JP2020067692A - 学習適否判定方法、および、学習適否判定装置 - Google Patents

学習適否判定方法、および、学習適否判定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】学習モードでの対象オブジェクトとしての適否を、オペレータの勘と経験によることなしに自動判定させることができる学習適否判定方法を提供する。【解決手段】学習適否判定方法は、自律走行台車の位置ずれ量を求める方法における学習適否判定方法であって、学習モードにおいて、二次元平面上で自律走行台車を基準とした異なる3方向の少なくとも一方向に所定の刻み幅で学習データを位置変化させることで複数の比較データを生成し(S103)、複数の比較データのそれぞれと、学習データとを比較することで、複数の比較データ毎に学習データとの一致度を算出し(S104)、算出した一致度が予め定められた閾値を超える比較データがある場合、当該学習データを自律走行モードのマッチングにおける不適切な学習データであると判定する(S105)。【選択図】図14

Description

本発明は、学習適否判定方法、および、学習適否判定装置に関する。
特許文献1は、柱状物体認識装置を備えた自律走行台車を開示する。この自律走行台車は、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)などによって予め学習させた目的地まで自律的に移動した後に、位置決めの対象となる柱状物体が含まれる物体(三次元オブジェクト)と自律走行台車との位置ずれ量を算出し、この位置ずれ量に基づいて目的地から移載装置に近接する位置まで移動する。
特開2017−201493号公報
上記自律走行台車は、学習モードにおける学習時停止位置と自律モードにおける目的地とのそれぞれにおいて、自律走行台車に対する三次元オブジェクトの相対的な位置および姿勢を計測し、両者を比較して位置ずれ量を算出する。この従来技術では、オペレータが学習モードにおいて自律走行台車の位置ずれ量を算出する基準とする対象オブジェクトとして三次元オブジェクトを選ぶことになるが、選ばれた三次元オブジェクトが自律モードにおいて位置ずれ量を把握するために適した対象オブジェクトであるか否かについて考慮がされていない。
つまり、対象オブジェクトとして選ばれた三次元オブジェクトは、自律走行モードにおいて位置ずれ量を把握するために適していないおそれがある。例えば、1本もしくは互いに近接して立設する2本の柱、単なる平板及び周期的に並んだ複数本の柱などの単純な三次元オブジェクトを対象オブジェクトとして設定すると、自律走行モードにおける正確な位置ずれ量が得られない。
そこで、本発明は、学習モードにおいて選択した三次元オブジェクトが対象オブジェクトとして適しているか否かを、オペレータの勘と経験によることなしにコンピュータに自動判定させることができる学習適否判定方法および学習適否判定装置を提供する。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る学習適否判定方法は、(i)学習モードにおいて、自律走行台車が備えるセンサによる対象オブジェクトに対するセンシングにより得られた二次元マップを学習データとして取得し、(ii)自律走行モードにおいて、前記センサの前記センシングにより得られた二次元マップをマッチング候補として取得し、取得した前記学習データおよび前記マッチング候補をマッチング処理することで、前記対象オブジェクトに対する前記自律走行台車の位置ずれ量を求める方法における学習適否判定方法であって、前記学習モードにおいて、前記二次元マップの二次元平面上で前記自律走行台車を基準とした、前後方向、左右方向およびヨーイング方向の少なくとも一方向に所定の刻み幅で前記学習データを位置変化させることで複数の比較データを生成し、前記複数の比較データのそれぞれと、前記学習データとを比較することで、前記複数の比較データ毎に前記学習データとの一致度を算出し、算出した一致度が予め定められた閾値を超える比較データがある場合、当該学習データを前記自律走行モードのマッチングにおける不適切な学習データであると判定する。
これによれば、学習モードにより得られた二次元マップを用いることで、学習モードでの学習において記憶すべき学習データが不適切であることを容易に判定することができる。このため、学習モードにおいて選択した三次元オブジェクトが対象オブジェクトとしての適否を、オペレータの勘と経験によることなしにコンピュータに自動判定させることができる。
また、前記センサは、前記自律走行台車の前方の物体の表面の複数箇所までの奥行き方向の距離を含む三次元距離を計測することで、当該三次元距離を示す距離データを検出し、前記二次元マップは、前記距離データから得られる前記複数箇所の三次元座標で示される複数の三次元点データを鉛直方向に略直交する二次元平面に投影することで得られた平面密度分布マップであってもよい。
これによれば、三次元点群データを二次元平面に投影することで得られた平面密度分布マップである二次元マップを用いて処理を行うため、当該処理にかかる処理負荷を低減することができる。
また、さらに、前記不適切な学習データであるとの判定結果を、ユーザに通知してもよい。
このため、ユーザに、学習させる物体の変更を促すことができる。
なお、これらの全般的または具体的な態様は、装置、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、装置、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本発明の学習適否判定方法および学習適否判定装置では、学習モードにおいて選択した三次元オブジェクトが対象オブジェクトとして適しているか否かを、オペレータの勘と経験によることなしにコンピュータに自動判定させることができる。
