JP2016085516A - 文字入力システム、辞書データ、及びコンピュータプログラム - Google Patents

文字入力システム、辞書データ、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】単語の入力に要する処理負担を軽減することができる文字入力システムを提供する。【解決手段】複数の単語が登録された辞書データ34を記憶する記憶部32と、文字入力のための身体の動作を検出する検出部11と、検出部11によって検出された動作に応じた単語を辞書データから検索する制御部31と、を備え、複数種類の身体の動作に、それぞれ入力対象となる文字が割り当てられた所定の符号が対応付けられ、全ての符号又は一部の符号には、複数の文字が割り当てられ、辞書データ34には、単語と、その単語を構成する個々の文字が割り当てられた1又は複数の符号とが関連づけて登録され、制御部31は、検出部11によって検出された動作に対応する符号に関連づけられた単語を、辞書データ34から検索する。【選択図】図1

Description

本発明は、文字入力システム、辞書データ、及びコンピュータプログラムに関する。
一般に、コンピュータ等の情報端末に文字を入力する機器として、キーボードやキーパット等が多用されている。その一方で、指の動きを検出することによってキーボードを用いずに文字を入力するタイプの入力機器が提案されている。
例えば、下記特許文献1には、指に衝撃センサ、音センサ、加速度センサ、筋電センサ等の検出装置を装着し、これにより検出した衝撃、音、加速度、筋電位等の変化を基にして入力する文字を決定するシステムが開示されている。
特許第2698320号公報
特許文献1に記載の入力システムは、1又は複数の指によって支持面を叩く態様をパターン化してアルファベット等の文字に対応付けている。そのため、全ての文字に対してユニークなパターンを設定しなければならず、入力されたパターンを認識して文字に変換するために膨大な処理が必要となる。また、当該入力システムの使用者は、全てのパターンを知っておかなければならず、使用者の負担も大きくなる。
本発明は、単語の入力に要する処理負担を軽減することができる文字入力システム等を提供することを主目的とする。
本発明に係る文字入力システムは、
複数の単語が登録された辞書データを記憶する記憶部と、
文字入力のための身体の動作を検出する検出部と、
前記検出部によって検出された動作に応じた単語を前記辞書データから検索する制御部と、を備えており、
複数種類の身体の動作のそれぞれに、入力対象となる文字が割り当てられた所定の符号が対応付けられ、
全ての符号又は一部の符号には、複数の前記文字が割り当てられており、
前記辞書データには、前記単語と、その単語を構成する個々の文字が割り当てられた1又は複数の符号とが関連づけて登録され、
前記制御部は、前記検出部によって検出された動作に対応する符号に関連づけられた単語を、前記辞書データから検索するものである。
本発明に係る辞書データは、
複数の単語が登録された、コンピュータ読み取り可能な辞書データであって、
前記単語と、その単語を構成する個々の文字が割り当てられた1又は複数の符号とが関連づけて登録され、
複数種類の身体の動作のそれぞれに、入力対象となる文字が割り当てられた所定の前記符号が対応付けられ、
全ての符号又は一部の符号には、複数の前記文字が割り当てられている。
本発明に係るコンピュータプログラムは、
複数の単語が登録された辞書データから入力に応じた前記単語を検索する制御部としてコンピュータを機能させるコンピュータプログラムであって、
複数種類の身体の動作のそれぞれに、入力対象となる文字が割り当てられた所定の符号が対応付けられ、
全ての符号又は一部の符号には、複数の前記文字が割り当てられ、
前記辞書データには、前記単語と、その単語を構成する個々の文字が割り当てられた1又は複数の符号とが関連づけて登録されており、
前記制御部は、前記検出部によって検出された動作に対応する符号に関連づけられた単語を、前記辞書データから検索する。
本発明によれば、単語の入力に要する処理負担を軽減することができる。
第1実施形態に係る文字入力システムを示す概略的な構成図である。 指の動作の符号化を説明する図である。 指の動作と符号との対応を示す図である。 指の動作と機能との対応を示す図である。 辞書データの内容を示す図である。 辞書データの検索アルゴリズムを示す説明図である。 比較例に係る辞書データの手順を説明図である。 複数の候補から単語を選択する態様を説明する図である。 文字変換の手順を示すフローチャートである。 辞書データの検索アルゴリズムの他の例を示す説明図である。 辞書データの検索アルゴリズムのさらに他の例を示す説明図である。 指の動作の符号化を説明する図である。 入力モードを英語モードとしたときの状態遷移図である。 入力モードを日本語モードとしたときの状態遷移図である。 入力モードを数字モードとしたときの状態遷移図である。 変形例に係る文字変換の手順を示すフローチャートである。 別の変形例に係る文字変換の手順を示すフローチャートである。
[本発明の実施形態の要旨]
最初に本発明の実施形態の要旨を列記して説明する。なお、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
本発明の実施形態に係る文字入力システムは、
複数の単語が登録された辞書データを記憶する記憶部と、
文字入力のための身体の動作を検出する検出部と、
前記検出部によって検出された動作に応じた単語を前記辞書データから検索する制御部と、を備えており、
複数種類の身体の動作のそれぞれに、入力対象となる文字が割り当てられた所定の符号が対応付けられ、
全ての符号又は一部の符号には、複数の前記文字が割り当てられており、
前記辞書データには、前記単語と、その単語を構成する個々の文字が割り当てられた1又は複数の符号とが関連づけて登録され、
前記制御部は、前記検出部によって検出された動作に対応する符号に関連づけられた単語を、前記辞書データから検索するものである。
