1ロータ側爪状磁極13)に対して、対向するB相ロータ2bの第2ロータ側爪状磁極23(第1ロータ側爪状磁極13)が、反時計回り方向に予め定めた電気角θ2だけずらして積層している。
(ステータ3)
図2に示すように、ロータ2の径方向外側に配置されたステータ3は、ランデル型構造のA相ステータ3a及びB相ステータ3bを積層した2層2相構造のステータである。A相ステータ3a及びB相ステータ3bは、径方向内側において対応するA相ロータ2a及びB相ロータ2bとそれぞれ対向するように軸線方向に順番に積層されている。
図2に示すように、ロータ2の径方向外側に配置されたステータ3は、ランデル型構造のA相ステータ3a及びB相ステータ3bを積層した2層2相構造のステータである。A相ステータ3a及びB相ステータ3bは、径方向内側において対応するA相ロータ2a及びB相ロータ2bとそれぞれ対向するように軸線方向に順番に積層されている。
A相ステータ3a及びB相ステータ3bは、同じ構成であって、図7に示すように、それぞれ第1ステータコア40、第2ステータコア50及びコイル部60とから構成されている。
(第1ステータコア40)
図7に示すように、第1ステータコア40は、円環板状の電磁鋼板にて形成された第1ステータコアベース41を有している。第1ステータコアベース41は、第2ステータコア50と対向する対向面41bであって、その径方向外側部に円筒状の第1ステータ側円筒外壁42が軸方向第2ステータコア50側に向かって延出形成されている。また、その第1ステータコアベース41の内周面41aには、等間隔に8個の第1ステータ側爪状磁極43が、径方向内側に突出されその先端が軸方向第2ステータコア50側に屈曲形成されている。
図7に示すように、第1ステータコア40は、円環板状の電磁鋼板にて形成された第1ステータコアベース41を有している。第1ステータコアベース41は、第2ステータコア50と対向する対向面41bであって、その径方向外側部に円筒状の第1ステータ側円筒外壁42が軸方向第2ステータコア50側に向かって延出形成されている。また、その第1ステータコアベース41の内周面41aには、等間隔に8個の第1ステータ側爪状磁極43が、径方向内側に突出されその先端が軸方向第2ステータコア50側に屈曲形成されている。
ここで、第1ステータ側爪状磁極43において、第1ステータコアベース41の内周面41aから径方向内側に突出した部分を第1ステータ側基部43xといい、軸方向に屈曲された先端部分を第1ステータ側磁極部43yという。そして、第1ステータ側基部43xを軸方向から見たときの形状は、径方向内側にいくほど幅狭になる台形形状に形成されている。また、第1ステータ側磁極部43yを径方向から見たときの形状は、四角形状に形成されている。さらに、第1ステータ側基部43xと第1ステータ側磁極部43yからなる第1ステータ側爪状磁極43の周方向端面43a,43bは、共に平坦面である。
なお、軸方向に屈曲形成された第1ステータ側磁極部43yは軸直交方向断面が扇形状に形成されている。そして、第1ステータ側磁極部43yの径方向外側面43c及び径方向内側面43dは、軸線方向から見て、中心軸線Oを中心として第1ステータコアベース41の内周面41aと同心円をなす円弧面である。
各第1ステータ側爪状磁極43の第1ステータ側基部43xの周方向の角度、即ち、周方向端面43a,43bの基端部間が前記軸線Oとなす角度は、隣り合う第1ステータ側爪状磁極43間の隙間の角度より小さく設定されている。
(第2ステータコア50)
図7に示すように、第2ステータコア50は、第1ステータコアベース41と同一材質及び同形状の円環板状の第2ステータコアベース51を有している。第2ステータコアベース51は、第1ステータコア40と対向する対向面51bであって、その径方向外側部に円筒状の第2ステータ側円筒外壁52が延出形成されている。そして、第2ステータ側円筒外壁52は、軸方向において第1ステータ側円筒外壁42と当接するようになっている。
図7に示すように、第2ステータコア50は、第1ステータコアベース41と同一材質及び同形状の円環板状の第2ステータコアベース51を有している。第2ステータコアベース51は、第1ステータコア40と対向する対向面51bであって、その径方向外側部に円筒状の第2ステータ側円筒外壁52が延出形成されている。そして、第2ステータ側円筒外壁52は、軸方向において第1ステータ側円筒外壁42と当接するようになっている。
