JP2016079170A - 細胞遊走調節に関する疾患の予防・治療剤および肺間質の疾患の疾患活動性判定・予後評価 - Google Patents
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Abstract
Description
<細胞遊走抑制剤>
(1) ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)の阻害剤(LRG阻害剤)を含有する、細胞遊走抑制剤。
(2)前記LRG阻害剤は、ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)の発現または機能阻害物質を含有する、項(1)に記載の剤。
(3) LRGの発現阻害物質が、
(a)LRG遺伝子の転写産物に対するアンチセンス核酸、
(b)LRG遺伝子の転写産物に対するリボザイム核酸、または
(c)LRG遺伝子の転写産物に対してRNAi活性を有する核酸もしくはその前駆体である、
項(2)に記載の剤。
(4) LRGの機能阻害物質がLRGに対する抗体である、項(2)または(3)に記載の剤。
(5) 前記細胞遊走抑制剤は、疾患の急性期における治療および/または予防のためのものである、項(1)〜(4)のいずれか1項に記載の剤。
(6) 前記治療および/または予防は、前記疾患における炎症を対象とする、項(5)に記載の剤。
(7) 前記疾患は、炎症性疾患または免疫疾患である、項(5)または(6)に記載の剤。
(8) 前記疾患が炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性大腸炎、クローン病等)、自己炎症性疾患(例えば、ベーチェット病、成人スティル病、全身性若年性特発性関節炎、クリオピリン関連周期熱症候群、家族性地中海熱等)、膠原病・リウマチ性疾患(例えば、血管炎症候群、多発性筋炎、皮膚筋炎、全身性エリテマトーデス、強皮症、関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎等)、およびその他の炎症性の自己免疫疾患(例えば、特発性間質性肺炎、過敏性肺臓炎、糸球体腎炎等)からなる群より選択されるである、項(5)〜(7)のいずれか1項に記載の剤。
<急性期医薬組成物>
(A1) ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)の阻害剤(LRG阻害剤)を含有する、疾患の急性期における治療および/または予防のための医薬組成物。
(A2) 前記治療および/または予防は、前記疾患における炎症を対象とする、項(A1)に記載の医薬組成物。
(A3) 前記疾患は、炎症性疾患または免疫疾患である、項(A1)または(A2)に記載の医薬組成物。
(A4) 前記疾患が炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性大腸炎、クローン病等)、自己炎症性疾患(例えば、ベーチェット病、成人スティル病、全身性若年性特発性関節炎、クリオピリン関連周期熱症候群、家族性地中海熱等)、膠原病・リウマチ性疾患(例えば、血管炎症候群、多発性筋炎、皮膚筋炎、全身性エリテマトーデス、強皮症、関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎等)、およびその他の炎症性の自己免疫疾患(例えば、特発性間質性肺炎、過敏性肺臓炎、糸球体腎炎等)である、項(A1)〜(A3)のいずれか1項に記載の医薬組成物。
(A5)前記LRG阻害剤は、ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)の発現または機能阻害物質を含有する、項(A1)〜(A4)のいずれか1項に記載の医薬組成物。
(A6) LRGの発現阻害物質が、
(a)LRG遺伝子の転写産物に対するアンチセンス核酸、
(b)LRG遺伝子の転写産物に対するリボザイム核酸、または
(c)LRG遺伝子の転写産物に対してRNAi活性を有する核酸もしくはその前駆体である、
項(A5)に記載の医薬組成物。
(A7) LRGの機能阻害物質がLRGに対する抗体である、項(A5)または(A6)に記載の医薬組成物。
<スクリーニング>
(X1)以下の(A)〜(C)の工程:
(A)LRG遺伝子もしくは該遺伝子の転写調節領域の制御下にあるレポータータンパク質
をコードする核酸を含む細胞を、被検物質に接触させる工程;
(B)前記細胞におけるLRG遺伝子もしくはLRGタンパク質またはレポータータンパク質の発現量を測定する工程;および
(C)被検物質の非存在下において測定した場合と比較して、LRG遺伝子もしくはLRGタンパク質またはレポータータンパク質の発現量を低下させた被検物質を、疾患の急性期における治療および/または予防のために使用される物質の候補として選択する工程
を含む、疾患の急性期における治療および/または予防のために使用される物質のスクリーニング方法。
(X2)LRGと被検物質とを接触させ、LRGと結合能を有する被検物質を疾患の急性期における治療および/または予防のために使用される物質の候補として選択することを特徴とする、疾患の急性期における治療および/または予防のために使用される物質のスクリーニング方法。
(X3)以下の(A)〜(C)の工程:
(A)被検物質の存在下でLRGを炎症性疾患の急性期の標的細胞の細胞膜画分と接触させ
る工程;
(B)細胞膜画分に結合したLRG量を測定する工程;および
(C)被検物質の非存在下において測定した場合と比較して、細胞膜画分に結合するLRG量を低下させた被検物質を、疾患の急性期における治療および/または予防のために使用される物質の候補として選択する工程
を含む、項(X1)または(X2)記載のスクリーニング方法。
(X4)疾患の急性期における治療および/または予防のために使用される物質の候補として選択された被検物質を急性期の炎症モデルに適用し、該モデルにおける急性期の炎症反応を抑制するか否かを検定することをさらに含む、項(X1)〜(X3)のいずれか1項に記載の方法。
(X5)以下の(A)〜(C)の工程:
(A)炎症性疾患の急性期の標的細胞を、LRGの存在下および非存在下で被検物質に接触させる工程;
(B)各条件下での前記細胞における炎症反応の程度を測定する工程;および
(C)被検物質の非存在下において測定した場合と比較して、LRGの存在下で急性炎症反応を抑制し、LRGの非存在下で急性炎症反応を抑制しなかった被検物質を、LRGの機能を阻害して疾患の急性期における治療および/または予防のために使用される物質の候補として選択する工程
を含む、疾患の急性期における治療および/または予防のために使用される物質のスクリーニング方法。
(X6)標的細胞における炎症反応を惹起する工程をさらに含む、項(X5)記載の方法。
(X7)TNFαまたはH2O2刺激により急性期の炎症反応を惹起することを特徴とする、項(X5)または(X6)に記載の方法。
(X8)標的細胞が腸管上皮細胞、滑膜細胞、肺胞上皮細胞または気管支上皮細胞である、項(X5)〜(X7)のいずれかに記載の方法。
<肺間質の疾患活動性の検査>
(Y24)被験体における肺間質の疾患の疾患活動性の判定方法であって、該被験体に由来する生体試料中のロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)の濃度を測定する工程を包含し、該LRGの濃度に基づいて該被験体の肺間質の疾患の疾患活動性が評価される、判定方法。
