JP2016080847A - 光学素子および光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属構造体を用いた光学素子における異常光の生成効率を改善する。【解決手段】光学素子100は、それぞれ入射光の波長である入射波長より小さい大きさを有する複数の金属構造体により構成された第1の金属構造層2および第2の金属構造層4と、該第1および第2の金属構造層の間に配置された誘電体層3とを有する。第1および第2の金属構造層のそれぞれを構成する複数の金属構造体5(5a〜5h)は、互いに異なる形状の金属構造体を含んでいる。そして、第1および第2の金属構造層の間の距離をdzとし、入射波長をλとし、誘電体層の入射波長における屈折率をnとし、Nを0以上の整数とするとき、λ(2N+0.5)/(4n)≦dz≦λ(2N+1.5)/(4n)なる条件を満足する。【選択図】図1

Description

本発明は、サブ波長サイズの微細な金属構造体を用いた光学素子に関する。
入射光の波長(以下、入射波長という)より微細な大きさの金属構造体を規則的に配列した光学素子として、位相および偏光状態を制御するものが提案されている。例えば、特許文献1には、2つの金属線部をV字状に組み合わせた入射波長より小さい大きさを有する金属構造体が規則的に配列された光学素子が開示されている。この光学素子は、該光学素子に対して垂直に平面波が入射した際に、該入射波とは異なる偏光方向の成分である異常光をある割合で生成する。特許文献1には、生成された異常光の波面を位相遅延量の制御(位相制御)によって制御することが可能であると説明されている。
特許文献1にて開示された光学素子における入射波の偏光方向成分には位相制御の効果を受けずにそのまま透過する成分も存在する。これに対して、金属構造体の作用により生成された異常光に対しては、位相制御の効果により、伝播方向を変化させたり集光させたりすることができる。このように、特許文献1にて開示された光学素子は、偏光方向によって光学素子を通過した後の位相制御の効果が異なる。また、特許文献1には、金属構造体の形状と配置によって任意の位相分布を得ることが可能であると説明されている。
米国特許公開2013/0208332号公報
しかしながら、特許文献1にて開示された光学素子は、異常光の生成効率が低いという問題がある。これは、金属構造体を配置することにより、透過光だけでなく反射光も同時に生成され、その結果、異常光を生成するための透過光の強度が低下してしまうためである。特に、金属構造体を用いた光学素子では、該金属構造体の材料である金属の複素屈折率が光学素子の効率や、損失である吸収量を大きく左右する。また、可視域では、複素屈折率の違いにより、赤外域よりも効率が低くなるという問題もある。
本発明は、金属構造体を用いた光学素子であって、異常光の生成効率を改善することが可能な光学素子を提供する。
本発明の一側面としての光学素子は、それぞれ入射光の波長である入射波長より小さい大きさを有する複数の金属構造体により構成された第1の金属構造層および第2の金属構造層と、該第1および第2の金属構造層の間に配置された誘電体層とを有する。第1および第2の金属構造層のそれぞれを構成する複数の金属構造体は、互いに異なる形状の金属構造体を含んでおり、第1および第2の金属構造層の間の距離をdzとし、入射波長をλとし、誘電体層の前記入射波長における屈折率をnとし、Nを0以上の整数とするとき、
λ(2N+0.5)/(4n)≦dz≦λ(2N+1.5)/(4n)
なる条件を満足する。
なお、上記光学素子を用いた光学機器も、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、金属構造体を用いた光学素子において、異常光の生成効率を向上させることができる。そして、この光学素子を光学機器に用いることにより、良好な光学性能を有する光学機器を実現することができる。
本発明の実施例である光学素子の構成を示す図。 実施例の光学素子における金属構造層への入射光の入射角と異常光の出射角とを示す図。 実施例の光学素子における金属構造層のxy断面図。 比較例の光学素子の構成を示す図。 実施例1の光学素子における層間距離に対する効率を示すグラフ。 実施例1における金属構造層のxy断面図。 実施例2の光学素子における層間距離に対する効率を示すグラフ。 実施例2における金属構造層のxy断面図。 実施例3の光学素子における層間距離に対する効率を示すグラフ。 実施例1〜3の金属構造体の形状のパラメータを示す図。 各実施例の光学素子を用いた光学機器を示す図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例である光学素子100の断面を模式的に示している。