JP2016078439A - 圧電デバイス、液体噴射ヘッド、液体噴射装置、及び圧電デバイスの製造方法 - Google Patents

圧電デバイス、液体噴射ヘッド、液体噴射装置、及び圧電デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】圧電素子の信頼性を確保しつつ、圧電素子の変形を効率化することが可能な圧電デバイス、液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置を提供する。【解決手段】弾性層17の変形が許容される変形部と、弾性層17の変形が阻害される非変形部と、下電極層27と圧電体層28と上電極層29とが順に積層された圧電素子19と、を含み、変形部は、圧電素子19が配置される領域P1と、非変形部に隣り合う領域P3と、領域P1と領域P3との間に配置される領域P2とを有し、領域P1では、弾性層17と絶縁体層18と下電極層27と圧電体層28と上電極層29とが順に積層され、領域P2では、弾性層17と絶縁体層18と圧電体層28と上電極層29とが順に積層され、領域P3では、弾性層17と上電極層29とが順に積層され、弾性層17は酸化シリコンであり、領域P3の酸化シリコンには、上電極層29側に不純物が添加されていることを特徴とする。【選択図】図6

Description

本発明は、複数の圧電素子が並設された圧電デバイス、当該圧電デバイスを備えた液体噴射ヘッド、当該液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置、及び当該圧電デバイスの製造方法に関するものである。
液体噴射装置は液体噴射ヘッドを備え、この噴射ヘッドから各種の液体を噴射する装置である。この液体噴射装置としては、例えば、インクジェット式プリンターやインクジェット式プロッター等の画像記録装置があるが、最近ではごく少量の液体を所定位置に正確に着弾させることができるという特長を生かして各種の製造装置にも応用されている。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターを製造するディスプレイ製造装置,有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置,バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置に応用されている。そして、画像記録装置用の記録ヘッドでは液状のインクを噴射し、ディスプレイ製造装置用の色材噴射ヘッドではR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を噴射する。また、電極形成装置用の電極材噴射ヘッドでは液状の電極材料を噴射し、チップ製造装置用の生体有機物噴射ヘッドでは生体有機物の溶液を噴射する。
上記の液体噴射ヘッドは、複数の圧力室と、各圧力室内の液体に圧力変動を生じさせる圧電デバイスとを備えている。この圧電デバイスは、圧力室の一側(例えば、ノズルが形成されるノズルプレートとは反対側)を区画した振動板と、この振動板上において圧力室毎に形成された圧電素子とからなる。ここで、圧電素子としては、例えば、振動板に近い側から順に、圧力室毎に設けられる個別電極として機能する下電極層と、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電体層と、複数の圧力室に共通な共通電極として機能する上電極層とが、成膜技術によりそれぞれ積層形成されて構成される(例えば、特許文献1)。そして、圧電体層において上下の電極層によって挟まれた部分が、両電極層への電圧の印加によって変形する能動部となる。
特開2009−172878号公報
ここで、振動板に対して圧電体層が相対的に薄い場合には、圧力室内の圧電体層が取り除かれた箇所(腕部)の剛性が相対的に上がるため、圧電素子および振動板の変形を阻害してしまう。さらに、圧電体そのものの信頼性が低下するなど弊害が発生する。反対に、振動板に対して圧電体層が相対的に厚い場合には、圧電素子の剛性が上がってしまうため、圧電素子および振動板の変形の効率が低下するが、圧電体の信頼性は向上する。このように、圧電素子の変形と圧電体の膜厚(信頼性)には背反の関係が存在している。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、圧電素子の信頼性を確保しつつ、圧電素子の変形を効率化することが可能な圧電デバイス、液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置を提供することにある。
[適用例1]本適用例に係る圧電デバイスは、第1の支持層の撓み変形が許容される変形部と、前記変形部に隣り合い、前記第1の支持層の撓み変形が阻害される非変形部と、第1の電極層と圧電体層と第2の電極層とが順に積層され、前記第1の支持層を撓み変形させる圧電素子と、を含み、前記変形部は、前記圧電素子が配置される第1領域と、前記非変形部に隣り合う第3領域と、前記第1領域と前記第3領域との間に配置される第2領域とを有し、前記第1領域では、前記第1の支持層と、第2の支持層と、前記第1の電極層と、前記圧電体層と、前記第2の電極層とが順に積層され、前記第2領域では、前記第1の支持層と、前記第2の支持層と、前記圧電体層と、前記第2の電極層とが順に積層され、前記第3領域では、前記第1の支持層と、前記第2の電極層とが順に積層され、前記第1の支持層は酸化シリコンであり、前記第3領域の前記酸化シリコンには、前記第2の電極層側に不純物が添加されていることを特徴とする。
第1領域に配置された圧電素子の圧電歪みによって、変形部の第1の支持層が撓み変形する。第3領域の第1の支持層は、変形部の第1の支持層を支える支持部(腕部)である。変形部の第1の支持層は、第3領域の第1の支持層を支点(変形の起点)として撓み変形する。
一方、第3領域の第1の支持層は、酸化シリコンと不純物が添加された酸化シリコンとで構成される。不純物が添加された酸化シリコンは、例えば不純物によって結晶格子が乱れ、不純物が添加されていない酸化シリコンと比べて変形しやすくなる。このため、第3領域の第1の支持層を酸化シリコンと不純物が添加された酸化シリコンとで構成すると、第3領域の第1の支持層を酸化シリコンだけで構成する場合と比べて、第3領域の第1の支持層は変形しやすくなる。
従って、第3領域の第1の支持層を支点として撓み変形する変形部の第1の支持層も変形しやすくなり、圧電素子の変形量(変形部の第1の支持層の撓み変形)を大きくし、圧電素子の変形を効率化することができる。さらに、圧電体層の膜厚(信頼性)を変化させることなく圧電素子の変形が効率化されているので、圧電デバイスの信頼性を確保しつつ、圧電デバイスの高性能化を図ることができる。