その第2ステータコアベース51の内周面51aには、等間隔に8個の第2ステータ側爪状磁極53が、径方向内側に突出されその先端が軸方向第1ステータコア40側に屈曲形成されている。
ここで、第2ステータ側爪状磁極53において、第2ステータコアベース51の内周面51aから径方向内側に突出した部分を第2ステータ側基部53xといい、軸方向に屈曲された先端部分を第2ステータ側磁極部53yという。そして、第2ステータ側基部53xを軸方向から見たときの形状は、径方向内側にいくほど幅狭になる台形形状に形成されている。また、第2ステータ側磁極部53yを径方向から見たときの形状は、四角形状に形成されている。さらに、第2ステータ側基部53xと第2ステータ側磁極部53yからなる第2ステータ側爪状磁極53の周方向端面53a,53bは、共に平坦面である。
なお、軸方向に屈曲形成された第2ステータ側磁極部53yは軸直交方向断面が扇形状に形成されている。そして、第2ステータ側磁極部53yの径方向外側面53c及び径方向内側面53dは、軸線方向から見て、中心軸線Oを中心として第2ステータコアベース51の内周面51aと同心円をなす円弧面である。
各第2ステータ側爪状磁極53の第2ステータ側基部53xの周方向の角度、即ち、周方向端面53a,53bの基端部間が前記軸線Oとなす角度は、隣り合う第2ステータ側爪状磁極53間の隙間の角度より小さく設定されている。
つまり、このように形成されることによって、第2ステータコア50の形状は、第1ステータコア40と同一形状となる。そして、第1ステータコアベース41に形成した第1ステータ側円筒外壁42と第2ステータコアベース51に形成した第2ステータ側円筒外壁52とを当接させる。この時、第2ステータコア50は、各第2ステータ側爪状磁極53が、軸方向から見てそれぞれ第1ステータ側爪状磁極43間に位置するように、第2ステータ側円筒外壁52を第1ステータ側円筒外壁42に当接させる。
なお、第1ステータ側爪状磁極43は、その第1ステータ側磁極部43yの先端面43eが第2ステータコアベース51の対向面51bと面一となる位置に設定している。同様に、第2ステータ側爪状磁極53は、その第2ステータ側磁極部53yの先端面53eが第1ステータコアベース41の対向面41bと面一となる位置に設定している。
この状態で、第1及び第2ステータコアベース41,51の対向面41b,51b、第1及び第2ステータ側円筒外壁42、52の内周面で区画される断面四角形状の環状空間が形成される。そして、その断面四角形状の環状空間には、コイル部60が配置され固定される。
(コイル部60)
図5及び図7に示すように、コイル部60は、環状巻線61を有している。その環状巻線61は、樹脂モールドにてその周囲がコイル絶縁層62で覆われている。なお、説明の便宜上、図7ではコイル絶縁層62を省略している。
図5及び図7に示すように、コイル部60は、環状巻線61を有している。その環状巻線61は、樹脂モールドにてその周囲がコイル絶縁層62で覆われている。なお、説明の便宜上、図7ではコイル絶縁層62を省略している。
また、図5に示すように、コイル部60の軸方向であって第1ステータコア40側の外側面は、第1ステータコアベース41の対向面41bに当接し、コイル部60の軸方向であって第2ステータコア50側の外側面は、第2ステータコアベース51の対向面51bに当接するようになっている。
コイル部60の厚さ(軸方向の長さ)は、第1ステータ側爪状磁極43(第2ステータ側爪状磁極53)の軸方向の長さにあわせて、予め定めた厚さに設定されている。
つまり、図5に示すように、第1ステータコア40と第2ステータコア50との間に、コイル部60を配置する。このとき、第1ステータ側爪状磁極43の先端面43eと第2ステータコアベース51の対向面51bが面一になるとともに、第2ステータ側爪状磁極53の先端面53eと第1ステータコアベース41の対向面41bとが面一になるようにしている。
