JP2016080440A - 缶体の上面形状検出システム。 - Google Patents

缶体の上面形状検出システム。 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の缶体を所定のケース(収納容器)に収納した状態のままで各缶体の上面形状を自動で検出することができるシステムを提供する。【解決手段】段ボール等の所定のケース(収納容器)に複数の缶体を収納した状態で当該ケースの上面を開口させた状態で、その上部から前記複数の各缶体上面の中央部を含み、巻締部を含む缶体直径を横断する帯状領域をレーザ光によって連続して走査し、当該レーザ光の反射光を検出することで前記缶体の上面の形状を検出することによって缶体の上面形状を検出する方法が有効であることを見出した。【選択図】図1

Description

本発明は、缶体の上面形状を検出するシステムに関する発明である。
缶詰の製造工程では、缶体に穴やリークがないかどうかを検査する必要がある。例えば、缶体内部に脱酸素剤を含んでいたり、缶体内部が減圧されている場合等であると、本来缶体上面は凹状となる。一方、缶体に穴やリークが存在すると、缶体内が減圧されていないため缶体の上面は凹状とならない。このため、缶体の上面の変位を測定することにより、缶体に穴やリークが存在を確認することができる。
このような、缶体の上面の変位検出システムとして、例えば、特許文献1に記載の方法が開示されている。
しかし、特許文献1に記載の方法は、缶体を一つづつ搬送しつつ、各缶体の上面の変位状態を検出するものであり、各缶体ごとの管理が必要となる。
通常、複数の缶体を出荷等の処理を行う場合、複数の缶体をダンボール等の所定のケースに収納した状態で発送等の処理を行う。このため複数の缶体をケースに収納した状態でそれぞれの缶体の表面を検査することができれば、各缶体のケース内における位置を記憶しておくことで、ケース単位で管理することが容易となり、利便性が高い。
特開2005−315699号
そこで、本発明者らは、複数の缶体を所定のケース(収納容器)に収納した状態のままで各缶体の上面形状を自動で検出することができるシステムを開発することを課題とした。
本発明者らの鋭意研究によって、段ボール等の所定のケース(収納容器)に複数の缶体を収納した状態で当該ケースの上面を開口させた状態で、その上部から前記複数の各缶体上面の中央部を含み、巻締部を含む缶体直径を横断する帯状領域をレーザ光によって連続して走査し、当該レーザ光の反射光を検出することで前記缶体の上面の形状を検出することによって缶体の上面形状を検出する方法が有効であることを見出した。
すなわち、本願第一の発明は、
「1)所定の収納容器に、複数の缶体をその上面が上方向となるように収納する手段と、
2)前記収納容器の上部開口状態で、前記複数の各缶体上面の中央部を含み、巻締部を含む缶体直径を横断する帯状領域をレーザ光によって連続して走査する手段と、
3)前記レーザ光の反射光を検出することで前記缶体の上面の形状を検出する手段と、
を有することを特徴とする缶体の上面形状検出システム。」、である。
さらに、請求項1に記載の缶体の上面形状検出システムによって、各缶体の中央部の深さを検出する方法が缶体の異常の判定手段として有効である。
すなわち、本願第二の発明は、
「請求項1に記載の前記缶体の上面形状を検出することによって、各缶体の中央部の深さを測定する請求項1に記載の缶体の上面形状検出システム。」、である。
加えて、請求項1又は2に記載の缶体のシステムは、前記複数の缶体を縦横列状にケースに収納し、前記缶体の複数のレーザ光による走査方向が、前記縦横列状に対して斜め方向で走査する方法が有効であることを見出した。
すなわち、本願第三の発明は、
「前記複数の缶体の所定容器への収納方法が、前記複数の缶体が縦横列状に収納されるものであって、前記缶体のレーザ光による走査方向が、前記縦横列状に対して斜め方向で走査する、請求項1又は2に記載の缶体の上面形状検出システム。」
、である。
また、本出願人は、請求項1に記載する缶体の上面形状検出システムにつき、検出方法としても意図している。
すなわち、本願第四の発明は、
「1)所定の収納容器に、複数の缶体をその上面が上方向となるように収納し、
2)前記収納容器の上部開口状態で、前記複数の各缶体上面の中央部を含み、巻締部を含む缶体直径を横断する帯状領域をレーザ光によって連続して走査し、
3)前記レーザ光の反射光を検出することで前記缶体の上面の形状を検出する缶体の上面形状検出方法。」
