JP2016078404A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノズル面への紫外線の漏れ出しを抑制した、液体噴射装置を提供する。【解決手段】本発明の液体噴射装置は、ターゲットの表面に対してノズル面に配置されたノズル開口から活性エネルギー線の照射を受けることで硬化する液体を噴射する液体噴射部と、ターゲットに着弾した液体に活性エネルギー線を照射する活性エネルギー線照射部と、液体噴射部と活性エネルギー線照射部との間に設けられ、液体の噴射方向における該液体噴射部とターゲットとの距離を変化させる場合には、噴射方向における該ターゲットとの距離を変化可能な活性エネルギー線遮蔽部材と、ターゲットの端部に隣り合うように配置される平面部を有するメンテナンスユニットであって、噴射方向における該平面部とノズル面との距離をターゲットの表面と該ノズル面との距離と同一となるように変更可能なメンテナンスユニットと、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、液体噴射装置に関するものである。
近年、樹脂や金属等といったインク吸収性のない記録媒体(ターゲット)に対し、インクを定着させるインクジェットプリンターとして、特に紫外線硬化性インクを用いたものがある。
このような紫外線硬化性インクは、紫外線を照射することにより硬化する性質を有する。記録ヘッドのノズル面でインクが硬化するとインクの吐出不良等を引き起こす可能性があることから、紫外線照射装置から照射された紫外線が記録ヘッドのノズル面に当たらないように対策する必要がある。
そこで、紫外線照射装置と記録ヘッドの間に紫外線を遮光する遮光部材を設けたインクジェットプリンターが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−68937号公報
しかしながら、上記従来技術においては、例えば、記録媒体が厚い場合、該記録媒体の端部より外側に大きな段差(隙間)が生じるおそれがある。すると、紫外線照射装置から照射された紫外線が該段差から漏れ出してノズル面に入射し、インクの吐出不良を引き起こすおそれがあった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、ノズル面への紫外線の漏れ出しを抑制した、液体噴射装置を提供することを目的とする。
本発明の第1態様に従えば、ターゲットの表面に対してノズル面に配置されたノズル開口から活性エネルギー線の照射を受けることで硬化する液体を噴射する液体噴射部と、前記ターゲットに着弾した前記液体に前記活性エネルギー線を照射する活性エネルギー線照射部と、前記液体噴射部と前記活性エネルギー線照射部との間に設けられ、液体の噴射方向における該液体噴射部と前記ターゲットとの距離を変化させる場合には、前記噴射方向における該ターゲットとの距離を変化可能な活性エネルギー線遮蔽部材と、前記ターゲットの端部に隣り合うように配置される平面部を有するメンテナンスユニットであって、前記噴射方向における該平面部と前記ノズル面との距離を前記ターゲットの前記表面と該ノズル面との距離と同一となるように変更可能なメンテナンスユニットと、を備える液体噴射装置が提供される。
第1態様に係る液体噴射装置によれば、ノズル面とターゲットとの距離に応じてノズル面に対する距離を変化可能な平面部がターゲットの端部に隣り合うように配置されるので、ターゲットの端部においてノズル面との間に大きな隙間が生じることが防止される。これにより、例えば、ノズル面とターゲットとの距離を変化させた場合でも、ノズル面に活性エネルギー線が入射することを低減することができ、且つ、ターゲットが厚い場合でもターゲットが載置される領域外でのノズル面への活性エネルギー線が入射することを低減することができる。
上記第1態様において、前記液体噴射部を搭載し、前記ターゲットが移動する方向と交差する方向に走査するキャリッジであって、前記走査方向における前記液体噴射部の両側に前記活性エネルギー線照射部を搭載し、前記走査方向における前記液体噴射部と前記活性エネルギー線照射部との間に前記活性エネルギー線遮蔽部材を搭載するキャリッジを備え、前記平面部は、前記走査方向における前記ターゲットの端部と隣り合う位置に配置される構成としてもよい。
このようにすれば、液体噴射部がターゲットに対して走査する走査方式の液体噴射装置に本発明を好適に採用することができる。
上記第1態様において、前記キャリッジは、前記活性エネルギー線遮蔽部材を移動させて、前記噴射方向における該活性エネルギー線遮蔽部材のターゲット側端部と前記ノズル面との距離および該ターゲット側端部と前記活性エネルギー線照射部との距離が変化するように、前記ターゲット側端部を前記噴射方向に移動可能な遮蔽部材移動機構を有する構成としてもよい。
この構成によれば、活性エネルギー線遮蔽部材をキャリッジの動きと独立して移動させることができる。
上記第1態様において、前記遮蔽部材移動機構は、検出された前記ターゲット側端部と対向する対向物との距離に基づいて、一対の前記活性エネルギー線遮蔽部材の該ターゲット側端部を個別に前記噴射方向に移動させる構成としてもよい。
この構成によれば、一対の活性エネルギー線遮蔽部材を独立して移動できるので、走査方向においてターゲット側端部と対向物との間に段差がある場合でも、該段差に追従してターゲット側端部を精度良く移動させることができる。
上記第1態様において、前記活性エネルギー線遮蔽部材は、前記噴射方向に伸縮可能に固定され、前記遮蔽部材移動機構は、該活性エネルギー線遮蔽部材を伸縮させることにより、前記ターゲット側端部を前記噴射方向に移動させる構成としてもよい。
この構成によれば、簡便且つ確実にターゲット側端部を移動することができる。
上記第1態様において、前記メンテナンスユニットは、前記液体噴射部のメンテナンス動作として噴射された前記液体を受容する受容部を有する構成としてもよい。
