JP2016084305A - 毛髪化粧料用組成物及び毛髪化粧料 - Google Patents

毛髪化粧料用組成物及び毛髪化粧料 Download PDF

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Abstract

【課題】毛髪に適用した際のごわつきを抑えることができ、その後の洗髪性が良い毛髪化粧料用組成物及びこれを利用した毛髪化粧料を提供する。【解決手段】下記式(I)または(II)で表されるスルホベタインモノマーに由来する繰返し単位を含む高分子化合物(A)を含有する毛髪化粧料用組成物。【化1】R1は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、またはi−プロピル基を表す。複数のR1はそれぞれ同じでも異なっていても良い。R2は水素原子またはメチル基を表す。nは2〜4の整数を表す。Lは炭素数3または4の直鎖または分岐のアルキレン基を表す。【選択図】なし

Description

本発明は、毛髪化粧料用組成物及び毛髪化粧料に関する。
整髪料をはじめとした毛髪化粧料用の組成物として様々な形態及び配合のものが提供されている。整髪料の具体例としては、セット樹脂により整髪するヘアフォーム、ヘアスプレー、ジェル、セットローション等が挙げられる。あるいは主として固形のワックスを用いるヘアチック、ポマード、ヘアクリーム、ヘアワックス等が挙げられる。こうした整髪料には高分子化合物が配合されることが多い。一例を挙げると、両イオン性の繰返し単位をもつエーテル基含有ポリマーを用いたものがある(特許文献1参照)。これにより、べたつき感を抑え、しかも、違和感のない柔軟な感触と優れた髪のまとまりを実現することができるとされる。
特開2000−302649号公報
イオン性モノマーに由来する繰返し単位を有する高分子化合物を配合した毛髪化粧料用組成物においては、その成分が毛髪ケラチンのアミノ酸を介して強固に密着し、皮膜を形成してセット力を発現するものと解される。それとともに、洗髪時の水分により皮膜を剥離させる役割も有すると考えられる。市販の材料としては、三菱化学「ユカフォーマー」(下記式(U))が挙げられる。
Figure 2016084305
m、nは任意の整数を表す。
一方、多様化する毛髪化粧料の種類や特徴を考慮すると、その組成物に適用できる材料の豊富化が望まれる。また、整髪料として用いるときなどに、高い洗髪性やセット保持力が望まれる。さらに、整髪等の後にごわつきを感じることもあり、その改良がなされることが好ましい。
本発明は毛髪に適用した際のごわつきを抑えることができ、その後の洗髪性が良い毛髪化粧料用組成物及びこれを利用した毛髪化粧料の提供を目的とする。また、整髪料としたときにセット性にも優れる毛髪化粧料用組成物及びこれを利用した毛髪化粧料の提供を目的とする。
本発明では、毛髪化粧料の材料に利用するイオン性モノマーの中でも、両イオン性アクリルアミド構造をもつスルホベタインモノマーについて種々検討した。その結果、特定の連結鎖長を有するモノ型及びビス型のスルホアンモニウム構造をもつモノマーを導入した高分子化合物において、高い親水性とポリマーがなす皮膜の柔軟さを実現しうることを確認した。この高分子化合物を毛髪化粧料に適用したところ、高い親水性に由来する易洗髪性と、セット後の毛髪における優れた感触をともに与えることがわかった。また、その好ましい実施形態においては、添加量を少なくしても十分なセット力を発現できることもわかった。本発明はこれらの知見に基づきなされたものであり、以下の手段を有する。
〔1〕下記式(I)または(II)で表されるスルホベタインモノマーに由来する繰返し単位を含む高分子化合物(A)を含有する毛髪化粧料用組成物。
Figure 2016084305
は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、またはi−プロピル基を表す。複数のRはそれぞれ同じでも異なっていても良い。
は水素原子またはメチル基を表す。
nは2〜4の整数を表す。
Lは炭素数3または4の直鎖または分岐のアルキレン基を表す。
〔2〕上記スルホベタインモノマーが式(I)で表されるモノマーである〔1〕に記載の毛髪化粧料用組成物。
〔3〕上記スルホベタインモノマーが式(II)で表されるモノマーである〔1〕に記載の毛髪化粧料用組成物。
〔4〕上記式(I)または(II)において、Rがともにメチル基である〔1〕〜〔3〕のいずれか1つに記載の毛髪化粧料用組成物。
〔5〕上記式(I)または(II)においてnが3である〔1〕〜〔4〕のいずれか1つに記載の毛髪化粧料用組成物。
〔6〕上記スルホベタインモノマーが下記式(I−1)で表されるモノマーである〔1〕、〔2〕、〔4〕、および〔5〕のいずれか1つに記載の毛髪化粧料用組成物。
Figure 2016084305
〔7〕上記スルホベタインモノマーが下記式(II−1)で表されるモノマーである〔1〕、〔3〕、〔4〕、および〔5〕のいずれか1つに記載の毛髪化粧料用組成物。
Figure 2016084305
〔8〕上記高分子化合物(A)がさらに共重合成分を含む〔1〕〜〔7〕のいずれか1つに記載の毛髪化粧料用組成物。
〔9〕上記共重合成分が(メタ)クリル酸アルキルエステルモノマーに由来する繰返し単位である〔8〕に記載の毛髪化粧料用組成物。
〔10〕上記スルホベタインモノマーのCLogP値が−7.2未満−20以上である〔1〕〜〔9〕のいずれか1つに記載の毛髪化粧料用組成物。
〔11〕上記スルホベタインモノマーの含有率が、高分子化合物(A)中、質量基準で、0.1%〜50%の範囲である〔1〕〜〔10〕のいずれか1つに記載の毛髪化粧料用組成物。
〔12〕上記高分子化合物(A)を、組成物の固形成分中で、3質量%以上100質量%以下で含む〔1〕〜〔11〕のいずれか1つに記載の毛髪化粧料用組成物。
〔13〕噴射剤を配合したエアゾール式のヘアスプレー用組成物である〔1〕〜〔12〕のいずれか1つに記載の毛髪化粧料用組成物。
〔14〕上記噴射剤を10質量%以上90質量%以下で含む〔13〕に記載の毛髪化粧料用組成物。
〔15〕〔1〕〜〔14〕のいずれか1つに記載の毛髪化粧料用組成物を含んでなる毛髪化粧料。
本発明の毛髪化粧料用組成物及び毛髪化粧料は、毛髪に適用した際のごわつきを抑えることができ、その後の洗髪性が良好である。また、整髪料としたときには毛髪のセット性において優れた効果を奏する。
本発明の効果が得られる理由は定かではないが、その作用機序として例えば以下のような点が挙げられる。ベタインモノマーに由来する繰返し単位はその正電荷と負電荷との距離が近すぎる場合、電荷の打ち消し合いが起こり、その繰返し単位としての親水性は下がる方向になるものと考えられる。逆に距離が長すぎるとその連結鎖に由来する疎水部分の比率が高くなる。そのため、やはり親水性が低くなってしまう。すなわち、両電荷間の鎖長にはそのイオンの種類に応じた適合領域があり、特定の範囲で所望の親水性を示すものと考えられる。
また、電荷をもつ部位の間の距離を適切に設定することにより、両電荷の分子内イオン結合が抑制されるとともに、主鎖によるネットワークの自由度が向上するものと考えられる。このため、ベタインモノマーに由来する部位を有するポリマーの皮膜が柔軟に形成されるものと考えられる。
本発明においては、上記のように特徴付けられる特定の構造を有するスルホベタインモノマーを高分子化合物の原料として採用した。これにより毛髪化粧料用途に特に適した両イオン性部位の親水性を呈し、その部位での柔軟なネットワークを形成して、良好な洗髪性と毛髪の手触り感が実現されたものと解される。また、整髪料として利用した際には、その作用により毛髪の良好なセット性が達成されるものと考えられる。
本発明の毛髪化粧料用組成物は、式(I)または(II)で表されるモノマーに由来する繰返し単位を含む高分子化合物(A)を含有する。以下、本発明についてその好ましい実施形態を中心に詳細に説明する。
[特定スルホベタインモノマー]
本発明に適用される式(I)または(II)で表されるモノマー(以下、特定スルホベタインモノマーということがある)は下記の構造を有する。
Figure 2016084305
は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基のいずれかである。分子内に複数のRがあるとき、それぞれ同じでも異なっていても良い。モノマーの合成の容易さの観点からRはともに同じ置換基を表すことが好ましい。なかでも、Rはメチル基が特に好ましい。式(II)において、2つの[ ]内の基も同じでも異なってもよいが、合成の便宜から同じであることが好ましい。
は水素原子またはメチル基が好ましい。