(Y25)前記LRGの濃度が健常人と比較して高値を示す場合、前記被験体の肺間質の疾患の疾患活動性が高いと判定される、項(Y24)に記載の判定方法。
(Y26)前記健常人のLRGの濃度が3μg/mlである、項(Y25)のに記載の判定方法。
(Y27)前記肺間質の疾患が、間質性肺炎または肺線維症である、項(Y24)〜(Y26)のいずれか一項に記載の判定方法。
(Y28)前記肺間質の疾患が、特発性肺線維症(IPF)、慢性過敏性肺炎(CHP)、膠原病関連間質性肺炎(CVD−IP)、特発性非特異性間質性肺炎(NSIP)、皮膚筋炎合併間質性肺炎、剥離性間質性肺炎、リンパ球性間質性肺炎、びまん性肺胞障害、または肉芽腫性間質性肺炎である、項(Y24)〜(Y27)のいずれか一項に記載の判定方法。
(Y29)前記LRGの濃度が、前記生体試料と前記LRGに結合することができる試薬とを接触させることにより測定される、項(Y24)〜(Y28)のいずれか一項に記載の判定方法。
(Y30)前記試薬が、抗LRG抗体またはその断片である、項(Y29)に記載の判定方法。
(Y31)前記生体試料が、血清および血漿からなる群より選択される、項(Y24)〜項(Y30)のいずれか一項に記載の判定方法。
(Y32)ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)に結合することができる試薬を含む、肺間質の疾患の疾患活動性を判定するための判定。
(Y33)前記肺間質の疾患が、間質性肺炎または肺線維症である、項(Y32)に記載の判定剤。
(Y34)前記肺間質の疾患が、特発性肺線維症(IPF)、慢性過敏性肺炎(CHP)、膠原病関連間質性肺炎(CVD−IP)、特発性非特異性間質性肺炎(NSIP)、皮膚筋炎合併間質性肺炎、剥離性間質性肺炎、リンパ球性間質性肺炎、びまん性肺胞障害、または肉芽腫性間質性肺炎である、項(Y32)または(Y33)に記載の判定剤。
(Y35)前記試薬が、標識されているか、または標識された分子に結合可能である、項(Y32)〜(Y34)のいずれか一項に記載の判定剤。
(Y36)前記試薬が、抗LRG抗体またはその断片である、項(Y32)〜(Y35)のいずれか一項に記載の判定剤。
(Y37)項(Y32)〜(Y36)のいずれか一項に記載の判定剤を含む、ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)を検出および/または定量するためのキット。
(Y38)前記試薬に結合することができる二次抗体をさらに含む、項(Y37)に記載のキット。
(Y39)肺間質の疾患の予後を評価するための方法であって、該肺間質の疾患を有するかまた該肺間質の疾患を有する危険があると判断された被験体に由来する生体試料中のロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)の濃度を測定する工程を包含し、該LRGの濃度に基づいて該肺間質の疾患活動性を判定し、該疾患活動性に基づいて該肺間質の疾患の予後が判定される、方法。
(Y40)前記肺間質の疾患の予後が、前記LRGの濃度を治療前のLRGの濃度と比較することにより判定された疾患活動性に基づいて判定される、項(Y39)に記載の方法。
(Y41)前記肺間質の疾患が、間質性肺炎または肺線維症である、項(Y39)または項(Y40)に記載の方法。
(Y42)前記肺間質の疾患が、特発性肺線維症(IPF)、慢性過敏性肺炎(CHP)、膠原病関連間質性肺炎(CVD−IP)、特発性非特異性間質性肺炎(NSIP)、皮膚筋炎合併間質性肺炎、剥離性間質性肺炎、リンパ球性間質性肺炎、びまん性肺胞障害、または肉芽腫性間質性肺炎またはである、項(Y39)または(Y40)に記載の方法。
(Y43)前記LRGの濃度が、前記生体試料と前記LRGに結合することができる試薬とを接触させることにより測定される、項(Y39)〜(Y42)のいずれか一項に記載の方法。
(Y44)前記試薬が、抗LRG抗体またはその断片である、項(Y43)に記載の方法。
(Y45)前記生体試料が、血清および血漿からなる群より選択される、項(Y39)〜(Y44)のいずれか一項に記載の方法。
(Y46)ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)に結合することができる試薬を含む、肺間質の疾患の予後を判定するための予後判定剤。
(Y47)前記肺間質の疾患が、間質性肺炎または肺線維症である、項(Y46)に記載の予後判定剤。
(Y48)前記肺間質の疾患が、特発性肺線維症(IPF)、慢性過敏性肺炎(CHP)、膠原病関連間質性肺炎(CVD−IP)、特発性非特異性間質性肺炎(NSIP)、皮膚筋炎合併間質性肺炎、剥離性間質性肺炎、リンパ球性間質性肺炎、びまん性肺胞障害、または肉芽腫性間質性肺炎である、項(Y46)または(Y47)に記載の予後判定剤。
(Y49)前記試薬が、標識されているか、または標識された分子に結合可能である、項(Y46)〜(Y48)のいずれか一項に記載の予後判定剤。
(Y50)前記試薬が、抗LRG抗体またはその断片である、項(Y46)〜(Y49)のいずれか一項に記載の予後判定剤。
(Y51)項(Y46)〜(Y50)のいずれか一項に記載の予後判定剤を含む、ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)を検出および/または定量するためのキット。
(Y52)前記試薬に結合することができる二次抗体をさらに含む、項(Y51)に記載のキット。
本明細書において、LRGは公知のタンパク質であり、Genbank Accession No.: NP_443204、またはGenbank Accession No.: NP_084072として知られている、配列番号2または4で表されるヒトまたはマウスLRGのアミノ酸配列、あるいはこれと実質的に同一のアミノ酸配列を含むタンパク質である。本明細書において、タンパク質およびペプチドは、ペプチド表記の慣例に従って左端がN末端(アミノ末端)、右端がC末端(カルボキシル末端)で記載される。
(a)配列番号2で示されるアミノ酸配列;
(b)配列番号2で示されるアミノ酸配列において、1もしくは複数のアミノ酸が欠失、付加、挿入もしくは置換され、かつ細胞遊走および/または炎症反応を促進する活性を付与するアミノ酸配列;
(c)配列番号2で示されるアミノ酸配列と90%以上の相同性を有し、かつ細胞遊走および/または炎症反応を促進する活性を付与するアミノ酸配列;
(d)配列番号1で示される塩基配列を有するDNAによりコードされるアミノ酸配列;
(e)配列番号1で示される塩基配列の相補鎖配列を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAによりコードされ、かつ細胞遊走および/または炎症反応を促進する活性を付与するアミノ酸配列。
(f)配列番号2で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列、
(g)配列番号2で示されるアミノ酸配列において、1もしくは複数のアミノ酸が欠失、付加、挿入もしくは置換され、かつ細胞遊走および/または炎症反応を促進する活性を付与するアミノ酸配列をコードする塩基配列、
