JP2016085164A - シンチレータパネル、放射線検出器およびそれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持体と、前記支持体上に形成されたシンチレータ層とを含み、前記シンチレータ層が蛍光体を含み、前記蛍光体が、複数の柱状結晶であり、前記シンチレータ層の柱状結晶成長開始面に位置する前記複数の柱状結晶の根元同士が、互いに独立した態様で存在しており、前記シンチレータ層の、柱状結晶成長開始面から高さ5μmまでの厚み領域における放射線吸収率xが、5.4〜8.6%であるシンチレータパネル。
【選択図】図1
Description
ここで、蛍光体はシンチレータ、蛍光体層はシンチレータ層ともいう。
例えば、特許文献1は、輝度が高く、鮮鋭性に優れたX線画像を得ることができる放射線変換パネルとして、特定の形状をした柱状結晶を形成している蛍光体母材を含む蛍光体層が基板上に設けられた放射線変換パネルを開示している。特許文献1に記載された放射線変換パネルでは、蛍光体層が、蛍光体母材からなり膜厚が特定の範囲にある第1の蛍光体層と、蛍光体母材及び賦活剤を含有する第2の蛍光体層とからなる。そして、特許文献1は、蛍光体層を構成する蛍光体の柱状結晶の、基板側から10μmの高さにおける結晶径とシンチレータ層の最表面における結晶径との比が特定の範囲にあると、鮮鋭性が優れることを教示している。
すなわち、特許文献1に記載された放射線変換パネルでは、蛍光体層の柱状結晶において、基板から10μmの位置での平均円相当径aと、最表面での平均円相当径bとの比を規定しているが、10μm未満の領域については何ら規定していない。そのため、上記柱状結晶の10μm未満の領域において、柱状結晶の形状または特性などをより精密に制御できれば、得られる放射線画像の鮮鋭性が改善される余地があると考えられる。
本発明に係る第1の放射線検出器は、上記シンチレータパネルと光電変換素子パネルとを含むことを特徴とする。
本発明に係るシンチレータパネルの製造方法は、支持体または支持体上に少なくとも1つの層が設けられた積層体の、接触角法(液滴法)に準拠して測定した表面エネルギーが20〜65mJ/m2であるシンチレータ層形成予定面に、支持体温度が5〜320℃、蒸着速度が5〜200nm/s、圧力が10-3〜1Pa(絶対圧)の条件下で蛍光体を蒸着させることを特徴とする。
以下、詳述する。
[シンチレータパネル]
本発明に係るシンチレータパネルは、支持体と、前記支持体上に形成されたシンチレータ層とを含む。
以下、本発明に係るシンチレータパネルについて説明する。
本発明に係るシンチレータパネルは、支持体を含む。
「支持体」は、「シンチレータパネル」を構成する層の一つであり、シンチレータ層を形成する際に柱状結晶の土台となる。また、支持体は、シンチレータ層の構造を保持する役割も有する。
支持体の原材料としては、X線等の放射線を透過させることが可能な、各種のガラス、高分子、金属等のフィルム、シート、板等が挙げられる。支持体の原材料の具体例としては、石英、ホウ珪酸ガラス、化学的強化ガラスなどの板ガラス;アモルファスカーボン板;サファイア、チッ化珪素、炭化珪素などの板状セラミック;シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム燐、ガリウム窒素などを板状に成形した半導体;又、セルロースアセテートフィルム、ポリエステル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルム等の高分子フィルム(プラスチックフィルム)や炭素繊維強化樹脂シート等の高分子シート(プラスチックシート);アルミニウムシート、鉄シート、銅シート等の金属シート或いは該金属の酸化物の被覆層を有する金属シート;バイオナノファイバーフィルムなどが挙げられる。支持体は、1層の上記原材料からなっていてもよいし、同種または異種の2層以上の上記原材料からなっていてもよい。
ここで、「可撓性を有する」とは、120℃での弾性率(E120)が、0.1〜300GPaであることをいう。また、「弾性率」とは、引張試験機を用い、JIS−C2318に準拠したサンプルの標線が示すひずみと、それに対応する応力が直線的な関係を示す領域において、ひずみ量に対する応力の傾きを求めた値である。これがヤング率と呼ばれる値であり、かかるヤング率を弾性率とする。
可撓性を有する支持体の原材料としては、上記原材料の中でも、特に、厚さ50〜500μmの可撓性を有する高分子フィルムおよび高分子シートが好ましい
