JP2016077934A - 固液分離装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】原液の濃度変化に迅速に適合して、適切な差速を設定し安定した運転を継続して生産性を向上できる固液分離装置を提供することを課題とする。
【解決手段】原液が供給される回転ボウル(11)と、この回転ボウル内に配設されたスクリューコンベヤ(12)と、回転ボウルに原液を供給する原液供給管(15)と、スクリューコンベヤの回転に所定の差速を設定する差速電動機(19)と、差速電動機の電流値を検出する電流計(21)と、電流値に対して差速電動機を制御する差速自動制御装置(20)と、原液供給管を流通する原液の濃度を検出する濃度検出装置(26)と、濃度検出装置によって検出された原液の濃度が自動制御閾値を超えた場合には、差速を予め設定した高濃度時増速差速に設定する差速予測制御装置(23)と、を備えた。
【選択図】図2

Description

本発明は、水アトマイズ法によって生成された金属粉末を含有する原液から金属粉末を抽出する固液分離装置に関する。
焼結金属を製造する場合の材料となる金属粉末は、例えば、水アトマイズ法で製造される。この水アトマイズ法は、タンディッシュ(受け皿)に貯留した溶融金属をタンディッシュの下部に設けられた注湯ノズルから流出させ、この流出した溶融金属流に高圧水を噴射することで、溶融金属を飛散させて粉末化する金属粉末製造方法である。この水アトマイズ法による金属粉末製造の後工程では、微細な金属粉末と水とを分離し、金属粉末を抽出する必要がある。
従来、一般的には、フィルタープレス等によって、水アトマイズ製造における金属粉末と水とが一緒になった状態の原液から、金属粉末と水とに分離・脱水するが、フィルターが目詰まりするため、この問題を解決した立型デカンタ式遠心分離機(以下、固液分離装置という)が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載された固液分離装置は、原液の濃度変化に対応すべく差速電動機の電流値を検出し、この電流値に対応した所定の差速で回転を制御し、差速を調整することによって、連続的な運転を可能とする固液分離装置が開示されている。
特開2012−223713号公報
しかしながら、特許文献1に記載された固液分離装置では、前記原液の濃度が変化して、負荷(電流値)が上昇し始めてから差速を調整するため、急激な濃度変化に対して、迅速なレスポンスを期待できない場合があり、負荷(電流値)制御だけでは効率的な固液分離処理ができないという問題があった。
そこで、本願発明は、原液の濃度変化に迅速に適合して、適切な差速を設定し安定した運転を継続して生産性を向上できる固液分離装置を提供することを課題とする。
請求項1に記載された発明は、水アトマイズ法によって生成された金属粉末を含有する原液から水を分離して前記金属粉末を抽出する固液分離装置であって、前記原液が供給される回転ボウルと、この回転ボウル内に配設されたスクリューコンベヤと、前記回転ボウルと前記スクリューコンベヤの回転に所定の差速を設定する差速電動機と、この差速電動機の電流値を検出する電流計と、前記回転ボウルに前記原液を供給する原液供給管と、この原液供給管を流通する原液の濃度を検出する濃度検出装置と、前記電流値に対して前記差速電動機を制御する差速自動制御装置と、前記濃度検出装置によって検出された原液の濃度が所定の自動制御閾値を超えた場合には前記電流値によらずに前記差速を予め設定した所定の高濃度時増速差速に設定する差速予測制御装置と、を備えたことを特徴とする。
請求項1に記載された発明によれば、前記差速電動機の電流値に対して前記差速電動機を制御する差速自動制御装置を備えたことで、差速電動機の負荷が所定の閾値よりも増大した場合には、増大した負荷に適合するように差速を設定することができる。
また、原液供給管を流通する原液の濃度を検出する濃度検出装置を備えたことで、回転ボウルに供給される原液の濃度を検出することができるため、原液の濃度が所定の閾値を超えて急激に濃度が上昇したような場合には濃度の変化を迅速に検知することができる。
