JP2016082805A - 制御装置 - Google Patents

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貴弘 小川
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Abstract

【課題】交流モータの駆動中であっても、簡易な構成で電流のオフセット値を補正できる制御装置を提供する。【解決手段】交流モータ20の駆動を制御する交流モータ駆動制御装置10であって、交流モータ20を駆動するための電流を所定時間ごとに検出する電流検出部11と、交流モータ20が駆動しているときに、電流検出部11によって検出された電流値のうち、電流信号の1周期分に相当する期間に検出された複数の電流値を用いて、電流検出部11により検出される電流の暫定オフセット値を算出する算出部12と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、交流モータの駆動を制御する制御装置に関する。
交流モータの駆動を制御する制御装置では、交流モータを駆動する電流を高精度に検出することが要求される。しかしながら、電流を検出する電流センサにはオフセットが生ずるうえ、温度等の使用環境によってオフセットが変動することもある。このようなオフセットの変動に対処するために、交流モータの駆動を停止したときに、オフセット値(電流が0であるときの電流検出値)を測定し、その測定した値でオフセット補正することが一般に行われている。下記特許文献1には、オフセット補正を行う複数の交流モータ駆動装置を備える交流モータ駆動システムが開示されており、自交流モータ駆動装置が無通電状態であり、他の交流モータ駆動装置が電流を発生するためのスイッチング動作を停止しているときに、オフセット補正を行うことが記載されている。
特開2006−258745号公報
上記特許文献1の交流モータ駆動装置は、無通電状態でオフセット補正を実施するため、オフセット補正を高精度に実施することが可能である。しかしながら、オフセット補正を実施する条件が上述したように制限されているため、例えば、交流モータ駆動中にリセットなどでオフセット値がクリアされた場合、オフセット値が再設定されるまでに長時間要するおそれがある。オフセット値が再設定されるまでの間、交流モータの駆動はオフセット値を考慮せずに行わなければならなくなり、その駆動制御の精度が低下する。ここで、オフセット値のクリアへの対処法として、例えば、オフセット値をEEPROMやフラッシュROM等に保存することも考えられる。しかしながら、その場合にはICを追加する等、構成が複雑になり、コストが嵩む要因になる。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、交流モータの駆動中であっても、簡易な構成で電流検出のオフセット値を設定できる制御装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明に係る制御装置は、交流モータ(20)の駆動を制御する制御装置(10)であって、交流モータを駆動するための交流電流を所定時間ごとに検出する電流検出手段(11)と、交流モータの駆動が停止しているときに測定された正規オフセット値を格納する格納手段(19)と、格納手段に格納された正規オフセット値を用いて、交流モータの駆動を制御する駆動制御手段(13)と、交流モータが駆動しているときに、電流検出手段によって検出された電流値のうち、電流信号の1周期分に相当する期間に検出された複数の電流値を用いて、交流電流における原点の理想原点に対するずれ量を示す暫定オフセット値を算出する算出手段(12)と、を備える。駆動制御手段は、格納手段からの正規オフセット値の読み取りに異常が発生した場合に、格納手段からの正規オフセット値の読み取りが正常に回復するまでの間、暫定オフセット値を用いて交流モータの駆動を制御する。
このような構成を採用することで、電流検出手段が、交流モータを駆動するための電流を所定時間ごとに検出し、算出手段が、電流信号の一周期分に相当する期間に検出された複数の電流値を用いて、電流の暫定オフセット値を算出するため、交流モータの駆動が停止するのを待つことなく、交流モータ駆動中に検出された電流値に基づいて、電流のオフセット値を暫定的に設定することが可能となる。このため、格納手段からの正規オフセット値の読み取りに異常が発生した場合に、格納手段からの正規オフセット値の読み取りが正常に回復するまでの間、暫定オフセット値を用いて交流モータの駆動を制御することができ、交流モータ制御における精度低下を最小限に留めることができる。
