JP2012159394A - 放射線画像検出装置及びその製造方法 - Google Patents

放射線画像検出装置及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】発光量及びMTFを十分に大きくできる放射線画像検出装置およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】X線画像検出装置は、X線の照射によって蛍光を発する蛍光物質の結晶が柱状に成長してなる柱状結晶の群で形成されたシンチレータと、シンチレータが発した蛍光を電気信号として検出する光検出器と、を備え、シンチレータにおける付活剤濃度が、当該シンチレータの少なくとも一部で、X線進行方向において高濃度Dと低濃度Dとに繰り返し変化し、柱状結晶20Aの先端部201および基端部202のそれぞれのドープ濃度はいずれも、高濃度Dよりも低い。
【選択図】図6

Description

本発明は、医療用のX線撮影装置などに用いられる放射線画像検出装置及びその製造方法に関する。
近年、X線をデジタルデータに変換するFPD(Flat Panel Detector)等のX線画像検出装置を用いたDR(Digital Radiography)が実用化されている。X線画像検出装置は、従来のイメージングプレートを用いるCR(Computed Radiography)方式に比べて、即時に画像を確認できるといったメリットがあり、急速に普及が進んでいる。
X線画像検出装置には、種々の方式のものが提案されており、例えば、X線を一旦、CsI:Tl、GOS(GdS:Tb)などのシンチレータで可視光に変換し、変換した光を半導体層で電荷に変換して蓄積する間接変換方式がある。
このようなX線画像検出装置では、例えば生体に使用される場合など、X線照射量が低い方が好ましいことが多く、発光量が高い感度に優れたシンチレータが望まれている。シンチレータの発光量を高める手段としては、蛍光物質の母体に付活剤を添加することが知られている(特許文献1〜3)。特許文献1には、センサ基板と、柱状結晶を含むシンチレータとを有し、シンチレータにセンサ基板とは反対側からX線が入射する放射線検出装置において、シンチレータのX線入射側の領域における付活剤濃度を多くすることが記載されている。例えば、柱状結晶がセンサ基板に蒸着される場合には柱状結晶の先端側での付活剤濃度が高く、柱状結晶を基板に蒸着したものがセンサ基板に貼り合わせられる場合には柱状結晶の基端側での付活剤濃度が高いことが、特許文献1には記載されている。
特許文献2には、CsBr:Euの堆積方向において発光強度の低い層と発光強度の高い層とが交互に積層された輝尽性蛍光体を有する放射線画像変換パネルが記載されている。
特開2008−51793号公報 特開2006−64436号公報 特開2011−17683号公報
ここで、付活剤濃度を増やすほど発光量を高められるが、高濃度付活によってシンチレータの結晶性が乱れて光吸収、光拡散が生じるため、MTF(Modulation Transfer Function)が低下してしまう。
また、特許文献1には、シンチレータとセンサ基板との製作、組み立てに関する構成に応じて、柱状結晶の基端側における付活剤濃度、又は柱状結晶の先端側における付活剤濃度を高くすることが記載されているが、結晶成長の初期の部分である柱状結晶の基端側の付活剤濃度が高いと、結晶性の悪化によってMTFが低下してしまう。また、柱状結晶の先端側の付活剤濃度が高いと、結晶性の乱れから強度が低下し、貼り合わせ時や、シンチレータパネルが荷重を受けた際に結晶先端部が損傷しやすい。更に、付活剤濃度が高い基端側又は先端側において保護膜の破れや基板からの剥離が生じた際に、シンチレータが吸湿して性能が劣化しやすい。
本発明の目的は、発光量及びMTFを十分に大きくできるとともに、結晶の強度確保及び耐吸湿性確保を通じて信頼性を向上させることもできる放射線画像検出装置及びその製造方法を提供することにある。
本発明の放射線画像検出装置は、放射線の照射によって蛍光を発する蛍光物質の結晶が柱状に成長してなる柱状結晶の群で形成されたシンチレータと、前記シンチレータが発した蛍光を電気信号として検出する光検出器と、を備え、前記シンチレータにおける付活剤濃度が、当該シンチレータの少なくとも一部で、放射線進行方向において高濃度と低濃度とに繰り返し変化し、前記柱状結晶の先端部及び基端部のそれぞれの付活剤濃度はいずれも、前記高濃度よりも低い。
本発明によれば、シンチレータの少なくとも放射線入射側の領域で付活剤濃度を高濃度と低濃度とに繰り返し変化させるとともに、柱状結晶の先端部及び基端部のいずれにおいても付活剤濃度を低くして結晶性の乱れを抑制することによって、発光量及びMTFを十分に大きくできるとともに、結晶の強度を向上させることが可能であり、その上、保護膜の破れや基板からの剥離が起きた際の耐吸湿性をも向上させることができる。
X線画像検出装置の概略構成を模式的に示す側断面図である。 光検出器の概略構成を模式的に示す側断面図である。 センサ基板を模式的に示す平面図である。 シンチレータパネルを模式的に示す側断面図である。 柱状部の柱状結晶断面を示す電子顕微鏡写真である(SEM画像)。 シンチレータの結晶成長方向高さに対するドープ濃度(付活剤濃度)を示すグラフである。 ドープ濃度変化の他の例を示すグラフである。 ドープ濃度変化の他の例を示すグラフである。 ドープ濃度変化の他の例を示すグラフである。 ドープ濃度変化の他の例を示すグラフである。 ドープ濃度変化の他の例を示すグラフである。 ドープ濃度変化の他の例を示すグラフである。 ドープ濃度変化の他の例を示すグラフである。 図4の構成に関する変形例であり、非柱状部を有するシンチレータパネルを模式的に示す側断面図である。 センサ基板にシンチレータを蒸着した直接蒸着方式のX線画像検出装置を示す側断面図である。 図15のX線画像検出装置に、図15のX線照射方向とは逆方向からX線が照射される状態を示す側断面図である。 図1のX線画像検出装置に、図1のX線照射方向とは逆方向からX線が照射される状態を示す側断面図である。
以下、本発明の実施形態を説明するためのX線画像検出装置(放射線画像検出装置)の一例を図1〜図6を参照して説明する。
なお、既に述べた構成と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略又は簡略化する。
〔1.全体構成〕
図1は、間接変換方式のX線画像検出装置1の概略構成を模式的に示す側断面図である。X線画像検出装置1は、X線の照射によって発光するシンチレータ200を含むシンチレータパネル10と、シンチレータ200から発光した光を電気信号として検出する光検出器40とを備えている。
X線画像検出装置1では、図1の白抜き矢印で示すように、被写体を通過したX線が光検出器40側からシンチレータパネル10に向かって照射される。X線が光検出器40のセンサ基板400を介してシンチレータ200に入射すると、シンチレータ200がX線を吸収して発光し、その光はセンサ基板400に形成された光電変換素子に入射する。センサ基板400の光電変換素子に蓄積された電荷は電気信号として出力される。
シンチレータパネル10のX線入射側とは反対側には、図示しない制御モジュールが設けられている。制御モジュールは、センサ基板400を駆動制御する制御部としてのICや、画像信号を処理するIC等が実装された回路基板、及び電源回路などを有し、シンチレータパネル10及び光検出器40に一体に組み付けられている。
〔2.光検出器の構成〕
図2は、光検出器40の構成を模式的に示す側断面図である。図3は、センサ基板400の構成を模式的に示す平面図である。光検出器40は、半導体層が形成された平面視矩形状のセンサ基板400を有する。センサ基板400は、ガラス等の絶縁性基板401と、a−Siフォトダイオード等の光電変換素子41と、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)等のスイッチング素子42とを含んで構成されている。
絶縁性基板401としては、例えば、ガラス基板、各種セラミック基板、樹脂基板を用いることができる。なお、絶縁性基板401は、これらの材料に限られるものではない。
光電変換素子41は、シンチレータパネル10が有するシンチレータ200から入射した光(図2の実線矢印)を電荷に変換する光導電層410と、光導電層410にバイアス電圧を印加するためのバイアス電極411と、光導電層410に蓄積された電荷を収集する電荷収集電極412とが積層されて構成されている。図3に示すように、光電変換素子41は二次元配列され、各光電変換素子41は光検出器40によって検出される画像の画素を構成する。