図1は、実施の形態1に係る無人走行車および移載装置を示す斜視図である。 図2は、実施の形態1に係る無人走行車における学習要否を判定する機能に関連するハードウェア構成のみを示すブロック図である。 図3は、実施の形態1に係るセンサの機能について説明するための図である。 図4は、無人走行車の学習モードでの動作を説明するための図である。 図5は、無人走行車の通常モードでの動作を説明するための図である。 図6は、実施の形態に係る学習適否判定装置の機能構成を示すブロック図である。 図7は、角柱状の三次元オブジェクトをセンシングすることで得られた三次元点群データを二次元平面に投影する処理を説明するための図である。 図8は、学習データとしての二次元マップから複数の比較データを生成する処理を説明するための図である。 図9は、異なる3方向に位置をずらしたときの比較データと学習データとの一致度の変化を示すグラフである。 図10は、学習データに適さない場合の、一致度の変化を示すグラフである。 図11は、円柱状の三次元オブジェクトをセンシングすることで得られた三次元点群データを二次元平面に投影する処理を説明するための図である。 図12は、変形例1に係る、学習データとしての二次元マップから複数の比較データを生成する処理を説明するための図である。 図13は、異なる3方向に位置をずらしたときの比較データと学習データとの一致度の変化を示すグラフである。 図14は、実施の形態に係る学習適否判定装置140の動作を示すフローチャートである。 図15は、周期的に繰り返し並んで配置される角柱状の三次元オブジェクトをセンシングすることで得られた三次元点群データを二次元平面に投影する処理を説明するための図である。 図16は、変形例の場合の複数の比較データを生成する処理を説明するための図である。 図17は、変形例の場合の複数の比較データと学習データとの一致度の変化を示すグラフである。
以下に、本発明の実施形態の学習適否判定方法および学習適否判定装置について、図面を参照しながら説明する。なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
また、以下で説明する実施の形態は、本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態1)
[1−1.構成]
まず、図1〜図5を用いて、本発明の実施の形態1に係る無人走行車100の構成の概要を説明する。
図1は、実施の形態1に係る無人走行車および移載装置を示す斜視図である。
無人走行車100は、2本のフォーク110を物体が載置されているパレット220の2つの開口にそれぞれ挿入して、物体230(例えば荷物)を持ち上げて搬送する台車である。無人走行車100は、自律走行台車の一例である。また、無人走行車100は、移載装置200に近接する位置まで近づいて、移載装置200から物体230を受け取って搬送する台車である。本実施の形態では移載装置200は、床面上に配置され、移載装置200本体を支持する脚部210を有する。脚部210は、例えば、4本の柱状の部材により構成される。
なお、図1は、移載装置200上にパレット220が載置され、パレット220のさらに上に物体230が載置されている例を示す。
本実施の形態の場合、無人走行車100は、相互に平行に配置されている2本のフォーク110と、2本のフォーク110のそれぞれの先端に配置されるセンサ120とを備えている。また、無人走行車100は、無人走行車100が走行する床面と平行を維持したまま、2本のフォーク110を上下に移動可能とするマスト130を備えていてもよい。また、無人走行車100は、無人で自律的に走行し荷物を搬送することができる走行車であり、内部に学習適否判定装置140を備えている。
なお、本実施の形態では、センサ120が向いている方向(奥行き方向)をZ軸方向とし、Z軸方向に垂直な方向であって2本のフォーク110が並んでいる方向(水平方向または左右方向)をX軸方向とし、Z軸方向およびX軸方向に垂直な方向(鉛直方向または上下方向)をY軸方向とする。Z軸方向は無人走行車100の前後方向であり、X軸方向は無人走行車の左右方向であり、Y軸方向は無人走行車100の上下方向である。また、Z軸方向では、センサ120を基準にセンサ120よりも奥側(前側)をZ軸方向プラス側とし、手前側(後側)をZ軸方向マイナス側とする。また、X軸方向では、センサ120(無人走行車100)から見て左側をX軸方向プラス側とし、右側をX軸方向マイナス側とする。また、Y軸方向では、センサ120(無人走行車100)から見て上側をY軸方向プラス側とし、下側をY軸方向マイナス側とする。つまり、図では、矢印が向いている側が各方向のプラス側を示し、その反対側が各方向のマイナス側を示す。
次に、無人走行車100のハードウェア構成について説明する。
図2は、実施の形態1に係る無人走行車における学習要否を判定する機能に関連するハードウェア構成のみを示すブロック図である。
図2に示すように、無人走行車100は、ハードウェア構成として、センサ120と、プロセッサ141およびメモリ142を有する学習適否判定装置140とを備える。
センサ120は、三次元状の物体である三次元オブジェクトの表面の複数箇所までの奥行き方向(Z軸方向)の距離を含む三次元距離を計測するセンサである。センサ120は、計測した三次元距離を示す距離データを出力する。
なお、ここで、距離データは、センサ120から物体の表面の所定の位置までの距離と、センサ120から所定の位置までを結んだ線分がZ軸方向に対して為す角度とを含むデータであってもよい。つまり、距離データは、センサ120から物体の表面の所定の位置までの直線距離と、その方向とを含むデータであってもよい。
また、距離データは、センサ120の位置を原点とした場合の、原点から所定の位置までのX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向のそれぞれにおける距離(三次元座標)を含むデータであってもよい。なお、三次元座標は、センサ120から物体の表面の所定の位置までの距離と、センサ120から所定の位置までを結んだ線分がZ軸方向に対して為す角度とを用いて算出することができる。
センサ120は、例えば、カメラの周囲に設けられた発光素子(例えばLED)により赤外光を照射し、対象物から反射した反射光が、カメラで観測されるまでの時間を撮像画素ごとに計測することで、対象物まで距離を画素ごとに測定するTOF(Time Of Flight)カメラである。