光学素子100は、誘電体基板1上に形成された第1の金属構造層2と、該第1の金属構造層2に対して離間して配置された第2の金属構造層4と、第1および第2の金属構造層2,4の間に配置された誘電体層3とがz方向に積層された構造を有する。この光学素子100には、誘電体基板1側(−z側)から入射光が入射する。つまり、光学素子100は、光入射側から順に配置された第1の金属構造層2と、誘電体層3と、第2の金属構造層4とにより構成されている。第1および第2の金属構造層2,4はそれぞれ、その層面内方向である少なくとも特定の一方向において互いに異なる形状を有する複数の金属構造体5が規則的に配置されて構成されている。
以下の説明では、光学素子100への入射光(入射波)を直線偏光として、該入射光の偏光方向と同じ方向の偏光成分を通常光と定義し、該入射光の偏光方向に対して直交する偏光方向の偏光成分を異常光と定義する。また、光学素子100(または各金属構造層)への入射光に含まれる波長を、入射波長という。
第1および第2の金属構造層2,4を構成する金属構造体5の形状および配置は、異常光の波面形状の目標に応じて決定される。例えば、金属構造層に対して平面波が垂直入射した場合において、異常光を平面波としたままその伝搬方向を変化させる機能や、異常光をレンズのように一点に集光させる機能や、異常光の位相勾配を一定とするアキシコンのような機能を付与することが可能である。
また、目標の波面形状に応じて金属構造層において異常光に与えるべき位相遅延量が決定される。各金属構造層は、この位相遅延量に応じた形状を持つ金属構造体5の配置により、所望の波面を持つ異常光を生成する波面制御が可能となる。
例として、異常光(異常波)の伝搬方向を変化させる金属構造層の構造について説明する。異常光の伝搬方向を変化させる場合には、金属構造層の層面内方向のうち特定方向において異常光の位相遅延量が所定の量ずつ異なる金属構造体を隣り合うように配置する。ここで、金属構造体を等間隔に繰り返し配置する構造によって金属構造層を形成する場合には、繰り返しの個数に応じて位相遅延量の変化量を決定することができる。
例えば、互いに異なる形状を有する8つの金属構造体を周期的に配置する場合においては、π/4[rad]ずつ位相遅延量が異なる金属構造体を採用すればよい。隣り合う位置に配置された金属構造体から生成される異常光はその位相遅延量がπ/4[rad]だけ異なるため、それらが重なり合った結果、異常光の伝播方向を角度dθ変化することが可能である。ここで、角度dθは、異常光の位相遅延量が2πだけ変化する金属構造体の周期長Pと入射波長λとによって、以下の式(1)により表される。
ここで、niは入射側媒質の屈折率であり、noは出射側媒質の屈折率である。θiは入射角であり、θoは出射角である。
図2には、金属構造層11に対して入射角θiで光が入射した際に異常光が出射角θoで出射する様子を示す。入射角θiおよび出射角θoは、図2においてz軸に対して時計回り方向を正とする。また、図2におけるx方向は、金属構造体により生成される異常光の位相遅延量が増加する方向である。
式(1)により、金属構造層に対する入射波長λによって、異常光の伝播方向は角度dθだけ変化する。また、式(1)から、周期長Pは入射波長λよりも大きい必要があることが分かる。
図3には、上述したように互いに異なる形状を有する8つ(8種類)の金属構造体5(5a〜5h)x方向に周期的に配置した金属構造層(ここでは第1の金属構造層2)の例を示している。図3は、金属構造層をxy面で切断した断面を示している。なお、図3は必ずしも金属構造層の全体を示すものではなく、図3に示した領域を一部として含む金属構造層であってもよい。
また、図3に示す金属構造体の形状や配置は例にすぎず、目標の波面形状に応じた様々な形状や配置を取り得る。例えば、レンズのように異常光を一点に集光させる光学素子を製作する場合には、金属構造層で与えるべき位相遅延量の分布は、焦点から離れていく放射方向(径方向)には位相勾配があり、角度方向(周方向)には位相勾配はない。このため、位相勾配のない角度方向については同じ構造を有する又は位相遅延量が同等である金属構造体を配置し、放射方向には位相遅延量が異なる金属構造体を位相勾配に応じて配置する。このように、与えるべき位相遅延量の分布と金属構造体による位相遅延量を対応させるように配置することで、異常光の波面を任意の波面形状に制御する(すなわち波面制御を行う)ことが可能である。
つまり、金属構造層の構造は、図3に示すような層面内方向であるxおよびy方向に金属構造体5が等間隔に配列された構造に限定されず、金属構造体5の間隔や配列の仕方は任意であって必ずしも周期的に配列されていなくてもよい。異常光の生成効率の観点からは、隣り合う金属構造体が接触しない程度に密に配置すること、すなわち金属構造体の間隔ができるだけ短いことが望ましい。