この構成によれば、メンテナンスユニットに受容部を設けることでスペース効率を高めることができる。また、液体噴射部のメンテナンス動作としてのフラッシング動作を行う際、メンテナンスユニットが噴射方向に移動してノズル面との距離を変化できるので、フラッシング時のミストの発生を低減することができる。
上記第1態様において、前記受容部は、前記キャリッジが走査方向に移動し、該移動方向における後方側となる前記活性エネルギー線照射部が前記ターゲット上から前記平面部上に位置した状態で、前記メンテナンス動作として噴射された前記液体を受容可能な位置に配置されている構成としてもよい。
この構成によれば、キャリッジが、メンテナス動作を行うポジションと活性エネルギー線照射を行うポジションとの間を短時間で移動することが可能となる。よって、メンテナス動作を効率良く行うことができる。
上記第1態様において、前記ノズル面が前記受容部に対面した位置で、前記ノズルからの噴射状態を推測する噴射状態推測動作を行う構成としてもよい。
この構成によれば、液体の噴射状態に応じてメンテナンス動作を行うことが可能となる。
上記第1態様において、前記受容部は、前記ノズル面に沿う方向に移動可能なシート状部材である構成としてもよい。
この構成によれば、フラッシング動作により汚れたシート部材を移動することでノズル面に対して新しいシート部材を配置することができる。よって、汚れたシート部材によりノズル面が汚染されるといった不具合の発生を抑制することができる。
第1実施形態に係るプリンターの概略構成を示す図である。 キャリッジの概略構成を示す図である。 メンテナンスユニットの概略構成を示す図である。 キャリッジの動作を説明した図である。 (a)、(b)は平面部の効果を説明した図である。 第2実施形態に係るメンテナンスユニットの概略構成を示す図である。 第2実施形態に係るメンテナンスユニットの変形例の構成を示す図である。 第3実施形態に係るメンテナンスユニットの概略構成を示す図である。 第4実施形態に係るメンテナンスユニットの概略構成を示す図である。
以下、本発明の液体噴射装置に係る実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、各図においては、各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に縮尺を異ならせている。なお、本実施形態では液体噴射装置の一形態としてインクジェット式プリンター(以下、プリンターと称す)を例に挙げて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係るプリンター100の概略構成を示す図である。
図1に示すプリンター100は、例えば、紙、プラスチックシートなどのシート状の媒体(ターゲット)Mを搬送しつつ印刷処理を行う装置である。プリンター100は、筐体PBと、媒体Mにインクを噴射するインクジェットユニットIJと、当該インクジェットユニットIJにインクを供給するインク供給ユニットISと、媒体Mを搬送する搬送ユニットCVと、インクジェットユニットIJの保全動作を行うメンテナンスユニットMNと、これら各ユニットを制御する制御装置CONTとを備えている。
以下、XYZ直交座標系を設定し、当該XYZ直交座標系を適宜参照しつつ各構成要素の位置関係を説明する。本実施形態では、例えば媒体Mの搬送方向をX方向とし、当該媒体Mの搬送面においてX方向に直交する方向をY方向とし、X軸及びY軸を含む平面に垂直な方向をZ方向と表記する。また、X軸周りの回転方向をθX方向、Y軸周りの回転方向をθY方向、Z軸周りの回転方向をθZ方向とする。
筐体PBは、例えばY方向を長手とするように形成されている。筐体PBには、上記のインクジェットユニットIJ、インク供給ユニットIS、搬送ユニットCV、メンテナンスユニットMN及び制御装置CONTの各部が取り付けられている。筐体PBには、例えばプラテン13が設けられている。プラテン13は、媒体Mを支持する媒体支持部材である。プラテン13は、例えば筐体PBのうちX方向の中央部に配置されている。プラテン13は、+Z方向に向けられた支持面13aを有している。当該支持面13aは、媒体Mを支持する媒体支持面として用いられる。
搬送ユニットCVは、例えば搬送ローラーや当該搬送ローラーを駆動するモーターなどを有している。搬送ユニットCVは、例えば筐体PBの−X側から当該筐体PBの内部に媒体Mを搬送し、当該筐体PBの+X側から当該筐体PBの外部に排出する。搬送ユニットCVは、筐体PBの内部において、媒体Mがプラテン13上を通過するように当該媒体Mを搬送する。搬送ユニットCVは、例えば制御装置CONTによって搬送のタイミングや搬送量などが制御されるようになっている。
インクジェットユニットIJは、インクを噴射するヘッド(液体噴射部)Hと、キャリッジ4と、当該キャリッジ4とともにヘッドHを移動させるヘッド移動ユニットACと、一対の照射部(活性エネルギー線照射部)5と、一対の遮蔽部(活性エネルギー線遮蔽部材)20と、を有している。
ヘッドHは、プラテン13上に送り出された媒体Mに向けてインクを噴射する。
本実施形態において、ヘッドHは、光反応性を有するインク(液体)を噴射する。光反応性を有するインクとは、光に晒されると変質する特性を示すものであり、例えば、紫外線等の活性エネルギー線の照射を受けることで硬化する紫外線硬化型インクを例示できる。
本実施形態において、紫外線硬化型インクは、25℃における粘度が、例えば、10mPa・s以上50mPa・s以下であり、表面張力が20mN/m以上40mN/m以下のものを用いた。この場合、粘性が高く濡れ性が悪いインクとなるため、着弾後に不用意にインク滴が広がることはなく、どのような媒体Mにおいても滲みなど無く高画質を得ることができる。
キャリッジ4は、筐体PBの長手方向(Y方向)に架けられたガイド軸8に当接されている。ヘッドH及びキャリッジ4は、例えばプラテン13の+Z方向に配置されている。
ヘッド移動ユニットACは、キャリッジ4の他、例えばパルスモーター9と、当該パルスモーター9によって回転駆動される駆動プーリー10と、駆動プーリー10とは筐体PBの幅方向の反対側に設けられた遊転プーリー11と、駆動プーリー10と遊転プーリー11との間に掛け渡されてキャリッジ4に接続されたタイミングベルト12とを有している。