[適用例2]上記適用例に係る圧電デバイスは、前記不純物は鉛であることが好ましい。
酸化シリコンに不純物として鉛を添加すると、当該鉛が酸化鉛として酸化シリコンに取り込まれ、いわゆる鉛ガラスが形成される。さらに、不純物として鉛が添加された酸化シリコン(鉛ガラス)は、不純物が添加されていない酸化シリコンと比べてヤング率が小さくなり、変形しやすい。よって、第3領域の第1の支持層を酸化シリコンと不純物として鉛が添加された酸化シリコン(鉛ガラス)とで構成すると、第3領域の第1の支持層を酸化シリコンだけで構成する場合と比べて、第3領域の第1の支持層は変形しやすくなる。
従って、第3領域の第1の支持層を支点として変形する変形部の第1の支持層も変形しやすくなり、圧電素子の変形量(変形部の第1の支持層の撓み変形)を大きくし、圧電素子の変形を効率化することができる。さらに、圧電体層の膜厚(信頼性)を変化させることなく、圧電素子の変形が効率化されているので、圧電デバイスの信頼性を確保しつつ、圧電デバイスの高性能化を図ることができる。
[適用例3]本適用例に係る液体噴射ヘッドは、上記構適用例に係る圧電デバイスを備えたことを特徴とする。
上記構適用例に係る圧電デバイスは、信頼性を確保しつつ高性能化が図られている。従って、上記構適用例に係る圧電デバイスを備える液体噴射ヘッドも、信頼性を確保しつつ高性能化を図ることができる。
[適用例4]本適用例に係る液体噴射装置は、上記構適用例に係る液体噴ヘッドを備えたことを特徴とする。
上記構適用例に係る液体噴射ヘッドは、信頼性を確保しつつ高性能化が図られている。従って、上記構適用例に係る液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置も、信頼性を確保しつつ高性能化を図ることができる。
[適用例5]本適用例に係る圧電デバイスの製造方法は、酸化シリコンと第2の支持層と第1の電極層と鉛を含む圧電体層と第2の電極層とが順に積層された第1領域と、前記酸化シリコンと前記第2の支持層と前記圧電体層と前記第2の電極層とが順に積層された第2領域と、前記酸化シリコンと前記第2の電極層とが順に積層された第3領域と、を含む圧電デバイスの製造方法であって、前記酸化シリコンと前記第2の支持層と前記圧電体層とを形成した後に、前記第3領域に形成された前記第2の支持層と前記圧電体層とを除去し、前記第3領域に形成された前記酸化シリコンと前記圧電体層とが離間した状態で熱処理を施し、前記圧電体層の前記鉛を前記第3領域に形成された前記酸化シリコンに拡散させ、前記第3領域の前記酸化シリコンの前記第2の電極層側に不純物として前記鉛を添加することを特徴とする。
本適用例に係る圧電デバイスの製造方法では、第3領域に形成された酸化シリコンと鉛を含む圧電体層とが離間した状態で熱処理を施し、不純物として鉛を第3領域に形成された酸化シリコンに拡散させるので、酸化シリコンと圧電体層とが接した状態で熱処理を施す場合と比べて、酸化シリコンに拡散する鉛の量が少なくなり、例えば不純物として過剰の鉛が酸化シリコンに拡散し、酸化シリコンの表面形状の乱れるなどの不具合を抑制することができる。
さらに、不純物として酸化シリコンに拡散する鉛の量は、酸化シリコンと鉛を含む圧電体層との離間距離(第2の支持層の膜厚)によって調整できるので、酸化シリコンと鉛を含む圧電体層との離間距離(第2の支持層の膜厚)を調整することによって、酸化シリコンに拡散する鉛不純物の量を適正化することができる。
プリンターの構成を説明する斜視図である。 記録ヘッドの分解斜視図である。 圧電デバイスの平面図である。 記録ヘッドの要部の構成を説明するノズル列に直交する方向に沿った断面の模式図である。 図3におけるA−A′断面図である。 図5における領域Bの拡大図である。 振動板の形成過程を説明する模式図である。 振動板の形成過程を説明する模式図である。 不純物としてホウ素を添加する方法を示す模式図である。 第2実施形態における圧電デバイスの平面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下の説明では、本発明に係る圧電デバイスとして、液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッド(以下、記録ヘッドと称す)を搭載した液体噴射装置の一例であるインクジェット式プリンター(以下、プリンターと称す)においてインクを噴射するためのアクチュエーターとして用いた場合の例を挙げる。
プリンター1の構成について、図1を参照して説明する。本実施形態に係るプリンター1は、記録紙等の記録媒体2(着弾対象の一種)の表面に対して液体の一種であるインクを噴射して画像等の記録を行う装置である。このプリンター1は、記録ヘッド3、この記録ヘッド3が取り付けられるキャリッジ4、キャリッジ4を主走査方向に移動させるキャリッジ移動機構5、記録媒体2を副走査方向に移送する搬送機構6等を備えている。ここで、上記のインクは、液体供給源としてのインクカートリッジ7に貯留されている。このインクカートリッジ7は、記録ヘッド3に対して着脱可能に装着される。なお、インクカートリッジがプリンターの本体側に配置され、当該インクカートリッジからインク供給チューブを通じて記録ヘッドに供給される構成を採用することもできる。
上記のキャリッジ移動機構5はタイミングベルト8を備えている。そして、このタイミングベルト8はDCモーター等のパルスモーター9により駆動される。従ってパルスモーター9が作動すると、キャリッジ4は、プリンター1に架設されたガイドロッド10に案内されて、主走査方向(記録媒体2の幅方向)に往復移動する。
図2は、本実施形態の記録ヘッド3の構成を示す分解斜視図である。また、図3は、圧電デバイス14の平面図(上面図)であり、後述する封止板20が接合されていない記録ヘッド3の平面図である。さらに、図4及び図5は、記録ヘッド3の要部の構成を示す図であり、図4はノズル列に直交する方向に沿った断面の模式図、図5はノズル列方向(第1の方向、あるいは、後述する下電極層27の幅方向(短手方向))に沿った断面(図3におけるA−A′断面)の模式図である。