本発明によれば、交流モータの駆動中であっても、簡易な構成で電流検出のオフセット値を補正できる制御装置を提供することができる。
本発明の各実施形態に係る交流モータ駆動制御装置の構成を例示する図である。 第1実施形態における暫定オフセット値の算出方法を説明するための図である。 第1実施形態における検出電流値の中から最大値を特定するプロセスを説明するための図である。 第1実施形態におけるノイズ除去機能を説明するための図である。 第1実施形態におけるノイズ除去機能を説明するための図である。 交流モータ駆動制御装置におけるオフセット補正処理を説明するためのフローチャートである。 交流モータ駆動制御装置におけるオフセット補正のタイミングチャートである。 第1実施形態における暫定オフセット値の算出手順を説明するためのフローチャートである。 第1実施形態におけるノイズ除去機能付きの暫定オフセット値の算出手順を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態における暫定オフセット値の算出法を説明するための図である。 第2実施形態におけるノイズ除去機能を説明するための図である。 第2実施形態におけるノイズ除去機能付きの暫定オフセット値の算出手順を説明するためのフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る交流モータ駆動制御装置について説明する。図1は、交流モータ駆動制御装置を含む交流モータ駆動システム1の構成を例示するものである。交流モータ駆動システム1は、交流式の交流モータ20と、その交流モータ20の駆動を制御する交流モータ駆動制御装置10と、を備える。
交流モータ駆動制御装置10は、機能構成として、電流検出部(電流検出手段)11と、算出部(算出手段)12と、駆動制御部(駆動制御手段)13とを有する。交流モータ駆動制御装置10のメモリ19(格納手段)には、例えば、オフセット値が記憶される。オフセット値は、正常時には、正式なオフセット値である正規オフセット値が設定され、オフセット値に異常が発生した時には、初期値または暫定オフセット値が設定される。正規オフセット値は、交流モータの駆動が停止して電流が0であるときに測定された電流の原点オフセット値である。暫定オフセット値は、算出部12により算出されるオフセット値であり、交流モータ20が駆動中に電流検出部11によって検出された電流値を用いて算出される。
電流検出部11は、交流モータ20を駆動するための電流を所定のサンプリング時間ごとに検出するものであり、物理的には電流センサが該当する。
算出部12は、交流モータ20が駆動しているときに、電流検出部11によって検出された電流値の中から最大値および最小値を特定し、特定した最大値および最小値を用いて、暫定オフセット値を算出する。図2を参照して、具体的に説明する。図2は、横軸に時間をとり、縦軸に電流値をとった図であって、電流値の変遷を示す図である。
最初に、算出部12は、電流信号の一周期分に相当する期間Taに検出された複数の電流値の中から最大値aおよび最小値bを特定する。続いて、算出部12は、最大値aと最小値bとを加算した値(和)の1/2(半分)を暫定オフセット値とする。なお、最大値aおよび最小値bを特定する期間は、電流信号の一周期分に相当する期間Taであることには、限定されない。少なくとも電流信号の一周期分に相当する期間以上の期間を確保できればよい。また、電流信号の一周期は、例えば交流モータ20の回転数に基づいて算出することができる。
図3を参照して、最大値を特定するプロセスについて説明する。図3には、6つの電流値ia〜ifが表されており、これらの電流値のうち、電流値idが最大値となる。図3において、連続する二つの電流値を、時系列に順次比較していくと、電流値ib(今回)は電流値ia(前回)よりも大きく、電流値ic(今回)は電流値ib(前回)よりも大きく、電流値id(今回)は電流値ic(前回)よりも大きく、電流値ie(今回)は電流値id(前回)よりも小さく、電流値if(今回)は電流値ie(前回)よりも小さい。つまり、連続する二つの電流値を順次比較していき、今回の方が前回よりも大きい状態から、今回の方が前回よりも小さい状態に切り替った時に、その切り替り時に比較している前回の電流値を、最大値とみなしている。