キャリッジ4は、当該タイミングベルト12に接続されている。キャリッジ4は、タイミングベルト12の回転に伴ってY方向に移動可能に設けられている。Y方向へ移動する際、キャリッジ4は、ガイド軸8によって案内される。
一対の照射部5は、詳細については後述するが、媒体M上に噴射されたインクに紫外線を照射することで該インクを硬化させる。一対の遮蔽部20は、詳細については後述するが、照射部5から照射された紫外線の一部を遮蔽する。
インク供給ユニットISは、ヘッドHに上述の紫外線硬化型インクを供給する。インク供給ユニットISには、例えば複数のインクカートリッジ6が収容されている。本実施形態において、インクカートリッジ6には、例えば、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の4色のインクが収容されている。すなわち、本実施形態において、ヘッドHは、4色のインクを媒体Mに対して噴射することが可能となっている。
本実施形態のプリンター100は、インクカートリッジ6がヘッドHとは異なる位置に収容される構成(オフキャリッジ型)である。インク供給ユニットISは、例えばヘッドHとインクカートリッジ6とを接続する供給チューブTBを有している。なお、供給チューブTBは、サブタンク2を介してヘッドHに接続されている。また、インク供給ユニットISは、当該供給チューブTBを介してインクカートリッジ6内に貯留されるインクをヘッドHに供給する不図示のポンプ機構を有している。
メンテナンスユニットMNは、ヘッドHのホームポジションに配置されている。このホームポジションは、例えば媒体Mに対して印刷が行われる領域から外れた領域に設定されている。本実施形態では、例えばプラテン13の+Y側にホームポジションが設定されている。ホームポジションは、例えばプリンター100の電源がオフである時や、長時間に亘って記録が行われない時などに、ヘッドHが待機する場所である。
図2はインクジェットユニットIJの要部構成を示す図である。
図2に示すように、ヘッドHは、インク1を噴射する複数のノズル開口Nzが形成された噴射面Haを有する。噴射面Haは、例えばプラテン13の媒体支持面13aに対向するように配置されている。ヘッドHは、例えばピエゾ素子や加熱素子などの内部のインクに圧力を付与する素子をノズル開口Nzごとに有し、これら素子の動作により各ノズル開口Nzから個別にインクを液滴として吐出するように構成されている。
一対の照射部5は、ヘッドHにおけるキャリッジ4の走査方向であるY方向の両端に、該ヘッドHを挟むように配置されている。各照射部5は、キャリッジ4に固定されている。各照射部5は、下面側(−Z方向側)に設けられた照射面5aから紫外線LAを照射する。各照射部5は、その内部に、例えば、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ブラックライト、熱陰極管、冷陰極管、LED(Light Emitting Diode)、無電極ランプ、エキシマランプ等の紫外線光源(不図示)を有している。
一対の遮蔽部20は、キャリッジ4の走査方向において、ヘッドH及び照射部5の間にそれぞれ挟まれるように配置されている。各遮蔽部20は、キャリッジ4に固定されている。各遮蔽部20は、照射部5から照射された紫外線LAが媒体M等に当たって反射する反射光が、ヘッドHの噴射面Haに当たることを防止する。
本実施形態において、各遮蔽部20は、キャリッジ4の走査方向(Y方向)と直交するX方向に沿って延在する長尺な板状部材であり、媒体Mに対して略垂直となるように設置されている。
各遮蔽部20は、それぞれ、駆動部(遮蔽部材移動機構)21と、該駆動部21によりZ方向に伸縮する伸縮部22と、該伸縮部22の先端に設けられた遮蔽板23と、センサー25と、を有する。駆動部21は、例えば、アクチュエーター等から構成され、制御装置CONTにより駆動が制御される。伸縮部22は、例えば、樹脂製の蛇腹状部材から構成され、Z方向において長さが可変とされている。
遮蔽板23は、例えば、アルミ板から構成されている。なお、遮蔽板23の材料としては、アルミ板からなるものに限るわけではなく、適宜の部材、例えばポリイミド等、適宜の樹脂や金属等で構成されている部材であれば良い。また、遮蔽板23としては、前記したアルミ板のように可視光線等を含めて遮光する部材でも良いが、例えばアクリル板のように紫外線のみを遮光する部材であっても良い。
また、遮蔽板23における媒体Mの搬送方向(X方向)に沿う長さは、少なくとも照射部5の搬送方向に沿った長さと等しくなっており、ここでは、照射部5の搬送方向に沿った長さより長くなっている。
本実施形態において、遮蔽板23は、表面が黒色着色処理層24により覆われている。
黒色着色処理層24は、紫外線LAを反射し難い黒色着色処理を施した層であり、本実施の形態では、黒色に着色した硬質アルマイト処理液によるセラミック層で構成されている。
本実施形態では、遮蔽板23の表面全体を黒色着色処理層24で覆う構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、照射部5から照射された紫外線LAの拡散光や反射光を受ける紫外線受光面となる、遮蔽板23における照射部5側の面、すなわち外側の面のみを少なくとも黒色着色処理層24で覆うようにしても良い。
なお、黒色着色処理層24としては、これに限るものではなく、例えば黒色に着色したアルマイト処理液によるセラミック層等でも良い。また、黒色着色処理層24の代わりに吸収層に設けるようにしても良い。吸収層は紫外線吸収剤を含む層であり、例えば、無機の紫外線吸収剤を塗布した層である。無機紫外線吸収剤としては、特に、250nm、350nm、450nm付近の波長領域の紫外線を吸収する無機紫外線吸収剤が好ましい。具体的には、例えばニードラール(商品名、多木化学(株)社製)等の酸化セリウム系の無機紫外線吸収剤を塗布したものが挙げられる。
