JP2016083824A - ノズルプレート、液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置 - Google Patents

ノズルプレート、液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置 Download PDF

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雅一 平田
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Abstract

【課題】ノズル孔の目詰まりを防止することのできるノズルプレートを提供する。
【解決手段】ノズルプレート43は、インクL(液滴)が吐出されるノズル孔47が形成され、ノズル孔47には、内周面が吐出面43aに向かって先細りとなるように、且つ吐出面43aに向かって凸となるように湾曲形成された椀状部48が設けられている。そして、インクL(液滴)の非吐出時において、ノズル孔47とインクLの液面Fとの境界部B1を椀状部48内に形成させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、ノズルプレート、液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置に関するものである。
一般に、液体噴射装置、例えば各種印刷を行うインクジェットプリンタは、被記録媒体を搬送する搬送装置と、インクジェットヘッド(液体噴射ヘッド)と、を備えている。ここで用いられるインクジェットヘッドとしては、インクタンクからインク供給管を介してインクジェットヘッドにインクを供給し、インクジェットヘッドに設けられたヘッドチップのノズル孔からインクを被記録媒体に吐出することで記録を行っている。
上述したヘッドチップは、複数のノズル孔を有するノズルプレートと、インクが充填されるとともに、ノズル孔に連通する複数のチャネルを有するアクチュエータプレートと、アクチュエータプレートの表面に接合され、各チャネルにそれぞれ連通する共通インク室を有するカバープレートと、を備えている。
インクジェットプリンタは、非吐出時においてインクの液面(インクのメニスカス形成位置)をノズル孔内に後退させることで、ノズルプレートの表面にインクが付着して乾燥し、ノズル孔が目詰まりすることを防止している。例えば、特許文献1に記載のインクジェットプリンタは、インクジェットヘッドのノズル面を覆う弾性体のキャップを用いた加圧や、インクジェットヘッドに接続されたポンプによる吸引により、インクの液面をノズル孔内に後退させる。
特開平11−240179号公報
しかしながら、上述のインクジェットプリンタは、インクの液面を後退させるために、キャップの加圧動作やポンプの吸引動作が必要となるため、インクの吐出と吐出との間等の短い時間における液面の移動には不適である。また、上述のインクジェットプリンタは、インクの液面を後退させるための機構が別途必要となり、構造が複雑化する。
そこで本発明は、ノズル孔の目詰まりを防止することのできるノズルプレート、液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置を提供するものである。
本発明のノズルプレートは、液滴が吐出されるノズル孔が形成されたノズルプレートであって、前記ノズル孔の少なくとも一部には、内周面が、前記液滴を吐出する側の吐出面に向かって先細りとなるように、且つ前記吐出面側に向かって凸となるように湾曲形成された椀状部が設けられ、前記液滴の非吐出時において、前記ノズル孔と液面との境界部を前記椀状部内に形成させる、ことを特徴とする。
本発明によれば、椀状部におけるインクの表面張力によって椀状部よりも吐出面側に液面が膨出してしまうことを防止できる。すなわち、液滴の非吐出時に、液面をノズル孔内の椀状部にまで後退させることができる。このため、ノズルプレートの吐出面にインクが残ることを防止でき、ノズル孔の目詰まりを防止できるノズルプレートが得られる。
上記のノズルプレートにおいて、少なくとも前記椀状部には、前記境界部から前記吐出面側に至る間に、撥液部が形成されている、ことを特徴とする。
本発明によれば、液滴の吐出時にノズルプレートの吐出面側に移動した液面を、非吐出時には、撥液部よりも吐出面から離れる側に確実に後退させることができる。このため、液面がノズル孔内に後退する際に、吐出面にインクが残ることを確実に防止できる。
上記のノズルプレートにおいて、前記椀状部には、前記撥液部よりも前記吐出面とは反対側に、親液部が形成されている、ことを特徴とする。
本発明によれば、ノズル孔内のインクは、親液部を覆うように液面を形成するため、ノズル孔と液面との境界部を撥液部と親液部との間に位置させることができる。このため、液面の位置が安定化し、吐出される液滴の形状も安定化される。
上記のノズルプレートにおいて、前記吐出面に形成され、前記ノズル孔と連通するように形成された凹部を備える、ことを特徴とする。
本発明によれば、ノズルプレートは、強度を確保しつつ、ノズル長を短くすることができる。したがって、高強度を有し、流路抵抗が仕様に合わせて調整されたノズルプレートが得られる。
上記のノズルプレートにおいて、ガラスおよびステンレスの少なくとも何れか一方により形成されている、ことを特徴とする。
本発明によれば、加工性に優れ、かつ高耐久性を有するノズルプレートが得られる。
本発明の液体噴射ヘッドは、上記ノズルプレートと、前記ノズルプレートに接合され、前記ノズル孔と連通する複数のチャネルを有するアクチュエータプレートと、を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、上記のノズルプレートを備えているため、ノズル孔の目詰まりを防止することのできる液体噴射ヘッドを提供できる。