本実施形態における記録ヘッド3は、ノズルプレート16、圧力室形成基板15、圧電デバイス14、及び、封止板20等を積層して構成されている。圧力室形成基板15は、例えばシリコン単結晶基板からなる板材である。この圧力室形成基板15には、図5に示すように、複数の圧力室22となる空間(以下、適宜、圧力室空間と称する。)が、隔壁22aを間に挟んで並設されている。これらの圧力室空間(圧力室22)は、図3に示すように、ノズル列方向に直交する方向(第2の方向)に長尺な空部であり、ノズルプレート16の各ノズル25に一対一に対応して設けられている。すなわち、各圧力室空間(各圧力室22)は、ノズル列方向に沿って、ノズル25の形成ピッチと同じピッチで並設されている。なお、本実施形態における圧力室空間(圧力室22)の上部開口(ノズル25側とは反対側の開口)は、図3に示すように、台形状を呈している。この圧力室空間の寸法に関し、高さ(すなわち、圧力室形成基板15の厚さ)は約70〔μm〕に設定されている。また、圧力室空間(詳しくは上部開口)の長さ(ノズル列方向あるいは圧力室並設方向に直交する方向における圧力室空間の寸法)は約360〔μm〕に設定されている。さらに、圧力室空間(詳しくは上部開口)の幅w1(ノズル列方向あるいは圧力室並設方向における圧力室空間の寸法w1(図5参照))は約70〔μm〕に設定されている。
また、図2に示すように、圧力室形成基板15において、圧力室空間に対して当該圧力室空間の長手方向の側方(ノズル25との連通側とは反対側)に外れた領域には、圧力室形成基板15を貫通する連通部23が、圧力室空間の並設方向(ノズル列方向)に沿って形成されている。この連通部23は、各圧力室空間に共通な空部である。この連通部23と各圧力室空間とは、インク供給路24を介してそれぞれ連通されている。なお、連通部23は、後述する振動板21の連通開口部26および封止板20の液室空部33と連通して、各圧力室空間(圧力室22)に共通なインク室であるリザーバー(共通液室)を構成する。インク供給路24は、圧力室空間よりも狭い幅で形成されており、連通部23から圧力室空間に流入するインクに対して流路抵抗となる部分である。
圧力室形成基板15の下面(圧電デバイス14との接合面側とは反対側の面)には、ノズルプレート16(ノズル形成基板)が、接着剤や熱溶着フィルム等を介して接合されている。本実施形態におけるノズルプレート16は、ドット形成密度(例えば、300dpi〜600dpi)に相当するピッチ(すなわち、隣接ノズル25の中心間距離)で各ノズル25が並設されている。図3に示すように、各ノズル25は、圧力室空間に対してインク供給路24とは反対側の端部で連通する。なお、ノズルプレート16は、例えば、シリコン単結晶基板やステンレス鋼などから作製される。
圧電デバイス14は、図2に示すように、各圧力室22内のインクに圧力変動を生じさせるアクチュエーターとして機能する薄板状のデバイスであり、振動板21および複数の圧電素子19から構成される。振動板21は、圧力室形成基板15の上面に形成された酸化シリコン(SiOx)(例えば、二酸化シリコン(SiO2))からなる弾性層17(本発明における第1の支持層に相当)と、この弾性層17上に積層された酸化ジルコニウム(ZrOx)(例えば、二酸化ジルコニウム(ZrO2))からなる絶縁体層18(本発明における第2の支持層に相当)と、から成る。
この振動板21における圧力室空間に対応する部分、すなわち、圧力室空間の上部開口を塞いで圧力室22の一部を区画する部分は、圧電素子19の撓み変形に伴ってノズル25から遠ざかる方向あるいは近接する方向に変位(変形)する変形部として機能する。換言すると、振動板21における圧力室空間に対応する領域は、弾性層17の撓み変形が許容される変形部である。振動板21における圧力室空間から外れた領域は、振動板21(弾性層17)の撓み変形が阻害される非変形部である。非変形部は、変形部に隣り合って配置されている。
ここで、この変形部(圧力室空間に対応する領域)における振動板21は、図6に示すように、後述する上電極層29、圧電体層28および下電極層27の位置関係から3つの領域P1,P2,P3に分けることができる。また、図5および図6に示すように、圧電素子19間(詳しくは、領域P3)における絶縁体層18が除去され、領域P1には圧電素子19が配置されている。なお、各領域P1,P2,P3の振動板21の厚さの詳細は、後述する。また、図2に示すように、この振動板21における圧力室形成基板15の連通部23に対応する部分には、当該連通部23と連通する連通開口部26が開設されている。
換言すれば、変形部(圧力室空間に対応する領域)は、圧電素子19が配置される領域P1と、非変形部(圧力室空間から外れた領域)に隣り合う領域P3と、領域P1と領域P3との間に配置される領域P2とを有する。
なお、領域P1は「第1領域」の一例であり、領域P2は「第2領域」の一例であり、領域P3は「第3領域」の一例である。
振動板21(絶縁体層18)の圧力室空間に対応する部分、換言すると圧力室22の変形部の上面(ノズル25側とは反対側の面)には、圧電素子19がそれぞれ形成されている。すなわち、ノズル列方向に沿って並設された圧力室空間に対応して、圧電素子19がノズル列方向に沿って並設されている。本実施形態における圧電素子19は、図4および図5に示すように、絶縁体層18側から順に下電極層27(本発明における第1の電極層に相当)、圧電体層28および上電極層29(本発明における第2の電極層に相当)が、成膜技術により積層されて構成されている。
なお、上電極層29および下電極層27は、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、チタン(Ti)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)等の各種金属や、これらの合金等が用いられる。合金電極の一例として、LaNiO3等が挙げられる。また、圧電体層28としては、鉛(Pb)、チタン(Ti)及びジルコニウム(Zr)を含むもの、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の強誘電性圧電性材料や、これにニオブ、ニッケル、マグネシウム、ビスマス又はイットリウム等の金属を添加したリラクサ強誘電体等が用いられる。その他、チタン酸バリウムなどの非鉛材料も用いることが可能である。さらに、これらの膜厚に関し、上電極層29の厚さは、15〜100〔nm〕に設定されることが望ましく、本実施形態では約70〔nm〕に設定されている。また、圧電体層28の厚さ(詳しくは、領域P1における圧電体層28の厚さ)は、0.7〜5〔μm〕に設定されることが望ましく、本実施形態では約1〔μm〕に設定されている。さらに、下電極層27の厚さは、50〜300〔nm〕に設定されることが望ましく、本実施形態では約150〔nm〕に設定されている。
ここで、図5に示すように、下電極層27は、個々の圧力室22毎に独立して設けられる一方、上電極層29は、複数の圧力室22に亘って連続して設けられている。したがって、下電極層27は、圧力室22毎の個別電極となり、上電極層29は、各圧力室22に共通な共通電極となる。