最小値については、最大値を特定する際の比較条件と逆の条件を用いることで、同様に特定できる。つまり、連続する二つの電流値を順次比較していき、今回の方が前回よりも小さい状態から、今回の方が前回よりも大きい状態に切り替った時に、その切り替り時に比較している前回の電流値が、最小値となる。
二つの電流値を比較する際に、最大値を特定するプロセスと、最小値を特定するプロセスとのいずれを実行するのかについては、比較対象となる前回電流値が0以上であれば、最大値を特定するプロセスを実行し、比較対象となる前回電流値が0未満であれば、最小値を特定するプロセスを実行する。
ここで、電流検出部11により検出される電流値には、ノイズが含まれることがある。最大値または最小値を特定する際に、ノイズを含む電流値が、最大値または最小値に特定されてしまうと、その電流値を用いて算出するオフセット値の誤差が大きくなってしまう。そこで、ノイズを含む電流値が誤って最大値や最小値に特定されることを防止する機能として、ノイズ除去機能を算出部12のオプション機能として追加することができる。
ノイズ除去機能を追加した算出部12は、特定した最大値、最小値、ならびに最大値および最小値の前後に検出された電流値を用いて、電流検出部11により検出された電流値から、ノイズを含む電流値を除去する。図4および図5を参照して、ノイズ除去機能について、具体的に説明する。
ノイズ除去機能では、電流信号が正弦波として表され、その正弦波には、頂点(ピーク)に近いほど、時間に対する電流値の変位が小さくなるという特性と、電流値が一定のサンプリング間隔で検出されるという特性とを利用する。
以下においては、最大値または最小値として特定されたノイズを含む電流値が、正弦波の頂点よりも前で検出された場合と、正弦波の頂点よりも後で検出された場合とにわけて説明する。正弦波の頂点よりも前か後かは、最大値または最小値における、直前の検出値に対する変位量と、直後の検出値に対する変位量とを比較することで判別できる。具体的には、直前の検出値に対する変位量が、直後の検出値に対する変位量よりも大きい場合には、変位量が小さい直後側の方が頂点に近いことになるため、正弦波の頂点よりも前で検出されたと判別できる。一方、直前の検出値に対する変位量が、直後の検出値に対する変位量よりも小さい場合には、変位量が小さい直前側の方が頂点に近いことになるため、正弦波の頂点よりも後で検出されたと判別できる。
まず、図4を参照して、ノイズを含む電流値が、正弦波の頂点よりも前で検出された場合について説明する。ここでは、電流信号の最大値側について説明するが、電流信号の最小値側についても同様に処理することができる。
図4は、6つの電流値ia〜ifのうち、電流値icにノイズが含まれ、最も大きな電流値として検出されたことを示している。この場合、上述した最大値を特定するプロセスに従うと、電流値icが最大値として特定されることになる。また、最大値icにおける直前の電流値ibに対する変位量ICが、最大値icにおける直後の電流値idに対する変位量IDよりも大きいことから、最大値icは、正弦波の頂点よりも前で検出されたと判別されることになる。
正弦波の頂点よりも前に最大値がある場合は、本来であれば、最大値における直前の電流値に対する変位量が、最大値における一つ後の電流値に対する変位量と、当該一つ後の電流値における更に一つ後の電流値に対する変位量との加算値(和)よりも小さくなるはずである。
ところが、図4に示すように、ノイズを含む電流値icが誤って最大値に特定された場合には、最大値icにおける直前の電流値ibに対する変位量ICは、最大値icにおける一つ後の電流値idに対する変位量IDと、当該一つ後の電流値idにおける更に一つ後の電流値ieに対する変位量IEとの加算値(和)よりも大きくなる。
つまり、最大値icにおける直前の電流値ibに対する変位量ICが、最大値icの後に続く2回分の変位量の和よりも大きい場合には、その最大値に特定された電流値icには、ノイズが含まれていると判別することができる。したがって、この場合には、ノイズが含まれている電流値icを除外し、最大値を更新しない。
次に、図5を参照して、ノイズを含む電流値が、正弦波の頂点よりも後で検出された場合について説明する。ここでは、電流信号の最小値側について説明するが、電流信号の最大値側についても同様に処理することができる。