本発明の液体噴射装置は、上記液体噴射ヘッドを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、上記の液体噴射ヘッドを備えているため、ノズル孔の目詰まりを防止することのできる液体噴射装置を提供できる。
本発明のノズルプレートによれば、椀状部におけるインクの表面張力によって椀状部よりも吐出面側に液面が膨出してしまうことを防止できる。すなわち、液滴の非吐出時に、液面をノズル孔内の椀状部にまで後退させることができる。このため、ノズルプレートの吐出面にインクが残ることを防止でき、ノズル孔の目詰まりを防止できるノズルプレートが得られる。
第1実施形態におけるインクジェットプリンタの構成を示す斜視図である。 第1実施形態におけるインクジェットヘッドの斜視図である。 第1実施形態におけるヘッドチップの斜視図である。 第1実施形態におけるヘッドチップの分解斜視図である。 図4のV−V線に沿う断面図である。 インクの吐出動作の説明図である。 インクの吐出動作の説明図である。 インクの吐出動作の説明図である。 インクの吐出動作の説明図である。 第1実施形態におけるノズルプレートの製造方法を示す工程図である。 第1実施形態におけるノズルプレートの製造方法を示す工程図である。 第1実施形態におけるノズルプレートの製造方法を示す工程図である。 第1実施形態におけるノズルプレートの製造方法を示す工程図である。 第1実施形態の第1変形例におけるノズルプレートの説明図であり、図4のV−V線に相当する部分における断面図である。 第1実施形態の第2変形例におけるノズルプレートの説明図であり、図4のV−V線に相当する部分における断面図である。 第2実施形態におけるノズルプレートの吐出面側から見た平面図である。 図16のXVII−XVII線に沿う断面図である。 第2実施形態におけるノズルプレートの製造方法を示す工程図である。 第2実施形態におけるノズルプレートの製造方法を示す工程図である。 第2実施形態におけるノズルプレートの製造方法を示す工程図である。 第2実施形態におけるノズルプレートの製造方法を示す工程図である。 第2実施形態におけるノズルプレートの製造方法を示す工程図である。 第2実施形態の変形例におけるノズルプレートの説明図であり、図16のXVII−XVII線に相当する部分における断面図である。 ノズルプレートの他の構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の実施形態では、本発明のノズルプレートを具備する液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置の一例として、インクを利用して記録紙に記録を行うインクジェットヘッドおよびインクジェットプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)を例に挙げて説明する。
[第1実施形態]
(プリンタ)
図1は、プリンタの構成を示す斜視図である。
図1に示すように、プリンタ1は、記録紙等の被記録媒体Sを搬送する一対の搬送手段2,3と、被記録媒体Sに図示しないインクを噴射するインクジェットヘッド4と、インクジェットヘッド4にインクを供給するインク供給手段5と、インクジェットヘッド4を被記録媒体Sの搬送方向Yと直交する走査方向Xに走査させる走査手段6と、を備える。
なお、本実施形態では、搬送方向Yおよび走査方向Xの2方向に直交する方向を上下方向Zとする。
一対の搬送手段2,3は、搬送方向Yに間隔をあけて配置されており、一方の搬送手段2が搬送方向Yの上流側に位置し、他方の搬送手段3が搬送方向Yの下流側に位置している。これら搬送手段2,3は、走査方向Xに延設されたグリッドローラ2A,3Aと、このグリッドローラ2A,3Aに対して平行に配置されると共に、グリッドローラ2A,3Aとの間で被記録媒体Sを挟み込むピンチローラ2B,3Bと、グリッドローラ2A,3Aをその軸回りに回転させるモータ等の図示しない駆動機構と、をそれぞれ備えている。
そして、一対の搬送手段2,3のグリッドローラ2A,3Aを回転させることで、被記録媒体Sを搬送方向Yに沿った矢印A方向に搬送することが可能とされている。
インク供給手段5は、インクが収容されたインクタンク10と、インクタンク10とインクジェットヘッド4とを接続するインク配管11と、を備えている。
図示の例では、インクタンク10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の四色のインクがそれぞれ収容されたインクタンク10Y、10M、10C、10Bが搬送方向Yに並んで配置されている。インク配管11は、例えば可撓性を有するフレキシブルホースであり、インクジェットヘッド4を支持するキャリッジ16の動作(移動)に追従可能とされている。
走査手段6は、走査方向Xに延び、搬送方向Yに間隔をあけて互いに平行に配置された一対のガイドレール15と、これら一対のガイドレール15に沿って移動可能に配置されたキャリッジ16と、このキャリッジ16を走査方向Xに移動させる駆動機構17と、を備えている。
駆動機構17は、一対のガイドレール15の間に配置され、走査方向Xに間隔をあけて配置された一対のプーリ18と、これら一対のプーリ18の間に巻回されて走査方向Xに移動する無端ベルト19と、一方のプーリ18を回転駆動させる駆動モータ20と、を備えている。
キャリッジ16は、無端ベルト19に連結されており、一方のプーリ18の回転駆動による無端ベルト19の移動に伴って走査方向Xに移動可能とされている。また、キャリッジ16には、複数のインクジェットヘッド4が走査方向Xに並んだ状態で搭載されている。