各光電変換素子41には、図3に示すように、スイッチング素子42、ゲート線43、及びデータ線44がそれぞれ設けられている。各ゲート線43及び各データ線44は、接続端子45まで延設され、この接続端子45に接続された異方性導電膜等のフレキシブル配線46を介して制御モジュール(図1)の回路基板に接続されている。その回路基板に実装された制御部からゲート線43を通じて送られる制御信号により、各スイッチング素子42のオンオフが行単位で切り替えられ、スイッチング素子42がオン状態にある光電変換素子41の電荷が、データ線44を介して回路基板の信号処理部に画像信号として読み出される。光電変換素子41の電荷が行単位で順に読み出されることにより、二次元画像が検出される。
上述のゲート線43、データ線44、スイッチング素子42、及び光電変換素子41は、絶縁性基板401のシンチレータパネル10側の面に形成されている。これらゲート線43、データ線44、スイッチング素子42、及び光電変換素子41は、フォトエッチングプロセス等により、絶縁性基板401上に順次形成されている。図2では、センサ基板400の最表層に設けられた樹脂製の膜47によってセンサ基板400の表面が平坦化されているが、この樹脂製の膜47はなくてもよい。センサ基板400とシンチレータパネル10とは、接着層48を介して貼り合わせられており、シンチレータ200は、センサ基板400に接着層48を介して密着する。
なお、センサ基板400とシンチレータパネル10との間には、接着層48や樹脂製の膜47がなくてもよく、センサ基板400の表面にシンチレータパネル10を押し当てて直接密着させてもよい。
センサ基板400とシンチレータパネル10との間に設けられる平坦化層、接着層、透明な液体又はゲルであるマッチングオイル層などの樹脂層を構成する樹脂は、シンチレータ200から発生するシンチレーション光をほぼ減衰させることなく光検出器40に到達させうるものであれば特に制限はない。
平坦化層を形成する樹脂としては、ポリイミドやパリレン等を使用することができ、製膜性が良好なポリイミドが好ましい。
接着層を形成する接着剤としてはシンチレータ200から発生するシンチレーション光に対して光学的に透明なものが好ましく、例えば、熱可塑性樹脂、UV硬化接着剤、加熱硬化型接着剤、室温硬化型接着剤、両面接着シート、などが挙げられるが、画像の鮮鋭度を低下させないという観点からは、光検出器40の画素サイズに対して十分に薄い接着層を形成しうるという点で、低粘度エポキシ樹脂製の接着剤を用いることが好ましい。
また、樹脂層の厚みは、感度、画質の観点からは50μm以下であることが好ましく、5μm〜30μmの範囲であることがより好ましい。
〔3.シンチレータパネルの構成〕
〔3−1.全体構成〕
シンチレータパネル10は、図1に示すように、支持体(基板)101と、支持体101上に気相堆積法によって形成されたシンチレータ200と、シンチレータ200を被覆して支持体101上に封止するパリレン等の保護膜(防湿膜)30とを有する。気相堆積法によって形成されたパリレンの保護膜は、シンチレータ200との密着性が良く、その上柔軟性を有するので、支持体101のソリ等への追従性が良い。
支持体101は、X線の透過率が高くかつ光を反射するAl等の材料で板状に形成されている。支持体101としては、Al製の板に限らず、カーボン板、CFRP(carbon fiber reinforced plastic)、ガラス板、石英基板、サファイア基板などから適宜選ぶことができ、支持体表面にシンチレータ200を形成させうる限りにおいて特にこれらに限定されない。ただし、支持体101が光の反射部材を兼ねる場合には、Alなどの軽金属を支持体の材料として用いるとよい。
なお、シンチレータパネル10において、支持体101は必須ではない。つまり、蒸着用の基板を用いてシンチレータ200を蒸着形成した後、基板からシンチレータ200を剥離して用いることも可能である。シンチレータ200のX線入射側とは反対側に光の反射部材を設けることができる。
シンチレータ200は、CsIを母体に付活剤としてTlを添加することによって形成されている。Tl付活により、シンチレータの発光量を高めることができる。
本例のシンチレータ200は、CsI:Tl(タリウム付活ヨウ化セシウム)を材料に用いて形成されているが、その他の材料、例えば、NaI:Tl(タリウム付活ヨウ化ナトリウム)、CsI:Na(ナトリウム付活ヨウ化セシウム)等を用いて形成されてもよい。なお、発光スペクトルがa−Siフォトダイオードの分光感度の極大値(550nm付近)と適合する点で、CsI:Tlを材料に用いてシンチレータ200を形成することが好ましい。
図4は、シンチレータ200の構造を模式的に示す側断面図である。シンチレータ200は、柱状結晶20Aの群で形成された柱状部20を有する。
X線の照射によってシンチレータ200が発した蛍光は、柱状結晶20Aによって柱の高さ方向にガイドされ、光検出器40に入射する。このとき、支持体101側に進行した光は、支持体101によって反射されて光検出器40に入射する。
上述の光検出器40及びシンチレータパネル10には、例えばOPC(有機光電変換材料)、有機TFT、非晶質酸化物(例えば、a−IGZO)を用いたTFT、フレキシブル材料(アラミド、バイオナノファイバー)などを使用することができる。これらのデバイス関連材料については後述する。
〔3−2.柱状部の構成〕
柱状部20は、多数の柱状結晶20Aの集合体であり、図4に示した例では、各柱状結晶20Aは支持体101に対してほぼ垂直に起立する。本例の柱状結晶20Aは、先端側がすぼまった形状とされている。柱状結晶20Aの先端部は研磨されていてもよい。光検出器40の1つの画素(光電変換素子41)に対して、複数の柱状結晶20Aの先端部が対向する。
柱状結晶20Aは非柱状結晶に比べ結晶性が良く、蛍光の発光量が高い。また、空隙を介して隣り合う柱状結晶20Aが支持体101の厚み方向に立設されているので、柱状結晶20Aは、光のガイドとなって柱の高さ方向に光を導光する。この柱状結晶20Aによる光ガイド効果によって画素間の光拡散が抑制されることから、検出画像を鮮鋭化できる。
図5は、図4のA−A断面(柱状部20の高さ方向略中央の断面)における柱状部20の電子顕微鏡写真である。隣り合う柱状結晶20Aの間には、空隙がある(図5で濃く見える部分)。柱状結晶20Aは、結晶の成長方向に対しほぼ均一な断面径を有する。
柱状部20の厚みは、必要な感度に対応するX線吸収能を考慮して、マンモグラフィー用途では200μm前後、一般撮影用では500μm以上に決められる。ただし、柱状部20の厚みが厚すぎても、光の吸収及び拡散等のため発光効率が低下しがちである。このため、柱状部20の厚みは、感度及び発光効率のそれぞれを考慮した適切な値に決められる。
〔3−3.付活剤濃度(ドープ濃度)〕
図6に示すように、シンチレータ200に添加されるTlドープ濃度(付活剤濃度)は、シンチレータ200のX線入射側の部分を含む領域で、X線進行方向において高濃度Dと低濃度Dとにパルス状に繰り返し変化している。ここで、ドープ濃度が繰り返し変化するとは、少なくとも、高低高あるいは低高低のように1回以上繰り返してドープ濃度が変化することを意味する。なお、パルスの繰り返し数は特に限定されない。
また、X線入射側に位置する柱状結晶の先端部201と、X線入射側とは反対側に位置する柱状結晶の基端部202(共に図1に図示)とのそれぞれにおけるドープ濃度はいずれも、低濃度Dとされている。なお、低濃度Dは0であってもよい。
ここで、図1に示したX線画像検出装置1は、シンチレータのX線入射側に光検出器40が配置されるとともに、支持体101に蒸着形成されたシンチレータ200によって構成されるシンチレータパネルが光検出器40に貼り合わせられる構成であるため、先端部201は柱状結晶のセンサ基板400側でかつX線入射側の部分であり、基端部202は柱状結晶の支持体101側でかつX線入射側とは反対側の部分である。
〔4.ドープ濃度に関する作用効果〕
以上説明したX線画像検出装置1によれば、次のような作用及び効果が得られる。
シンチレータ200においてパルス状にドープすることにより、高濃度Dの部分では、ドープ濃度が高いことによる発光量増大の効果を十分に発揮するとともに、低濃度Dの部分では、結晶性の乱れを防止して光の吸収及び拡散等を抑え、MTFの低下を抑制することができる。すなわち、パルス状のドープにより、ドープ量に見合う発光量増大と、MTF増大とを両立することができる。