nは2〜4の整数である。nが大きくこの部分のアルキレン鎖が長すぎると媒体への溶解性の低下が起こる場合がある。逆に短すぎるとアンモニウムカチオンの可動性が下がり皮膜の密着性に影響することがある。これらの観点からnは3が特に好ましい。
Lは炭素数3または4の直鎖または分岐のアルキレン基であり、具体的には下記構造が挙げられる(*は結合部位を表す。)。
Figure 2016084305
Lがn−ブチレン基(L2)であるときに本発明の効果が好適に奏される点で特に好ましい。
上記式(I)で表されるモノマーは、下記式(I−1)で表されるモノマーであることが好ましい。
Figure 2016084305
上記式(II)で表されるモノマーは、下記式(II−1)で表されるモノマーであることが好ましい。
Figure 2016084305
特定スルホベタインモノマーは、そのCLogP値を所定の範囲とすることが好ましい。CLogP値は−7.2未満であることが好ましく、−7.5以下がより好ましく、−7.8以下がさらに好ましく、−8以下がさらに好ましく、−8.2以下がさらに好ましく、−8.5以下がさらに好ましく、−8.7以下がさらに好ましく、−9以下が特に好ましい。下限は、−20以上が実際的である。式(I)のモノマーとしては、−12以上が好ましく、−10以上がより好ましい。式(II)のモノマーとしては、−20以上が好ましく、−15以上がより好ましい。CLogP値の上限を上記の範囲とすることで、本発明の化合物の皮膜が水となじみ膨潤する速度が十分に速くなり、洗髪による除去容易性が大きく改善されるため好ましい。
「LogP値」とは、水と1−オクタノールに対する有機化合物の親和性を示す係数である。1−オクタノール/水分配係数Pは、1−オクタノールと水の二液相の溶媒に微量の化合物が溶質として溶け込んだときの分配平衡で、それぞれの溶媒中における化合物の平衡濃度の比であり、底10に対するそれらの対数LogPで示す。すなわち、「LogP値」とは、1−オクタノール/水の分配係数の対数値であり、分子の親疎水性を表すパラメータとして知られている。
「CLogP値」とは、計算により算出したLogP値である。CLogP値は、フラグメント法や、原子アプローチ法等により算出されうる。より具体的に、CLogP値を算出するには、文献(C.Hansch及びA.Leo、“Substituent Constants for Correlation Analysis in Chemistry and Biology”(John Wiley & Sons, New York, 1969))に記載のフラグメント法または市販のソフトウェアであるChem Bio Draw Ultra ver.12.0.(CambridgeSoft Corporation,USA)などを用いればよい。本願明細書等に記載したCLogP値の数値は、上記ソフトウェア(Chem Bio Draw Ultra ver.12.0.(CambridgeSoft Corporation,USA))を用いて計算した「CLogP値」である。
下記に特定スルホベタインモノマーの具体例とそのCLogP値を示す。ただし、本発明がこれらの例示により限定して解釈されるものではない。なお、cexで付番された化合物は比較例もしくは参考例である。
Figure 2016084305
上記の特定スルホベタインモノマーは常法によって合成することができる。例えば、特開2012−187907号公報、特開2012−31400号公報等に開示の合成例や例示化合物を参照することができる。具体的には、所定のポリアミン化合物と(メタ)クリル酸クロリド化合物を反応させて、アミノ基を含有する(メタ)クリルアミド化合物を得る。そこに、所定の炭素数のスルトン化合物を反応させて、スルホベタイン構造を持つ化合物を得ることができる。具体的には、例えば、特開2012−31400号公報の段落[0189]〜[0193]の記載などを参照することができる。
上記特定スルホベタインモノマーは1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[共重合成分]
本発明において高分子化合物(A)は、特定スルホベタインモノマーのホモ重合体であってもよいし、共重合可能なモノマーとの共重合体であってもよい。共重合可能なモノマーとしては、エチレン性不飽和結合を有するモノマー(エチレン性モノマー)が挙げられる。例えばメチル(メタ)クリレート、エチル(メタ)クリレート、n−ブチル(メタ)クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)クリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)クリレート、3−(メタ)クリロイルオキシプロピルスルホン酸、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)クリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)クリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)クリレート、ポリアルキレングリコールジ(メタ)クリレート、2−(メタ)クリロイルオキシエチルメチルスルホキシド等の(メタ)クリル酸エステル(アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル)が挙げられる。
あるいは、(メタ)クリル酸(アクリル酸、メタクリル酸)、クロトン酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有エチレン性モノマーや、公開技報2013−502654の[0031]に記載の重合性化合物1〜12、[0192]に記載の多官能化合物1〜11、N−(2−アセトアミドエチル)−N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド等が挙げられる。また、ポリアルキレングリコール(ポリエチレングリコール等)の片末端もしくは両末端変性モノマーが挙げられる。末端基としては、ビニル基、アリル基、(メタ)クリロイル基等が挙げられる。
その他、スチレン、塩化ビニル、アクリロニトリル、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、p−スチレンスルホン酸等の各種のエチレン性モノマーが挙げられる。(メタ)クリルアミド、(メタ)クリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸等の(メタ)クリルアミドモノマーが挙げられる。
なかでも(メタ)クリル酸アルキルエステルモノマー((メタ)クリロイル基以外の炭素数は1〜12が好ましく、1〜6がより好ましく、2〜4が特に好ましい)が好ましい。アルキルエステル部位は置換基Tを有していてもよく、例えばヒドロキシル基やカルボキシル基等を有していてもよい。あるいは、アルキル鎖に酸素原子が介在していてもよい。2−ヒドロキシエチル(メタ)クリレートまたはn−ブチル(メタ)クリレート、またはテトラエチレングリコールジメタクリレート等が特に好ましい。
なお、本明細書において、「アクリル」ないし「アクリロイル」と称するときには、アクリロイル基のみならずその誘導構造を含むものを広く指し、アクリロイル基のα位に特定の置換基を有する構造を含むものとする。ただし、狭義には、α位が水素原子の場合をアクリルないしアクリロイルと称することがある。α位にメチル基を有するものをメタクリルと呼び、アクリル(α位が水素原子)とメタクリル(α位がメチル基)のいずれかのものを意味して(メタ)クリルなどと称することがある。
エチレン性モノマーのエチレン性不飽和結合の分子内の数は特に限定されないが、1〜8個であることが好ましく、1〜4個であることがより好ましく、1または2個であることが特に好ましい。
共重合成分をなすモノマーは下記式で表される化合物であることも好ましい。
Figure 2016084305
11およびR13は、水素原子、アルキル基(炭素数は1〜12が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜3が特に好ましい)、ヒドロキシル基、シアノ基、ハロゲン原子である。なかでも、水素原子またはメチル基が好ましい。
は単結合もしくは連結基である。連結基としては、後記連結基Laのヘテロ連結基が好ましく、CO、O、S、NR、またはそれらの組合せがより好ましい。Rは後記で定義する基と同義である。Xは、なかでも、COOまたはCONRがより好ましい。