図5は、6つの電流値ig〜ilのうち、電流値ijにノイズが含まれ、最も小さな電流値として検出されたことを示している。この場合、上述した最小値を特定するプロセスに従うと、電流値ijが最小値として特定されることになる。また、最小値ijにおける直前の電流値iiに対する変位量IJが、最小値ijにおける直後の電流値ikに対する変位値IKよりも小さいことから、最小値ijは、正弦波の頂点よりも後で検出されたと判別されることになる。
正弦波の頂点よりも後に最小値がある場合は、本来であれば、最小値における直後の電流値に対する変位量が、最小値における一つ前の電流値に対する変位量と、当該一つ前の電流値における更に一つ前の電流値に対する変位量との加算値(和)よりも小さくなるはずである。
ところが、図5に示すように、ノイズを含む電流値ijが誤って最小値に特定された場合には、最小値ijにおける直後の電流値ikに対する変位量IKは、最小値ijにおける一つ前の電流値iiに対する変位量IJと、当該一つ前の電流値iiにおける更に一つ前の電流値ihに対する変位量IIとの加算値(和)よりも大きくなる。
つまり、最小値ijにおける直後の電流値ikに対する変位量IKが、最小値ijに向けて続く2回分の変位量の和よりも大きい場合には、その最小値に特定された電流値ijには、ノイズが含まれていると判別することができる。したがって、この場合には、ノイズが含まれている電流値ijを除外し、最小値を更新しない。
図1に戻って、駆動制御部13の動作について説明を続ける。図1に示す駆動制御部13は、メモリ19に記憶されている正規オフセット値を用いて、交流モータ20の駆動を制御する。
駆動制御部13は、メモリ19からの正規オフセット値の読み取りに異常が発生した場合に、正規オフセット値がメモリ19に再設定されて読み取りが正常に回復されるまでは、算出部12が算出した暫定オフセット値を用いて交流モータ20の駆動を制御する。正規オフセット値の読み取り異常としては、例えば、メモリ19の正規オフセット値がリセットされることや、算出部12が算出した暫定オフセット値とメモリ19に格納された正規オフセット値とが乖離すること等がある。
算出部12は、暫定オフセット値を算出した場合に、メモリ19に格納されている正規オフセット値を、暫定オフセット値で更新することとしてもよいし、メモリ19の正規オフセット値を格納すべき領域に暫定オフセット値を書き込んでもよい。また、算出部12は、正規オフセット値を記憶する領域の他に暫定オフセット値を記憶する領域をメモリ19に設け、その暫定オフセット値記憶領域の値を更新することとしてもよい。
次に、図6を参照して、オフセット補正処理について説明する。
最初に、算出部12は、オフセットの測定を許可するためのオフセット測定条件が成立しているか否かを判定する(ステップS101)。オフセット測定条件としては、例えば、交流モータ20を駆動するためのスイッチング動作が停止状態であり、かつ交流モータ20の回転数が逆起電流を発生しない回転数であることといったように、交流モータ20に電流が流れない条件が該当する。
上記ステップS101の判定結果がYESである場合に、算出部12は、電流検出部11の電流値を測定し、その値を正規オフセット値とし(ステップS102)、後述するステップS105に処理を移行する。
一方、上記ステップS101の判定結果がNOである場合に、算出部12は、暫定オフセット値の算出を許可するための暫定オフセット算出条件が成立しているか否かを判定する(ステップS103)。暫定オフセット算出条件としては、例えば、交流モータ20のトルクおよび回転数の変化量が所定の範囲に収まることといったこと等が該当する。この所定の範囲は、電流信号の振幅および周波数の変動が、暫定オフセットの算出に影響を来さない範囲に収まるように設定する。
上記ステップS103の判定結果がYESである場合に、算出部12は、電流検出部11により検出される電流に基づいて、暫定オフセット値を算出し(ステップS104)、後述するステップS105に処理を移行する。
なお、このステップS104の処理を、上記ステップS103の判定結果がYESである間に、繰り返し行うこととしてもよい。繰り返し行うことで、暫定オフセット値の誤差を徐々に軽減させ、交流モータ駆動の制御性を向上させることが可能となる。
一方、上記ステップS103の判定結果がNOである場合には、後述するステップS105に処理を移行する。
続いて、算出部12は、正規オフセット値の測定が完了したか否かを判定する(ステップS105)。この判定結果がYESである場合に、算出部12は、メモリ19のオフセット値を、上記ステップS102で測定した正規オフセット値で更新(オフセット補正)する(ステップS106)。