具体的には、図3及び図5に示すように、上電極層29のノズル列方向における両端部は、並設された複数の圧力室空間(圧力室22)の外側まで圧力室空間の上部開口の縁を越えて延設されている。なお、上電極層29の圧力室22(圧力室空間)の長手方向(ノズル列方向に直交する方向)における両端部は、圧力室空間の上部開口の縁を越えて当該圧力室空間(圧力室22)の外側まで延設されている。一方、下電極層27は、圧力室22(圧力室空間)の長手方向において、一側(図3における上側)の端部が圧力室22の上部開口縁を超えてインク供給路24と重なる位置まで延在され、他側(図3における下側)の端部がリード電極部41まで延在されている。
また、本実施形態では、図5に示すように、圧力室空間上(圧力室22に対応する領域)における下電極層27のノズル列方向の幅w3が、圧力室22(詳しくは、圧力室空間の上部開口)の同方向の幅w1よりも狭く形成されている。さらに、圧力室空間上における圧電体層28は、ノズル列方向において下電極層27の外側まで延在され、そのノズル列方向の幅w2は、圧力室22の同方向における幅w1よりも狭く、且つ下電極層27の同方向の幅w3よりも広く形成されている。すなわち、ノズル列方向における寸法が、上電極層29の幅、圧力室22の幅w1、圧電体層28の幅w2、下電極層27の幅w3の順に小さくなっている。
ここで、圧力室空間上のノズル列方向における圧電体層28の幅w2は、30〜60〔μm〕に設定されることが望ましく、本実施形態では約52〔μm〕に設定されている。また、下電極層27の幅w3は、15〜60〔μm〕に設定されることが望ましく、本実施形態では約40〔μm〕に設定されている。さらに、下電極層27の一側の外端部から圧電体層28の同側の外端部までの距離w4(すなわち、ノズル列方向における一側の領域P2の幅w4(図6参照))は、2.5〜8.0〔μm〕に設定されることが望ましく、本実施形態では約6〔μm〕に設定されている。
また、本実施形態では、図3に示すように、圧電体層28(圧電体層28となるPZT層28a)が部分的に除去された開口部28bによって、圧電体層28が個々の圧電素子19毎に分割されている。具体的には、圧電体層28は、圧力室22の長手方向の両端部(詳しくは、圧力室空間の両側の上部開口縁)を超えて外側まで延在されると共に、複数の圧力室22に亘って形成されている。そして、隣り合う圧力室22の間に対応する領域の圧電体層28が部分的に除去されて、圧電体層28が積層されていない開口部28bが複数形成されている。すなわち、複数の開口部28bがノズル列方向に沿って、圧力室22の形成ピッチ(ノズル25の形成ピッチ)と同じピッチで形成されている。言い換えると、開口部28bと開口部28bとの間に、1つの圧力室22に対応する圧電素子19が圧力室22の形成ピッチと同じピッチで形成されている。なお、本実施形態の開口部28bは、平面視において、圧力室22の長手方向に沿って長尺な六角形状に形成されている。また、圧力室22の長手方向において、開口部28bから外れた領域の圧電体層28は、複数の圧力室22に亘って連続して形成されている。
さらに、本実施形態では、図4に示すように、圧力室空間の上部開口縁よりも圧力室空間長手方向の外側に外れた領域における圧電体層28上であって、上電極層29に対して所定の間隔を隔てた位置(図4における左側の位置)に、リード電極部41が形成されている。このリード電極部41は、個別電極である下電極層27に対応してパターニングされ、各圧電素子19に駆動電圧(駆動パルス)を伝達する。すなわち、リード電極部41を介して各圧電素子19に選択的に駆動電圧(駆動パルス)が印加される。なお、リード電極部41における圧電体層28には、当該圧電体層28を貫通する状態で、圧電体層28の上面から下電極層27に至るスルーホール42が形成されている。このスルーホール42を通じて、リード電極部41は下電極層27に導通されている。
封止板20は、図2に示すように、圧電デバイス14における圧力室形成基板15との接合面である下面とは反対側の上面に接合されている。この封止板20は、圧電素子19を収容可能な収容空部32と、当該収容空部32よりもノズル列に直交する方向の外側に外れた位置であって、振動板21の連通開口部26および圧力室形成基板15の連通部23に対応する領域に形成された液室空部33と、を備えている。液室空部33は、封止板20を厚さ方向に貫通して圧力室空間(圧力室22)の並設方向に沿って設けられており、上述したように連通開口部26および連通部23と一連に連通して各圧力室空間の共通のインク室となるリザーバーを画成する。なお、図示しないが、封止板20には、収容空部32と液室空部33の他に、封止板20を厚さ方向に貫通する配線開口部が設けられ、この配線開口部内にリード電極部41の端部が露出される。そして、このリード電極部41の露出部分には、プリンター本体側からの図示しない配線部材の端子が電気的に接続される。
このような記録ヘッド3は、インクを噴射する際において、インクカートリッジ7からの供給により、リザーバー、インク供給路24および圧力室22等を介したノズル25に至る一連の流路内をインクで満す。そして、プリンター本体側からの駆動信号の供給により、圧力室22に対応するそれぞれの下電極層27と上電極層29との間に両電極の電位差に応じた電界が付与されると、圧電素子19および振動板21(弾性層17)の変形部が変位し、圧力室22内に圧力変動が生じる。この圧力変動を制御することで、ノズル25からインクが噴射される。
ここで、本発明に係る圧電デバイス14は、上記したように、下電極層27、圧電体層28および上電極層29が積層されて圧電素子19が形成されている。上述した変形部(圧力室空間に対応する領域)の3つの領域P1,P2,P3では、各層27、28、29の重なり方が異なる。詳しくは、図6に示すように、領域P1では下電極層27と圧電体層28と上電極層29とが順に積層され、領域P2では圧電体層28と上電極層29とが順に積層され、領域P3では上電極層29のみが配置されている。つまり、領域P1には圧電素子19が配置され、領域P2及び領域P3には圧電素子19の構成要素の一部が配置されている。
さらに、弾性層17を基準とした場合、領域P1では弾性層17と絶縁体層18と下電極層27と圧電体層28と上電極層29とが順に積層され、領域P2では弾性層17と絶縁体層18と圧電体層28と上電極層29とが順に積層され、領域P3では弾性層17と上電極層29とが順に積層されている。
なお、本実施形態では、振動板21(弾性層17)の変形部上においてノズル列方向の両側にそれぞれ領域P1,P2,P3が形成されるが、左右対称であるため、一側の領域に着目して説明する。