上記構成の文字入力システムにおいては、身体の動作に対して所定の符号が対応付けられ、各符号にはそれぞれ文字が割り当てられている。したがって、使用者が身体を動作させると、その動作を検出部が検出し、当該動作に対応付けられた符号をもとに制御部が辞書データ中の単語を検索する。全ての符号又は一部の符号には複数の文字が割り当てられているので、入力対象となる文字数よりも符号の数や身体の動作の種類の数を少なくすることができる。したがって、辞書データから単語を検索する処理や身体の動作を検出する処理を少なくすることができる。
なお、単語を構成する個々の文字とは、例えば英語の入力を行う場合にはアルファベット(ラテン文字)であり、日本語の入力を行う場合には、「かな」や、かなをローマ字で表記したときのアルファベットである。
前記符号は、文字入力機器の操作に合わせた身体の動作に対応付けられ、前記操作によって入力される文字が割り当てられることが好ましい。
文字を直接指定して入力するキー(入力部)を備えているような文字入力機器、例えばQWERTYキーボードのように広く普及している文字入力機器の場合、その操作方法も広く知られている。このような文字入力機器の操作に合わせた身体の動作(例えばQWERTYキーボードにおける指の動作)に符号を対応付け、その符号に、前記操作によって入力される文字を割り当てれば、使用者は、新たな操作方法を習得しなくても既存の入力機器と略同様の操作によって文字を入力することが可能となる。
前記検出部は、指の動作を検出するものであることが好ましい。
このような構成によって、一般的な入力機器と遜色ない操作性で使用することができる。
また、前記制御部は、前記検出部によって検出された所定の動作に基づいて単語の入力の終了を認識し、符号に関連づけられた単語の候補を出力することが好ましい。
このような構成によって、身体の動作に応じた文字数の単語を検索することができる。
前記制御部は、符号に関連づけられた複数の単語の候補を出力し、前記検出部により検出された所定の動作に基づいて複数の候補のいずれかの選択を受け付けることが好ましい。
符号に複数の文字が割り当てられている場合、1つの符号又は複数の符号の組合せには、複数の単語が割り当てられるケースが多くなる。このような場合、複数の単語の候補を出力し、その中から選択を受け付けることで所望の単語を入力することができる。
前記制御部は、単語を入力するための身体の動作の途中で、符号に関連づけられた単語の候補が所定数以下なったとき、その候補を出力してもよい。
このような構成によって、単語の全ての文字を入力する動作を行わなくても所望の単語を入力することができる。
前記記憶部には、複数種類の辞書データが記憶されていることが好ましい。
このような構成によって、種々の単語を入力することができる。
前記制御部は、前記検出部によって検出された所定の動作に基づいて、複数種類の辞書データを切り替えて使用することが好ましい。
このような構成によって、辞書データ毎に、符号に割り当てる文字を設定することができる。そのため、1つの符号に複数の文字が割り当てられる場合であっても、その割り当てる文字の数を減らすことができ、1つの符号又は複数の符号の組合せに割り当てられる単語の数を少なくし、検索のための処理負担を軽減することができる。
複数種類の辞書データは、異なる言語の辞書データであってもよい。
これにより複数種類の言語の入力が可能となる。
本発明の実施形態に係る辞書データは、
複数の単語が登録された、コンピュータ読み取り可能な辞書データであって、
前記単語と、その単語を構成する個々の文字を割り当てた1又は複数の符号とが関連づけて登録され、
複数種類の身体の動作のそれぞれに、入力対象となる文字が割り当てられた所定の前記符号が対応付けられ、
全ての符号又は一部の符号に、複数の前記文字が割り当てられたものとなっている。
本発明の実施形態に係るコンピュータプログラムは、
複数の単語が登録された辞書データから入力に応じた前記単語を検索する制御部としてコンピュータを機能させるコンピュータプログラムであって、
複数種類の身体の動作のそれぞれに、入力対象となる文字が割り当てられた所定の符号が対応付けられ、
全ての符号又は一部の符号には、複数の前記文字が割り当てられ、
前記辞書データには、前記単語と、その単語を構成する個々の文字を割り当てた1又は複数の符号とが関連づけて登録されており、
前記制御部は、前記検出部によって検出された動作に対応する符号に関連づけられた単語を、前記辞書データから検索するものとなっている。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、文字入力システムについてのより詳細な実施形態を説明する。
<全体構成>
図1に示すように、文字入力システム10は、キーボードのように文字を直接指定して入力するのではなく、文字の入力に関わる身体の動作を検出し、1又は複数の動作に対応する単語を入力するものである。具体的に、文字入力システム10は、検出装置11と情報処理装置12とを備えている。
本実施形態の検出装置11は、身体の動作として、指の動作を検出する。検出装置11は、指に装着される検出センサ14と、検出センサ14の検出信号から所定の出力信号を生成する出力部15とを備えている。検出センサ14は、指で机の表面等(被押下面)を押したときの圧力を検出する圧力センサとされている。
圧力センサ14は、使用者が装着する手袋の指の先端に取り付けられたセンサ本体21と、センサ本体21に所定の電圧を印加する電源部22と、センサ本体21と接地電位との間に設けられた抵抗23とを備えている。
センサ本体21は、圧力が付与されると抵抗値が下がる特性を有している。したがって、指によって被押下面を叩くと、その指に装着されたセンサ本体21の抵抗値が下がり接地電位との間に電流が流れる。
被押下面は、机に限らず床、壁の建物や什器の表面、使用者の身体の一部(膝、太腿等)とすることができる。電源部22は、例えば5Vの電圧をセンサ本体21に印加するものとすることができる。抵抗23は、例えば1kΩの抵抗値を有するものとすることができる。これらの印加電圧や抵抗値は適宜変更することができる。