一方、上記ステップS105の判定結果がNOである場合に、算出部12は、暫定オフセット値の算出が完了したか否かを判定する(ステップS107)。この判定結果がYESである場合に、算出部12は、メモリ19のオフセット値を、上記ステップS104で算出した暫定オフセット値で更新(オフセット補正)する(ステップS108)。
一方、上記ステップS107の判定結果がNOである場合に、算出部12は、メモリ19のオフセット値を予め定められた初期値で更新(オフセット補正)する(ステップS108)。
次に、図7を参照して、オフセット値を補正するタイミングについて説明する。
図7(A)は、交流モータの駆動制御に用いる制御用オフセット値を示す波形である。図7(B)は、暫定オフセット値の算出完了フラグの状態を示す波形であり、図7(C)は、暫定オフセット値を示す波形である。図7(D)は、オフセットの測定完了フラグの状態を示す波形であり、図7(E)は、正規オフセット値を示す波形である。図7(F)は、オフセットの測定条件の成立状況を示す波形である。
最初に、時間t1において、例えばリセットにより各値等がクリアされると、制御用オフセット値(A)は、“初期値”に補正される。
続いて、時間t2において、暫定オフセット値の算出完了フラグ(B)が“ON”に切り替わり、暫定オフセット値(C)として“M”が算出されると、制御用オフセット値(A)は、“M”に補正される。
続いて、時間t3において、正規オフセット値の測定完了フラグ(D)が“ON”に切り替わり、オフセット測定値(E)として“N”が測定されると、制御用オフセット値(A)は、“N”に補正される。
次に、図8を参照して、暫定オフセット値を算出する際の処理手順について説明する。この処理では、電流検出部11によって検出された最新の電流値(以下、「今回値」ともいう。)と、今回値の1つ前に検出された電流値(以下、「前回値」ともいう。)と、を用いて、暫定オフセット値を算出する。
最初に、算出部12は、前回値が0以上(正側の電流)であるか否かを判定する(ステップS201)。この判定結果がYESである場合に、算出部12は、前回値が今回値よりも大きい(ピーク値)か否かを判定する(ステップS202)。この判定結果がNOである場合には、上記ステップS201に処理を移行し、次に検出される電流値を今回値として処理する。
一方、上記ステップS202の判定結果がYESである場合に、算出部12は、前回値を最大値として特定し(ステップS203)、後述するステップS206に処理を移行する。
一方、上記ステップS201において前回値が0未満(負側の電流)であると判定された場合(ステップS201;NO)に、算出部12は、前回値が今回値よりも小さい(ピーク値)か否かを判定する(ステップS204)。この判定結果がNOである場合には、上記ステップS201に処理を移行し、次に検出される電流値を今回値として処理する。
一方、上記ステップS204の判定結果がYESである場合に、算出部12は、前回値を最小値として特定する(ステップS205)。
続いて、算出部12は、最大値と最小値とが特定済みであるか否かを判定する(ステップS206)。この判定結果がNOである場合には、この処理手順を終了する。
一方、上記ステップS206の判定結果がYESである場合に、算出部12は、{(最大値+最小値)/2}を算出し、算出した値を暫定オフセット値とする(ステップS207)。そして、この処理手順を終了する。
次に、図9を参照して、ノイズ除去機能を用いて暫定オフセット値を算出する際の処理手順について説明する。この処理では、電流検出部11によって検出された最新の電流値(以下、「今回値」ともいう。)と、今回値の1つ前に検出された電流値(以下、「前回値」ともいう。)と、今回値の2つ前に検出された電流値(以下、「前々回値」ともいう。)と、を用いて、暫定オフセット値を算出する。また、この処理では、ノイズを含む電流値が、正弦波の頂点よりも前で検出される場合について説明する。
最初に、算出部12は、前々回値が0以上(正側の電流)であるか否かを判定する(ステップS301)。この判定結果がYESである場合に、算出部12は、前々回値が前回値よりも大きい(ピーク値)か否かを判定する(ステップS302)。この判定結果がNOである場合には、上記ステップS301に処理を移行し、次に検出される電流値を今回値として処理する。