つまり、図5に示すように、第1ステータコア40と第2ステータコア50との間に、コイル部60を配置する。このとき、第1ステータ側爪状磁極43の先端面43eと第2ステータコアベース51の対向面51bが面一になるとともに、第2ステータ側爪状磁極53の先端面53eと第1ステータコアベース41の対向面41bとが面一になるようにしている。
またこのとき、第1ステータコアベース41の反対向面41cから第2ステータコアベース51の反対向面51cまでの軸方向の長さは、第1ロータコアベース11の反対向面11cから第2ロータコアベース21の反対向面21cまでの軸方向の長さと一致させている。
従って、第1ステータ側爪状磁極43(第2ステータ側爪状磁極53)の軸方向の長さは、第1ロータ側爪状磁極13(第2ロータ側爪状磁極23)の軸方向の長さと一致する。
なお、図7では、説明の便宜上、環状巻線61の引出し端子を図面上省略した。これにあわせて、第1及び第2ステータコア40,50の円筒外壁42,52に形成する端子取付部を外部に導き出すための切欠きを図面上省略している。
このように、第1及び第2ステータコア40,50、並びに、コイル部60にて構成されたA相ステータ3a及びB相ステータ3bは、所謂ランデル型構造のステータとなる。詳述すると、A相ステータ3a及びB相ステータ3bは、第1及び第2ステータコア40,50間の環状巻線61にて第1及び第2ステータ側爪状磁極43,53をその時々で互いに異なる磁極に励磁する16極の所謂ランデル型構造のステータとなる。
そして、図2及び図3に示すように、A相ステータ3a及びB相ステータ3bは、軸方向に積層されて2層2相のランデル型のステータ3が形成される。A相ステータ3aとB相ステータ3bは、以下のように積層してモータハウジングに固着される。
詳述すると、A相ステータ3aとB相ステータ3bは、A相ステータ3aの第2ステータコア50(第2ステータコアベース51の反対向面51c)とB相ステータ3bの第2ステータコア50(第2ステータコアベース51の反対向面51c)が当接するように積層される。
さらに、図3に示すように、A相ステータ3aに対するB相ステータ3bの配置角度を、軸方向A相モータMa側から見て、時計回り方向に予め定めた角度だけずらして積層している。
詳述すると、A相ステータ3aの第1ステータ側爪状磁極43(第2ステータ側爪状磁極53)に対して、対向するB相ステータ3bの第1ステータ側爪状磁極43(第2ステータ側爪状磁極53)が、時計回り方向に予め定めた電気角θ1だけずらして積層している。
ここで、軸方向A相ステータ側から見て、A相ステータ3aに対するB相ステータ3bの時計回り方向における電気角θ1と、A相ロータ2aに対するB相ロータ2bの反時計回り方向における電気角θ2とは、以下の関係式が成立するように設定されている。
θ1+|θ2|=90度(電気角)
これは、2相モータのデットポイントを回避し起動性を向上させるために上記関係式に基づいて電気角θ1,θ2を設定している。
これは、2相モータのデットポイントを回避し起動性を向上させるために上記関係式に基づいて電気角θ1,θ2を設定している。
そして、本実施形態では、A相ロータ2aに対するB相ロータ2bの反時計回り方向における電気角θ2を−45度(反時計回り方向)とし、A相ステータ3aに対するB相ステータ3bの時計回り方向における電気角θ1を45度(時計回り方向)に設定している。
なお、本実施形態では、電気角θ2を−45度、電気角θ1を45度(時計回り方向)に設定したが、上記関係式が成立する範囲で適宜変更してもよい。
そして、A相ステータ3aの環状巻線61には2相交流電源のうちの入力電圧vaが印加され、B相ステータ3bの環状巻線61には2相交流電源のうちの入力電圧vbが印加される。
そして、A相ステータ3aの環状巻線61には2相交流電源のうちの入力電圧vaが印加され、B相ステータ3bの環状巻線61には2相交流電源のうちの入力電圧vbが印加される。
(変速機構)
図8に示すように、変速機構70は、遊星歯車機構であって、リング歯車(内歯車)71と、遊星歯車72と、太陽歯車73と、遊星キャリア74とを有する。各歯車71,72,73及び遊星キャリア74は、非磁性体の樹脂材料で構成される。