また、パルス状にドープする部分が、シンチレータ200におけるX線入射側でかつ光検出器40側の部分であることにより、センサ基板400を透過した直後の殆ど減衰していないX線がドープ濃度の高い発光量が大きい領域(主発光領域として機能する)に入射して光に変換され、その蛍光が光検出器40に迅速に入射するので、ドープ濃度を高くしたときの発光量増大の効果を最大限に得ることが可能となる。これにより、光検出器40への入射光量が大きくなり、シンチレータパネル10の利用可能な発光量を大きくできる。
ここで、X線入射側とは反対側にあってかつ光検出器40から遠い柱状結晶の基端部202でのドープ濃度が低濃度Dであることにより、柱状結晶20Aの蒸着成長初期における結晶性の乱れを抑制できるので、その後の結晶成長において結晶性が良好なものとなり、柱状結晶20Aの高さ方向のほぼ全体において光ガイド効果を維持できる。仮に、柱状結晶の基端側におけるドープ濃度が高いと、結晶成長後半の結晶性が悪化し易く、結晶性の悪い部分の発光が少なからず光検出器40に入射してMTFを少なからず悪化させてしまうが、基端部202のドープ濃度が低いことにより、光検出器40から遠い部分で発光した光、あるいは光検出器40から離れる方向に進行した光の吸収を抑え、柱状結晶20A間の光拡散も防止して、MTFの低下を抑制することができる。
以上の効果に加え、柱状結晶20Aの先端部201でもドープ濃度が低いことにより、柱状結晶先端部の結晶性の乱れが抑制されて強度低下を免れるとともに、耐吸湿性を確保できる。すなわち、ドープ濃度の増大は、上述のように発光量を増加させることができる一方で結晶性の乱れを招き、結晶性の乱れた部分の強度が低下するので、シンチレータ220とセンサ基板400との貼り合わせ時やシンチレータパネルが荷重を受けた際に柱状結晶20Aの先端部201が損傷する懸念がある。そこで、柱状結晶の先端部201のドープ濃度を低濃度Dとすることによって、先端部201の強度を確保できる。先端部201の強度確保により、シンチレータパネルの耐荷重を大きくすることができる。
また、CsIはTl付活によって耐吸湿性が低下するため、製造時や使用時に、保護膜30及びセンサ基板400によるシンチレータ220の密閉性が低下した際にはシンチレータの性能劣化が始まるが、密閉性が低下した際にも、柱状結晶の先端部201のドープ濃度が低濃度Dであることによって、先端部201が耐吸湿性を保持するため、シンチレータ200の性能劣化を抑制できる(劣化を遅らせられる)。密閉性が低下する原因としては、シンチレータパネル10とセンサ基板400との貼り合わせ時に保護膜30が破れたり、それ以外の時でも柱状結晶20Aの先端部が細いことでシンチレータが破れたり、衝撃時にセンサ基板400から保護膜30が部分的に剥離することでその部分における防湿性が低下したりすることなどが考えられる。また、光電変換素子41及びスイッチング素子42が基板から剥離されて用いられる場合には、これらスイッチング素子42等を通して水分がシンチレータ220に透湿しやすいが、このような場合においても、シンチレータ220が耐吸湿性を保持するため、性能劣化を抑制できる。
なお、柱状結晶の基端部202についても、落下衝撃時などにおける損傷を回避しうる強度を確保し、衝撃で基板剥離が生じた際の耐吸湿性の確保する上で、ドープ濃度が低いことが有利である。
また、低濃度Dとする柱状結晶の先端部201の厚みは、上述した貼り合わせ時の負荷に応じた強度を確保でき、かつ耐吸湿性を保持できる程度に薄いことが好ましい。ここで、先端部201における光の吸収及び拡散等の観点からも、先端部201のドープ濃度が低いことが有利である。先端部201の厚みは、50μm以下が好ましい。このように先端部201の厚みが薄ければ、先端部201における光の減衰及び散乱等を無視しうる。また、先端部201の厚みが5μm以上であることが強度を確保する上で好ましい。
以上説明したように、X線画像検出装置1によれば、シンチレータ200の少なくとも一部におけるパルス状のドープ、柱状結晶の基端部202における低濃度ドープ、及び柱状結晶の先端部201における低濃度ドープを特徴とする構成により、ドープ量に見合う発光量増大と、MTF増大とを両立できる。その上、結晶の強度を向上させることが可能であり、保護膜の破れや基板からの剥離が起きた際の耐吸湿性を向上させることもできる。
このようなX線画像検出装置1によれば、X線画像を高感度、高精細に検出できるとともに、信頼性をも向上させることができる。
以上説明したX線画像検出装置1は、医療用のX線撮影装置をはじめ、様々な装置に組み込んで使用することができる。特に、低放射線照射量で鮮鋭な画像を検出することを要求されるマンモグラフィ装置には、高感度、高精細であるという特徴を有する本例のX線画像検出装置1を好適に使用できる。更に、X線画像検出装置1がX線撮影装置に着脱可能な可搬なカセッテとして構成される場合には、落下衝撃を受ける可能性が高く、シンチレータの強度及び基板剥離時等における耐吸湿性の確保が重要なので、上述した強度確保及び耐吸湿性の確保の効果が大きい。特に、X線画像検出装置がカセッテ天板などの筐体に貼り合わせられる場合に、筐体からの荷重を受けてもシンチレータ200が損傷しにくいという効果が得られる。
また、X線画像検出装置1は、医療用のX線撮影装置のほか、例えば、工業用のX線撮影装置として非破壊検査に用いたり、或いは、電磁波以外の粒子線(α線、β線、γ線)の検出装置として用いたりすることができ、その応用範囲は広い。
〔5、ドープ濃度分布の他の例〕
図7は、図6を参照して説明したシンチレータのドープ濃度の他の例を示す。図7のように、X線入射側に位置する柱状結晶の先端部201のドープ濃度は、高濃度Dと低濃度Dとの間の濃度であってもよい。また、X線入射側とは反対側に位置する柱状結晶の基端部202のドープ濃度も、高濃度Dと低濃度Dとの間の濃度であってもよい。すなわち、基端部202及び先端部201のドープ濃度が高濃度Dよりも低いことにより、前述した効果と同様の効果が得られる。
また、図8は、図1のX線画像検出装置1が備えるシンチレータのドープ濃度分布の他の例を示す。図6では、ドープ濃度がパルス状に変化する領域がシンチレータの略全体であったのに対し、図8では、ドープ濃度がパルス状に変化する領域がシンチレータのX線入射側の部分に限定されている。シンチレータにおけるX線入射側とは反対側の部分(柱状結晶の基端部202を含む部分)は、高濃度Dよりもドープ濃度が低い領域となっている。
ここで、X線入射側とは反対側の領域、すなわち柱状結晶の基端側は、主発光領域ではないためドープ濃度を減らしても、十分な発光量を確保できる。ドープ濃度が高い部分の厚みを減らすことで、高価な付活剤の使用量が減りコストダウンもできる。
また、図1の構成では、X線の入射側とは反対側の部分は、柱状結晶の基端部202(結晶成長初期の部分)であるため、この部分のドープ濃度を低くすることにより、結晶成長後半の結晶性の乱れをより確実に防止できる。すなわち、発光への寄与度がより小さい部分(X線入射側の先端部201から遠い部分)でのドープ濃度を減らすことにより、適量のドープ濃度で十分に発光量増大及びMTF低下抑制の効果を得ることができる。すなわち、
図9は、図8に示した構成において、X線入射側とは反対側の部分のドープ濃度をパルス状に変化させた例を示す。このように、中濃度Dの部分と、低濃度Dの部分とを組み合わせてドープ濃度をパルス状に変化させることにより、結晶成長後半の結晶性乱れをより一層抑制できる。
図10は、シンチレータのドープ濃度分布の他の例を示す。このように、ドープ濃度の分布は、結晶高さ方向(X線進行方向)において勾配を有していてもよい。ここで、ドープ濃度が繰り返しパルス状に変化する部分においては、高濃度の部分が、X進行方向において最高濃度Dから次第に減少しており、ドープ濃度がパルス状に変化しないX線入射側とは反対側の部分では、ドープ濃度がX線進行方向において直線的に減少している。
図11は、図10の構成において、X線入射側とは反対側の部分のドープ濃度をパルス状に減少させた例を示す。パルスの高濃度の部分の濃度は、X線入射側の位置からX線進行方向において次第に減少している。
上述した構成では、矩形波の繰り返しパルスを示したが、パルスの態様は上記に限らず、図12のようであってもよい。すなわち、パルスの立ち上がり及び立下がりのそれぞれに傾きを有した略三角波状のパルスであってもよい。このようなパルス形状のドープによっても、ドープ濃度が間欠的に高濃度Dと低濃度Dとに繰り返し変化するので、前述の効果と同様の効果が得られる。なお、図12の破線に示すように、X線入射側とは反対側の部分におけるドープ濃度に勾配を持たせてもよい。