出力部15は、マイクロコンピュータ等から構成されている。出力部15は、接地電位の上流側における電圧信号V〜Vが入力され、電圧の値を監視する。出力部15は、入力された電圧の値が所定の閾値を超えた場合や、その電圧の値が維持される時間が所定の閾値を超えた場合等に、指によって被押下面を押したと判断し、指の動作に対応付けられた所定の「符号」を情報処理装置12に出力する。この符号の詳細については後述する。
情報処理装置12は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)によって構成されている。情報処理装置12は、CPU等を含む制御部31と、RAM、ROM、ハードディスク等を含む記憶部32と、文字や単語等を表示する表示部33とを備えている。
記憶部32には、文字入力システム10で使用する辞書データ34が記憶されている。また、記憶部32には、検出装置11から出力された「符号」に関連づけられた単語を辞書データ34から検索し、表示部33に表示されるためのコンピュータプログラム35が記憶されている。制御部31は、このコンピュータプログラム35を記憶部32から読み出し、実行することによって各種の機能を発揮する。
<符号の内容>
指の動作に対応付けられる「符号」について説明する。
一般に、パーソナルコンピュータの入力機器には、図2に示すようなキーボード、特にQWERTYキーボードが多用されている。本実施形態では、QWERTYキーボードを操作する指の動作に「符号」が対応付けられている。
QWERTYキーボードについては、それぞれのキーを特定の指で操作する方法が一般に普及している。具体的に、「Q、A、Z」のキーは左手小指、「W、S、X」のキーは左手薬指、「E、D、C」のキーは左手中指、「R、F、V、T、G、B」のキーは左手人差し指、「Y、H、N、U、J、M」のキーは右手人差し指、「I、K」のキーは右手中指、「O、L」のキーは右手薬指、「P」のキーは右手小指によって入力することが一般的に行われている。
本実施形態では、以上のような一般的なキーボードの操作にならって、1つの指で操作される1又は複数の文字(アルファベット)に1つの符号が割り当てられている。言い換えると、1つの指の動作に1つの符号が対応付けられ、その符号に1又は複数の文字が割り当てられている。具体的に、図3にも示すように、左手小指の動作には符号「1」、左手薬指の動作には符号「2」、左手中指の動作には符号「3」、左手人差し指の動作には符号「4」、右手人差し指の動作には符号「7」、右手中指の動作には符号「8」、右手薬指の動作には符号「9」、右手小指の動作には符号「0」が対応付けられている。そして、符号「1」には「Q、A、Z」、符号「2」には「W、S、X」、符号「3」には「E、D、C」、符号4には「R、F、V、T、G、B」、符号7には「Y、H、N、U、J、M」、符号8には「I、K」、符号「9」には「O、L」、符号「0」には「P」の文字が割り当てられている。
また、本実施形態では、単語の入力以外に各種の機能を実現するためのキー、例えば図4に示すように、空白を入力するための「Space」キー、前方の文字を削除するための「BackSpace」キー、所定のキーに別の機能を付与する「Shift」キー、及び改行の入力や各種決定の機能を付与する「Enter」キーに相当する符号が、指の動作に対応付けられている。
図4によれば、「Space」キーに相当する符号が、右手及び左手の親指の押下に対応付けられている。「Backspace」キーに相当する符号が、右手小指と左手薬指の同時押下に対応付けられている。「Shift」キーに相当する符号が、右手又は左手の小指の長押下に対応付けられている。「Enter」キーに相当する符号が、右手のすべての指の同時押下に対応付けられている。文字を入力するための動作を複数組み合わせて同時に行うことによって別の機能についての符号の指定(入力)が可能である。
その他、英語や日本語等の言語の切替を実現するための符号が、左手の全ての指の同時押下に対応付けられている。また、言語、数字、又は記号の入力の切替を実現するための符号が、左手小指と左手薬指の同時押下に対応付けられている。また、文字の入力中における単語の終わりを示す符号が、「Space」と同じ右手又は左手の親指の押下に割り当てられている。さらに、後述する複数の単語の候補の選択するための符号が、「Space」と同じ右手又は左手の親指の押下に割り当てられている。以上の機能を実現するための符号については特に示していないが、例えば、10以上の数値を符号として付与することができる。
<辞書データの内容>
記憶部32に記憶された辞書データ34には、単語とともに、単語を構成する個々の文字を割り当てた符号が登録されている。本実施形態の辞書データ34は、英語用の辞書データ及び日本語用の辞書データを含んでいる。英語用の辞書データ34に登録された単語とその符号の一例を図5に示す。図5において、例えば「aah」という単語は、「a」「a」「h」のアルファベットの組み合わせであり、各アルファベットは、図2に示すように、左手小指、左手小指、右手人差し指による押下の動作で入力される。したがって、この単語を符号で表すと「116」となり、この符号「116」が「aah」に関連付けられた状態で辞書データ34に登録されている。
また、「ab」と「at」とは異なる単語であるが、いずれも左手小指と左手人差し指による押下の動作で入力されるので、符号で表現すると「15」となる。したがって、双方の単語には、同一の符号が対応付けられた状態で登録されている。
前述した検出装置11は、指の動作を検出し、その動作に対応付けられた符号を出力部15から出力する。情報処理装置12は、出力部15から出力された1又は複数の符号を受信し、その符号に対応付けられた単語を辞書データ34から検索し、その結果を表示部33に表示(出力)する。
<検索アルゴリズム>
次に辞書データ34を用いた単語の検索アルゴリズムについて説明する。
本実施形態の制御部31は、図6に示すように、各符号をノードとした木構造によって単語の検索を行うようになっている。木構造の1段目には、単語の1文字目に相当するノード1〜0が位置付けられている。そして、各ノード1〜0には、対応する符号に割り当てられた文字を先頭とする単語がすべて記録されている。例えば、図6の符号4のノードには、「R、F、V、T、G、B」から始まる単語がすべて記録されている。
