JP2016080126A - 偏心揺動型歯車装置 - Google Patents

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Shinya Hirose
真哉 廣瀬
俊介 吉田
Shunsuke Yoshida
俊介 吉田
和哉 古田
Kazuya Furuta
和哉 古田
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Abstract

【課題】メンテナンスを容易に行うことができるとともに、組立作業負荷を軽減できる偏心揺動型歯車装置を提供する。【解決手段】偏心揺動型歯車装置X1は、伝達歯車8と、伝達歯車8から駆動力を受けて回転するクランク軸7と、クランク軸7の回転に伴って揺動回転する揺動歯車5,6と、揺動歯車5,6をクランク軸7の軸方向の両側から挟み込む第1部材31および第2部材32を有するキャリア3と、第1部材31と第2部材32とを締結する締結部材4と、第1部材31における第2部材32とは反対側の第1端面31Aに設けられ、キャリア3を相手側部材に取り付ける取付け部A2と、を備え、伝達歯車8は、第1部材31を挟んで第2部材32とは反対側に位置しており、締結部材4は、第1端面31Aから第1部材31および第2部材32に挿入されている。【選択図】図1

Description

本発明は、偏心揺動型歯車装置に関する。
従来の偏心揺動型歯車装置として、特許文献1には、図7に示すように、クランク軸210と、クランク軸210の回転に伴って揺動回転する外歯歯車220,230と、クランク軸210を回転可能に支持するキャリア240と、クランク軸210に取り付けられたスパーギア250と、を備える偏心揺動型歯車装置200が記載されている。
ここで、キャリア240は、端板部241と、軸方向において外歯歯車220,230を挟んで端板部241に対向する基板部242と、基板部242と一体に形成されており軸方向に延びるシャフト部243と、を有している。そして、端板部241とシャフト部243とは、当該端板部241における基板部242とは反対側の第1端面241aから端板部241およびシャフト部243に挿入されたボルト260によって互いに締結されている。また、基板部242には、当該基板部242における端板部241とは反対側の第2端面242aに偏心揺動型歯車装置200の相手側部材300を取り付けるのに利用される貫通孔242bが形成されている。また、スパーギア250は、基板部242の第2端面242a側に配置されており、基板部242に相手側部材300が取り付けられた場合に、当該第2端面242aと相手側部材300との間に位置することになる。
特開2010−286098号公報
特許文献1の偏心揺動型歯車装置200では、スパーギア250が基板部242の第2端面242a側に位置しているため、基板部242から相手側部材300を取り外すことにより、スパーギア250を露出させることができる。このため、相手側部材300を取り外すだけで、スパーギア250と入力軸との噛み合い位置の調整等のメンテナンスを行う状態にすることが可能である。
しかしながら、特許文献1の偏心揺動型歯車装置200では、端板部241とシャフト部243とを締結するボルト260は、基板部242の第2端面242aの反対に位置する端板部241の第1端面241a側からキャリア240に挿入される。このため、偏心揺動型歯車装置200の組立時においては、ボルト260によって端板部241とシャフト部243とを締結した後、キャリア240を反転させ、基板部242の第2端面242a側からクランク軸210にスパーギア250を取り付ける必要がある。このため、例えば偏心揺動型歯車装置200の重量が大きい場合には、組立作業を行う際に作業者にかかる負荷が大きくなる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、メンテナンスを容易に行うことができるとともに、組立作業負荷を軽減できる偏心揺動型歯車装置を提供することにある。