図8に示すように、変速機構70は、遊星歯車機構であって、リング歯車(内歯車)71と、遊星歯車72と、太陽歯車73と、遊星キャリア74とを有する。各歯車71,72,73及び遊星キャリア74は、非磁性体の樹脂材料で構成される。
リング歯車71は、第1及び第2ロータコア10,20の貫通穴12,22と、界磁磁石30の貫通穴32に挿通され、径方向内側に複数の歯が形成されている。リング歯車71には3つの遊星歯車72が噛合するように設けられている。なお、リング歯車71は、界磁磁石30に対してインサート成形又は2色成形によって一体化されている。
各遊星歯車72は、遊星キャリア74によって軸線Oを中心として周方向120度間隔となるように配置されている。また、各遊星歯車72には太陽歯車73が噛合するようになっている。
太陽歯車73は、前記軸線O上に配置され、各遊星歯車72と噛合するようになっている。
上記のように構成された変速機構70は、リング歯車71がロータコア10,20の回転に伴って一体回転する。これに伴い、リング歯車71と噛合する遊星歯車72は、リング歯車71に対して相対的に同方向に回転する。そして、遊星歯車72と噛合する太陽歯車73は、リング歯車71及び遊星歯車72に対して相対的に反対方向に回転する。ここで、リング歯車71を入力軸(駆動軸)とし、遊星キャリア74を出力軸(従動軸)とすると、入力に対する出力が減速されるようになる。一方、遊星キャリア74を固定させて遊星歯車72の公転を停止(自転は継続)させ、リング歯車71を入力軸(駆動軸)とし、太陽歯車73を出力軸(従動軸)とすると、リング歯車71の歯数に対する太陽歯車73の歯数に応じて変速比が変化する。具体的には、リング歯車71の歯数>太陽歯車73の歯数とすると、入力に対する出力が増速されるようになる。
上記のように構成された変速機構70は、リング歯車71がロータコア10,20の回転に伴って一体回転する。これに伴い、リング歯車71と噛合する遊星歯車72は、リング歯車71に対して相対的に同方向に回転する。そして、遊星歯車72と噛合する太陽歯車73は、リング歯車71及び遊星歯車72に対して相対的に反対方向に回転する。ここで、リング歯車71を入力軸(駆動軸)とし、遊星キャリア74を出力軸(従動軸)とすると、入力に対する出力が減速されるようになる。一方、遊星キャリア74を固定させて遊星歯車72の公転を停止(自転は継続)させ、リング歯車71を入力軸(駆動軸)とし、太陽歯車73を出力軸(従動軸)とすると、リング歯車71の歯数に対する太陽歯車73の歯数に応じて変速比が変化する。具体的には、リング歯車71の歯数>太陽歯車73の歯数とすると、入力に対する出力が増速されるようになる。
次に、上記のように構成したモータMの作用について説明する。
今、モータMに、A相ステータ3aの環状巻線61に入力電圧vaが印加され、B相ステータ3bの環状巻線61に入力電圧vbが印加される。これによって、ステータ3に回転磁界が発生し、ロータ2が回転駆動される。
今、モータMに、A相ステータ3aの環状巻線61に入力電圧vaが印加され、B相ステータ3bの環状巻線61に入力電圧vbが印加される。これによって、ステータ3に回転磁界が発生し、ロータ2が回転駆動される。
このとき、ステータ3は、入力電圧vaと入力電圧vbにあわせて、A相ステータ3aとB相ステータ3bの2層構造にした。そして、これに対応してロータ2も、A相ロータ2aとB相ロータ2bの2層構造にした。これによって、各相のステータ3a,3bとロータ2a,2bにおいて、それぞれ界磁磁石30の磁束を軸方向に沿って対向するステータが個々に受けることができ、出力アップを図ることができる。
ところで、例えば、U相、V相、W相のロータを3層構造に積層したランデル型のロータにおいては、U相、V相、W相のロータの界磁磁石について、2つの相のロータの界磁磁石は同じ磁化方向となり、残る1つ相の界磁磁石は磁化方向が逆方向となる。そのため、U相、V相、W相のロータの関係において、その各相の爪状磁極の磁束に大きさに差が生じて全体として磁気バランスの乱れは大きい。
これに対して、本実施形態では、ロータ2をA相ロータ2aとB相ロータ2bの2層構造にした。そして、そのA相ロータ2aとB相ロータ2bは、それぞれの界磁磁石30の磁化の方向が互いに逆方向となり、A相ロータ2aとB相ロータ2bの関係において各爪状磁極13,23の磁気バランスの乱れは小さい。