あるいは、黒色着色処理層24の上に上記吸収層を設ける構成としても良い。各層の詳細は、上述と同じであるため省略する。このような構成とすることで、紫外線吸収効果をより向上させることができる。
さらには、黒色着色処理層を形成する硬質アルマイト処理液やアルマイト処理液等の黒色着色処理液に吸収層を形成する紫外線吸収剤を混合したコーティング剤を塗布することにより、紫外線吸収剤を含む黒色着色処理層を遮蔽板23の表面に形成することで、紫外線吸収剤を含む吸収層および黒色着色処理層が一の層で形成されるようにしても良い。この構成によれば、簡単で効率的な構成とすることができる。
センサー25は、遮蔽板23の媒体側端部(先端部)23aと該媒体側端部23aと対向する対向部との距離を検出するセンサーである。センサー25としては、接触方式あるいは非接触方式のいずれでもよい。本実施形態では、例えば、非接触方式のものとして超音波方式のセンサーを用いた。センサー25は制御装置CONTに接続されており、制御装置CONTはセンサー25の検出結果(媒体側端部23aと対向物との距離)に基づいて、駆動部21による伸縮部22の伸縮量を制御する。
このような構成に基づき、遮蔽部20は、媒体側端部23aと対向部(例えば、媒体Mの表面あるいは後述するメンテナンスユニットMNの延出部38)との距離に応じて、遮蔽板23の位置調整を精度良く行うことが可能である。
本実施形態において、各遮蔽部20は、駆動部21、伸縮部22およびセンサー25をそれぞれ備えるため、互いが独立して駆動可能となっている。よって、一対の遮蔽部20は、遮蔽板23の媒体側端部(先端部)と媒体Mとの距離(インク噴射方向であるZ方向の距離)をそれぞれ異ならせた状態に変化させることが可能である。
本実施形態において、キャリッジ4は、媒体Mの厚さ、材質等の種類に応じて、媒体Mに対する距離を変化させることが可能であり、具体的には、キャリッジ4は、図2における上下方向(Z方向)に移動可能となっている。これにより、キャリッジ4に設置されたヘッドH、一対の照射部5、および一対の遮蔽部20が連動して同じ距離だけ移動して、媒体Mに対して同じ距離だけ変化するようになっている。よって、ヘッドH、一対の照射部5、および一対の遮蔽部20は、媒体Mの厚さによらず、該媒体Mの表面までの距離が一定に保たれている。
図3はメンテナンスユニットMNの要部構成を示す図である。なお、図3においては、メンテナンスユニットMNとヘッドHとの位置関係を示す例示として、例えば、ヘッドHがフラッシング動作を行う場合のキャリッジ4の位置を示している。
図3に示すように、メンテナンスユニットMNは、キャッピング部33と、ワイピング部36と、これらキャッピング部33およびワイピング部36を保持する本体部32と、該本体部32を上下方向(Z方向)に昇降させる駆動部31と、を備える。
キャッピング部33は、駆動部33aと、キャップ部材33bと、キャップ部材33bと、不図示の吸引装置とを有している。駆動部33aは、例えば、アクチュエーター等から構成され、制御装置CONTにより駆動が制御される。キャップ部材33bは、ヘッドHの噴射面Haに当接する枠状部材であり、その上面にシール部材33cが設けられている。シール部材33cは、キャップ部材33bと噴射面Haとを密着させる部材である。
キャッピング部33は、シール部材33cを介してキャップ部材33bをヘッドHの噴射面Haに密着させた状態で不図示の吸引装置を駆動する。これにより、シール部材33c、キャップ部材33bおよび噴射面Haで形成された閉空間内を負圧状態とすることで噴射面Haに形成されたノズル開口からインクを強制的に排出させる吸引動作を行うことができる。ヘッドHからキャップ部材33b内に排出された廃インクは、例えば廃液回収機構(不図示)において回収されるようになっている。
ワイピング部36は、噴射面Haを払拭するワイパー部材36aと、該ワイパー部材36aを上下方向(Z方向)に駆動する駆動部36bとを有する。ワイパー部材36aは、可撓性を有する材料、例えば、エラストマー等の樹脂材料から構成されている。これにより、噴射面Haを良好に払拭してインクを除去することができる。駆動部36bは、アクチュエーター等から構成され、制御装置CONTにより駆動が制御される。
本体部32は、例えば、樹脂や金属などの剛性を有する材料から構成される。本体部32は、キャッピング部33およびワイピング部36を収容する収容部32aと、該収容部32aから媒体M側に延びる延出部(平面部)38と、を有する。延出部38は、プラテン13に支持された媒体Mの端部Maに対し、キャリッジ4の走査方向において隣り合うように配置されている。延出部38は、上面38aが平面となっている。
駆動部31は、例えば、アクチュエーター等から構成され、制御装置CONTにより駆動が制御される。駆動部31は、本体部32を昇降させることで該本体部32に設けられた延出部38の上面38aの高さを変化させることが可能である。
駆動部31は、上面38aと噴射面Haとの距離を、媒体Mの表面Mbと噴射面Haとの距離と同一となるように本体部32(延出部38)の高さを調整する。すなわち、駆動部31は、媒体Mの表面Mbと延出部38の上面38aとがZ方向において同じ高さとなるように本体部32の高さを変化させる。
なお、駆動部31は、上面38aと噴射面Haとの距離を、媒体Mの表面Mbと噴射面Haとの距離より短くなるように本体部32(延出部38)の高さを調整してもよい。すなわち、駆動部31は、延出部38の上面38aが媒体Mの表面MbよりもZ方向において上方に位置するように本体部32の高さを変化させてもよい。
延出部38は、上面38aのうち収容部32aの近傍に、フラッシング部(受容部)39が設けられている。フラッシング部39は、ヘッドHの噴射面Haのノズル開口Nzより噴射されたインク1を保持する。なお、フラッシング部39は上面38aに対して凹んだ状態に形成されていても良い。このようにすれば、ノズル開口Nzから排出されたインク1が良好に保持され、廃インクが濡れ拡がることで装置内が汚染されるといった不具合の発生が抑制される。
