JP2016080310A - 冷却システム - Google Patents
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Abstract
【課題】冷凍機の排熱を放熱用液媒体に放熱させる冷却システムにおいて、冷却効果を向上させる。【解決手段】吸着式の冷凍機2と、冷凍機2で生成した冷水を用いて送風機7の送風空気を冷却する冷房用熱交換器3と、排熱源の排熱を回収して冷凍機2に供給する温水を生成する排熱回収器4と、冷凍機2の排熱を放熱させる第1冷却水と冷却塔で冷却された第2冷却水とを熱交換させる放熱用熱交換器5とを備える空調システム1において、第2冷却水が流れる吸放熱用熱交換器6を冷房用熱交換器3の空気流れ上流側に配置する。これにより、送風空気を冷房用熱交換器3で冷却する前に、冷却塔で放熱された第2冷却水によってプレ冷却する。【選択図】図1
Description
本発明は、冷却システムに関するものである。
特許文献1に、熱駆動式の冷凍機が記載されている。また、特許文献1には、この冷凍機の放熱方式の一例として、冷凍機の排熱を冷却水(放熱用液媒体)に放熱させる水冷方式が記載されている。
また、一般的に、熱駆動式の冷凍機は、工場等で発生する排熱を利用できるので、工場等での冷却対象物の冷却やスポット空調(クーラー)に用いられる。
ところで、熱駆動式かつ水冷方式の冷凍機を備える空調システムを、工場等の高温環境下で使用する場合、空調システムの空気吸込口から高温環境の空気を吸い込み、吸い込んだ空気を冷却して空気吹出口から吹き出す構成が採用される。
しかし、この場合、高温の空気を吸い込むので、吹出空気温度が高くなり、冷房感が十分に得られないという問題が生じる。例えば、工場の天井部に吊り下げる等によって、空調環境の高所に空調システムを設置する場合では、低所に空調システムを設置する場合に比べ、空気吸込口から吸い込む空気の温度が高いことから、このような問題が顕著となる。このため、吹出空気温度を効率良く低下できる技術が求められる。
なお、このような問題は、冷凍機によって空気を冷却する空調システムに限らず、冷却対象物の冷却に用いられる冷却液を冷凍機によって冷却する冷却システムにおいても同様に生じる。また、このような問題は、熱駆動式の冷凍機を備える冷却システムに限らず、熱駆動式以外の冷凍機、例えば、蒸気圧縮式の冷凍機を備える冷却システムにおいても同様に生じる。
本発明は上記点に鑑みて、冷凍機の排熱を放熱用液媒体に放熱させる冷却システムにおいて、冷却効果を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
冷媒を蒸発させて吸熱させる冷凍機(2)と、
冷凍機の放熱に利用される放熱用液媒体が流れる放熱用液媒体回路(C3、C4)と、
冷媒の吸熱作用により、被冷却流体を冷却する冷却器(3)と、
冷却器の被冷却流体流れ上流側に配置され、放熱用液媒体回路の放熱用液媒体と被冷却流体との熱交換により、被冷却流体を冷却する補助熱交換器(6)とを備えことを特徴としている。
冷媒を蒸発させて吸熱させる冷凍機(2)と、
冷凍機の放熱に利用される放熱用液媒体が流れる放熱用液媒体回路(C3、C4)と、
冷媒の吸熱作用により、被冷却流体を冷却する冷却器(3)と、
冷却器の被冷却流体流れ上流側に配置され、放熱用液媒体回路の放熱用液媒体と被冷却流体との熱交換により、被冷却流体を冷却する補助熱交換器(6)とを備えことを特徴としている。
これによれば、被冷却流体を冷却器で冷却する前に、放熱用液媒体によってプレ冷却するので、被冷却流体を冷却器のみで冷却する場合と比較して、冷却器流出の被冷却流体の温度を低くでき、冷却システムの冷却効果を向上させることができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、
冷凍機は、熱駆動式の冷凍機であり、
冷凍機を加熱するための加熱用液媒体が流れる加熱用液媒体回路(C2)を備え、
加熱用液媒体回路は、排熱源からの排熱によって加熱用液媒体を加熱する排熱回収器(4)と、排熱回収器と冷凍機との間を加熱用液媒体が循環する加熱用液媒体の循環流路(20)と、加熱用液媒体の流れを形成する第1ポンプ(21)とを有して構成され、
放熱用液媒体回路は、冷凍機の冷媒を冷却する第1冷却用液媒体と第2冷却用液媒体とを熱交換させて、第1冷却用液媒体から第2冷却用液媒体へ放熱させる放熱用熱交換器(5)と、冷凍機と放熱用熱交換器との間を第1冷却用液媒体が循環する第1冷却用液媒体の循環流路(30)と、第1冷却用液媒体の流れを形成する第2ポンプ(31)と、第2冷却用液媒体が補助熱交換器、放熱用熱交換器の順に流れる第2冷却用液媒体の流路(40)とを有して構成されていることを特徴としている。
冷凍機は、熱駆動式の冷凍機であり、
冷凍機を加熱するための加熱用液媒体が流れる加熱用液媒体回路(C2)を備え、
加熱用液媒体回路は、排熱源からの排熱によって加熱用液媒体を加熱する排熱回収器(4)と、排熱回収器と冷凍機との間を加熱用液媒体が循環する加熱用液媒体の循環流路(20)と、加熱用液媒体の流れを形成する第1ポンプ(21)とを有して構成され、
放熱用液媒体回路は、冷凍機の冷媒を冷却する第1冷却用液媒体と第2冷却用液媒体とを熱交換させて、第1冷却用液媒体から第2冷却用液媒体へ放熱させる放熱用熱交換器(5)と、冷凍機と放熱用熱交換器との間を第1冷却用液媒体が循環する第1冷却用液媒体の循環流路(30)と、第1冷却用液媒体の流れを形成する第2ポンプ(31)と、第2冷却用液媒体が補助熱交換器、放熱用熱交換器の順に流れる第2冷却用液媒体の流路(40)とを有して構成されていることを特徴としている。
請求項1に記載の発明においては、例えば、請求項2に記載のように、補助熱交換器で被冷却流体と熱交換した後の第2冷却用液媒体が、放熱用熱交換器で第1冷却用液媒体と熱交換する構成を採用できる。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、
排熱回収器から流出の液媒体を、冷凍機を迂回させて、第1冷却用液媒体の循環回路における冷凍機の下流側かつ放熱用熱交換器の上流側に導く第1バイパス流路(22)と、
加熱用液媒体の循環流路と第1バイパス流路とを切り替える第1流路切替手段(23)と、
放熱用熱交換器から流出の液媒体を、冷凍機を迂回させて、加熱用液媒体の循環回路における冷凍機の下流側かつ排熱回収器の上流側に導く第2バイパス流路(32)と、
第1冷却用液媒体の循環流路と第2バイパス流路とを切り替える第2流路切替手段(33)とを備えることを特徴としている。
排熱回収器から流出の液媒体を、冷凍機を迂回させて、第1冷却用液媒体の循環回路における冷凍機の下流側かつ放熱用熱交換器の上流側に導く第1バイパス流路(22)と、
加熱用液媒体の循環流路と第1バイパス流路とを切り替える第1流路切替手段(23)と、
放熱用熱交換器から流出の液媒体を、冷凍機を迂回させて、加熱用液媒体の循環回路における冷凍機の下流側かつ排熱回収器の上流側に導く第2バイパス流路(32)と、
第1冷却用液媒体の循環流路と第2バイパス流路とを切り替える第2流路切替手段(33)とを備えることを特徴としている。
これによれば、冷凍機の運転時に、第1、第2流路切替手段によって、加熱用液媒体が加熱用液媒体の循環流路を流れるとともに、第1冷却用液媒体が第1冷却用液媒体の循環流路を流れるようにすることで、排熱回収器で回収された排熱を第2冷却用液媒体へ放熱することができる。