本発明に係る偏心揺動型歯車装置は、伝達歯車と、前記伝達歯車から駆動力を受けて回転するクランク軸と、前記クランク軸の回転に伴って揺動回転する揺動歯車と、前記揺動歯車を前記クランク軸の軸方向の両側から挟み込む第1部材および第2部材を有するキャリアと、前記第1部材と前記第2部材とを締結する締結部材と、前記第1部材における前記第2部材とは反対側の面に設けられ、前記キャリアを相手側部材に取り付ける取付け部と、を備え、前記伝達歯車は、前記第1部材を挟んで前記第2部材とは反対側に位置しており、前記締結部材は、前記第1部材における前記第2部材とは反対側の面から前記第1部材および前記第2部材に挿入されている。
前記の偏心揺動型歯車装置では、伝達歯車が第1部材を挟んで第2部材とは反対側に位置するとともに、第1部材における第2部材とは反対側の面に取付け部が設けられており、当該反対側の面から第1部材および第2部材に締結部材が挿入されている。このため、第1部材を挟んで第2部材とは反対側から伝達歯車、締結部材、および相手側部材の取り付け作業を行うことが可能である。しかも、前記の偏心揺動型歯車装置のメンテナンス時には、第1部材を挟んで第2部材とは反対側において、取付け部から相手側部材を取り外すだけで、伝達歯車の噛み合い位置調整等を行うことができる状態となる。したがって、メンテナンスを容易に行うことができるとともに、組立作業負荷を軽減できる。
また、前記締結部材は、前記第1部材を挟んで前記第2部材とは反対側に位置する頭部を有しており、前記頭部と前記伝達歯車とは、前記軸方向に直交する面内において互いに並んで位置していてもよい。
前記の偏心揺動型歯車装置では、締結部材の頭部と伝達歯車とが軸方向に直交する面内において互いに並んで位置するため、軸方向において当該偏心揺動型歯車装置が大型化することを抑止できる。
また、前記締結部材は、前記第1部材を挟んで前記第2部材とは反対側に位置する頭部を有しており、前記第1部材は、当該第1部材における前記第2部材とは反対側の面の一部が前記軸方向に凹むように形成された凹部を有しており、前記頭部および前記伝達歯車は、前記凹部内に収容されていてもよい。
前記の偏心揺動型歯車装置では、凹部内に締結部材の頭部および伝達歯車が収容されているため、取付け部に相手側部材が取り付けられた場合に、当該相手側部材と締結部材の頭部および伝達歯車とが干渉することを抑止できる。
また、前記凹部は、前記伝達歯車が収容される第1収容部と、前記第1収容部から前記軸方向に凹んでおり前記頭部が収容される第2収容部と、を有していてもよい。
前記の偏心揺動型歯車装置では、伝達歯車が収容される第1収容部から軸方向に凹んだ第2収容部に締結部材の頭部が収容されているため、当該頭部と伝達歯車とが軸方向にずれて配置される。これにより、締結部材の配置が伝達歯車に影響されることがなく、当該配置の自由度が向上する。
また、前記凹部は、旋盤加工によって平坦に形成された底面を有しており、当該底面に前記頭部が押圧されていてもよい。
前記の偏心揺動型歯車装置では、第1部材に旋盤加工を施すことによって、締結部材の頭部から押圧力を受ける受け面としての底面を形成することができる。
前記凹部は、前記相手側部材が嵌め合わされる嵌合面を有しており、前記嵌合面は、前記軸方向に直交する方向において前記キャリアに対して前記相手側部材を位置決めしてもよい。
前記の偏心揺動型歯車装置では、締結部材の頭部および伝達歯車を収容する凹部を利用して、当該凹部の嵌合面に相手側部材を嵌め合わせることにより、軸方向に直交する方向における当該相手側部材の位置決めを行うことができる。
以上説明したように、本発明によれば、メンテナンスを容易に行うことができるとともに、組立作業負荷を軽減できる偏心揺動型歯車装置が提供される。