可撓性を有する高分子フィルムとしては、具体的には、ポリエチレンナフタレートフィルム(E120=7GPa)、ポリエチレンテレフタレートフィルム(E120=4GPa)、ポリカーボネートフィルム(E120=2GPa)、ポリイミドフィルム(E120=7GPa)、ポリエーテルイミドフィルム(E120=3GPa)、アラミドフィルム(E120=12GPa)、ポリスルホンフィルム(E120=2GPa)、ポリエーテルスルホンフィルム(E120=2GPa)、バイオナノファイバーフィルム等が挙げられる。なお、弾性率の値は、同種の高分子フィルムでも変動しうるので、必ずしも括弧内の値になるわけではないが、括弧内の値は目安として一例を示したものである。上記高分子フィルムは、いずれも高い耐熱性を有し、蛍光体の蒸着に耐えうる点でも好ましい。上記高分子フィルムの中でも、ポリイミドフィルムは、特に耐熱性に優れ、CsI(ヨウ化セシウム)を原材料として気相法にて蛍光体(シンチレータ)の柱状結晶を形成する場合に好適である観点から、特に好ましい。
支持体は、1層の可撓性を有する高分子フィルムからなっていてもよいし、同種または異種の二層以上の、可撓性を有する高分子フィルムからなっていてもよい。
本発明に係るシンチレータパネルにおいて、シンチレータ層は、上記支持体上に形成されている。
シンチレータ層は、外部から入射されたX線等の放射線のエネルギーを、可視光などの光に変換する作用を有している。
蛍光体母材化合物としては、外部から入射されたX線等の放射線のエネルギーを効率よく光に変換でき、かつ、柱状結晶を形成可能な原材料である限り特に限定されない。したがって、この条件を満たす限り、従来公知の種々の蛍光体(pure)を蛍光体母材化合物として用いることができる。
これら蛍光体母材化合物の中でも、ヨウ化セシウム(CsI)等の立方晶系ハライド蛍光体、硫酸化ガドリニウム(GOS)、タングステン酸カドミウム(CWO)、ケイ酸ガドリニウム(GSO)、ゲルマニウム酸ビスマス(BGO)、ケイ酸ルテチウム(LSO)、タングステン酸鉛(PWO)などを好適に用いることができ、特に、立方晶系ハライド蛍光体が、得られる放射線画像の鮮鋭性の向上の観点から好ましい。
本発明に係るシンチレータパネルでは、シンチレータ層は、賦活剤を含んでいてもよい。該賦活剤によって、蛍光体が賦活される。
賦活蛍光体を含むシンチレータ層としては、例えば、特公昭54−35060号公報に開示されているような、CsIを任意の量のヨウ化ナトリウム(NaI)で賦活して得られる賦活蛍光体であるCsI:Naを含むシンチレータ層が挙げられる。また、賦活蛍光体を含むシンチレータ層の中でも、例えば特開2001−59899号公報に開示されているような、CsI:Tl、CsI:Eu、CsI:In、CsI:Li、CsI:K、CsI:Rb、CsI:Naなどのいずれかの賦活蛍光体または複数の賦活蛍光体を含むシンチレータ層が好ましい。
ここで、シンチレータ層における賦活剤の相対含有量は、シンチレータ層原材料中に存在する蛍光体母材化合物の全量を100モル%としたときの、シンチレータ層原材料中に存在する賦活剤の全量をモル%で示した相対値である。
賦活剤の相対含有量は、シンチレータ層から測定対象となる領域をカッターなどを用いて削り出した後、ICP発光分光分析法(ICP-OES:Inductively-Coupled-Plasma Optical Emission Spectrometry)により測定する。ICP発光分光分析は、常法に従って行えばよい。ICP発光分光分析器としては、例えば、セイコーインスツルメンツ株式会(株)製 SPS3100などを用いることができる。
また、シンチレータ層の、柱状結晶成長開始面から5μmの厚み領域を「シンチレータ層の根元部」とする。
本発明に係るシンチレータパネルにおいては、さらに、前記シンチレータ層の、前記基準面から高さ5μmまでの厚み領域のX線吸収率xと、柱状結晶成長開始面から高さ150μmまでの厚み領域のX線吸収率yとの割合(x/y)が、0.11〜0.22であることが好ましく、0.12〜0.22であることがより好ましく、0.17〜0.22であることがさらに好ましい。該割合(x/y)が上記範囲にあると、本発明に係るシンチレータパネルと光電変換素子パネルを含む放射線検出器を介して、さらに鮮鋭性に優れた放射線画像を提供できる。