一方、冷凍機の停止時に、第1、第2流路切替手段によって、液媒体が第1バイパス流路を流れるとともに、液媒体が第2バイパス流路を流れるようにすることで、排熱回収器で回収された排熱を第2冷却用液媒体へ放熱することができる。
よって、この冷却システムによれば、冷凍機の運転時と停止時にかかわらず、排熱回収器で回収された排熱を放熱することができる。
請求項5に記載の発明では、請求項3または4に記載の発明において、
第2冷却用液媒体の流路は、第2冷却用液媒体を放熱させる放熱設備(9)と放熱用熱交換器との間を、第2冷却用液媒体が循環するように、放熱設備と接続されており、
さらに、放熱用熱交換器から流出の第2冷却用液媒体を、放熱設備を迂回させて、補助熱交換器に導く第3バイパス流路(42)と、
放熱用熱交換器から流出の第2冷却用液媒体が放熱設備との間を循環する流路と、第3バイパス流路とを切り替える第3流路切替手段(43、44)を備えることを特徴としている。
第2冷却用液媒体の流路は、第2冷却用液媒体を放熱させる放熱設備(9)と放熱用熱交換器との間を、第2冷却用液媒体が循環するように、放熱設備と接続されており、
さらに、放熱用熱交換器から流出の第2冷却用液媒体を、放熱設備を迂回させて、補助熱交換器に導く第3バイパス流路(42)と、
放熱用熱交換器から流出の第2冷却用液媒体が放熱設備との間を循環する流路と、第3バイパス流路とを切り替える第3流路切替手段(43、44)を備えることを特徴としている。
これによれば、冷凍機の停止時であって、放熱設備の停止時に、第3流路切替手段によって、放熱用熱交換器から流出の第2冷却用液媒体を、放熱設備を迂回させて、補助熱交換器に流入させるようにすることで、放熱設備の停止時であっても、排熱回収器で回収された排熱を補助熱交換器にて放熱することができる。
また、請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の発明において、
第1流路切替手段として、第1バイパス流路に設けられた第1二方弁(51)と、加熱用液媒体の循環流路のうち第1バイパス流路との分岐点から冷凍機へ向かって加熱用液媒体が流れる流路に設けられた第2二方弁(52)とを用い、
第2流路切替手段として、第2バイパス流路に設けられた第3二方弁(53)と、第1冷却用液媒体の循環流路のうち第2バイパス流路との分岐点から冷凍機へ向かって第1冷却用液媒体が流れる流路に設けられた第4二方弁(54)とを用い、
第3流路切替手段として、第3バイパス流路に設けられた第5二方弁(55)と、第2冷却用液媒体の流路のうち第3バイパス流路の分岐点から放熱設備へ向かって第2冷却用液媒体が流れる流路に設けられた第6二方弁(56)と、第2冷却用液媒体の流路のうち放熱設備から第3バイパス流路の合流点へ向かって第2冷却用液媒体が流れる流路に設けられた第7二方弁(57)とを用い、
第1、第3、第5二方弁(51、53、55)は、通電時に閉弁となり、非通電時に開弁となるとともに、第2、第4、第6、第7二方弁(52、54、56、57)は、通電時に開弁となり、非通電時に閉弁となるものであることを特徴としている。
第1流路切替手段として、第1バイパス流路に設けられた第1二方弁(51)と、加熱用液媒体の循環流路のうち第1バイパス流路との分岐点から冷凍機へ向かって加熱用液媒体が流れる流路に設けられた第2二方弁(52)とを用い、
第2流路切替手段として、第2バイパス流路に設けられた第3二方弁(53)と、第1冷却用液媒体の循環流路のうち第2バイパス流路との分岐点から冷凍機へ向かって第1冷却用液媒体が流れる流路に設けられた第4二方弁(54)とを用い、
第3流路切替手段として、第3バイパス流路に設けられた第5二方弁(55)と、第2冷却用液媒体の流路のうち第3バイパス流路の分岐点から放熱設備へ向かって第2冷却用液媒体が流れる流路に設けられた第6二方弁(56)と、第2冷却用液媒体の流路のうち放熱設備から第3バイパス流路の合流点へ向かって第2冷却用液媒体が流れる流路に設けられた第7二方弁(57)とを用い、
第1、第3、第5二方弁(51、53、55)は、通電時に閉弁となり、非通電時に開弁となるとともに、第2、第4、第6、第7二方弁(52、54、56、57)は、通電時に開弁となり、非通電時に閉弁となるものであることを特徴としている。
これによれば、停電時であっても、加熱用液冷媒を冷凍機を迂回させて放熱用熱交換器に流入させるとともに、第2冷却用液媒体を放熱設備を迂回させて補助熱交換器に流入させる放熱回路を構成できる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本実施形態では、工場内の作業員に対して冷風を供給する空調システムを説明する。
本実施形態では、工場内の作業員に対して冷風を供給する空調システムを説明する。
図1に示すように、本実施形態の空調システム1は、冷凍機2、冷房用熱交換器3、排熱回収器4、放熱用熱交換器5、吸放熱用熱交換器6、送風機7等を備えている。これらの空調システム1の構成機器は、1つの筐体1aに収容されて、ユニット化(一体化)されており、ユニット化された状態で、工場内の天井に吊り下げられる。
冷凍機2は、冷媒の吸熱および放熱を行う冷凍サイクルを備える機械である。本実施形態では、冷凍機2として、熱駆動式である吸着式の冷凍機を用いている。熱駆動式の冷凍機は、各種熱源から冷房能力の出力が可能である。本実施形態では、工業炉の排熱を冷凍機2の熱源としている。
冷凍機2は、温水が流入する温水入口2Aと、温水が流出する温水出口2Bと、冷却水(第1冷却水)が流入する冷却水入口2Cと、冷却水(第1冷却水)が流出する冷却水出口2Dと、冷水が流入する冷水入口2Eと、冷水が流出する冷水出口2Fとを備えている。冷凍機2は、冷房用熱交換器3、排熱回収器4、放熱用熱交換器5と配管を介して接続されている。なお、冷凍機2の構成の説明については後述する。
冷房用熱交換器3は、冷凍機2の冷媒の吸熱作用により、被冷却流体である送風空気を冷却する冷却器である。より詳細には、冷房用熱交換器3は、送風機7によって形成される送風空気が流れるダクト8に設置され、冷凍機2の蒸発器で冷媒の吸熱作用により冷却された冷水と送風空気とを熱交換させて、送風空気を冷却する熱交換器である。
本実施形態の空調システム1には、冷房用熱交換器3と冷凍機2との間を冷水が循環する冷水回路C1が形成されている。この冷水回路C1は、冷凍機2と、冷房用熱交換器3と、冷凍機2と冷房用熱交換器3との間を冷水が循環する冷水流路10と、冷水を圧送して冷水の流れを形成する電動の冷水ポンプ11とを有して構成されている。
排熱回収器4は、排熱源の排熱を回収する熱交換器であり、排熱源からの排熱によって加熱用液媒体としての水を加熱するものである。排熱回収器4は、排熱源としての工業炉から排出された排ガスが流れる排ガス用ダクト4aに設置され、排ガスと水との熱交換により、温水を生成する。
本実施形態の空調システム1には、排熱回収器4と冷凍機2との間を温水が循環する温水回路C2が形成されている。この温水は、冷凍機2を加熱するための加熱用液媒体である。温水回路C2は、冷凍機2と、排熱回収器4と、冷凍機2と排熱回収器4との間を温水が循環する温水の循環流路20と、温水を圧送して温水の流れを形成する電動の温水ポンプ21とを有して構成されている。温水ポンプ21は、温水の循環流路20のうち冷凍機2から排熱回収器4に向かって温水が流れる流路20aに設けられている。