図示の例では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各インクをそれぞれ噴射する4つのインクジェットヘッド4、すなわちインクジェットヘッド4Y,4M,4C,4Bが搭載されている。
(インクジェットヘッド)
次に、インクジェットヘッド4について説明する。
図2は、インクジェットヘッドの斜視図である。
図2に示すように、インクジェットヘッド4は、キャリッジ16に固定される固定プレート25と、この固定プレート25上に固定されたヘッドチップ26と、インク供給手段5から供給されたインクを、ヘッドチップ26の後述するインク導入孔41Aにさらに供給するインク供給部27と、ヘッドチップ26に駆動電圧を印加する制御手段28と、を備えている。
インクジェットヘッド4は、駆動電圧が印加されることで、各色のインクを所定の噴出量で吐出する。このとき、インクジェットヘッド4が走査手段6により走査方向Xに移動することにより、被記録媒体Sにおける所定範囲に記録を行うことができる。この走査を、搬送手段2,3により被記録媒体Sを搬送方向Yに搬送しながら繰り返し行うことで、被記録媒体Sの全体に記録を行うことが可能となる。
固定プレート25には、アルミ等の金属製のベースプレート30が上下方向Zに沿って起立した状態で固定されていると共に、ヘッドチップ26の後述するインク導入孔41Aにインクを供給する流路部材31が固定されている。流路部材31の上方には、インクを貯留する貯留室を内部に有する圧力緩衝器32がベースプレート30に支持された状態で配置されている。そして、流路部材31と圧力緩衝器32は、インク連結管33を介して連結され、圧力緩衝器32にはインク配管11が接続されている。
このような構成のもと、圧力緩衝器32は、インク配管11を介してインクが供給されると、このインクを内部の貯留室内に一旦貯留した後、所定量のインクをインク連結管33および流路部材31を介してインク導入孔41Aに供給する。
なお、これら流路部材31、圧力緩衝器32およびインク連結管33は、上記インク供給部27として機能する。
また、固定プレート25には、ヘッドチップ26を駆動するための集積回路等の制御回路(駆動回路)35が搭載されたIC基板36が取り付けられている。この制御回路35と、ヘッドチップ26の後述する不図示のコモン電極およびダミー電極は、図示しない配線パターンがプリント配線されたフレキシブル基板37を介して電気接続されている。これにより、制御回路35は、フレキシブル基板37を介してコモン電極とダミー電極との間に、駆動電圧を印加することが可能とされる。
なお、これら制御回路35が搭載されたIC基板36、およびフレキシブル基板37は、上記制御手段28として機能する。
(ヘッドチップ)
続いて、ヘッドチップ26について詳細に説明する。
図3は、ヘッドチップの斜視図、図4は、ヘッドチップの分解斜視図である。
図3および図4に示すように、ヘッドチップ26は、アクチュエータプレート40、カバープレート41、支持プレート42、およびノズルプレート43を備えている。ヘッドチップ26は、後述する液体噴射チャネル45Aの長手方向端部に臨むノズル孔47からインクを吐出する、いわゆるエッジシュートタイプとされている。
アクチュエータプレート40は、第1アクチュエータプレート40Aおよび第2アクチュエータプレート40Bの2枚のプレートを積層した、いわゆる積層プレートとされている。なお、アクチュエータプレート40は、積層プレートに限らず、1枚のプレートで構成してもよい。
第1アクチュエータプレート40Aおよび第2アクチュエータプレート40Bは、共に厚さ方向に分極処理された圧電基板、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)セラミックス基板であり、互いの分極方向を反対に向けた状態で接合されている。
このアクチュエータプレート40は、厚さ方向L1に直交する第1方向(配列方向)L2に長く、厚さ方向L1および第1方向L2に対して直交する第2方向L3に短い、平面視略長方形状に形成されている。
なお、本実施形態のヘッドチップ26はエッジシュート対応であるので、厚さ方向L1がプリンタ1における走査方向Xに一致し、かつ第1方向L2が搬送方向Y、第2方向L3が上下方向Zに一致する。すなわち、例えばアクチュエータプレート40の側面のうち、ノズルプレート43に対向する側面(インクが吐出される側の側面)は、下端面40Dとなり、この下端面40Dとは第2方向L3の反対側に位置する側面は、上端面40Eとなる。以下の説明では、この上下方向に則して、単に下側、上側と称して説明する場合がある。しかしながら、通常、上下方向については、プリンタ1の設置角度に応じて変化してしまうことは言うまでもない。
アクチュエータプレート40の一方の主面(カバープレート41が重なる面)40Cには、第1方向L2に所定の間隔をあけて並んだ複数のチャネル45が形成されている。これら複数のチャネル45は、一方の主面40C側に開口した状態で第2方向L3に沿って直線状に延びる溝部であり、長手方向の一方側がアクチュエータプレート40の下端面40D側に開口している。これら複数のチャネル45の間には、断面略矩形状で第2方向L3に延びる駆動壁(圧電隔壁)46が形成されている。この駆動壁46によって、各チャネル45はそれぞれ区分けされている。
また、複数のチャネル45は、インクが充填される液体噴射チャネル(液体吐出溝)45Aと、インクが充填されないダミーチャネル(液体非吐出溝)45Bと、に大別される。そして、これら液体噴射チャネル45Aとダミーチャネル45Bは、第1方向L2に交互に並んで配置されている。