は連結基であり、後記連結基Laの炭化水素連結基が好ましい。あるいは、連結基Laのポリマーもしくはオリゴマー構造を取る連結基が挙げられる。具体的には、(ポリ)アルキレンオキシ基、カルボニル(ポリ)オキシアルキレン基、カルボニル(ポリ)アルキレンオキシ基、カルボニルオキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、(ポリ)アルキレンイミノ基、アルキレン(ポリ)イミノアルキレン基、カルボニル(ポリ)イミノアルキレン基、カルボニル(ポリ)アルキレンイミノ基、(ポリ)エステル基、(ポリ)アミド基の例が挙げられる。このときの繰り返し数xは後記と同じ範囲が好ましく、1〜20がさらに好ましく、1〜10がより好ましい。Xが置換基を有することができる基であるとき、さらに置換基Tを有していてもよい。このさらなる置換基としては、例えば、ヒドロキシル基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシル基、カルボキシル基(またはその塩もしくはそのエステル)、スルホン酸基(またはその塩もしくはそのエステル)、リン酸基(またはその塩もしくはそのエステル)、またはホスホン酸基(またはその塩もしくはそのエステル)が挙げられる。
12は水素原子または置換基Tが挙げられる。中でも、水素原子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシル基、アルキル基、アルケニル基、(メタ)クリロイル基、(メタ)クリロイルオキシ基、(メタ)クリロイルイミノ基が好ましい。R12が置換基を有することができる基であるとき、さらに置換基Tを有していてもよい。このさらなる置換基としては、例えば、ヒドロキシル基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシル基、カルボキシル基(またはその塩もしくはそのエステル)、スルホン酸基(またはその塩もしくはそのエステル)、リン酸基(またはその塩もしくはそのエステル)、またはホスホン酸基(またはその塩もしくはそのエステル)が挙げられる。
Yはアルキル基(炭素数1〜12が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜3が特に好ましい)、アルケニル基(炭素数2〜12が好ましく、2〜6がより好ましい)、アルキニル基(炭素数2〜12が好ましく、2〜6がより好ましい)、アリール基(炭素数6〜22が好ましく、6〜14がより好ましく、6〜10が特に好ましい)、アラルキル基(炭素数7〜23が好ましく、7〜15がより好ましく、7〜11が特に好ましい)、ヘテロアリール基、シアノ基が挙げられる。ヘテロアリール基としては、置換基Tのヘテロ環基で挙げた例が挙げられる。中でも、ピロリドン基が挙げられる。Yが置換基を有することができる基であるとき、さらに置換基Tを有していてもよい。このさらなる置換基としては、例えば、ヒドロキシル基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシル基、カルボキシル基(またはその塩もしくはそのエステル)、スルホン酸基(またはその塩もしくはそのエステル)、リン酸基(またはその塩もしくはそのエステル)、またはホスホン酸基(またはその塩もしくはそのエステル)が挙げられる。
n1は0または1である。
高分子化合物(A)を共重合体とするとき、特定スルホベタインモノマー(式(I)または(II)で表されるモノマー)に由来する繰返し単位の含有率(共重合比)は、質量比基準で、0.1%以上が好ましく、0.5%以上がより好ましく、1%以上がさらに好ましく、2%以上が特に好ましい。上限としては、50%以下が好ましく、40%以下がより好ましく、30%以下がさらに好ましく、20%以下がさらに好ましく、10%未満が特に好ましい。なお、上記特定スルホベタインモノマーに由来する繰り返し単位は、その好ましい実施形態において、比較的少量で前述の特有の作用を介した効果が顕著に現れうる。したがって、整髪料の用途などにおいては、特定スルホベタインモノマーを少量で共重合させた高分子化合物(A)とすることが好ましい。
上記共重合成分は1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記で述べたように、高分子化合物(A)において特定スルホベタインモノマーに由来する繰返し単位は、その電荷のバランスや、部分構造の親疎水性、あるいは高分子化合物が形成するネットワークを介して、化粧料組成物としたときに所望の効果を発揮するものと思料する。このような作用は、用途や要望される性能によって適宜使い分けることができる。むしろ、そのような汎用性の高さも本発明の利点のひとつである。具体的には、男性用の高いセット維持力を要望するユーザーに対しては、共重合成分としてそのニーズに応えるものを選定することができる。一方、上記特定スルホベタインモノマーに由来する繰り返し単位の存在により、良好な洗髪性や柔軟性、手触りを提供することができる。あるいは、女性用に再整髪性やつや感の付与を実現する化粧料とするときには、それに適合した共重合成分や、その量を調節すればよい。そのときにも、上記の特有の作用は得られ、良好な性能を発揮させることができる。換言すると、本発明においては、共重合成分をなす化合物の種類や量は限定されることなく、広く、さまざまな形態の化粧料として適用しうるのもその利点である。この点は、組成物における他の含有成分や媒体においても同様であり、ニーズに応じて適宜選定しうるものである。なお、この説明により本発明が過度に限定して解釈されるものでは決してない。
本明細書において化合物の表示(例えば、化合物やモノマーと末尾に付して呼ぶとき)については、上記化合物そのもののほか、その塩、そのイオンを含む意味に用いる。また、所望の効果を奏する範囲で、置換基を導入するなど一部を変化させた誘導体を含む意味である。
本明細書において置換・無置換を明記していない置換基(連結基についても同様)については、その基に任意の置換基を有していてもよい意味である。これは置換・無置換を明記していない化合物についても同義である。好ましい置換基としては、下記置換基Tが挙げられる。
置換基Tとしては、下記のものが挙げられる。
アルキル基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルキル基、例えばメチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、ペンチル、ヘプチル、1−エチルペンチル、ベンジル、2−エトキシエチル、1−カルボキシメチル等)、アルケニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルケニル基、例えば、ビニル、アリル、オレイル等)、アルキニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルキニル基、例えば、エチニル、ブタジイニル、フェニルエチニル等)、シクロアルキル基(好ましくは炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル等)、アリール基(好ましくは炭素原子数6〜26のアリール基、例えば、フェニル、1−ナフチル、4−メトキシフェニル、2−クロロフェニル、3−メチルフェニル等)、ヘテロ環基(好ましくは炭素原子数2〜20のヘテロ環基、好ましくは、少なくとも1つの酸素原子、硫黄原子、窒素原子を有する5または6員環のヘテロ環基が好ましく、例えば、テトラヒドロピラン、テトラヒドロフラン、2−ピリジル、4−ピリジル、2−イミダゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、2−チアゾリル、2−オキサゾリル、ピロリドン基等)、アルコキシ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、ベンジルオキシ等)、アリールオキシ基(好ましくは炭素原子数6〜26のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ、1−ナフチルオキシ、3−メチルフェノキシ、4−メトキシフェノキシ等)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基、例えば、エトキシカルボニル、2−エチルヘキシルオキシカルボニル等)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素原子数6〜26のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル、1−ナフチルオキシカルボニル、3−メチルフェノキシカルボニル、4−メトキシフェノキシカルボニル等)、アミノ基(好ましくは炭素原子数0〜20のアミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基を含み、例えば、アミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N−エチルアミノ、アニリノ等)、スルファモイル基(好ましくは炭素原子数0〜20のスルファモイル基、例えば、N,N−ジメチルスルファモイル、N−フェニルスルファモイル等)、アシル基(好ましくは炭素原子数1〜20のアシル基、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル等)、アリーロイル基(好ましくは炭素原子数7〜23のアリーロイル基、例えば、ベンゾイル等)、アシルオキシ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアシルオキシ基、例えば、アセチルオキシ等)、アリーロイルオキシ基(好ましくは炭素原子数7〜23のアリーロイルオキシ基、例えば、ベンゾイルオキシ等)、カルバモイル基(好ましくは炭素原子数1〜20のカルバモイル基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル等)、アシルアミノ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアシルアミノ基、例えば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ等)、アルキルチオ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオ、ベンジルチオ等)、アリールチオ基(好ましくは炭素原子数6〜26のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ、1−ナフチルチオ、3−メチルフェニルチオ、4−メトキシフェニルチオ等)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルキルスルホニル基、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等)、アリールスルホニル基(好ましくは炭素原子数6〜22のアリールスルホニル基、例えば、ベンゼンスルホニル等)、アルキルシリル基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルキルシリル基、例えば、モノメチルシリル、ジメチルシリル、トリメチルシリル、トリエチルシリル等)、アリールシリル基(好ましくは炭素原子数6〜42のアリールシリル基、例えば、トリフェニルシリル等)、ホスホリル基(好ましくは炭素原子数0〜20のホスホリル基、例えば、−OP(=O)(R)、ホスホニル基(好ましくは炭素原子数0〜20のホスホニル基、例えば、−P(=O)(R)、ホスフィニル基(好ましくは炭素原子数0〜20のホスフィニル基、例えば、−P(R)、(メタ)クリロイル基、(メタ)クリロイルオキシ基、(メタ)クリロイルイミノ基((メタ)クリルアミド基)、ヒドロキシル基、チオール基、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基、スルホン酸基、シアノ基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)が挙げられる。
また、これらの置換基Tで挙げた各基は、上記の置換基Tがさらに置換していてもよい。
また、上記置換基が酸性基または塩基性基のときはその塩を形成していてもよい。
化合物ないし置換基・連結基等がアルキル基・アルキレン基、アルケニル基・アルケニレン基、アルキニル基・アルキニレン基等を含むとき、これらは環状でも鎖状でもよく、また直鎖でも分岐していてもよく、上記のように置換されていても無置換でもよい。
本明細書で規定される各置換基は、本発明の効果を奏する範囲で下記の連結基Laを介在して置換されていても、その構造中に連結基Laが介在していてもよい。たとえば、アルキル基・アルキレン基、アルケニル基・アルケニレン基等はさらに構造中に下記のヘテロ連結基を介在していてもよい。
連結基Laとしては、炭化水素連結基〔炭素数1〜10のアルキレン基(より好ましくは炭素数1〜6、さらに好ましくは1〜3)、炭素数2〜10のアルケニレン基(より好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは2〜4)、炭素数2〜10のアルキニレン基(より好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは2〜4)、炭素数6〜22のアリーレン基(より好ましくは炭素数6〜10)、またはその組合せ〕、ヘテロ連結基〔カルボニル基(−CO−)、チオカルボニル基(−CS−)、エーテル基(−O−)、チオエーテル基(−S−)、イミノ基(−NR−)、イミン連結基(R−N=C<,−N=C(R)−)、スルホニル基(−SO−)、スルフィニル基(−SO−)、リン酸連結基(−O−P(OH)(O)−O−)、ホスホン酸連結基(−P(OH)(O)−O−)、またはその組合せ〕、またはこれらを組み合せた連結基が好ましい。なお、縮合して環を形成する場合には、上記炭化水素連結基が、二重結合や三重結合を適宜形成して連結していてもよい。形成される環として好ましくは、5員環または6員環が好ましい。5員環としては含窒素の5員環が好ましく、その環をなす化合物として例示すれば、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、インダゾール、インドール、ベンゾイミダゾール、ピロリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、インドリン、カルバゾール、またはこれらの誘導体などが挙げられる。6員環としては、ピペリジン、モルホリン、ピペラジン、またはこれらの誘導体などが挙げられる。またアリール基、ヘテロ環基等を含むとき、それらは単環でも縮環でもよく、同様に置換されていても無置換でもよい。
は水素原子または置換基である。置換基としては、アルキル基(炭素数1〜24が好ましく、1〜12がより好ましく、1〜6がさらに好ましく、1〜3が特に好ましい)、アルケニル基(炭素数2〜24が好ましく、2〜12がより好ましく、2〜6がさらに好ましく、2〜3が特に好ましい)、アルキニル基(炭素数2〜24が好ましく、2〜12がより好ましく、2〜6がさらに好ましく、2〜3が特に好ましい)、アラルキル基(炭素数7〜22が好ましく、7〜14がより好ましく、7〜10が特に好ましい)、アリール基(炭素数6〜22が好ましく、6〜14がより好ましく、6〜10が特に好ましい)が好ましい。
は水素原子、ヒドロキシル基、または置換基である。置換基としては、アルキル基(炭素数1〜24が好ましく、1〜12がより好ましく、1〜6がさらに好ましく、1〜3が特に好ましい)、アルケニル基(炭素数2〜24が好ましく、2〜12がより好ましく、2〜6がさらに好ましく、2〜3が特に好ましい)、アルキニル基(炭素数2〜24が好ましく、2〜12がより好ましく、2〜6がさらに好ましく、2〜3が特に好ましい)、アラルキル基(炭素数7〜22が好ましく、7〜14がより好ましく、7〜10が特に好ましい)、アリール基(炭素数6〜22が好ましく、6〜14がより好ましく、6〜10が特に好ましい)、アルコキシ基(炭素数1〜24が好ましく、1〜12がより好ましく、1〜6がさらに好ましく、1〜3が特に好ましい)、アルケニルオキシ基(炭素数2〜24が好ましく、2〜12がより好ましく、2〜6がさらに好ましく、2〜3が特に好ましい)、アルキニルオキシ基(炭素数2〜24が好ましく、2〜12がより好ましく、2〜6がさらに好ましく、2〜3が特に好ましい)、アラルキルオキシ基(炭素数7〜22が好ましく、7〜14がより好ましく、7〜10が特に好ましい)、アリールオキシ基(炭素数6〜22が好ましく、6〜14がより好ましく、6〜10が特に好ましい)、が好ましい。
本明細書において、連結基を構成する原子の数は、1〜36であることが好ましく、1〜24であることがより好ましく、1〜12であることがさらに好ましく、1〜6であることが特に好ましい。連結基の連結原子数は10以下であることが好ましく、8以下であることがより好ましい。下限としては、1以上である。上記連結原子数とは所定の構造部間を結ぶ経路に位置し連結に関与する最少の原子数を言う。たとえば、−CH−C(=O)−O−の場合、連結基を構成する原子の数は6となるが、連結原子数は3となる。