本実施例において、第1および第2の金属構造層2,4は以下の式(2)で示す条件を満足することを特徴とする。これにより、通常光の反射成分の強度を低減し、異常光の生成効率を向上させることが可能な光学素子を実現することができる。
式(2)において、dzは第1の金属構造層2と第2の金属構造層4との間のz方向での距離(以下、層間距離という)であり、λは入射波長である。nは入射波長λにおける誘電体層3の屈折率であり、Nは0以上の整数である。
ここで、入射波長λは、本実施例の光学素子100において主として効果が得られる波長である。異常光の生成効率が入射波長λにおいて他の波長に対して最も高い必要はないものの、単波長の入射波長に対して光学素子を用いる場合には、該入射波長において最も異常光の生成効率が高い構造とすることが望ましい。また、ある幅を持った波長範囲を使用波長としてもよい。
第1および第2の金属構造層2,4間の層間距離dzは、図1に示したように、第1および第2の金属構造層2,4の底面間の距離で定義する。ただし、少なくとも一方の金属構造層が均一なz方向位置にない場合は、その金属構造層の底面を以下のように定義する。その金属構造層内において金属構造体の充填率が最も高いxy面での充填率をPRMAXとし、z方向下側からはじめて充填率がPRMAX×0.7を超える面を底面とする。
本実施例において、誘電体層3は、少なくとも1種類の誘電体薄膜により構成され、複数種類の誘電体層が積層されて構成されていてもよい。また、誘電体層3は、入射波長において実質透明(透過率が100%またはその近傍)であり、その一部または全部が空気層として形成されていてもよい。誘電体基板1も、入射波長において実質透明な材料により形成される。誘電体基板1と誘電体層3については、その界面での反射率が低い方が好ましいため、同一物質または入射波長において屈折率が互いに近い物質を用いることが望ましい。
誘電体層3がm層の多層膜により構成されている場合には、式(2)のn・dzの項は以下の式(3)により定義される。ここで、mは2以上の整数である。
ここで、n_kはm層のうちk番目の層の入射波長λにおける屈折率であり、dz_kは該k番目の層のz方向での厚さである。
本実施例では、第1および第2の金属構造層2,4のそれぞれにおける金属構造体間の媒質は、第1の金属構造層2については誘電体層3と同じ物質とし、第2の金属構造層4については空気とする。ただし、これら金属構造体間の媒質も例に過ぎず、使用波長において実質透明な物質で構成されていればよい。
このような光学素子の例として、第1および第2の金属構造層2,4において金属構造体5(5a〜5h)がアルミニウムで形成されて図3に示すように配列され、入射波長が650nmで、誘電体層3と誘電体基板1の屈折率が1.5である場合について説明する。この光学素子における通常光のうち反射成分と異常光のうち透過成分のそれぞれの生成効率の層間距離dzに対する依存性を図5に示す。この生成効率の計算においては、FDTD法を用いた。FDTD法は、光学素子の構造を微小メッシュ空間に区切り、隣接するメッシュ間に対してMaxwellの方程式を解くことにより、電場と磁場の時間発展を計算する手法である。また、以下の生成効率の計算において、入射光はx方向に偏光した平面波であり、誘電体基板1からz方向に伝搬する波とする。
図5中の横軸は、第1および第2の金属構造層2,4間の層間距離dzを示し、縦軸は効率を示す。図5に示すように、式(2)の条件で規定した範囲において通常光の反射成分の生成効率が抑制され、異常光の透過成分の生成効率が高いことが分かる。
式(2)の条件を満足し、さらに第1および第2の金属構造層2,4のうち各金属構造層の層面に対する法線方向(z方向)での同一位置での異常光の位相遅延量の差をΦとして以下の式(4)の条件を満足することが望ましい。これにより、異常光の透過成分の生成効率をさらに向上させることができる。以下の説明において、第1および第2の金属構造層2,4の層面に対する法線方向を層面法線方向という。
ここで、位相遅延量の差Φは、第2の金属構造層4の効果による異常光の位相遅延量をΦ2とし、第1の金属構造層2による異常光の位相遅延量をΦ1とするときに、以下の式(5)により定義される。
位相遅延量の差Φは、第1および第2の金属構造層4のうち層面法線方向での同一位置であって、第1および第2の金属構造層2,4ともに金属構造体が配置された位置(x,y)において定義される。金属構造層における層面内で位相遅延量の差の値が異なる場合には、位相遅延量の差Φは、上記定義に対応する複数の位置(x,y)における位相遅延量の差の平均値とする。