(h)配列番号2で示されるアミノ酸配列と90%以上の相同性を有し、かつ細胞遊走および/または炎症反応を促進する活性を付与するアミノ酸配列をコードする塩基配列、
(i)配列番号1で示される塩基配列、
(j)配列番号1で示される塩基配列の相補鎖配列を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列であって、かつ細胞遊走および/または炎症反応を促進する活性を付与するアミノ酸配列をコードする塩基配列、
を有する核酸が挙げられる。
(a)配列番号1記載の塩基配列またはそのフラグメント配列を有するポリヌクレオチド;
(b)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドまたはそのフラグメントをコードするポリヌクレオチド;
(c)配列番号2に記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が、置換、付加および欠失からなる群より選択される1つの変異を有する改変体ポリペプチドまたはそのフラグメントであって、生物学的活性を有する改変体ポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド;
(d)配列番号1に記載の塩基配列のスプライス変異体もしくは対立遺伝子変異体またはそのフラグメントである、ポリヌクレオチド;
(e)配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドの種相同体またはそのフラグメントをコードする、ポリヌクレオチド;
(f)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドにストリンジェント条件下でハイブリダイズし、かつ生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;または
(g)(a)〜(e)のいずれか1つのポリヌクレオチドまたはその相補配列に対する同一性が少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%である塩基配列からなり、かつ、生物学的活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドであり得る。ここで、生物学的活性とは、代表的に、LRGの有する活性、またはマーカーとして同じ生物内に存在する他のタンパク質から識別し得ること、細胞遊走および/または炎症反応を促進する活性等をいう。
(a)配列番号2に記載のアミノ酸配列またはそのフラグメントからなる、ポリペプチド;
(b)配列番号2に記載のアミノ酸配列において、1以上のアミノ酸が置換、付加および欠失からなる群より選択される1つの変異を有し、かつ、生物学的活性を有する、ポリペプチド;
(c)配列番号1に記載の塩基配列のスプライス変異体または対立遺伝子変異体によってコードされる、ポリペプチド;
(d)配列番号2に記載のアミノ酸配列の種相同体である、ポリペプチド;または
(e)(a)〜(d)のいずれか1つのポリペプチドに対する同一性が少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%であるアミノ酸配列を有し、かつ、生物学的活性を有する、ポリペプチド、であり得る。ここで、生物学的活性とは、代表的に、LRGの有する活性またはマーカーとして同じ生物内に存在する他のタンパク質から識別し得ること(例えば、抗原として用いられる場合特異的エピトープとして機能し得る領域を含むこと)、細胞遊走および/または炎症反応を促進する活性等をいう。
本発明において「LRGの発現を阻害する物質」とは、LRGをコードする核酸(LRG遺伝子)の転写レベル、転写後調節のレベル、LRGタンパク質への翻訳レベル、翻訳後修飾のレベル等のいかなる段階で作用するものであってもよい。従って、LRGの発現を阻害する物質としては、例えば、LRG遺伝子の転写を阻害する物質(例、アンチジーン)、初期転写産物からmRNAへのプロセッシングを阻害する物質、mRNAの細胞質への輸送を阻害する物質、mRNAからLRGの翻訳を阻害するか(例、アンチセンス核酸、miRNA)あるいはmRNAを分解する物質(例、siRNA、リボザイム)、初期翻訳産物の翻訳後修飾を阻害する物質などが含まれる。いずれの段階で作用するものであっても好ましく用いることができるが、より好ましくは、以下の(1)〜(3)からなる群より選択される物質が例示される。
(1)LRG遺伝子の転写産物に対するアンチセンス核酸、
(2)LRG遺伝子の転写産物に対するリボザイム核酸、
(3)LRG遺伝子の転写産物に対してRNAi活性を有する核酸もしくはその前駆体。
(k)配列番号1で表される塩基配列と相補的もしくは実質的に相補的な塩基配列;
(l)配列番号1で表される塩基配列の相補鎖配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列であって、かつ細胞遊走および/または炎症反応を促進する活性を有するタンパク質をコードする配列と、相補的もしくは実質的に相補的な塩基配列;
が挙げられる。
(1)LRG遺伝子のmRNAに対するアンチセンス核酸、
(2)LRG遺伝子のmRNAに対するリボザイム核酸、
(3)LRG遺伝子のmRNAに対してRNAi活性を有する核酸もしくはその前駆体。
本発明における「LRG遺伝子のmRNAに対するアンチセンス核酸」とは、該mRNAの塩基配列と相補的もしくは実質的に相補的な塩基配列またはその一部を含む核酸であって、標的mRNAと特異的かつ安定した二重鎖を形成して結合することにより、タンパク質合成を抑制する機能を有するものである。
LRG遺伝子のmRNAの塩基配列と相補的もしくは実質的に相補的な塩基配列またはその一部を含む核酸の他の好ましい例としては、該mRNAをコード領域の内部で特異的に切断し得るリボザイム核酸が挙げられる。「リボザイム」とは、狭義には、核酸を切断する酵素活性を有するRNAをいうが、本明細書では配列特異的な核酸切断活性を有する限りDNAをも包含する概念として用いるものとする。リボザイム核酸として最も汎用性の高いものとしては、ウイロイドやウイルソイド等の感染性RNAに見られるセルフスプライシングRNAがあり、ハンマーヘッド型やヘアピン型等が知られている。ハンマーヘッド型は約40塩基程度で酵素活性を発揮し、ハンマーヘッド構造をとる部分に隣接する両端の数塩基ずつ(合わせて約10塩基程度)をmRNAの所望の切断部位と相補的な配列にすることにより、標的mRNAのみを特異的に切断することが可能である。このタイプのリボザイム核酸は、RNAのみを基質とするので、ゲノムDNAを攻撃することがないというさらなる利点を有する。LRG遺伝子のmRNAが自身で二本鎖構造をとる場合には、RNAヘリカーゼと特異的に結合し得るウイルス核酸由来のRNAモチーフを連結したハイブリッドリボザイムを用いることにより、標的配列を一本鎖にすることができる[Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 98(10): 5572-5577 (2001)]。さらに、リボザイムを、それをコードするDNAを含む発現ベクターの形態で使用する場合には、転写産物の細胞質への移行を促進するために、tRNAを改変した配列をさらに連結したハイブリッドリボザイムとすることもできる[Nucleic Acids Res., 29(13): 2780-2788 (2001)]。