これによって、対向するA相ステータ3a及びB相ステータ3bに形成した各爪状磁極43,53の磁気バランスの乱れを小さくできることからモータ性能を向上させることができる。
しかも、本実施形態では、A相ステータ3aに対してB相ステータ3bが時計回り方向にずれる電気角θ1と、A相ロータ2aに対してB相ロータ2bが反時計回り方向にずれる電気角θ2とを、θ1+|θ2|=90度(電気角)で決まる値に設定した。
詳述すると、ステータ3は、A相ステータ3aに対してB相ステータ3bを、軸方向A相モータMa側から見て時計回り方向に予め定めた電気角θ1(=45度)ずらした。一方、ロータ2は、A相ロータ2aに対してB相ロータ2bを、軸方向A相モータMa側から見て反時計回り方向に予め定めた電気角θ2(=45度)ずらした。
これによって、2相モータにおいて生じる起動不能のデッドポイントを回避できるとともに起動性を向上させることができる。
しかも、A相、B相ステータ3a,3bの環状巻線61に流れる各電流による第1及び第2ステータ側爪状磁極43,53の切り替わりに対してロータ2の移動量(回動量)を大きくすることができことから、回転数を上げることができる。
しかも、A相、B相ステータ3a,3bの環状巻線61に流れる各電流による第1及び第2ステータ側爪状磁極43,53の切り替わりに対してロータ2の移動量(回動量)を大きくすることができことから、回転数を上げることができる。
さらに、ステータ3のA相ステータ3aの入力電圧vaは、B相ステータ3bの入力電圧vbに対して、90度の位相差をもって遅らせた。
つまりA相及びB相ロータ2a,2bのそれぞれの爪状磁極13,23間で漏れ磁束が生じ有効磁束が減少する。この漏れ磁束により磁束分布に歪みが生じて振動が生じるとともに出力の低下が生じる。そこで、本実施形態では、A相ステータ3aの入力電圧vaとB相ステータ3bの入力電圧vbを、90度の位相差を持たせてモータMの振動を抑えるとともに、出力の向上を図った。
つまりA相及びB相ロータ2a,2bのそれぞれの爪状磁極13,23間で漏れ磁束が生じ有効磁束が減少する。この漏れ磁束により磁束分布に歪みが生じて振動が生じるとともに出力の低下が生じる。そこで、本実施形態では、A相ステータ3aの入力電圧vaとB相ステータ3bの入力電圧vbを、90度の位相差を持たせてモータMの振動を抑えるとともに、出力の向上を図った。
以上詳述したように、上記第1実施形態は、以下の効果を有する。
(1)複数の歯車を有する増速用の変速機構70が設けられるため、入力に対する出力を増速させることができ、出力に対して入力の回転速度を遅く、即ちロータ2の回転を遅くすることができる。このため、ロータ2とステータ3との間の磁気的変化の周期が低くなり、渦電流が抑えられ、モータMの出力性能を向上させることができる。
(1)複数の歯車を有する増速用の変速機構70が設けられるため、入力に対する出力を増速させることができ、出力に対して入力の回転速度を遅く、即ちロータ2の回転を遅くすることができる。このため、ロータ2とステータ3との間の磁気的変化の周期が低くなり、渦電流が抑えられ、モータMの出力性能を向上させることができる。
(2)変速機構70が非磁性体であるため、変速機構70から磁気漏れが起きることが抑えられたり、渦電流の増加などを抑えることができ、モータMの出力性能を向上させることができる。
(3)変速機構70が樹脂であるため、歯車71,72,73同士が噛合しても音の発生が少ないため、騒音の低減が可能となる。また、金属の場合と比較して樹脂の方が軽いためロータ2の慣性モーメントも低減でき、モータMの機動性(始動性)向上にも寄与できる。
(4)変速機構70は、遊星歯車機構であり、そのリング歯車71は前記界磁磁石30に対してインサート成形又は2色成形によって一体化することができる。
(5)また、変速機構70は、遊星キャリア74を固定させることで、入力に対して出力が増速させる増速機構として作用させることが可能となる。ここで、渦電流損は駆動周波数の2乗に比例する。そのため、モータM(ロータ2)の回転数を抑えることで渦電流損を抑えつつ、必要な回転数となるように変速機構70によって回転数を増やす(増速させる)ことができる。
