JP2016079064A - 光学素子製造方法における工程決定方法、光学素子製造方法、および光学素子 - Google Patents

光学素子製造方法における工程決定方法、光学素子製造方法、および光学素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2016079064A
JP2016079064A JP2014212001A JP2014212001A JP2016079064A JP 2016079064 A JP2016079064 A JP 2016079064A JP 2014212001 A JP2014212001 A JP 2014212001A JP 2014212001 A JP2014212001 A JP 2014212001A JP 2016079064 A JP2016079064 A JP 2016079064A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical element
molding
glass
basicity
optical material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014212001A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6437780B2 (ja
Inventor
直之 森定
Naoyuki Morisada
直之 森定
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Priority to JP2014212001A priority Critical patent/JP6437780B2/ja
Priority to CN201580052772.2A priority patent/CN106795029A/zh
Priority to PCT/JP2015/072201 priority patent/WO2016059854A1/ja
Publication of JP2016079064A publication Critical patent/JP2016079064A/ja
Priority to US15/476,637 priority patent/US20170203990A1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP6437780B2 publication Critical patent/JP6437780B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/005Pressing under special atmospheres, e.g. inert, reactive, vacuum, clean
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/05Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing in machines with reciprocating moulds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
    • C03B11/084Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses material composition or material properties of press dies therefor
    • C03B11/086Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses material composition or material properties of press dies therefor of coated dies
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B3/00Simple or compound lenses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/02Press-mould materials
    • C03B2215/08Coated press-mould dies
    • C03B2215/10Die base materials
    • C03B2215/12Ceramics or cermets, e.g. cemented WC, Al2O3 or TiC
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/02Press-mould materials
    • C03B2215/08Coated press-mould dies
    • C03B2215/14Die top coat materials, e.g. materials for the glass-contacting layers
    • C03B2215/16Metals or alloys, e.g. Ni-P, Ni-B, amorphous metals
    • C03B2215/17Metals or alloys, e.g. Ni-P, Ni-B, amorphous metals comprising one or more of the noble meals, i.e. Ag, Au, platinum group metals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/40Product characteristics
    • C03B2215/46Lenses, e.g. bi-convex
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/72Barrel presses or equivalent, e.g. of the ring mould type
    • C03B2215/73Barrel presses or equivalent, e.g. of the ring mould type with means to allow glass overflow in a direction perpendicular to the press axis