また、第1および第2の金属構造層2,4の層面内方向のうち特定方向(ここではx方向とする)において互いに異なる形状の金属構造体が特定の順序で周期的に配置され、かつ金属構造体の形状の種類(例えば、V字状)が同一であってもよい。この場合の位相遅延量の差は、以下の式(6)のように定義される。ここでは、第2の金属構造層4を第1の金属構造層2に対してx方向にシフトさせたときに、第1および第2の金属構造層2,4内においてx方向で同じ位置の金属構造体同士の形状が同一となる最小のシフト量をdxとし、金属構造体の周期長をPとしている。
異常光の生成において透過成分の生成効率を上げるためには、第1および第2の金属構造層2,4のそれぞれから生成される異常光が重ね合う際に強め合う条件とすればよい。透過成分である異常光に関しては、各金属構造層に光線が垂直入射する場合、第1の金属構造層2で生成された異常光と第2の金属構造層4で生成された異常光とに光路差は存在しない。このため、透過成分である異常光については、光学素子100を通り抜けた後に重ね合う異常光の位相差は、第1および第2の金属構造層2,4の層面法線方向での同一位置における金属構造体の異常光生成における位相遅延量の差と同等である。
強め合いの条件は第1および第2の金属構造層2,4から生成される異常光の位相差が0のときに対応するため、位相遅延量の差Φが0に近いときに強め合いが起きる。逆に、位相遅延量の差がπ(または−π)に近いときは弱め合いが起きると考えられる。このため、透過成分の生成効率を上げるためには強め合いが起きると考えられる範囲である位相遅延量の差Φが式(4)の条件の範囲内であることが好ましく、位相遅延量の差Φが以下の式(7)で示す条件の範囲内であることがより好ましい。
図5から、式(2)の条件を満足する範囲において、異常光の透過成分の生成効率が高くなっていることが分かる。上記のように、第1および第2の金属構造層2,4における層面法線方向での同一位置に同一形状の金属構造体を配置することにより、位相遅延量の差Φは0となるため、強め合いが起きることにより異常光の透過成分の生成効率が高くなっている。
第1および第2の金属構造層2,4の構造が異なる場合においても、層面法線方向での同一位置において位相遅延量の差Φが式(4)の条件を満足する2つの金属構造層の組み合わせであればよい。
図1に示した構造を有する光学素子100において、第1および第2の金属構造層2,4の構造が異なる例について説明する。ここでは、第1の金属構造層2が図3に示した構造を有し、第2の金属構造層4が図6(図3と同様にxy面で切断した図)に示される構造を有するものとする。第1の金属構造層2を構成する金属構造体5(5a〜5h)は、第2の金属構造層4を構成する金属構造体5′(5a′〜5h′)が生成する異常光の位相と層面法線方向での同一位置において同等となるように構成されている。
この光学素子100において第1および第2の金属構造層2,4の間の層間距離dzを変化させたときの、通常光の反射成分と異常光の透過成分の生成効率を図7に示す。図7に示す生成効率は、図5とほぼ同じ傾向を有することから、第1および第2の金属構造層2,4を構成する金属構造体から生成される波の位相遅延が同様に起きていると言える。
第1および第2の金属構造層2,4が式(2)の条件を満足し、異常光の位相遅延量の差Φが以下の式(8)の条件を満足するとき、異常光のうち反射成分の生成効率を向上させることができる。
異常光のうち反射成分の生成効率を上げるには、第1および第2の金属構造層2,4のそれぞれから生成される異常光が重ね合わさる際に強め合いが起きればよい。反射成分である異常光に関しては、金属構造層に光線が垂直入射する場合、第1の金属構造層2で生成された異常光と第2の金属構造層4で生成された異常光とに光路差2n・dzが存在する。このため、反射成分である異常光については、光学素子100で反射した後に重ね合わさる異常光の位相差には、以下の2つの位相差がある。1つは、第1および第2の金属構造層2,4の層面法線方向での同一位置における金属構造体による異常光生成における位相遅延量の差から生じる位相差である。もう1つは、光路差2n・dzから生じる位相差である。
式(8)のうち−2π{2n・dz/λ−N}の項は、光路差2n・dzから生じる位相差である。異常光の反射成分の生成効率を上げるためには強め合いが起きると考えられる範囲である位相遅延量の差Φが、式(8)の条件を満足することが好ましく、位相遅延量の差Φが以下の式(9)の条件を満足することがより好ましい。