フラッシング部39は、キャリッジ4が走査方向に移動し、該移動方向における後方側(図3中左側)の照射部5が媒体M上から延出部38上に位置した状態で、ヘッドHからフラッシングされるインク1を受容可能な位置に配置されている。これにより、キャリッジ4の走査方向における延出部38の長さが最小限に抑えられる。よって、キャリッジ4は、メンテナス動作(フラッシング動作)を行うメンテナスポジションと紫外線を照射する照射ポジションとの間を短時間で移動することが可能となり、フラッシング動作を効率良く行うことが可能となっている。
続いて、本実施形態に係るプリンター100の動作について説明する。本説明では本発明の特徴部分である紫外線の遮光機能を主体として各動作を説明する。
まず、制御装置CONTは、印字開始のジョブ指令が入力されると照射部5および搬送ユニットCVを駆動し、媒体Mを搬送しつつ、圧電振動子に電圧を印可することでヘッドHを駆動させる。
これにより、ヘッドHは、搬送ユニットCVによって直下に搬送された媒体Mの所定位置にノズル開口Nzからインクを吐出することで所望の印字処理を行う。プリンター100は、印字処理中においてインク供給ユニットISがインクカートリッジ6からヘッドHにインクを供給している。これにより、プリンター100は媒体Mに対して連続的にインクを噴射することで印字処理を継続することができる。
また、キャリッジ4の移動に伴って一対の照射部5が媒体M上を移動する。このとき、一対の照射部5は、媒体M上に着弾したインクに対して紫外線を照射する。これによって、媒体M上のインクが硬化する。
ところで、照射部5の照射面5aから照射された紫外線LAは拡散したり、媒体Mに当たって反射することがある。ここで、ヘッドHの噴射面Haに当たる紫外線が一定量を超えると、噴射面Haに付着したインクが硬化してノズル開口Nzがふさがれてしまうことでインクの吐出不良を招くおそれがある。
本実施形態では、ヘッドHと照射部5との間に配置された遮蔽部20が、媒体側端部23aと対向部(例えば、媒体Mの表面Mb)との距離に応じて、遮蔽板23の位置を精度良く調整する。具体的に、遮蔽部20は、遮蔽板23の媒体側端部23aと媒体Mとの距離をヘッドHの噴射面Haと媒体Mとの距離よりも短くする。
これにより、照射部5からの紫外線LAの拡散光は、遮蔽板23の表面に設けられた黒色着色処理層24に吸収される。よって、紫外線LAの拡散光はヘッドHの噴射面Haに入射することなく、効率良くカットされる。
ここで、媒体Mとして、例えば、表面Mbに生じた反り等によって凹凸が生じることも想定される。図4は、表面Mbに凹凸がある媒体Mに対して紫外線を照射する動作を示した図である。
図4に示される媒体Mでは、同図左側の照射部5の近傍の表面Mb1の高さが、ヘッドHの噴射面Haに対向する他の表面Mb2の高さに比べて高くなっている。本実施形態において、遮蔽部20は、遮蔽板23の媒体側端部(先端部)と媒体Mとの距離をそれぞれ独立して調整可能である。そのため、図4に示すように、高さの異なる表面Mb1および表面Mb2を有した媒体Mであっても、遮蔽板23の媒体側端部(先端部)と媒体Mとの距離を各々適切に制御することで照射部5からの拡散光(紫外線LA)がヘッドHの噴射面Haに入射しないように効率よくカットすることができる。
やがて、キャリッジ4の走査に伴って、走査方向後方側の照射部5が媒体Mの端部Maの近傍に到達するようになる。このとき、走査方向後方側の遮蔽部20は、メンテナンスユニットMNの延出部38に対向した状態となる。
図5は、延出部38による効果を説明するための図である。図5(a)は比較として延出部38を有しない場合の構成を示す図であり、図5(b)は延出部38を有した本実施形態の構成を示す図である。
図5(a)に示すように、走査方向後方側の照射部5が媒体Mの端部Maの近傍に到達した際、延出部38が設けられていないと、媒体Mの表面Mbと筐体PBの表面PB1との間に大きな段差が生じてしまう。この場合、遮蔽部20による遮蔽板23の移動だけでは対応することができず、隙間Sから漏れ出した紫外線LAが表面PB1で反射して噴射面Haに入射するおそれがある。特に媒体Mの厚さが大きい場合、隙間Sが大きくなるため、拡散光の漏れ出しが多くなり、ヘッドHの噴射面Haに入射する可能性が高くなる。
これに対し、本実施形態によれば、図5(b)に示すように、媒体Mの端部Maに隣り合うように延出部38が配置されるので、走査方向後方側の遮蔽部20において媒体側端部23aと対向部(延出部38の上面38a)との距離に応じて、遮蔽板23の位置を調整することができる。具体的に、遮蔽部20は、遮蔽板23の媒体側端部23aと上面38aとの距離をヘッドHの噴射面Haと上面38aとの距離よりも短くする。
これにより、遮蔽板23と対向物である上面38aとの間に大きな隙間が生じないので、照射部5から照射された紫外線LAは、媒体Mや上面38aで反射されたとしても遮蔽板23の表面に設けられた黒色着色処理層24により吸収される。よって、紫外線LAの拡散光は、ヘッドHの噴射面Haに入射することなく効率良くカットされる。
また、本実施形態においては、延出部38の下方側(−Z側)に空間が形成されている。媒体Mの端部Maと延出部38の端部との隙間に入射した紫外線は上記空間に入り込むので、ヘッドHの噴射面Haに入射することが防止される。
このように、照射部5から紫外線を照射しつつ、搬送ユニットCVが媒体Mを間欠的に搬送するとともにキャリッジ4の往復移動が繰り返され、キャリッジ4の移動中にヘッドHが適宜インク滴を吐出することによって、媒体M上に所望の画像が形成される。
また、プリンター100においては、ヘッドHのインクの噴射特性を維持すべく、例えばプリンター100の初期駆動時或いは所定時間経過時にメンテナンスユニットMNによるメンテナンス処理を行う。
制御装置CONTは、ヘッドHのメンテナンスタイミングに合わせてメンテナンスユニットMNを駆動する。制御装置CONTは、ヘッドHを搭載したキャリッジ4をホームポジションに配置されたメンテナンスユニットMNの直上まで移動させる。