このうち、液体噴射チャネル45Aは、アクチュエータプレート40の上端面40E側に開口することなく、下端面40D側にだけ開口した状態で形成されている。一方、ダミーチャネル45Bについては、アクチュエータプレート40の下端面40D側だけでなく、上端面40E側にも開口するように形成されている
液体噴射チャネル45Aの内壁面、すなわち第1方向L2に向かい合う一対の側壁面および底壁面には、不図示のコモン電極(駆動電極)が形成されている。このコモン電極は、液体噴射チャネル45Aに沿って第2方向L3に延び、アクチュエータプレート40の一方の主面40C上に形成されたコモン端子(電極端子部)61に導通している。
一方、ダミーチャネル45Bの内壁面のうち、第1方向L2に向かい合う一対の側壁面には、不図示のダミー電極がそれぞれ形成されている。これらダミー電極は、ダミーチャネル45Bに沿って第2方向L3に延び、アクチュエータプレート40の一方の主面40C上に形成されたダミー端子(電極端子部)63に導通している。
なお、ダミー端子63は、アクチュエータプレート40の一方の主面40C上における上端面40E側に形成されている。そして、液体噴射チャネル45Aを挟んだ両側に位置するダミー電極同士(異なるダミーチャネル45B内に形成されたダミー電極同士)を、接続するように形成されている。
このような構成のもと、フレキシブル基板37を介して制御回路35がコモン端子61およびダミー端子63を通じて、コモン電極とダミー電極との間に駆動電圧を印加すると、駆動壁46が変形する。そして、液体噴射チャネル45A内に充填されたインクに圧力変動が生じる。これにより、液体噴射チャネル45A内のインクをノズル孔47より吐出することができ、被記録媒体Sに文字や図形等の各種情報を記録することが可能となる。
アクチュエータプレート40の一方の主面40C上には、カバープレート41が重ね合わされている。このカバープレート41には、インク導入孔41Aが第1方向L2に長い平面視矩形状に形成されている。
このインク導入孔41Aには、流路部材31を介して供給されてきたインクを液体噴射チャネル45A内に導入させ、かつダミーチャネル45B内への導入を規制する複数のスリット65Aが形成されたインク導入板65が形成されている。つまり、複数のスリット65Aは、液体噴射チャネル45Aに対応する位置に形成されており、各液体噴射チャネル45A内にのみインクを充填することが可能とされる。
なお、カバープレート41は、例えばアクチュエータプレート40と同じPZTセラミックス基板で形成され、アクチュエータプレート40と同じ熱膨張をさせることで、温度変化に対する反りや変形を抑制している。但し、この場合に限られず、アクチュエータプレート40とは異なる材料でカバープレート41を形成しても構わないが、熱膨張係数が近い材料を用いることが好ましい。
支持プレート42は、重ね合されたアクチュエータプレート40およびカバープレート41を支持していると共に、ノズルプレート43を同時に支持している。支持プレート42は、アクチュエータプレート40に対応するように、第1方向L2に長く形成された略長方形状の板材で、中央の大部分に、厚さ方向に貫通する嵌合孔42Aが形成されている。この嵌合孔42Aは、第1方向L2に沿って略長方形状に形成されており、重ね合されたアクチュエータプレート40およびカバープレート41を嵌合孔42A内に嵌め込んだ状態で支持している。
(ノズルプレート)
ノズルプレート43は、例えばガラスにより形成された矩形板状の部材である。なお、ガラスに限らず、ステンレスやシリコン、ポリイミド等の樹脂材料等によりノズルプレート43を形成してもよい。
ノズルプレート43の厚さは、例えば50〜100μm程度に設定されている。ノズルプレート43は、支持プレート42およびアクチュエータプレート40の下端面40Dに、例えば接着等により固定されている。
図5は、図4のV−V線に沿う断面図である。
図3〜5に示すように、ノズルプレート43は、インクの液滴が吐出される複数のノズル孔47を備えている。ノズル孔47は、ノズルプレート43をその厚さ方向(第2方向L3)に貫通している。ノズル孔47の全体には、内周面がノズルプレート43のインクを吐出する側の吐出面43aに向かって先細りとなるように、且つ吐出面43a側に向かって凸となるように湾曲形成された半球状の椀状部48が設けられている。
椀状部48は、ノズルプレート43の吐出面43aとの連通部において平面視円形状の吐出口47aを形成している。また、椀状部48は、ノズルプレート43の裏面43b(アクチュエータプレート40側の面)との連通部において導入口47bを形成している。導入口47bの第2方向L3から見た内径は、ノズルプレート43の厚さの2倍よりやや大きい程度に設定されている。椀状部48は、導入口47bの外周縁が断面略直角となるように形成されている。
図4に示すように、これら複数のノズル孔47は、複数の液体噴射チャネル45Aに対してそれぞれ対向する位置に、第1方向L2に沿って並設されている。そして、各ノズル孔47は、それぞれ対応する液体噴射チャネル45A内に連通している。
(インクジェットヘッドの動作およびノズルプレートの作用)
次に、図6〜9に基づいて、本実施形態のインクジェットヘッド4の動作およびノズルプレート43の作用について説明する。
図6〜9は、インクの吐出動作の説明図であり、図4のV−V線に相当する部分における断面図である。
図6は、インクLの、連続する2回の吐出と吐出の間の状態、すなわちインクLの非吐出時を示したものである。同図に示すように、インクLの非吐出時においては、ノズル孔47とインクLの液面Fとの境界部B1は、椀状部48内における吐出面43a側の端部(吐出口47a)よりも僅かに導入口47b寄りの部分に位置している。すなわち、境界部B1は、ノズル孔47内部の湾曲した面に接している。
次に、インクジェットヘッド4の吐出動作について説明する。