放熱用熱交換器5は、冷凍機2の冷媒を冷却する第1冷却用液媒体としての第1冷却水と冷却塔で冷却される第2冷却用液媒体としての第2冷却水とを熱交換させて、冷凍機2の排熱を第2冷却水へ放熱させる熱交換器である。
本実施形態の空調システム1には、放熱用熱交換器5と冷凍機2との間を第1冷却水が循環する第1冷却水回路C3が形成されている。第1冷却水回路C3は、冷凍機2と、放熱用熱交換器5と、放熱用熱交換器5と冷凍機2との間を第1冷却水が循環する第1冷却水の循環流路30と、第1冷却水を圧送して第1冷却水の流れを形成する電動の第1冷却水ポンプ31とを有して構成されている。
第1冷却水ポンプ31は、第1冷却水の循環流路30のうち冷凍機2から放熱用熱交換器5に向かって第1冷却水が流れる流路30aに設けられている。
また、本実施形態の空調システム1には、空調システム1の第2冷却水入口から、放熱用熱交換器5を通過して、空調システム1の第2冷却水出口まで第2冷却水が流れる第2冷却水回路C4が形成されている。空調システム1の第2冷却水入口および第2冷却水出口は、冷却塔と接続されている。このため、第2冷却水は、放熱用熱交換器5と冷却塔との間を循環する。
第2冷却水回路C4は、放熱用熱交換器5と、空調システム1の第2冷却水入口および第2冷却水出口と放熱用熱交換器5との間を第2冷却水が流れる第2冷却水流路40と、第2冷却水を圧送して第2冷却水の流れを補助的に形成する電動の第2冷却水ポンプ41と、第2冷却水と送風空気との間の熱交換により、送風空気を冷却する吸放熱用熱交換器6を有して構成されている。
冷却塔は、工場内の各機器の熱を放熱するための放熱設備であり、工場外(室外)に配置されている。冷却塔は、第2冷却水と外気とを熱交換して、第2冷却水を冷却する熱交換器や送風機を備えている。また、図示しないが、空調システム1と冷却塔との間には、第2冷却水を圧送して第2冷却水の流れを主体的に形成する放熱設備用の冷却水ポンプが、空調システム1とは別に設けられている。なお、放熱設備には、冷却塔や冷却水ポンプが含まれる。
吸放熱用熱交換器6は、放熱用熱交換器5の第2冷却水流れ上流側であって、冷房用熱交換器3の空気流れ上流側に配置されている。吸放熱用熱交換器6は、後述するように、冷房用熱交換器3で冷却される送風空気を事前に冷却する(プレ冷却)する補助熱交換器である。
第2冷却水回路C4には、放熱用熱交換器5から流出の第2冷却水を、冷却塔を迂回させて、吸放熱用熱交換器6に導くためのバイパス流路42と、放熱用熱交換器5から流出の第2冷却水がバイパス流路42に流れるように、第2冷却水の流路を切り替える2つの電動の三方弁43、44とが設けられている。この三方弁43、44が、本発明の第3流路切替手段に対応している。
第2冷却水ポンプ41は、2つの三方弁43、44と吸放熱用熱交換器6との間の流路40aに配置されている。
本実施形態では、第1冷却水回路C3と第2冷却水回路C4とによって、冷凍機2の冷媒等を放熱させるための放熱用液媒体が流れる放熱用液媒体回路が構成されている。また、本実施形態では、冷水回路C1の冷水、温水回路C2の温水、および、第1冷却水回路C3の第1冷却水として、水にエチレングリコール等の不凍液を混合した水溶液が用いられ、第2冷却水回路C4の第2冷却水として真水が用いられている。なお、冷水、温水、第1冷却水および第2冷却水として他の液媒体を用いてもよい。
さらに、本実施形態の空調システム1は、排熱回収器4から流出の温水を、冷凍機2を迂回させて、第1冷却水回路C3における冷凍機2の冷却水流れ下流側かつ放熱用熱交換器5の第1冷却水流れ上流側に導く第1バイパス流路22と、温水の循環流路20と第1バイパス流路22の分岐点に設けられた電動の第1三方弁23とを備えている。この第1三方弁23は、排熱回収器4から流出した温水が流れる流路として、温水の循環流路20と第1バイパス流路22を切り替える流路切替手段であり、本発明の第1流路切替手段に対応している。
同様に、本実施形態の空調システム1は、放熱用熱交換器5から流出した放熱後の第1冷却水を、冷凍機2を迂回させて、温水の循環流路20における冷凍機2の下流側かつ排熱回収器4の上流側に導く第2バイパス流路32と、第1冷却水の循環流路30と第2バイパス流路32の分岐点に設けられた電動の第2三方弁33とを備えている。この第2三方弁33は、放熱用熱交換器5から流出した第1冷却水が流れる流路として、第1冷却水の循環流路30と第2バイパス流路32とを切り替える流路切替手段であり、本発明の第2流路切替手段に対応している。
本実施形態の空調システム1は、各種電動機器7、11、21、23、31、33、41、43、44の作動を制御する制御装置50を備えている。
次に、冷凍機2の構成について説明する。本実施形態の冷凍機2は、特許文献1に記載の冷凍機2と同じであるので、以下では、冷凍機2の構成を簡略化して説明する。
図2に示すように、本実施形態の冷凍機2は、第1、第2吸着器201、202と、凝縮器203と、蒸発器204とが、配管211、212、213、214、215、216、218によって順次環状に接続されて構成され、冷媒を循環させる吸着式冷凍サイクルを備えている。本実施形態では、冷媒として水を用いている。
第1、第2吸着器201、202は、冷却されると気体状態の冷媒(冷媒蒸気)を吸着し、加熱されると吸着していた冷媒を脱離する固形の吸着材が充填された第1、第2吸着コア201a、202aをそれぞれ収容している。
第1、第2吸着器201、202は、温水回路C2の温水によって加熱されるとともに、第1冷却水回路C3の冷却水によって冷却されるように構成されている。具体的には、第1、第2吸着器201、202は、電動の第1四方弁227を介して、温水入口2Aに連なる温水導入管231および冷却水入口2Cに連なる冷却水導入管232と接続されている。また、第1、第2吸着器201、202は、電動の第2四方弁228を介して、温水出口2Bに連なる温水導出管233および冷却水出口2Dに連なる冷却水導出管234と接続されている。
温水導入管231は、温水入口2Aから流入した温水を第1、第2吸着器201、202に導く配管である。温水導出管233は、第1、第2吸着器201、202から流出した温水を温水出口2Bへ導く配管である。冷却水導入管232は、冷却水入口2Cから流入した冷却水を第1、第2吸着器201、202に導く配管である。冷却水導出管234は、第1、第2吸着器201、202から流出した冷却水を冷却水出口2Dへ導く配管である。
第1四方弁227および第2四方弁228は、制御装置50によってその作動が制御される。第1四方弁227および第2四方弁228は、温水回路C2の温水を第1吸着器201に供給するとともに、第1冷却水回路C3の第1冷却水を第2吸着器202に供給する第1状態と、温水回路C2の温水を第2吸着器202に供給するとともに、第1冷却水回路C3の第1冷却水を第1吸着器201に供給する第2状態とを切り替える供給状態切替手段である。