本実施形態に係る偏心揺動型歯車装置の概略構成を示す断面図である。 本実施形態に係る偏心揺動型歯車装置を第1端面側から見た平面図である。 本実施形態に係る偏心揺動型歯車装置における変形例1の概略構成を示す断面図である。 本実施形態に係る偏心揺動型歯車装置における変形例2の概略構成を示す断面図である。 本実施形態に係る偏心揺動型歯車装置における変形例3の概略構成を示す断面図である。 本実施形態に係る偏心揺動型歯車装置における変形例4の概略構成を示す断面図である。 特許文献1に記載された揺動内接噛合遊星歯車装置の概略構成を示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、本実施形態に係る偏心揺動型歯車装置X1の構成部材のうち主要部材のみを簡略化して示したものである。したがって、本実施形態に係る偏心揺動型歯車装置X1は、本明細書が参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。
図1および図2に示すように、偏心揺動型歯車装置X1は、外筒2と、キャリア3と、揺動歯車5,6と、クランク軸7と、を備えている。偏心揺動型歯車装置X1では、クランク軸7の回転に伴って揺動歯車5,6が揺動回転することにより、外筒2とキャリア3とが相対的に回転するように構成されている。
外筒2は、軸C1を中心軸とする略円筒形状をなしている。外筒2の内周面2aには、多数のピン溝が形成されている。各ピン溝は、軸C1方向に延びるように配置され、当該軸C1方向に直交する断面において半円形の断面形状を有している。各ピン溝は、外筒2の周方向に等間隔で並んでいる。
外筒2には、当該外筒2を軸C1方向に貫く取付け孔2bが複数形成されている。各取付け孔2bは外筒2の周方向に等間隔で並んでいる。各取付け孔2bは、外筒2に対してロボットの関節部分を構成するベース等の図略の相手側部材を取り付ける際に利用される。外筒2に対してロボットの関節部分を構成するベースを取り付ける場合、外筒2は、偏心揺動型歯車装置X1における固定側の部材となる。
偏心揺動型歯車装置X1は、外筒2の内周面2aに取り付けられる複数の内歯ピン9をさらに備えている。各内歯ピン9は、軸C1方向に延びる円柱形状をなしている。また、各内歯ピン9は、外筒2の内周面2aに形成された各ピン溝に取り付けられている。
キャリア3は、軸C1方向において互いに対向する第1部材31および第2部材32を有している。
第1部材31は、略円板状の基板部31aと、当該基板部31aから第2部材32側に延びるシャフト部31bと、を有している。
基板部31aは、一部が外筒2の内部に位置しており、残部が軸C1方向において外筒2の外部に位置している。基板部31aは、第1部材31における第2部材32とは反対側の面である第1端面31Aと、第1端面31Aの反対側に位置しており第2部材32に対向する第2端面31Bと、を有している。
シャフト部31bは、第2端面31Bから軸C1方向に延びており、キャリア3の周方向に並んで複数設けられている。本実施形態では、第1部材31は、3つのシャフト部31bを有している。
第1部材31には、中央孔31cと、クランク軸孔31dと、挿入孔31eと、が形成されている。
中央孔31cは、第1部材31の中央部分に形成されている。具体的に、中央孔31cは、第1部材31の基板部31aを軸C1方向に貫くように形成されている。
クランク軸孔31dは、中央孔31cの外側においてキャリア3の周方向に並んで複数形成されている。各クランク軸孔31dは、第1部材31の基板部31aを軸C1方向に貫くように形成されている。本実施形態では、第1部材31には3つのクランク軸孔31dが形成されている。
挿入孔31eは、中央孔31cの外側においてキャリア3の周方向に並んで複数形成されている。各挿入孔31eは、第1部材31を基板部31aからシャフト部31bに亘って軸C1方向に貫くように形成されている。各挿入孔31eは、キャリア3の周方向において互いに隣り合うクランク軸孔31d同士の間に位置している。本実施形態では、第1部材31には6つの挿入孔31eが形成されている。