シンチレータ層は、1層からなっていてもよいし、2層以上からなっていてもよい。シンチレータ層が2層以上からなる場合は、下地層となる層を含み、支持体上に、下地層とそれ以外の層とがこの順で積層されている構造を有するものであってもよいし、下地層を含まない構造を有するものであってもよい。シンチレータ層が下地層を含む2層以上で構成される場合、これらの層は、蛍光体母材化合物が同じである限り、同じ材質からなるものであってもよく、あるいは異なる材質からなるものであってもよい。すなわち、シンチレータ層は、(1)蛍光体母材化合物と賦活剤とを含む原材料から形成される1層だけであってもよく、(2)蛍光体母材化合物のみからなる原材料から形成される下地層と、蛍光体母材化合物と賦活剤とを含む原材料から形成される、下地層とは別の層とからなるものであってもよく、(3)蛍光体母材化合物と第1の賦活剤とを含む原材料から形成される下地層と、蛍光体母材化合物と第2の賦活剤とを含む原材料から形成される、下地層とは別の層とからなるものであってもよい。
本発明においては、シンチレータ層が、(i)蛍光体母材化合物と賦活剤とを原材料とする下地層以外の層と、(ii)支持体と該下地層以外の層との間に設けられ、蛍光体母材化合物を原材料とし賦活剤を原材料とせず、空隙率が該下地層以外の層よりも高い値を示す下地層とからなるシンチレータ層であることが好ましい。
また、「特定の面指数の面のX線回折スペクトルに基づく配向度」は、ある面指数の強度Ixが他の面指数の面を含めた全体の総強度Iに占める割合である。例えば、X線回折スペクトルにおける(200)面の強度I200の配向度は、「配向度=I200/I」である。
また、上記(i/h)が上記範囲にあると共に、上記平均結晶径iが3μm以下であることが、シンチレータパネルの膜厚方向からの押圧に対する強度の点でより好ましい。このとき、シンチレータパネルは、シンチレータ層が下地層を有さなくてもある程度の強度を有するが、下地層を有すると、強度に優れ、輝度が高く、鮮鋭性に優れた放射線画像を提供でき、これら性能にバランスよく優れる。
本発明に係るシンチレータパネルは、支持体、シンチレータ層の他、従来公知のシンチレータパネルと同様、例えばその反射率を調整する目的で、反射層、遮光層、顔料層などを更に含むことができ、またその他にも、反射層用保護層、耐湿保護膜などを含むことができる。
以下の反射層の説明は、反射層として機能する支持体および支持体とは別に設けられる反射層において共通である。
そのようなシンチレータパネルとしては、例えば、「支持体/反射層/シンチレータ層」という層構成を有するシンチレータパネルが挙げられ、この場合、シンチレータパネルのシンチレータ層面が光電変換素子パネル面に貼り付けられる。
反射層としては、バインダー樹脂と顔料とを含む層が挙げられる。
顔料は、反射層を形成するバインダー樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部であることが好ましい。顔料の量が上記範囲にあると、充分に着色した反射層が得られると共に、反射層の着色度がそれ以上変化しないにもかかわらず、反射層に過剰に顔料を添加してしまい、反射層を形成するバインダー樹脂の伸びや強度等の機械的物性が劣化することを防止できる。例えば、支持体上に顔料を含む反射層形成用塗布液を塗布した場合、充分に着色し、バインダー樹脂の伸びあるいは強度等の機械的物性の劣化が少ない塗膜が得られる。
それらの中でも、反射率の高い金属からなる金属膜が好ましい。そのような金属膜を構成する金属の特性としては、電気伝導率が6.0S/m(ジーメンス毎メートル)以上であることが好ましく、30S/m以上であることがより好ましい。金属膜を構成する金属は、1種単独であってもよいし、2種以上であってもよい。反射率の高い金属膜としては、Al、Ag、Cr、Cu、Ni、Mg、Pt、Auからなる群から選択される少なくとも1種の金属を含む原材料からなる金属膜が挙げられる。これら金属膜の中では、特に、Al(40S/m)、Ag(67S/m)、Au(46S/m)からなる金属膜が、反射率の点で好ましい。
反射層の膜厚は、反射層の付着方法にもよるが、真空蒸着の場合は50nm〜400nm、スパッタ蒸着の場合は20nm〜200nmが好ましい。
遮光層は、通常、支持体とシンチレータ層との間や、支持体のシンチレータ層とは反対側の主面上に設けられる。
遮光層は、遮光性を有する材料を含む。
顔料層は、通常、支持体とシンチレータ層との間や、支持体の、シンチレータ層とは反対側の主面上に設けられる。
顔料層の厚さは、断裁性の観点から、1〜500μmが好ましい。
本発明に係るシンチレータパネルが反射層を含む場合には、シンチレータ層中の蛍光体による反射層の腐食等を防止するために、反射層とシンチレータ層との間に、反射層用保護層が設けられていてもよい。