上記の領域P1における振動板21上では、下電極層27と上電極層29との間に圧電体層28が挟まれている。このため、この領域P1に積層された圧電体層28が、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる能動部となる。一方、下電極層27が形成されていない領域P2における振動板21上では、下電極層27と上電極層29との間に圧電体層28が挟まれず、振動板21(絶縁体層18)と上電極層29との間に圧電体層28が挟まれている。このため、この領域P2に積層された圧電体層28は、両電極への電圧の印加によっても圧電歪みが生じない非能動部となる。領域P3には圧電体層28が配置されていないので、領域P3は領域P2と同様に非能動部になる。
すなわち、領域P1において圧電素子19に圧電歪みが生じ、撓み変形させる力(振動させる力)が振動板21に作用する。領域P3の振動板21は変形部(圧力室空間に対応する領域)の振動板21を支える支持部(腕部)であり、領域P3の振動板21を支点(変形の起点)として、変形部の振動板21がノズル25から遠ざかる方向あるいは近接する方向に撓み変形する。例えば、領域P3の振動板21が変形しにくいと、変形部の振動板21が撓み変形しにくくなり、領域P3の振動板21が変形しやすいと、変形部の振動板21が撓み変形しやすくなる。
そして、本実施形態に係る記録ヘッド3では、領域P3の振動板21が、他の領域(領域P1、領域P2)の振動板21と比べて変形しやすくなっているため、変形部の振動板21が撓み変形しやすくし、変形部の振動板21の撓み変形を大きくすることができる。
詳しくは、本発明に係る記録ヘッド3では、圧電体層28が積層された領域より外側の領域(腕部)P3における振動板21の厚さを圧電体層28が積層された領域P1,P2における振動板21の厚さよりも薄くしている。換言すると、領域P1,P2における振動板21の厚さを領域P3における振動板21の厚さよりも厚くしている。具体的には、領域P3における絶縁体層18を除去し、弾性層17上に上電極層29を直接積層している。特に、本実施形態では、領域P3における弾性層17の厚さt1を領域P1,P2における弾性層17の厚さt2よりも薄くしている。すなわち、圧電体層28および上電極層29が積層された領域P1,P2における弾性層17の厚さt2を、圧電体層28よりノズル列方向の外側であって、弾性層17上に上電極層29が積層された領域P3における弾性層17の厚さt1よりも厚くしている。これにより、領域P3における振動板21の厚さを、領域P1,P2における振動板21の厚さに比べて一層薄くすることができる。
また、本実施形態では、領域P2における絶縁体層18の厚さt3を領域P1における絶縁体層18の厚さt4よりも薄くしている。すなわち、下電極層27、圧電体層28および上電極層29が積層された領域P1における絶縁体層18の厚さt4を、下電極層27よりノズル列方向の外側であって、圧電体層28および上電極層29が積層された領域P2における絶縁体層18の厚さt3よりも厚くしている。これにより、領域P1における振動板21の厚さを、領域P2における振動板21の厚さに比べて厚くすることができる。すなわち、振動板21の各領域P1,P2,P3における当該振動板21の厚さの関係がP1>P2>P3(すなわち、(t2+t4)>(t2+t3)>t1)を満たすように構成されている。
なお、領域P1の振動板21の厚さと領域P2の振動板21の厚さとの差、および、領域P2の振動板21の厚さと領域P3の振動板21の厚さとの差は、それぞれ5〜50〔nm〕であることが望ましく、10〔nm〕以上であることがより望ましい。例えば、領域P1,P2における弾性層17の厚さを約1500〔nm〕に設定し、領域P1における絶縁体層18の厚さを約420〔nm〕、領域P2における絶縁体層18の厚さを約380〔nm〕に設定する。このようにすれば、圧電体層28の剛性をより確実に高めることができると共に、圧電体層28の外側における振動板21の動きが阻害されることをより確実に抑制できる。また、各領域P1,P2,P3の弾性層17の厚さは、300〜2000〔nm〕に設定されることが望ましい。さらに、領域P1の絶縁体層18の厚さは、600〔nm〕以下であることが望ましい。
このように、圧電体層28より外側の領域P3の絶縁体層18を除去することで、圧電体層28が積層された領域P1,P2の振動板21の厚さを維持しつつ、領域P3の振動板21の厚さを薄くすることができる。これにより、十分に信頼性が得られる圧電体層28の厚さ(膜厚)を確保しつつ、圧電体層28より外側の領域P3の剛性を下げて圧電素子19の変形効率を向上させることができる。その結果、圧電素子19の変形量を大きくすることができる。
さらに、本実施形態は、領域P3の振動板21をさらに変形しやすくし、圧電素子19の変形量(変形部の振動板21の撓み変形)をさらに大きくすることができる構成を有しているので、以下にその詳細を説明する。
上述したように、圧力室形成基板15はシリコン単結晶基板で構成される。図5及び図6に示すように、領域P1,P2の弾性層17は、圧力室形成基板15を構成するシリコンを熱酸化することによって形成された酸化シリコン17aである。シリコンを熱酸化することで形成された酸化シリコン17aは、不純物を殆ど含まない非晶質の酸化シリコンであり、結晶質の酸化シリコンよりも変形しやすい。
領域P3の弾性層17は、圧力室形成基板15を構成するシリコンを熱酸化することによって形成された酸化シリコン17aと、酸化シリコン17aの上電極層29の側に不純物として鉛が添加された酸化シリコン17bとで構成される。
酸化シリコン17aに不純物として鉛が添加されると、添加された鉛が酸化鉛として酸化シリコン17aに取り込まれ、酸化鉛を含有するガラスとなる。すなわち、酸化シリコン17bは、酸化鉛を含有するガラスであり、いわゆる鉛ガラスである。酸化シリコン17a(不純物を含まない酸化シリコン)のヤング率は、概略70GPaである。酸化シリコン17b(鉛ガラス)のヤング率は、概略60GPaよりも小さい。酸化シリコン17bのヤング率は酸化シリコン17aのヤング率よりも小さいので、酸化シリコン17bは酸化シリコン17aよりも変形しやすい。
このように、本実施形態では、領域P3の弾性層17を、酸化シリコン17aと酸化シリコン17aの上電極層29の側に不純物として鉛が添加された酸化シリコン17b(鉛ガラス)とで構成するので、領域P3の弾性層17を酸化シリコン17aだけで構成する場合と比べて、領域P3の弾性層17が変形しやすくなり、圧電素子19の変形量(変形部の振動板21の撓み変形)をさらに大きくし、圧電素子19の変形を効率化することができる。