本実施形態では、図2に示す各クランク軸孔31dの中心O1〜O3をそれぞれ結ぶ線L1〜L3の長さは、全て同一の長さLxに設定されている。また、各挿入孔31eと各クランク軸孔31dの中心O1〜O3との離間距離は、Lx/2以上となるように設定されている。
第2部材32は、略円板状をなしている。第2部材32は、一部が外筒2の内部に位置しており、残部が軸C1方向において外筒2の外部に位置している。第2部材32は、軸C1方向において第1部材31とは反対側の面である第3端面32Aと、第3端面32Aの反対側に位置しており第1部材31に対向する第4端面32Bと、を有している。
第2部材32には、中央孔32aと、クランク軸孔32bと、締結孔32cと、が形成されている。
中央孔32aは、第2部材32の中央部分に形成されている。具体的に、中央孔32aは、第2部材32を軸C1方向に貫くように形成されている。中央孔32aは、基板部31aに形成された中央孔31cの位置に対応して設けられている。
クランク軸孔32bは、中央孔32aの外側においてキャリア3の周方向に並んで複数形成されている。各クランク軸孔32dは、第2部材32を軸C1方向に貫くように形成されている。各クランク軸孔32bは、基板部31aに形成された各クランク軸孔31dの位置に対応して設けられている。
締結孔32cは、中央孔32aの外側においてキャリア3の周方向に並んで複数形成されている。各締結孔32cは、第2部材32を軸C1方向に貫くように雌ネジ状に形成されている。各締結孔32cは、基板部31aに形成された各挿入孔31eの位置に対応して設けられている。なお、締結孔32cは、第2部材32を貫通する貫通孔でなくともよい。例えば、締結孔32cは、第4端面32Bの一部が凹むことにより形成される有底の窪みであってもよい。
偏心揺動型歯車装置X1は、第1部材31と第2部材32とを締結する締結部材4をさらに備えている。本実施形態では、締結部材4としてボルトを採用している。
締結部材4は、第1部材31に形成された挿入孔31eおよび第2部材32に形成された締結孔32cの内部に位置する雄ネジ状の締結部41と、第1端面31A側において締結部41の端部に繋がる頭部42と、を有している。締結部材4は、第1端面31A側から第1部材31の挿入孔31eに挿入される。そして、締結部41が締結孔32cに螺合されることにより、第1部材31と第2部材32とが締結される。なお、本実施形態では、締結部材4は、第1部材31に形成された6つの挿入孔31eの位置に対応して6つ設けられているが、締結部材4の数は任意であって、偏心揺動型歯車装置X1の使用態様に応じて適宜変更することができる。
キャリア3の外周面と外筒2の内周面2aとの間には、主軸受B1,B2が設けられている。具体的に、主軸受B1は、第1部材31の基板部31aの外周面と外筒2の内周面2aとの間に設けられており、主軸受B2は、第2部材32の外周面と外筒2の内周面2aとの間に設けられている。主軸受B1,B2は、外筒2とキャリア3との間の相対回転を許容する。
キャリア3には、クランク軸受B3,B4を介してクランク軸7が回転自在に支持されている。クランク軸7は、軸C1方向に延びる軸本体71と、当該軸本体71に対して偏心する偏心部72,73と、を有している。本実施形態では、クランク軸7は、3つ設けられている。なお、クランク軸7の数は任意であって、偏心揺動型歯車装置X1の使用態様に応じて適宜変更することができる。
軸本体71は、第1部材31のクランク軸孔31d、第2部材32のクランク軸孔32b、および後述する揺動歯車5,6のクランク軸孔5b,6bに挿入されている。
偏心部72は、揺動歯車5に形成されたクランク軸孔5b内に位置しており、偏心部73は、揺動歯車6に形成されたクランク軸孔6b内に位置している。