第1四方弁227および第2四方弁228の開弁方向が図中の破線方向のときが第1状態であり、温水入口2Aから流入した温水が、第1吸着器201を流れて、温水出口2Bから流出し、冷却水入口2Cから流入した冷却水が、第2吸着器202を流れて、冷却水出口2Dから流出する。一方、第1四方弁227および第2四方弁228の開弁方向が図中の実線方向のときが第2状態であり、温水入口2Aから流入した温水が、第2吸着器202を流れて、温水出口2Bから流出し、冷却水入口2Cから流入した冷却水が、第1吸着器201を流れて、冷却水出口2Dから流出する。
凝縮器203は、第1、第2吸着コア201a、202aの吸着材から脱離した冷媒蒸気を冷却することによって、冷媒蒸気を凝縮して液化させるものである。
凝縮器203は、第1冷却水と冷媒蒸気とを熱交換させるための熱交換チューブ225を有している。この熱交換チューブ225は、一端側が冷凍機2の冷却水入口2Cに接続されており、他端側が冷凍機2の冷却水出口2Dに接続されている。これにより、凝縮器203の内部を第1冷却水が流れることで、冷媒蒸気が冷却されて凝縮し、液冷媒となる。この液冷媒は、蒸発器204に流入する。
本実施形態では、凝縮器203の熱交換チューブ225は、冷却水導入管232および冷却水導出管234と並列に、冷却水入口2Cおよび冷却水出口2Dと接続されている。なお、凝縮器203の熱交換チューブ225は、冷却水導入管232および冷却水導出管234と直列に、冷却水入口2Cおよび冷却水出口2Dと接続されていてもよい。
蒸発器204は、第1、第2吸着コア201a、202aの吸着材が冷媒蒸気を吸着することにより、液体状態の冷媒(液冷媒)を蒸発させるものであり、冷媒が蒸発して気化した時の蒸発潜熱、すなわち、冷媒の吸熱作用により冷凍能力(冷却能力)を発揮する。
蒸発器204は、冷水(冷水となる液媒体)と冷媒とを熱交換させるための熱交換チューブ226を有している。この熱交換チューブ226は、一端側が冷凍機2の冷水入口2Eに接続されており、他端側が冷凍機2の冷水出口2Fに接続されている。これにより、液冷媒が蒸発するときに、蒸発器204の内部を流れる液媒体から熱を奪うことで、冷水が生成される。
なお、配管211、212、213、214には、それぞれ、蒸気用バルブ(逆止弁)221、222、223、224が設けられている。蒸気用バルブ(逆止弁)221、222、223、224によって、第1、第2吸着器201、202における冷媒の流出入が制御される。
このような構成の冷凍機2は、次のように作動する。冷凍サイクル内は、不凝縮ガスが排出されており、冷凍サイクル内部に充填された冷媒の飽和蒸気圧になっている。
冷凍機2の通常作動時では、温水入口2Aから温水が流入し、冷却水入口2Cから冷却水が流入する状態とされる。そして、制御装置50は、第1四方弁227および第2四方弁228を制御して、第1状態と第2状態を所定時間毎に切り替える。これにより、第1、第2吸着コア201a、202aのうちの一方の吸着コアに、温水が供給されて、吸着コアが加熱される。このため、吸着コアの吸着材が吸着していた冷媒が脱離し、蒸気(冷媒蒸気)として放出する。
放出された蒸気は、逆止弁222または逆止弁224の開閉によって凝縮器203へ供給され、凝縮器203内で冷却水と熱交換して冷却される。蒸気冷媒は、凝縮し、液冷媒となって蒸発器204へ戻る。
一方、蒸気を放出した吸着コアは、冷却水によって冷却されると、周りの蒸気を吸着し、それにより蒸発器204内の液冷媒が蒸発し、その蒸発時に内部を流れる液媒体から熱を奪い冷凍能力を発揮する。これにより、冷水が生成される。なお、このとき、逆止弁221または逆止弁223が開閉される。
また、冷凍機2は、冷凍機2の作動停止時に冷凍サイクル内の冷媒を回収する冷媒タンク205と、この冷媒タンク205内へ冷媒を戻す際に開弁する電磁開閉弁206および電磁均圧弁207とを備えている。冷媒タンク205の内部には、冷凍サイクルへ冷媒を戻す際に冷媒タンク205の内部を加熱する電気ヒータ208が設置されている。電磁開閉弁206は、凝縮器203と冷媒タンク205とを接続する配管241に設けられている。電磁均圧弁207は、冷媒タンク205内の気相空間と蒸発器204内の気相空間とを連通する配管242に設けられている。電磁開閉弁206、電磁均圧弁207および電気ヒータ208は、それらの作動が制御装置50によって制御される。
冷凍機2の作動停止時では、2つの第1、第2吸着コア201a、202aの吸着材から冷媒を脱離させた後、電磁開閉弁206および電磁均圧弁207を開弁する。これにより、吸着材から脱離して冷凍サイクル内に存在する冷媒が供給配管218に集合し、配管241を通って冷媒タンク205に流れ込む。
これにより、冷凍サイクル内の冷媒が冷媒タンク205に回収されるので、冷凍機2の作動停止中に冷凍サイクル内の冷媒を冷媒タンク205に保管することが可能となる。このため、冷凍機2の作動停止中に、冷凍機2の内部機器の温度が外側の温度よりも低くなった場合、冷凍サイクル内部に冷媒(水)が存在すると、冷凍サイクル内部に結露が生じるところ、冷凍サイクル内部に冷媒が存在しないので、冷凍サイクル内部の結露を防止することができる。
また、冷凍機2の作動停止時では、制御装置50は、電磁開閉弁206を開弁し、且つ電磁均圧弁207を閉弁すると共に、電気ヒータ208をONする。これにより、冷媒充填制御が実行され、冷媒タンク205内の圧力が蒸発器204内の圧力よりも高くなる。このように冷媒タンク205内の圧力が蒸発器204内の圧力よりも高くなると、冷媒タンク205内の液冷媒が、配管241を経て供給配管218に押し出されて、蒸発器204内へ流れ込む。 これにより、冷媒タンク205内の液冷媒が、冷媒タンク205よりも圧力の低い蒸発器204内に戻されるため、冷媒タンク205内に冷媒が残留することなく、冷媒タンク205内の冷媒を冷凍サイクルに充填することができる。
上記した構成の本実施形態の空調システム1は、冷凍機2を作動させて冷房する冷房運転(図1)、排熱回収器4で回収した排熱を放熱させる第1放熱運転(図4)および第2放熱運転(図5)を行うことができる。第1放熱運転は、冷凍機2の停止時、かつ、放熱設備の稼働時に行う放熱運転であり、第2放熱運転は、冷凍機2の停止時、かつ、放熱設備の停止時に行う放熱運転である。
[冷房運転]
冷房運転時では、空調システム1は、図1に示す回路構成とされる。
冷房運転時では、空調システム1は、図1に示す回路構成とされる。
すなわち、制御装置50は、温水回路C2の温水流路20を温水が循環するように、温水回路C2の三方弁23を第1開口部23aと第2開口部23bが連通した状態とし、温水ポンプ21を作動させる。これにより、排熱回収器4で生成した温水が、冷凍機2に流入して冷凍機2内で放熱した後、排熱回収器4に戻る。
また、制御装置50は、第1冷却水回路C3の第1冷却水流路30を第1冷却水が循環するように、第1冷却水回路C3の三方弁33を第1開口部33aと第2開口部33bが連通した状態とし、第1冷却水ポンプ31を作動させる。これにより、冷凍機2の排熱を回収した第1冷却水が、放熱用熱交換器5に流入して放熱用熱交換器5で放熱した後、冷凍機2に戻る。