例えば、第1および第2の金属構造層2,4の層面内での対応する位置において、第2の金属構造層4を構成する金属構造体が、第1の金属構造層2を構成する金属構造体をxy面内にてz方向に平行な軸周りで90°回転させた形状を有する場合を考える。具体的には、第1の金属構造層2が図3に示す構造を有し、第2の金属構造層4が図8(図3と同様にxy面で切断した図)に示すように金属構造体5″(5a″〜5h″)を含む構造を有する場合である。例えば、第1および第2の金属構造層2,4の層面内での対応する位置の金属構造体5a,5a″は、互いにxy面内にて90°回転した形状を有する。このとき、dx=P/2であることから、位相遅延量の差Φはπである。
上記構造において、層間距離dzを変化させた際の通常光の反射成分および異常光の反射成分の生成効率を図9に示す。図9から、式(2)の条件を満足する範囲において、異常光の反射成分の生成効率が高いことが分かる。
上記のように、式(2)の条件を満足し、かつ式(8)の条件を満足する場合には、異常光の反射成分の重ね合わせにおいて強め合いの条件を満たし、異常光の反射成分の生成効率が高い光学素子を実現することができる。
金属構造層を構成する各金属構造体の大きさ、すなわちxy面内での長さやz方向での厚み(図1に示すt1およびt2)は入射波長より小さい。各金属構造体のxy面内での形状としては、例えば、2つの直線状の金属線部が互いに角度Δ(0°以上180度未満)をなすようにそれらの一端において結合したV字状の形状がある。つまり、各金属構造体の形状としては、2つの金属線部が直線状に結合した形状を含む。
これらV字状または直線状の金属構造体では、2つの金属線部同士がなす角度Δおよび各金属線部の長さLによって、金属構造体により生成される異常光の位相が異なる。このことを用いて、目標の波面形状を得るための金属構造体の位置と形状を決定することができる。V字状や4つの金属線部が隣り合う金属線部間で90度の角度をなすようにそれらの一端にて結合した十字状のように、複数の金属線部の集合によって構成される金属構造体を金属構造層に含むとき、該複数の金属線部には幅が異なる金属線部を含んでもよい。
ただし、異常光の位相遅延量が構造により変化すれば、各金属構造体の形状は上記形状に限定される必要はなく、多角柱状、多角錐状および円柱状等の立体形状でもよく、また各金属構造体の端部が鈍った形状でもよい。
第1および第2の金属構造層2,4を構成する各金属構造体の厚みは、xy面内において均一であることが、製造の観点から望ましいものの、金属構造層に互いに厚みが異なる金属構造体を含ませてもよい。
金属構造体の材料としては、Al、Au、Ag、Cu、Cr、PtおよびNi等の金属が使用可能であり、またこれらの金属の合金を使用してもよい。また、金属構造体の材料は、有限の消衰係数を有するものであればよく、例えば、半導体、導電性プラスチック、ITO等の透過性導電性材料およびカーボンナノチューブも使用可能である。
本実施例の光学素子100において入射波長を可視域である400nm以上、700nm以下とする場合には、誘電体基板1および誘電体層3の材料として、該可視域において実質透明である一般的な光学ガラスが使用可能である。ただし、界面反射の影響を小さくして、金属構造体による異常光の生成効率を高めるためには、その金属構造体の周囲の媒質の屈折率が低い方がよい。このため、誘電体基板1および誘電体層3の材料としては、可視域において屈折率が1.4から1.6程度の材料がより望ましい。
また、可視域における金属構造体の材料については、消衰係数の値が大きい材料である方が異常光の生成効率が高くなる傾向があるため、アルミニウム、金および銀が好ましく、特にアルミニウムが望ましい。
本実施例の光学素子100は、2層の金属構造層2,4とその間に配置された誘電体層3とにより実現できるものであるが、本発明の他の実施例の光学素子における金属構造層が2層に限定されるものではない。すなわち、3層以上の金属構造層を有する光学素子であって、各金属構造層間の層間距離が式(2)の条件を満足する光学素子であれば、本発明の実施例に含まれる。
本実施例では、光学素子100に特定方向に偏光した直線偏光の平面波が入射した場合について説明した。しかし、光学素子100に、楕円偏光や円偏光等の様々な偏光方向を有する光が入射した場合でも、同様の効果を有する。例えば、本実施例の光学素子100にz方向に伝搬する自然光(無偏光光)を平面波として入射させた場合は、各偏光方向について異常光が生成され、通常光および異常光どちらも重なり合った波が生成される。
以下、具体的な実施例(数値例)について説明する。
実施例1の光学素子は、入射波長を有する入射光に対する通常光の反射成分の強度(生成効率)を低くして、異常光の透過成分の強度(生成効率)が高くなるように製作した光学素子である。入射波長は650nmである。