クランク軸受B3,B4は、軸本体71とキャリア3との間に設けられている。具体的には、クランク軸受B3は、クランク軸孔31d内において軸本体71と第1部材31の基板部31aとの間に位置しており、クランク軸受B4は、クランク軸孔32b内において軸本体71と第2部材32との間に位置している。これにより、軸本体71は、クランク軸受B3,B4を介してキャリア3に回転可能に支持されている。
クランク軸7の偏心部72,73には、揺動歯車5,6が取り付けられている。揺動歯車5,6は、キャリア3における第1部材31の基板部31aと第2部材32との間に配置されており、軸C1を軸心として配置されている。揺動歯車5,6は、外筒2の内径よりも少し小さい外径を有しており、その外周面に複数の外歯が形成されている。揺動歯車5,6に形成された外歯の数は、外筒2の内周面2aに取り付けられた内歯ピン9の数よりもわずかに少ない数に設定されている。これにより、揺動歯車5と揺動歯車6とは、外筒2の内部において各外歯が各内歯ピン9に噛み合うように、互いに異なる位相で揺動回転することができる。本実施形態では、揺動歯車5と揺動歯車6との2つの揺動歯車を採用したが、これに限らず、1つあるいは3つ以上の揺動歯車を採用してもよい。
揺動歯車5,6には、中央孔5a,6aと、クランク軸孔5b,6bと、シャフト孔5c,6cと、が形成されている。中央孔5a,6aは、揺動歯車5,6の中央部分において当該揺動歯車5,6を軸C1方向に貫くように形成されている。クランク軸孔5b,6bは、揺動歯車5,6を軸C1方向に貫くように形成されており、当該クランク軸孔5b,6bにはクランク軸7の偏心部72,73が挿入されている。この状態で、偏心部72,73に揺動歯車5,6が取り付けられている。シャフト孔5c,6cは、揺動歯車5,6を軸C1方向に貫くように形成されており、当該シャフト孔5c,6cには第1部材31のシャフト部31bが挿入されている。クランク軸孔5b,6bおよびシャフト孔5c,6cは、各クランク軸7および各シャフト部31bの位置に対応して、揺動歯車5,6の周方向に並んで複数形成されている。
偏心揺動型歯車装置X1は、クランク軸7に駆動力を伝達して当該クランク軸7を回転させる伝達歯車8をさらに備えている。伝達歯車8は、軸C1方向において第1部材31を挟んで第2部材32とは反対側に位置している。具体的には、伝達歯車8は、クランク軸7の軸本体71のうち軸C1方向における第1端面31A側の端部に取り付けられている。本実施形態では、伝達歯車8は、3つのクランク軸7の位置に対応して3つ設けられており、当該3つの伝達歯車8が軸C1方向に直交する面内において互いに並んで位置している。3つの伝達歯車8のそれぞれの半径は、各伝達歯車8が互いに干渉しないようにLx/2未満に設定されている。
伝達歯車8は、その外周面に複数の外歯を有しており、当該複数の外歯に図略のモータの入力軸等が噛み合うことにより、当該モータの駆動力(トルク)をクランク軸7に伝達する。そして、伝達歯車8から駆動力を受けたクランク軸7の偏心部72,73が回転することにより、当該回転に応じて揺動歯車5,6が外筒2内において揺動回転する。これにより、外筒2とキャリア3とが相対回転することになる。
偏心揺動型歯車装置X1では、第1部材31は、第1端面31Aの中央部分が軸C1方向に凹むように形成された凹部A1と、キャリア3の径方向における凹部A1の外側において第1端面31Aの一部が凹むように形成された取付け部A2と、をさらに有している。
凹部A1内には、伝達歯車8および締結部材4の頭部42が収容されている。凹部A1内に収容された伝達歯車8と締結部材4の頭部42とは、軸C1に直交する面内において互いに並んで位置している。凹部A1は、軸C1と直交する方向に平行な平坦形状をなす底面A3と、当該底面A3の外周から軸C1方向に延びており環状をなす内周面A4と、を有している。底面A3は、旋盤加工によって形成される。
底面A3には、中央孔31c、クランク軸孔31d、および挿入孔31eが開口している。締結部材4の頭部42は、底面A3に押圧されている。