さらに、圧電体層28の膜厚(信頼性)を変化させることなく、圧電素子19の変形が効率化されているので、圧電素子19の信頼性を確保しつつ、圧電素子19の高性能化を図ることができる。従って、圧電デバイス14の信頼性を確保しつつ、圧電デバイス14の高性能化を図ることができる。
従って、圧電素子19の変形による圧力変動を圧力室22内のインクに効率よく伝えることができる。すなわち、圧力室22内のインクに対する圧電素子19の駆動力の伝達ロスを低減することができる。これにより、ノズル25から一定量のインクを噴射させるのに必要な圧電素子19の駆動電圧を低く抑えることができ、省電力化が図れるとともに圧電素子19の寿命を延ばすことが可能となる。その結果、記録ヘッド3の信頼性が向上する。また、圧電体層28が積層される領域P1,P2に酸化ジルコニウム(ZrOx)からなる絶縁体層18を形成したので、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる圧電体層28を焼成により形成する際に、当該圧電体層28に含まれる鉛が下層(弾性層17)側に拡散されることを抑制できる。
次に、圧電デバイス14の製造方法について説明する。まず、酸化シリコン(SiOx)からなる弾性層17上にスパッタ法等により酸化ジルコニウム(ZrOx)からなる絶縁体層18を形成する。次に、図7(a)に示すように、絶縁体層18上の全面にスパッタ法等により領域P1と領域P2と領域P3とに下電極層27となる下金属層27aを形成する。その後、この下金属層27aをエッチングにより領域P1に下電極層27を形成する。具体的には、フォトリソグラフィー法によって、エッチングに対するマスクとなるレジストパターンを下金属層27a上に設け、水溶液などのエッチング溶液によって下金属層27aを上面側からエッチングした後、レジストパターンを除去する。このとき、エッチング時間等の制御によって下金属層27aの厚さ以上にエッチングを行うことで、図7(b)に示すように、領域P2および領域P3の絶縁体層18をエッチングする。これにより、振動板21の領域P1に対応する絶縁体層18がエッチングされず、振動板21の領域P2およびP3に対応する絶縁体層18がオーバーエッチングされる。その結果、領域P1と領域P2との境界に段差が形成され、領域P2および領域P3の絶縁体層18が、領域P1の絶縁体層18より一段下がった状態になる。
絶縁体層18上に下電極層27を形成したならば、図7(c)に示すように、当該下電極層27が形成された絶縁体層18上の全面に圧電体層28となるPZT層28aを形成する。PZT層28aは、鉛(Pb)と、チタン(Ti)と、ジルコニウム(Zr)とを含むチタン酸ジルコン酸鉛である。PZT層28aの形成方法は、特に限定されないが、例えば、金属有機物を触媒に溶解・分散したいわゆるゾルを塗布乾燥してゲル化し、さらに高温で焼成することで金属酸化物からなるPZT層28aを得る、いわゆるゾル−ゲル法が用いられる。その他、スパッタやIJ塗布法等の種々の方法でPZT層28aを形成してもよい。
例えば、ゾル−ゲル法で形成された前駆体膜を高温で焼成してPZT層28aを形成する場合、高温焼成で前駆体膜の中の鉛が揮発しやすい。こるため、PZT層28aに所定の鉛が残留するように、前駆体膜の鉛含有量はPZT層28aの鉛含有量よりも多くなっている。
本実施形態では、弾性層17(酸化シリコン17a)を絶縁体層18(酸化ジルコニウム)で覆った状態で前駆体膜を形成し、前駆体膜を高温で焼成してPZT層28aを形成する。仮に、弾性層17(酸化シリコン17a)上に前駆体膜を直接形成して高温焼成すると、すなわち弾性層17(酸化シリコン17a)と前駆体膜とが接した状態で熱処理を施すと、過剰の鉛が前駆体膜から弾性層17(酸化シリコン17a)に拡散して、弾性層17(酸化シリコン17a)の表面形状が著しく乱れて、例えば弾性層17(酸化シリコン17a)に積層する膜が剥がれるなどの不具合が生じる。
このように、絶縁体層18(酸化ジルコニウム)は、当該前駆体膜を高温で焼成してPZT層28aを形成する場合に、PZT層28aの中の鉛が弾性層17(酸化シリコン17a)に拡散することを抑制する。
その後、フォトリソグラフィー法によって、PZT層28a上にエッチングに対するマスクとなるレジストパターンを形成し、このPZT層28aをドライエッチングによりパターニングして、領域P1及び領域P2に圧電体層28を形成する。その後、アッシング処理を施しレジストパターンを除去する。このとき、ドライエッチング時間等の制御によってPZT層28aの厚さ以上にエッチングを行うことで、図8(a)に示すように、領域P3の絶縁体層18を除去すると共に、弾性層17の一部も除去する。これにより、振動板21の領域P1,P2に対応する弾性層17および絶縁体層18がエッチングされず、その上面に圧電体層28が形成されると共に、振動板21の領域P3に対応する弾性層17がオーバーエッチングされる。その結果、振動板21の領域P2と領域P3との境界に段差が形成され、領域P3に対応する弾性層17が領域P2に対応する弾性層17よりも一段下がった状態になる。
上述したドライエッチやレジストを除去するアッシング処理では、圧電体層28のテーパ部にプロセスダメージが生じ、さらに、圧電体層28上に、上電極1層目がスパッタにより成膜される場合にはスパッタダメージが生じるおそれがあるので、続いてスパッタダメージを除去するための熱処理を施す。当該熱処理によって、圧電体層28に生じたスパッタダメージを除去する。
さらに、当該熱処理によって、圧電体層28の中の鉛を不純物として領域P3の酸化シリコン17a側に拡散させて、領域P3に不純物として鉛が添加された酸化シリコン17b(鉛ガラス)を形成する。詳しくは、酸化シリコン17aと絶縁体層18と下電極層27と圧電体層28とが領域P1に順に積層され、酸化シリコン17aと絶縁体層18と圧電体層28とが領域P2に順に積層され、酸化シリコン17aが領域P3に配置された状態で熱処理を施して、圧電体層28の中の鉛を領域P3の酸化シリコン17a側に拡散させて、領域P3に不純物として鉛が添加された酸化シリコン17b(鉛ガラス)を形成する。
換言すれば、領域P3の酸化シリコン17aと、領域P1および領域P2の圧電体層28とが離間した状態で、圧電体層28の中の鉛を領域P3の酸化シリコン17a側に拡散させる。上述したように、酸化シリコン17aと圧電体層28の前駆体膜とが接した状態で熱処理を施すと、過剰の鉛が酸化シリコン17aに拡散して、酸化シリコン17aの表面形状が乱れるという不具合を招く。酸化シリコン17aと圧電体層28とが離間した状態で熱処理を施すと、酸化シリコン17aと圧電体層28とが接した状態で熱処理を施す場合と比べて、酸化シリコン17aに拡散する鉛の量が少なくなり、過剰の鉛が酸化シリコン17aに拡散して、酸化シリコン17aの表面形状が乱れるという不具合を抑制することができる。