図3は、実施の形態1に係るセンサの機能について説明するための図である。
図3に示すように、センサ121は、センサ121から見て(Z軸方向プラス側に向かって)、ビーム状の赤外光を、主走査として左から右(X軸方向マイナス側)に、副走査として上から下(Y軸方向マイナス側)に、予め定められた計測範囲123を走査する。そして、センサ121は、イメージセンサにより、対象物からの反射光を画素毎に測定することで、センサ120から計測範囲123にある物体の表面の複数箇所までの三次元距離を計測する。なお、センサ122も同様の構成であり、図1に示すように予め定められた計測範囲124を走査し、センサ122から計測範囲124にある物体の表面の複数箇所までの三次元距離を計測する。
つまり、センサ120により出力された距離データは、X軸方向に主走査が行われ、Y軸方向に副走査が行われることによって計測された三次元距離である。つまり、センサ120は、Y軸方向の所定の位置において、X軸方向の位置を異ならせながら、複数回所定の周期で取得した物体の表面までのZ軸方向における距離を計測する。このため、距離データによって計測された三次元距離は、X軸方向の複数の位置およびY軸方向の複数の位置の組み合わせのそれぞれにおいてZ軸方向の距離が計測されたデータである。
本実施の形態では、各センサ121、122の計測範囲123、124が対象物に対して小さいため、無人走行車100は、水平方向に並べた2つのセンサ121、122を備える構成であるとしたが2つのセンサ121、122を備える構成に限らない。つまり、無人走行車は、センサとして、計測範囲が対象物に対して十分な大きさのセンサを採用した場合には、1つのセンサのみを備える構成としてもよい。また、2つのセンサ120は、フォーク110の先端のみならず、走行車本体の前面側の左右端にそれぞれ取り付けられても構わない。
なお、センサ120は、2つのカメラを備え、2つの二次元画像の視差により実測値を取得するセンサや、レーザー光をスキャンさせてレーザー光の反射光に基づき複数箇所の座標と距離とを測定する測距センサなどであってもよい。
プロセッサ141は、メモリ142に記憶されたプログラムを実行するプロセッサである。メモリ142は、制御プログラムなどを保持する不揮発性の記憶領域である。
プロセッサ141は、無人走行車100を学習モードおよび自律走行モードの2つの動作モードで動作させる。各動作モードについて、図4および図5を用いて説明する。図4は、無人走行車の学習(教示)モードでの動作を説明するための図である。図5は、無人走行車の通常(自律)モードでの動作を説明するための図である。
学習モードとは、無人走行車100が所定の位置までの経路を学習するためのモードである。具体的には、学習モードでは、図4に示すように、無人走行車100は、ユーザが図示しないコントローラで無人走行車100を所定の位置まで移動させた時の移動経路を記憶する。ここで記憶した移動経路は、自律走行モード時にSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)などによって自律的に無人走行車100が所定の位置まで誘導されるために用いられる。
所定の位置は、例えば、移載装置200が無人走行車100に対してZ軸方向プラス側に距離d1だけ離れた位置である。図4では、所定の位置は、移載装置200の脚部210の手前側左端を左エッジP1とし、脚部210の手前側右端を右エッジP2としたとき、無人走行車100のセンサ120の原点OからZ軸方向に距離d1だけ離れた位置に左エッジP1および右エッジP2の中点Cが位置する位置であるとする。また、所定の位置は、脚部210のY軸方向マイナス側の面の形状(つまり、センサ120の計測対象となる脚部210の前面の形状)の重心の位置を、上記中点Cに置き換えたときの位置としてもよい。
なお、所定の位置は、学習モードにおいてユーザが無人走行車100を停止させた位置(学習時停止位置)であり、精度が高い位置ではない。このため、図4に示したように、所定の位置は、原点Oと中点Cとを結ぶ線分がZ軸方向に平行である位置に限らずに、Z軸方向に対して傾いている位置であってもよい。
また、学習モードにおいては、無人走行車100は、所定の位置から移載装置200に近接する位置までユーザがコントローラで移動させた時の移動経路を記憶する。なお、移載装置200に近接する位置とは、移載装置200との間で荷物の受け渡しを行うことが可能である位置である。ここで記憶した移動経路は、所定の位置からほぼ直線的に移動された経路であるため、移動された時に無人走行車100におけるエンコーダによって読み取られたデータで構成されていてもよい。
自律走行モードとは、無人走行車100が学習モードにおいて記憶した移動経路に基づいて、例えばSLAMなどによって自律的に所定の位置まで誘導されるモードである。なお、自律走行モードでは、無人走行車100は、所定の位置まで自律的に誘導された後、所定の位置から移載装置200に近接する位置までは、学習モードにおいて記憶された、エンコーダによって読み取られたデータで構成される移動経路に基づいて位置制御される。
ここで、無人走行車100は、SLAMなどで所定の位置まで移動された場合、精度よりも処理速度を優先した処理方式を採ることにより、図5に示すように、学習時停止位置からずれた位置(自動誘導時停止位置)で停止することがある。この状態から、移載装置200に近接する位置まで移動すれば、移載装置200からずれた位置に停止する可能性が高くなり、移載装置200との間で荷物の受け渡しを行うことが困難になる。
そこで、無人走行車100は、学習モードにおける学習時停止位置での移載装置200の脚部210の無人走行車100に対する相対位置と、自律走行モードにおける自動誘導時停止位置での移載装置200の脚部210の位置の無人走行車100に対する相対位置とを比較する。相対位置は、各モードにおける無人走行車100の停止位置を基準とした、左エッジP1および右エッジP2の位置、左エッジP1および右エッジP2の間の形状などの情報を含む。そして、無人走行車100は、比較によって、学習時停止位置と自動誘導時停止位置とのずれを算出し、算出したずれと、学習時に記憶したエンコーダのデータを用いて、自動誘導時停止位置から移載装置200に近接する位置までの移動を、エンコーダによる位置制御により行うことで、精度の高い位置まで無人走行車100を移動させることができる。