内周面A4は、図2に示されるように、ロボットの関節部分を構成する旋回胴等の相手側部材100が嵌め合わされる嵌合面A5と、当該嵌合面A5を周方向に延長した延長面よりも外側に膨出した膨出面A6と、を有している。
嵌合面A5は、キャリア3の周方向に断続的に設けられている。嵌合面A5は、複数の面から構成されており、各面が軸C1を中心とする円弧状をなしている。本実施形態では、キャリア3の周方向に並ぶ3つの伝達歯車8のうち隣り合う伝達歯車8同士の間に2つずつ頭部42が位置しており、当該2つの頭部42の位置に対応して嵌合面A5を構成する面がそれぞれ設けられている。すなわち、本実施形態では、6つの頭部42の位置に対応して3つの断続的な面が設けられており、この3つの断続的な面によって嵌合面A5が構成される。また、本実施形態では、嵌合面A5は、底面A3を形成する際の旋盤加工によって形成される。
相手側部材100は、その一部が凹部A1内において各嵌合面A5に接するように配置されることにより、当該各嵌合面A5に嵌め合わされ、これにより軸C1と直交する方向において位置決めされる。ここで、嵌合面A5は、キャリア3の径方向において締結部材4の頭部42の外側に位置している。このため、キャリア3の径方向において嵌合面A5が締結部材4の頭部42よりも内側に位置する場合に比して、キャリア3の周方向における嵌合面の長さを長くすることができ、相手側部材100を安定的に位置決めすることができる。
膨出面A6は、嵌合面A5を構成する3つの断続的な面をキャリア3の周方向に繋ぐ面である。膨出面A6は、キャリア3の径方向において伝達歯車8の外側に位置している。各膨出面A6は、各クランク軸孔31dの中心O1〜O3を軸心とする円弧状をなしている。
取付け部A2は、キャリア3の周方向に並んで複数形成されている。各取付け部A2には、相手側部材100が嵌合面A5によって位置決めされた状態で取り付けられる。取付け部A2に対してロボットの関節部分を構成する旋回胴を取り付ける場合、キャリア3は、偏心揺動型歯車装置X1における回転側の部材となる。なお、例えば取付け部A2に対してロボットの関節部分を構成するベースが取り付けられる場合であれば、外筒2にはロボットの関節部分を構成する旋回胴が取り付けられ、これによりキャリア3が偏心揺動型歯車装置X1の固定側の部材となるとともに外筒2が偏心揺動型歯車装置X1の回転側の部材となる。
本実施形態では、取付け部A2は、キャリア3の径方向における嵌合面A5と第1端面31Aの外縁との間に形成されている。そして、膨出面A6は、キャリア3の径方向における取付け部A2が設けられていない側へ膨出している。これにより、キャリア3の径方向において底面A3よりも外側に取付け部A2を配置しつつ、当該キャリア3の全体が径方向に大型化することを抑止している。
なお、本実施形態では、キャリア3の第1端面31Aが軸C1方向に凹むことにより取付け部A2が形成されているが、これに限らない。例えば、取付け部A2は、キャリア3とは別体に形成され、当該キャリア3の第1端面31Aに取り付けられていてもよい。
以上のとおり、偏心揺動型歯車装置X1では、伝達歯車8が第1部材31を挟んで第2部材32とは反対側に位置するとともに、第1端面31Aの一部が凹むように取付け部A2が形成されており、当該第1端面31Aから第1部材31および第2部材32に締結部材4の締結部41が挿入されている。このため、軸C1方向における第1端面31A側から伝達歯車8、締結部材4、および相手側部材100の取り付け作業あるいは取り外し作業を行うことが可能である。しかも、偏心揺動型歯車装置X1のメンテナンス時には、軸C1方向における第1端面31A側において、取付け部A2から相手側部材100を取り外すだけで、伝達歯車8の噛み合い位置調整等を行うことができる状態となる。このため、メンテナンスを容易に行うことができるとともに、組立作業負荷を軽減できる。