なお、不純物として領域P3の酸化シリコン17aに添加される鉛の量は、領域P3の酸化シリコン17aと圧電体層28との離間距離(絶縁体層18の膜厚)によって調整することができる。従って、領域P3の酸化シリコン17aと圧電体層28との離間距離(絶縁体層18の膜厚)を調整することによって、不純物として領域P3の酸化シリコン17aに添加される鉛の量を適正化することができる。
このように、本実施形態に係る圧電デバイス14の製造方法では、酸化シリコン17aと絶縁体層18と鉛を含む圧電体層28とを形成した後に、領域P3に形成された絶縁体層18と圧電体層28とを除去し、領域P3に形成された酸化シリコン17aと圧電体層28とが離間した状態で熱処理を施し、圧電体層28の鉛を領域P3に形成された酸化シリコン17aに拡散させ、領域P3の酸化シリコン17aの上電極層29側に不純物として鉛を添加する。そして、領域P3において、酸化シリコン17aの上電極層29側に、不純物として鉛が添加された酸化シリコン17b(鉛ガラス)を形成する。
不純物として鉛が添加された酸化シリコン17b(鉛ガラス)は酸化シリコン17aよりもヤング率が小さいため、領域P3の弾性層17が変形しやすくなる。このため、領域P3の振動板21を振動の支点として変形する振動板21が撓み変形しやすくなり、変形部の振動板21の撓み変形(圧電素子19の変形量)をさらに大きくし、圧電素子19の変形をさらに効率化することができる。
その後、図8(b)に示すように、下電極層27および圧電体層28が形成された絶縁体層18上の全面にスパッタ法等により上電極層29となる上金属層29aを形成する。そして、フォトリソグラフィー法によって、上金属層29a上にエッチングに対するマスクとなるレジストパターンを形成し、この上金属層29aをエッチングにより所定形状にパターニングした後、レジストパターンを除去する。
このようにして、弾性層17(酸化シリコン17a)と絶縁体層18と下電極層27と圧電体層28と上電極層29とが順に積層された領域P1と、弾性層17(酸化シリコン17a)と絶縁体層18と圧電体層28と上電極層29とが順に積層された領域P2と、弾性層17(酸化シリコン17a,酸化シリコン17b(鉛ガラス))と上電極層29とが順に積層された領域P3とを含む圧電デバイス14を製造する。
本実施形態に係る圧電デバイス14の製造方法では、圧電体層28の膜厚(信頼性)を変化させることなく、圧電素子19の変形がさらに効率化されているので、圧電素子19の信頼性を確保しつつ、圧電素子19をさらに高性能化することができる。従って、圧電デバイス14の信頼性を確保しつつ、圧電デバイス14をさらに高性能化することができる。
さらに、本実施形態に係る圧電デバイス14の製造方法では、プラズマダメージを除去するための熱処理によって、圧電体層28の鉛を領域P3の酸化シリコン17a側に拡散させ、領域P3の酸化シリコン17aの上電極層29側に不純物として鉛を添加する。従って、プラズマダメージを除去するための熱処理と圧電体層28の鉛を拡散させる熱処理とを別々に処理する場合と比べて、製造工程が簡略化され、圧電デバイス14の生産性を高めることができる。
なお、不純物として領域P3の酸化シリコン17aの上電極層29側に添加される元素は、鉛に限定されず、例えばホウ素(B)やアルミニウム(Al)などの第13族元素、燐(P)やヒ素(As)などの第15族元素であってもよい。さらに、不純物として領域P3の酸化シリコン17aの上電極層29側に添加される元素は、一つの元素に限定されず、複数の異なる元素で構成してもよい。
図9は、図8(a)に対応する図であり、酸化シリコン17aの上電極層29側に不純物としてホウ素(B)を添加する方法を示す模式図である。
図9に示すように、領域P1及び領域P2に圧電体層28を形成し、領域P3の絶縁体層18を除去した後に、領域P1及び領域P2をレジスト35で覆う。領域P1及び領域P2を覆うレジスト35は、領域P1及び領域P2に圧電体層28を形成する際に形成したレジストを使用してもよい。さらに、イオン注入装置を用いて、ホウ素イオンB+を領域P3の酸化シリコン17aの上電極層29側に注入する。すなわち、イオン注入装置を用いて、領域P3の酸化シリコン17aの上電極層29側に、不純物としてホウ素を注入(添加)し、不純物としてホウ素が添加された酸化シリコン17cを形成する。
イオン注入装置は、イオン源部、質量分離部、加速部、基板保持部、測定部などを有している。イオン源部で材料ガス(例えば、ジボラン)をイオン化し、質量分離部で不要な不純物イオンを除去し、必要な不純物イオン(例えば、ホウ素イオンB+)を取り出す。加速部でホウ素イオンB+に高電圧(加速電圧)を印加して、領域P3の酸化シリコン17aの中に打ち込むことできるエネルギーを付与する。加速されたホウ素イオンB+のビームを、基板保持部で固定された基板に照射し、領域P3の酸化シリコン17aの上電極層29側に不純物としてホウ素が添加された酸化シリコン17cを形成する。
領域P3の酸化シリコン17aの上電極層29側に不純物としてホウ素が添加された酸化シリコン17cを形成すると、領域P3の酸化シリコン17aの上電極層29側に不純物として鉛が添加された酸化シリコン17bを形成する場合と同様に、領域P3の弾性層17が変形しやすくなり、変形部の振動板21の撓み変形(圧電素子19の変形量)をさらに大きくし、圧電素子19の変形をさらに効率化することができる。
ところで、本発明は、上記した実施形態に限定されない。例えば、上記施形態では、領域P1における絶縁体層18の厚さt4を領域P2における絶縁体層18の厚さt3よりも厚くしたが、これには限られず、領域P1における絶縁体層18の厚さt4と領域P2における絶縁体層18の厚さt3とを同じにすることができる。また、領域P3における弾性層17の厚さt1を領域P1,P2における弾性層17の厚さt2よりも薄くしたが、これには限られず、領域P3における弾性層17の厚さt1と領域P1,P2における弾性層17の厚さt2とを同じにすることもできる。