なお、無人走行車100は、無人走行車100に対する移載装置200の相対位置を、無人走行車100が備えるセンサ120の対象オブジェクトに対するセンシングにより得られた二次元マップを用いて算出する。無人走行車100は、学習モードにおいて得られた二次元マップを学習データとして取得し、自律走行モードにおいて得られた二次元マップをマッチング候補として取得する。無人走行車100は、取得した学習データおよびマッチング候補をマッチング処理することで、移載装置200に対する無人走行車100の位置ずれ量を求める。二次元マップの詳細については、後述する。
なお、学習モードにおいて無人走行車100を停止させる位置である所定の位置は、移載装置200に近すぎる位置に決定された場合、センサ120の計測範囲123、124内に移載装置200の脚部210を収められなくなる可能性がある。また、当該所定の位置が移載装置200に近すぎる位置に決定された場合において、自律走行モードにおいて経路にずれが発生すれば、無人走行車100が移載装置200に衝突するおそれがある。
逆に、当該所定の位置が移載装置200に遠すぎる位置に決定された場合、所定の位置から移載装置200に近接する位置までの間の距離が長くなるため、エンコーダによる位置制御による移動距離が長くなる。このため、無人走行車100を最終的な移載装置200に近接する位置に停止させる精度が悪化する可能性がある。
以上のような制約の中でユーザは、適切な位置を所定の位置として決定する必要がある。つまり、所定の位置は、移載装置200の脚部210を当該所定の位置に停止した無人走行車100のセンサ120の計測範囲123、124内に収めることができる位置である。また、所定の位置は、自律走行モードの自律誘導によるずれの最大値以上、移載装置200から離れた位置である。また、所定の位置は、移載装置200との間の距離が、エンコーダによる位置制御による誤差が最大限生じたとしても、移載装置200との荷物の受け渡しに支障がない位置に無人走行車100を停止できる距離以下である位置である。
上記のように無人走行車100を移載装置200に近接する位置まで精度よく移動させるために、無人走行車100は、学習モードにおける学習時停止位置と、自律走行モードにおける自動誘導時停止位置とのそれぞれにおいて、移載装置200に対する相対的な位置および姿勢を計測する。
図6は、実施の形態に係る学習適否判定装置の機能構成を示すブロック図である。
図6に示すように、学習適否判定装置140は、機能構成として、取得部151と、生成部152と、算出部153と、判定部154とを備える。学習適否判定装置140は、さらに、通知部155を備えていてもよい。また、学習適否判定装置140は、さらに、記憶部156を備えていてもよい。取得部151、生成部152、算出部153、判定部154、通知部155のそれぞれは、プロセッサ141およびメモリ142によって実現される。記憶部156は、メモリ142または図示しないHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid Stated Drive)などの不揮発性の記憶装置によって実現される。
取得部151は、センサ120から三次元距離を示す距離データを取得する。
ここでは、図7の(a)に示すように、角柱状の三次元オブジェクトO1が対象オブジェクトである場合を例に説明する。つまり、図1で示した移載装置200の脚部210が1本の角柱状の三次元オブジェクトで構成されることとする。なお、図7は、角柱状の三次元オブジェクトをセンシングすることで得られた三次元点群データを二次元平面に投影する処理を説明するための図である。
取得部151は、図7の(a)に示すように、例えば、角柱状の三次元オブジェクトO1がセンサ120によりセンシングされた、三次元オブジェクトO1のZ方向マイナス側の表面における複数箇所の点の三次元座標により示される複数の三次元点データのそれぞれを距離データとして取得する。複数の三次元点データは、三次元点群データを構成する。取得部151は、図7の(b)に示すように、取得した距離データから得られる物体の表面における複数箇所の三次元座標で示される三次元点群データを鉛直方向(Y軸方向)に略直交する二次元平面(Z−X平面)に投影することで、平面密度分布マップからなる二次元マップM1を生成する。二次元マップM1は、例えば、m×nの画素(mおよびnは、2以上の整数)により構成され、対応する画素に投影された三次元点が多いほど大きい値を示す二次元画像である。図7の(b)の二次元マップM1では、例えば、黒に近い色を示す値を有する画素ほど、当該画素に対応する領域に投影された三次元点の数が多いことを示している。
生成部152は、学習モードにおいて、例えば、図8に示すように二次元マップM1をX軸方向(左右方向)プラス側およびマイナス側、Z軸方向(前後方向)プラス側およびマイナス側、Ψ方向(ヨーイング方向、つまり、Y軸方向周りの回転方向)プラス側およびマイナス側のそれぞれに、所定の刻み幅で位置変化させることで複数の比較データC1を生成する。生成部152は、例えば、X軸方向、Z軸方向およびΨ方向の各方向において、SLAMの誘導精度の範囲(例えば、前後左右±50mm、回転±1度)を基準として、位置変化の最大値をSLAMの誘導精度の範囲よりも大きい値(例えば、X軸方向およびZ軸方向の各方向で200mm、Ψ方向±5度)に決定する。つまり、生成部152は、基準位置から、各方向において決定した最大値までの間で、所定の刻み幅で位置変化させることで複数の比較データC1を生成する。また、所定の刻み幅は、移載装置200までエンコーダによる位置制御を行って無人走行車100を前進させたときに、例えば、無人走行車100のフォーク110が移載装置200上のパレット220の開口に挿入されることが保証される所定の位置からのずれ幅(例えば、前後左右±10mm、回転±0.3度)よりも小さい値である。なお、図8は、学習データとしての二次元マップから複数の比較データを生成する処理を説明するための図である。図8における二次元マップM1および比較データC1は、概略図である。