本明細書においては、LRG遺伝子のmRNAに相補的なオリゴRNAとその相補鎖とからなる二本鎖RNA、いわゆるsiRNAもまた、LRG遺伝子のmRNAの塩基配列と相補的もしくは実質的に相補的な塩基配列またはその一部を含む核酸に包含されるものとして定義される。短い二本鎖RNAを細胞内に導入するとそのRNAに相補的なmRNAが分解される、いわゆるRNA干渉(RNAi)と呼ばれる現象は、以前から線虫、昆虫、植物等で知られていたが、この現象が動物細胞でも広く起こることが確認されて以来[Nature, 411(6836): 494-498 (2001)]、上記のアンチセンス核酸やリボザイムの代替技術として汎用されている。
はUUの3’末端オーバーハングを有するセンス鎖と、該19-21塩基に相補的な配列およびTTもしくはUUの3’末端オーバーハングを有するアンチセンス鎖とからなる2本鎖RNAをsiRNAとして設計してもよい。また、siRNAの前駆体であるショートヘアピンRNA(shRNA)は、ループ構造を形成しうる任意のリンカー配列(例えば、5-25塩基程度)を適宜選択し、上記センス鎖とアンチセンス鎖とを該リンカー配列を介して連結することにより設計することができる。
れる方法等が挙げられる。具体的には、当業者に公知の核酸保護基(例えば5’末端にジメトキシトリチル基)およびカップリング基(例えば3’末端にホスホルアミダイト)を用いて合成できる。すなわち、5'末端の保護基を、TCA(トリクロロ酢酸)等の酸で脱保護し、カップリング反応を行う。ついでアセチル基でキャッピングを行った後、次の核酸の縮合反応を行う。修飾されたRNAやDNAを含むsiRNAの場合には、原料として修飾されたRNA(例えば、2'-O-メチルヌクレオチド、2'-デオキシ−2'-フルオロヌクレオチド)を用いればよく、カップリング反応の条件は適宜調整できる。また、リン酸結合部分が修飾されたホスホロチオエート結合を導入する場合には、ボーケージ試薬(3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン1,1-ジオキシド)を用いることができる。
本発明において「LRGの機能を阻害する物質」とは、いったん機能的に産生されたLRGがその機能を発揮するのを阻害する限りいかなるものでもよい。
LRG遺伝子の転写産物に相補的に結合し、該転写産物からのタンパク質の翻訳を抑制することができる本発明のアンチセンス核酸や、LRG遺伝子の転写産物(mRNA)と相同な(もしくは相補的な)塩基配列を有し、当該転写産物を標的として該転写産物を切断し得るsiRNA(もしくはリボザイム)、さらに該siRNAの前駆体であるshRNAなど(以下、包括的に「本発明の核酸」という場合がある)は、生体内におけるLRGの発現を抑制し、LRGにより亢進される細胞遊走、細胞浸潤を抑制することから、炎症性疾患・免疫疾患等の疾患における急性期(発症期や急性増悪期等)、特に炎症の急性期(発症期や急性増悪期等)の予防および/または治療に有用である。
LRGに対する抗体や、LRGの発現もしくは機能を阻害する低分子化合物は、LRGの産生または機能を阻害することができる。したがって、これらの物質は、生体内におけるLRGの発現もしくは機能を阻害し、LRGにより亢進される細胞遊走、細胞浸潤を抑制することから、炎症性疾患・免疫疾患等の疾患における急性期(発症期や急性増悪期等)、特に炎症の急性期(発症期や急性増悪期等)の予防および/または治療に有用である。
上述の通り、LRGの発現および/または機能を阻害すると、LRGにより亢進される細胞遊走、細胞浸潤を抑制することから、炎症性疾患・免疫疾患等の疾患における急性期(発症期や急性増悪期等)、特に炎症の急性期(発症期や急性増悪期等)の予防および/または治療に有用である。したがって、LRGの発現および/または機能を阻害する化合物は、炎症性疾患・免疫疾患等の疾患における急性期(発症期や急性増悪期等)、特に炎症の急性期(発症期や急性増悪期等)の予防および/または治療剤として使用することができる。
本発明は、LRGを産生する能力を有する細胞における該タンパク質(遺伝子)の発現を、被検物質の存在下と非存在下で比較することを特徴とする、炎症性疾患・免疫疾患等の疾患における急性期(発症期や急性増悪期等)、特に炎症の急性期(発症期や急性増悪期等)の予防および/または治療に使用することができる物質のスクリーニング方法を提供する。本方法において用いられる細胞、被検物質の種類、被検物質と細胞との接触の態様などは、上記と同様である。
(a)LRGを産生する能力を有する細胞を被検物質の存在下および非存在下に培養し、両条件下における該タンパク質をコードするmRNAの量を、本発明の検出用核酸を用いて測定、比較することを特徴とする、炎症性疾患・免疫疾患等の疾患における急性期(発症期や急性増悪期等)、特に炎症の急性期(発症期や急性増悪期等)の予防および/または治療に使用することができる物質のスクリーニング方法、および
(b)LRGを産生する能力を有する細胞を被検物質の存在下および非存在下に培養し、両条件下における該タンパク質の量を、本発明の検出用抗体を用いて測定、比較することを特徴とする、炎症性疾患・免疫疾患等の疾患における急性期(発症期や急性増悪期等)、特に炎症の急性期(発症期や急性増悪期等)の予防および/または治療に使用することができる物質のスクリーニング方法を提供する。
を検出する方法、産生された二本鎖DNAを常法に従ってナイロンメンブレン等にトランスファーさせて、標識した前記プライマーをプローブとして使用してこれとハイブリダイズさせて検出する方法などを用いることができる。なお、生成された標識二本鎖DNA産物はアジレント2100バイオアナライザ(横河アナリティカルシステムズ社製)などで測定することができる。また、SYBR Green RT-PCR Reagents(Applied Biosystems 社製)で該プロトコールに従ってRT-PCR反応液を調製し、ABI PRIME 7900 Sequence Detection System (Applied Biosystems社製)で反応させて、該反応物を検出することもできる。
(i)本発明の検出用抗体と、試料液および標識化されたLRGとを競合的に反応させ、該抗体に結合した標識化されたタンパク質を検出することにより試料液中のLRGを定量する方法や、
(ii)試料液と、担体上に不溶化した本発明の検出用抗体および標識化された別の本発明の検出用抗体とを、同時あるいは連続的に反応させた後、不溶化担体上の標識剤の量(活性)を測定することにより、試料液中のLRGを定量する方法等が挙げられる。
本発明のスクリーニング方法は、被検物質がLRGの機能を阻害するか否かを指標として行うこともできる。