図7に示すように、インクジェットヘッド4が吐出動作を開始する際、制御手段28は、フレキシブル基板37を介してコモン電極およびダミー電極(いずれも不図示)に駆動電圧を印加する。すると、駆動壁46が変形し、インクLが満たされた液体噴射チャネル45Aがあたかも膨らむように変形する。これにより、インク供給部27内のインクが液体噴射チャネル45Aに誘導されるとともに、液体噴射チャネル45Aに連通するノズル孔47に貯留されたインクLも液体噴射チャネル45Aに引き込まれ、液面Fが導入口47b側に後退する。このとき、ノズル孔47とインクLの液面Fとの境界部B2は、非吐出時における境界部B1よりも導入口47b寄りに後退している。
次いで、図8に示すように、コモン電極およびダミー電極に印加した電圧をゼロにする。これにより、駆動壁46の変形が元に戻り、一旦膨らむように変形した液体噴射チャネル45Aが元に戻る。この動作によって、液体噴射チャネル45A内のインクLが加圧され、インクLは圧力波となってノズル孔47に伝搬する。その結果、ノズル孔47内のインクLの液面Fは前進する。このとき、ノズル孔47とインクLの液面Fとの境界部B3は、吐出口47aに位置している。
次いで、図9に示すように、インクLの圧力波が吐出口47aに到達すると、吐出口47aから外部に飛び出たインクLが液滴Dとなってノズルプレート43から噴射される。その後、液滴Dの吐出によりインクLには負圧が発生し、インクLの液面Fは吐出口47aから後退する。
このとき、ノズル孔47の内面形状は、吐出口47aから導入口47bに向かうにしたがい傾斜が大きくなっている。このため、ノズル孔47と液面Fとの境界部B4は、インクLの表面張力と負圧の大きさに応じて、吐出口47aと導入口47bとの間における最適な傾斜角の部分に形成される。その結果、境界部B4は、ノズル孔47の椀状部48内における吐出口47aよりも内側(導入口47b側)に後退し、図6に示す非吐出時における境界部B1と同じ位置となる。
(ノズルプレートの製造方法)
次に、図10〜13に基づいて、本実施形態のノズルプレート43の製造方法について説明する。
図10〜13は、第1実施形態におけるノズルプレートの製造方法を示す工程図であり、図4のV−V線に相当する部分における断面図である。
本実施形態のノズルプレートの製造方法は、ノズルプレート43の母材71の表面にノズル孔形成用のエッチングマスク74を形成するエッチングマスク形成工程と、エッチングマスク74を介して母材71のエッチングを行うエッチング工程と、エッチングマスク74を除去するマスク除去工程と、を有する。なお、以下の説明では、ノズルプレート43の母材71として、例えば石英やホウケイ酸ガラス等のガラス材により形成されたガラス基板を適用して説明する。
まず、エッチングマスク形成工程を行う。
図10に示すように、エッチングマスク形成工程では、まず母材71の両面にエッチングマスク74の形成材料となる金属膜72を形成する。金属膜72の形成材料としては、クロム等の金属を下地層とし、金等の金属を上地層とした積層膜を用いる。
次に、図11に示すように、金属膜72の表面上(両面)にフォトレジスト膜73を形成する。次いで、一面側のフォトレジスト膜73に対して、ノズル孔47に対応する円形の遮光パターンを有するノズル孔形成用のフォトマスクを用いて露光する。その後、フォトレジスト膜73を現像することで、フォトレジスト膜73にノズル孔47に対応する開口部73aが形成される。
次に、図12に示すように、フォトレジスト膜73の開口部73aを介して、金属膜72をエッチングする。これにより、金属膜72には、ノズル孔47に対応する開口部72aが形成され、ノズル孔形成用のエッチングマスク74となる。
次に、エッチング工程を行う。
図13に示すように、エッチング工程では、エッチングマスク74をマスクとして、母材71をエッチングする。このエッチング工程では、ウェットエッチング方式を用いて等方性エッチングを行う。この際のエッチング量は、母材71がエッチングにより完全に貫通する程度とする。これにより、母材71には、一面側から他面側に向かって先細りとなる半球状のノズル孔47が形成されるとともに、母材71の他面側には、吐出口47aが形成される。
次に、マスク除去工程を行う。
マスク除去工程では、エッチングマスク74を構成するフォトレジスト膜73および金属膜72を除去する。これにより、図5に示すノズルプレート43が形成される。
以上により、ノズルプレート43の製造は終了する。
このように、本実施形態のノズルプレート43に形成されているノズル孔47には、内周面が吐出面43aに向かって先細りとなるように、且つ吐出面43aに向かって凸となるように湾曲形成された椀状部48が設けられている。そして、インクLの非吐出時において、ノズル孔47とインクLの液面Fとの境界部B1を椀状部48内に形成させる。
この構成によれば、椀状部48におけるインクL(液滴D)の表面張力によって椀状部よりも吐出面側に液面が膨出してしまうことを防止できる。すなわち、液滴Dの非吐出時に、液面Fをノズル孔47内の椀状部48にまで後退させることができる。このため、ノズルプレート43の吐出面43aにインクLが残ることを防止でき、ノズル孔47の目詰まりを防止できるノズルプレート43が得られる。
また、ノズルプレート43は、ガラスにより形成されているため、加工性に優れ、且つ高耐久性を有するノズルプレート43が得られる。なお、ノズルプレート43がステンレスにより形成されている場合であっても、同様の作用効果が得られる。
また、プリンタ1およびインクジェットヘッド4は、ノズルプレート43を備えているため、ノズル孔47の目詰まりの防止を図ることができる。
[第1実施形態の第1変形例]
(ノズルプレート)
次に、図14に基づいて、本実施形態の第1変形例におけるノズルプレート143について説明する。