Abstract

【課題】工程決定方法において、光学材料または離型膜の表面に残留する物質に起因して、プレス成形時に発生する不具合を抑制するための工程を容易に決定することができるようにする。
【解決手段】離型膜が形成された成形型を用いて光学材料を加熱しプレス成形して、光学素子を成形する光学素子製造方法における工程決定方法であって、光学材料の塩基度を特定する塩基度特定工程(ステップS2)と、この塩基度特定工程で特定された光学材料の塩基度を予め決められた基準値と比較して、光学材料をプレスし始める前に、光学材料の表面および離型膜の表面の少なくとも一方から、酸化性物質を取り除く第1除去工程と、塩基性物質を取り除く第2除去工程とのいずれを行うか、判定する除去工程判定工程(ステップS3〜S6)と、を備える方法とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、光学素子製造方法における工程決定方法、光学素子製造方法、および光学素子に関する。
従来、光学素子を形成する成形面を有する成形型にガラス製の光学材料を配置し、加熱して加圧することにより、プレス成形を行う光学素子製造方法が知られている。
このようなプレス成形では、成形品を良好に離型するため、成形型の成形面に、例えば貴金属などを含む離型膜が成膜されている。
しかし、光学材料の種類や成形条件などによっては、成形品の表面が曇ったり、離型性が悪化したりするなどの不具合が生じていた。
例えば、特許文献1に記載の成形方法においては、成形時における成形材料の成分と離型膜の物質との反応を抑制するため、成形品の成形材料の塩基度に対応させて、成形材料との反応性の低い酸化物を離型膜に用いることが提案されている。
特開2006−111495号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術のように、成形材料に応じて、反応性の低い酸化物を含む離型膜を用いて成形を行っても、曇りなどの不具合がすべて解消されるわけではないという問題があった。
発明者は、このような不具合は、光学材料と離型膜との反応により生じる以外にも、成形材料および離型膜の表面に付着する物質が光学材料の成分と反応することにより発生することを見出した。
しかし、成形材料および離型膜の表面に付着する物質は多種多様であり、効率的な除去方法も異なる。このため、すべての付着物を光学材料と離型膜との表面から取り除くと、除去工程にかかる手間が膨大になってしまうという問題がある。
発明者は鋭意研究を重ね、曇り等の不具合の発生を効率的に抑制できる除去工程を、光学材料の種類に応じて容易に決定することができる工程決定方法を見出し、本発明に到った。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、光学材料または離型膜の表面に残留する物質に起因して、プレス成形時に発生する不具合を抑制するための工程を容易に決定することができる工程決定方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、光学材料または離型膜の表面に残留する物質に起因して、プレス成形時に発生する不具合を抑制することができる光学素子製造方法、およびこれにより製造された光学素子を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の第1の態様の工程決定方法は、離型膜が形成された成形型を用いて光学材料を加熱しプレス成形して、光学素子を成形する光学素子製造方法における工程決定方法であって、前記光学材料の塩基度を特定する塩基度特定工程と、該塩基度特定工程で特定された前記光学材料の塩基度を予め決められた基準値と比較して、前記光学材料をプレスし始める前に、前記光学材料の表面および前記離型膜の表面の少なくとも一方から、酸化性物質を取り除く第1除去工程と、塩基性物質を取り除く第2除去工程とのいずれを行うか、判定する除去工程判定工程と、を備える方法とする。
本発明の第2の態様の工程決定方法は、離型膜が形成された成形型を用いて、光学材料を加熱しプレス成形して、光学素子を製造する光学素子製造方法における工程決定方法であって、前記光学材料の塩基度を特定する塩基度特定工程と、該塩基度特定工程で特定された前記光学材料の塩基度を予め決められた基準値と比較して、前記光学材料をプレスし始める前に、前記光学材料の表面および前記離型膜の表面の少なくとも一方から、酸素、オゾン、フッ素、塩素、臭素、および酸化マンガンのいずれかを取り除く第1除去工程と、炭素、炭素化合物、アルミニウム、およびアルカリ金属のいずれかを取り除く第2除去工程とのいずれを行うか、判定する除去工程判定工程と、を備える方法とする。
上記工程決定方法においては、前記除去工程判定工程では、前記基準値を0.53とし、前記塩基度が前記基準値以上の場合には前記第1除去工程を行い、前記塩基度が前記基準値以下の場合には前記第2除去工程を行う、と判定することが好ましい。
本発明の第3の態様の光学素子製造方法は、塩基度が0.53以下である光学材料を、離型膜が形成された成形型によって成形することにより光学素子を製造する光学素子製造方法であって、前記光学材料の表面および前記離型膜の表面の少なくとも一方から塩基性物質を取り除く除去工程と、前記光学材料を前記成形型に配置して、加熱しプレス成形する成形工程と、を備える方法とする。
上記第3の態様の光学素子製造方法では、前記除去工程を行う前に、前記光学材料および前記離型膜の表面の少なくとも一方を有機溶剤で洗浄する洗浄工程を行い、前記除去工程は、前記有機溶剤の残留物を取り除く工程を含むことが好ましい。
本発明の第4の態様の光学素子製造方法は、塩基度が0.53以上である光学材料を、離型膜が形成された成形型によって成形することにより光学素子を製造する光学素子製造方法であって、前記光学材料の表面および前記離型膜の表面の少なくとも一方から面から酸化性物質を取り除く除去工程と、前記光学材料を前記成形型に配置して、加熱しプレス成形する成形工程と、を備える方法とする。
上記第4の態様の光学素子製造方法では、前記除去工程は、前記光学材料を前記成形型に配置してから、前記成形型内の雰囲気の酸素濃度を5ppm以下にすることにより、前記光学材料および離型膜の表面から酸素を取り除く工程を含むことが好ましい。
本発明の第5の態様の光学素子は、上記光学素子製造方法によって製造された構成とする。
本発明の工程決定方法によれば、光学材料の塩基度を特定し、予め決められた基準値と比較して、取り除く物質の種類を決めるため、光学材料または離型膜の表面に残留する物質に起因して、プレス成形時に発生する不具合を抑制するための工程を容易に決定することができるという効果を奏する。
本発明の光学素子製造方法、およびこれにより製造された光学素子によれば、本発明の工程決定工程に基づく工程を行って製造されるため、光学材料または離型膜の表面に残留する物質に起因して、プレス成形時に発生する不具合を抑制することができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態の光学素子製造方法によって製造した光学素子の一例を示す模式的な正面図および平面図である。 本発明の第1の実施形態の光学素子製造方法に用いる成形型および成形装置の模式的な断面図である。 本発明の第1の実施形態の工程決定方法のフローを示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態の光学素子製造方法の工程フローを示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態の光学素子製造方法の除去工程の模式的な工程説明図である。 本発明の第1の実施形態の光学素子製造方法の成形工程の模式的な工程説明図である。 本発明の第2の実施形態の光学素子製造方法の除去工程の模式的な工程説明図である。
以下では、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態の光学素子製造方法に用いる成形装置と、これにより製造される光学素子とについて説明する。
図1(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態の光学素子製造方法によって製造した光学素子の一例を示す模式的な正面図および平面図である。図2は、本発明の第1の実施形態の光学素子製造方法に用いる成形型および成形装置の模式的な断面図である。
本実施形態の光学素子製造方法で製造される光学素子は、ガラス材料をプレス成形して外形を形成する光学素子であれば、特に限定されない。例えば、レンズ、プリズム、ミラー、フィルタ、基板などの適宜の種類の光学素子を採用することができ、光学有効領域の表面は曲率を有していてもよいし、曲率を有しない平面であってもよい。また、曲率を有する場合には凸面でも凹面でもよい。
以下では、本実施形態の光学素子の一例として、図1(a)、(b)に示すレンズ1(光学素子)を成形する場合の例で説明する。
レンズ1は、ガラス材料によって成形された単玉の両凸レンズであり、凸レンズ面1aと、凸レンズ面1bとを備え、これら凸レンズ面1a、1bの外周に、外形が円形とされたフランジ部1cが設けられた形状を有している。
凸レンズ面1a、1bは、レンズ1の設計仕様に基づく面形状、面精度に加工されている。また、凸レンズ面1a、1bには、必要に応じて、例えば、反射防止膜コートや保護膜コートなどの膜コートを施すことが可能である。
このようなレンズ1は、図2に示すような光学素子成形用型2(成形型)および成形装置10を用いた本実施形態の光学素子製造方法によって製造される。