マイシン(1.5mg/kg)を投与して間質性肺炎・肺線維症を誘発することができる)。これら以外にも、DSS誘起大腸炎モデル(分子量5,000〜10,000のDSSを3〜5%(w/v)含有する水を、非ヒト動物に5〜10日間飲水させることにより調製することができる)、TNBS誘起大腸炎モデル(TNBSを50%エタノールに溶解し、例えば50μg/g体重の量で非ヒト動物に直腸内投与することにより調製することができる)等のIBDモデル、CIAモデル(完全フロイントアジュバントとエマルジョン化したII型コラーゲンで非ヒト動物を免疫することにより調製することができる)、CAIAモデル(II型コラーゲンのCB11内のエピトープを認識するモノクローナル抗体カクテルを非ヒト動物に注射することにより調製することができる)等のRAモデル等もまたを用いることができるが、これらに限定されない。一方、in vitroモデルとしては、疾患(例えば、炎症性疾患、自己免疫疾患等)における標的細胞(例えば、IBDにおける腸管上皮細胞、RAにおける滑膜細胞、肺炎における肺胞上皮細胞または気管支上皮細胞等)の培養系(例えば、Caco-2細胞培養系、RA患者の滑膜組織由来の滑膜線維芽細胞の培養系等)などが挙げられるが、これらに限定されない。これらのin vitroモデルは、必要に応じてTNFα等の急性期のサイトカインやH2O2等の活性酸素、LPS等による刺激、あるいは単球、マクロファージ、好中球等の急性期のサイトカイン産生細胞との複合培養(例えば、トランスウェルTM培養システム等を用い、上部コンパートメントに標的細胞(例、Caco-2細胞)、下部コンパートメントに炎症性サイトカイン産生細胞(マクロファージ様のTHP-1細胞、RAW264.7細胞)をそれぞれ単層培養する培養系)などにより、急性期の反応を惹起することができる。
(1)疾患(例えば、炎症性疾患、自己免疫疾患等)の標的細胞を、LRGの存在下および非存在下で被検物質に接触させる工程
(2)各条件下での前記細胞における疾患(例えば、炎症性疾患、自己免疫疾患等)の反応(例えば、炎症反応、自己免疫反応)の程度を測定する工程
(3)被検物質の非存在下において測定した場合と比較して、LRGの存在下で当該反応を抑制し、LRGの非存在下で当該反応を抑制しなかった被検物質を、LRGの機能を阻害して疾患(例えば、炎症性疾患、自己免疫疾患等)の治療または予防作用を示す物質の候補として選択する工程
を含む。
本発明は、被験体における肺間質の疾患の疾患活動性の判定方法であって、該被験体に由来する生体試料中のロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)の濃度を測定する工程を包含し、該LRGの濃度に基づいて該被験体の肺間質の疾患の疾患活動性(すなわち、さらなる重症化のリスク)を評価する、判定方法を提供する。本発明では、従来KL-6でしか確立していない肺間質の疾患に関するマーカーとして信頼性が高く、かつ、KL-6では検査し得ない種類の肺間質の疾患の疾患活動性をも網羅的に判定し得るマーカーが提供される。このようなマーカーは従来提供されていなかったものであり、疾患活動性の判定が難しい肺間質の疾患に対して新たな疾患活動性判定ツールを提供するものである。また、肺間質の疾患は、炎症や肺の他の疾患とは異なり、通常の肺炎と間質性肺炎は原因も病態も異なる(治療法も異なる)ため、肺間質の疾患を考える上では関連性はないものと当該分野では考えられている。また、肺間質の疾患については、自己免疫疾患のときに認められる合併症ではあるものの、自己免疫疾患は、間質性肺炎のみならず、高血圧・糖尿病など多くの疾患を合併することがあり、間質性肺炎は必ず自己免疫に伴うものでないうえ、LRGが自己免疫疾患のバイオマーカーとなっても、それが間質性肺炎のマーカーとなる事を示すものではないことが当該分野で周知であったことに鑑みると、本発明の知見はまさに予想外なものであるといえる。また、肺間質の疾患としては炎症が多いため、通常の炎症マーカーとの関連について考慮されるものの、CRPなどのある特定の炎症のマーカーで、何らかの炎症が存在していることがわかったとしても、他の病態のマーカー(この場合間質性肺炎)であることが導き出せるものではなく、今般の「間質性肺炎」の疾患活動性マーカーとしての機能は、他の炎症における知見からは導き出せないと当業者に理解される。肺間質の疾患、特に間質性肺炎のマーカーとして従来使用されているKL-6にはない機能を提供するものであり、その意味でも、本発明の肺間質の疾患のマーカーとしての能力は当該分野において渇望されていたものであり、特筆に値する。
本発明は、肺間質の疾患の予後を評価するための方法であって、前記肺間質の疾患を有するかまた前記肺間質の疾患を有する危険があると判断された被験体に由来する生体試料中のロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)の濃度を測定する工程を包含し、前記LRGの濃度に基づいて前記肺間質の疾患の疾患活動性を判定し、前記疾患活動性に基づいて前記肺間質の疾患の予後が判定される、方法を提供する。特定の態様において、肺間質の疾患の予後は、LRGの濃度を治療前のLRGの濃度と比較することにより判定された疾患活動性に基づいて判定される。
本明細書において用いられる分子生物学的手法、生化学的手法、微生物学的手法は、当該分野において周知であり慣用されるものであり、すでに引用されたものも含め、例えば、Sambrook J. et al.(1989). Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harborおよびその3rd Ed.(2001); Ausubel, F.M.(1987).Current Protocols in Molecular Biology, Greene Pub. Associates and Wiley-Interscience; Ausubel, F.M.(1989). Short Protocols inMolecular Biology: A Compendium of Methods from Current Protocols in Molecular Biology,Greene Pub. Associates and Wiley-Interscience; Innis,M.A.(1990).PCR Protocols: A Guide to Methods and Applications, Academic Press; Ausubel,F.M.(1992).Short Protocols in Molecular Biology: A Compendium of Methods from Current Protocols in Molecular Biology, Greene Pub. Associates; Ausubel,F.M. (1995).Short Protocols in Molecular Biology: A Compendium of Methods from Current Protocols in MolecularBiology, Greene Pub. Associates; Innis,M.A. et al.(1995).PCR Strategies, Academic Press; Ausubel, F.M.(1999).Short Protocols in Molecular Biology: A Compendium ofMethods from Current Protocols in Molecular Biology,Wiley,and annual updates; Sninsky, J.J. et al.(1999). PCR Applications: Protocols for Functional Genomics, Academic Press、別冊実験医学「遺伝子導入&発現解析実験法」羊土社、1997などに記載されており、これらは本明細書において関連する部分(全部であり得る)が参考として援用される。