図14は、第1実施形態の第1変形例におけるノズルプレートの説明図であり、図4のV−V線に相当する部分における断面図である。
第1変形例では、ノズルプレート143の吐出口47の椀状部48に撥液部51および親液部52が形成されている点で、図5に示す第1実施形態のノズルプレート43と異なっている。なお、図5に示す第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する(以下の実施形態についても同様)。
図14に示すように、ノズルプレート143の吐出口47の椀状部48には、撥液処理が施された撥液部51と、親液処理が施された親液部52とが形成されている。
撥液部51は、インクの非吐出時におけるノズル孔47とインクの液面Fとの境界部B1から、吐出口47aを介して吐出面143aに至る間の領域に、全周に亘って形成されている。なお、吐出面143aにも撥液部51が形成されていてもよい。
親液部52は、ノズル孔47における撥液部51よりも裏面143b側の領域において、全周に亘って形成されている。
このように、椀状部48には、境界部B1から吐出面143a側に至る間に、撥液部51が形成されている。これによりノズルプレート143は、インクの吐出時に吐出面143a側に移動したインクの液面Fを、インクの非吐出時には、撥液部51よりも吐出面143aから離れる側に確実に後退させることができる。このため、液面Fがノズル孔47内に後退する際に、吐出面143aにインクが残ることを確実に防止できる。
また、椀状部48には、撥液部51よりも裏面143b側に親液部52が形成されている。これにより、ノズル孔47内のインクは、親液部52を覆うように液面Fを形成するため、ノズル孔47とインクの液面Fとの境界部B1を撥液部51と親液部52との間に位置させることができる。このため、液面Fの位置が安定化し、吐出される液滴の形状も安定化される。
[第1実施形態の第2変形例]
(ノズルプレート)
次に、図15に基づいて、本実施形態の第2変形例におけるノズルプレート243について説明する。
図15は、第1実施形態の第2変形例におけるノズルプレートの説明図であり、図4のV−V線に相当する部分における断面図である。
図5に示す第1実施形態では、椀状部48がノズル孔47の全体に亘って設けられていた。一方で、図15に示す第2変形例では、椀状部248がノズル孔247における吐出面243a側の領域に設けられている点で、第1実施形態のノズルプレート43と異なっている。
図15に示すように、ノズルプレート243のノズル孔247には、椀状部248と、ストレート部249と、が設けられている。
椀状部248は、ノズル孔247における吐出面243a側に形成されている。椀状部248は、半球状に形成され、その深さはノズルプレート243の厚さの半分程度に設定されている。
ストレート部249は、ノズル孔247における裏面243b側に形成されている。ストレート部249は、第2方向L3に沿って延在する円筒状であって、椀状部248の裏面243b側の端縁と滑らかに接続している。
このように、ノズル孔247が、ノズルプレート243の裏面243b側にストレート部249を有することで、ノズル孔247におけるインクの流路抵抗を仕様に合わせて調整することができる。
[第2実施形態]
(ノズルプレート)
次に、図16および図17に基づいて、第2実施形態におけるノズルプレート343について説明する。
図16は、第2実施形態におけるノズルプレートの吐出面側から見た平面図である。図17は、図16のXVII−XVII線に沿う断面図である。
第2実施形態では、ノズルプレート343の吐出面343aに、凹部354が形成されている点で、図5に示す第1実施形態のノズルプレート43と異なっている。
図16および図17に示すように、ノズルプレート343は、裏面343b側に形成されたノズル孔347(椀状部348)と、吐出面343aに形成され、ノズル孔347と連通するように形成された凹部354を備えている。
凹部354は、平面視形状が第1方向L2を長辺方向とする角丸長方形状に形成されている。凹部354の断面形状は、底面と側面とが曲面により滑らかに接続された矩形状であって、その深さは、ノズルプレート343の厚さの半分よりもやや深く設定されている。そして、凹部354は、その底部において全てのノズル孔347と連通し、境界部において吐出口347aが形成されている。
(ノズルプレートの製造方法)
次に、図10〜13および図18〜22に基づいて、本実施形態のノズルプレート343の製造方法について説明する。
図18〜22は、第2実施形態におけるノズルプレートの製造方法を示す工程図であり、図16のXVII−XVII線に相当する部分における断面図である。
ここで、第1実施形態におけるノズルプレート43の製造方法では、母材71に対してエッチングを1回行っていたが、第2実施形態におけるノズルプレート343の製造方法では、母材71に対してエッチングを2回行っている点で異なっている。なお、図10〜13に示す第1実施形態と同様となる工程については、詳細な説明を省略する。
本実施形態のノズルプレート343の製造方法は、ノズルプレート343の母材71の一面側にノズル孔347を形成するノズル孔形成工程と、ノズルプレート343の母材71の他面側に凹部354を形成する凹部形成工程と、を有する。
(ノズル孔形成工程)
まずノズル孔形成工程を行う。ノズル孔形成工程は、母材71の両面にノズル孔形成用のエッチングマスク74を形成する第1エッチングマスク形成工程と、エッチングマスク74を介して母材71のエッチングを行う第1エッチング工程と、エッチングマスク74を除去する第1マスク除去工程と、を有する。
ノズル孔形成工程では、最初に第1エッチングマスク形成工程を行う。