具体的に連結基の組合せとしては、以下のものが挙げられる。オキシカルボニル基(−OCO−)、カーボネート基(−OCOO−)、アミド基(−CONH−)、ウレタン基(−NHCOO−)、ウレア基(−NHCONH−)、(ポリ)アルキレンオキシ基(−(Lr−O)x−)、カルボニル(ポリ)オキシアルキレン基(−CO−(O−Lr)x−、カルボニル(ポリ)アルキレンオキシ基(−CO−(Lr−O)x−)、カルボニルオキシ(ポリ)アルキレンオキシ基(−COO−(Lr−O)x−)、(ポリ)アルキレンイミノ基(−(Lr−NR)x)、アルキレン(ポリ)イミノアルキレン基(−Lr−(NR−Lr)x−)、カルボニル(ポリ)イミノアルキレン基(−CO−(NR−Lr)x−)、カルボニル(ポリ)アルキレンイミノ基(−CO−(Lr−NR)x−)、(ポリ)エステル基(−(CO−O−Lr)x−、−(O−CO−Lr)x−、−(O−Lr−CO)x−、−(Lr−CO−O)x−、−(Lr−O−CO)x−)、(ポリ)アミド基(−(CO−NR−Lr)x−、−(NR−CO−Lr)x−、−(NR−Lr−CO)x−、−(Lr−CO−NR)x−、−(Lr−NR−CO)x−)などである。xは1以上の整数であり、1〜500が好ましく、1〜100がより好ましい。
Lrはアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基が好ましい。Lrの炭素数は、1〜12が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜3が特に好ましい。複数のLrやR、R、x等は同じである必要はない。連結基の向きは上記の記載により限定されず、適宜所定の化学式に合わせた向きで理解すればよい。
[製法]
本発明の毛髪化粧料ないしその組成物の製造方法は特に制限はなく、常法により製造することができる。例えば、高分子化合物(A)を公知の重合法で得て、必要に応じ任意成分を加え、これを混合することにより組成物として調製することができる。
重合体の製造方法については常法に従えば良い。例えば、高分子化合物(A)と必要により共重合成分をなすモノマーを溶媒中で重合開始剤の存在下、反応させて得られる。ここで使用される溶媒としては、各モノマーが溶解するものであれば良い。具体的には水、メタノール、エタノール、プロパノール、t−ブタノール、ベンゼン、トルエン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、クロロホルムまたはこれらの混合溶媒等が例示される。また、重合開始剤としては、通常のラジカル開始剤ならばいずれを用いても良い。2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、3−カルボキシプロピオニトリル、アゾビスマレノニトリル、ジメチル−(2,2’)−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ化合物や過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸カリウム等の有機過酸化物、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンとベンゾフェノンの1:1重量比混合物、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−(4−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)フェニル)−2−メチルプロパン−1−オン等のアルキルフェノン系化合物を挙げることができる。なお、本発明において上記重合反応に適用される反応溶媒や重合開始剤は上記に限定されるものではない。また、重合禁止剤等の他の添加剤を必要に応じて用いてもよい。
[分子量]
高分子化合物(A)の重量平均分子量は、その使用目的に応じて種々調整することができる。感触面、ゲル化能等を勘案した場合、5,000以上が好ましく、10,000以上がより好ましい。上限としては、5,000,000以下が好ましく、2,000,000以下がより好ましい。さらに、低分子量方向とする場合には、1,000,000以下とすることが好ましく、500,000以下とすることがより好ましく、200,000以下とすることがさらに好ましく、100,000以下とすることが特に好ましい。高分子化合物(A)の重量平均分子量が小さすぎる場合は、分子量制御が難しく製造の面から好ましくないことがある。高分子化合物(A)の重量平均分子量が大きすぎる場合は、所望の性能が出にくくなったり、粘度が高くなり製造し難くなったりすることがある。
本発明において高分子化合物(ポリマーもしくはオリゴマー)の分子量については、特に断らない限り、重量平均分子量をいい、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって標準ポリスチレン換算で計測した値を採用する。測定装置および測定条件としては、下記条件1によることを基本とし、試料の溶解性等により条件2とすることを許容する。ただし、ポリマー種によっては、さらに適宜適切なキャリア(溶離液)およびそれに適合したカラムを選定して用いてもよい。その他の事項については、JISK7252−1〜4:2008を参照することとする。なお、難溶の高分子化合物については、下記条件の下、溶解可能な濃度で測定することとする。
(条件1)
カラム:TOSOH TSKgel Super HZM−H、
TOSOH TSKgel Super HZ4000、
TOSOH TSKgel Super HZ2000
をつないだカラムを用いる
キャリア:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
キャリア流量:1.0ml/min
試料濃度:0.1質量%
検出器:RI(屈折率)検出器
注入量:0.1ml
(条件2)
カラム:TOSOH TSKgel Super AWM−Hを2本つなげる
キャリア:10mM LiBr/N−メチルピロリドン
測定温度:40℃
キャリア流量:1.0ml/min
試料濃度:0.1質量%
検出器:RI(屈折率)検出器
注入量:0.1ml
[容器と形態]
本発明の毛髪化粧料は、エアゾール容器、トリガー容器、アトマイザー容器、ボトル容器、チューブ容器、ポンプ容器等の容器に入れて使用することができる。特に霧状に噴霧して使用することができる容器に収容されて用いる毛髪化粧料とすることにより、毛髪への塗布が均一となることから、本発明の効果を得る上で好ましい。エアゾール式のものとすることが特に好適であるが、その他の成分との併用により、溶液状、乳液状、クリーム状、ジェル状、ムース状等、種々のタイプへの技術的応用は可能であり、特に限定されるものではない。なかでも液状の水系や可溶化系、アルコール系とすることが本発明の効果を得る上で好ましい。この場合の毛髪化粧料の粘度は、1000mPa・s以下のものであることが使用性において優れたものとなる。なお、エアゾールとは、缶等の容器に入った液体や粉末などの内容物を、霧状に噴出させるものを意味する。
本発明の毛髪化粧料用組成物において高分子化合物(A)の含有率は特に限定されないが、用途に応じて適宜調節すればよい。高分子化合物(A)の組成物中の含有率は、組成物の固形成分中で、3質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましく、10質量%以上であることが特に好ましい。高分子化合物(A)を多めの配合とする場合には、さらに、20質量%以上とすることが好ましく、40質量%以上とすることがより好ましく、60質量%以上とすることが特に好ましい。上限としては、固形成分のすべて(100質量%)が高分子化合物(A)であってもよい。他成分を配合する場合には、100質量%以下としてもよい。他成分を多めに配合する場合には、高分子化合物(A)を、固形成分中で、98質量%以下、95質量%以下、80質量%以下、70質量%以下、60質量%以下、50質量%以下、40質量%以下などとしてもよい。
なお、本明細書において固形成分(固形分)とは、200℃で、6時間、乾燥処理を行ったときに、揮発ないし蒸発して消失しない成分を言う。典型的には、溶媒や分散媒体以外の成分を指す。