一方、上記ステップS302の判定結果がYESである場合に、算出部12は、ピーク値である前々回値がノイズを含む電流値であるか否かを判定する(ステップS303)。この判定結果がYESである場合に、算出部12は、前々回値を除外して、最大値を更新せず、後述するステップS308に処理を移行する。
一方、上記ステップS303の判定結果がNOである場合に、算出部12は、ピーク値である前々回値を最大値として特定し(ステップS304)、後述するステップS308に処理を移行する。
一方、上記ステップS301において前々回値が0未満(負側の電流)であると判定された場合(ステップS301;NO)に、算出部12は、前々回値が前回値よりも小さい(ピーク値)か否かを判定する(ステップS305)。この判定結果がNOである場合には、上記ステップS301に処理を移行し、次に検出される電流値を今回値として処理する。
一方、上記ステップS305の判定結果がYESである場合に、算出部12は、ピーク値である前々回値がノイズを含む電流値であるか否かを判定する(ステップS306)。この判定結果がYESである場合に、算出部12は、最大値を更新せず、後述するステップS308に処理を移行する。
一方、上記ステップS306の判定結果がNOである場合に、算出部12は、ピーク値である前々回値を最小値として特定し(ステップS307)、後述するステップS308に処理を移行する。
続いて、算出部12は、最大値と最小値とが特定済みであるか否かを判定する(ステップS308)。この判定結果がNOである場合には、この処理手順を終了する。
一方、上記ステップS308の判定結果がYESである場合に、算出部12は、{(最大値+最小値)/2}を算出し、暫定オフセット値とする(ステップS309)。そして、この処理手順を終了する。
上述したように、第1実施形態に係る交流モータ駆動制御装置10によれば、交流モータ20を駆動するための電流を所定時間ごとに検出する電流検出部11と、電流検出の仮オフセット値を算出する算出部12と、オフセット値を用いて交流モータ20の駆動を制御する駆動制御部13とを備え、算出部12が、電流信号の一周期分に相当する期間に検出された複数の電流値の中から特定した最大値および最小値を用いて、仮のオフセット値を算出するため、交流モータの駆動が停止するのを待つことなく、交流モータ駆動中に検出された電流値に基づいて、オフセット値を補正することが可能となる。すなわち、電流検出部11を備えるという簡易な構成により、交流モータ駆動中に、電流のオフセット値を補正することが可能となる。
また、駆動制御部13が、交流モータ20の駆動が停止しているときに測定されたオフセット測定値に異常が発生したときに、次にオフセット測定値が測定されるまでの間、仮オフセット値を用いて交流モータの駆動を制御するため、高精度なオフセット測定値を算出することができない交流モータ駆動中に、交流モータ駆動の制御性が悪化することを抑制することが可能となる。
また、駆動制御部13が、正規オフセット値と暫定オフセット値とが乖離する場合に、暫定オフセット値を用いて交流モータ20の駆動を制御するため、例えば、電流検出部11の温度特性等によりオフセット量が変化した場合であっても、暫定オフセット値で交流モータ20の駆動を制御することができ、交流モータ駆動の制御性が悪化することを抑制することが可能となる。
また、算出部12が、最大値または最小値と、最大値または最小値の前後に検出された電流値との差の大小関係に基づいて、電流検出部11により検出された電流値に含まれるノイズを除去するため、暫定オフセット値の算出精度を向上させることが可能となる。
[第2実施形態]
続いて、本発明の第2実施形態に係る交流モータ駆動制御装置について説明する。上述した第1実施形態に係る交流モータ駆動制御装置と異なる点は、算出部12における機能の内容である。これ以外の他の構成や機能については、第1実施形態に係る交流モータ駆動制御装置と同一である。このため、以下では、第2実施形態に係る交流モータ駆動制御装置の算出部12について説明する。
算出部12は、交流モータ20が駆動しているときに、電流検出部11によって検出された電流値の中から、連続する3回分の原点到達時間を算出し、算出した3回分の原点到達時間に基づいて、暫定オフセット値を算出する。図10を参照して、具体的に説明する。