1文字目の各ノード1〜0のそれぞれには、木構造の2段目として、単語の2文字目に相当するノード1〜0が位置付けられている。そして2文字目の各ノード1〜0には、1文字目と2文字目の符号に割り当てられた文字を先頭の2文字とする単語が記録されている。例えば、図6において、1文字目の符号「4」のノードの下に接続される2文字目の符号「7」のノードには、符号「47」に割り当てられた文字を先頭の2文字とする単語が記録されている。以下、同様にして木構造の3段目、4段目に相当する各ノードにも、対応する符号に割り当てられた文字を先頭の3文字、先頭の4文字とする単語が記録されている。
制御部31は、指の動作に応じた符号を出力部15から受信すると、その都度、辞書データ34内のデータを検索する。すなわち、検出装置11の出力部15から1文字目に相当する符号を受信すると、制御部31は、その符号に該当するノードに記録された単語を候補として採用する。続けて、2文字目に相当する符号を受信すると、制御部31は、1文字目のノードにぶら下がる2文字目のノードを辿り、当該ノードに記録された単語を候補として採用する。以下、3文字目、4文字目に対しても同様の処理を行い、ノードに記録された単語の候補が一つとなった時点で、その単語を表示部33に出力する。図6は、「this」という単語を検索する例を示しており、制御部31は、出力部15から「4」「7」「8」「2」の符号を順番に受信し、それぞれの符号に対応するノードに記録された単語を候補として採用する。
図7は、変形例として、入力するアルファベットをそれぞれノードとした木構造を示している。この場合、ノードの数がアルファベットの数と同じだけ必要となり、検索の処理も膨大となる。
これに対して、図6に示す本実施形態の場合、1又は複数のアルファベットが割り当てられた符号がノードとされているので、ノードの数を少なくすることができる。図7の場合、木構造の1段目に26個のノードが必要であるのに対して、本実施形態では、8個のノードで足りる。また、比較例の木構造の2段目以降には、上段のノードの下に26個のノードがぶら下がるのに対して、本実施形態の木構造の2段目以降には、上段のノードの下に8個のノードがぶら下がる。したがって、一文字ずつ順を追って検索を行う場合に、本実施形態では、より少ないノードの中から入力された文字を検索すればよいので、検索処理の負担を軽減することができる。
制御部31は、単語の入力中に、単語の終わりを示す符号、具体的には図4に示すように、右手又は左手の親指の押下に対応付けられた符号を出力部15から受信したとき、単語を構成するすべての文字の符号が入力されたと判断する。そのときに辞書データ34から検索された単語が1つである場合には、その単語を入力された単語として確定し、表示部33に表示する。辞書データ34から検索された単語が複数ある場合は、制御部31は、複数の単語の候補を選択可能な態様で表示部33に表示する。
図8に、複数の単語の候補を表示する例を示す。制御部31は、同一の符号に割り当てられた単語を並べて表示部33に表示する。図8の例では、「9943」の符号に対応する指の動作が行われた場合に、当該符号が割り当てられた「love」、「lore」、「lord」の3つの単語が上下に並べて表示されている。使用者は、例えば右手又は左手の親指を押下する毎に候補となる単語を上から順番に選択することができる。また、「Enter」キーの操作に相当する動作として、右手の全ての指を同時に押下することによって選択した単語を確定することができる。
<単語の候補の表示方法>
次に、複数の単語の候補を表示するための具体的方法について説明する。
本実施形態では、複数の単語の候補を表示する際に、所定の優先度を考慮することによって候補の表示順を定めている。具体的には、一般的な出現頻度、直近の単語との共起度、及び入力履歴における出現頻度を考慮して候補の表示順を決定する。
一般的な出現頻度は、例えば、インターネット上で閲覧可能な文書等における単語の出現頻度である。一般的に出現頻度の高い単語は、使用者が入力する可能性も高くなると考えられるため、選択候補のより上位に表示する。これによって選択に必要な指の動作を少なくすることができる。
直近の単語との共起度は、直近に入力された単語と同時に出現する可能性の高さのことである。例えば、直前に入力された単語が前置詞であれば、その後に入力される単語は名詞か、名詞に付随する冠詞である可能性が高い。したがって、名詞又は冠詞の単語を選択候補のより上位に表示する。これによっても、選択に必要な指の動作を少なくすることができる。
入力履歴における出現頻度とは、使用者自身が過去に使用した単語の出現頻度である。例えば、図8の例で、使用者が「love」という単語を過去により多く入力していた場合には、今回も「love」という単語を入力する可能性が高いため、「love」を選択候補のより上位に表示する。これによって、選択に必要な指の動作を少なくすることができる。
単語の候補の表示順を決定するための優先度は、次のような評価値を求めることによって設定することができる。例えば、一般的な出現頻度をXとし、共起度をYとし、入力履歴による出現頻度をZとした場合、評価値Wを次の式によって求めることができる。
W=a×X+b×Y+c×Z ・・・ (1)
(但し、a、b、cは、それぞれX、Y、Zの係数である)
そして、評価値Wを求めることで客観的に優先度の高い単語を判断することができる。
なお、評価値Wは、一般的な出現頻度X、直近の単語との共起度Y、及び入力履歴の出現頻度Zのいずれか1つ又は2つのみを用いて求めてもよい。また、評価値Wは、これら以外の指標を用いて求めてもよい。
<制御部31の処理手順>
次に、図9を参照して、制御部31による単語の検索及び表示(出力)の処理手順について詳細に説明する。
情報処理装置12の制御部31は、指による1文字の入力動作(被押下面の押下)が行われ、出力部15から指に対応付けられた符号を受信すると(ステップS1)、符号に関連づけられた単語を辞書データから検索する(ステップS2)。この検索は、図6を用いて説明した木構造の検索アルゴリズムを利用したものとすることができる。すなわち、符号を示すノードに記録された単語を候補として採用する。