さらに、偏心揺動型歯車装置X1では、締結部材4の頭部と伝達歯車8とが軸C1方向に直交する面内において互いに並んで位置するため、軸C1方向において当該偏心揺動型歯車装置X1が大型化することを抑止できる。
さらに、偏心揺動型歯車装置X1では、各クランク軸孔31dの中心O1〜O3から各挿入孔31eまでの離間距離が、Lx/2以上に設定されている。ここで、各伝達歯車8の半径は、当該各伝達歯車8同士の干渉を抑止するためにLx/2未満に設定されている。すなわち、偏心揺動型歯車装置X1では、第1端面31Aを軸C1方向からみた場合において、各挿入孔31eは、各伝達歯車8の外側に位置している。このため、本実施形態のように締結部材4の頭部42と伝達歯車8とが軸C1に直交する面内において互いに並んでいる場合であっても、当該頭部と伝達歯車8とが干渉することを抑止できる。
さらに、偏心揺動型歯車装置X1では、凹部A1内に締結部材4の頭部42および伝達歯車8が収容されているため、取付け部A2に相手側部材100が取り付けられた場合に、当該相手側部材100と締結部材4の頭部42および伝達歯車8とが干渉することを抑止できる。
さらに、偏心揺動型歯車装置X1では、第1部材31に旋盤加工を施すことによって、締結部材4の頭部42から押圧力を受ける受け面としての底面A3を形成することができる。
さらに、偏心揺動型歯車装置X1では、締結部材4の頭部42および伝達歯車8を収容する凹部A1を利用して、当該凹部A1の嵌合面A5に相手側部材100を嵌め合わせることにより、軸C1方向に直交する方向における当該相手側部材100の位置決めを行うことができる。特に、本実施形態では、底面A3を形成する際の旋盤加工によって嵌合面A5が形成されるため、第1部材31に対して相手側部材100の位置決めを目的とした特別な加工を施す必要がない。
次に、図3を参照しつつ、本実施形態に係る偏心揺動型歯車装置X1の変形例1について説明する。
図3に示すように、変形例1では、キャリア3の第1部材31は、シャフト部31bを有しておらず、キャリア3の第2部材32は、略円板状の基板部32dと、当該基板部32dの第4端面32Bから第1部材31側に延びるシャフト部32eと、を有している。すなわち、変形例1では、シャフト部が第1部材31ではなく第2部材32に設けられている。この場合、締結孔32cは、シャフト部32eのうち第1部材31に接する面の一部が第4端面32B側に凹むことにより形成される。なお、変形例1では、締結孔32cは、シャフト部32eに形成された有底の窪みであるが、これに限らず、軸C1方向においてシャフト部32eから基板部32dに亘って貫通する貫通孔であってもよい。
次に、図4を参照しつつ、本実施形態に係る偏心揺動型歯車装置X1の変形例2について説明する。
図4に示すように、変形例2では、第1部材31は、基板部31aと、シャフト部31bと、を有している。シャフト部31bは、揺動歯車5に形成されたシャフト孔5c内に位置している。また、第2部材32は、基板部32dと、シャフト部32eと、を有している。シャフト部32eは、揺動歯車6に形成されたシャフト孔6c内に位置している。そして、シャフト部31bとシャフト部32eとが揺動歯車5と揺動歯車6との間において接した状態で、締結部材4によって第1部材31と第2部材32とが締結されている。
次に、図5を参照しつつ、本実施形態に係る偏心揺動型歯車装置X1の変形例3について説明する。
図5に示すように、変形例3では、凹部A1は、伝達歯車8が収容される第1収容部A7と、第1収容部A7から軸C1方向に凹んだ第2収容部A8と、を有している。
第2収容部A8は、平坦状の底面A3の一部が軸C1方向の第2部材32側に凹んで形成されている。第2収容部A8には、締結部材4の頭部42が収容されている。
変形例3に係る偏心揺動型歯車装置X1では、伝達歯車8が収容される第1収容部A7から軸C1方向に凹んだ第2収容部A8に締結部材4の頭部42が収容されているため、当該頭部42と伝達歯車8とが軸C1方向にずれて配置される。このため、締結部材4の配置が伝達歯車8に影響されることがなく、当該配置の自由度が向上する。