(参考例1)LRG欠損マウスの作製
以下の方法により、LRGホモ欠損マウスを作製した。
た。キメラマウスの産仔をPCR法でスクリーニングして目的のヘテロマウスを得たのち、FLP発現トランスジェニックマウスさらにCre発現トランスジェニックマウスとの交配により、NeoおよびLrgの各配列を順に欠損させた。得られたLrg1ヘテロ欠損マウス同士の交配によりLrgホモ欠損マウスを得た。
本実施例では、マウスから各種組織 を取り出し、各種組織におけるLRGの発現の多様性を観察した。
野生型マウス(C57BL/6J、9-11週齢メス、チャールズリバーより購入)より、脾細胞、脾細胞由来T・B細胞、血液由来好中球(Gr1陽性)、腹腔マクロファージ、肝臓を採取し、mRNAを抽出した。各種細胞の採取は、MACS(登録商標)細胞分離システム(Miltenyi Biotec)によって行い、脾細胞中のThy1.2およびCD19陽性細胞をそれぞれT細胞およびB細胞として、血液細胞(末梢血)中のGr1陽性細胞を好中球として回収した。また腹腔洗浄液中の細胞のうち培養皿に接着した細胞を腹腔マクロファージとして回収した。mRNAの抽出は、RNeasy Mini Kit(QIAGEN Cat. No. 74106)を用いて製品マニュアルに従い行った。LRGの発現をreal time PCRにて検討した。real time PCRは、SYBR(登録商標)Premix Ex TaqTM(TAKARA RR420A)の製品マニュアルに従って行い、7900HT Fast Real-Time PCR System(applied biosystems)を使用して解析した。プライマーの配列は以下のとおりである。Fw 5’ATCAAGGAAGCCTCCAGGAT(配列番号5)、Rv 5’CAGCTGCGTCAGGTTGG(配列番号6)。LRGの発現量はHPRT1の発現で補正した。また、野生型マウスより、肝臓と血液由来好中球を採取し、タンパク質を抽出した。タンパク質の抽出には、タンパク質分解酵素阻害剤および脱リン酸化阻害剤(ナカライ)を添加したRIPAバッファー(10 mM Tris-HCl pH7.5、0.1%デオキシコール酸ナトリウム、1% NP-40、0.1% SDS、150 mM NaCl)を用いた。肝臓組織についてはRIPAバッファー中でホモジナイズして上清を回収し、好中球については細胞ペレットをRIPAバッファーに溶解した。タンパク質ライセートをグリコペプチダーゼF(Takara)にて糖鎖切断処理(GPF+)したのち、ウェスタンブロットでLRGの分子量の変化を未処理検体と比較した。ウェスタンブロットの手法は以下のとおりである。上記タンパク質ライセートをSDS-PAGEにより分離し、PVDF膜へ転写したのちウサギ抗マウスLRG抗体(IBL、クローンR322)で処理して、酵素標識二次抗体を用いた化学発光法(Western Lightning ECL, Perkin Elmer)により検出した。
結果を図1に示す。図1の左のグラフからも明らかなように、特に好中球、ResidentのマクロファージにLRGが高く発現していることが観察された。好中球、マクロファージから産生されるLRGと肝臓から産生されるLRGは糖鎖修飾に違いがあることも分かった。
本実施例では、LRGの発現を免疫電子顕微鏡を用いて観察してその分布を調べた。
ヒト好中球中のLRGを免疫電子顕微鏡で調べた。標本作製はPost-embedding法で行い、使用した電子顕微鏡はHT7700(日立ハイテクノロジーズ社)であった。観察は(株)鎌倉テクノサイエンスにおいて、標準的な撮影条件にて行われた。使用した抗体はLRG1 polyclonal antibody (Proteintech, 13224-1-AP)およびGoat Anti-Mouse IgG H&L (Abcam, 5nm Gold)であった。
結果を図2に示す。図中、矢印先端などの黒い粒子(金コロイド粒子)はLRGを示す。示されるように、LRGは好中球顆粒中に多く存在することが示された。
本実施例では、ブレオマイシン誘導性間質性肺炎モマウスモデルにおけるLRGの発現を確かめた。
(ブレオマイシン誘導性間質性肺炎マウスモデルの作製)
野生型マウス(C57BL/6・メス)を麻酔し、気管内にブレオマイシン(1.5mg/kg)(ブレオ(登録商標)注射用5 mg(日本化薬株式会社))を投与して間質性肺炎・肺線維症を誘発し、これをブレオマイシン誘導性間質性肺炎マウスモデルとして用いた。
投与後、7日後、14日後、21日後にマウスより肺を回収し、伸展固定後に切片を作製、LRG発現を免疫組織化学染色にて検討した。免疫組織化学染色は以下の通り行った。すなわち、脱パラフィン後、ウサギ抗マウスLRG抗体(IBL、クローンR322)を反応させ、DAKO REAL Envision Detection System(Dako K5007)を用いてDABで発色させた。
結果を図3に示す。図3の写真図から、解剖学的にみて少なくとも肺胞上皮および気管支上皮に、強く染色される細胞が存在すると解釈される。したがって、LRGはブレオマイシン誘導性間質性肺炎において肺胞上皮細胞および気管支上皮細胞に発現することが示された。
本実施例では、LRGノックアウトマウスのブレオマイシン誘導性間質性肺炎における炎症の度合いを確認した。
各種マウスの気管内へのブレオマイシンを投与して、マウスに間質性肺炎を誘導した。試薬等は実施例3と同様のものを利用した。本実施例では、野生型マウス(C57BL/6J、9-11週齢メス、チャールズリバーより購入)および参考例で産生したLRG欠損マウス(本明細書において「欠損」マウスは「ノックアウト」マウスまたは「KO」マウスともいうが、いずれも同じ意味で使用される。)のそれぞれに、ブレオマイシンを投与して、マウスに間質性肺炎を誘導した。
結果を図4に示す。図4(左)は、体重の経時変化の結果を示す。LRGノックアウトマウスでは、野生型マウスに比較して、ブレオマイシン投与後の体重減少が軽減していた。図4(右)は、TNFαの発現量を示す。LRGノックアウトマウスマウスでは、野生型マウスに比較して、炎症性サイトカインTNFαの肺での発現が減少していた。以上から、ブレオマイシン誘導性間質性肺炎において、LRGノックアウトマウスでは炎症が軽度であることが分かった。
本実施例では、ブレオマイシン誘導性間質性肺炎においてLRGノックアウトマウスの好中球の浸潤を観察した。
ブレオマイシンを投与したマウスを、1日目および7日目で解析した。Dulbecco PBS (-)(0.5mL×3回)を用いてマウス各個体から肺胞洗浄液(BALF)を採取し、液中の細胞数をカウントするとともに細胞分画をFACSにて解析した。FACSは以下の条件で行った。細胞を、CD45、Gr1、CD19、CD86、CD11c、F4/80、Ly6G、CD11bに対するFITC、PE、PerCP-Cy5.5、PE-Cy7、APC、APC-Cy7、Pacific Blue、Horizon V500標識抗体(CD11bのみBecton Dickinson、他はBioLegendより購入)で染色し、FACS CantoII(Becton Dickinson)を用いて製造業者の指示通りに分析した。