また、制御装置50は、第2冷却水回路C4の第2冷却水流路40を第2冷却水が循環するように、三方弁43、44のそれぞれを第1開口部43a、44aと第2開口部43b、44bが連通した状態とし、第2冷却水ポンプ41を作動させる。これにより、冷却塔からの第2冷却水が、三方弁44を通過して吸放熱用熱交換器6に流入した後、放熱用熱交換器5に流入する。放熱用熱交換器5に流入した第2冷却水は、第1冷却水と熱交換して、冷凍機2の排熱を回収した後、三方弁43を通過して冷却塔へ流れ、冷却塔で放熱される。このとき、第2冷却水ポンプ41の作動によって、放熱用熱交換器5に流入する第2冷却水の流量が確保される。
このように、冷房運転時では、温水回路C2を温水が循環するように、温水回路C2の三方弁23を切り替え、第1冷却水回路C3を第1冷却水が循環するように、第1冷却水回路C3の三方弁33を切り替えることで、排熱回収器4で回収された排熱を、第2冷却水へ放熱(放出)し、さらに、その熱を冷却塔で放熱(放出)することができる。
また、制御装置50は、冷凍機2の作動のために、上述の通り、第1四方弁227および第2四方弁228を制御して、第1状態と第2状態を所定時間毎に切り替える。これにより、冷凍機2を駆動させて、蒸発器204での冷媒との熱交換により、冷水回路C1の冷水を冷却する。
また、制御装置50は、冷水回路C1の冷水ポンプ11を作動させ、送風機7を作動させる。これにより、冷水回路C1の冷水流路10を冷水が循環する。また、送風機7によって、空気吸込口8aから空気が吸い込まれ、吸い込まれた空気がダクト8内を吸放熱用熱交換器6、冷房用熱交換器3の順に流れる。このため、送風機7からの送風空気は、吸放熱用熱交換器6で第2冷却水と熱交換して冷却された後、冷房用熱交換器3で冷水と熱交換して冷却される。このようにして冷却された送風空気(冷風)が、空調システムの空気吹出口8bから吹き出される。
ここで、本実施形態の空調システム1と、図3に示す比較例1の空調システムJ1とを比較する。比較例1の空調システムJ1は、本実施形態の空調システム1に対して、吸放熱用熱交換器6等を省略したものである。
上記発明が解決しようとする課題の欄での説明の通り、本実施形態のように、高温の空調環境の高所に空調システムを設置する場合、空調環境の低所に空調システムを設置する場合に比べ、空調システムの空気吸込口に高温の空気が吸い込まれる。
このため、比較例1の空調システムJ1を、高温の空調環境の高所に設置した場合では、空調システムJ1の空気吹出口からの吹出空気温度が高くなり、冷房感が十分に得られないという問題が生じてしまう。
そこで、本実施形態では、この問題を解決するために、吸放熱用熱交換器6を冷房用熱交換器3の空気流れ上流側に配置している。これによれば、送風空気を冷房用熱交換器3で冷却する前に、冷却塔で放熱された第2冷却水によってプレ冷却するので、比較例1のように、送風空気を冷房用熱交換器3のみで冷却する場合と比較して、空調システム1の空気吹出口からの吹出空気温度を低くでき、空調システム1の冷却効果を向上させることができる。
本実施形態では、下記の理由により、冷却塔で放熱された第2冷却流体を、放熱用熱交換器5に流入する前に、吸放熱用熱交換器6に流すことが可能である。
高温の空調環境下での冷房運転時では、冷却塔で外気との熱交換により放熱される第2冷却水の温度の方が、空調システムの空気吸込口に吸い込まれる吸込空気の温度よりも低い。例えば、吸込空気温度が40℃に対して、外気温度が35℃、相対湿度が60%のとき、放熱後の第2冷却水温度は31℃である。
冷凍機2の冷房能力は、冷凍機2に供給される熱量によって決まる。すなわち、排熱回収量が排熱回収器4の能力で決まっているので、その熱量により出力できる冷凍機2の冷房能力の上限も決まってくる。このため、第2冷却水の温度を低下させても、冷凍機2の冷房能力が向上する効果は少なく、吹出空気の温度低下は小さい。
一方、本実施形態では、冷凍機2の吸着材として、相対湿度と水分吸着量との関係において、所定の湿度範囲内では水分吸着量の変化が急であり(変化の割合が大きく)、その湿度範囲よりも低湿度側や高湿度側の湿度域では水分吸着量の変化が緩やかな(変化の割合が小さい)特性を有する吸着材を用いている。なお、低湿度側の湿度域が、第1冷却水の温度域に対応する。このような吸着材としては、例えば、三菱樹脂株式会社製のゼオライト系吸着材のAQSOA−Z02が挙げられる。このため、本実施形態の冷凍機2は、第2冷却水側の温度が上昇しても、冷房性能が低下する割合が少ないという特性を有している。したがって、吸放熱用熱交換器6で第2冷却水と送風空気との熱交換により、第2冷却水側の温度が上昇しても、冷凍機2の冷房能力への影響は小さい。
この理由により、本実施形態では、第2冷却水を、放熱用熱交換器5に流入させる前に、冷房用熱交換器3の上流に配置した吸放熱用熱交換器6に流すことができる。そして、本実施形態によれば、第2冷却水で送風空気の粗熱を取った後、冷凍機2で生成した冷水で送風空気を冷却しているので、冷凍機2の冷房能力を最大限有効に利用することが可能となる。
[冷房運転起動時]
冷房運転起動時(冷凍機2の作動開始時)では、制御装置50は、吸着材の結露を防止するために、第1四方弁227と第2四方弁228の一方を一定時間逆位相とする。すなわち、第1四方弁227と第2四方弁228の一方の開弁方向を、冷凍機2の作動開始後の通常作動時の開弁方向に対して一定時間逆向きとする。これにより、温水回路C2(温水の循環流路20)と第1冷却水回路C3(第1冷却水の循環流路30)とを連通させる第3状態に切り替える。
冷房運転起動時(冷凍機2の作動開始時)では、制御装置50は、吸着材の結露を防止するために、第1四方弁227と第2四方弁228の一方を一定時間逆位相とする。すなわち、第1四方弁227と第2四方弁228の一方の開弁方向を、冷凍機2の作動開始後の通常作動時の開弁方向に対して一定時間逆向きとする。これにより、温水回路C2(温水の循環流路20)と第1冷却水回路C3(第1冷却水の循環流路30)とを連通させる第3状態に切り替える。
例えば、第1四方弁227の開弁方向を実線方向とし、第2四方弁228の開弁方向を破線位置とする。これにより、温水回路2Cの温水が温水入口2Aから第2吸着器202に流れた後、冷却水出口2Dから第1冷却水回路C3に流入する。このため、温水が第1冷却水回路C3に流入し、第1冷却水温度が上昇する。そして、第1冷却水回路C3の冷却水が冷却水入口2Cから第1吸着器201に流れた後、温水出口2Bから温水回路C2に流入する。
ここで、冷凍機2の作動開始時に、冷凍機2に流入する第1冷却水の温度が、蒸発器204内の冷水の温度よりも低いと、吸着材に水蒸気が吸着するよりも、吸着材の表面で水蒸気が凝縮する方が早くなるため、吸着材の表面に結露が生じる。吸着材の表面に結露水が存在すると、吸着材が劣化してしまうので、吸着材の結露防止が必要となる。
特許文献1に記載の冷凍機は、吸着材の水分付着による劣化を防止するために、冷凍機の作動停止時に冷媒を回収するようにしているが、冷凍機の作動開始時に冷媒を充填する際に、上記理由による吸着材の結露を防止するために、吸着材温度と冷媒温度とを温度センサで検出し、吸着材温度が冷媒温度よりも高いときに、冷媒の充填を行うようにする必要がある。
これに対して、本実施形態によれば、冷凍機2の作動開始時に、流路切替手段である第1四方弁227と第2四方弁228を、温水回路C2と第1冷却水回路C3とを連通させる第3状態に切り替えることにより、第1冷却水温度を上昇させるので、冷凍機2の作動開始時に発生する吸着材の結露を未然に防止することが可能となる。よって、本実施形態によれば、冷凍機2の作動開始時に、吸着材温度が冷媒温度よりも高いか否かを判定するために用いる温度センサや、ソフトウェアを不要にできる。