メンテナンスユニットMNを用いたヘッドHのクリーニング(メンテナンス)としては、ワイピング部36を用いた吸引処理、該吸引処理によって噴射面Haに付着したインクをワイパー部材36a(ワイピング部36)で払拭するワイピング処理、又はノズル開口Nzからフラッシング部39に噴射することでインクメニスカスを整えるフラッシング処理が行われる。
また、ヘッドHは、噴射面Haがフラッシング部39に対面した位置で、ノズル開口Nzからのインクの噴射状態を推測する噴射状態推測動作を行っても良い。噴射状態推測動作では、例えば、各ノズル開口Nzにおいて、圧電素子を駆動してインクを振動または噴射させて噴射状態を推測する。このようにすれば、噴射状態推測動作時にノズル開口Nzからインクが排出された場合でも、フラッシング部39でインクを受けることができる。
以上のように、本実施形態のプリンター100によれば、ヘッドHの噴射面Haに当たる紫外線LAを低減させることができるため、噴射面Haでのインク硬化による吐出不良を起こさずにヘッドHの動作を安定化させることができる。その結果、本実施形態のプリンター100は、信頼性、耐久性の高いインクジェットプリンターとなる。
(第2実施形態)
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態と第1実施形態との違いは、メンテナンスユニットの構造であり、それ以外の構成は共通である。そのため、以下ではメンテナンスユニットの構造を主体に説明し、それ以外の構成については説明を省略する。また、第1実施形態と同じ構成および部材については同じ符号を付すものとする。
図6は本実施形態に係るメンテナンスユニットの概略構成を示す図である。
図6に示すように、メンテナンスユニットMN1は、キャッピング部33と、ワイピング部36と、これらキャッピング部33およびワイピング部36を保持する本体部132と、該本体部132を上下方向(Z方向)に昇降させる駆動部31と、を備える。
本体部132は、例えば、樹脂や金属などの剛性を有する材料から構成される。本体部132は、キャッピング部33およびワイピング部36を収容する第1収容部132aと、受容部139を構成するインク吸収体を収容する第2収容部132bと、該第2収容部132bから媒体M側に延びる延出部(平面部)138と、を有する。延出部138は、プラテン13に支持された媒体Mの端部Maに対し、キャリッジ4の走査方向において隣り合うように配置されている。延出部138は、上面138aが平面となっている。
受容部139は、ヘッドHの噴射面Haのノズル開口Nzより噴射されたインク1を保持する、例えば、スポンジ状のインク吸収体である。
本実施形態において、受容部139は、キャリッジ4が走査方向に移動し、該移動方向における後方側(図6中左側)の照射部5が媒体M上から延出部138上に位置した状態で、ヘッドHからフラッシングされるインク1を受容可能な位置に配置されている。これにより、キャリッジ4の走査方向における延出部138の長さが最小限に抑えられ、フラッシング動作を効率良く行うことが可能となっている。
本実施形態においても、上記実施形態と同様に、ヘッドHの噴射面Haに当たる紫外線LAを低減させることができるので、噴射面Haでのインク硬化による吐出不良の発生を抑制した信頼性、耐久性の高いインクジェットプリンターを提供することができる。
(第2実施形態の変形例)
続いて、第2実施形態の変形例について説明する。本変形例と第2実施形態との違いは、メンテナンスユニットの構造であり、それ以外の構成は共通である。そのため、以下ではメンテナンスユニットの構造を主体に説明し、それ以外の構成については説明を省略する。また、第2実施形態と同じ構成および部材については同じ符号を付すものとする。
図7は本変形例に係るメンテナンスユニットの概略構成を示す図である。
図7に示すように、本変形例のメンテナンスユニットMN2は、本体部132が延出部138を有していない。本変形例では、受容部139が、プラテン13に支持された媒体Mの端部Maに対し、キャリッジ4の走査方向において隣り合うように配置されている。すなわち、本変形例では、受容部139が平面部(延出部138)を兼ねた構成を採用している。本変形例では、受容部139は、上面139aが平面となっている。
本変形例においても、上記実施形態と同様に、ヘッドHの噴射面Haに当たる紫外線LAを低減させることができる。例えば、媒体Mの端部Maに隣り合うように受容部139が配置されるので、走査方向後方側の遮蔽部20において媒体側端部23aと対向部(受容部139の上面139a)との距離に応じて、遮蔽板23の位置を調整することができる。これにより、遮蔽板23と対向物である受容部139の上面139aとの間に大きな隙間が生じないので、照射部5から照射された紫外線LAをヘッドHの噴射面Haに入射させることなく効率良くカットすることができる。よって、噴射面Haでのインク硬化による吐出不良の発生を抑制した信頼性、耐久性の高いインクジェットプリンターを提供することができる。
(第3実施形態)
続いて、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態と上記実施形態との違いは、メンテナンスユニットの構造であり、それ以外の構成は共通である。そのため、以下ではメンテナンスユニットの構造を主体に説明し、それ以外の構成については説明を省略する。また、上記実施形態と同じ構成および部材については同じ符号を付すものとする。
図8は本実施形態に係るメンテナンスユニットの概略構成を示す図である。
図8に示すように、メンテナンスユニットMN3は、キャッピング部33と、ワイピング部36と、フラッシング部239と、これらキャッピング部33、ワイピング部36およびフラッシング部239を保持する本体部232と、該本体部232を上下方向(Z方向)に昇降させる駆動部31と、を備える。
本体部232は、例えば、樹脂や金属などの剛性を有する材料から構成される。本体部232は、キャッピング部33、ワイピング部36およびフラッシング部239を収容する収容部232aと、該収容部232aから媒体M側に延びる延出部(平面部)238と、を有する。延出部238は、プラテン13に支持された媒体Mの端部Maに対し、キャリッジ4の走査方向において隣り合うように配置されている。延出部238は、上面238aが平面となっている。