結果を図5に示す。図5は、(左)BALF中の総細胞数を示し、図6は(右)BALF中の好中球(Ly6G+)数を示す。ブレオ誘導性間質性肺炎においてLRGノックアウトマウスでは、好中球の浸潤が著明に減少することが分かった。したがって、LRGは、好中球の細胞浸潤を亢進する役割を果たしていることが理解される。
本実施例では、ブレオマイシン誘導性間質性肺炎における、LRGノックアウトマウスではコラーゲン発現を観察した。
ブレオマイシンを投与したマウス肺からmRNAを抽出し、コラーゲン1α2の発現をreal time PCRにて検討した。mRNA の抽出、PCRの手法は実施例1に記載の手法に準じ、PCRのプライマーとしては、Fw 5’TGTTGGCCCATCTGGTAAAGA(配列番号9)、Rv 5’CAGGGAATCCGATGTTGCC(配列番号10)を用いた。
結果を図6に示す。コントロール、3日目、7日目、14日目とも、ブレオマイシン誘導性間質性肺炎において、LRGノックアウトマウスでは線維化に関わるコラーゲン発現誘導が低いことがわかる。したがって、LRGは、肺線維症の進行に重要な役割を果たしていることが理解される。LRGは、間質性肺炎に伴う線維化(すなわち肺線維症)に密接に関連しており、LRGが肺線維症の活動性マーカーとなり得ることが明らかになった。
本実施例では、間質性肺炎患者血清における血清中LRG濃度を定量した。
間質性肺炎患者(CHP(n=11)、CDV-IP(n=12)、IPF(n=10)、NSIP(n=10))における血清中LRG濃度を定量した。血清LRG濃度と血清KL-6濃度との相関関係、および血清LRG濃度あるいは血清KL-6濃度と%DLCO、VC、%VCとの相関関係を解析した。血清LRG濃度の測定には、サンドイッチ法を使用した。
結果を図7〜11に示す。間質性肺炎患者血清中LRG濃度は健常人血清と比較して有意に高値を示した。また、CHP、CVD-IP、IPF、NSIPのいずれの疾患においても血清LRG濃度は健常人よりも有意に高値を示した(図7)。IPF患者において血清LRG濃度は血清KL-6濃度と相関関係を示したが、その他の疾患では相関関係は認められなかった(図8)。CVD-IP、NSIP患者において血清LRG濃度は%DLCOと有意な相関関係を示した(図9)。NSIP患者において血清LRG濃度はVCおよび%VCに有意な相関関係が認められた(図10および11)。即ち、肺機能低下の程度と血清LRG濃度の間に相関関係が認められたが、KL-6については有意な相関関係は認められなかった。これらの結果から、KL-6はすべての間質性肺炎のマーカーとして機能することはできず、他方で、LRGは網羅性に優れたマーカーとなり得ることが明らかになった。
本実施例では、治療前および治療後の皮膚筋炎合併間質性肺炎患者の血清LRG濃度を解析した。
皮膚筋炎合併間質性肺炎患者血清(N=49)について、治療前、治療2週間後、4週間後、8週間後、および12週間後の血清LRG濃度を測定した。皮膚筋炎合併間質性肺炎の治療は、ステロイド(内服プレドニゾロン・メチルプレドニゾロンパルス療法)に免疫抑制剤(シクロスポリンあるいはタクロリムス)を併用して行った。症例に応じて、シクロフォスファミドのパルス療法も追加的に行った。血清LRG濃度の測定には、サンドイッチ法を使用した。
結果を図12および13〜図17に示す。皮膚筋炎合併間質性肺炎患者において、治療の経過に伴ってLRG濃度が減少し、血清中LRG濃度は治療前に比べて治療後に有意に減少した(図12)。
配列番号2:ヒトLRGタンパク質のアミノ酸配列
配列番号3:マウスLRGタンパク質の核酸配列
配列番号4:マウスLRGタンパク質のアミノ酸配列
配列番号5:LRG検出用プライマー(Forward)
配列番号6:LRG検出用プライマー(Reverse)
配列番号7:TNFαの検出用プライマー(Forward)
配列番号8:TNFαの検出用プライマー(Reverse)
配列番号9:コラーゲン1α2の検出用プライマー(Forward)
配列番号10:コラーゲン1α2の検出用プライマー(Reverse)
Claims (52)
- ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)の阻害剤(LRG阻害剤)を含有する、細胞遊走抑制剤
- 前記LRG阻害剤は、ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)の発現または機能阻害物質を含有する、請求項1に記載の剤。
- LRGの発現阻害物質が、
(a)LRG遺伝子の転写産物に対するアンチセンス核酸、
(b)LRG遺伝子の転写産物に対するリボザイム核酸、または
(c)LRG遺伝子の転写産物に対してRNAi活性を有する核酸もしくはその前駆体
である、請求項2に記載の剤。 - LRGの機能阻害物質がLRGに対する抗体である、請求項2に記載の剤。
- 前記細胞遊走抑制剤は、疾患の急性期における治療および/または予防のためのものである、請求項1に記載の剤。
- 前記治療および/または予防は、前記疾患における炎症を対象とする、請求項5に記載の剤。
- 前記疾患は、炎症性疾患または免疫疾患である、請求項5に記載の剤。
- 前記疾患が炎症性腸疾患、自己炎症性疾患、膠原病・リウマチ性疾患またはその他の炎症性の自己免疫疾患である、請求項5に記載の剤。
- ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)の阻害剤(LRG阻害剤)を含有する、疾患の急性期における治療および/または予防のための医薬組成物。
- 前記治療および/または予防は、前記疾患における炎症を対象とする、請求項9に記載の医薬組成物。
- 前記疾患は、炎症性疾患または免疫疾患である、請求項9に記載の医薬組成物。
- 前記疾患が炎症性腸疾患、自己炎症性疾患、膠原病・リウマチ性疾患またはその他の炎症性の自己免疫疾患である、請求項9に記載の医薬組成物。
- 前記LRG阻害剤は、ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)の発現または機能阻害物質を含有する、請求項9に記載の医薬組成物。
- LRGの発現阻害物質が、
(a)LRG遺伝子の転写産物に対するアンチセンス核酸、
(b)LRG遺伝子の転写産物に対するリボザイム核酸、または
(c)LRG遺伝子の転写産物に対してRNAi活性を有する核酸もしくはその前駆体である、
請求項13に記載の医薬組成物。 - LRGの機能阻害物質がLRGに対する抗体である、請求項13に記載の医薬組成物。
- (A)LRG遺伝子もしくは該遺伝子の転写調節領域の制御下にあるレポータータンパク質をコードする核酸を含む細胞を、被検物質に接触させる工程;
(B)前記細胞におけるLRG遺伝子もしくはLRGタンパク質またはレポータータンパク質の発現量を測定する工程;および
(C)被検物質の非存在下において測定した場合と比較して、LRG遺伝子もしくはLRGタンパク質またはレポータータンパク質の発現量を低下させた被検物質を、疾患の急性期における治療および/または予防のために使用される物質の候補として選択する工程
を含む、疾患の急性期における治療および/または予防のために使用される物質のスクリーニング方法。 - LRGと被検物質とを接触させ、LRGと結合能を有する被検物質を疾患の急性期における治療および/または予防のために使用される物質の候補として選択することを特徴とする、疾患の急性期における治療および/または予防のために使用される物質のスクリーニング方法。