以上述べた図6〜図12のドープ濃度分布は、図1のX線画像検出装置1に限らず、後述する図15〜図17のX線画像検出装置のいずれにも適用できる。
また、ドープ濃度変化におけるパルス間の間隔や、パルス幅、デューティ比などを変えても良い。例えば、図13のように、X線入射側ではパルス間隔及びパルス幅を狭く、X線入射側とは反対側ではパルス間隔及びパルス幅を広くすることも可能である。このような付活剤濃度分布は、シンチレータにセンサ側からX線が入射する構成でかつ、支持体に形成されたシンチレータがセンサに貼り合わせられる構成において特に有効であり、パルス間隔等を広くすることで蒸着初期の側での結晶性の乱れを抑制し、蒸着後半の結晶性の顕著な乱れを効果的に抑制できる。
〔6.X線画像検出装置の製造方法〕
次に、上述したX線画像検出装置1の製造方法について説明する。
上述のシンチレータ200は、支持体101表面に気相堆積法により形成されることが好ましい。ここでは、CsI:Tlを用いた態様を例に挙げて説明する。
気相堆積法の概要としては、真空度0.01〜10Paの環境下、母体であるCsIと付活剤であるTlとをそれぞれ抵抗加熱式のるつぼに通電するなどの手段で加熱して気化させ、支持体101の温度を室温(20℃)〜300℃としてCsI:Tlを支持体上に堆積させる。
ここで、Tlのるつぼへの印加電力の変更によってTlの加熱温度を変更したり、真空度などを変更することなどによって、ドープ濃度が高濃度Dと低濃度Dとに繰り返し変化するシンチレータを形成することができる(シンチレータ形成工程)。ドープ濃度の制御方法としては、例えば、Tlるつぼへの印加電力を上げるとドープ濃度を高くすることができ、Tlるつぼへの印加電力を下げるとドープ濃度を低くすることができる。その他、硫酸タリウム、酸化タリウム、ヨウ化タリウム、炭酸タリウム等、付活剤の種類を変える(Tl含有化合物を変更する)ことにより、ドープ濃度を変更することも可能である。Tl含有化合物の変更と、蒸着セル温度の変更とを組み合わせることで、ドープ濃度を変更してもよい。更に、イオン注入によるドーピングによってドープ濃度を変更してもよい。また、真空度や支持体温度、蒸着レート等を変更することによって、シンチレータ200の結晶の形状や結晶径、空隙率などを制御することができる。
支持体101上にシンチレータ200を形成した後、パリレン等を用いた保護膜30の蒸着形成によってシンチレータ200を支持体101上に封止することにより、シンチレータパネル10が製造される。なお、保護膜30は、防湿フィルムでシンチレータパネル10を気密水密に包むなどの他の手段によってシンチレータ200の防湿が図られる場合には、形成されなくてもよい。
そして、シンチレータパネル10に、支持体101とは反対側からセンサ基板400を貼り合わせて一体化する貼り合わせ工程を実施することにより、X線画像検出装置1を得ることができる。シンチレータ200とセンサ基板400との貼り合わせ方法には特に制限はなく、両者が光学的に結合されればよい。両者を貼り合わせる方法としては、両者を直接対向させて密着させる方法と、樹脂層を介して密着させる方法とのいずれをとってもよい。
〔7、シンチレータの変形例〕
図14は、上述のシンチレータ200とは異なる構成のシンチレータ220を示す。シンチレータ220は、柱状結晶20Aの先端に設けられた非柱状結晶25Aを含んで形成されている。
非柱状部25は、前述したシンチレータの製造工程において柱状部20の形成後に真空度を下げる、支持体温度を低くする、蒸着レートを上げる等の操作の少なくともいずれかを行うことによって形成することができる。
非柱状部25の構成について詳述する。非柱状部25は、図14に示すように、略球形あるいは不定形の非柱状結晶25Aを含んで構成されている。なお、非柱状部25は、アモルファス(非晶質)の部分を含むことがある。非柱状部25では、図5の柱状結晶20Aに比較して径の小さい非柱状結晶25Aが互いに不規則に結合したり重なり合ったりしており、結晶間の明確な空隙は殆ど認められない。
非柱状部25の厚みは、3μm以上、50μm以下であることが好ましい。柱状部20の結晶成長方向先端部(少なくとも柱状結晶20A,20A間)を確実に覆ってシンチレータ200の表面を平坦化するためには、非柱状部25の厚みは3μm以上あることが好ましい。また、光ガイド効果を有しない非柱状部25の厚みが厚すぎると、非柱状部25において光が画素間で交錯して画像ボケが生じ易くなるので、非柱状部25の厚みは50μm以下であることが好ましい。
また、非柱状部25の厚みは、柱状部20の先端部を確実に被覆可能な最小の厚みで足りる。すなわち、非柱状部25の厚みが小さいほど、高価な蛍光材料の使用量を節約でき、コストダウンできる。
この非柱状部25の厚みは薄いため、柱状結晶20Aで発光した光の非柱状部25における吸収及び散乱等は無視しうる。
なお、非柱状部25は、製造時の条件等によっては単一の層でなく複数の層が積層された構造とされる場合もある。このような場合、非柱状部25の厚みは、柱状結晶20Aの結晶成長方向先端から非柱状部25の最表層の表面までの厚みをいう。
非柱状部25の空隙率は、非柱状部25の平面視の面積、非柱状部25の厚み、CsI密度、及び実際に測定したシンチレータパネル10の重量などに基づいて算出される。そのようにして算出された非柱状部25の厚み方向全体の空隙率は、10%以下であり、より好ましくは0あるいは略0である。
すなわち、非柱状部25は、光の吸収及び散乱等を防止する意味で薄い方が好ましく、薄くても柱状部20の先端部を覆ってシンチレータ220が平坦化されるように、その空隙率が小さい方が好ましい。また、柱状結晶20A間への保護膜30の材料流入を防止する意味でも、非柱状部25の空隙率が小さい方が好ましい。
非柱状部25の非柱状結晶25Aには、広い範囲の径を採用しうる。略球形の非柱状結晶25Aの径が極めて小さく空隙率が0に近づくことは、柱状部20の先端部を非柱状部25が覆う意味で好ましい。また、非柱状結晶25Aが互いに結合し大径化して空隙率が0に近づくことも、同様の意味で好ましい。したがって、非柱状部25における結晶径は、あまりに大径でシンチレータ表面の平坦性が失われない限りにおいて、適宜な径に決められる。
このような非柱状部25により、柱状部20の成長方向先端部において少なくとも柱状結晶20A,20A間が覆われる。これによって、蒸着時の支持体温度を制御するなどの支持体の熱変形を招きやすい手段を必要とすることなく、シンチレータ220のセンサ基板400に対向する部分が平坦化される。このため、柱状結晶20Aの先端部によって保護膜30が破れることなく、保護膜30による気密性を維持でき、シンチレータ200の潮解によるシンチレータ200の性能劣化を防止できる。
前述の保護膜30は、平坦化された非柱状部25の表面を被覆する。この保護膜30を介してシンチレータ220はセンサ基板400に密着する。上述したように非柱状部25の空隙率が小さいことでシンチレータ220が十分に平坦化されるので、密着性が十分なものとなる。
以上のような構成の非柱状部25が設けられていることにより、非柱状部25が柱状部20の先端部において柱状結晶20A間の空隙を埋めるので、シンチレータ220におけるセンサ基板400側の部分の強度が向上する。なお、上述のように非柱状部25の空隙率が小さいことによって、シンチレータ220の強度がより一層向上する。
シンチレータ220の強度向上により、センサ基板400とシンチレータパネルとの貼り合わせ時の負荷に対するシンチレータ220の強度がより確実に確保される。シンチレータ220の強度確保により、シンチレータパネルをセンサ基板に強く押し当ててもシンチレータ220が損傷することなく、シンチレータ220とセンサ基板400とを保護膜30を介して均一に密着させることが可能となる。シンチレータ220とセンサ基板400との密着性にムラがあると検出画像にムラが表れ易いが、そのようなことがなく、検出画像の画質を均一化できる。
上述したシンチレータ220の強度向上により、X線画像検出装置の耐衝撃性を向上させることができる。
また、シンチレータ220とセンサ基板400との密着性向上により、落下衝撃時などにシンチレータ220に加わった外力がセンサ基板400によって緩衝されるので、この点でも耐衝撃性を向上させることができる。
以上に加えて、センサ基板400との密着性確保により、シンチレータ220とセンサ基板400とが熱膨張量の違いによって剥離することを防止できる。