次いで、制御部31は、単語を検索した結果、候補となる単語があるか否かを判断する(ステップS3)。候補がある場合は、ステップS4へ処理を進め、候補がない場合は、ステップS11へ処理を進める。ステップS11では、制御部31は、候補が無い旨の表示を表示部33に行い、その入力に係る処理を終了する。
ステップS4において、制御部31は、単語の候補が1つであるか否かを判断する。単語の候補が1つの場合は、処理をステップS10に進め、当該候補を、入力された単語として表示部33に表示し、例えば「Enter」の入力動作に対応する符号の受信により単語を確定する。候補が複数ある場合、制御部31は、処理をステップS5に進める。
ステップS5において、制御部31が、1文字又は親指の入力動作に対応する符号を出力部15から受信すると、ステップS6において、その符号が、親指の入力動作によるものか否かを判断する。具体的には、受信した符号が、単語の入力終了を示す親指の入力動作に対応付けられた符号であるか否かを判断する。
ステップS6において、制御部31は、親指の入力動作であると判断した場合は、ステップS7に処理を進め、親指による入力動作ではないと判断した場合は、ステップS2に処理を戻す。
ステップS7において、制御部31は、上述の式(1)を用いて評価値Wを求める。次いで、ステップS8において評価値Wの順に単語の候補を提示(表示部33に表示)する。
そして、ステップS9において、制御部31は、複数の候補のうちのいずれかの選択を受け付け、ステップS10において、例えば「Enter」の入力動作に対応する符号の受信により、選択された単語を最終的な入力結果として確定し、表示部33に表示する。
以上の処理手順では、ステップS4において単語の候補が1つになった場合には、単語の終了の入力(親指の押下)が無くても、その単語を確定して表示部33に表示している(ステップS10)。したがって、単語の文字の全てを入力しなくてもよく、入力のための動作を少なくすることができ、制御部31の処理負担も軽減することができる。
上記実施形態では、1種類の指の動作に1つの符号が対応付けられ、1つの符号に複数の文字が割り当てられているので、例えば、左手人差し指で「R」を入力する動作と、「B」を入力する動作とを識別するような細かな指の動作の検出は不要であり、単に被押下面を押したか否かの検出だけで十分である。したがって、検出装置11として、簡単な構成を採用することができる。
また、上記実施形態では、汎用のQWERTYキーボードの操作にならった指の動きを符号化し、その符号に文字を割り当てているので、QWERTYキーボードを使用できる人であれば、新しい操作をほとんど習得しなくても、本実施形態の文字入力システムを使用することが可能である。
<その他の検索アルゴリズム>
以上においては、図6に示す木構造の検索アルゴリズムによって単語を検索する例を説明したが、図10や図11に示す検索アルゴリズムによっても辞書データ34から単語を検索することができる。
図10に示すものは、辞書データ34中に登録された単語が、符号の桁数毎に分類されている。また、各分類中では、符号の値の小さいものから順に並べられている。したがって、制御部31は、例えば出力部15から受信した符号の桁数が2桁である場合には、2桁の分類の中だけで単語を検索することができる。また、2桁の分類中の最初又は最後から検索を開始することで、該当する単語が見つかった段階で残りの単語の検索を不要とすることができる。
図11に示す検索アルゴリズムは、辞書データ34に登録された単語が、符号の値の小さいものから順に並べられている。そして、ある符号の組合せが入力されると、制御部31は、その符号の値が、辞書データ34中の符号の中間値よりも小さいか大きいかを判断する。例えば、辞書データ34中の単語がN個ある場合、入力された符号が、N/2番目の単語の符号の値よりも小さいか大きいかを判断する。仮に、N/2番目の単語の符号の値よりも小さい場合、次は、1番目からN/2番目の符号の中間値(N/4)よりも小さいか大きいかを判断する。このように検索対象とする辞書データ34の範囲を徐々に狭くしていき、該当する符号に対応する単語を検索する。このような検索アルゴリズムによって、検索による処理負担を軽減することができる。
しかしながら、図10及ぶ図11に示す検索アルゴリズムでは、1つの単語の全ての文字(符号)の入力が完了しなければ検索を行うことができない。これに対して、図6に示す検索アルゴリズムでは、単語の入力の途中における符号を用いて候補を検索し、全ての入力が完了しなくても単語の候補が1つとなった場合には、単語を確定することができる。したがって、より検索処理を迅速に行うことができる。
<日本語の入力について>
以上においては、情報処理装置12の記憶部32に記憶された英語用の辞書データ34を使用する例について説明した。次に、同記憶部32に記憶された日本語用の辞書データ34を使用する例について説明する。図12は、日本語の入力に適した、指の動作の符号化を説明する図である。
図12に示すキーボードは、図2に示したものと同じであるが、所定のキーには、アルファベットだけでなく「ひらがな」も割り当てられている。このようなキーボードにおいても、それぞれのキーを特定の指によって操作する方法が一般に普及している。例えば、各ひらがなは、両手の小指から人差し指までの計8本の指で入力することが一般的に行われている。この入力方法を一般に「かな入力」という。
そして、本実施形態では、日本語入力の場合においても図12に示すキーボードの操作にならって、1つの指で操作される複数の文字に1つの符号が割り当てられている。言い換えると、1つの指の動作に1つの符号を対応付け、その符号に複数の文字が割り当てられている。具体的に、左手小指の動作には符号「1」、左手薬指の動作には符号「2」、左手中指の動作には符号「3」、左手人差し指の動作には符号「4」、右手人差し指の動作には符号「7」、右手中指の動作には符号「8」、右手薬指の動作には符号「9」、右手小指の動作には符号「0」が対応付けられている。符号「1」には「ぬ、た、ち、つ」、符号「2」には「ふ、て、と、さ」、符号「3」には「あ、い、し、そ」、符号4には「う、す、は、ひ、え、か、き、こ」、符号7には「お、ん、く、み、や、な、ま、も」、符号8には「ゆ、に、の、ね」、符号9には「よ、ら、り、る」、符号「0」は「を、わ、せ、れ、め、ほ、け、ろ、む」の文字が割り当てられている。