本実施例の光学素子の構造は、基本的に図1に示した構造と同じである。詳細には、屈折率n=1.5の誘電体基板1上に第1の金属構造層2が形成され、その光出射側に屈折率n=1.5の誘電体媒質3が充填され、さらにその光出射側に第2の金属構造層4が形成されている。第2の金属構造層4における金属構造体間の媒質は空気である。
第1および第2の金属構造層2,4の構造(xy断面)はいずれも図3に示した構造であり、第1および第2の金属構造層2,4の金属構造体の材料はいずれもアルミニウムである。第1および第2の金属構造層2,4の層面法線方向での同一位置において同じ形状を有する金属構造体が配置されているため、位相遅延量の差Φは0である。
第1および第2の金属構造層2,4間の層間距離dzは325nmであり、第1および第2の金属構造体層2,4(つまりは第1および第2の金属構造層2,4を構成する金属構造体)の厚みt(t1,t2)はともに20nmである。このとき4n・dz/λ=3であり、式(2)の条件を満足する。
また、第1および第2の金属構造層2,4を構成する金属構造体は、図3に示すように2つの金属線部が互いに角度Δをなすように結合したV字状または直線状の形状を有する。表1には第1および第2の金属構造層2,4金属構造体の形状のパラメータと材料とを示し、図10には表1に示した金属線部5m,5nの長さL、角度Δおよび幅wの定義を示す。なお、図10の定義は、後述する他の実施例でも同じである。
表1に示すように、金属構造体を構成する各金属線部は、入射波長より短い長さである。ここで、表1における構造体1は図3に示した互いにxy面内で90度回転した形状の金属構造体である金属構造体5a,5eを示す。同様に、構造体2は金属構造体5b,5fを、構造体3は金属構造体5c,5gを、構造体4は金属構造体5d,5hをそれぞれ示す。
本実施例における第1および第2の金属構造層2,4のそれぞれは、x方向にて隣り合う金属構造体間で異常光の位相がπ/4ずれるように金属構造体の形状および配置が決定されている。これにより、第1および第2の金属構造層2,4のそれぞれにおいてx方向にて隣り合う金属構造体間でπ/4ずつ位相がずれた異常光同士が重なり合い、その結果、進行方向がz方向からx方向に角度dθだけ傾いた方向に伝播する波が生成される。
表4には、本実施例の光学素子にz方向に伝播するx方向を偏光方向とする直線偏光である入射光(以下、x偏光波ともいう)を入射させた際のy方向を偏光方向とする直線偏光である異常光の生成効率(表では単に「効率」と記している)を示している。表4に示すように、本実施例の光学素子は、入射光の強度に対して17.9%の成分を、その偏光方向を変化させて異常光とし、かつその伝播方向を変化させて透過させる。
本実施例の光学素子により得られる上記効果との比較のため、比較例として図4に示す構造を有する光学素子300を考える。光学素子300は、誘電体基板31とその光出射側に配置された1つの金属構造層32とにより構成されている。金属構造層32の構造(xy断面)は図3に示したものと同じであり、該金属構造層32を構成する金属構造体の形状パラメータ、入射波長および誘電体基板21の物性値も実施例1と同じである。比較例の光学素子300にz方向に伝播するx偏光波を入射させた際の生成効率を表4に示す。表4から、実施例1の光学素子は、金属構造層が1つである比較例の光学素子300に比べて、異常光の透過成分の生成効率が向上している。
実施例2の光学素子は、入射波長を有する入射光に対する通常光の反射成分の強度(生成効率)を低くして、異常光の反射成分の強度(生成効率)が高くなるように製作した光学素子である。入射波長は650nmである。
本実施例の光学素子の構造は、基本的に図1に示した構造と同じである。詳細には、第1の金属構造層2の構造(xy断面)は図6に示した構造であり、第2の金属構造層4の構造(xy断面)は図3に示した構造である。第1および第2の金属構造層2,4の金属構造体の材料はいずれもアルミニウムである。第1および第2の金属構造層2,4により異常光が生成される際の位相遅延量の差Φは0である。
第1および第2の金属構造層2,4間の層間距離dzは550nmであり、第1および第2の金属構造体層2,4の厚みt(t1,t2)はともに20nmである。このとき、4n・dz/λ=5.1であり、式(2)の条件を満足する。
また、第1の金属構造層2を構成する金属構造体は、図6に示すように2つの金属線部が互いに角度Δをなすように結合したV字状の形状を有する。一方、第2の金属構造層4を構成する金属構造体は、図3に示すように2つの金属線部が互いに角度Δをなすように結合したV字状または直線状の形状を有する。