(5)また、変速機構70は、遊星キャリア74を固定させることで、入力に対して出力が増速させる増速機構として作用させることが可能となる。ここで、渦電流損は駆動周波数の2乗に比例する。そのため、モータM(ロータ2)の回転数を抑えることで渦電流損を抑えつつ、必要な回転数となるように変速機構70によって回転数を増やす(増速させる)ことができる。
(第2実施形態)
次に、モータを備えた車両シートの第2実施形態について説明する。
本実施形態の車両シートに用いられるモータは、第1実施形態と比較してロータの構成が異なるものであり、ステータについては同じ構成である。このため、主にロータについて説明し、その他の構成については同じ符号を付して説明の一部又は全部を割愛する。
次に、モータを備えた車両シートの第2実施形態について説明する。
本実施形態の車両シートに用いられるモータは、第1実施形態と比較してロータの構成が異なるものであり、ステータについては同じ構成である。このため、主にロータについて説明し、その他の構成については同じ符号を付して説明の一部又は全部を割愛する。
図9に示すように、車両シート80は、シートクッション81と、シートバック82と、ヘッドレスト83とを有する。
シートクッション81は、使用者が着座可能な座部であって、その上面(座面)には送風口81aが複数形成される。
シートクッション81は、使用者が着座可能な座部であって、その上面(座面)には送風口81aが複数形成される。
シートバック82は、使用者の背をもたれかけさせることができる背もたれ部であって、その前面には送風口82aが複数形成される。
ヘッドレスト83は、使用者の頭部を保護するものである。
ヘッドレスト83は、使用者の頭部を保護するものである。
また、本実施形態の車両シート80には、2つのモータMが設けられている。1つのモータMは、シートバック82内の上部側に設けられ、もう1つのモータMは、シートクッション81内の前後方向略中央位置に設けられる。
図10及び図11に示すように、本実施形態のモータMは、一方のロータ2aの第1ロータコア10のコアベース11に軸方向に延出するフィン90が複数設けられる、フィン90は、第1ロータコア10のコアベース11に対して一体成形される。
そして、シートバック82内の上部側に設けられるモータMは、フィン90が形成される面を下方に向くようにシートバック82に対して取り付けられている。また、シートクッション81内に設けられるモータMは、フィン90が形成される面を上方に向くようにシートクッション81に対して取り付けられている。
次に、上記のように構成したモータMの作用について説明する。
今、モータMに、A相ステータ3aの環状巻線61に入力電圧vaが印加され、B相ステータ3bの環状巻線61に入力電圧vbが印加される。これによって、ステータ3に回転磁界が発生し、ロータ2が回転駆動される。これに伴い、フィン90が回転されて風が発生し、各送風口81a,82aから風が送り出される。
今、モータMに、A相ステータ3aの環状巻線61に入力電圧vaが印加され、B相ステータ3bの環状巻線61に入力電圧vbが印加される。これによって、ステータ3に回転磁界が発生し、ロータ2が回転駆動される。これに伴い、フィン90が回転されて風が発生し、各送風口81a,82aから風が送り出される。
以上詳述したように、上記第1実施形態は、以下の効果を有する。
(1)ロータ2が回転させられることで、フィン90を有するロータ2がファンとして用いることができる。また、ロータコア10,20の表面で発生する渦電流損によって熱が生じるため、ロータ2の回転に伴って発生する風が温風となるため、暖房機能として利用することが可能となる。
(1)ロータ2が回転させられることで、フィン90を有するロータ2がファンとして用いることができる。また、ロータコア10,20の表面で発生する渦電流損によって熱が生じるため、ロータ2の回転に伴って発生する風が温風となるため、暖房機能として利用することが可能となる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記第1及び第2実施形態では、2層2相のマルチランデル型のロータ2に変速機構70が設けられる構成としたが、これに限らない。例えば、1層1相のランデル型のロータや3層3相のマルチランデル型のロータに適用してもよい。