そして、記憶部32に記憶された日本語用の辞書データ34は、英語用の辞書データ34と同様に、単語とともに、単語を表現する符号が登録されている。例えば、「ふえ」という単語は、「ふ」と「え」との組合せであり、それぞれ左手薬指、左手人差し指の押下によって入力される。これらの指に対応付けられた符号は「2」と「4」であるため、符号「24」が「ふえ」に関連付けられた状態で辞書データ34に登録されている。また、辞書データ34には、ひらがな(かな)の単語と、これに対応する漢字の単語とが関連付けられた状態で登録されている。したがって、先ほどの例では、ひらがなの「ふえ」と、漢字の「笛」、「増え」等が互いに関連付けられた状態で辞書データ34に登録されている。なお、ひらがなの単語と漢字の単語とを関連づけて登録した辞書データは、符号とひらがなの単語とを関連づけて登録した辞書データとは別のものであってもよい。この場合、両方の辞書データを併用すればよい。
また、「ふえ」以外に、「とき」や「さか」も符号で表すと「24」となる。したがって、これらの単語にも、同一の符号が関連付けられる。
検出装置11は、指の動作を検出し、その動作に対応付けられた符号を出力部15から出力する。情報処理装置12は、出力部15から出力された1又は複数の符号を受信し、その符号に関連付けられたひらがなの単語を辞書データ34から検索し、その結果を表示部33に表示する。また、ひらがなの単語が確定すると、情報処理装置12は、これに関連づけられた漢字を検索し、その結果を表示部33に表示する。
また、図2及び図12に示すキーボードを用いた日本語の入力方法として、上述の「かな入力」のほかに「ローマ字入力」も一般的に用いられている。ローマ字入力を行う場合は、図2に示した英語入力の場合と同様の態様で指の動作に符号が対応付けられ、各符号にアルファベットが割り当てられている。そして、ローマ字入力用の辞書データには、アルファベットが割り当てられた符号と、アルファベットをローマ字読みした場合の単語とが関連づけられた状態で登録されている。例えば、前述の「ふえ」という単語は、ローマ字で表記すると「fue」となり、各アルファベットが割り当てられた符号は、「4」「7」「3」となる。したがって、辞書データには、「ふえ」という単語と、「473」という符号とが関連づけられた状態で登録されている。
また、例えば、「ねる」という単語と「うえる」という単語とはひらがなの文字数が異なるが、これらをローマ字表記すると、「neru」、「ueru」のようにいずれも4文字となり、しかも各アルファベットが割り当てられた符号はいずれも「7347」となる。したがって、辞書データには、「ねる」及び「うえる」の両方の単語に、符号「7347」が関連づけられた状態で登録されている。
なお、ローマ字入力の場合にも、辞書データには、ひらがなの単語と漢字の単語とが関連づけられた状態で登録されている。たとえば、ひらがなの「ねる」には、「寝る」、「練る」等の漢字が関連づけられている。ひらがなの単語と漢字の単語とを関連づけた辞書データは、符号とひらがなの単語とを関連づけた辞書データとは別のものであってもよい。この場合、両方の辞書データを併用すればよい。
日本語用の辞書データ34を用いた単語の検索アルゴリズムは、英語用の辞書データ34と同様に図6に示す木構造によるものや、図10及び図11に示すものを用いることができる。ローマ字入力を行う場合に図6に示す木構造による検索アルゴリズムを用いると、ひらがなの入力途中であっても、単語の候補が1つになれば、単語を確定することができる。例えば、「か」というひらがなを含む単語を入力する場合、ローマ字の「ka」のうち「k」という文字を入力した段階で単語の候補が一つになれば、「a」という文字を入力しなくても単語を確定することができる。
そして、本実施形態では、英語用と日本語用の辞書データ34を切り替えて使用することで、英語の入力と日本語の入力との双方を可能にしている。また、日本語については、かな入力用とローマ字入力用の辞書データを切り替えて使用することで、双方の入力を可能にしている。各言語の辞書データの切替には、図4に示すように、左手の全ての指を同時に押下する動作が対応付けられている。
また、本実施形態では、英語と日本語の入力だけでなく、数字や記号の入力が可能となっている。図2及び図12に示すように、数字や記号は、単語の文字の入力と重複している場合があるため、単語の文字の入力と同時に行うと、指の動作の組合せ等が必要となり操作性が悪化する。そのため、本実施形態では、英語及び日本語の単語の文字の入力と、数字の入力と、記号の入力とをそれぞれ切り替えて行うことができるようにしている。数字の入力も記号の入力も、図2及び図12に示すキーボードを操作する指の動作に符号を対応付け、その符号に数字や記号を割り当てればよい。符号の対応付けや数字及び記号の割り当てについては前述の例にならって行うことが可能であるため、詳細な説明は省略する。なお、以下の説明では、英語用の辞書データを用いて英語を入力する態様を英語モードといい、日本語用の辞書データを用いて日本語を入力する態様を日本語モードといい、数字を入力する態様を数字モード、記号を入力する態様を記号モードという。
<各入力モードの状態遷移>
図13は、英語モードにおける状態遷移図を示している。英語モードAでは、「入力待機中」A1の状態にあるときに、文字を入力するための指の動作が行われると、「文字入力中」A2の状態に遷移する。また、[BackSpace]に相当する指の動作が行われると「一文字消す」A3の状態に遷移し、[Enter]に相当する指の動作が行われると、「改行」A4を入力する状態に遷移する。さらに、[Space]に相当する指の動作が行われると「半角スペース」A5を入力する状態に遷移する。
「文字入力中」A2の状態で[Space]に相当する指の動作が行われると、単語の入力の終わりであると判断され、単語の「候補提示」A6の状態に遷移する。さらに、[Space]に相当する指の動作が行われると、単語の「候補選択」A7の状態に遷移する。さらに、「Enter」に相当する指の動作が行われると、単語の「候補決定&出力」A8の状態に遷移する。「文字入力中」A2の状態で、単語の候補が1つに絞られた場合には、「候補選択」A7の状態に遷移する。「文字入力中」A2の状態で、単語の候補が無い場合、「入力待機中」A1の状態に遷移する。