表2には、第1の金属構造層2の金属構造体の形状のパラメータと材料とを示す。表1には、第2の金属構造層4の金属構造体の形状のパラメータと材料とを示す。表1および表2に示すように、金属構造体を構成する各金属線部は、入射波長より短い長さである。ここで、表2における構造体1は図6に示した互いにxy面内で90度回転した形状の金属構造体である金属構造体5a′,5e′を示す。同様に、構造体2は金属構造体5b′,5f′を、構造体3は金属構造体5c′,5g′を、構造体4は金属構造体5d′,5h′をそれぞれ示す。
本実施例における第1および第2の金属構造層2,4もそれぞれ、実施例1と同様にx方向にて隣り合う金属構造体間で異常光の位相がπ/4ずれるように金属構造体の形状および配置が決定されている。これにより、進行方向がz方向からx方向に角度dθだけ傾いた方向に伝播する波が生成される。
表4には、本実施例の光学素子にz方向に伝播するx偏光波を入射させた際の異常光の生成効率を示している。表4に示すように、本実施例の光学素子は、入射光の強度に対して20.3%の成分を、その偏光方向を変化させて異常光とし、かつその伝播方向を変化させて反射する。
実施例3の光学素子は、入射波長を有する入射光に対する通常光の反射成分の強度(生成効率)を低くして、異常光の反射成分の強度(生成効率)が高くなるように製作した光学素子である。入射波長は650nmである。
本実施例の光学素子の構造は、基本的に図1に示した構造と同じである。詳細には、第1の金属構造層2の構造(xy断面)は図3に示した構造であり、第2の金属構造層4の構造(xy断面)は図8に示した構造である。第1および第2の金属構造層2,4の金属構造体の材料はいずれもアルミニウムである。第1および第2の金属構造層2,4により異常光が生成される際の位相遅延量の差Φはπ(すなわち逆位相)である。
第1および第2の金属構造体層2,4間の層間距離dzは325nmであり、第1および第2の金属構造層2,4の厚みt(t1,t2)はともに20nmである。このとき、4n・dz/λ=3であり、式(2)の条件を満足する。
また、第1の金属構造層2を構成する金属構造体は、図3に示すように2つの金属線部が互いに角度Δをなすように結合したV字状または直線状の形状を有する。一方、第2の金属構造層4を構成する金属構造体も、図8に示すように2つの金属線部が互いに角度Δをなすように結合したV字状の形状を有する。ただし、第1および第2の金属構造層2,4の層面内での対応する位置の金属構造体(例えば、5aと5a″)は、互いにxy面内にて90°回転した形状を有する。
表1には、第1および第2の金属構造層2,4の金属構造体の形状のパラメータと材料とを示す。金属構造体を構成する各金属線部は、入射波長より短い長さである。ここで、表1における構造体1〜4は、図3の構造においては実施例1と同じ金属構造体を示す。一方、図8の構造においては、構造体1は互いにxy面内で90度回転した形状の金属構造体である金属構造体5a″,5e″を示す。同様に、構造体2は金属構造体5b″,5f″を、構造体3は金属構造体5c″,5g″を、構造体4は金属構造体5d″,5h″をそれぞれ示す。
本実施例における第1および第2の金属構造層2,4もそれぞれ、実施例1と同様にx方向にて隣り合う金属構造体間で異常光の位相がπ/4ずれるように金属構造体の形状および配置が決定されている。これにより、進行方向がz方向からx方向に角度dθだけ傾いた方向に伝播する波が生成される。
表4には、本実施例の光学素子にz方向に伝播するx偏光波を入射させた際の異常光の生成効率を示している。表4に示すように、本実施例の光学素子は、入射光の強度に対して40.4%の成分を、その偏光方向を変化させて異常光とし、かつその伝播方向を変化させて反射する。
実施例4の光学素子は、入射波長を有する入射光に対する通常光の反射成分の強度(生成効率)を低くして、異常光の反射成分の強度(生成効率)が高くなるように製作した光学素子である。入射波長は500nmである。
本実施例の光学素子の構造は、基本的に図1に示した構造と同じである。詳細には、第1の金属構造層2の構造(xy断面)は、図3に示す構造である。また、第2の金属構造層4の構造は、第1の金属構造層2と同じ構造であるが、図3中のx方向においてdx=350nmを満たす構造である。つまり、第2の金属構造層4を層面内においてdx=350nmだけ第1の金属構造層2に対してx方向にシフトさせることにより、第1および第2の金属構造層2,4においてx方向で同じ位置の金属構造体同士の形状が同一となる。このとき、第1および第2の金属構造層2,4の位相遅延量の差Φは0.56πである。
第1および第2の金属構造層2,4間の層間距離dzは250nmであり、第1および第2の金属構造体層2,4の厚みt(t1,t2)はともに15nmである。このとき、4n・dz/λ=3であり、式(2)の条件を満足する。