・上記第1及び第2実施形態では、2層2相のマルチランデル型のロータ2に変速機構70が設けられる構成としたが、これに限らない。例えば、1層1相のランデル型のロータや3層3相のマルチランデル型のロータに適用してもよい。
参考例として、図13に示すように筒状のロータコア100の径方向外側に永久磁石101が設けられる表面磁石(SPM:Surface Permanent Magnet)型のロータ2に変速機構70を用いる構成も考えられる。但し、この場合、ステータ3はランデル型のステータを用いることとする。
・上記第2実施形態では、ロータコア10にフィン90を一体形成したが、これに限らず、別体としてもよい。例えば、図12に示すようにロータコア10の軸方向一端側の面(爪状磁極13の延出方向とは逆側の面)に溝部10aを形成し、その溝部10aにフィン91を圧入や接着によって固定する構成を採用してもよい。
・上記各実施形態では、A相ロータ2a及びB相ロータ2bが16極のランデル型構造のロータであり、A相ステータ3a及びB相ステータ3bが16極のランデル型構造のステータとなるモータMであった。これを、A相ロータ2a及びB相ロータ2bが8極のランデル型構造のロータであり、A相ステータ3a及びB相ステータ3bが8極のランデル型構造のステータとなるモータMに具体化してもよい。また、A相ロータ2a及びB相ロータ2bが24極のランデル型構造のロータであり、A相ステータ3a及びB相ステータ3bが24極のランデル型構造のステータとなるモータM等、その他の磁極数のモータに応用してもよい。
・上記各実施形態では、A相ロータ2a及びB相ロータ2bの界磁磁石30をフェライト焼結磁石で形成したが、これに限定されるものではない。例えば、界磁磁石30をネオジム磁石、サマリウムコバルト磁石等、その他の永久磁石で形成してもよい。
・上記各実施形態では特に言及していないが、第1ロータ側爪状磁極13と第2ロータ側爪状磁極23との周方向の間に極間補助磁石を設けたり、第1及び第2ロータ側磁極部13y、23yの径方向内側面13d,23dに背面補助磁石を設けたり、その両方を設けてもよい。
このように、補助磁石を設けたことにより磁束量が増加するでき、高出力化が可能となるとともに、ディテントトルクが増大し、モータMの静止状態での保持力を増大することができる。
このとき、極間補助磁石や背面補助磁石を界磁磁石30と同じ、例えばフェライト焼結磁石で形成したり、界磁磁石30と異なる磁石(ネオジム磁石、サマリウムコバルト磁石等)で形成したりして実施してもよい。勿論、極間補助磁石と背面補助磁石を互いに異なる磁石で実施してもよい。
なお、極間補助磁石及び背面補助磁石を界磁磁石30と一体成形してもよい。これによって、部品点数の増加を抑えて組み付けが容易となるとともに、回転時の遠心力による極間補助磁石の脱落の虞がなくなる。
・上記実施形態では、第1及び第2ロータコア10,20、並びに、第1及び第2ステータコア40,50は、それぞれ一枚の電磁鋼板にて形成したが、複数枚の薄い電磁鋼板を重ね合わせて形成してもよい。これによって、モータMの低コスト化を図ることができる。
・上記実施形態並びに各変形例は適宜組み合わせてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(付記1)
それぞれコアベースの外周部に周方向に複数の爪状磁極が形成される第1及び第2ステータコア、及び該第1及び第2ステータコア間に設けられるコイル部を有するステータと、
それぞれ略円板状のコアベースの外周部に周方向に複数の爪状磁極が形成される第1及び第2ロータコア、及び該第1及び第2ロータコアに軸方向に挟まれてそれらの爪状磁極を互いに異なる磁極として機能させる界磁磁石を有するロータと、
を有し、
前記ロータは、前記第1及び第2ロータコアの少なくとも一方にフィンを有することを特徴とするモータ。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(付記1)
それぞれコアベースの外周部に周方向に複数の爪状磁極が形成される第1及び第2ステータコア、及び該第1及び第2ステータコア間に設けられるコイル部を有するステータと、