図10に示すTcは、制御用オフセット値に対応する原点Oを基準にして、1回目の原点到達時間t11から2回目の原点到達時間t14までの期間であり、Tdは、2回目の原点到達時間t14から3回目の原点到達時間t15までの期間である。図10に示すTc'は、理想原点O'を基準にして、一回目の原点到達時間t12から二回目の原点到達時間t13までの期間であり、Td'は、理想原点O'を基準にして、二回目の原点到達時間t13から三回目の原点到達時間t16までの期間である。図10に示すOSは、原点Oと原点O'との間のずれであり、Teは、このずれにより生ずる原点到達時間のずれ時間である。
最初に、算出部12は、電流信号の一周期分に相当する期間Tc+dに検出された複数の電流値の中から、連続する3回分の原点到達時間t11、t14、t15をそれぞれ算出する。続いて、算出部12は、以下の式(1)により算出した値を暫定オフセット値とする。
{(|Y2|+|Y1|)/(X2−X1)}×{(Tc−Td)/4} … (1)
上記式(1)のY2、Y1、X2、X1は、図10の拡大図中に示す原点hの前後に検出された二つの電流値f、gのXY座標(X1、Y1)、(X2、Y2)を構成する要素である。式(1)の{(Tc−Td)/4}は、ずれOSにより生じた原点到達時間のずれ時間Teを表している。
ここで、原点到達時間t11は、以下のように算出することができる。図10に拡大図中に示すように、正弦波の原点付近は、略直線状に推移するため、原点hの前後に検出された二つの電流値f、gを線形補完し、X1から原点hまでの時間に、X1を加算することで、原点到達時間t11を算出する。X1から原点hまでの時間は、以下の式(2)から算出する。
{(X2−X1)/(|Y2|+|Y1|)}×|Y1| … (2)
原点到達時間t14および原点到達時間t15についても原点到達時間t11と同様に算出する。
また、ずれ時間Teは、以下のように算出することができる。図10に示すTcおよびTdとTc'およびTd'との間には、以下の式(3)および式(4)の関係が成立する。
Tc=Tc'+2Te … (3)
Td=Td'−2Te … (4)
式(3)および式(4)より、Tc−Tdを求めると、以下の式(5)となる。
Tc−Td=Tc'+2Te−Td'+2Te … (5)
式(5)のTc'とTd'は、理想原点間の距離であるため、同値となる。したがって、ずれ時間Teは、式(5)より、{(Tc−Td)/4}として求まる。
なお、連続する3回分の原点到達時間を算出する期間は、電流信号の一周期分に相当する期間Tc+dであることには、限定されない。少なくとも電流信号の一周期分に相当する期間以上の期間を確保できればよい。
また、算出部12は、連続する3回分の原点到達時間、および1周期分の時間を用いて、電流検出部11により検出された電流値に含まれるノイズを除去するノイズ除去機能を有する。具体的には、“1回目の原点到達時間から2回目の原点到達時間までの時間”Tcと“2回目の原点到達時間から3回目の原点到達時間までの時間”Tdとを加算した時間が、電流信号の1周期分の時間の許容誤差の範囲内を超えた場合に、ノイズを含む電流値が検出されたとし、今回算出する仮オフセット値を、オフセット補正の対象から除外することとする。
図11は、正常であれば、1回目の原点到達時間t11から2回目の原点到達時間t14までの時間として、Tcが算出されるところ、ノイズを含む電流値zが検出されたことで、Tcよりも短いTc''が算出されたことを表している。この場合、電流信号の1周期分の時間よりも、許容範囲を超えて短くなるため、今回算出する仮オフセット値は、オフセット補正の対象から除外されることとなる。なお、電流信号の1周期は、例えば交流モータ20の回転数に基づいて算出することができる。
次に、図12を参照して、第2実施形態に係る交流モータ駆動制御装置において、暫定オフセット値を算出する際の処理手順について説明する。
最初に、算出部12は、電流検出部11によって検出された電流値の中から、連続する3回分の原点到達時間をそれぞれ算出する(ステップS401)。
続いて、算出部12は、連続する3回分の原点到達時間から、“1回目の原点到達時間から2回目の原点到達時間までの時間”Tcと、“2回目の原点到達時間から3回目の原点到達時間までの時間”Tdと、を算出する(ステップS402)。
続いて、算出部12は、交流モータ20の回転数に基づいて電流信号の1周期分の時間を算出する(ステップS403)。
続いて、算出部12は、上記ステップS402で算出した時間Tcと時間Tdとを加算した時間が、上記ステップS403で算出した電流信号の1周期分の時間に、許容時間を加算した時間よりも短く、かつ、電流信号の1周期分の時間から、許容時間を減算した時間よりも長いか否かを判定する(ステップS404)。この判定結果がNOである場合には、この処理手順を終了する。