本発明に係るシンチレータパネルは、外周全体が耐湿保護膜で覆われていることが好ましい。耐湿保護膜は、シンチレータパネル全体を防湿し、シンチレータ層の劣化を抑制する役割を有する。そのような劣化としては、例えば、シンチレータ層の蛍光体が潮解性である場合は、蛍光体の潮解によるシンチレータ層の劣化などがある。
ここで、耐湿保護膜の透湿度は、以下の通り、JIS Z 0208により規定された方法に準拠して測定できる。
保護フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用いることができる。PETフィルムの他には、PETフィルム以外のポリエステルフィルム、ポリメタクリレートフィルム、ニトロセルロースフィルム、セルロースアセテートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム等が挙げられる。
熱融着層に含まれる熱融着性の樹脂としては、一般に使用されるインパルスシーラーで融着可能な樹脂であれば特に制限されないが、例えば、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)やポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等が挙げられる。
耐湿保護膜の厚さは、10〜100μmであることが好ましい。
本発明に係る放射線検出器は、図2に示すように、シンチレータ層12を有する上述のシンチレータパネル10に、光電変換素子パネル20を組み合わせてなる放射線検出器30であってもよいし、図3に示すように、後述するシンチレータ層12'と光電変換素子パネル20とが一体化されてなる放射線検出器31であってもよい。
本明細書においては、前者の放射線検出器30を「第1の放射線検出器」、後者の放射線検出器31を「第2の放射線検出器」ともいう。
本発明に係る第1の放射線検出器は、上述したシンチレータパネルと、光電変換素子パネルとを含む。
本発明に係る第1の放射線検出器は、例えば、シンチレータ層を蒸着などにより支持体上に直接形成してシンチレータパネルを作製し、得られたシンチレータパネルを別途作製した光電変換素子パネルとカップリングして得られるものであり、いわゆる「デタッチ型のFPD」である。
シンチレータパネルについては既に説明した通りである。
本発明に係る放射線検出器に含まれる光電変換素子パネルは、シンチレータ層で発生した発光光を吸収して、電荷の形に変換することで電気信号に変換して、発光光に含まれる情報を電気信号として放射線検出器の外部に出力する機能を有している。光電変換素子パネルは、そのような機能を果たせるものであれば特に制限されず、従来公知のものとすることができる。
このように、本発明においては、光電変換素子パネルとして種々の構成のものを用いることができる。例えば、後述する実施例で用いられているように、ガラス基板上に複数のフォトダイオードと複数のTFT素子を形成してなる光電変換素子パネルを用いることができる。
本発明に係る第2の放射線検出器は、光電変換素子パネルと、前記光電変換素子パネル上に形成されたシンチレータ層とを含む。前記シンチレータ層は、柱状結晶である蛍光体を含み、前記シンチレータ層の柱状結晶成長開始面に位置する複数の柱状結晶の根元同士が、互いに独立した態様で存在しており、前記シンチレータ層の、柱状結晶成長開始面から高さ5μmまでの厚み領域における放射線吸収率xが、5.4〜8.6%である。
第2の放射線検出器は、本発明に係る第1の放射線検出器と、シンチレータ層と光電変換素子パネルとを含み、必要に応じて反射層、遮光層、顔料層を含む点で共通し、また、シンチレータ層、光電変換素子パネル、反射層、遮光層、顔料層自体も共通であるが、シンチレータ層が形成される位置が支持体上ではなく(図1(a))、光電変換素子パネル上である(図1(b))点で相違する。また、第2の放射線検出器は、反射層、遮光層、顔料層が設けられる位置も、本発明に係る第1の放射線検出器とは相違し、それらの位置は、支持体とシンチレータ層との間や、支持体の非シンチレータ層側となる面上ではなく、シンチレータ層と光電変換素子パネルとの間、もしくはシンチレータ層の柱状結晶成長終了面(非光電変換素子パネル側となる面)上である。
本発明に係る第2の放射線検出器においては、シンチレータ層に由来する成分が光電変換素子パネルを汚染することを防ぐ目的で、光電変換素子パネルとシンチレータ層との間に、中間樹脂層を含んでいてもよい。中間樹脂層は、光電変換素子パネルの保護層として機能する。