、である。
本発明を利用することにより、ケース単位で各缶体の表面形状及び上面深さの測定を自動で行うことができる。異常のある場合、迅速に対応できるとともに、管理対象となるケースと当該ケースに含まれる各缶体の上面深さをリンクさせておくことで、ケース単位での管理が可能となる。
本発明の検出システムの第一の実施形態を示した斜視図である。 収納容器内の複数の缶体の上面をレーザ光で走査する際の走査経路について示した経路図である。 X軸アクチュエータとY軸アクチュエータと収納容器の位置関係を示した平面図である。 缶体上面を走査するレーザ光の状態を示した模式図である。 缶体の上面の巻締部間の最長距離を求めるための検出データの分解図である。 缶体の上面の検出された形状から缶体深さを検出する方法について示したものである。 缶体上面が傾斜していた場合の缶体深さを補正する方法を示した断面模式図である ケース単位で測定した各缶体の上面深さを記録しておく場合の記録状態の例である。
1 缶体の上面形状検出システム
10 検出ユニット
12 センサーヘッド
15 支持台
20 X軸アクチュエータ
30 Y軸アクチュエータ
80 検出台
90 ガイド
100 缶体
105 巻締部
110 収納容器
120 帯状領域
R 上面深さ

以下に本発明の実施態様について、以下に図面を参照しながら、本願発明について説明する。図1は、本願発明の上面形状検出システム1の第一の実施態様の斜視図を示したものである。
図1に記載の缶体100の上面形状検出システム1においては、検出対象である複数の缶体100を所定の収納容器110に収納した状態として、収納容器110に缶体100が、縦×横=3×5列となるように、上面が上方を向くように収納されている。また、収納容器110は上面が開口した状態で検出台80上に載置されている。複数の缶体100の収納容器110への収納方法については、自動・手動を問わず公知の種々の方法を採用することができる。
レーザ光により缶体上面の形状を検出するための装置として検出ユニット10が設けられている。当該検出ユニットは、レーザ光を照射するためのセンサーヘッド12と、当該センサーヘッドを移動するためのX軸アクチュエータ20とY軸アクチュエータ30が支持台15上に載置されており、X軸及びY軸における移動のため動力部が連結されている。
また、センサーヘッドにより検出されたデータを演算するための計算装置(コンピュータ)に接続されている。
缶体100の上面にレーザ光を照射し、反射光を検出するためにセンサーヘッド12が利用されている。当該センサーヘッド12はX軸アクチュエータ20上に装着されており、X軸上を移動できるように構成されている。また、前記X軸アクチュエータ20はその端部でY軸アクチュエータ30と連結されており、X軸アクチュエータ20がY軸上を移動できるように構成されている。センサーヘッド12及びX軸アクチュエータ20には移動を可能となるように所定の動力部が装備されている。
当該検出ユニット10においては、X軸とY軸方向に自由にセンサーヘッド12が移動することができるため、複数の缶体100を含んだ収納容器110の上面をレーザ光によって走査できるように構成されている。
センサーヘッド12には、レーザ光を照射する半導体レーザを備えた照射部と反射光を検出する受光部が備えられており、缶体100上面の形状を検出できるようになっている。
また、検出されたデータをもとに、缶体100上面の形状を再現するために所定の計算装置を備えたコンピュータに接続されており、検出結果を再現・記録するとともに、缶体100上面の深さを計算できるようになっている。
─缶体─
本発明にいう缶体100とは、金属製の容器であり、材料により、ブリキ缶、スチール缶、アルミ缶などに分かれる。本発明の缶体100とは、これらのすべてを含む。また、本発明にいう缶体100とは、一般に水分の多い食品を金属缶に詰めた上で密封・加熱・殺菌したものを示す「缶詰」と、 乾燥食品などの製品を単に金属缶に詰めて密封した「缶入り」のいずれも含むことは勿論である。
─缶体の所定の収納容器への収納─
本発明においては、複数の缶体100を所定の収納容器110(ケース)に収納した状態で各缶体100の上面の形状を検出する方法を採用している。缶体100を出荷したり、仕入れたりする場合、通常複数の缶体100を所定容器110(ケース)に収納し、当該ケース単位で処理することがほとんどである。
本願発明ではこのようにすでに各缶体100が所定容器110(ケース)に収納されている場合においても、測定できる点を特徴とする。