- 以下の(A)〜(C)の工程:
(A)被検物質の存在下でLRGを炎症性疾患の急性期の標的細胞の細胞膜画分と接触させる工程;
(B)細胞膜画分に結合したLRG量を測定する工程;および
(C)被検物質の非存在下において測定した場合と比較して、細胞膜画分に結合するLRG量を低下させた被検物質を、疾患の急性期における治療および/または予防のために使用される物質の候補として選択する工程
を含む、、請求項17に記載のスクリーニング方法。 - 疾患の急性期における治療および/または予防のために使用される物質の候補として選択された被検物質を急性期の炎症モデルに適用し、該モデルにおける急性期の炎症反応を抑制するか否かを検定することをさらに含む、請求項17または18に記載の方法。
- 以下の(A)〜(C)の工程:
(A)炎症性疾患の急性期の標的細胞を、LRGの存在下および非存在下で被検物質に接触させる工程;
(B)各条件下での前記細胞における炎症反応の程度を測定する工程;および
(C)被検物質の非存在下において測定した場合と比較して、LRGの存在下で急性炎症反応を抑制し、LRGの非存在下で急性炎症反応を抑制しなかった被検物質を、LRGの機能を阻害して疾患の急性期における治療および/または予防のために使用される物質の候補として選択する工程
を含む、疾患の急性期における治療および/または予防のために使用される物質のスクリーニング方法。 - 標的細胞における炎症反応を惹起する工程をさらに含む、請求項20に記載の方法。
- TNFαまたはH2O2刺激により急性期の炎症反応を惹起することを特徴とする、請求項20
または21に記載の方法。 - 標的細胞が腸管上皮細胞、滑膜細胞、肺胞上皮細胞または気管支上皮細胞である、請求項20〜22のいずれかに記載の方法。
- 被験体における肺間質の疾患の疾患活動性の判定方法であって、該被験体に由来する生体試料中のロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)の濃度を測定する工程を包含し、該LRGの濃度に基づいて該被験体の肺間質の疾患の疾患活動性が評価される、判定方法。
- 前記LRGの濃度が健常人と比較して高値を示す場合、前記被験体の肺間質の疾患の疾患活動性が高いと判定される、請求項24に記載の判定方法。
- 前記健常人のLRGの濃度が3μg/mlである、請求項25のに記載の判定方法。
- 前記肺間質の疾患が、間質性肺炎または肺線維症である、請求項24〜26のいずれか一項に記載の判定方法。
- 前記肺間質の疾患が、特発性肺線維症(IPF)、慢性過敏性肺炎(CHP)、膠原病関連間質性肺炎(CVD−IP)、特発性非特異性間質性肺炎(NSIP)、皮膚筋炎合併間質性肺炎、剥離性間質性肺炎、リンパ球性間質性肺炎、びまん性肺胞障害、または肉芽腫性間質性肺炎である、請求項24〜26のいずれか一項に記載の判定方法。
- 前記LRGの濃度が、前記生体試料と前記LRGに結合することができる試薬とを接触させることにより測定される、請求項24〜28のいずれか一項に記載の判定方法。
- 前記試薬が、抗LRG抗体またはその断片である、請求項29に記載の判定方法。
- 前記生体試料が、血清および血漿からなる群より選択される、請求項24〜30のいずれか一項に記載の判定方法。
- ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)に結合することができる試薬を含む、肺間質の疾患の疾患活動性を判定するための判定。
- 前記肺間質の疾患が、間質性肺炎または肺線維症である、請求項32に記載の判定剤。
- 前記肺間質の疾患が、特発性肺線維症(IPF)、慢性過敏性肺炎(CHP)、膠原病関連間質性肺炎(CVD−IP)、特発性非特異性間質性肺炎(NSIP)、皮膚筋炎合併間質性肺炎、剥離性間質性肺炎、リンパ球性間質性肺炎、びまん性肺胞障害、または肉芽腫性間質性肺炎である、請求項32に記載の判定剤。
- 前記試薬が、標識されているか、または標識された分子に結合可能である、請求項32〜34のいずれか一項に記載の判定剤。
- 前記試薬が、抗LRG抗体またはその断片である、請求項32〜35のいずれか一項に記載の判定剤。
- 請求項32〜36のいずれか一項に記載の判定剤を含む、ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)を検出および/または定量するためのキット。
- 前記試薬に結合することができる二次抗体をさらに含む、請求項37に記載のキット。
- 肺間質の疾患の予後を評価するための方法であって、該肺間質の疾患を有するかまた該肺間質の疾患を有する危険があると判断された被験体に由来する生体試料中のロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)の濃度を測定する工程を包含し、該LRGの濃度に基づいて該肺間質の疾患活動性を判定し、該疾患活動性に基づいて該肺間質の疾患の予後が判定される、方法。
- 前記肺間質の疾患の予後が、前記LRGの濃度を治療前のLRGの濃度と比較することにより判定された疾患活動性に基づいて判定される、請求項39に記載の方法。
- 前記肺間質の疾患が、間質性肺炎または肺線維症である、請求項39または40に記載の方法。
- 前記肺間質の疾患が、特発性肺線維症(IPF)、慢性過敏性肺炎(CHP)、膠原病関連間質性肺炎(CVD−IP)、特発性非特異性間質性肺炎(NSIP)、皮膚筋炎合併間質性肺炎、剥離性間質性肺炎、リンパ球性間質性肺炎、びまん性肺胞障害、または肉芽腫性間質性肺炎またはである、請求項39または40に記載の方法。
- 前記LRGの濃度が、前記生体試料と前記LRGに結合することができる試薬とを接触させることにより測定される、請求項39〜42のいずれか一項に記載の方法。
- 前記試薬が、抗LRG抗体またはその断片である、請求項43に記載の方法。
- 前記生体試料が、血清および血漿からなる群より選択される、請求項39〜44のいずれか一項に記載の方法。
- ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)に結合することができる試薬を含む、肺間質の疾患の予後を判定するための予後判定剤。
- 前記肺間質の疾患が、間質性肺炎または肺線維症である、請求項46に記載の予後判定剤。
- 前記肺間質の疾患が、特発性肺線維症(IPF)、慢性過敏性肺炎(CHP)、膠原病関連間質性肺炎(CVD−IP)、特発性非特異性間質性肺炎(NSIP)、皮膚筋炎合併間質性肺炎、剥離性間質性肺炎、リンパ球性間質性肺炎、びまん性肺胞障害、または肉芽腫性間質性肺炎である、請求項46に記載の予後判定剤。
- 前記試薬が、標識されているか、または標識された分子に結合可能である、請求項46〜48のいずれか一項に記載の予後判定剤。
- 前記試薬が、抗LRG抗体またはその断片である、請求項46〜49のいずれか一項に記載の予後判定剤。
- 請求項46〜50のいずれか一項に記載の予後判定剤を含む、ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)を検出および/または定量するためのキット。
- 前記試薬に結合することができる二次抗体をさらに含む、請求項51に記載のキット。
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