そして、前記濃度検出装置によって検出された原液の濃度が所定の自動制御閾値を超えた場合には前記電流値(差速電動機の負荷)によらずに前記差速を予め設定した所定の高濃度時増速差速に設定する差速予測制御装置を備えたことで、原液の濃度が所定の自動制御閾値を超えた場合には前記電流値の上昇を電流計で検知する時点よりも早い時点で、将来上昇するであろう電流値(負荷の上昇)に適合するように所定の高濃度時増速差速まで予め差速を増大させておくことができる。
つまり、請求項1に記載された固液分離装置は、原液の濃度が所定の自動制御閾値以下である場合には差速自動制御で適切な差速を設定し、原液の濃度が所定の自動制御閾値を超えた場合には、差速予測制御によって将来上昇するであろう電流値に適合する所定の高濃度時増速差速まで予め差速を増大させて差速自動制御を好適に補完することができる。
このようにして、請求項1に記載された固液分離装置は、差速予測制御によって電流値に応じて差速を設定する差速自動制御を好適に補完することができるため、原液の濃度変化に迅速に適合して、適切な差速を設定することができる。このため、安定した運転を継続して生産性を向上することができる。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された固液分離装置であって、前記高濃度時差速は、前記差速自動制御装置が設定する所定の最大差速であることを特徴とする。
請求項2に記載された発明によれば、前記高濃度時差速は、前記差速自動制御装置が設定する所定の最大差速とすることで、迅速に最大差速まで増速して差速自動制御時にて生じていた差速制御の遅れを早期に回避することができる。
請求項3に記載された発明は、請求項1または請求項2に記載の固液分離装置であって、前記濃度検出装置によって検出された原液の濃度が前記差速予測制御閾値よりも高い許容処理閾値を超えた場合には、前記原液が前記回転ボウルへ流通することを規制してバイパスラインへ供給する切り換え弁を備えたことを特徴とする。
請求項3に記載された発明によれば、濃度検出装置によって検出された原液の濃度が前記差速予測制御閾値よりも高い許容処理閾値を超えた場合には、前記原液をバイパスラインへ供給する切り換え弁を備えたことによって、前記原液の高濃度による負荷の増大によって生じる、固液分離処理の停止等を、事前に回避することができるため、不用意な生産ラインの停止等を回避して、固液分離処理の生産性を向上することができる。
請求項4に記載された発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の固液分離装置であって、前記差速予測制御装置は、前記原液の濃度が前記自動制御閾値よりも低い濃度に低下したことを検出した後、所定の前記高濃度時増速差速(最大差速)を維持する時間を設定するタイマーを備えたことを特徴とする。
請求項4に記載された発明によれば、所定の前記高濃度時増速差速(最大差速)を維持する時間を設定するタイマーを備えたことによって、前記低い濃度に低下したことを検出した後、直ぐに自動制御に移行せず、最大差速をタイマーによって所定時間維持することで、突発的な原液の高濃度に対しても、安定した運転を連続して行うことができるとともに、原液の濃度変化の状態を確認することができる。
本発明は、原液の濃度変化に迅速に適合して、適切な差速を設定し安定した運転を継続して生産性を向上できる固液分離装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る固液分離装置の構成を示す正面断面図である。 本発明の実施形態に係る固液分離装置の動作を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る固液分離装置の切り換え弁及びバイパスラインを示す。