光学素子成形用型2は、下型3、上型4、および胴型5を備え、これらのそれぞれの中心軸線が、中心軸線Pに整列された状態に配置されている。このため、以下では、光学素子成形用型2を構成する各部材の中心軸線をいずれも中心軸線Pと称することにする。
下型3は、レンズ1の外径よりもわずかに大きな外径を有する円筒面状の側面3dを備えた略円柱状部材からなり、その中心軸線Pに沿う軸方向の一方の端部(図2における上側の端部)に、凸レンズ面1bの形状を転写する成形面である凹面のレンズ面成形面3aと、凸レンズ面1bに隣接するフランジ部1cの形状を転写する平面状の平面部成形面3bとが形成されている。
また、下型3の軸方向の他方の端部には、側面3dから中心軸線Pに直交する径方向の外側に延びるフランジ部3eが形成されている。フランジ部3eの軸方向の他方側の端面(図2の下側の端面)は中心軸線Pに直交する下面3fを構成している。
下型3の母材は、例えば、タングステンカーバイト(WC)を主成分とする超硬合金、炭化ケイ素、炭素などの、高硬度で耐熱性が良好な材料から構成されている。
レンズ面成形面3aおよび平面部成形面3bは、このような母材を、それぞれ凸レンズ面1bの形状や、平面形状に加工した後、貴金属を含む薄膜を離型膜として成膜することにより形成されている。
レンズ面成形面3aおよび平面部成形面3bに用いる薄膜は、成形時にガラス材料と接触する最表面の離型性が良好となるように、ガラス材料の成分と成形中に化学反応を起こしにくい貴金属元素を含んで構成されている。以下では、レンズ面成形面3aおよび平面部成形面3bを合わせて、離型膜部3m(離型膜)と称する場合がある。
薄膜に含まれる貴金属元素としては、適宜の貴金属元素を採用することができるが、特に好ましい元素としては、白金(Pt)、金(Au)、イリジウム(Ir)、レニウム(Re)、銀(Ag)、オスミウム(Os)、タンタル(Ta)から選択される少なくとも1種類の元素、もしくはこれら元素を1種以上含む構成を挙げることができる。
薄膜の成膜方法としては、例えば、RFスパッタやマグネトロンスパッタ、イオンビームスパッタなどを挙げることができる。
上型4は、下型3の側面3dと同じ外径を有する円筒面状の側面4dを備えた略円柱状部材からなり、その中心軸線Pに沿う軸方向の一方の端部(図2における下側の端部)に、凸レンズ面1aの形状を転写する成形面である凹面のレンズ面成形面4aと、凸レンズ面1aに隣接するフランジ部1cの形状を転写する成形面である平面状の平面部成形面4bとが形成されている。
また、上型4の軸方向の他方の端部には、側面4dから中心軸線Pに直交する径方向の外側に延びるフランジ部4eが形成されている。フランジ部4eの軸方向の他方側の端面(図2の上側の端面)は中心軸線Pに直交する上面4fを構成している。
このような構成の上型4は、下型3の母材と同様な材料で外形を形成した後、下型3と同様の離型膜を成膜することによりレンズ面成形面4aおよび平面部成形面4bを形成している。以下では、レンズ面成形面4aおよび平面部成形面4bを合わせて、離型膜部4m(離型膜)と称する場合がある。
胴型5は、下型3の側面3d、および上型4の側面4dを摺動可能に外嵌する内周面5aを有する円筒状部材である。胴型5の軸方向の両端部である下面5bおよび上面5cは、内周面5aの中心軸線Pと直交する平面からなる。
胴型5の軸方向の長さ(下面5bから上面5cまでの距離)は、後述する光学素子成形用型2の組立状態におけるフランジ部3e、4e間の距離よりも短くなっている。
このような構成により、胴型5は、ガラスの成形を行う間、下型3、および上型4を同軸の位置関係に保持するとともに、上型4を中心軸線Pに沿って移動可能に案内できるようになっている。
本実施形態では、胴型5は、フランジ部1cの側面を成形する成形面ではないため、成形温度に対する耐熱性を有する適宜の金属材料やセラミックスで構成することができる。本実施形態では、一例として、高硬度で耐熱性が良好な超硬合金を採用している。
このような構成の光学素子成形用型2は、下型3の側面3dに胴型5を外嵌させて、レンズ面成形面3a上に成形に必要な質量に秤量されたガラスG(光学材料)を配置し、胴型5の上方から上型4を挿入して、組み立てられる。
この組立体では、ガラスGは、レンズ面成形面3a、4a、平面部成形面3b、4b、および胴型5で囲まれた成形空間Sの内部に収容されている。
成形空間Sは、下型3および上型4と胴型5との間の隙間や、場合によっては胴型5に設けられた図示しない貫通孔などを通して、外部と連通している。
このようなガラスGを含む光学素子成形用型2の組立体は、成形装置10内に配置されて、レンズ1の成形に用いられる。
ガラスGの形状は、図2では、一例として、球形に描かれている。ただし、ガラスGの形状は、光学素子成形用型2によってプレス成形可能な形状であれば、球形には限定されない。ガラスGの形状は、球形の他にも、例えば、円板状、回転楕円体状、レンズ1に対する相似形状のなどの適宜の形状が可能である。
成形装置10は、光学素子成形用型2を内部に収容する真空チャンバー11と、光学素子成形用型2を下方から加熱する加熱ステージ12と、加熱ステージ12上に載置された光学素子成形用型2を上方から加熱しつつ押圧する加圧部13とを備える。
真空チャンバー11は、必要に応じて、内部を低酸素雰囲気や不活性ガス雰囲気に保つことができるように、図示略の真空ポンプに接続された吸引管路14と、図示略の不活性ガス供給源に接続された不活性ガス供給管路15とが設けられている。
成形装置10において、光学素子成形用型2は、下型3の下面3fを下側に向けその中心軸線Pが鉛直方向に沿う姿勢で、加熱ステージ12の載置面上に配置されている。
次に、本実施形態の光学素子製造方法における工程決定方法、および光学素子製造方法について説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態の工程決定方法のフローを示すフローチャートである。図4は、本発明の第1の実施形態の光学素子製造方法の工程フローを示すフローチャートである。図5は、本発明の第1の実施形態の光学素子製造方法の除去工程の模式的な工程説明図である。図6は、本発明の第1の実施形態の光学素子製造方法の成形工程の模式的な工程説明図である。
本実施形態の光学素子製造方法は、光学材料の表面および離型膜の表面の少なくとも一方に残留する物質に起因してプレス成形において発生する不具合を抑制するための製造工程を含んで構成される。具体的には、プレス成形の前に、光学材料の表面や離型膜の表面に残留する物質のうち、不具合を発生しやすい物質を、光学材料の表面および離型膜の表面の少なくとも一方から取り除く除去工程を行う。
この除去工程において、取り除く物質は、ガラスGの材料特性によって異なる。このため、どのような除去工程を行うかは、本実施形態の工程決定方法によって決定する。
この工程決定方法は、所定のガラスGを用いて最初に光学素子を成形する前に実施されれば、いつ実施してもよい。
本実施形態の工程決定方法の具体的な工程フローを説明する前に、工程決定の原理について説明する。
ガラスのプレス成形における不具合としては、焼き付きや成形品の曇りが知られている。
焼き付きとは、成形品の表面の一部が離型膜と強固に固着し、成形品を離型できなくなったり、離型できたとしても成形品の表面からガラス材料が剥離して離型膜に固着したりすることを言う。
成形型の離型膜は、一般には、ガラスGの材質に応じて、焼き付きが起こらないような材質が選択されているが、それにもかかわらず焼き付きが起こることがある。
これは、ガラスGの表面または離型膜の表面に残留したガラスGとは異なる物質(以下、残留物質と称する)自体、あるいはこの残留物質とガラスとの反応生成物を介して、ガラスGと離型膜とが融着を起こすために起こると考えられる。
曇りは、正常部分の透過光量に対して透過光量が変化するなどして目視観察される成形品表面の欠陥であり、顕微鏡などで観察すると、成形品の表面に微細な異物が付着していたり、微細な穴が形成されていたりすることが分かる。
これは、ガラスGの表面または離型膜の表面に残留物質が付着し、この残留物質が成形時にガラス成分と化学反応等の相互作用を起こすことにより、微細な異物が生成されたり、微細な穴が形成されたりするために起こると考えられる。
しかしこれらの不具合は、成形後に成形品の表面や離型膜の表面に存在する物質が、必ずしも成形前における各表面の残留物質と一致するとは限らないため、これらの不具合の原因となる残留物質を特定することは容易ではない。
本発明者は、ガラスのプレス成形において、残留物質の種類を変えるなどして、種々実験を行ったところ、ガラスGの塩基度と、残留物質の化学的性質とが、不具合の発生に関係があることを見出した。
すなわち、ガラスGの塩基度が、ある一定の基準値以上になると、酸化性物質からなる残留物質に起因する不具合が顕著に発生し、基準値以下になると、塩基性物質からなる残留物質に起因する不具合が顕著に発生することが明らかとなった。
酸化性物質の例としては、例えば、酸素、オゾン、フッ素、塩素、臭素、および酸化マンガン等を挙げることができる。これらのうち気体として存在する物質は、成形中の雰囲気における濃度が、一定濃度以上になると、ガラスGの表面や離型膜の表面に付着している状態にあると考えられる。
塩基性物質の例としては、例えば、炭素、炭素化合物、アルミニウム、およびアルカリ金属等を挙げることができる。特に、炭素化合物は、例えば、ガラスGや離型膜の表面を洗浄するために有機溶剤を使用した際に、一部が残留して、ガラスGの表面や離型膜の表面に付着することが考えられる。