[第1放熱運転]
工業炉のように、排熱源が常時排熱を出し続ける場合、排熱回収器4で回収される熱が常時発生するため、冷凍機2の停止時においても、排熱回収器4で回収される熱を放熱することが必要となる。
工業炉のように、排熱源が常時排熱を出し続ける場合、排熱回収器4で回収される熱が常時発生するため、冷凍機2の停止時においても、排熱回収器4で回収される熱を放熱することが必要となる。
そこで、本実施形態の空調システム1は、冷凍機2の停止時、かつ、放熱設備の稼働時に、図4に示す回路構成とされる。すなわち、制御装置50は、温水回路C2の三方弁23を第1開口部23aと第3開口部23cが連通した状態に切り替えるとともに、第1冷却水回路C3の三方弁33を第1開口部33aと第3開口部33cが連通した状態に切り替える。さらに、制御装置50は、温水ポンプ21と第1冷却水ポンプ31を作動させる。なお、第2冷却水回路C4の作動については、冷房運転と同じである。ただし、第1放熱運転では、送風機7は停止状態とされる。
これにより、排熱回収器4から流出した温水は、第1バイパス流路22を介して、放熱用熱交換器5に流入し、第2冷却水との熱交換により、第2冷却水に放熱する。放熱した温水は、第2バイパス流路32を介して、排熱回収器4に戻る。このため、冷凍機2の停止時においても、排熱回収器4で回収される熱を、第2冷却水に放熱し、さらに、冷却塔で第2冷却水から外気に放熱することができる。
また、本実施形態では、この第1放熱運転時に、温水ポンプ21と第1冷却水ポンプ31の両方が使用可能であるので、第1放熱運転中に、温水ポンプ21と第1冷却水ポンプ31の一方が故障しても、他方の作動により、放熱を継続できる。このため、本実施形態の空調システム1は、信頼性の高いシステムであると言える。
[第2放熱運転]
放熱設備が稼働する場合では、冷凍機2の停止時であっても上記第1放熱運転により、排熱回収器4で回収される熱の継続的な放熱が可能である。
放熱設備が稼働する場合では、冷凍機2の停止時であっても上記第1放熱運転により、排熱回収器4で回収される熱の継続的な放熱が可能である。
しかし、例えば、工場全体が停電となった場合、工業炉用の非常用電源によって工業炉の運転が継続されるが、工場の外部側の放熱設備は停止してしまうため、第1放熱運転を行っても、排熱回収器4で発生する温水の放熱ができなくなる。この場合、温水温度が上昇し、沸騰等が発生して、排熱回収器4→三方弁23→第1バイパス流路22→第1冷却水ポンプ31→放熱用熱交換器5→第2バイパス流路32→温水ポンプ21→排熱回収器4の順に液媒体が流れる排熱回収回路が破錠してしまう。
そこで、冷凍機2の停止時、かつ、放熱設備の停止時であって、工業炉が排熱を出し続ける場合に、図5に示される回路構成とされる第2放熱運転を行う。この第2放熱運転では、制御装置50は、第1放熱運転と同様に、温水回路C2の三方弁23、温水ポンプ21、第2冷却水回路C4の三方弁33、第1冷却水ポンプ31の作動を制御する。さらに、制御装置50は、第2冷却水回路C4の三方弁43、44のそれぞれを第1開口部43a、44aと第3開口部43c、44cが連通した状態に切り替え、第2冷却水ポンプ41を作動させる。また、制御装置50は、送風機7を作動させる。
なお、本実施形態の空調システム1は、工場の停電時に、工場全体用の非常用電源装置を使用したり、空調システム1に備えられた非常用電源装置を使用したりすることができるようになっている。このため、工場の停電時では、制御装置50は、非常用電源装置を使用して、空調システム1の各構成部品を作動させる。なお、本実施形態では、非常用電源装置として交流電源装置を採用している。
これにより、排熱回収器4から流出した温水は、第1バイパス流路22を介して、放熱用熱交換器5に流入し、第2冷却水との熱交換により、第2冷却水に放熱する。放熱した温水は、第2バイパス流路32を介して、排熱回収器4に戻る。温水と熱交換した第2冷却水は、放熱用熱交換器5→三方弁43→バイパス流路42→三方弁44→第2冷却水ポンプ41→吸放熱用熱交換器6→放熱用熱交換器5の順に流れる。
このため、冷凍機2の停止時、かつ、放熱設備の停止時であっても、上記した回路構成とすることで、排熱回収器4で回収される熱を、第2冷却水に放熱し、さらに、吸放熱用熱交換器6で第2冷却水から送風機7による送風空気へ放熱することができる。このように、本実施形態によれば、冷凍機2の停止時、かつ、放熱設備の停止時であっても、排熱回収器4で回収される熱の放熱を継続でき、排熱回収回路の破綻を回避できる。
なお、ここでは、放熱設備の停止時に、第2放熱運転を行うことを説明したが、上記回路構成を利用することで、冬期での暖房を行うことも可能であるので、暖房時に、第2放熱運転を行うようにしてもよい。
(第2実施形態)
図6、7に示すように、本実施形態の空調システム1は、第1実施形態の空調システム1に対して、第1三方弁23、第2三方弁33、第3三方弁43、第4三方弁44を、それぞれ、第1、第2二方弁51、52、第3、第4二方弁53、54、第5〜第7二方弁55、56、57に変更したものである。
図6、7に示すように、本実施形態の空調システム1は、第1実施形態の空調システム1に対して、第1三方弁23、第2三方弁33、第3三方弁43、第4三方弁44を、それぞれ、第1、第2二方弁51、52、第3、第4二方弁53、54、第5〜第7二方弁55、56、57に変更したものである。
第1、第2二方弁51、52は、本発明の第1流路切替手段に対応するものである。第1二方弁51は、第1バイパス流路22に設けられている。第2二方弁52は、温水の循環流路20のうち第1バイパス流路22との分岐点から冷凍機2の温水入口2Aへ向かって温水が流れる流路に設けられている。
第3、第4二方弁53、54は、本発明の第2流路切替手段に対応するものである。第3二方弁53は、第2バイパス流路32に設けられている。第4二方弁54は、第1冷却水の循環流路30のうち第2バイパス流路32との分岐点から冷凍機2の冷却水入口2Cへ向かって第1冷却水が流れる流路に設けられている。
第5〜第7二方弁55、56、57は、本発明の第3流路切替手段に対応するものである。第5二方弁55は、第3バイパス流路42に設けられている。第6二方弁56は、第2冷却水流路40のうち第3バイパス流路42の分岐点から冷却塔へ向かって第2冷却水が流れる流路に設けられている。第7二方弁57は、第2冷却水流路40のうち冷却塔から第3バイパス流路42の合流点へ第2冷却水が向かって流れる流路に設けられている。
第1、第3、第5二方弁51、53、55は、通電時に閉弁となり、非通電時に開弁となる電動開閉弁(例えば、電磁開閉弁)である。一方、第2、第4、第6、第7二方弁52、54、56、57は、通電時に開弁となり、非通電時に閉弁となる電動開閉弁(例えば、電磁開閉弁)である。これらの二方弁51〜57は、制御装置50によって通電制御される。
また、本実施形態では、送風機7、温水ポンプ21、第1冷却水ポンプ31、第2冷却水ポンプ41として、直流電源で駆動するDC駆動タイプのものを用いている。さらに、本実施形態の空調システム1は、これらの電動機器7、21、31、41を停電時に駆動させるための非常用直流電源装置(例えば、非常用バッテリ)60を備えている。なお、これらの電動機器7、21、31、41と同様に、冷水ポンプ11をDC駆動タイプとしてもよい。