エアゾール式のヘアスプレー用組成物として用いる場合など、毛髪化粧料用組成物の媒体としては、液化石油ガス(LPG)やジメチルエーテル(DME)のガス(ヘアスプレー用のガスとして、圧力を加えることによって液体状となるものも含む)を、上記毛髪化粧料用組成物に配合して用いることができる。これら以外にも炭酸ガス、窒素ガス、イソペンタン等のガスを用いてもよい。なお、樹脂との相溶性や適度な噴霧感を考慮すると、液化石油ガス(LPG)やジメチルエーテル(DME)が好ましい。その他の用途も含め毛髪化粧料用組成物の媒体としては、水の他、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール等の一価、二価のアルコール類などの親水性溶媒、イソパラフィン、環状シリコーン等の疎水性溶媒がある。液化ガスとしては、液化石油ガス、ジメチルエーテル、ハロゲン化炭化水素などがあり、ガスとしては、二酸化炭素ガス、窒素ガス等がある。なお、ガス成分の混合は常法によればよく、例えば、密閉容器内で加圧しながら封入するようにしてもよい。
毛髪化粧料用組成物の媒体(例えば噴射剤)の配合割合は、使用形態に応じて適宜設定すればよい。組成物全体に対して10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、30質量%以上であることが特に好ましい。媒体を多めに配合する形態(例えばスプレータイプ)などの場合には、さらに、媒体を、40質量%以上、50質量%以上、60質量%以上、70質量%以上としてもよい。上限としては、90質量%以下であることが好ましい。媒体を少なめに配合する形態(例えばオイルやクリームタイプ)では、70質量%以下、50質量%以下などとしてもよい。毛髪化粧料用組成物の媒体は一種を用いても、二種以上を用いてもよい。
[その他の含有成分]
本発明の毛髪化粧料用組成物には、上記成分以外に、本発明の効果を損なわない質的、量的範囲で、通常、化粧品や医薬部外品等の製剤に使用される成分を配合できる。毛髪化粧料に含有されることのある添加剤としては、水(精製水、温泉水、深層水等)、界面活性剤、油剤、ゲル化剤、粉体、多価アルコール類、樹脂、溶接化合物、保湿剤、抗菌剤、香料、消臭剤、塩類、キレート剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、清涼剤、植物抽出物、ビタミン類、美容成分、香料等を挙げることができ、これらを適宜配合することができる。
界面活性剤としては、カチオン性、アニオン性、ノニオン性及び両性の各界面活性剤が挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化牛脂アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ジオクチルジメチルアンモニウム、塩化ジ(POE)オレイルメチルアンモニウム(2E.O.)、塩化ベンザルコニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、ラノリン誘導四級アンモニウム塩、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、塩化ベヘニン酸アミドプロピルジメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、塩化ステアロイルコラミノホルミルメチルピリジニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化トール油アルキルベンジルヒドロキシエチルイミダゾリニウム、ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としてはステアリン酸ナトリウムやパルミチン酸トリエタノールアミン等の脂肪酸セッケンや、アルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルケンスルホン酸塩、脂肪酸エステルスルホン酸塩、脂肪酸アミドスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩とそのホルマリン縮合物のスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、第二級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキル及びアリルエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、脂肪酸アルキロールアミドの硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸エステル塩類、アルキルリン酸塩、アルキルエーテルリン酸塩、アルキルアリルエーテルリン酸塩、アミドリン酸塩、N−アシルアミノ酸塩、アシルイセチオン酸塩、N−アシルアルキルタウリン塩、N−アシルポリペプチド塩等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としてはソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、アルカノールアミド、糖エーテル、糖アミド等が挙げられる。両性界面活性剤としてはオクチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の酢酸ベタイン類、ラウリルスルホベタイン等のスルホベタイン類、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシメチルエチレンジアミン二ナトリウム等のイミダゾリン誘導体類、ヤシ油アルキルイミノジカルボン酸塩等のアミノカルボン酸塩類等が挙げられる。これら界面活性剤は、これらを1種又は2種以上を適宜選択して用いることができる。
油剤としては、高級アルコール、炭化水素油、エステル油、油脂、シリコーンなどの油性成分を使用できる。例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトステロール、シトステロール、ラノステロール、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)等の高級アルコール類、オゾケライト、スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等の炭化水素類、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル油類、ミツロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、鯨ロウ等のロウ類、パーム油、パーム核油、オリーブ油、サフラワー油,大豆油、綿実油等に代表される植物油脂、牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、硬化油、タートル油、豚脂、馬脂、ミンク油、肝油、卵黄油等の動物油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル等のラノリン誘導体、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、グリセリン変性ポリシロキサン、高級アルコキシ変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、シリコーン樹脂、シリコンゴム、シリコーンレジン等が挙げられる。
ゲル化剤としては、N−ラウロイル−L−グルタミン酸、α,γ−ジ−n−ブチルアミン等のアミノ酸誘導体、デキストリンパルミチン酸エステル、デキストリンステアリン酸エステル、デキストリン2−エチルヘキサン酸パルミチン酸エステル等のデキストリン脂肪酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、モノベンジリデンソルビトール、ジベンジリデンソルビトール等のソルビトールのベンジリデン誘導体、ジメチルベンジルドデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー、ジメチルジオクタデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー等の有機変性粘土鉱物等が挙げられる。