次に、本実施形態の工程決定方法の一例について説明する。
本実施形態の工程決定方法は、図3に示すステップS1〜S6を図3に示すフローにしたがって実行する方法である。
ステップS1は、本実施形態の光学素子製造方法における除去工程以外のすべての製造工程を設定するステップである。
本ステップでは、例えば、ガラスGの形成工程、ガラスGの洗浄工程、成形装置10を用いたガラスGの成形工程等の各工程における条件設定を行う。
ガラスGの形成工程の条件設定としては、例えば、ガラスGを成形によって形成するか、母材からの切削によって形成するか、自社で形成するか、製品を購入するかなどを検討し、それぞれ必要となる条件設定を行う。
ガラスGの洗浄工程の条件設定としては、例えば、ガラスGの形成方法や発生しうる汚れの程度に応じて、必要な洗浄、乾燥などの条件設定を行う。洗浄は、水系の洗浄と、有機溶剤を用いた洗浄とを行うのが一般的である。
ガラスGの成形工程の条件設定としては、例えば、成形条件や、必要に応じて行われる成形型の清掃などのメンテナンスの条件などが設定される。
次に、ステップS2を行う。本ステップは、光学材料であるガラスGの塩基度を特定するステップであり、本実施形態の工程決定方法の塩基度特定工程を構成している。
ガラスGの塩基度は、実験的に求める方法を用いて測定することにより特定してもよいし、ガラスGの組成から計算することによって特定してもよい。
本実施形態では、一例として、ガラスGの組成から計算することによって特定する場合の例で説明する。具体的には、DuffyおよびIngramにより提唱された下記式(1)、(2)を用いて、塩基度Λ(χ)を求める。
Figure 2016079064
ここで、総和記号は、i種のカチオンすべてについての総和をとることを意味する。また、zはガラスGに含まれるi種のカチオンの原子価、rはガラスGに含まれる酸素原子1個あたりのi種のカチオンの数、χはi種のカチオンの電気陰性度である。
なお、rは、i種の酸化物をMminiとし、i種の酸化物のモル数またはモル分率をxと表すと、下記式(3)から計算される。
Figure 2016079064
上記式(1)により塩基度Λ(χ)を算出するには、まず、ガラスGの酸化物組成を分析等により求める。
ガラスGの酸化物組成の測定方法としては、例えば、EDS(エネルギー分散型X線分析)、EPMA(電子線マイクロアナライザ)、ICP(誘導結合プラズマ)を用いた分析法などの例を挙げることができる。
例えば、ガラスGが光学ガラスL−BBH1(商品名;株式会社オハラ製)の場合、酸化物とモル分率を、(Mmini,x)と表すと、(SiO,0.104)、(B,0.194)、(ZnO,0.0794)、(Bi,0.473)、(CaO,0.0505)、(SrO,0.0256)、(BaO,0.0286)、(TeO,0.0449)であった。
各カチオンのz、χは既知であり、xは上記測定によりも求まるため、上記式(3)、(2)によって、r、γが求まる。これらを、上記式(1)に代入することで、塩基度λ(χ)が算出される。
例えば、上記L−BBH1の場合、Λ(χ)=0.47のように特定される。
同様にして、種々の光学ガラスの塩基度Λ(χ)も特定できる。例えば、L−BBH2(商品名;株式会社オハラ製)はΛ(χ)=0.45、MP−200(商品名;日本電気硝子株式会社製)はΛ(χ)=0.44、L−LAH53(商品名;株式会社オハラ製)はΛ(χ)=0.55である。
成形に用いるガラスGの塩基度Λ(χ)が特定できたら、ステップS2が終了する。
次に、ステップS3を実行する。本ステップは、ステップS2で特定された塩基度Λ(χ)が基準値Λ以上かどうか比較するステップである。
発明者が行った種々の実験結果によれば、残留物質が酸化性物質であるか、塩基性物質であるかによって、不具合の発生の仕方が変化する基準値となる塩基度は0.53の近傍であった。
そこで、本実施形態では、基準値Λとして、Λ=0.53を採用している。
塩基度Λ(χ)が基準値Λ以上である場合には、ステップS4に移行する。
塩基度Λ(χ)が基準値Λ未満である場合には、ステップS5に移行する。
ステップS4は、ステップS3により、Λ(χ)≧Λと判定された結果として、除去工程として第1除去工程を行うと判定するステップである。
第1除去工程は、酸化性物質をガラスGの表面および離型膜部3m、4mの表面の少なくとも一方から取り除く除去工程である。
具体的な除去方法については、具体的な成形条件において、ガラスGの表面と、離型膜部3m、4mの表面とに残留する可能性のある酸化性物質を調べておき、酸化性物質の種類に応じて好適な除去方法を設定する。
なお、ガラスGの表面および離型膜部3m、4mの表面のいずれか一方が、不具合の原因となる酸化性物質が残留しないか、不具合が発生する程度には残留しないことが分かっている場合には、この表面に対して、除去工程を行わない設定とすることが可能である。
除去方法は成形に支障が生じない除去方法であれば、特に限定されず、周知の除去方法から1以上の除去方法を適宜選択することができる。
必要な除去方法を選択したら、ステップS4が終了し、ステップS5に移行する。
第1除去工程に用いる除去方法の例としては、例えば、酸化性物質が酸素、オゾン、フッ素、塩素などのように、気体の場合には、真空チャンバー11内に、光学素子成形用型2を配置した際に、光学素子成形用型2の内部に残留する各気体の濃度を低減する除去方法が採用できる。
各気体をガラスGの表面および離型膜部3m、4mの表面から取り除く気体濃度は、気体濃度を変えて、成形を行い、不具合が発生しない濃度を実験的に求めればよい。
例えば、酸化性物質が酸素の場合には、酸素濃度が5ppmであれば、不具合の発生を抑制することができる。
ガラスのプレス成形において、成形型や離型膜部の酸化を抑制するために成形時の非酸化雰囲気を形成する場合、従来は、ガラスGの種類によらず、酸素濃度を10ppm〜60ppm程度に設定している。
したがって、本実施形態では、ガラスGの塩基度によっては、残留物質に起因する不具合を抑制するために、従来の非酸化雰囲気よりも、酸素濃度を低濃度に設定していることになる。
このような除去方法の場合、各気体の濃度は、ガラスGの周囲および離型膜部3m、4mの周囲では、同一になるため、ガラスGの表面および離型膜部3m、4mの表面から、各気体が取り除かれることになる。
第1除去工程に用いる他の除去方法の例としては、例えば、酸化性物質が液体の臭素の場合には、上述したガラスGを含む光学素子成形用型2の組立体を臭素の沸点以上に加熱して、臭素をガス化し、不活性ガス(窒素ガス)を真空チャンバー内を通過させて、不活性ガスとともに除去するような除去方法を採用することができる。
また、例えば、酸化性物質が酸化マンガンの場合には、レンズやガラス基板のパーティクル洗浄剤などによる洗浄のような除去方法を採用することができる。
ステップS5は、ステップS2で特定された塩基度Λ(χ)が基準値Λ以下かどうか比較するステップである。
塩基度Λ(χ)が基準値Λ以下である場合には、ステップS6に移行する。
塩基度Λ(χ)が基準値Λを超える場合には、これにより、すべての工程決定が終了する。
ステップS6は、ステップS5により、Λ(χ)≦Λと判定された結果として、除去工程として第2除去工程を行うと判定するステップである。
第2除去工程は、塩基性物質をガラスGの表面および離型膜部3m、4mの表面の少なくとも一方から取り除く除去工程である。
具体的な除去方法については、具体的な成形条件において、ガラスGの表面と、離型膜部3m、4mの表面とに残留する可能性のある塩基性物質を調べておき、塩基性物質の種類に応じて好適な除去方法を設定する。
なお、ガラスGの表面および離型膜部3m、4mの表面のいずれ一方が、不具合の原因となる塩基性物質が残留しないか、不具合が発生する程度には残留しないことが分かっている場合には、この表面に対して、除去工程を行わない設定とすることが可能である。
除去方法は成形に支障が生じない除去方法であれば、特に限定されず、周知の除去方法から1以上の除去方法を適宜選択することができる。
必要な除去方法を選択したら、ステップS6が終了し、これにより、すべての工程決定が終了する。
残留物質となる塩基性物質を調べるには、例えば、レンズ1の製造工程の具体的な条件出しを行う際に、プレス成形の直前のガラスGの表面および離型膜部3m、4mの表面の付着物質を検査すればよい。
検査方法としては、例えば、XPS(X線光電子分光)、SIMS(二次イオン質量分析法)、EDS(エネルギー分散型X線分析)、蛍光測定、接触角測定などの例を挙げることができる。
第2除去工程に用いる除去方法の例としては、例えば、塩基性物質が、有機炭素化合物の場合には、いわゆるドライ洗浄を採用することができる。
炭素化合物の例としては、各種有機溶剤に含まれる有機物を挙げることができる。
以下、ドライ洗浄の例として、有機溶剤に含まれる炭素化合物からなる残留物質に特に好適となる除去方法を挙げる。
例えば、酸素の存在下での加熱処理が可能である。具体的には、処理対象物を300℃で、30分加熱する処理などが可能である。
また、真空雰囲気下での加熱処理が可能である。具体的には、処理対象物を、10−2Pa程度に真空引きした加熱炉中で、200℃で15分加熱する処理などが好適である。
また、プラズマ処理が可能である。具体的には、大気プラズマ装置を用い、処理対象物に30秒間、プラズマを照射する処理などが可能である。
また、紫外線(UV)照射処理が可能である。具体的には、Xe(キセノン)ガスを用いたエキシマランプを用い、波長172nmの紫外線を、処理対象物に30秒間、処理などが可能である。