中間樹脂層の膜厚としては、シンチレータ層中の蛍光体の柱状結晶と光電変換素子パネルとの膜付の観点からは、0.1μm以上が好ましく、中間樹脂層の表面の平滑性を確保する観点からは、3.0μm以下が好ましく、0.2〜2.5μmの範囲がより好ましい。
本発明に係る第1および第2の放射線検出器には、外周全体が覆われるように耐湿保護膜が設けられていることが好ましい。
耐湿保護膜を構成する材質、膜厚などは、それぞれ、シンチレータパネルにおける耐湿保護膜のものと同様である。
本発明に係るシンチレータパネルは、本発明の目的を損なわない限り、その製造方法に特に制限はなく、例えば、従来公知のシンチレータパネルの製造方法をベースに、シンチレータ層における複数の柱状結晶が互いに独立し、シンチレータ層の特例の領域における放射線吸収率が特定の範囲となるように、蒸着条件などの条件を設定すればよい。
ここで、シンチレータ層の形成方法は、シンチレータ層を構成する蛍光体を、柱状結晶の形態とすることができ、柱状結晶の根元部同士が互いに独立した態様で存在できるように柱状結晶を形成可能であり、シンチレータ層の特定の領域における放射線吸収率を特定の範囲に制御できる方法である限り、その具体的な方法は特に限定されないが、シンチレータ層は気相法、特に蒸着法によって成膜されることで形成されることが好ましい。
図4や図8に示す通り、蒸着装置40は箱状の真空容器41を有しており、真空容器41の内部には蒸着源47が配されている。この蒸着源47は、加熱装置を備えた容器に収められ、加熱装置を作動させることにより、蒸着源47を加熱・蒸発させることができるようになっている。蒸着源47は、例えば、蛍光体母材化合物、あるいは蛍光体母材化合物と賦活剤とを含む混合物である。ここで、蒸着源47は、図4に示すように複数存在していてもよく、シンチレータ層を構成する原材料の種類や数などに合わせて蒸着源の個数を変えればよい。シャッタ48についても同様である。図8に示す蒸着装置40は、蒸着源47として、蒸着源47a,47b,47cの3つが備えられている蒸着装置の一例である。
蒸着面上に形成される結晶の根元が柱状となるか否かや独立するか否かは、例えば、蒸着面の表面エネルギーの影響を受ける。根元が柱状であり、また、根元が独立した柱状結晶を形成するという観点からは、蒸着面の表面エネルギーは、20〜65mJ/m2であることが好ましい。
反射層は、所望の層の上、例えば支持体上に、反射層用原材料を真空蒸着、スパッタ蒸着、又はメッキすることにより、直接付着することで形成できるが、生産性の観点からスパッタ蒸着が好ましい。
遮光層で支持体の一方の主面の全面を被覆する方法としては、特に制限されず、例えば、蒸着、スパッタにより遮光層を支持体の一方の主面全体に形成する方法、あるいは、金属箔である遮光層を支持体の一方の主面全体に貼り合わせる方法が挙げられるが、遮光層の支持体への密着性の観点からスパッタにより遮光層を支持体の一方の主面全体に形成する方法が最も好ましい。
顔料層で支持体の一方の主面全体を被覆する方法としては、上記顔料や溶媒などを含む顔料層形成用塗布液を支持体の一方の主面上全体に塗布、乾燥する方法により形成することができる。
反射層用保護層は、反射層用保護層の原材料となる樹脂などを溶剤に溶解して得られる塗料を塗布、乾燥して形成することが、反射層用保護層の、反射層およびシンチレータ層の柱状結晶に対する接着性の向上や、シンチレータパネルの生産性向上の観点から好ましい。溶剤に溶解する樹脂としては、反射層の項目で述べた、ガラス転位温度が30〜100℃のポリマーであることが、反射層用保護層の、反射層およびシンチレータ層の柱状結晶に対する膜付の点で好ましい。
耐湿保護膜は、従来公知の方法に従って、シンチレータパネルの所定の領域に形成すればよい。
本発明に係る第1の放射線検出器の製造方法は、本発明の目的を損なわない限り特に制限はなく、基本的には従来公知の放射線検出器の製造方法と同様の方法とすることができる。
シンチレータパネルの接合面は、支持体に対してシンチレータ層側となる最表面層であり、シンチレータパネルの構成に依り、シンチレータ層面であったり、シンチレータ層上に設けられた耐湿保護膜の面であったりする。
以下、シンチレータパネルの接合面がシンチレータ層であり、シンチレータパネルのシンチレータ層面と光電変換素子パネル面とを接合する場合を例に挙げて説明する。
シリコン接着剤としては、過酸化物架橋タイプや付加縮合タイプのシリコン接着剤が挙げられ、これらを単体でまたは混合して使用してもよい。