粉体としては、通常の化粧料に使用されるものであれば、その形状(球状、針状、板状、等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができ、例えば、無機粉体としては、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、合成雲母、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、モンモリロナイト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン等;有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、テトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロースパウダー、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロンパウダー、6ナイロンパウダー、スチレン・アクリル酸共重合体パウダー、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体パウダー、ビニル樹脂パウダー、尿素樹脂パウダー、フェノール樹脂パウダー、フッ素樹脂パウダー、ケイ素樹脂パウダー、アクリル樹脂パウダー、メラミン樹脂パウダー、エポキシ樹脂パウダー、ポリカーボネイト樹脂パウダー、微結晶繊維パウダー、ラウロイルリジン等;有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γー酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した複合粉体等;パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等;金属粉末顔料としては、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等;タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等;天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等から選ばれる粉体で、これらの粉体を複合化したり、油剤やシリコーン、又はフッ素化合物等で表面処理を行なった粉体でもよい。
多価アルコール類としては、数平均分子量400〜20000のポリアルキレングリコール以外に、グリセリン、ジグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコ−ル、1,3−ブチレングリコール、数平均分子量が400未満のポリアルキレングリコール、数平均分子量が20000を超えるポリアルキレングリコール等がある。
抗菌剤としては、安息香酸、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、イソプロピルメチルフェノール等が挙げられ、防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等が挙げられる。
pH調整剤としては、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン等、清涼剤としては、L−メントール、カンフル等が挙げられる。
ビタミン類としては、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンB及びその誘導体、ビタミンC及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、リノレン酸及びその誘導体等のビタミンF類;フィトナジオン、メナキノン、メナジオン、メナジオール等のビタミンK類;エリオシトリン、ヘスペリジン等のビタミンP類;その他、ビオチン、カルチニン、フェルラ酸等が挙げられる。
清涼剤としては、L−メントール、カンファー、ピロリドンカルボン酸メンチル、乳酸メンチル等が、ビタミン類としては、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンB及びその誘導体、ビタミンC及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、リノレン酸やその誘導体のビタミンF類、フィトナジオン、メナキノン、メナジオン、メナジオール等のビタミンK類、エリオシトリン、ヘスペリジン等のビタミンP類、その他、ビオチン、カルチニン、フェルラ酸等が挙げられる。
美容成分としては、アミノ酸及びアミノ酸誘導体、ペプタイド類、ステロール類、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの単独重合体、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンと疎水性モノマーとの共重合体などが挙げられる。具体的には、アミノ酸類としては、例えばグリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、セリン、スレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アセチルグルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、リジン、ヒドロキシリジン、アルギニン、シスチン、システイン、アセチルシステイン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、オルニチン、シトルリン、テアニン、トリメチルグリシン等が挙げられる。アミノ酸誘導体としては、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイルサルコシンイソプロピル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジオクチルドデシル等が挙げられる。ペプタイド類としては、動物、魚、貝、植物、絹由来のいずれでもよく具体的には、コラーゲン及びその誘導体又はそれらの加水分解物、エラスチン及びその誘導体又はそれらの加水分解物、ケラチン及びその誘導体又はそれらの分解物、コムギタンパク及びその誘導体又はそれらの加水分解物、ダイズタンパク及びその誘導体又はそれらの加水分解物等が挙げられる。ステロール類としては、コレステロール、フィトステロール等が挙げられる。
本発明に係る毛髪化粧料用組成物の用途や適用形態は特に限定されない。毛髪化粧料とは毛髪に適用するものを広く包含し、整髪料や洗髪料、寝ぐせ直し、染毛料、育毛料、美髪料、毛髪保湿料等を含む。具体的には、シャンプー、リンス、トリートメント、パーマネントウェーブ液などの使用後に洗髪除去する洗髪料、マスカラ、エアゾール方式ヘアスプレー、ポンプ方式ヘアスプレー、セットローション、ヘアリキッド、ヘアジェル、ヘアクリーム、ヘアオイル等の毛髪セット剤などが挙げられる。
本発明の毛髪化粧料用組成物によれば、整髪料に適用したときに特に高い効果を発揮する。具体的に本発明の好ましい実施形態によれば、小添加量でもセット力が高く、洗髪ですすぎ残りなくすみやかに落とすことが可能となる。また、セット後の毛髪がごわつかず、自然な手触りを維持することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中で処方や配合量として示した%および部は特に断らない限り質量基準である。
[特定スルホベタインモノマーの合成例]
(化合物ex1)
攪拌羽根および冷却管を備えた1L三口フラスコにジメチルアミノプロピルメタクリルアミド(和光純薬製、119.18g)、アセトニトリル(和光純薬製、350g)、p−メトキシフェノール(和光純薬製、0.060g)を入れ、攪拌しながら1,4−ブタンスルトン(和光純薬製)95.32gを30分かけて滴下した。滴下終了後、80℃で5時間加熱した。半押収量後、二層分離した反応液を室温で10時間静置することで下層より白色固体を析出させた。白色固体を窒素雰囲気下、吸引ろ過で回収し、アセトン800ml中で攪拌洗浄した。洗浄後、再度吸引ろ過、乾燥させることで化合物ex1(192.15g)を得た。
(化合物ex10)
攪拌機、温度計を備えた300ml三口フラスコに3,3’−イミノビス(N,N−ジメチルプロピルアミン)25.10g、炭酸カリウム31.02g、酢酸エチル100g及び水50gを秤取し、氷浴中でアクリル酸クロリド11.76gを30分かけて滴下した。0℃で更に30分攪拌し、生成する白色沈殿をろ別した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた黄色の粗生成物をアルミナカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール展開)で精製して、N,N−ビス(3−(ジメチルアミノ)プロピル)アクリルアミド7.73gを得た。