また、プラズマと水蒸気とを合わせて照射する処理が可能である。具体的には、電気ヒーター加熱により水蒸気を発生させ、これにプラズマを照射して、OHラジカルを生成させることにより、処理対象物にプラズマおよびOHラジカルを照射する処理などが可能である。
これらの除去方法の場合、処理対象物として、ガラスGと離型膜部3m、4mとに同時に処理できる方法と、個別に処理できる方法とがあるため、各除去方法の特徴に応じて、1以上の除去方法を選択することにより、ガラスGの表面および離型膜部3m、4mの表面の少なくとも一方から、塩基性物質を取り除くことができる。
第2除去工程に用いる他の除去方法の例としては、例えば、塩基性物質が、炭素(炭,グラファイト,グラッシーカーボンなど)の場合には、プレアニ−ルを挙げることができる。プレアニールの条件としては、例えば、電気炉などを用いて大気雰囲気中で、400℃、2時間の加熱処理することが好適である。
また、塩基性物質が、アルミニウム、アルカリ金属等の金属の場合には、塩酸と過酸化水素とによるウェット洗浄のような除去方法を採用することができる。
これらステップS3〜S6は、ステップS2で特定されたガラスGの塩基度Λ(χ)を基準値Λと比較して、ガラスGをプレスし始める前に、第1除去工程と第2除去工程とのいずれを行うか、判定する除去工程判定工程を構成している。
このような工程決定方法を行うことにより、レンズ1を製造するための本実施形態の光学素子製造方法の製造工程が決定される。
プレス成形時に不具合を起こす残留物質は、多種多様であり、効率的な除去方法も異なる。このため、すべての残留物質を取り除こうとすると、除去工程にかかる手間が膨大になってしまう。
本実施形態の工程決定方法によれば、ガラスGの塩基度を基準値と比較するという簡素な方法により、不具合の原因となるため取り除くべき残留物質のみを効率的に取り除く除去工程を決定することができる。このため、光学材料または離型膜の表面に残留する物質に起因して、プレス成形時に発生する不具合を抑制するための工程を容易に決定することができる。
次に、本実施形態の光学素子製造方法について説明する。
本実施形態は、ガラスGとして、塩基度Λ(χ)が基準値Λ未満であるガラスGLを用いて、プレス成形によりレンズ1を製造する場合の例になっている。
ガラスGLの例としては、例えば、上記L−BBH2を挙げることができる。
本実施形態では、ガラスGLの形成工程を設けてもよいが、以下では、一例として、ガラスGLは成形装置10を用いてプレス成形可能な形状に形成されたものがすでに用意されているものとして説明する。
このため、上記工程決定工程で決定されるレンズ1の各製造工程は、図4に示すステップS11〜S13である。本実施形態の光学素子製造方法は、図4のフローに沿ってステップS11〜S13を実行する方法である。
ステップS11は、ガラスG(GL)を洗浄する洗浄工程を構成するステップである。
本ステップは、例えば、ガラスGLを水系の洗浄剤で洗浄して、乾燥させた後、さらに、有機溶剤を用いた洗浄を行い、有機溶剤を拭き取って乾燥させる。
有機溶剤としては、例えば、イソプロピルアルコールを採用することができる。
以上で、ステップS11が終了する。
次にステップS12を行う。本ステップは、除去工程を構成するステップである。ガラスGLの塩基度Λ(χ)は、基準値Λ未満であるため、除去工程としては、第2除去工程のみが設定されている。
ステップS11において、ガラスGLの表面の汚れ成分は除去されているが、有機溶剤は拭き取っても、少量の炭素化合物が表面に残留してしまう。
第2除去工程は、このような炭素化合物の残留物質をガラスGLの表面から取り除くために行われる。
本実施形態では、一例として、酸素の存在下での加熱処理が設定されている。例えば、図5に示すように、ステップS11で洗浄されたガラスGLを、アルミナ製のプレート24に載せてガラスシャーレ23に収容した状態で、加熱炉20の内部の支持台部21に載置する。加熱炉20およびガラスシャーレ23内は大気雰囲気Aとされている。
加熱炉の加熱条件としては、例えば、300℃で30分間程度加熱する。
これにより、炭素化合物はガラスGLの表面から揮発したり、酸化されたりするため、ガラスGLの表面から取り除かれる。
以上で、ステップS12が終了する。
次に、ステップS13を行う。本ステップは、ガラスG(GL)を光学素子成形用型2および成形装置10によってプレス成形し、レンズ1を製造する成形工程を構成するステップである。
ステップS12において炭素化合物の残留物質が取り除かれたガラスGLを、図1に示すように、下型3と上型4のレンズ面成形面3a、4aの間に挟んだ状態で、光学素子成形用型2を組み立てる。
そして、この組立体を、真空チャンバー11内の加熱ステージ12上に配置する。
そして、設定済みの成形条件に基づいて、真空チャンバー11内の酸素濃度や雰囲気を調整する。本実施形態では、ガラスGLの塩基度Λ(χ)が、基準値Λよりも小さいため、酸素濃度は、特に不具合の発生に影響しない。このため、成形装置内を構成する部材や金型が成型時の温度において劣化しない、酸素濃度が100ppm程度のような雰囲気に調整する。
次に、設定済みの成形条件に基づいて、加熱ステージ12の温度を成形温度まで昇温し、ガラスGLが成形可能温度に昇温されたら、加圧部13を下降し、上型4の上面4fを押圧して、加熱されたガラスGLをプレスしていく。
例えば、ガラスGLがL−BBH2の場合、ガラスGLが450℃に昇温された状態で、プレスしていく。
これにより、軟化したガラスGLがレンズ面成形面3a、4a、平面部成形面3b、4bの形状に沿って変形する。
図6に示すように、レンズ面成形面3a、4aの間隔が、レンズ1の面間隔に対応する間隔になったら、加圧部13の下降を停止し、一定時間保持した後、加熱ステージ12の加熱を停止して、冷却を行う。
これにより、ガラスGLが固化し、レンズ面成形面3a、4a、平面部成形面3b、4bの形状が転写された成形品Lが形成される。
成形品Lは、光学素子成形用型2を真空チャンバー11から取り出してから脱型する。
これにより、ステップS13が終了する。
ステップS13においては、ガラスGLが加熱された状態で、レンズ面成形面3a、4a、平面部成形面3b、4bに押圧される。このため、ガラスGLとレンズ面成形面3a、4a、平面部成形面3b、4bとの間に、ガラスGLとは異なる残留物質が挟まれていると、曇りやガラスの融着を起こす反応が進行しやすい。
しかし、本実施形態では、ステップS12において、ガラスGLの表面から塩基性物質が取り除かれているため、曇りやガラスの融着を起こす反応が抑制され、これらの不具合を起こすことなく成形を行うことができる。
光学素子成形用型2から脱型した成形品Lは、必要に応じてフランジ部1cとなる外周部の形状を、例えば、研削などにより加工する。
このようにして、図1(a)、(b)に示すようなレンズ1を、曇りや焼き付きなどの不具合を発生させることなく製造することができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態の光学素子製造方法について説明する。
図7は、本発明の第2の実施形態の光学素子製造方法の除去工程の模式的な工程説明図である。
本実施形態の光学素子製造方法は、ガラスGとして、塩基度Λ(χ)が基準値Λを超えるガラスGHを用いて、レンズ1を製造する場合の例になっている。
このため、上記第1の実施形態の光学素子製造方法では、除去工程として第2除去工程が行われたのに対して、本実施形態では、除去工程として第1除去工程が行われる点が上記第1の実施形態と異なる。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
本実施形態では、例えば、ガラスGHの例としては、例えば、上記L−LAH53を挙げることができる。
本実施形態ではガラスGHの形成工程を設けてもよいが、以下では、一例として、ガラスGHは成形装置10を用いてプレス成形可能な形状に形成されたものがすでに用意されているものとして説明する。
このため、上記第1の実施形態の工程決定方法で決定されるレンズ1の各製造工程は、図4に示すステップS21〜S23である。本実施形態の光学素子製造方法は、図4のフローに沿ってステップS21〜S23を実行する方法である。
ステップS21は、ガラスGとしてガラスGHを用いる以外は、上記第1の実施形態におけるステップS11と同様のステップである。
次にステップS22を行う。本ステップは、除去工程を構成するステップである。ガラスGHの塩基度Λ(χ)は、基準値Λを超えているため、除去工程としては、第1除去工程のみが設定されている。
第1除去工程における処理は、プレス成形時にガラスGHの表面および離型膜部3m、4mの間に挟まれる可能性のある酸化性物質の種類に応じて選択することができるが、本実施形態では、一例として、酸素を取り除く場合の例で説明する。
まず、ステップS21において洗浄されたガラスGHを、図1に示すように、下型3と上型4のレンズ面成形面3a、4aの間に挟んだ状態で、光学素子成形用型2を組み立てる。
そして、この組立体を、真空チャンバー11内の加熱ステージ12上に配置する。
この状態では、図7(a)に模式的に示すように、例えば、成形空間SにおけるガラスGHの近傍には、酸素分子を含む種々の気体分子gが存在しており、ガラスGの表面には、略一定量の気体分子gが付着している状態になっている。ここで、「略一定量の気体分子gが付着している状態」とは、表面に付着する気体分子gの数が動的平衡状態にあることを意味する。
ガラスGHの表面に付着している状態の気体分子gの数は、成形空間Sが減圧されるにつれて減少するが、例えば、酸素濃度が10ppm程度では、ガラスGHの場合、プレス成形時に焼き付きなどを起こすのに十分な数の酸素分子が付着している状態になる。