なお、図8の例では、X軸方向、Z軸方向およびΨ方向の異なる3方向の1方向の位置を変化させたときの複数の比較データが生成される例が示されているが、これに限らずに、3方向全ての位置を変化させた時の複数の比較データを生成しなくてもよく、3方向のうちの2方向の位置を変化させたときの複数の比較データが生成されてもよい。この場合、変化させる3方向のうちの2方向は、直交表に基づいて決定される。
算出部153は、複数の比較データC1のそれぞれと、学習データとしての二次元マップM1とを比較することで、複数の比較データC1毎に二次元マップM1との一致度を算出する。算出部153は、例えば、SAD(Summation of Absolute Difference)を用いて算出した値を一致度として算出する。詳しくは、算出部153は、SADを用いて不一致度を算出することができ、不一致度の逆数又は所定の数から不一致度を引いた差を一致度として算出することができる。複数の比較データC1のそれぞれは、位置変化させた3方向毎、かつ、位置変化させた所定の刻み幅毎に生成されているため、位置変化させた方向および基準位置からの位置変化量と対応付けられている。なお、基準位置は、位置変化をさせていない場合の位置である。つまり、基準位置は、二次元マップM1の位置である。
一致度は、対応する比較データC1が対応付けられている位置変化させた方向、および、基準位置からの位置変化量に対応付けられている。よって、一致度は、例えば、図9に示す曲線のグラフのように、3つの方向毎に、当該方向における位置変化量に応じて変化する。なお、このグラフ上の複数の白丸の点は、それぞれ、複数の比較データC1から算出された一致度および位置変化量を表しており、1つの白丸の点が1つの比較データに対応する一致度および位置変化量を表す。基準位置は、二次元マップM1における位置であるため、基準位置における比較データC1と、二次元マップM1とは完全に一致する。このため、基準位置における一致度は、他の位置における一致度よりも大きい値となる。一方で、基準位置から離れるほど、基準位置からのずれが大きくなるため、一致度は小さくなる傾向にある。また、ある一定の距離以上基準位置から離れると二次元マップM1と完全にずれてしまうため、一致度は、収束し一定の値となる。
図8の例のように、対象オブジェクトとしての移載装置200の脚部210の形状が角柱状である場合、Z軸方向マイナス側の表面が平面であるため、得られる二次元マップM1は、X軸方向に直線状に並ぶ画素で構成される。このような二次元マップM1では、基準位置に近い領域において、X軸方向にずらして生成された比較データC1は、二次元マップM1と比較してもほとんどずれが生じないため、一致度が小さくなりにくい。このため、X軸方向に変化させた場合の一致度の変化を示すグラフは、図9の(a)に示すように、基準位置で一致度が最大となるなだらかな上に凸の曲線となる。ただし、この例では、脚部210の形状が角柱状であり、X軸方向の幅が所定の幅(例えば、センサ120の計測範囲の当該方向における幅)よりも小さいため、二次元マップM1を所定の幅よりもずらして生成した比較データC1は、二次元マップM1と大きくずれることとなる。このため、図9の(a)の例では、全ての位置において、閾値Th1以下の一致度となる。なお、閾値Th1は、図9において破線により示されている。
一方で、二次元マップM1は、Z軸方向またはΨ方向では、基準位置から離れると基準位置から近くても大きなずれが生じるため、多くの位置変化量に対応付けられている一致度は小さくなりやすい。このため、Z軸方向およびΨ方向に変化させた場合の一致度の変化を示すグラフは、図9の(b)および(c)に示すように、基準位置で一致度が最大となる急峻な上に凸の曲線となる。このため、この例では、比較データにおいて、全ての位置において、閾値Th1以下の一致度となる。
ところで、図示しないが対象オブジェクトの形状が、センサ120の計測範囲123、124にわたってX−Y平面に平行な平面をZ軸方向マイナス側に有する場合、得られる二次元マップは、X軸方向の全幅にわたってX軸方向に直線状に並ぶ画素で構成される。この場合の二次元マップでは、基準位置に近い領域においても、遠い領域においても、X軸方向にずらして生成された比較データは、二次元マップと比較してもほとんどずれが生じないため、図10に示すように、一致度が閾値Th1を超える範囲が大きいグラフが生成されることとなる。このような二次元マップを学習データとして保持している場合、無人走行車100は、自律走行モードにおいて所定の位置からX軸方向にずれたとしても、ずれた位置から取得した二次元マップと学習データとの間に大きな差が生じにくい。例えば、同一方向に変化させることで得られた複数の比較データにおいて、閾値Th1を超える一致度の比較データが所定の数よりも多く存在すると、自律走行モードにおいて得られた二次元マップが所定の位置からずれた位置で得られた二次元マップであっても、学習モード時に所定の位置で得られた二次元マップと比較したときに、差が生じにくい。このため、移載装置200からのずれ量を精度よく算出することが難しい。よって、対象オブジェクトの形状が、対象オブジェクトからのずれ量の算出を精度よくできないような形状であると判定することができる。この場合に、例えば、ユーザに対象オブジェクトの形状を変更させることを促すことで、自律走行モードにおける無人走行車100の位置ずれ量に応じた補正を無人走行車100に精度よく行わせることができる。
次に、図11の(a)に示すように、円柱状の三次元オブジェクトO2が対象オブジェクトである場合を例に説明する。つまり、図1で示した移載装置200の脚部210が1本の円柱状の三次元オブジェクトで構成されることとする。図11は、円柱状の三次元オブジェクトをセンシングすることで得られた三次元点群データを二次元平面に投影する処理を説明するための図である。
学習適否判定装置140の取得部151は、図11の(a)に示すように、円柱状の三次元オブジェクトO2のZ軸方向マイナス側の表面における複数箇所の点の三次元座標により構成される三次元点群データを距離データとして取得する。取得部151は、図11の(b)に示すように、取得した距離データから得られる物体の表面における複数箇所の三次元座標で示される三次元点群データを鉛直方向(Y軸方向)に略直交する二次元平面(Z−X平面)に投影することで、平面密度分布マップからなる二次元マップM2を生成する。二次元マップM2は、実施の形態の二次元マップM1と同様に、例えば、m×nの画素により構成され、対応する画素に投影された三次元点が多いほど大きい値を示す二次元画像である。
生成部152は、学習モードにおいて、例えば、図12に示すように二次元マップM1をX軸方向(左右方向)プラス側およびマイナス側、Z軸方向(前後方向)プラス側およびマイナス側、Ψ方向(ヨーイング方向、つまり、Y軸方向周りの回転方向)プラス側およびマイナス側のそれぞれに、所定の刻み幅で位置変化させることで複数の比較データC2を生成する。図12は、変形例1に係る、学習データとしての二次元マップから複数の比較データを生成する処理を説明するための図である。なお、図12における二次元マップM2および比較データC2は、概略図である。
図11の例のように、対象オブジェクトとしての移載装置200の脚部210の形状が円柱状である場合、Z軸方向マイナス側の表面が平面であるため、得られる二次元マップM2は、円弧状に並ぶ画素で構成される。このような二次元マップM2では、基準位置に近い領域において、Ψ方向にずらして生成された比較データC2は、二次元マップM2と比較してもほとんどずれが生じないため、一致度が小さくなりにくい。このため、Ψ方向に変化させた場合の一致度の変化を示すグラフは、図13の(c)に示すように、基準位置で一致度が最大となるなだらかな上に凸の曲線となる。円柱状のように、周囲の形状が円形である場合に得られた二次元マップを学習データとして保持している場合、無人走行車100は、自律走行モードにおいて所定の位置からΨ方向にずれたとしても、ずれた位置から取得した二次元マップと学習データとの間に大きな差が生じにくい。このため、実施の形態で説明したX軸方向のずれと同様の課題が生じることになる。
上記のような、X軸方向のずれ、または、Ψ方向のずれが生じたとしても、ずれた位置から取得した二次元マップと学習データとの間に大きな差が生じにくい場合、つまり、対象オブジェクトが学習データに適さないことを判別するために、判定部154は、以下に示す判定を行う。具体的には、判定部154は、算出した一致度が予め定められた閾値Th1を超える比較データがある場合、当該学習データを自律走行モードのマッチングにおける不適切な学習データであると判定してもよい。つまり、判定部154は、一致度が閾値Th1を超える比較データがある場合、詳しくは基準位置以外に閾値Th1を超えるデータが存在する場合、当該比較データと基準位置における学習データとを区別することが難しいため、学習データを不適切であると判定してもよい。この場合、反対に、判定部154は、一致度が閾値Th1を超える比較データがない場合、当該学習データを自律走行モードのマッチングにおける適切な学習データであると判定する。
好ましくは、例えば、判定部154は、算出した一致度が予め定められた閾値Th1を超える比較データが同一の方向の位置変化において所定数連続している場合、当該学習データを自律走行モードのマッチングにおける不適切な学習データであると判定してもよい。反対に、判定部154は、一致度が閾値Th1を超える比較データが同一の方向の位置変化において所定数連続していない場合、当該学習データを自律走行モードのマッチングにおける適切な学習データであると判定する。判定部154は、例えば、X軸方向の位置変化を示すグラフにおいて、閾値Th1を超える比較データが所定数(4つ)連続している場合、当該学習データを不適切な学習データであると判定する。例えば、図10または図13の(c)の例の一致度が算出された二次元マップの場合、比較データが4つ以上連続して閾値Th1を超えているため、不適切な学習データであると判定する。
なお、判定部154は、算出した一致度の位置変化における変化率が所定の変化率よりも小さい場合に、当該学習データを不適切な学習データであると判定し、上記変化率が所定の変化率以上の場合に、当該学習データを適切な学習データであると判定してもよい。つまり、判定部154は、算出した一致度および位置変化の関係を示すグラフの形状がなだらかな形状である場合に、当該学習データを不適切な学習データであると判定し、グラフの形状が急峻な形状を有する場合に、当該学習データを適切な学習データであると判定してもよい。
通知部155は、不適切な学習データであるとの判定結果を、ユーザに通知する。通知部155は、適切な学習データであるとの判定結果も、ユーザに通知してもよい。通知部155は、判定結果を示す画面を図示しないディスプレイに表示することで、ユーザに判定結果を通知してもよいし、判定結果を示す音声を図示しないスピーカに表示することで、ユーザに判定結果を通知してもよいし、判定結果を示す情報をユーザが所持しているスマートフォン、タブレット端末などの端末に送信し、当該端末に表示または音声出力させることで、ユーザに判定結果を通知してもよい。
記憶部156は、取得した二次元マップ、生成した複数の比較データなど、各機能ブロックにおける処理で生じたデータを記憶する。
[1−2.動作]
次に、無人走行車100が備える学習適否判定装置140の動作について、図14を用いて説明する。
図14は、実施の形態に係る学習適否判定装置140の動作を示すフローチャートである。
図14に示すように、学習適否判定装置140は、センサ120から三次元距離を示す距離データに基づいて二次元マップを生成することで、二次元マップを取得する(S101)。
次に、学習適否判定装置140は、無人走行車100が学習モードであるか自律走行モードであるかを判定する(S102)。このとき、取得した二次元マップは、学習データとして記憶される。