攪拌機、温度計及び還流管を備えた200ml三口フラスコに、上記で得られたN,N−ビス(3−(ジメチルアミノ)プロピル)アクリルアミド7.73g、p-メトキシフェノール3.0mg、アセトニトリル40gを秤取した。室温で1,4−ブタンスルトン8.77gを滴下し、80℃に昇温して4時間反応させた。放冷後、デカンテーションにより上澄みを除去し、精製した白色沈殿をメタノール20ml/酢酸エチル800mlでリスラリーした後、沈殿物を窒素雰囲気下での吸引ろ過により回収した。40℃の減圧オーブンにて乾燥し、白色固体の化合物ex10(下式)15.30gを得た。上記白色固体の化合物のNMR測定結果を下に示す。
1H−NMR(400MHz、D2O): δ= 6.62 ppm (a:1H、t)、6 .16 ppm 、5.79 ppm
(b、c:2H、2d)、3.40-3.15 ppm(d+e+f:12H、m)、2.96 ppm(g:12
H、s)、2.84ppm(h:4H、t)、1.96-1.69 ppm(i+j+k:12H、m)
Figure 2016084305
それぞれのモノマーを下記表1に示す比率で混合した。さらに、開始剤アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(0.5質量%)を用い、エタノール中で、6時間重合させてポリマー溶液(固形分33質量%)を得た。洗髪性およびセット性の評価には、このポリマー溶液を使用した。ごわつき評価では上記ポリマー溶液をさらに2倍質量のエタノールで希釈し、密閉容器内に、噴射剤としてジメチルエーテル(DME)を1:1(質量基準)になるように加えた。密閉容器には噴射ノズルを取り付けて、セットスプレーを作成して用いた。各評価の結果は下表に示した。上記のように調製したごわつき評価用のセットスプレーは下記の配合となった。
ベタイン化合物由来の構造を含む高分子化合物 16.5質量%
エタノール 33.5質量%
ジメチルエーテル(DME) 50.0質量%
Figure 2016084305
<表の注釈>
%は質量基準
BMA:n−ブチルメタクリレート
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
cから始まる試験:比較例
試験101の高分子化合物の重量平均分子量=16,500
本発明の毛髪化粧料用組成物はいずれも良好な洗髪性、セット性、ごわつき抑制力を有することがわかった。特に、モノマーex1,ex10を用いた場合に高い効果が得られた。また、添加量を共重合モノマーに対して3%まで低減させても、十分にごわつきを抑制することができた(試験No.107)。同様の組成でcex1〜cex3のモノマーを組み込んだ高分子化合物を用いた場合、いずれの性能においても十分な効果は得られず、特に低濃度でベタインモノマーを使用した場合にはセット性の大幅な低下が見られた(試験No.c03)。
洗髪性評価
評価用人毛(ビューラックス社 人毛黒髪(根元揃え)10g×30cm 製品番号GS−B3A)にポリマー溶液を塗布し、風乾させたものを35℃のぬるま湯に浸漬し30秒間振り動かした。ポリマー溶液の適用量は人毛1gに対して0.1gとなるようにした。再び人毛を乾燥させ、目視と感触評価にて下記基準にて評価を行った。評価は5人のパネルで行い、最も多い結果を採用した。最多となるパネルの数が同数のときは、高い方の評価を採用した。
AA:皮膜の残渣が見られず、評価前の人毛に近しい自然な感触が得られた
A:皮膜の残渣は見られないが、若干のきしみ感が感じられた
B:フレーク状の皮膜残渣が認められ、きしみ感が感じられた
C:人毛に密着したままの皮膜残渣が残り、きしみ感が感じられた
セット性評価
洗髪性評価と同じ条件で評価用人毛(ビューラックス社 人毛黒髪(根元揃え)10g×30cm 製品番号GS−B3A)にポリマー溶液を塗布し、人毛を直径25mmのロッドにまきつけた状態で風乾させた。ロッドを外し、カールの状態を下記基準で評価した。評価は5人のパネルで行い、最も多い結果を採用した。最多となるパネルの数が同数のときは、高い方の評価を採用した。
A:たわみやのびのないカールを維持した
B:若干の伸びが見られるがたわむことなくカールを維持した
C:たわみ、伸びが見られるがカールを維持した
ごわつき
評価用人毛(ビューラックス社 人毛黒髪(根元揃え)10g×30cm 製品番号GS−B3A)に20cmの距離から調製したセットスプレーを5秒間噴霧し、乾燥させたものの感触を下記基準により評価した。評価は5人のパネルで行い、最も多い結果を採用した。最多となるパネルの数が同数のときは、高い方の評価を採用した。
AA:ごわつくことなく柔らかい滑らかな感触が得られた
A:やや滑らかさに劣るが柔らかさを保った感触が得られた
B:部分的に硬くきしむ部分が見られた
C:全体的にごわつき、硬い感触が得られた
さらに、試験101に対して特定スルホベタインモノマーを上記のex6及びex8にそれぞれ変えて同様の評価を行った。結果は、全項目においてA又はB以上と良好であった。
試験101の噴射剤の溶媒(希釈液)を変更して、ヘアクリーム、ヘアリキッド、ヘアムース(フォーム)タイプの整髪料を調製した。上記と同種の評価を行ったところ、いずれの項目においても良好な結果となった。
試験101のBMA91%のうち5%をcex1のモノマーに変えて高分子化合物(共重合体)を合成した。これを用いて表1と同じ項目の評価を行ったが、いずれの項目もA以上の良好な性能を示した。
試験101のex1をN−メタクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチル―N−エチルアンモニウムのエチル硫酸塩に変えて高分子化合物(共重合体)を合成した。これを用いて表1と同じ項目の評価を行ったが、評価結果にCを含む劣るものであった。

Claims (15)

  1. 下記式(I)または(II)で表されるスルホベタインモノマーに由来する繰返し単位を含む高分子化合物(A)を含有する毛髪化粧料用組成物。
    Figure 2016084305
    は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、またはi−プロピル基を表す。複数のRはそれぞれ同じでも異なっていても良い。
    は水素原子またはメチル基を表す。
    nは2〜4の整数を表す。
    Lは炭素数3または4の直鎖または分岐のアルキレン基を表す。
  2. 上記スルホベタインモノマーが式(I)で表されるモノマーである請求項1に記載の毛髪化粧料用組成物。
  3. 上記スルホベタインモノマーが式(II)で表されるモノマーである請求項1に記載の毛髪化粧料用組成物。
  4. 上記式(I)または(II)において、Rがともにメチル基である請求項1〜3のいずれか1項に記載の毛髪化粧料用組成物。
  5. 上記式(I)または(II)においてnが3である請求項1〜4のいずれか1項に記載の毛髪化粧料用組成物。
  6. 上記スルホベタインモノマーが下記式(I−1)で表されるモノマーである請求項1、2、4、および5のいずれか1項に記載の毛髪化粧料用組成物。
    Figure 2016084305
  7. 上記スルホベタインモノマーが下記式(II−1)で表されるモノマーである請求項1、3、4、および5のいずれか1項に記載の毛髪化粧料用組成物。
    Figure 2016084305
  8. 上記高分子化合物(A)がさらに共重合成分を含む請求項1〜7のいずれか1項に記載の毛髪化粧料用組成物。
  9. 上記共重合成分が(メタ)クリル酸アルキルエステルモノマーに由来する繰返し単位である請求項8に記載の毛髪化粧料用組成物。
  10. 上記スルホベタインモノマーのCLogP値が−7.2未満−20以上である請求項1〜9のいずれか1項に記載の毛髪化粧料用組成物。
  11. 上記スルホベタインモノマーの含有率が、高分子化合物(A)中、質量基準で、0.1%〜50%の範囲である請求項1〜10のいずれか1項に記載の毛髪化粧料用組成物。
  12. 上記高分子化合物(A)を、組成物の固形成分中で、3質量%以上100質量%以下で含む請求項1〜11のいずれか1項に記載の毛髪化粧料用組成物。
  13. 噴射剤を配合したエアゾール式のヘアスプレー用組成物である請求項1〜12のいずれか1項に記載の毛髪化粧料用組成物。
  14. 上記噴射剤を10質量%以上90質量%以下で含む請求項13に記載の毛髪化粧料用組成物。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の毛髪化粧料用組成物を含んでなる毛髪化粧料。
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