光学オイルは、透明性が高く粘着性があれば、市販品を含めて公知のいかなるものも使用できる。例えば、KF96H(100万CS:信越化学工業(株)製)、CArgille Immersion Oil Type 37(CArgille(株)製・屈折液)などが好適に使用される。
本発明に係る第2の放射線検出器の製造方法は、第1の放射線検出器の製造方法と、同様のシンチレータ層、反射層、遮光層、顔料層や光電変換素子パネルを用いる点やそれらの形成方法の点などで共通するが、シンチレータ層を支持体上ではなく光電変換素子パネル上に形成する点で相違する。また、本発明に係る第2の放射線検出器の製造方法は、反射層、遮光層、顔料層を形成する位置も、本発明に係る第1の放射線検出器の製造方法とは相違し、それらの位置は、支持体とシンチレータ層との間や、支持体の非シンチレータ層側となる面上ではなく、シンチレータ層の非光電変換素子パネル側となる面上である。
中間樹脂層を作製するための塗布液に用いる溶剤としては、シンチレータパネルの製造方法の項目に記載した、反射層用保護層を形成するために用いられる溶剤と同様のものを用いることができる。
[実施例1]
(支持体)
支持体として、厚さ125μmのポリイミドフィルム(宇部興産(株)製UPILEX−125S)製支持体を採用した。さらに、該支持体に、スパッタ装置を用いてAlを100nm堆積させて反射層を形成した。さらに、支持体上の当該反射層にシリコン樹脂を積層して、反射層、反射層用保護層が形成された支持体(層構成:支持体/反射層/反射層用保護層。以下、「蒸着用基板A」という。)を得た。反射層用保護層の表面エネルギーは20mJ/m2であった。
実施例1では、次に示すように、図8に示す蒸着装置40を使用して、蛍光体母材化合物であるCsIを2つのルツボ(第1、第2の抵抗加熱ルツボ)に充填し、且つ、蒸着開始から蒸着終了まで、第1、第2の抵抗加熱ルツボからCsIが蒸発し続けるように制御することで、蒸着用基板Aの反射層用保護層上に下地層および下地層以外のシンチレータ層を構成する部分を順に形成して、2層からなるシンチレータ層を支持体の一方の面上に形成した。具体的には、以下の通りである。
得られたシンチレータパネルおよび放射線検出器について、後述の各種評価を行った。結果を表1に示す。
下地層を形成した後、蒸着用基板43の温度を220℃とした以外は、実施例1と同様の方法により、シンチレータパネルおよび放射線検出器を得、得られたシンチレータパネルおよび放射線検出器について、各種評価を行った。結果を表1に示す。
(シンチレータ層の形成)
下地層を形成した後、蒸着用基板43の温度を230℃とした以外は、実施例1と同様の方法により、シンチレータパネルおよび放射線検出器を得、得られたシンチレータパネルおよび放射線検出器について、各種評価を行った。結果を表1に示す。
反射層用保護膜として、シリコン樹脂の替わりにポリエステル樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により、シンチレータパネルおよび放射線検出器を得、得られたシンチレータパネルおよび放射線検出器について、各種評価を行った。結果を表1に示す。なお、支持体上に反射層用保護膜を設けたときの反射層用保護層の表面エネルギーは35mJ/m2であった。
反射層用保護膜として、シリコン樹脂の替わりにポリビニルブチラールを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により、シンチレータパネルおよび放射線検出器を得、得られたシンチレータパネルおよび放射線検出器について、各種評価を行った。なお、支持体上に反射層用保護膜を設けたときの反射層用保護層の表面エネルギーは65mJ/m2であった。結果を表1に示す。
反射層用保護膜として、シリコン樹脂の替わりに実施例5と同様のポリビニルブチラールを用い、かつ、下地層を形成した後、蒸着用基板43の温度を実施例2と同様に220℃とした以外は、実施例1と同様の方法により、シンチレータパネルおよび放射線検出器を得、得られたシンチレータパネルおよび放射線検出器について、各種評価を行った。結果を表1に示す。
反射層用保護膜として、シリコン樹脂の替わりにフッ素樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により、シンチレータパネルおよび放射線検出器を得、得られたシンチレータパネルおよび放射線検出器について、各種評価を行った。なお、支持体上に反射層用保護膜を設けたときの反射層用保護層の表面エネルギーは15mJ/m2であった。結果を表1に示す。