本実施形態の空調システム1では、冷房運転時に、制御装置50は、第1、第3、第5二方弁51、53、55および第2、第4、第6、第7二方弁52、54、56、57を通電状態とする。これにより、第1、第3、第5二方弁51、53、55が閉弁状態となり、第2、第4、第6、第7二方弁52、54、56、57が開弁状態となり、第1実施形態と同様に、図6に示す冷房運転時の回路が形成される。なお、他の電動機器の制御は第1実施形態と同じである。
また、第1放熱運転時では、制御装置50は、第1〜第4二方弁51〜54を非通電状態とし、第5〜第7二方弁55〜57を通電状態とする。これにより、第1、第3、第6、第7二方弁51、53、56、57が開弁状態となり、第2、第4、第5二方弁52、54、55が閉弁状態となり、第1実施形態と同様に、図示しない第1放熱運転時の回路が構成される。なお、他の電動機器の制御は第1実施形態と同じである。
また、工場全体が停電して空調システム1への電力供給が停止した場合、第1〜第7二方弁51〜57は非通電状態となるので、図7に示すように、温水が冷凍機2を迂回して放熱用熱交換器5に流入するとともに、放熱用熱交換器5から流出の第2冷却水が放熱設備(冷却塔)を迂回して吸放熱用熱交換器6に流入する放熱用回路を形成できる。このため、非常用バッテリ60を用いて、送風機7、温水ポンプ21、第1冷却水ポンプ31、第2冷却水ポンプ41を駆動させることで、第2放熱運転を行うことが可能である。このように、本実施形態によれば、停電時であっても一定時間は、排熱回収器4で回収される熱の放熱を確保できるバックアップシステムを構築することが可能となる。
また、本実施形態では、第1流路切替手段として、第1、第2二方弁51、52を用い、第2流路切替手段として、第3、第4二方弁53、54を用いているので、第1、第2二方弁51、52の両方を開弁状態とするとともに、第3、第4二方弁53、54の両方を開弁状態とすることも可能である。
そこで、本実施形態では、冷房運転時(冷凍機2の作動時)において、冷凍機2側で消費する熱量が変動して温水回路C2の温水温度が上昇し、温水温度が所定温度を超えた場合、制御装置50が、第1、第3二方弁51、53を通電状態から非通電状態へ切り替える。これにより、温水回路C2の温水を冷凍機2に供給しつつ、温水の一部を冷凍機2を迂回させて、第1冷却水回路C3へ流入させて、温水の熱を放熱用熱交換器5で放出させることができ、温水回路C2の温水の過度の温度上昇を防止できる。なお、温水回路C2の温水温度は、図示しない温度検出手段としての温度センサによって検出される。
そして、温水温度が所定温度よりも低下した場合、制御装置50は、第1、第3二方弁51、53を非通電状態から通電状態へ切り替える。このようにして、温水回路C2の温水温度を調整することができる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、下記のように、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、下記のように、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
(1)上記各実施形態では、第1冷却水回路C3と第2冷却水回路C4を別々に形成していたが、第1冷却水回路C3と第2冷却水回路C4を1つの冷却水回路としてもよい。すなわち、冷却塔からの冷却水が冷凍機2を流出入する構成としてもよい。この場合、この1つの冷却水回路が、冷凍機2を放熱させるための放熱用液媒体が流れる放熱用液媒体回路を構成する。
(2)上記各実施形態では、送風空気を冷却する冷却器として、蒸発器204とは別に冷房用熱交換器3を設け、冷房用熱交換器3において蒸発器204で冷媒の吸熱作用により冷却された冷水と送風空気とを熱交換させて、送風空気を冷却したが、蒸発器204を冷却器として用い、蒸発器204で冷媒の吸熱作用により送風空気を冷却してもよい。
(3)上記各実施形態では、放熱用熱交換器5と冷却塔との間を第2冷却水が循環する構成であったが、放熱用熱交換器5に第2冷却水が流出入する構成であれば、放熱用熱交換器5を第2冷却水が循環して流れる構成でなくてもよい。例えば、放熱用熱交換器5に工業用水や地下水等の第2冷却水が流出入する構成としてもよい。
(4)上記各実施形態では、第2冷却水流れに対して、放熱用熱交換器5と吸放熱用熱交換器6とが、直列に配置されていたが、並列に配置されていてもよい。この場合、例えば、冷房運転時では、冷却塔から流出した冷却水が、分岐点で分岐して、放熱用熱交換器5と吸放熱用熱交換器6のそれぞれに流入した後、合流点で合流して、冷却塔へ戻るように構成される。この場合であっても、第1実施形態と同様に、比較例1と比較して、空調システムの冷却効果を向上できる。
(5)上記各実施形態では、工場に設置される定置式の空調システムについて説明したが、定置式の空調システムの設置場所は工場以外であってもよい。
(6)上記各実施形態では、本発明の冷却システムを、空調システムに適用したが、冷却対象物の冷却に用いられる冷却液を冷凍機によって冷却する冷却システムに適用してもよい。すなわち、上記各実施形態では、冷却器で冷却する被冷却流体は、送風空気(気体)であったが、冷却対象物の冷却に用いられる冷却液(液体)であってもよい。この場合においても、冷却器に流入する冷却液が高温のとき、冷却器から流出する冷却液の温度が高くなるが、本発明の冷却システムによれば、冷却器流出の冷却液の温度を低くでき、冷却システムの冷却効果を向上させることができる。
(7)上記各実施形態では、熱駆動式の冷凍機として吸着式の冷凍機を用いたが、他の熱駆動式の冷凍機、例えば、吸収式の冷凍機を用いてもよい。また、冷凍機として、上記各実施形態では、熱駆動式の冷凍機を用いていたが、熱駆動式以外の冷凍機、例えば、蒸気圧縮式の冷凍機を用いてもよい。これらの場合においても、冷凍機の放熱に放熱用液媒体を利用するとき、放熱用液媒体が流れる吸放熱用熱交換器6を冷房用熱交換器3の空気流れ上流側に配置し、送風空気を冷房用熱交換器3で冷却する前に、第2冷却水によってプレ冷却することで、空調システムの冷却効果を向上させることができる。
(8)上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
2 冷凍機
3 冷房用熱交換器(冷却器)
4 排熱回収器
5 放熱用熱交換器
6 吸放熱用熱交換器(補助熱交換器)
20 温水の循環流路(加熱用液媒体の循環流路)
21 温水ポンプ(第1ポンプ)
30 第1冷却水の循環流路(第1冷却用液媒体の循環流路)
31 第1冷却水ポンプ(第2ポンプ)
40 第2冷却水流路(第2冷却用液媒体の流路)
C2 温水回路(加熱用液媒体回路)
C3 第1冷却水回路(放熱用液媒体回路)
C4 第2冷却水回路(放熱用液媒体回路)
3 冷房用熱交換器(冷却器)
4 排熱回収器
5 放熱用熱交換器
6 吸放熱用熱交換器(補助熱交換器)
20 温水の循環流路(加熱用液媒体の循環流路)
21 温水ポンプ(第1ポンプ)
30 第1冷却水の循環流路(第1冷却用液媒体の循環流路)
31 第1冷却水ポンプ(第2ポンプ)