図示はしないが、同様にして、離型膜部3m、4mにも、略一定量の気体分子gが付着している状態になっている。
このとき、加熱ステージ12は、必ずしも昇温する必要はないが、ガラスGHが成形温度を超えない温度まで昇温することも可能である。この場合、ステップS22における昇温にかかる時間を低減することができ、次ステップにおいて、迅速な成形を行うことができる。また、ガラスGHの表面や離型膜部3m、4mの表面に付着した低沸点の物質を揮発させることもできる。また、気体分子gの運動エネルギーも増大して、表面から離間しやすくなるためより好ましい。
次に、不活性ガス供給管路15を閉じた状態で、吸引管路14から真空引きを行い、光学素子成形用型2の成形空間S内の酸素濃度を予め決められた濃度以下にする。本実施形態では、酸素濃度が5ppm以下になるまで真空引きを行う。
これにより、図7(b)に示すように、ガラスGHの表面の近傍の気体分子gの数が減少し、ガラスGHの表面に付着している状態の気体分子gも実質的に存在しなくなり、酸素分子を含む気体分子gがガラスGHの表面から取り除かれた状態になる。
以上で、ステップS22が終了する。
次に、ステップS23を行う。本ステップは、ガラスGとしてガラスGHを用いる点と、ガラスGHを含む光学素子成形用型2の組立体がすでに加熱ステージ12に配置されているため新たに載置する必要がない点を除いて、上記第1の実施形態のステップS13と同様なステップである。
まず、設定済みの成形条件に基づいて、真空チャンバー11内の酸素濃度や雰囲気を調整する。本実施形態では、酸素濃度はステップS22の酸素濃度と同一に保つ。ただし、真空チャンバー11内の圧力を上げることが好ましい場合には、不活性ガス供給管路15から不活性ガスを供給して、適宜の圧力に昇圧することも可能である。
次に、設定済みの成形条件に基づいて、加熱ステージ12の温度を成形温度まで昇温し、ガラスGが成形可能温度に昇温されたら、加圧部13を下降し、上型4の上面4fを押圧して、加熱されたガラスGHをプレスしていく。
例えば、ガラスGHがL−LAH53の場合、ガラスGHが620℃に昇温された状態で、プレスしていく。
これにより、軟化したガラスGHがレンズ面成形面3a、4a、平面部成形面3b、4bの形状に沿って変形する。
図6に示すように、レンズ面成形面3a、4aの間隔が、レンズ1の面間隔に対応する間隔になったら、加圧部13の下降を停止し、一定時間保持した後、加熱ステージ12の加熱を停止して、冷却を行う。
これにより、ガラスGHが固化し、レンズ面成形面3a、4a、平面部成形面3b、4bの形状が転写された成形品Lが形成される。
成形品Lは、光学素子成形用型2を真空チャンバー11から取り出してから脱型する。
これにより、ステップS33が終了する。
ステップS33においては、ガラスGHが加熱された状態で、レンズ面成形面3a、4a、平面部成形面3b、4bに押圧されるため、ガラスGHとレンズ面成形面3a、4a、平面部成形面3b、4bとの間に、ガラスGHとは異なる残留物質が挟まれていると、曇りやガラスの融着を起こす反応が進行しやすい。
しかし、本実施形態では、ステップS22において、ガラスGHの表面から酸化性物質が取り除かれているため、曇りやガラスの融着を起こす反応が抑制され、これらの不具合を起こすことなく成形を行うことができる。
なお、上記の第1の実施形態の説明では、工程決定方法について、図3に示すフローに基づいて説明したが、ステップS2が、ステップS3〜S6より前に行われるならば、実行順序は適宜変更することが可能である。例えば、ステップS3、S4と、ステップS5、S6とは、実行順序を入れ替えることができる。また、ステップS1は、光学材料の種類さえ、ステップS2の前に決めておけば、他の製造工程の設定のタイミングは特に限定されない。
上記各実施形態の説明では、ガラスGの塩基度Λ(χ)が、基準値Λ未満または基準値Λを超える場合の例で説明したが、Λ(χ)=Λの場合には、除去工程としては、第1除去工程と第2除去工程とが行われることになる。
ただし、基準値Λの塩基度は、ガラスGが酸化性物質とも、塩基性物質とも反応しにくいため、Λ(χ)=Λの場合には、除去工程としては、第1除去工程および第2除去工程を行わない設定とすることや、第1除去工程または第2除去工程を行う設定とすることも可能である。
上記各実施形態の説明では、基準値Λが1つに決められている場合の例で説明した。しかし、塩基度の特定には、ある程度の誤差が見込まれることを考慮すると、基準値Λは、幅を設けた設定とすることも可能である。
例えば、基準値として、Λ、Λ(ただし、Λ<Λ)を設定し、ガラスGの塩基度Λ(χ)が、Λ未満では第2除去工程のみを、Λ以上Λ以下では第1除去工程および第2除去工程を、Λ2を超える場合は第1除去工程のみを行う、と判定することが可能である。
また、上記に説明したすべての構成要素は、本発明の技術的思想の範囲で適宜組み合わせたり、削除したりして実施することができる。
以下では、上記第1の実施形態および第2の実施形態の光学素子製造方法の実施例について、比較例とともに説明する。
実施例の製造工程は、いずれも上記第1の実施形態の工程決定方法に基づいて設定した。その際の基準値Λは、0.53とした。
[実施例1]
本実施例は、上記第2の実施形態に対応する実施例である。
光学素子成形用型2のレンズ面成形面3a、4a、平面部成形面3b、4bとして、それぞれIrとPtとを1:1の重量比、膜厚が1μmとなるようにスパッタして形成された離型膜部3m、4mを設け、ガラスGとして塩基度Λ(χ)が0.55の上記L−LAH53を用い、上記第2の実施形態の光学素子製造方法に基づいて、レンズ1のプレス成形を行った。
洗浄工程では、光学素子成形用型2に配置する前に、ガラスGの表面を有機溶剤で清掃した。具体的には、まず、ガラスGの表面をアセトンで清掃し、次いでイソプロピルアルコールで清掃した。
除去工程としては、酸素濃度を5ppm以下にする第1の除去工程を行い、これにより、ステップSの酸素濃度は5ppmになった。次に、この酸素濃度を維持してプレス成形を行った。
レンズ1は、焼き付きを起こすことなく光学素子成形用型2から離型できた。成形後のレンズ1の表面には、曇りは観察されなかった。
[比較例1]
比較例1は、上記実施例1において、酸素濃度を5ppmにする除去工程を行わず、プレス成形は、酸素濃度が100ppmと高濃度の状態で行った点が、上記実施例1と異なる。
本比較例では、成形品が離型できなくなった。成形品を除去した後、離型膜の表面を顕微鏡で観察したところ、離型膜の表面にガラスを含む付着物が観察され、焼き付きが起こったことが分かった。
[実施例2]
実施例2は、上記第1の実施形態に対応する実施例であり、ガラスGとして、塩基度Λ(χ)が0.45の上記L−BBH2を用いた点と、除去工程として第1除去工程に代えて第2除去工程を行った点と、成形工程における酸素濃度を10ppmにした点とが、上記実施例1とは異なる。
第2除去工程としては、図5に示すように、ガラスGをアルミナ製のプレート24に載せてガラスシャーレ23に収容した状態で、加熱炉20の内部において、大気雰囲気A下で加熱処理を行った。加熱温度は300℃、加熱時間は30分とした。
この加熱処理の後、ガラスGを光学素子成形用型2に収容して、成形装置10により、成形工程を行った。
レンズ1は、焼き付きを起こすことなく光学素子成形用型2から離型できた。成形後のレンズ1の表面には、曇りは観察されなかった。
[実施例3、4]
実施例3は、ガラスGとして、塩基度Λ(χ)が0.47の上記L−BBH1を用いた点を除いては、上記実施例2と同様にしてレンズ1の成形を行った。
実施例4は、ガラスGとして、塩基度Λ(χ)が0.44の上記MP−200を用いた点を除いては、上記実施例2と同様にして、レンズ1の成形を行った。
いずれの場合でも、レンズ1は、焼き付きを起こすことなく光学素子成形用型2から離型できた。成形後のレンズ1の表面には、曇りは観察されなかった。
[比較例2〜4]
比較例2〜4は、上記実施例2〜4において、除去工程を行わずにプレス成形行った点が、上記実施例2〜4と異なる。
これら比較例2〜4では、レンズ1は、焼き付きを起こすことなく光学素子成形用型2から離型できた。
しかし、成形後の各レンズ1の表面には、曇りが生じた。
曇りの程度は、悪い方から順に、比較例4、2、3であり、塩基度が小さくなる順に、曇りの程度が悪くなっていた。
このような実施例、比較例の結果から、各比較例のように、除去工程を行わない場合には、すべて、焼き付きまたは曇りといった不具合が発生したことが分かる。
各比較例のガラスGの塩基度別に見ると、0.55(比較例1)では、酸化性物質による不具合が発生し、0.47(比較例3)、0.45(比較例2)、0.44(比較例4)では、塩基性物質による不具合が発生した。
一方、実施例1〜4では、ガラスGの塩基度を、基準値と比較して、塩基度が基準値以上の場合には、第1除去工程を行い、塩基度が基準値以下の場合には、第2除去工程を行うことで、残留物質に起因する不具合を抑制することができた。
1 レンズ(光学素子)
2 光学素子成形用型(成形型)
3 下型
3a、4a レンズ面成形面
3b、4b 平面部成形面
3m、4m 離型膜部(離型膜)
4 上型
5 胴型
10 成形装置
11 真空チャンバー
12 加熱ステージ
13 加圧部
14 吸引管路
15 不活性ガス供給管路
20 加熱炉
g 気体分子
G、GL、GH ガラス(光学材料)
L 成形品
S 成形空間
Λ(χ) 塩基度
Λ 基準値