反射層用保護膜として、シリコン樹脂の替わりに比較例1と同様のフッ素樹脂を用い、かつ、下地層を形成した後、蒸着用基板43の温度を実施例2と同様に220℃とした以外は、実施例1と同様の方法により、シンチレータパネルおよび放射線検出器を得、得られたシンチレータパネルおよび放射線検出器について、各種評価を行った。結果を表1に示す。
反射層用保護膜として、シリコン樹脂の替わりにポリアクリル酸系樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により、シンチレータパネルおよび放射線検出器を得、得られたシンチレータパネルおよび放射線検出器について、各種評価を行った。なお、支持体上に反射層用保護膜を設けたときの反射層用保護層の表面エネルギーは75mJ/m2であった。結果を表1に示す。
反射層用保護膜として、シリコン樹脂の替わりに比較例3と同様のポリアクリル酸系樹脂を用い、かつ、下地層を形成した後、蒸着用基板43の温度を実施例2と同様に220℃とした以外は、実施例1と同様の方法により、シンチレータパネルおよび放射線検出器を得、得られたシンチレータパネルおよび放射線検出器について、各種評価を行った。結果を表1に示す。
蒸着用基板Aを中間樹脂層が形成された光電変換素子パネル(以下、「蒸着用基板B」という)に替えた以外は、実施例1〜6、比較例1〜4のシンチレータ層の形成方法と同様の方法により、蒸着用基板B上にシンチレータ層を形成することで、放射線検出器を得、得られた放射線検出器について、各種評価を行った。なお、結果を表1に示す。
なお、実施例7〜12、比較例5〜8は、順に、実施例1〜6、比較例1〜4に対応させた。
ここで、実施例1〜6の放射線検出器は本発明に係る第1の放射線検出器であり、実施例7〜12の放射線検出器は本発明に係る第2の放射線検出器である。
各実施例および比較例で得られたシンチレータパネルおよび放射線検出器につき、以下の項目について、測定、評価を行った。
(シンチレータパネルおよび放射線検出器のシンチレータ層の特定領域における放射線吸収率と割合(x/y))
得られたシンチレータパネルは、後述の樹脂で包埋し、得られた包埋物のシンチレータ層を所定の厚みになるまで研磨して測定用サンプルを作成し、得られた測定用サンプルにX線を照射することで、シンチレータパネルのシンチレータ層における特定の厚み領域のX線吸収率を測定した。
上述の研磨を行う前のサンプルについて、その厚み方向と平行な断面をSEM(走査型電子顕微鏡)で観察し、柱状結晶の根元の状態を観察した。
(得られたX線画像の輝度)
放射線検出器に管電圧80kVpのX線を照射し、得られた画像データの平均シグナル値を発光量として、得られたX線画像の輝度の評価を行った。表1では比較例1の放射線検出器の発光量に基づいて求めたX線画像の輝度を1.0とし、得られるX線画像の輝度がその1倍未満の放射線検出器を「×」、1倍(同等)以上1.2倍未満の放射線検出器を「△」、1.2倍以上の放射線検出器を「○」と評価した。
鉛製のMTFチャートを通して管電圧80kVpのX線を放射線検出器の放射線入射面側に照射し、画像データを検出してハードディスクに記録した。その後、ハードディスク上の記録をコンピュータで分析して当該ハードディスクに記録されたX線画像の変調伝達関数MTFを得られたX線画像の鮮鋭性の指標とした。変調伝達関数MTFとは、空間周波数1サイクル/mmにおけるMTF値である。また、MTFはModulation Transfer Functionの略号を示す。
いずれの項目も従来同等以上である場合は「○」、いずれの項目も「◎」となった場合は「◎」、従来よりも劣る項目を含む場合は「×」とした。
12,12’ ・・・シンチレータ層
120,120’・・・柱状結晶
121,121’ ・・下地層以外の層
122,122’ ・・下地層
13、13’ ・・反射層
20 ・・・光電変換素子パネル
30 ・・・第1の放射線検出器
31 ・・・第2の放射線検出器
40 ・・・蒸着装置
41 ・・・真空容器
42 ・・・真空ポンプ
43 ・・・蒸着用基板
44 ・・・ホルダ
45 ・・・回転機構
46 ・・・回転軸
47,47a,47b,47c・・・蒸着源
48 ・・・シャッタ
50 ・・・シンチレータ層の厚さ方向
60 ・・・柱状結晶の高さ
80 ・・・柱状結晶の根元
90 ・・・柱状結晶の先端
91 ・・・柱状結晶成長開始面
92 ・・・柱状結晶成長終了面
93 ・・・シンチレータ層に対して支持体側となる面