また、非柱状部25によって、保護膜30の成膜時にパリレン等の材料が柱状結晶20A間に入り込むことを防止できる。柱状結晶20A間の空隙にパリレン等が入り込むと、柱状結晶20Aと、隣り合う柱状結晶20Aの間の領域との屈折率差が小さくなり、これによって光の臨界角が大きくなって、柱状結晶20Aによる厚み方向への導光性能が低下する。具体的に、CsIの屈折率が1.8、空気の屈折率が1であって臨界角が34°の条件から、CsIの屈折率が1.8、パリレンの屈折率が1.5であって臨界角が56°の条件へと、導光性能が低下する。非柱状部25の形成により、このような不具合発生を防止できる。
上述した非柱状部25においても、低濃度でのドープを行っても良い。すなわち、パルス状にドープ濃度が変化する領域での高濃度Dよりも低い濃度でのドープを非柱状部25についても行うことにより、柱状結晶20Aの先端部201でのドープ濃度が低いことと同様の効果が得られる。
ところで、シンチレータが発光した光のうちセンサ基板400とは反対側に進行する光をセンサ基板400に向けて反射することにより、使用可能な発光量を大きくできる。図1等に示した構成では、Al製等の支持体101によって光を反射させていたが、シンチレータに反射層を形成してもよい。例えば、非柱状結晶を含む第2の非柱状部を柱状部20のセンサ基板400とは反対側(つまり支持体101側)に形成することにより、シンチレータに反射特性を持たせることができる。このような第2の非柱状部を支持体1010と柱状部20との間に介在させることによって、第2非柱状部をベースに柱状結晶20Aを結晶性が良い状態で成長させることができるとともに、制御モジュールからの熱の伝搬に際しても支持体からシンチレータが剥離しにくくできる。
〔8.他の態様のX線画像検出装置〕
図15に示したX線画像検出装置2は、図1のX線画像検出装置1とは異なり支持体101を備えていない。X線画像検出装置2のシンチレータ240は、センサ基板400に蒸着されている。この図15の構成においても、上述した図6〜図12のドープ濃度分布を適用できる。また、X線吸収の多いシンチレータ部分で結晶性の乱れを抑制する観点で図6〜図12を組み合わせても良い。図15の構成では、図1の構成とは異なり、柱状結晶20Aの先端部201は、シンチレータにおいてX線入射側とは反対側の位置に配置されている。一方、柱状結晶20Aの基端部202は、シンチレータにおいてX線入射側でかつ光検出器40に近接する位置に配置されている。
図15のような構成において柱状結晶20Aの基端部202を含む領域におけるドープ濃度を単に増加させると、結晶成長後半の結晶性が著しく悪化し易く、結晶性の悪い部分の発光が少なからず光検出器40に入射してMTFを少なからず悪化させてしまう。したがって、図6等のように柱状結晶の基端部202のドープ濃度を低濃度とすることにより、結晶成長後半の結晶性の乱れを抑制できることの効果が大きい。
ここで、図15の構成について図6〜図12のドープ濃度分布を適用した際にも、図1の場合と同様に、パルス状のドープと、柱状結晶の基端部202での低濃度ドープと、柱状結晶の先端部201での低濃度ドープとが連携した構成が実現するので、前述した効果と同様の効果が得られる。
図15の構成ではシンチレータと光検出器40との貼り合わせが不要なため、図15のシンチレータ240に貼り合わせ時の負荷がかかることはないが、ドープ濃度が低いことによって基端部202及び先端部201の結晶性の乱れが抑制されて結晶の強度を維持できるため、落下衝撃の際などにシンチレータが損傷することなどを防止できる。また、衝撃時に柱状結晶がセンサ基板から剥離したとしても、低ドープ濃度とされていることで、耐吸湿性が確保されているため、シンチレータの劣化を抑制できる。
図16は、図15のX線画像検出装置2に、図15とは反対側からX線が照射される構成を示す。このようにX線の進行方向が異なるので、図6〜図12に示したドープ濃度分布を適用する際には、これらの図を上下逆向きに見ると理解が容易である。図16の構成では、図1のX線画像検出装置1と同様に、柱状結晶20Aの先端部201がX線入射側にあり、柱状結晶20Aの基端部202がX線入射側とは反対側(ここではセンサ基板400側)にある。この図16の構成においても、図6〜図12のドープ濃度分布を適用することが可能であり、パルス状のドープ濃度が行われることと、先端部201及び基端部202でのドープ濃度が低いことによって、前述した効果と同様の効果が得られる。
図16の構成と図1の構成との相違点として、X線入射側にある主発光領域と光検出器40との距離の違いが挙げられる。つまり、図16の構成では光検出器40と主発光領域とが遠く、主発光領域で発光した光の吸収が大きいため、MTFが悪化しやすい。このため、図16の構成によれば、前述した結晶性の乱れを防いでMTF低下を抑制できることの効果を大きくできる。
図17は、図1に示したX線画像検出装置1に、図1とは反対側からX線が照射される構成を示す。図17の構成では、柱状結晶20Aの基端部202がX線入射側にあり、柱状結晶20Aの先端部201がX線入射側とは反対側(ここではセンサ基板400側)にある。また、図17の構成では、図1と同様に、支持体101に蒸着されたシンチレータ200が光検出器40に貼り合わせられ、図16と同様に、シンチレータ200の光検出器40とは反対側からX線が照射される。この図17の構成についても、図6〜図12に示したドープ濃度の分布を適用できる。
ここで、図17の構成では、図15と同様に、柱状結晶20Aの基端部202を含む領域におけるドープ濃度を単に増加させると、図15と同様に結晶成長後半の結晶性が著しく悪化し易いので、MTFを少なからず悪化させてしまう。したがって、図6等のように柱状結晶の基端部202のドープ濃度を低濃度とすることにより、結晶成長後半の結晶性の乱れを抑制できることの効果が大きい。また、図17の構成は、図16と同様に、光検出器40と主発光領域との距離が遠く、光吸収によってMTFが悪化しやすい意味でも、MTF低下を抑制できることの効果が大きい。
〔9.適用可能なデバイス材料〕
〔9−1.有機光電変換(OPC;Organic photoelectric conversion)材料〕
上述した光電変換素子41(図2)に、例えば特開2009−32854号公報に記載されたOPC(有機光電変換)材料を用いることができる。このOPC材料により形成された膜(以下、OPC膜という)を光電変換素子41の光導電層410として使用できる。OPC膜は、有機光電変換材料を含み、シンチレータから発せられた光を吸収し、吸収した光に応じた電荷を発生する。このように有機光電変換材料を含むOPC膜であれば、可視域にシャープな吸収スペクトルを持ち、シンチレータによる発光以外の電磁波がOPC膜に吸収されることがほとんどなく、X線等の放射線がOPC膜で吸収されることによって発生するノイズを効果的に抑制することができる。
OPC膜を構成する有機光電変換材料は、シンチレータで発光した光を最も効率良く吸収するために、その吸収ピーク波長が、シンチレータの発光ピーク波長と近いほど好ましい。有機光電変換材料の吸収ピーク波長とシンチレータの発光ピーク波長とが一致することが理想的であるが、双方の差が小さければシンチレータから発された光を十分に吸収することが可能である。具体的には、有機光電変換材料の吸収ピーク波長と、シンチレータの放射線に対する発光ピーク波長との差が、10nm以内であることが好ましく、5nm以内であることがより好ましい。
このような条件を満たすことが可能な有機光電変換材料としては、例えば、アリーリデン系有機化合物、キナクリドン系有機化合物、及びフタロシアニン系有機化合物が挙げられる。例えばキナクリドンの可視域における吸収ピーク波長は560nmであるため、有機光電変換材料としてキナクリドンを用い、シンチレータの材料としてCsI(Tl)を用いれば、上記ピーク波長の差を5nm以内にすることが可能となり、OPC膜で発生する電荷量をほぼ最大にすることができる。
バイアス電極411及び電荷収集電極412の間に設けられる有機層の少なくとも一部をOPC膜によって構成することができる。この有機層は、より具体的には、電磁波を吸収する部位、光電変換部位、電子輸送部位、正孔輸送部位、電子ブロッキング部位、正孔ブロッキング部位、結晶化防止部位、電極、及び層間接触改良部位等の積み重ね若しくは混合により形成することができる。