第1エッチングマスク形成工程では、図10〜12に示す第1実施形態におけるエッチングマスク形成工程と同様に、母材71の表面にノズル孔形成用のエッチングマスク74を形成する。
次に、第1エッチング工程を行う。
図18に示すように、第1エッチング工程では、図13に示す第1実施形態におけるエッチング工程と同様に、エッチングマスク74をマスクとして、母材71をウェットエッチング方式による等方性エッチングする。この際、エッチング量は、母材71の厚さの半分程度の深さとする。これにより、母材71の一面側には、他面側に向かって先細りとなる椀状のノズル孔347が、母材71の厚さ方向に非貫通の状態で形成される。
次に第1マスク除去工程を行う。
図19に示すように、第1マスク除去工程では、エッチングマスク74を構成するフォトレジスト膜73、および金属膜72のうち母材71の一面側に形成された金属膜72を除去する。具体的には、母材71の一面側(ノズル孔347を形成した表面側)に形成されたフォトレジスト膜73を、例えば酸素プラズマアッシング等により除去し、母材71の一面側に形成された金属膜72を露出させる。
次いで、露出した金属膜72をウェットエッチングにより除去する。次いで、母材71の他面側に形成されたフォトレジスト膜73を、上記フォトレジスト膜73の除去と同様に、例えば酸素プラズマアッシング等により除去する。これにより、母材71上には、他面側(ノズル孔347を形成した表面とは反対側)に形成された金属膜72のみが残され、後述する凹部形成工程においてエッチングマスク78を形成する金属膜として利用することができる。
(凹部形成工程)
次に凹部形成工程を行う。凹部形成工程は、母材71の表面に凹部形成用のエッチングマスク78を形成する第2エッチングマスク形成工程と、エッチングマスク78を介して母材71のエッチングを行う第2エッチング工程と、エッチングマスク78を除去する第2マスク除去工程と、を有する。
凹部形成工程では、最初に第2エッチングマスク形成工程を行う。
図20に示すように、第2エッチングマスク形成工程では、ノズル孔347が形成された母材71の一面側に、凹部形成時の保護膜の形成材料となる金属膜76を形成する。金属膜76の形成材料としては、金属膜72と同様に、クロム等の金属を下地層とし、金等の金属を上地層とした積層膜を用いる。なお、母材71の他面側は、上述した第1マスク除去工程において残した金属膜72を、第2エッチングマスク形成工程における他面側のマスクとして活用する。
次に、図21に示すように、金属膜72,76の表面上にフォトレジスト膜77を形成する。次いで、他面側のフォトレジスト膜77に対して、凹部形成用のフォトマスクを用いて露光する。その後、フォトレジスト膜77を現像することで、フォトレジスト膜77に凹部354に対応する開口部77aが形成される。
次いで、フォトレジスト膜77の開口部77aを介して、金属膜72をエッチングする。これにより、金属膜72には、凹部354に対応する開口部72bが形成され、凹部形成用のエッチングマスク78となる。
次に、第2エッチング工程を行う。
図22に示すように、第2エッチング工程では、第2エッチング工程では、エッチングマスク78をマスクとして、母材71をエッチングする。この第2エッチング工程では、ウェットエッチング方式を用いて等方性エッチングを行う。この際、エッチング量は、母材71の厚さの半分よりやや深い程度とする。これにより、母材71の他面側には、凹部354が形成されるとともに、母材71の一面側に形成されたノズル孔347が、凹部354の底面と連通する。
次に第2マスク除去工程を行う。
第2マスク除去工程では、第1実施形態におけるマスク除去工程と同様に、エッチングマスク78を構成するフォトレジスト膜77および金属膜72,76を除去する。これにより、図17に示すノズルプレート343が形成される。
以上により、ノズルプレート343の製造は終了する。
なお、上記製造方法では、第2エッチング工程において、凹部354の形成をウェットエッチング方式による等方性エッチングにより行っているが、これに限定されず、ドライエッチング方式による異方性エッチングにより行ってもよい。
また、上記製造方法では、ノズル孔形成工程を凹部形成工程よりも先に行っているが、これに限定されず、凹部形成工程をノズル孔形成工程よりも先に行ってよい。
このように、本実施形態のノズルプレート343は、吐出面343aに形成され、ノズル孔347と連通するように形成された凹部354を備える。これによりノズルプレート343は、強度を確保しつつ、ノズル長(ノズル孔347の長さ)を短くすることができる。したがって、高強度を有し、流路抵抗が仕様に合わせて調整されたノズルプレート343が得られる。
[第2実施形態の変形例]
(ノズルプレート)
次に、図23に基づいて、本実施形態の変形例におけるノズルプレート443について説明する。
図23は、第2実施形態の変形例におけるノズルプレートの説明図であり、図16のXVII−XVII線に相当する部分における断面図である。
図17に示す第2実施形態では、椀状部348がノズル孔347の全体に亘って設けられていた。一方で、図23に示す変形例では、椀状部448がノズル孔447における裏面443b側の領域に設けられている点で、第2実施形態と異なっている。なお、図16および図17に示す第2実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図23に示すように、ノズルプレート443のノズル孔447には、椀状部448と、ストレート部449と、が設けられている。
椀状部448は、ノズル孔447における裏面443b側に形成されている。椀状部448は、半球状に形成され、その深さは例えばノズル孔447全体の深さの半分より大きく設定されている。