以上のような英語モードAにおいて、言語切替を行うための指の動作が行われると日本語モードBに切り替えられる。さらに、入力切替を行うための指の動作が行われると、数字モードC又は記号モードDに切り替えられる。
図14は、日本語モードBにおける状態遷移図を示している。この場合も英語モードAと略同様であるが、「文字入力中」B2の状態で[Space]に相当する指の動作が行われると、「ひらがな候補提示」B6の状態に遷移し、さらに、[Space]に相当する指の動作が行われると「候補選択」B7の状態に遷移し、その後、ひらがな選択が確定したあと、「漢字変換」B8の状態に遷移する。「漢字変換」の状態では、[Space]に相当する指の動作によって変換動作が実行され、[Enter]に相当する指の動作で「候補決定・出力」の状態に遷移する。また、「文字入力中」B2の状態で、単語の候補が1つに絞られた場合には、「候補選択」B7の状態に遷移する。
図15は、数字モードCにおける状態遷移図を示している。この場合も、基本的に英語モードAや日本語モードBと同様であるが、「文字入力中」C2の状態で、1つの指の動作に複数の数字が割り当てられている場合には、「候補選択」C6の状態に遷移し、[Enter]に相当する指の動作が行われると、「文字入力中」C2の状態に戻る。そして、文字入力が完了したときに[Enter]に相当する指の動作を行うと、「入力待機中」C1の状態に遷移する。なお、図示はしていないが、記号モードDの状態遷移も数字モードCと略同様である。
<制御部の処理手順の変形例>
図16は、変形例に係る制御部31の処理手順を示している。この処理手順は、図9に示す処理手順と比較して、単語の候補がない場合(ステップS23のNo)の処理が異なっている。すなわち、図9におけるステップS1〜S10と、図16におけるステップS21〜S30は同じ処理であるが、図9におけるステップS11と、図16におけるステップS31とが異なる処理となっている。
図9に示すステップS11は、ステップS3において単語の候補がない場合に、候補が無い旨の表示を行った後、処理を終了している。これに対して図16におけるステップS31においては、ステップS23において単語の候補がない場合に、直前までの候補を表示する。これにより、例えば最後の文字に入力ミスがあったとしても、それまでの入力過程を無駄にすることなく利用し、単語を選択することが可能となる。
図17は、別の変形例に係る制御部の処理手順を示している。この処理手順は、図6に示す検索アルゴリズムではなく、図10及び図11に示すように、単語の文字の入力が完了してから単語を検索するアルゴリズムに好適に利用することができるものである。
図17のステップS41において、制御部31は、単語の全ての文字の入力動作に対応する符号を受信し、ステップS42において、単語の入力終了を示す親指の動作に対応する符号を受信すると、その後、ステップS43において、符号に関連づけられた単語の候補を辞書データから検索する。
次いで、ステップS44において、制御部31は、単語の候補があるか否かを判断し、候補がある場合には、ステップS45に処理を進め、候補が無い場合にはステップS50に処理を進める。ステップS45において、制御部31は、候補が1つであるか否かを判断し、1つである場合には処理をステップS49に進め、候補が複数の場合は処理をステップS46に進める。ステップS46〜S49の処理は、図9におけるステップS7〜S10の処理と同じであるため、詳細な説明は省略する。
ステップS44において、単語の候補が無い場合に、制御部31は、ステップS50において、受信した符号に類似する符号に関連づけられた単語を候補として検索する。例えば、受信した符号が「1234」であり、この符号に関連づけられた単語が無い場合は、より多くの桁で一致する符号、例えば「1233」や「1237」等に関連づけられた単語を候補として提示する。このように類似度の高い単語を候補として提示することによって、単語の文字の一部に入力ミスがあったとしても、それ以外の入力過程を無駄にすることなく利用して単語を選択することが可能となる。
この変形例の場合、図10に示す検索アルゴリズムを利用すれば、例えば「1234」の符号が属する4桁の分類の中だけで、類似する単語を検索することができるので、処理負担を軽減することができる。
さらなる変形例として、ステップS44において単語の候補が無い場合は、ステップS50の処理に代え、候補が無い旨の表示を表示部33に行い、その入力に係る処理を終了することも可能である。
<他の実施形態>
本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で適宜変更することができる。
例えば、上記実施形態では、指に装着した圧力センサ14で指の押下を認識していたが、指の動きに伴う加速度の変化を検出する加速度センサや、指の位置や角度の変化を検出するジャイロセンサ、磁気センサ等を用いることもできる。また、指の動作を撮影し、その画像を処理することによって指の動作を検出する構成を採用することもできる。
上記実施形態では、圧力センサ14のセンサ本体21は、使用者の手に装着する手袋に設けられていたが、使用者の指に直接取り付けるなど、他の態様によって設けてもよい。
上記実施形態では、図2及び図3に示すように、右手及び左手の人差し指に対応付けられた符号「4」「7」には、それぞれ6個の文字が割り当てられていたが、各人差し指に「5」「6」の符号をも対応付け、「4」「5」「7」「8」にそれぞれ3個ずつ文字を割り当ててもよい。この場合、「4」と「5」、「7」と「8」の動作を識別できる動作(例えば一方を長押しするなど)を別途設定すればよい。
上記実施形態では、一般的に使用されているキーボードの操作にならって、指の動作と符号との対応付け、及び符号への文字の割り当てが行われていたが、独自に設定したルールに基づいて、指の動作と符号との対応付け、及び符号への文字の割り当てを行ってもよい。