フラッシング部239は、駆動ローラー202と、従動ローラー203と、ベルト部材(シート状部材)204と、当接部材200と、廃インク受け部201と、を備える。
駆動ローラー202は、不図示の駆動装置により回転する。従動ローラー203は、駆動ローラー202の回転に伴って回転する。ベルト部材204は、駆動ローラー202および従動ローラー203に掛け渡され、フラッシング動作によりヘッドHから噴射されたインク1を受ける受容部として機能する。
本実施形態において、フラッシング部239は、キャリッジ4が走査方向に移動し、該移動方向における後方側(図8中左側)の照射部5が媒体M上から延出部238上に位置した状態で、ヘッドHからフラッシングされるインク1を受容可能な位置に配置されている。これにより、キャリッジ4の走査方向における延出部238の長さが最小限に抑えられ、フラッシング動作を効率良く行うことが可能となっている。
当接部材200は、駆動ローラー202および従動ローラー203により下方に移動したベルト部材204の表面204aに当接することで該表面204aに付着したフラッシングによる廃インクを掻き取る。廃インク受け部201は、当接部材200を保持し、該当接部材200がベルト部材204の表面204aから掻き取った排インクを受ける容器である。
本実施形態のフラッシング部239によれば、フラッシング動作により汚れたベルト部材204を移動することで噴射面Haに対して綺麗な状態のベルト部材204を供給することができる。よって、汚れたベルト部材204により噴射面Haが汚染されるといった不具合の発生を抑制することができる。また、ベルト部材204に付着した廃インクを当接部材200によって掻き取るので、ベルト部材204を再利用することができる。よって、ベルト部材204のメンテナンスサイクルを延ばすことができる。
また、本実施形態においても、上記実施形態と同様に、ヘッドHの噴射面Haに当たる紫外線LAを低減させることができるので、噴射面Haでのインク硬化による吐出不良の発生を抑制した信頼性、耐久性の高いインクジェットプリンターを提供することができる。
(第4実施形態)
続いて、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態と上記実施形態との違いは、メンテナンスユニットの構造であり、それ以外の構成は共通である。そのため、以下ではメンテナンスユニットの構造を主体に説明し、それ以外の構成については説明を省略する。また、上記実施形態と同じ構成および部材については同じ符号を付すものとする。
図9は本実施形態に係るメンテナンスユニットの概略構成を示す図である。
図9に示すように、メンテナンスユニットMN4は、キャッピング部33と、クリーニング部339と、これらキャッピング部33およびクリーニング部339を保持する本体部332と、該本体部332を上下方向(Z方向)に昇降させる駆動部31と、を備える。
本体部332は、例えば、樹脂や金属などの剛性を有する材料から構成される。本体部332は、キャッピング部33およびクリーニング部339を収容する収容部332aと、該収容部332aから媒体M側に延びる延出部(平面部)338と、を有する。延出部338は、プラテン13に支持された媒体Mの端部Maに対し、キャリッジ4の走査方向において隣り合うように配置されている。延出部338は、上面338aが平面となっている。
クリーニング部339は、ロール体Rと、昇降部材300と、中継ローラー302、305と、巻取ローラー301と、を備える。
ロール体Rは、芯部材303に巻き掛けられた長尺状のシート状部材304から構成される。シート状部材304は、中継ローラー302、305を経由して巻取ローラー301に巻き取られることでロール体Rから順次引き出される。
本実施形態において、クリーニング部339のシート状部材304は、キャリッジ4が走査方向に移動し、該移動方向における後方側(図9中左側)の照射部5が媒体M上から延出部338上に位置した状態で、ヘッドHからフラッシングされるインク1を受容可能な位置に配置されている。これにより、キャリッジ4の走査方向における延出部338の長さが最小限に抑えられ、フラッシング動作を効率良く行うことが可能となっている。
昇降部材300は、不図示の駆動部により上下方向(Z方向)に昇降可能である。昇降部材300は、上方に移動した際、中継ローラー302、303間に掛け渡されたシート状部材304を上方へと押し上げてヘッドHの噴射面Haに押し付け可能である。シート状部材304が押し付けられた状態において、ヘッドHがY方向に沿って移動することでシート状部材304により噴射面Haに付着したインクを払拭するワイピング処理が行われる。
このように、シート状部材304は、フラッシング動作によりヘッドHから噴射されたインク1を受ける受容部、および、ワイピング動作時のワイプ部材として機能する。
巻取ローラー301は、クリーニング動作(フライング動作およびワイピング動作)により汚れたシート状部材304を巻き取る。巻取ローラー301によりシート状部材304が巻き取られると、ロール体Rから新しいシート状部材304が引き出される。
本実施形態のクリーニング部339によれば、クリーニング動作により汚れたシート状部材304を巻取ローラー301で回収することで噴射面Haに対して綺麗な状態のシート状部材304を供給することができる。よって、汚れたシート状部材304により噴射面Haが汚染されるといった不具合の発生を抑制することができる。また、シート状部材304をワイピング部材として兼用するので、ワイピング部を別途設ける必要が無く、装置構成が簡略化され、低コスト化を図ることができる。