また、実施例1と同様に、第1および第2の金属構造層2,4を構成する金属構造体は、図3に示すように2つの金属線部が互いに角度Δをなすように結合したV字状または直線状の形状を有する。ただし、後述するように第1および第2の金属構造層2,4の金属構造体の形状のパラメータが実施例1と異なる。
表3には、第1および第2の金属構造層2,4の金属構造体の形状のパラメータと材料とを示す。金属構造体を構成する各金属線部は、入射波長より短い長さである。
本実施例における第1および第2の金属構造層2,4もそれぞれ、実施例1と同様にx方向にて隣り合う金属構造体間で異常光の位相がπ/4ずれるように金属構造体の形状および配置が決定されている。これにより、進行方向がz方向からx方向に角度dθだけ傾いた方向に伝播する波が生成される。
表4には、本実施例の光学素子にz方向に伝播するx偏光波を入射させた際の異常光の生成効率を示している。表4に示すように、本実施例の光学素子は、入射光の強度に対して22.8%の成分を、その偏光方向を変化させて異常光とし、かつその伝播方向を変化させて反射する。
以上説明した各実施例の光学素子は、回折素子、レンズおよび光学フィルタとして様々な光学機器で使用することができる。図11には、各実施例の光学素子をレンズとして用いた光学機器としてのデジタルカメラを示している。
20はカメラ本体、21は各実施例の光学素子であるレンズを用いて構成された撮影光学系である。撮影光学系21は、複数のレンズによって構成されており、このうち少なくとも1つのレンズが各実施例の光学素子により構成されている。撮影光学系は、カメラ本体20によって保持されている。22はカメラ本体20に内蔵され、撮影光学系21によって形成された被写体像を受光するCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)である。
23は撮像素子22によって光電変換された被写体像に対応する画像情報を記録するメモリ、24は液晶ディスプレイパネル等によって構成され、画像情報(つまりは被写体)を観察するための電子ビューファインダである。
このように、各実施例の光学素子を用いて撮影光学系を構成することで、良好な光学性能を有するカメラを実現することができる。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
2 第1の金属構造層
3 誘電体層
4 第2の金属構造層
5,5′,5″ 金属構造体
100 光学素子

Claims (6)

  1. それぞれ入射光の波長である入射波長より小さい大きさを有する複数の金属構造体により構成された第1の金属構造層および第2の金属構造層と、
    該第1および第2の金属構造層の間に配置された誘電体層とを有する光学素子であって、
    前記第1および第2の金属構造層のそれぞれを構成する前記複数の金属構造体は、互いに異なる形状の金属構造体を含んでおり、
    前記第1および第2の金属構造層の間の距離をdzとし、前記入射波長をλとし、前記誘電体層の前記入射波長における屈折率をnとし、Nを0以上の整数とするとき、

    なる条件を満足することを特徴とする光学素子。
  2. 前記第1および第2の金属構造層のうち該各金属構造層の層面に対する法線方向での同一位置において、該第1および第2の金属構造層を構成する前記金属構造体により生成される異常光の位相遅延量の差Φが、

    なる条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記第1および第2の金属構造層のうち該各金属構造層の層面に対する法線方向での同一位置において、該第1および第2の金属構造層を構成する前記金属構造体により生成される異常光の位相遅延量の差Φが、

    なる条件を満足することを特徴する請求項1に記載の光学素子。
  4. 前記第1および第2の金属構造層を構成する前記金属構造体は、それぞれ前記入射波長より短い長さを有する2つの金属線部が互いに角度をなすようにそれら金属線部の一端において結合した構造を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光学素子。
  5. 前記入射波長が、400nm以上、700nm以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の光学素子。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の光学素子と、
    該光学素子を保持する本体とを有することを特徴とする光学機器。
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