上記有機層は、有機p型化合物又は有機n型化合物を含有することが好ましい。有機p型半導体(化合物)は、主に正孔輸送性有機化合物に代表されるドナー性有機半導体(化合物)であり、電子を供与しやすい性質がある有機化合物をいう。更に詳しくは2つの有機材料を接触させて用いたときにイオン化ポテンシャルの小さい方の有機化合物をいう。したがって、ドナー性有機化合物としては、電子供与性のある有機化合物であればいずれの有機化合物も使用可能である。例えば、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物、ピラゾリン化合物、スチリルアミン化合物、ヒドラゾン化合物、トリフェニルメタン化合物、カルバゾール化合物、ポリシラン化合物、チオフェン化合物、フタロシアニン化合物、シアニン化合物、メロシアニン化合物、オキソノール化合物、ポリアミン化合物、インドール化合物、ピロール化合物、ピラゾール化合物、ポリアリーレン化合物、縮合芳香族炭素環化合物(ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、フルオランテン誘導体)、含窒素ヘテロ環化合物を配位子として有する金属錯体等を用いることができる。なお、これらに限らず、n型(アクセプター性)化合物として用いた有機化合物よりもイオン化ポテンシャルの小さい有機化合物であればドナー性有機半導体として用いることができる。
有機n型半導体(化合物)は、主に電子輸送性有機化合物に代表されるアクセプター性有機半導体(化合物)であり、電子を受容しやすい性質がある有機化合物をいう。更に詳しくは2つの有機化合物を接触させて用いたときに電子親和力の大きい方の有機化合物をいう。したがって、アクセプター性有機化合物は、電子受容性のある有機化合物であればいずれの有機化合物も使用可能である。例えば、縮合芳香族炭素環化合物(ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、フルオランテン誘導体)、窒素原子、酸素原子、硫黄原子を含有する5ないし7員のヘテロ環化合物(例えばピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、キノキサリン、キナゾリン、フタラジン、シンノリン、イソキノリン、プテリジン、アクリジン、フェナジン、フェナントロリン、テトラゾール、ピラゾール、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、カルバゾール、プリン、トリアゾロピリダジン、トリアゾロピリミジン、テトラザインデン、オキサジアゾール、イミダゾピリジン、ピラリジン、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジン、ジベンズアゼピン、トリベンズアゼピン等)、ポリアリーレン化合物、フルオレン化合物、シクロペンタジエン化合物、シリル化合物、含窒素ヘテロ環化合物を配位子として有する金属錯体などが挙げられる。なお、これらに限らず、ドナー性有機化合物として用いた有機化合物よりも電子親和力の大きな有機化合物であればアクセプター性有機半導体として用いることができる。
p型有機色素又はn型有機色素としては、公知のものを用いることができるが、好ましくは、シアニン色素、スチリル色素、ヘミシアニン色素、メロシアニン色素(ゼロメチンメロシアニン(シンプルメロシアニン)を含む)、3核メロシアニン色素、4核メロシアニン色素、ロダシアニン色素、コンプレックスシアニン色素、コンプレックスメロシアニン色素、アロポーラー色素、オキソノール色素、ヘミオキソノール色素、スクアリウム色素、クロコニウム色素、アザメチン色素、クマリン色素、アリーリデン色素、アントラキノン色素、トリフェニルメタン色素、アゾ色素、アゾメチン色素、スピロ化合物、メタロセン色素、フルオレノン色素、フルギド色素、ペリレン色素、フェナジン色素、フェノチアジン色素、キノン色素、インジゴ色素、ジフェニルメタン色素、ポリエン色素、アクリジン色素、アクリジノン色素、ジフェニルアミン色素、キナクリドン色素、キノフタロン色素、フェノキサジン色素、フタロペリレン色素、ポルフィリン色素、クロロフィル色素、フタロシアニン色素、金属錯体色素、縮合芳香族炭素環系色素(ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、フルオランテン誘導体)等が挙げられる。
1対の電極間に、p型半導体層とn型半導体層とを有し、該p型半導体とn型半導体の少なくともいずれかが有機半導体であり、かつ、それらの半導体層の間に、該p型半導体及びn型半導体を含むバルクヘテロ接合構造層を中間層として有する光電変換膜(感光層)を好適に用いることができる。このように、光電変換膜において、バルクへテロ接合構造層を含ませることにより有機層のキャリア拡散長が短いという欠点を補い、光電変換効率を向上させることができる。なお、上記バルクへテロ接合構造については、特開2005−303266号公報において詳細に説明されている。
光電変換膜の厚みは、シンチレータからの光を吸収する点では膜厚は大きいほど好ましいが、電荷分離に寄与しない割合を考慮すると、30nm以上300nm以下が好ましく、より好ましくは、50nm以上250nm以下、特に好ましくは80nm以上200nm以下である。
上述したOPC膜に関するその他の構成は、例えば、特開2009−32854号公報の記載が参考となる。
〔9−2.有機TFT(Thin Film Transistor)〕
上述したTFTスイッチング素子42には、無機材料が使われることが多いが、例えば特開2009−212389号公報に記載されたように、有機材料を使用することができる。有機TFTはいかなるタイプの構造でもよいが、最も好ましいのは電界効果型トランジスタ(FET)構造である。このFET構造は、最下層に基板を配置し、その上面の一部にゲート電極を設け、更に該電極を覆い、かつ電極以外の部分で基板と接するように絶縁体層を設けている。更に絶縁体層の上面に半導体活性層を設け、その上面の一部にソース電極とドレイン電極とを隔離して配置している。なお、この構成はトップコンタクト型素子と呼ばれるが、ソース電極とドレイン電極とが半導体活性層の下部にあるボトムコンタクト型素子も好ましく用いることができる。また、キャリアが有機半導体膜の膜厚方向に流れる縦型トランジスタ構造であってもよい。
(半導体活性層)
半導体活性層は、p型有機半導体材料を用いてなる。このp型有機半導体材料は実質的に無色透明である。有機半導体薄膜の膜厚は、例えば触針式膜厚計により測定できる。膜厚の異なる薄膜を複数作製して吸収スペクトルを測定し、検量線から膜厚30nmあたりの最大吸光度に換算してもよい。
ここでいう有機半導体材料とは、半導体の特性を示す有機材料のことであり、無機材料からなる半導体と同様に、正孔(ホール)をキャリアとして伝導するp型有機半導体材料(あるいは単にp型材料、正孔輸送材料とも言う。)と、電子をキャリアとして伝導するn型有機半導体材料(あるいは単にn型材料、電子輸送材料とも言う。)がある。有機半導体材料は一般にp型材料の方が良好な特性を示すものが多く、また、一般に大気下でのトランジスタ動作安定性もp型トランジスタの方が優れているため、ここでは、p型有機半導体材料について説明する。
有機薄膜トランジスタの特性の一つに、有機半導体層中のキャリアの動きやすさを示すキャリア移動度(単に移動度とも言う)μがある。用途によっても異なるが、一般に移動度は高い方がよく、1.0×10-7cm2/Vs以上であることが好ましく、1.0×10-6cm2/Vs以上であることがより好ましく、1.0×10-5cm2/Vs以上であることが更に好ましい。移動度は電界効果トランジスタ(FET)素子を作製したときの特性や飛行時間計測(TOF)法により求めることができる。
前記p型有機半導体材料は、低分子材料でも高分子材料でも良いが、好ましくは低分子材料である。低分子材料は、昇華精製や再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの様々な精製法が適用できるため高純度化が容易であること、分子構造が定まっているため秩序の高い結晶構造を取りやすいこと、などの理由から高い特性を示すものが多い。低分子材料の分子量は、好ましくは100以上5000以下、より好ましくは150以上3000以下、更に好ましくは200以上2000以下である。
このようなp型有機半導体材料の好ましい具体例を示す。Buはブチル基、Prはプロピル基、Etはエチル基、Phはフェニル基をそれぞれ表す。
(半導体活性層以外の素子構成材料)
以下に、有機薄膜トランジスタにおける半導体活性層以外の素子構成材料について説明する。これらの各材料は、いずれも可視光又は赤外光の透過率が60%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることが更に好ましい。