収納容器110としては、種々の素材を利用することがき、特に素材等は限定されない。すなわち、ダンボ―ルやプラスチックケース等の種々の態様が可能である。また、収納容器110の形状としては直方体状、円状等の種々の形を採用することができる。
また、収納容器110は複数の缶体100を収納した状態で上面が露出するような状態とすることができるのであれば、検出後に前記収納容器110の上部を覆う蓋部を有していてもよいことは勿論である。
─巻締部を含む缶体直径を横断する帯状領域─
本発明においては、“巻締部を含む缶体直径を横断する帯状領域”をレーザ光によって連続的に走査する。具体的には、例えば図2(1)に示すような場合、缶体の巻締部105を含む缶体直径を横断する帯状領域120をいう。
本発明においては所定の収納容器110に複数の缶体100を収納した状態で各缶体100の上面形状を検出することになるが、当該形状を測定するためには、缶体100の中央部を含み、かつ巻締部105を含むことが必要となる。後述するように本発明の第一の実施態様においては、缶体100の中央部の断面形状を検出し、当該形状に基づいて缶体中央部の深さを測定することとなるが、この場合、両端の巻締部105同士を結んだ直線から缶体中央部までの距離を深さとして測定する方法が有効である。
─缶体の上面形状の検出─
本発明においては、缶体100の上面形状を検出することを目的とする。本発明にいう缶体100の上面形状とは、缶体100上面の全領域をいうものではなく、缶体100の中央部を含む所定の幅の上面領域をいうものとする。
缶体100に穴やリークが存在すると、缶体100内が減圧されていないため缶体100の上面は凹状とならない場合が多い。このため、缶体100の上面形状を検出することにより、缶体100に穴やリークが存在を確認することができる。この場合、当該上面形状については、缶体上面の中央部を含む所定の幅の領域を検出することで判定が可能である(図4、図5)。
また、当該上面形状のうち、中央部の深さを判断の指標とすることができる。缶体上面の中央部の深さとしては、前述したように缶体中央部を含み、両端の巻締部105も含めた断面形状を測定し、前記両端の巻締部同士を結んだ直線から缶体中央部までの距離の最大値を深さRとして測定する方法が便利である。この深さを缶体中央部の深さRとして異常有無の判定の基準とすることができる(図6)。
─各缶体上面の中央部を含み、巻締部を含む缶体直径を横断する帯状領域をレーザ光によって連続して走査する─
上述の缶体100の上面を連続して走査するとは、所定の収納容器110に収納された複数の缶体100を連続してレーザ光によって走査することをいう。この場合、缶体100の収納方法は、種々の態様が可能である。
例えば、縦×横=3×4列となるように缶体100が収納されている場合、図2に示すように容器100内の缶体を連続してレーザ光によって走査することができる。また、走査の方向としては特に限定されるものではないが、図2(1)のように縦4個づつを連続して走査し、次の列に移るという方法でもよいし、図2(2)のように縦3個づつを連続して走査し、次の列に移るという方法でもよい。
その他の方法として、図2(3)に示すように缶体100を含む収納容器110を斜めに配置してもよい。斜めに配置する場合においては、レーザが帯状領域105を走査する際に、缶体と次の缶体の接触を避けることができるため、レーザ光で走査する際の缶体100同士の位置を離れさせることができる。これによって、レーザ光で走査する際に缶体同士の区切りが明確になる。
尚、レーザ光の走査については、缶体100ごとに断続的にレーザ光を走査するのを原則とするが、これに限定されず図2(4)に示すように連続的に照射してもよい。この場合、巻締部105で区切ることによって缶体同士を区別することになる。また、これらのレーザ光の走査手段については、種々の公知の方法が可能である。本発明の第一の実施態様においては、図1及び図3に示すように略水平方向に移動可能であって、垂直に交差するX軸、Y軸アクチュエータ(20,30)を用いて、レーザ光による走査を実現している。
─缶体上面の断面形状の検出方法─
本発明の上面形状検出システム1は、上述のように所定の収納容器110に複数の缶体100の上面を上部方向となるように収納し、前記収納容器110の上部開口状態で、前記複数の缶体100の上面を連続して横断する帯状領域105をレーザ光によって走査する。