94 ・・・シンチレータ層に対して非支持体側となる面
95 ・・・シンチレータ層に対して光電変換素子パネル側となる面
96 ・・・シンチレータ層に対して非光電変換素子パネル側となる面
Claims (14)
- 支持体と、前記支持体上に形成されたシンチレータ層とを含み、
前記シンチレータ層が蛍光体を含み、
前記蛍光体が、複数の柱状結晶であり、
前記シンチレータ層の柱状結晶成長開始面に位置する前記複数の柱状結晶の根元同士が、互いに独立した態様で存在しており、
前記シンチレータ層の、柱状結晶成長開始面から高さ5μmまでの厚み領域における放射線吸収率xが、5.4〜8.6%であることを特徴とするシンチレータパネル。 - 前記シンチレータ層の、柱状結晶成長開始面から高さ5μmまでの厚み領域のX線吸収率xと、柱状結晶成長開始面から高さ150μmまでの厚み領域のX線吸収率yとの割合(x/y)が、0.12〜0.22であることを特徴とする請求項1に記載のシンチレータパネル。
- 前記シンチレータ層の、柱状結晶成長開始面から高さ5μmまでの厚み領域のX線吸収率xと、柱状結晶成長開始面から高さ150μmまでの厚み領域のX線吸収率yとの割合(x/y)が、0.17〜0.22であることを特徴とする請求項1に記載のシンチレータパネル。
- 前記シンチレータ層の、柱状結晶成長開始面から高さ5μmまでの厚み領域における放射線吸収率xが5.4〜8.6%であり、柱状結晶成長開始面から高さ150μmまでの厚み領域のX線吸収率yが39.3〜44.0%であることを特徴とする請求項1に記載のシンチレータパネル。
- 前記シンチレータ層の柱状結晶が、気相堆積法により形成されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシンチレータパネル。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のシンチレータパネルと光電変換素子パネルとを含むことを特徴とする放射線検出器。
- 光電変換素子パネルと、該光電変換素子パネル上に形成されたシンチレータ層とを含み、
前記シンチレータ層が蛍光体を含み、
前記蛍光体が、複数の柱状結晶であり、
前記シンチレータ層の柱状結晶成長開始面に位置する前記複数の柱状結晶の根元同士が、互いに独立した態様で存在しており、
前記シンチレータ層の、柱状結晶成長開始面から高さ5μmまでの厚み領域における放射線吸収率xが、5.4〜8.6%であることを特徴とする放射線検出器。 - 前記シンチレータ層の、柱状結晶成長開始面から高さ5μmまでの厚み領域のX線吸収率xと、柱状結晶成長開始面から高さ150μmまでの厚み領域のX線吸収率yとの割合(x/y)が、0.12〜0.22であることを特徴とする請求項7に記載の放射線検出器。
- 前記シンチレータ層の、柱状結晶成長開始面から高さ5μmまでの厚み領域のX線吸収率xと、柱状結晶成長開始面から高さ150μmまでの厚み領域のX線吸収率yとの割合(x/y)が、0.17〜0.22であることを特徴とする請求項7に記載の放射線検出器。
- 前記シンチレータ層の、柱状結晶成長開始面から高さ5μmまでの厚み領域における放射線吸収率xが5.4〜8.6%であり、柱状結晶成長開始面から高さ150μmまでの厚み領域のX線吸収率yが39.3〜44.0%であることを特徴とする請求項7に記載の放射線検出器。
- 前記シンチレータ層の柱状結晶が、気相堆積法により形成されてなることを特徴とする請求7〜10のいずれか1項に記載の放射線検出器。
- 支持体または支持体上に少なくとも1つの層が設けられた積層体の、接触角法(液滴法)に準拠して測定した表面エネルギーが20〜65mJ/m2であるシンチレータ層形成予定面に、支持体温度が5〜320℃、蒸着速度が5〜200nm/s、圧力が10-3〜1Pa(絶対圧)の条件下で蛍光体を蒸着させることを特徴とするシンチレータパネルの製造方法。
- 請求項12に記載された方法によって製造されたシンチレータパネルを、光電変換素子パネルとカップリングすることを特徴とする放射線検出器の製造方法。
- 光電変換素子パネルの、接触角法(液滴法)に準拠して測定した表面エネルギーが20〜65mJ/m2であるシンチレータ層形成予定面に、支持体温度が5〜320℃、蒸着速度が5〜200nm/s、圧力が10-3〜1Pa(絶対圧)の条件下で蛍光体を蒸着させることを特徴とする放射線検出器の製造方法。
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