基板としては、必要な平滑性を有するものであれば特に制限はないが、例えば、ガラス、石英、光透過性プラスチックフィルムなどが挙げられる。光透過性プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルム等が挙げられる。また、これらのプラスチックフィルムに、有機あるいは無機のフィラーを含有させてもよい。なお、基板として、アラミド、バイオナノファイバーなどを用いて形成されたフレキシブル基板をも好適に使用しうる。
ゲート電極、ソース電極、又はドレイン電極を構成する材料としては、必要な導電性を有するものであれば特に制限はないが、例えば、ITO(インジウムドープ酸化スズ)、IZO(インジウムドープ酸化亜鉛)、SnO2、ATO(アンチモンドープ酸化スズ)、ZnO、AZO(アルミニウムドープ酸化亜鉛)、GZO(ガリウムドープ酸化亜鉛)、TiO2、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)などの導電性酸化物、PEDOT/PSS(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸)などの導電性ポリマー、カーボンナノチューブなどの炭素材料が挙げられる。これらの電極材料は、例えば真空蒸着法、スパッタリング、溶液塗布法等の方法で成膜することができる。
絶縁層に用いられる材料としては、必要な絶縁効果を有するものであれば特に制限はないが、例えば、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、アルミナなどの無機材料、ポリエステル(PEN(ポリエチレンナフタレート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)など)、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリアクリレート、エポキシ樹脂、ポリパラキシリレン樹脂、ノボラック樹脂、PVA(ポリビニルアルコール)、PS(ポリスチレン)、などの有機材料が挙げられる。これらの絶縁膜材料は、例えば真空蒸着法、スパッタリング、溶液塗布法等の方法で成膜することができる。
上述した有機TFTに関するその他の構成は、例えば、特開2009−212389号公報の記載が参考となる。
〔9−3.非晶質酸化物半導体〕
上述したTFTスイッチング素子42には、例えば特開2010−186860号公報に記載された非晶質酸化物を使用することができる。ここで、特開2010−186860号に記載された電界効果型トランジスタが有する非晶質酸化物含有の活性層について示す。この活性層は、電子又はホールの移動する電界効果型トランジスタのチャネル層として機能する。
活性層は、非晶質酸化物半導体を含んだ構成とされている。この非晶質酸化物半導体は、低温で成膜可能であるために、可撓性のある基板上に好適に形成される。
活性層に用いられる非晶質酸化物半導体としては、好ましくはIn、Sn、Zn、又はCdよりなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含む非晶質酸化物であり、より好ましくは、In、Sn、Znよりなる群より選ばれる少なくとも1種を含む非晶質酸化物、更に好ましくは、In、Znよりなる群より選ばれる少なくとも1種を含む非晶質酸化物である。
活性層に用いられる非晶質酸化物としては、具体的には、In、ZnO,SnO、CdO,Indium−Zinc−Oxide(IZO)、Indium−Tin−Oxide(ITO)、Gallium−Zinc−Oxide(GZO)、Indium−Gallium−Oxide(IGO)、Indium−Gallium−Zinc−Oxide(IGZO)が挙げられる。
活性層の成膜方法としては、酸化物半導体の多結晶焼結体をターゲットとして、気相成膜法を用いるのが好ましい。気相成膜法の中でも、スパッタリング法、パルスレーザー蒸着法(PLD法)が適している。更に、量産性の観点から、スパッタリング法が好ましい。例えば、RFマグネトロンスパッタリング蒸着法により、真空度及び酸素流量を制御して成膜される。
成膜された活性層は、周知のX線回折法によりアモルファス膜であることが確認される。活性層の組成比は、RBS(ラザフォード後方散乱)分析法により求められる。
また、この活性層の電気伝導度は、好ましくは10−4Scm−1以上10Scm−1未満であり、より好ましくは10−1Scm−1以上10Scm−1未満である。この活性層の電気伝導度の調整方法としては、公知の酸素欠陥による調整方法や、組成比による調整方法、不純物による調整方法、酸化物半導体材料による調整方法が挙げられる。
上述した非晶質酸化物に関するその他の構成は、例えば、特開2010−186860号公報の記載が参考となる。
〔9−4.フレキシブル材料〕
フレキシブルでかつ低熱膨張、高強度といった、既存のガラスやプラスチックでは得られない特性を有するアラミド、バイオナノファイバー等を放射線画像検出装置に用いることも考えられる。
(1)アラミド
上述したセンサ基板の絶縁性基板401や、支持体101や、制御モジュールの回路基板などとして、フレキシブル材料であるアラミドによって形成されたフィルム(あるいはシート、基板)を使用することができる。アラミド材料は、ガラス転移温度315℃という高い耐熱性、ヤング率が10GPaという高い剛性、熱膨張率が−3〜5ppm/℃という高い寸法安定性を有する。このため、アラミド製のフィルムを用いると、一般的な樹脂フィルムを用いる場合と比べて、半導体層やシンチレータの高品質の成膜が容易に行える。また、アラミド材料の高耐熱性により、透明電極材料を高温硬化させて低抵抗化できる。更に、ハンダのリフロー工程を含むICの自動実装にも対応できる。また更に、ITO(indium tin oxide)やガス・バリア膜、ガラス基板と熱膨張係数が近いために、製造後の反りが少ない。そして,割れにくい。ここで、ハロゲンを含まないハロゲンフリー(JPCA−ES01−2003の規定に適合)なアラミド材料を用いることが環境負荷低減の点で好ましい。
アラミドフィルムは、ガラス基板やPET基板と積層されてもよいし、デバイスの筐体に貼り付けられてもよい。
アラミドの分子間の凝集力(水素結合力)の高さによる溶媒への低溶解性を分子設計によって解決することにより、無色透明で薄いフィルムへの成形が容易とされたアラミド材料についても、好適に用いることができる。モノマーユニットの秩序性、及び芳香環上の置換基種・位置を制御する分子設計により、アラミド材料の高剛性や寸法安定性に繋がる直線性の高い棒状の分子構造を維持しつつ、溶解性が良い成形の容易さが得られる。この分子設計により、ハロゲンフリーをも実現できる。
また、フィルムの面内方向の特性が最適化されたアラミド材料についても、好適に用いることができる。成型中に逐次変化するアラミドフィルムの強度に応じて、溶液キャスト、縦延伸、横延伸の工程ごとに張力条件を制御することにより、直線性の高い棒状分子構造であって物性に異方性が生じやすいアラミドフィルムの面内方向の特性をバランスできる。
具体的に、溶液キャスト工程では、溶媒の乾燥速度の制御による面内厚み方向の物性の等方化、溶媒を含んだ状態のフィルムの強度とキャスト・ドラムからの剥離強度の最適化、を図る。縦延伸工程では、延伸中に逐次変化するフィルムの強度、溶媒の残留量に応じた延伸条件を精密に制御する。横延伸工程では、加熱によって変化するフィルム強度の変化に応じた横延伸の条件の制御、フィルムの残留応力を緩和するための横延伸の条件の制御を図る。このようなアラミド材料の使用により、成型後のアラミドフィルムがカールしてしまう問題を解決できる。
上記の成形容易さに対する工夫、及びフィルム面内方向の特性のバランスに対する工夫のいずれにおいても、アラミドならではの直線性の高い棒状の分子構造が維持されているので、熱膨張係数を低く維持できる。製膜時の延伸条件の変更などにより、熱膨張係数を更に低減することも可能である。
(2)バイオナノファイバー
光の波長に対して十分に小さなコンポーネントは光散乱を生じないことから、ナノファイバーによって補強されたフレキシブルなプラスチック材料などを上述したセンサ基板の絶縁性基板401や、支持体101や、制御モジュールの回路基板などに好適に使用することができる。ナノファイバーの中でも、バクテリア(酢酸菌、Acetobacter Xylinum)が産出するセルロースミクロフィブリル束が幅50nmと、可視光波長に対して約1/10のサイズでかつ、高強度、高弾性、低熱膨である特徴を有するバクテリアセルロースと透明樹脂との複合材料(バイオナノファイバーということがある)を好適に使用できる。