Claims (8)

  1. 離型膜が形成された成形型を用いて光学材料を加熱しプレス成形して、光学素子を成形する光学素子製造方法における工程決定方法であって、
    前記光学材料の塩基度を特定する塩基度特定工程と、
    該塩基度特定工程で特定された前記光学材料の塩基度を予め決められた基準値と比較して、前記光学材料をプレスし始める前に、前記光学材料の表面および前記離型膜の表面の少なくとも一方から、酸化性物質を取り除く第1除去工程と、塩基性物質を取り除く第2除去工程とのいずれを行うか、判定する除去工程判定工程と、
    を備える、工程決定方法。
  2. 離型膜が形成された成形型を用いて、光学材料を加熱しプレス成形して、光学素子を製造する光学素子製造方法における工程決定方法であって、
    前記光学材料の塩基度を特定する塩基度特定工程と、
    該塩基度特定工程で特定された前記光学材料の塩基度を予め決められた基準値と比較して、前記光学材料をプレスし始める前に、前記光学材料の表面および前記離型膜の表面の少なくとも一方から、酸素、オゾン、フッ素、塩素、臭素、および酸化マンガンのいずれかを取り除く第1除去工程と、炭素、炭素化合物、アルミニウム、およびアルカリ金属のいずれかを取り除く第2除去工程とのいずれを行うか、判定する除去工程判定工程と、
    を備える、工程決定方法。
  3. 前記除去工程判定工程では、
    前記基準値を0.53とし、
    前記塩基度が前記基準値以上の場合には前記第1除去工程を行い、前記塩基度が前記基準値以下の場合には前記第2除去工程を行う、
    と判定する
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載の工程決定方法。
  4. 塩基度が0.53以下である光学材料を、離型膜が形成された成形型によって成形することにより光学素子を製造する光学素子製造方法であって、
    前記光学材料の表面および前記離型膜の表面の少なくとも一方から塩基性物質を取り除く除去工程と、
    前記光学材料を前記成形型に配置して、加熱しプレス成形する成形工程と、
    を備える、光学素子製造方法。
  5. 前記除去工程を行う前に、
    前記光学材料および前記離型膜の表面の少なくとも一方を有機溶剤で洗浄する洗浄工程を行い、
    前記除去工程は、
    前記有機溶剤の残留物を取り除く工程を含む
    ことを特徴とする、請求項4に記載の光学素子製造方法。
  6. 塩基度が0.53以上である光学材料を、離型膜が形成された成形型によって成形することにより光学素子を製造する光学素子製造方法であって、
    前記光学材料の表面および前記離型膜の表面の少なくとも一方から面から酸化性物質を取り除く除去工程と、
    前記光学材料を前記成形型に配置して、加熱しプレス成形する成形工程と、
    を備える、光学素子製造方法。
  7. 前記除去工程は、
    前記光学材料を前記成形型に配置してから、前記成形型内の雰囲気の酸素濃度を5ppm以下にすることにより、前記光学材料および離型膜の表面から酸素を取り除く工程を含む
    ことを特徴とする、請求項6に記載の光学素子製造方法。
  8. 請求項4〜7のいずれか1項に記載の光学素子製造方法によって製造された、光学素子。
JP2014212001A 2014-10-16 2014-10-16 光学素子製造方法における工程決定方法、および光学素子製造方法 Active JP6437780B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014212001A JP6437780B2 (ja) 2014-10-16 2014-10-16 光学素子製造方法における工程決定方法、および光学素子製造方法
CN201580052772.2A CN106795029A (zh) 2014-10-16 2015-08-05 光学元件制造方法中的工序决定方法、光学元件制造方法和光学元件
PCT/JP2015/072201 WO2016059854A1 (ja) 2014-10-16 2015-08-05 光学素子製造方法における工程決定方法、光学素子製造方法、および光学素子
US15/476,637 US20170203990A1 (en) 2014-10-16 2017-03-31 Process deciding method in method of manufacturing optical element, method of manufacturing optical element, and optical element