一方、上記ステップS404の判定結果がYESである場合に、算出部12は、上記式(1)を用いて暫定オフセット値を算出し(ステップS405)、この処理手順を終了する。
上述したように、第2実施形態に係る交流モータ駆動制御装置によれば、第1実施形態に係る交流モータ駆動制御装置と同様の効果を奏し、さらに、算出部12が、電流信号の1周期分に相当する期間に検出された複数の電流値を用いて、連続する3回分の原点到達時間を算出し、その3回分の原点到達時間に基づいて暫定オフセット値を算出するため、交流モータの駆動が停止するのを待つことなく、交流モータ駆動中に検出された電流値に基づいて、オフセット値を補正することが可能となる。
また、算出部12が、3回分の原点到達時間と1周期分の時間とを用いて、電流検出部11により検出された電流値に含まれるノイズを除去するため、仮オフセット値の算出精度を向上させることが可能となる。
なお、上述した各実施の形態は、単なる例示に過ぎず、各実施の形態に明示していない種々の変形や技術の適用を排除するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な形態に変形して実施することができる。例えば、上述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1:交流モータ駆動システム
10:交流モータ駆動制御装置
11:電流検出部
12:算出部
13:駆動制御部
19:メモリ
20:交流モータ

Claims (7)

  1. 交流モータ(20)の駆動を制御する制御装置(10)であって、
    前記交流モータを駆動するための交流電流を所定時間ごとに検出する電流検出手段(11)と、
    前記交流モータの駆動が停止しているときに測定された正規オフセット値を格納する格納手段(19)と、
    前記格納手段に格納された前記正規オフセット値を用いて、前記交流モータの駆動を制御する駆動制御手段(13)と、
    前記交流モータが駆動しているときに、前記電流検出手段によって検出された電流値のうち、電流信号の1周期分に相当する期間に検出された複数の電流値を用いて、前記交流電流における原点の理想原点に対するずれ量を示す暫定オフセット値を算出する算出手段(12)と、を備え、
    前記駆動制御手段は、前記格納手段からの前記正規オフセット値の読み取りに異常が発生した場合に、前記格納手段からの前記正規オフセット値の読み取りが正常に回復するまでの間、前記暫定オフセット値を用いて前記交流モータの駆動を制御することを特徴とする制御装置。
  2. 前記駆動制御手段は、
    前記正規オフセット値に基づいて前記交流モータの駆動を制御しているときに、前記正規オフセット値と前記暫定オフセット値との乖離を算出し、
    所定量以上の乖離が発生した場合に、前記暫定オフセット値を用いて前記交流モータの駆動を制御する、請求項1記載の制御装置。
  3. 前記算出手段は、前記電流信号の1周期分に相当する期間に検出された複数の電流値の中から最大値および最小値を特定し、前記最大値および前記最小値を用いて、前記暫定オフセット値を算出する、請求項1又は2に記載の制御装置。
  4. 前記算出手段は、前記最大値、前記最小値、ならびに前記最大値および前記最小値の前後に検出された電流値を用いて、前記電流検出手段により検出された電流値に含まれるノイズを除去する、請求項3記載の制御装置。
  5. 前記算出手段は、前記電流信号の1周期分に相当する期間に検出された複数の電流値を用いて、連続する3回分の原点到達時間を算出し、当該算出した原点到達時間に基づいて、前記暫定オフセット値を算出する、請求項1又は2に記載の制御装置。
  6. 前記算出手段は、前記連続する3回分の原点到達時間、および前記1周期分の時間を用いて、前記電流検出手段により検出された電流値に含まれるノイズを除去する、請求項5記載の制御装置。
  7. 前記算出手段は、前記交流モータが駆動しているときに、前記暫定オフセット値を繰り返し算出する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の制御装置。
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