次に、図6を参照しつつ、本実施形態に係る偏心揺動型歯車装置X1の変形例4について説明する。
図6に示すように、第1部材31は、基板部31aの外周面から当該基板部31aの径方向の外側に張り出した張出部31gを有している。張出部31gは、基板部31aを周方向に取り囲むように位置するとともに、軸C1方向において基板部31aと外筒2との間の空間と並ぶように位置している。また、張出部31gには、当該張出部31gを軸C1方向に貫通する取付孔31hが形成されている。
以上説明した本実施形態および変形例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記の実施形態および変形例の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
X1 偏心揺動型歯車装置
A1 凹部
A2 取付け部
A3 底面
A5 嵌合面
A7 第1収容部
A8 第2収容部
3 キャリア
4 締結部材
5,6 揺動歯車
7 クランク軸
8 伝達歯車
31 第1部材
31A 第1端面
32 第2部材
42 頭部
100 相手側部材

Claims (6)

  1. 伝達歯車と、
    前記伝達歯車から駆動力を受けて回転するクランク軸と、
    前記クランク軸の回転に伴って揺動回転する揺動歯車と、
    前記揺動歯車を前記クランク軸の軸方向の両側から挟み込む第1部材および第2部材を有するキャリアと、
    前記第1部材と前記第2部材とを締結する締結部材と、
    前記第1部材における前記第2部材とは反対側の面に設けられ、前記キャリアを相手側部材に取り付ける取付け部と、を備え、
    前記伝達歯車は、前記第1部材を挟んで前記第2部材とは反対側に位置しており、
    前記締結部材は、前記第1部材における前記第2部材とは反対側の面から前記第1部材および前記第2部材に挿入されている、偏心揺動型歯車装置。
  2. 前記締結部材は、前記第1部材を挟んで前記第2部材とは反対側に位置する頭部を有しており、
    前記頭部と前記伝達歯車とは、前記軸方向に直交する面内において互いに並んで位置している、請求項1に記載の偏心揺動型歯車装置。
  3. 前記締結部材は、前記第1部材を挟んで前記第2部材とは反対側に位置する頭部を有しており、
    前記第1部材は、当該第1部材における前記第2部材とは反対側の面の一部が前記軸方向に凹むように形成された凹部を有しており、
    前記頭部および前記伝達歯車は、前記凹部内に収容されている、請求項1に記載の偏心揺動型歯車装置。
  4. 前記凹部は、前記伝達歯車が収容される第1収容部と、前記第1収容部から前記軸方向に凹んでおり前記頭部が収容される第2収容部と、を有している、請求項3に記載の偏心揺動型歯車装置。
  5. 前記凹部は、旋盤加工によって平坦に形成された底面を有しており、当該底面に前記頭部が押圧されている、請求項3に記載の偏心揺動型歯車装置。
  6. 前記凹部は、前記相手側部材が嵌め合わされる嵌合面を有しており、
    前記嵌合面は、前記軸方向に直交する方向において前記キャリアに対して前記相手側部材を位置決めする、請求項3〜5に記載の偏心揺動型歯車装置。
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JP2008249110A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Sumitomo Heavy Ind Ltd 偏心揺動歯車機構
JP2011247364A (ja) * 2010-05-27 2011-12-08 Sumitomo Heavy Ind Ltd 歯車と軸の摺動構造およびころ軸受のリテーナ

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