ここで、レーザ光の検出方法については、拡散反射を受光するタイプや正反射を受光するタイプの種々の方法が考えられ、特に限定されるものではない。そして、レーザ光の照射及びレーザ光の検出結果に基づいて、缶体100の上面形状を検出する。
また、当該レーザ光による測定は、例えば、二次元レーザ変位センサによって行うことができる。これによって対象物までの距離と対象物の幅を同時に測定できる。
次に、詳細にレーザ光による缶体100上面の帯状領域105の走査について説明する。レーザ光の走査には種々の態様を選択することができるが、本第一の実施態様においては、図4に示すように、X軸に水平なレーザ光を連続的にY軸の向きに走査することにより、缶体100上面の帯状領域105の走査を実現している。
ここで、本発明においては複数の缶体100を収納容器110に収納した状態で測定するため、各缶体100の正確な位置を固定した状態でレーザ光を照射・検出するものではない。
そこで、まず、缶体100上面の中央部を決定することが必要となる。この場合、一例として以下のようにレーザ光の反射光を検出した結果をデジタル化し、まず、両端の巻締部の間隔が最も長くなるような巻締部105の位置を固定し、この巻締部105間の距離の最大値を缶体100の直径として算出する方法が有効である。例えば、図5に示すようなデータを得られた場合、AB間の距離が直径となる。
次に、決定された両端の巻締部105の位置に基づく直径(AB)に沿った缶体100上面の断面形状をレーザ光の検出結果に基づいて再現する。具体的には、当該形状として、図6に示すような形状が再現される。次に、図6に示すように両端の巻締部105の上端を結んだ直線(AB)の中央部近傍から缶体上面に複数の垂線を下して、そのうち最も長いものを缶体上面の深さRとする。
さらに、収納容器自体の底面に起伏を有する場合がある。このため、缶体100の上面の水平状態が維持されず、巻締部105の位置が左右で上下する場合ある。図7に示すように両端の巻締部105の上端を結んだ直線が水平でない場合、当該傾きを考慮した傾き補正を行うことが好ましい。補正の方法としては種々の方法が考えられるが、例えば、図7に示すように両端の巻締部105を結んだ直線の傾き(θ)を考慮する方法が可能である。すなわち、当該直線に対して垂直となる中央近傍からの傾斜された垂線のうち最も長いものを缶体100の上面深さRとすることができる。
上記のように補正することでより缶体100の上面深さRをより正確に測定することができる。測定された缶体上面深さRについては、標準となる正常な缶体深さと比較することで異常の検出を行うことができる。また、測定されたデータについては、図8に示すように特定のケースにおける各缶体100ごとのデータとして記録しておくことができる。
─ケース単位で測定することのメリット─
本発明においては、上記のように収納容器110単位で当該収納容器110に含まれる各缶体の上面深さRを測定することができる。通常、製缶後、ケース内に保管する際、ケース単位で管理を行う場合が、管理対象となるケースと当該ケースに含まれる各缶体100の上面深さRをリンクさせておくことで、ケース単位での管理が可能となる。

Claims (4)

  1. 1)所定の収納容器に、複数の缶体をその上面が上方向となるように収納する手段と、
    2)前記収納容器の上部開口状態で、前記複数の各缶体上面の中央部を含み、巻締部を含む缶体直径を横断する帯状領域をレーザ光によって連続して走査する手段と、
    3)前記レーザ光の反射光を検出することで前記缶体の上面の形状を検出する手段と、
    を有することを特徴とする缶体の上面形状検出システム。
  2. 請求項1に記載の前記缶体の上面形状を検出することによって、各缶体の中央部の深さを測定する請求項1に記載の缶体の上面形状検出システム。
  3. 前記複数の缶体の所定容器への収納方法が、前記複数の缶体が縦横列状に収納されるものであって、前記缶体のレーザ光による走査方向が、前記縦横列状に対して斜め方向で走査する、請求項1又は2に記載の缶体の上面形状検出システム。
  4. 1)所定の収納容器に、複数の缶体をその上面が上方向となるように収納し、
    2)前記収納容器の上部開口状態で、前記複数の各缶体上面の中央部を含み、巻締部を含む缶体直径を横断する帯状領域をレーザ光によって連続して走査し、
    3)前記レーザ光の反射光を検出することで前記缶体の上面の形状を検出する缶体の上面形状検出方法。
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