指の動作によって圧力センサ14の押下が検出されたとき、音や光を発することによって使用者に報知するようにしてもよい。また、辞書データから単語を検索し、候補が1つとなった場合にも、音や光を発するなどして使用者に報知するようにしてもよい。
上記実施形態では、記憶部32に英語と日本語の辞書データが記憶される例について説明したが、それ以外の言語や異なる種類の辞書データが記憶されていてもよい。例えば、ドイツ語やフランス語の辞書データが記憶されていてもよい。また、工業分野、農業分野等の種々の分野毎の辞書データが記憶されていてもよい。辞書データには、使用者自身が新たな単語を登録できるようにしてもよい。
検出装置11と情報処理装置12とは有線で接続されていてもよいし、無線で接続されていてもよい。
上記実施形態の入力システムは、情報処理装置12としてのパーソナルコンピュータに検出装置11が接続されている構成であったが、情報処理装置12の各機能(制御部31、記憶部32、表示部33)を検出装置11と同様に身体に装着する態様とすることもできる。このようにすることで、ウエアラブルな入力機器として、使用場所にとらわれずに文字の入力を行うことが可能となる。
また、情報処理装置12として、スマートフォン等の携帯機器を利用することも可能である。この場合、スマートフォンのメモリーに辞書データ34や単語検索のためのプログラムを記憶させ、制御部31としてのCPUに検索や表示の処理を実行させることができる。
上記実施形態の入力システムは、指の動作を検出して文字を入力するものであったが、これに限らず、身体の他の部位の動作を検出して文字を入力するものであってもよい。例えば、腕の動作、足(指も含む)の動作、頭の動作、顔(目、口、鼻等)の動作、これらの動作の組合せを検出して文字を入力することもできる。例えば、口の動作を利用する場合、単語を発声するときの口の動きを符号化し、その発生音に相当する文字を符号に割り当てることができる。また、予め作製した文字盤等を目で追う動作を符号化し、文字盤の文字の位置に応じた文字を目の動きに割り当てることができる。口の動きや目の動きは、カメラ等で撮影した画像を処理することによって検出することができる。以上によって聴覚や肢体等に障害をもった者の使用に適した入力装置を構成することもできる。
10:文字入力システム
11:検出装置(検出部)
12:情報処理装置
31:制御部
32:記憶部
34:辞書データ

Claims (11)

  1. 複数の単語が登録された辞書データを記憶する記憶部と、
    文字入力のための身体の動作を検出する検出部と、
    前記検出部によって検出された動作に応じた単語を前記辞書データから検索する制御部と、を備えており、
    複数種類の身体の動作のそれぞれに、入力対象となる文字が割り当てられた所定の符号が対応付けられ、
    全ての符号又は一部の符号には、複数の前記文字が割り当てられており、
    前記辞書データには、前記単語と、その単語を構成する個々の文字が割り当てられた1又は複数の符号とが関連づけて登録され、
    前記制御部は、前記検出部によって検出された動作に対応する符号に関連づけられた単語を、前記辞書データから検索する、文字入力システム。
  2. 前記符号は、文字入力機器の操作に合わせた身体の動作に対応付けられ、前記操作によって入力される文字が割り当てられる、請求項1に記載の文字入力システム。
  3. 前記検出部が指の動作を検出する、請求項1又は請求項2に記載の文字入力システム。
  4. 前記制御部は、前記検出部によって検出された所定の動作に基づいて単語の入力の終了を認識し、符号に関連づけられた単語の候補を出力する、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の文字入力システム。
  5. 前記制御部は、符号に関連づけられた複数の単語の候補を出力し、前記検出部により検出された所定の動作に基づいて複数の候補のいずれかの選択を受け付ける、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の文字入力システム。
  6. 前記制御部は、単語を入力するための身体の動作の途中で、符号に関連づけられた単語の候補が所定数以下なったとき、その候補を出力する、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の文字入力システム。
  7. 前記記憶部には、複数種類の辞書データが記憶されている、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の文字入力システム。
  8. 前記制御部は、前記検出部によって検出された所定の動作に基づいて、複数種類の辞書データを切り替えて使用する、請求項7に記載の文字入力システム。
  9. 複数種類の辞書データは、異なる言語の辞書データである、請求項7又は請求項8に記載の文字入力システム。
  10. 複数の単語が登録された、コンピュータ読み取り可能な辞書データであって、
    前記単語と、その単語を構成する個々の文字が割り当てられた1又は複数の符号とが関連づけて登録され、
    複数種類の身体の動作のそれぞれに、入力対象となる文字が割り当てられた所定の前記符号が対応付けられ、
    全ての符号又は一部の符号には、複数の前記文字が割り当てられている、辞書データ。
  11. 複数の単語が登録された辞書データから入力に応じた前記単語を検索する制御部としてコンピュータを機能させるコンピュータプログラムであって、
    複数種類の身体の動作のそれぞれに、入力対象となる文字が割り当てられた所定の符号が対応付けられ、
    全ての符号又は一部の符号には、複数の前記文字が割り当てられ、
    前記辞書データには、前記単語と、その単語を構成する個々の文字が割り当てられた1又は複数の符号とが関連づけて登録されており、
    前記制御部は、前記検出部によって検出された動作に対応する符号に関連づけられた単語を、前記辞書データから検索する、コンピュータプログラム。
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