それぞれ略円板状のコアベースの外周部に周方向に複数の爪状磁極が形成される第1及び第2ロータコア、及び該第1及び第2ロータコアに軸方向に挟まれてそれらの爪状磁極を互いに異なる磁極として機能させる界磁磁石を有するロータと、
を有し、
前記ロータは、前記第1及び第2ロータコアの少なくとも一方にフィンを有することを特徴とするモータ。
これにより、ロータが回転させられることで、フィンを有するロータがファンとして用いることができる。また、ロータコアの表面で発生する渦電流損によって熱が生じるため、ロータの回転に伴って発生する風が温風となるため、暖房機能として利用することが可能となる。
(付記2)
付記1に記載のモータであって、
前記ロータは、径方向中心に複数の歯車を有する変速機構が設けられることを特徴とするモータ。
付記1に記載のモータであって、
前記ロータは、径方向中心に複数の歯車を有する変速機構が設けられることを特徴とするモータ。
これにより、変速機構によって風量を増加させたり減少させたりすることが可能となる。
2…ロータ、2a…A相ロータ、2b…B相ロータ、3…ステータ、3a…A相ステータ、3b…B相ステータ、10…第1ロータコア、11…第1ロータコアベース、11a…外周面、11b…対向面、11c…反対向面、12…貫通穴、13…第1ロータ側爪状磁極、13a,13b…周方向端面、13c…径方向外側面、13d…径方向内側面、13e…先端面、13x…第1ロータ側基部、13y…第1ロータ側磁極部、20…第2ロータコア、21…第2ロータコアベース、21a…外周面、21b…対向面、21c…反対向面、22…貫通穴、23…第2ロータ側爪状磁極、23a,23b…周方向端面、23c…径方向外側面、23d…径方向内側面、23e…先端面、23x…第2ロータ側基部、23y…第2ロータ側磁極部、30…界磁磁石、30a,30b…側面、32…貫通穴、40…第1ステータコア、41…第1ステータコアベース、41a…内周面、41b…対向面、41c…反対向面、42…第1ステータ側円筒外壁、43…第1ステータ側爪状磁極、43a,43b…周方向端面、43c…径方向外側面、43d…径方向内側面、43e…先端面、43x…第1ステータ側基部、43y…第1ステータ側磁極部、50…第2ステータコア、51…第2ステータコアベース、51a…内周面、51b…対向面、51c…反対向面、52…第2ステータ側円筒外壁、53…第2ステータ側爪状磁極、53a,53b…周方向端面、53c…径方向外側面、53d…径方向内側面、53e…先端面、53x…第2ステータ側基部、53y…第2ステータ側磁極部、60…コイル部、61…環状巻線、62…コイル絶縁層、70…変速機構、71…リング歯車、90…フィン、91…フィン、M…モータ。
Claims (5)
- それぞれコアベースの外周部に周方向に複数の爪状磁極が形成される第1及び第2ステータコア、及び該第1及び第2ステータコア間に設けられるコイル部を有するステータと、
それぞれ略円板状のコアベースの外周部に周方向に複数の爪状磁極が形成される第1及び第2ロータコア、及び該第1及び第2ロータコアに軸方向に挟まれてそれらの爪状磁極を互いに異なる磁極として機能させる界磁磁石を有するロータと、
を有し、
前記ロータは、径方向中心に複数の歯車を有する変速機構が設けられることを特徴とするモータ。 - 請求項1に記載のモータにおいて、
前記変速機構は、非磁性体で構成されることを特徴とするモータ。 - 請求項2に記載のモータにおいて、
前記変速機構は、樹脂で構成されることを特徴とするモータ。 - 請求項1又は2に記載のモータにおいて、
前記変速機構は、遊星歯車機構であり、そのリング歯車は前記界磁磁石に対してインサート成形又は2色成形によって成形されることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記ロータは、前記第1及び第2ロータコアの少なくとも一方にフィンを有することを特徴とするモータ。
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-
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