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014212001A JP6437780B2 (ja) 2014-10-16 2014-10-16 光学素子製造方法における工程決定方法、および光学素子製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016079064A true JP2016079064A (ja) 2016-05-16
JP6437780B2 JP6437780B2 (ja) 2018-12-12

Family

ID=55746402

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014212001A Active JP6437780B2 (ja) 2014-10-16 2014-10-16 光学素子製造方法における工程決定方法、および光学素子製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20170203990A1 (ja)
JP (1) JP6437780B2 (ja)
CN (1) CN106795029A (ja)
WO (1) WO2016059854A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6964050B2 (ja) * 2018-07-20 2021-11-10 オリンパス株式会社 光学素子の製造方法
CN109304539A (zh) * 2018-11-02 2019-02-05 英诺激光科技股份有限公司 一种具有任意曲面、用于相差校正的光学器件的间接制作方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003137589A (ja) * 2001-10-29 2003-05-14 Nippon Electric Glass Co Ltd モールドプレス成形用ガラス
JP2004002178A (ja) * 2002-04-25 2004-01-08 Nippon Electric Glass Co Ltd モールドプレス成形用光学ガラス
WO2007116943A1 (ja) * 2006-04-05 2007-10-18 Nippon Electric Glass Co., Ltd. モールドプレス成形用光学ガラス

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003137589A (ja) * 2001-10-29 2003-05-14 Nippon Electric Glass Co Ltd モールドプレス成形用ガラス
JP2004002178A (ja) * 2002-04-25 2004-01-08 Nippon Electric Glass Co Ltd モールドプレス成形用光学ガラス
WO2007116943A1 (ja) * 2006-04-05 2007-10-18 Nippon Electric Glass Co., Ltd. モールドプレス成形用光学ガラス

Also Published As

Publication number Publication date
WO2016059854A1 (ja) 2016-04-21
US20170203990A1 (en) 2017-07-20
JP6437780B2 (ja) 2018-12-12
CN106795029A (zh) 2017-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6437780B2 (ja) 光学素子製造方法における工程決定方法、および光学素子製造方法
JP4473336B2 (ja) 接合方法
CN1330594C (zh) 玻璃光学元件的制造方法
JP2012122991A (ja) 表面汚染測定法
JP5990994B2 (ja) ガラス粉末材料及び多孔質なガラス質膜の製造方法。
JP2007101523A (ja) 耐食性部材
JP2739916B2 (ja) 光学素子製造用ガラスブランク及びこれを用いた光学素子の製造方法
JP5995646B2 (ja) 光ファイバ母材の製造方法、および空孔構造光ファイバの製造方法
JP2004315353A (ja) ガラス光学素子の製造方法
JP5627077B2 (ja) 合成シリカガラス体の熱処理方法及び合成シリカガラス製光学部材
JP4056010B2 (ja) プレス成形用ガラスプリフォームの製造方法、およびガラス光学素子の製造方法
JP2739913B2 (ja) 光学素子製造用ガラスブランク及びこれを用いた光学素子の製造方法
CN1552649A (zh) 玻璃光学元件的制造方法
WO2011093235A1 (ja) 光学部品の製造方法
JP2012091951A (ja) 光学素材の処理方法及び光学素子の成形方法
EP4258055A1 (en) Member for exposure device, manufacturing method for member for exposure device, and composite member for exposure device
JP5374236B2 (ja) 光学素子の製造方法および製造装置
JP2015078077A (ja) 光学素子の製造方法および光学素子の製造装置
JP6820237B2 (ja) 離型膜、光学素子成形用型、光学素子成形用型の製造方法、および光学素子の製造方法
JP2012030987A (ja) 光学素子の成形方法
CN107235622B (zh) 玻璃基板的热处理方法
CN110066101B (zh) 合成石英玻璃基板及其制造方法
JP5233433B2 (ja) 成形型及びガラス成形体の製造方法
JP5655360B2 (ja) 光学素子の製造方法
KR101642323B1 (ko) 고 순도 석영 유리의 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170808

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180731

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180907

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180910

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181115

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6437780

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250