学習適否判定装置140は、無人走行車100が学習モードであると判定した場合(S102で「学習モード」)、学習データを二次元マップに二次元平面上で無人走行車100を基準とした、Z軸方向、X軸方向およびΨ方向の少なくとも一方向に所定の刻み幅で位置変化させることで複数の比較データを生成する(S103)。
学習適否判定装置140は、複数の比較データのそれぞれと、学習データとを比較することで、複数の比較データ毎に学習データとの一致度を算出する(S104)。
学習適否判定装置140は、算出した一致度が予め定められた閾値Th1を超える比較データが同一の方向の位置変化において所定数連続している場合、当該学習データを自律走行モードのマッチングにおいて不適切な学習データであると判定する(S105)。
学習適否判定装置140は、判定結果が不適切である場合(S106でYes)、学習データが不適切な学習データであるとの判定結果を、ユーザに通知する(S107)。
一方で、学習適否判定装置140は、判定結果が適切である場合(S106でNo)、処理を終了する。
学習適否判定装置140は、無人走行車100が自律走行モードであると判定した場合(S102で「自律走行モード」)、学習モードで記憶した学習データと、自律走行モードで取得した二次元マップであるマッチング候補とを比較する(S108)。
学習適否判定装置140は、比較した結果を出力し(S109)、移載装置200に近接する位置まで、当該結果を用いて補正した経路で移動する。
[1−3.効果など]
本実施の形態に係る学習適否判定方法によれば、学習モードにより得られた二次元マップを用いることで、学習モードでの学習において記憶すべき学習データが不適切であることを容易に判定することができる。このため、学習モードにおいて選択した三次元オブジェクトが対象オブジェクトとしての適否を、オペレータの勘と経験によることなしにコンピュータに自動判定させることができる。
また、本実施の形態に係る学習適否判定方法において、三次元点群データを二次元平面に投影することで得られた平面密度分布マップである二次元マップを用いて処理を行うため、当該処理にかかる処理負荷を低減することができる。
また、本実施の形態に係る学習適否判定方法において、さらに、不適切な学習データであるとの判定結果を、ユーザに通知するため、ユーザに、学習させる物体の変更を促すことができる。
[1−4.変形例]
上記実施の形態では、対象オブジェクトとして、1本の角柱状の三次元オブジェクトO1または1本の円柱状の三次元オブジェクトO2を例にした学習適否判定方法について説明した。しかしながら、対象オブジェクトは1本(または1つ)の三次元オブジェクトに限らずに、複数の対象オブジェクトが周期的に繰り返し並んで配置されている場合がある。
図15は、周期的に繰り返し並んで配置される角柱状の三次元オブジェクトをセンシングすることで得られた三次元点群データを二次元平面に投影する処理を説明するための図である。
学習適否判定装置140の取得部151は、図15の(a)に示すように、X軸方向に周期的に並んで配置される4本の角柱から構成される角柱状の三次元オブジェクトO3のZ軸方向マイナス側の表面における複数箇所の点の三次元座標により構成される三次元点群データを距離データとして取得する。なお、周期的に並んで配置されるとは、所定の間隔で並んで配置されること、異なる間隔で配置された複数の物体の組が所定の間隔で並んで配置されることなどを含む。取得部151は、図15の(b)に示すように、取得した距離データから得られる物体の表面における複数箇所の三次元座標で示される三次元点群データを鉛直方向(Y軸方向)に略直交する二次元平面(Z−X平面)に投影することで、平面密度分布マップからなる二次元マップM3を生成する。二次元マップM3は、実施の形態の二次元マップM1と同様に、例えば、m×nの画素により構成され、対応する画素に投影された三次元点が多いほど大きい値を示す二次元画像である。
図16の例のように、対象オブジェクトとしての移載装置200の脚部210が周期的に並んで配置される複数の角柱から構成される三次元オブジェクトO3である場合、Z軸方向マイナス側の表面がX軸方向に周期的に並ぶ複数の表面により構成される。このため、得られる二次元マップM3は、X軸方向に直線状に周期的に並ぶ画素で構成される。つまり、二次元マップM3は、X軸方向に延びる、複数の線分状の形状が所定の間隔を空けて並ぶ破線の形状となる。このような二次元マップM3では、基準位置に近い領域において、X軸方向にずらして生成された比較データC3は、二次元マップM3と比較した場合、複数の線分が重ならない位置の比較データC3と二次元マップM3との間の一致度が最も低下するが、それ以上ずれると再び複数の線分同士が重なるため、一致度が増加する。このため、複数の三次元オブジェクトがX軸方向に周期的に並ぶ構成では、X軸方向にずらしたときに、位置のずれが大きくなるほど一致度が小さくなる傾向だけではなく、位置のずれが大きくなっても一致度が大きくなる傾向を含む。このため、X軸方向に変化させた場合の一致度の変化を示すグラフは、図17に示すように、基準位置を含む複数の位置x6、−x6で複数の極大値を有する曲線となる。周期的に並ぶ複数の三次元オブジェクトの場合に得られた二次元マップを学習データとして保持している場合、無人走行車100は、自律走行モードにおいて所定の位置からX軸方向にずれたとしても、位置x6または位置−x6のようにずれた位置から取得した二次元マップと学習データとの間に大きな差が生じにくい位置がある。このため、実施の形態で説明したX軸方向のずれまたはΨ方向のずれと同様の課題が生じることになる。