ストレート部449は、ノズル孔447における吐出面443a側(凹部454側)に形成されている。ストレート部449は、第2方向L3に沿って延在する円筒状であって、裏面443b側において椀状部448の吐出面443a側に接続している。また、ストレート部449は、吐出面443a側において凹部454の底部と連通し、境界部において吐出口447aが形成されている。
このように、ノズル孔447が、吐出面443a側にストレート部449を有することで、ノズル孔447におけるインクの流路抵抗を仕様に合わせて調整することができる。また、ノズル孔447が、椀状部448と吐出面443aとの間にストレート部449を有することで、インクの吐出時における圧力波をストレート部449において安定化させることができるため、吐出される液滴の形状および吐出方向を安定化することができる。さらに、ノズル孔447が、椀状部448と吐出面443aとの間にストレート部449を有することで、ノズル孔447の椀状部448と吐出面443aとの間における厚さが厚くなるため、ノズルプレート443の吐出口447aにおける強度を確保できる。
なお、本変形例のノズルプレート443に対し、ノズル孔447のストレート部449および椀状部448の吐出面443a側の領域に、撥液部を設けてもよい。これにより、非吐出時におけるインクの液面Fを椀状部448まで確実に後退させることができる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記各実施形態においては、椀状部は曲面状に形成されているが、これに限定されず、例えば複数の平面が連なることで曲面に近似される形状に形成されていてもよい。
また、上記各実施形態においては、ノズル孔とノズルプレートの裏面との連通部に形成された導入口は、外周縁が断面略直角の角形状となるように形成されているが、これに限定されるものではない。例えば、図24に示すように、椀状部548を含むノズル孔547と、ノズルプレート543の裏面543bと、の連通部に形成された導入口547bの外周縁は、R面取りにより断面形状が滑らかな曲面状に形成されてもよい。
また、上記各実施形態においては、いわゆるエッジシュートタイプのヘッドチップ26を例に挙げて説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、液体噴射チャネル45Aの長手方向中央に臨むノズル孔47、247,347,447からインクを吐出する、いわゆるサイドシュートタイプとしても構わない。
また、上記各実施形態のノズルプレートの製造方法においては、等方性エッチングとしてウェットエッチング方式を用いているが、これに限られるものではなく、等方性エッチングとしてドライエッチング方式を用いてもよい。
また、上記各実施形態においては、ノズルプレート43,343の製造方法として、エッチング加工を例に挙げて説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、プレス加工等の機械加工や、レーザー加工等により製造することができる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1…インクジェットプリンタ(液体噴射装置) 4…インクジェットヘッド(液体噴射ヘッド) 40…アクチュエータプレート 40A…第1アクチュエータプレート 40B…第2アクチュエータプレート 43、143,243,343,443,543…ノズルプレート 45A…液体噴射チャネル(チャネル) 47,247,347,447,547…ノズル孔 48,248,348,448,548…椀状部 51…撥液部 52…親液部 354,454…凹部 D…液滴 F…液面 B1…境界部

Claims (7)

  1. 液滴が吐出されるノズル孔が形成されたノズルプレートであって、
    前記ノズル孔の少なくとも一部には、内周面が、前記液滴を吐出する側の吐出面に向かって先細りとなるように、且つ前記吐出面側に向かって凸となるように湾曲形成された椀状部が設けられ、
    前記液滴の非吐出時において、前記ノズル孔と液面との境界部を前記椀状部内に形成させる、
    ことを特徴とするノズルプレート。
  2. 請求項1に記載のノズルプレートにおいて、
    少なくとも前記椀状部には、前記境界部から前記吐出面側に至る間に、撥液部が形成されている、
    ことを特徴とするノズルプレート。
  3. 請求項2に記載のノズルプレートにおいて、
    前記椀状部には、前記撥液部よりも前記吐出面とは反対側に、親液部が形成されている、
    ことを特徴とするノズルプレート。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のノズルプレートにおいて、
    前記吐出面に形成され、前記ノズル孔と連通するように形成された凹部を備える、
    ことを特徴とするノズルプレート。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のノズルプレートにおいて、
    ガラスおよびステンレスの少なくとも何れか一方により形成されている、
    ことを特徴とするノズルプレート。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のノズルプレートと、
    前記ノズルプレートに接合され、前記ノズル孔と連通する複数のチャネルを有するアクチュエータプレートと、
    を備えていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  7. 請求項6に記載の液体噴射ヘッドを備えていることを特徴とする液体噴射装置。
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