また、上記実施形態では、圧力室22に対応する領域の振動板21の領域のうち、下電極層27、圧電体層28および上電極層29が積層された領域の全体を領域P1、下電極層27から外れて圧電体層28および上電極層29が積層された領域の全体を領域P2、下電極層27および圧電体層28から外れて上電極層29のみが積層された領域の全体を領域P3としたが、これには限られない。各領域において、振動板の厚さが異なる領域を含んでも良い。例えば、下電極層27から外れて圧電体層28および上電極層29が積層された領域が、弾性層17および絶縁体層18からなる領域P2と、この領域P2よりも振動板21の厚さが厚いまたは薄い領域P2′を含んでも良い。また、下電極層27および圧電体層28から外れて上電極層29のみが積層された領域が、弾性層17のみからなる領域P3と、この領域P3よりも弾性層17の厚さが厚いまたは薄い領域P3′を含んでも良い。さらに、領域P1も同様である。ここで、特に領域P2より領域P2′の方が厚い場合において、領域P2′に比して領域P2を大きく(広く)した方が、振動板の変形を阻害しない効果が大きい。また、領域P3より領域P3′の方が厚い場合も同様である。このような各領域内に含まれる振動板の厚さの違いは、製造公差等により形成される場合もある。
図10は、第2実施形態における圧電デバイスの平面図である。
さらに、圧力室22(圧力室空間)の形状は、上記実施形態に限られない。例えば、圧力室空間を区画する内壁面が、圧力室形成基板15の上下面に対してそれぞれ傾斜していてもよい。この場合、上記した圧力室22の幅は、圧力室空間の上部開口の開口幅に相当する。また、上記実施形態では、ノズル列方向に沿って複数の圧電素子19を並設したが、これには限られない。圧電素子が、振動板上に少なくとも1つ形成されていればよい。
そして、上記実施形態では、圧力室空間(圧力室22)の上部開口が台形状を呈し、圧電体層28に形成された開口部28bが六角形状を呈していたがこれには限られない。圧力室空間(圧力室)の形状、圧電体層(開口部)の形状、各電極層の形状等は、種々の形状を取り得る。例えば、図10に示すように、第2実施形態の圧電デバイス14′では、平面視において、圧力室空間(圧力室22′)の上部開口が略楕円形状を呈している。また、下電極層27′は、この圧力室22′の形状に合わせて、略楕円形状に形成されている。さらに、圧電体層28′の開口部28b′は、圧力室22′の上部開口の縁に沿って、圧力室22′のノズル列方向における両側に形成されている。なお、上電極層29′は、上記実施形態と同様に、圧力室列設方向(ノズル列方向)において列設された複数の圧力室22′の外側まで延設されている。また、圧力室22′の長手方向における上電極層29′は、一側(図10における上側)の端部がインク供給路24′と重なる位置まで延在され、他側(図10における下側)の端部が圧力室22′の外側まで延在されている。
ここで、本実施形態でも、ノズル列方向における各層の寸法が、上電極層29′の幅、圧力室22′の幅、圧電体層28′の幅、下電極層27′の幅の順に小さくなっている。このため、下電極層27′、圧電体層28′および上電極層29′が積層された領域P1と、下電極層27′から外れて圧電体層28′および上電極層29′が積層された領域P2と、下電極層27′および圧電体層28′から外れて上電極層29′のみが積層された領域P3とが存在する。そして、領域P3の絶縁体層が除去されると共に、振動板の各領域P1,P2,P3における当該振動板の厚さの関係がP1>P2>P3を満たすように構成されている。これにより、振動板が動きやすくなり(変形しやすくなり)、圧電素子の変形を効率し、圧電デバイス14′の高性能化を図ることができる。
そして、上述した実施形態では、インクジェットプリンターに搭載されるインクジェット式記録ヘッドを例示したが、上記構成の圧電デバイスを有するものであれば、インク以外の液体を噴射するものにも適用することができる。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも本発明を適用することができる。
また、本発明は、液体噴射ヘッド或は液体噴射装置にアクチュエーターとして用いられるものには限られず、例えば、各種センサー等に使用される圧電デバイス等にも適用することができる。
1…プリンター、3…記録ヘッド、14…圧電デバイス、15…圧力室形成基板、16…ノズルプレート、17…弾性層、18…絶縁体層、19…圧電素子、21…振動板、22…圧力室、23…連通部、25…ノズル、27…下電極層、28…圧電体層、29…上電極層、41…リード電極部、42…スルーホール。

Claims (5)

  1. 第1の支持層の撓み変形が許容される変形部と、
    前記変形部に隣り合い、前記第1の支持層の撓み変形が阻害される非変形部と、
    第1の電極層と圧電体層と第2の電極層とが順に積層され、前記第1の支持層を撓み変形させる圧電素子と、
    を含み、
    前記変形部は、前記圧電素子が配置される第1領域と、前記非変形部に隣り合う第3領域と、前記第1領域と前記第3領域との間に配置される第2領域とを有し、
    前記第1領域では、前記第1の支持層と、第2の支持層と、前記第1の電極層と、前記圧電体層と、前記第2の電極層とが順に積層され、
    前記第2領域では、前記第1の支持層と、前記第2の支持層と、前記圧電体層と、前記第2の電極層とが順に積層され、
    前記第3領域では、前記第1の支持層と、前記第2の電極層とが順に積層され、
    前記第1の支持層は酸化シリコンであり、
    前記第3領域の前記酸化シリコンには、前記第2の電極層側に不純物が添加されていることを特徴とする圧電デバイス。
  2. 前記不純物は鉛であることを特徴する請求項1に記載の圧電デバイス。
  3. 請求項1または2のいずれかに記載の圧電デバイスを備えたことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  4. 請求項3に記載の液体噴射ヘッドを備えたことを特徴とする液体噴射装置。
  5. 酸化シリコンと、第2の支持層と、第1の電極層と、鉛を含む圧電体層と、第2の電極層とが順に積層された第1領域と、
    前記酸化シリコンと、前記第2の支持層と、前記圧電体層と、前記第2の電極層とが順に積層された第2領域と、
    前記酸化シリコンと、前記第2の電極層とが順に積層された第3領域と、
    を含む圧電デバイスの製造方法であって、
    前記酸化シリコンと前記第2の支持層と前記圧電体層とを形成した後に、前記第3領域に形成された前記第2の支持層と前記圧電体層とを除去し、前記第3領域に形成された前記酸化シリコンと前記圧電体層とが離間した状態で熱処理を施し、前記圧電体層の前記鉛を前記第3領域に形成された前記酸化シリコンに拡散させ、前記第3領域の前記酸化シリコンの前記第2の電極層側に不純物として前記鉛を添加することを特徴とする圧電デバイスの製造方法。
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