バクテリアセルロースシートにアクリル樹脂、エポキシ樹脂等の透明樹脂を含浸・硬化させることで、繊維を約60〜70%と高い比率で含有しながら、波長500nmで約90%の光透過率を示す透明バイオナノファイバーが得られる。このバイオナノファイバーにより、シリコン結晶に匹敵する低い熱膨張係数(約3〜7ppm)、鋼鉄並の強度(約460MPa)、及び高弾性(約30GPa)が得られる。
上述したバイオナノファイバーに関する構成は、例えば、特開2008−34556号公報の記載が参考となる。
〔10.本明細書の開示内容〕
以上、説明したように、本明細書には、
放射線の照射によって蛍光を発する蛍光物質の結晶が柱状に成長してなる柱状結晶の群で形成されたシンチレータと、
前記シンチレータが発した蛍光を電気信号として検出する光検出器と、を備え、
前記シンチレータにおける付活剤濃度が、当該シンチレータの少なくとも一部で、放射線進行方向において高濃度と低濃度とに繰り返し変化し、
前記柱状結晶の先端部及び基端部のそれぞれの付活剤濃度はいずれも、前記高濃度よりも低い、放射線画像検出装置が開示されている。
本願明細書に開示された放射線画像検出装置にあっては、
前記付活剤濃度は、前記シンチレータにおいて少なくとも放射線入射側の部分を含む領域で、高濃度と低濃度とに繰り返し変化することが好ましい。
本願明細書に開示された放射線画像検出装置にあっては、
前記シンチレータと前記光検出器とが貼り合わせられることが好ましい。
本願明細書に開示された放射線画像検出装置にあっては、
前記シンチレータは、柱状結晶の先端に設けられた非柱状結晶を含んで形成されることが好ましい。
本願明細書に開示された放射線画像検出装置にあっては、
前記非柱状部における付活剤濃度は、前記高濃度よりも低いことが好ましい。
本願明細書に開示された放射線画像検出装置にあっては、
前記非柱状部の空隙率は、0あるいは略0であることが好ましい。
本願明細書に開示された放射線画像検出装置にあっては、
前記シンチレータには、前記光検出器を介して放射線が入射することが好ましい。
本願明細書に開示された放射線画像検出装置にあっては、
前記シンチレータにおける放射線入射側とは反対側の部分の付活剤濃度は、前記高濃度と前記低濃度との間の中濃度と、前記低濃度とに繰り返し変化することが好ましい。
本願明細書に開示された放射線画像検出装置にあっては、
前記シンチレータにおける放射線入射側とは反対側の部分の付活剤濃度は、放射線進行方向において次第に減少することが好ましい。
本願明細書に開示された放射線画像検出装置にあっては、
前記付活剤濃度は、前記高濃度及び前記低濃度のうち少なくとも前記高濃度が放射線進行方向において次第に減少しながら高濃度と低濃度とに繰り返し変化することが好ましい。
本願明細書に開示された放射線画像検出装置にあっては、
前記付活剤濃度は、前記高濃度と前記低濃度とにパルス状に変化し、
放射線入射側とは反対側での前記パルス間の間隔が、放射線入射側でのパルス間の間隔よりも広い、ことが好ましい。
本願明細書に開示された放射線画像検出装置にあっては、
前記蛍光物質の母体はCsIであり、付活剤はTlであることが好ましい。
本願明細書に開示された放射線画像検出装置にあっては、
可搬なカセッテとされることが好ましい。
また、本願明細書には、
上述の放射線画像検出装置の製造方法であって、
基板上に、気相堆積法により前記シンチレータを形成する際に、付活剤の加熱温度、真空度、基板温度、及び蒸着レートの少なくともいずれかの条件を変更することで、前記シンチレータを形成するシンチレータ形成工程を有する、放射線画像検出装置の製造方法が開示されている。
1 X線画像検出装置(放射線画像検出装置)
2 X線画像検出装置(放射線画像検出装置)
10 シンチレータパネル
20 柱状部
20A 柱状結晶
25 非柱状部
25A 非柱状結晶
30 保護膜
40 光検出器
41 光電変換素子
42 スイッチング素子
43 ゲート線
44 データ線
45 接続端子
46 フレキシブル配線
47 樹脂製の膜
48 接着層
101 支持体
200 シンチレータ
201 先端部
202 基端部
220 シンチレータ
240 シンチレータ
260 シンチレータ
400 センサ基板
401 絶縁性基板
410 光導電層
411 バイアス電極
412 電荷収集電極
高濃度
低濃度
中濃度

Claims (14)

  1. 放射線の照射によって蛍光を発する蛍光物質の結晶が柱状に成長してなる柱状結晶の群で形成されたシンチレータと、
    前記シンチレータが発した蛍光を電気信号として検出する光検出器と、を備え、
    前記シンチレータにおける付活剤濃度が、当該シンチレータの少なくとも一部で、放射線進行方向において高濃度と低濃度とに繰り返し変化し、
    前記柱状結晶の先端部及び基端部のそれぞれの付活剤濃度はいずれも、前記高濃度よりも低い、放射線画像検出装置。
  2. 請求項1に記載の放射線画像検出装置であって、
    前記付活剤濃度は、前記シンチレータにおいて少なくとも放射線入射側の部分を含む領域で、高濃度と低濃度とに繰り返し変化する、放射線画像検出装置。
  3. 請求項1又は2に記載の放射線画像検出装置であって、
    前記シンチレータと前記光検出器とが貼り合わせられる、放射線画像検出装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置であって、
    前記シンチレータは、柱状結晶の先端に設けられた非柱状結晶を含んで形成される、放射線画像検出装置。
  5. 請求項4に記載の放射線画像検出装置であって、
    前記非柱状部における付活剤濃度は、前記高濃度よりも低い、放射線画像検出装置。
  6. 請求項4又は5に記載の放射線画像検出装置であって、
    前記非柱状部の空隙率は、0あるいは略0である、放射線画像検出装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置であって、
    前記シンチレータには、前記光検出器を介して放射線が入射する、放射線画像検出装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置であって、
    前記シンチレータにおける放射線入射側とは反対側の部分の付活剤濃度は、前記高濃度と前記低濃度との間の中濃度と、前記低濃度とに繰り返し変化する、放射線画像検出装置。
  9. 請求項1から7のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置であって、
    前記シンチレータにおける放射線入射側とは反対側の部分の付活剤濃度は、放射線進行方向において次第に減少する、放射線画像検出装置。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置であって、
    前記付活剤濃度は、前記高濃度及び前記低濃度のうち少なくとも前記高濃度が放射線進行方向において次第に減少しながら高濃度と低濃度とに繰り返し変化する、放射線画像検出装置。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置であって、
    前記付活剤濃度は、前記高濃度と前記低濃度とにパルス状に変化し、
    放射線入射側とは反対側での前記パルス間の間隔が、放射線入射側でのパルス間の間隔よりも広い、放射線画像検出装置。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置であって、
    前記蛍光物質の母体はCsIであり、付活剤はTlである、放射線画像検出装置。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置であって、
    可搬なカセッテとされる、放射線画像検出装置。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置の製造方法であって、
    基板上に、気相堆積法により前記シンチレータを形成する際に、付活剤の加熱温度、真空度、基板温度、及び蒸着レートの少なくともいずれかの条件を変更することで、前記シンチレータを形成するシンチレータ形成工程を有する、放射線画像検出装置の製造方法。
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