また、本実施形態においても、上記実施形態と同様に、ヘッドHの噴射面Haに当たる紫外線LAを低減させることができるので、噴射面Haでのインク硬化による吐出不良の発生を抑制した信頼性、耐久性の高いインクジェットプリンターを提供することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、本実施形態では、インクジェットプリンターとしてシリアル方式のインクジェットプリンターを用いていたが、本発明はこれに限るものではなく、インクジェットプリンターとしてラインプリンターを用いても良い。この場合、遮光部(活性エネルギー線遮蔽部材)は、ラインヘッドの形状に合わせて、その長手方向が媒体Mの搬送方向に直交する方向となるように配置される。また、各色のラインヘッド毎に照射部5(活性エネルギー線照射装置)が設けられるような構成の場合は、各ラインヘッドに対して、それぞれ遮光部を設ければよい。
また、本実施形態では、インクとして紫外線の照射により硬化する紫外線硬化型のものを例示したが、本発明はこれに限定されず、紫外線以外の光を含めた活性エネルギー線の被照射により硬化するものであっても良い。ここでいう「活性エネルギー線」とは、紫外線,電子線,X線,可視光線,赤外線、熱線等の電磁波を含むものである。つまり、本実施形態に用いられるインクには、紫外線以外の活性エネルギー線で重合して硬化する重合性化合物と、紫外線以外の活性エネルギー線で重合性化合物同士の重合反応を開始させる活性エネルギー線開始剤とが適用されてもよい。紫外線以外の活性エネルギー線で硬化する活性エネルギー線硬化型のインクを本実施形態に用いられるインクとして用いる場合は、照射部5に代えてその活性エネルギー線を照射する活性エネルギー線照射装置を適用すればよい。
1…インク(液体)、4…キャリッジ、5…照射部(活性エネルギー線照射部)、20…遮蔽部(活性エネルギー線遮蔽部材)、21…駆動部(遮蔽部材移動機構)、22…伸縮部(遮蔽部材移動機構)、23a…媒体側端部(ターゲット側端部)、38,138,238,338…延出部(平面部)、39…フラッシング部(受容部)、100…プリンター(液体噴射装置)、139…受容部、204…ベルト部材(シート状部材)、304…シート状部材、H…ヘッド(液体噴射部)、M…媒体(ターゲット)、Ha…噴射面(ノズル面)、LA…紫外線(活性エネルギー線)、Nz…ノズル開口。

Claims (9)

  1. ターゲットの表面に対してノズル面に配置されたノズル開口から活性エネルギー線の照射を受けることで硬化する液体を噴射する液体噴射部と、
    前記ターゲットに着弾した前記液体に前記活性エネルギー線を照射する活性エネルギー線照射部と、
    前記液体噴射部と前記活性エネルギー線照射部との間に設けられ、液体の噴射方向における該液体噴射部と前記ターゲットとの距離を変化させる場合には、前記噴射方向における該ターゲットとの距離を変化可能な活性エネルギー線遮蔽部材と、
    前記ターゲットの端部に隣り合うように配置される平面部を有するメンテナンスユニットであって、前記噴射方向における該平面部と前記ノズル面との距離を前記ターゲットの前記表面と該ノズル面との距離と同一となるように変更可能なメンテナンスユニットと、
    を備えることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記液体噴射部を搭載し、前記ターゲットが移動する方向と交差する方向に走査するキャリッジであって、前記走査方向における前記液体噴射部の両側に前記活性エネルギー線照射部を搭載し、前記走査方向における前記液体噴射部と前記活性エネルギー線照射部との間に前記活性エネルギー線遮蔽部材を搭載するキャリッジを備え、
    前記平面部は、前記走査方向における前記ターゲットの端部と隣り合う位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記キャリッジは、前記活性エネルギー線遮蔽部材を移動させて、前記噴射方向における該活性エネルギー線遮蔽部材のターゲット側端部と前記ノズル面との距離および該ターゲット側端部と前記活性エネルギー線照射部との距離が変化するように、前記ターゲット側端部を前記噴射方向に移動可能な遮蔽部材移動機構を有することを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記遮蔽部材移動機構は、検出された前記ターゲット側端部と対向する対向物との距離に基づいて、一対の前記活性エネルギー線遮蔽部材の該ターゲット側端部を個別に前記噴射方向に移動させることを特徴とする請求項3に記載の液体噴射装置。
  5. 前記活性エネルギー線遮蔽部材は、前記噴射方向に伸縮可能に固定され、
    前記遮蔽部材移動機構は、該活性エネルギー線遮蔽部材を伸縮させることにより、前記ターゲット側端部を前記噴射方向に移動させることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の液体噴射装置。
  6. 前記メンテナンスユニットは、前記液体噴射部のメンテナンス動作として噴射された前記液体を受容する受容部を有することを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  7. 前記受容部は、前記キャリッジが走査方向に移動し、該移動方向における後方側となる前記活性エネルギー線照射部が前記ターゲット上から前記平面部上に位置した状態で、前記メンテナンス動作として噴射された前記液体を受容可能な位置に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の液体噴射装置。
  8. 前記ノズル面が前記受容部に対面した位置で、前記ノズルからの噴射状態を推測する噴射状態推測動作を行うことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の液体噴射装置。
  9. 前記受容部は、前記ノズル面に沿う方向に移動可能なシート状部材であることを特徴とする請求項6〜請求項8のうちいずれか1項に記載の液体噴射装置。
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