上記のような周期的に並ぶ複数の三次元オブジェクトの場合を学習データに適さないと判定するために、判定部154は、以下に示す判定を、実施の形態で説明した判定とともにさらに行ってもよい。具体的には、判定部154は、一致度の変化を示すグラフに複数の極大値が含まれる場合において、複数の極大値のうちの最も大きい極大値である第1極大値を複数の極大値のうちの2番目に大きい極大値である第2極大値で除したときの商が1より大きい閾値Th2(例えば1.25)以下であるか否かを判定する。判定部154は、商が閾値Th2以下である場合、第1極大値および第2極大値が互いに近い値であるため、当該学習データを自律走行モードのマッチングにおける不適切な学習データであると判定する。反対に、判定部154は、商が閾値Th2を超える場合、第1極大値および第2極大値との差が大きいため、第1極大値の位置と第2極大値の位置とを区別可能であるため、当該学習データを自律走行モードのマッチングにおける適切な学習データであると判定する。なお、判定部154は、第1極大値を第2極大値で除したときに得られる商を用いて閾値判断するとしたが、これに限らずに、第1極大値と第2極大値との差を用いて閾値判断してもよい。判定部154は、差を用いる場合、差が閾値Th3未満の場合に、不適切な学習データであると判定し、差が閾値TH3以上の場合に、適切な学習データであると判定する。
なお、周期的な構造を有する三次元オブジェクトは、複数の三次元オブジェクトが所定方向に所定間隔で並ぶ構成だけでなく、星形、多角形などのような、回転方向に周期的な構造を有する場合も、Ψ方向において、上記と同様の課題が生じる。このため、上記と同様の判定条件を回転方向にも適用することができる。
(他の実施の形態)
なお、上記実施の形態では、無人走行車は、フォークを有していないタイプであってもよい。また、学習適否判定装置は、無人走行車だけでなく、スタッカークレーンの移載装置や、天井吊りタイプの搬送車の横移載装置に搭載されてもよい。
また、上記実施の形態では、センサ120は、2つのセンサ121、122により構成されているとしたが、画角が十分に広いセンサであれば1つのセンサにより構成されてもよい。
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
以上、本発明の一つまたは複数の態様に係る荷揃えシステムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
本発明は、学習モードにおいて選択した三次元オブジェクトが対象オブジェクトとして適しているか否かを、オペレータの勘と経験によることなしにコンピュータに自動判定させることができる学習適否判定方法および学習適否判定装置などとして有用である。
100 無人走行車
110 フォーク
120、121、122 センサ
123、124 計測範囲
130 マスト
140 学習適否判定装置
141 プロセッサ
142 メモリ
151 取得部
152 生成部
153 算出部
154 判定部
155 通知部
156 記憶部
200 移載装置
210 脚部
300 対象領域
C1〜C3 複数の比較データ
M1〜M3 二次元マップ
O1〜O3 三次元オブジェクト

Claims (4)

  1. (i)学習モードにおいて、自律走行台車が備えるセンサによる対象オブジェクトに対するセンシングにより得られた二次元マップを学習データとして取得し、(ii)自律走行モードにおいて、前記センサの前記センシングにより得られた二次元マップをマッチング候補として取得し、取得した前記学習データおよび前記マッチング候補をマッチング処理することで、前記対象オブジェクトに対する前記自律走行台車の位置ずれ量を求める方法における学習適否判定方法であって、
    前記学習モードにおいて、前記二次元マップの二次元平面上で前記自律走行台車を基準とした、前後方向、左右方向およびヨーイング方向の少なくとも一方向に所定の刻み幅で前記学習データを位置変化させることで複数の比較データを生成し、
    前記複数の比較データのそれぞれと、前記学習データとを比較することで、前記複数の比較データ毎に前記学習データとの一致度を算出し、
    算出した一致度が予め定められた閾値を超える比較データがある場合、当該学習データを前記自律走行モードのマッチングにおける不適切な学習データであると判定する
    学習適否判定方法。
  2. 前記センサは、前記自律走行台車の前方の物体の表面の複数箇所までの奥行き方向の距離を含む三次元距離を計測することで、当該三次元距離を示す距離データを検出し、
    前記二次元マップは、前記距離データから得られる前記複数箇所の三次元座標で示される複数の三次元点データを鉛直方向に略直交する二次元平面に投影することで得られた平面密度分布マップである
    請求項1に記載の学習適否判定方法。
  3. さらに、
    前記不適切な学習データであるとの判定結果を、ユーザに通知する
    請求項1または2に記載の学習適否判定方法。
  4. (i)学習モードにおいて、自律走行台車が備えるセンサによる対象オブジェクトに対するセンシングにより得られた二次元マップを学習データとして取得し、(ii)自律走行モードにおいて、前記センサの前記センシングにより得られた二次元マップをマッチング候補として取得し、取得した前記学習データおよび前記マッチング候補をマッチング処理することで、前記対象オブジェクトに対する前記自律走行台車の位置ずれ量を求める方法において学習適否判定方法を実行する学習適否判定装置であって、
    前記学習モードにおいて、前記二次元マップ上で前記自律走行台車を基準とした、前後方向、左右方向およびヨーイング方向の少なくとも一方向に所定の刻み幅で前記学習データを位置変化させることで複数の比較データを生成する生成部と、
    前記複数の比較データのそれぞれと、前記学習データとを比較することで、前記複数の比較データ毎に前記学習データとの一致度を算出する算出部と、
    算出した一致度が予め定められた閾値を超える比較データがある場合、当該学習データを前記自律走行モードのマッチングにおける不適切な学習データであると判定する判定部と、を備える
    学習適否判定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023204105A1 (ja) * 2022-04-21 2023-10-26 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 信号処理装置、信号処理方法、データ製造方法

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