40 第2冷却水流路(第2冷却用液媒体の流路)
C2 温水回路(加熱用液媒体回路)
C3 第1冷却水回路(放熱用液媒体回路)
C4 第2冷却水回路(放熱用液媒体回路)
Claims (8)
- 冷媒を蒸発させて吸熱させる冷凍機(2)と、
前記冷凍機の放熱に利用される放熱用液媒体が流れる放熱用液媒体回路(C3、C4)と、
冷媒の吸熱作用により、被冷却流体を冷却する冷却器(3)と、
前記冷却器の被冷却流体流れ上流側に配置され、前記放熱用液媒体回路の放熱用液媒体と被冷却流体との熱交換により、被冷却流体を冷却する補助熱交換器(6)とを備えることを特徴とする冷却システム。 - 前記冷凍機は、熱駆動式の冷凍機であり、
前記冷凍機を加熱するための加熱用液媒体が流れる加熱用液媒体回路(C2)を備え、
前記加熱用液媒体回路は、排熱源からの排熱によって加熱用液媒体を加熱する排熱回収器(4)と、前記排熱回収器と前記冷凍機との間を加熱用液媒体が循環する加熱用液媒体の循環流路(20)と、加熱用液媒体の流れを形成する第1ポンプ(21)とを有して構成され、
前記放熱用液媒体回路は、前記冷凍機の冷媒を冷却する第1冷却用液媒体と第2冷却用液媒体とを熱交換させて、第1冷却用液媒体から第2冷却用液媒体へ放熱させる放熱用熱交換器(5)と、前記冷凍機と前記放熱用熱交換器との間を第1冷却用液媒体が循環する第1冷却用液媒体の循環流路(30)と、第1冷却用液媒体の流れを形成する第2ポンプ(31)と、第2冷却用液媒体が前記補助熱交換器、前記放熱用熱交換器の順に流れる第2冷却用液媒体の流路(40)とを有して構成されていることを特徴する請求項1に記載の冷却システム。 - 前記排熱回収器から流出の液媒体を、前記冷凍機を迂回させて、前記第1冷却用液媒体の循環回路における前記冷凍機の下流側かつ前記放熱用熱交換器の上流側に導く第1バイパス流路(22)と、
前記加熱用液媒体の循環流路と前記第1バイパス流路とを切り替える第1流路切替手段(23)と、
前記放熱用熱交換器から流出の液媒体を、前記冷凍機を迂回させて、前記加熱用液媒体の循環回路における前記冷凍機の下流側かつ前記排熱回収器の上流側に導く第2バイパス流路(32)と、
前記第1冷却用液媒体の循環流路と前記第2バイパス流路とを切り替える第2流路切替手段(33)とを備えることを特徴とする請求項2に記載の冷却システム。 - 前記第1ポンプは、前記加熱用液媒体の循環流路のうち前記冷凍機から前記排熱回収器に向かって加熱用液媒体が流れる流路(20a)に設けられており、
前記第2ポンプは、前記第1冷却用液媒体の循環流路のうち前記冷凍機から前記放熱用熱交換器に向かって第1冷却用液媒体が流れる流路(30a)に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の冷却システム。 - 前記第2冷却用液媒体の流路は、前記第2冷却用液媒体を放熱させる放熱設備(9)と前記放熱用熱交換器との間を、第2冷却用液媒体が循環するように、前記放熱設備と接続されており、
さらに、前記放熱用熱交換器から流出の第2冷却用液媒体を、前記放熱設備を迂回させて、前記補助熱交換器に導く第3バイパス流路(42)と、
前記放熱用熱交換器から流出の第2冷却用液媒体が前記放熱設備との間を循環する流路と、前記第3バイパス流路とを切り替える第3流路切替手段(43、44)を備えることを特徴とする請求項3または4に記載の冷却システム。 - 前記第1流路切替手段として、前記第1バイパス流路に設けられた第1二方弁(51)と、前記加熱用液媒体の循環流路のうち前記第1バイパス流路との分岐点から前記冷凍機へ向かって加熱用液媒体が流れる流路に設けられた第2二方弁(52)とを用い、
前記第2流路切替手段として、前記第2バイパス流路に設けられた第3二方弁(53)と、前記第1冷却用液媒体の循環流路のうち前記第2バイパス流路との分岐点から前記冷凍機へ向かって第1冷却用液媒体が流れる流路に設けられた第4二方弁(54)とを用い、
前記第3流路切替手段として、前記第3バイパス流路に設けられた第5二方弁(55)と、前記第2冷却用液媒体の流路のうち前記第3バイパス流路の分岐点から前記放熱設備へ向かって第2冷却用液媒体が流れる流路に設けられた第6二方弁(56)と、前記第2冷却用液媒体の流路のうち前記放熱設備から前記第3バイパス流路の合流点へ向かって第2冷却用液媒体が流れる流路に設けられた第7二方弁(57)とを用い、
前記第1、第3、第5二方弁(51、53、55)は、通電時に閉弁となり、非通電時に開弁となるとともに、前記第2、第4、第6、第7二方弁(52、54、56、57)は、通電時に開弁となり、非通電時に閉弁となるものであることを特徴とする請求項5に記載の冷却システム。 - 前記冷凍機の作動時に、前記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7二方弁(51〜57)が通電状態とされ、
前記加熱用液媒体回路の加熱用液媒体の温度が上昇した場合に、前記第1、第3二方弁(51、53)が通電状態から非通電状態へ切り替えられるようになっていることを特徴とする請求項6に記載の冷却システム。 - 前記冷凍機は、
冷媒の吸着および脱離を行う固形の吸着材を収容する第1吸着器(201)および第2吸着器(202)と、
前記吸着材から脱離された冷媒を凝縮させる凝縮器(203)と、
前記吸着材が冷媒を吸着することにより、前記凝縮器で凝縮された冷媒を蒸発させる蒸発器(204)と、
前記加熱用液媒体の循環流路の加熱用液媒体を前記第1吸着器に供給するとともに、前記第1冷却用液媒体の循環流路の第1冷却用液媒体を前記第2吸着器に供給する第1状態と、前記加熱用液媒体の循環流路の加熱用液媒体を前記第2吸着器に供給するとともに、前記第1冷却用液媒体の循環流路の第1冷却用液媒体を前記第1吸着器に供給する第2状態とを切り替える供給状態切替手段(227、228)とを備え、
前記供給状態切替手段は、前記冷凍機の作動開始時に、前記加熱用液媒体の循環流路と前記第1冷却用液媒体の循環流路とを連通させる第3状態に切り替えるようになっていることを特徴とする請求項2ないし7のいずれか1つに記載の冷却システム。
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JP2014214686A JP2016080310A (ja) | 2014-10-21 | 2014-10-21 | 冷却システム |
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JP2014214686A JP2016080310A (ja) | 2014-10-21 | 2014-10-21 | 冷却システム |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019087952A1 (ja) * | 2017-11-02 | 2019-05-09 | 株式会社デンソー | 工業炉 |
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-
2014
- 2014-10-21 JP JP2014214686A patent/JP2016080310A/ja active Pending
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