本発明の実施形態に係る固液分離装置について、適宜図1〜図3を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る固液分離装置10は、最上部の原液供給管15の原液供給口Aから、水アトマイズ法により生成された金属粉末と水とが混じり合った原液を供給する。そして、回転ボウル11の回転よりもスクリューコンベヤ12の回転を遅く回転させることにより回転差(差速)を設けて、原液を金属粉末と水とに分離する。
固液分離装置10は、分離脱水処理が連続してでき、分離液の水は分離液出口Bから排出し、分離した固形分の金属粒子は分離固形物排出口Cから回収する。
ここで、差速とは、主速電動機17による回転ボウル11の回転数に対して差速電動機19によるスクリューコンベヤ12の回転数を下げて、回転数に差を持たせる回転速度差をいう。
この差速によって回転に位相差を設けることで、比重差により分離された固形分は、スクリューコンベヤ12の差速の回転により下側に搬送され、外部に取出すことができる。また、原液とは、ここでは固形物である金属粉末が混入した状態の水をいう。また、この水(液体)を分離液、分離される固形物を分離固形物ともいう。
また、金属粉末の酸化を防止するため、固液分離装置10の内部に窒素ガスを供給する窒素供給口D,Eが設けられている。
まず、本発明の実施形態に係る固液分離装置10の構成について説明する。
固液分離装置10は、原液が供給される回転ボウル11と、この回転ボウル11内に同一軸に設けられたスクリューコンベヤ12と、原液を供給する原液供給管15と、原液を回転ボウル11の内壁に分配する分流リブ板16と、回転ボウル11の回転速度と若干の差速を持たせてスクリューコンベヤ12を回転させる差速装置18と、回転ボウル11を高速回転させる主速電動機17と、差速装置18を介してスクリューコンベヤ12を低速回転させる差速電動機19と、電流計21によって検出された電流値に基づいて差速電動機19を制御する差速自動制御装置20と、原液供給管15を流通する原液の濃度を検出する濃度検出装置26と、濃度検出装置26によって検出された原液の濃度に基づいて所定の高濃度時増速差速に設定する差速予測制御装置23と、原液の濃度が所定の許容処理閾値を超えた場合にはバイパスライン25へ供給する切り換え弁24a、24bと、差速予測制御を所定の時間維持させるタイマー23aと、を備えている。
回転ボウル11を高速回転させる減速機軸3(図1の下部参照)は、軸端部に設けられているベアリング(図示せず)によって回転自在に軸支されている。また、スクリューコンベヤ12に連結された減速機入力軸4は、減速機軸3の内径に装着されたベアリングによって回転自在に軸支されている。
以下、固液分離装置10の各主要部について説明する。
<回転ボウル>
回転ボウル11は、上部端板11cと、この上部端板11cに接続された円筒部11b、そして、下部のテーパ部11aとを一体に、回転自在に形成されている。
回転ボウル11は、下部小径端側に固形物排出口13を有するテーパ部11aと、前記テーパ部11aの上部大径端側に連なり、上部端板11cに堰板(図示せず)を設けた分離液溢流口11eを有する円筒部11bと、を備えている。
<スクリューコンベヤ>
スクリューコンベヤ12は、回転ボウル11の内周面に装着され、スクリューコンベヤ軸12aと、このスクリューコンベヤ軸12aの外周を螺旋状に形成したスクリューコンベヤ羽根12bとから構成されている。スクリューコンベヤ12の駆動は、差速電動機19を駆動源として、差速装置18を介して行われ、回転ボウル11の回転速度と差速電動機19の回転速度の差に比例する差速でスクリューコンベヤ12を回転する。
<差速装置>
差速装置18は、3段で減速する遊星歯車減速装置であり、回転ボウル11の下方に配設されている。差速装置18の回転ボウル11を回転させる減速機軸3と、スクリューコンベヤ軸12aを回転させる減速機入力軸4とは同一芯上にあり、同一方向に回転する。差速装置18は、差速1回転当りの減速比分の回転数を減速する。したがって、大きな差速を得るためには、減速比を小さくしなければならないが、極端に小さくすると大きなトルクが電動機に求められることから、結果的に電動機の出力が大きくなり、消費電力が大きくなるが、消費電力が大きくなるのを抑制して、最適な減速比と出力トルクを設定している。
例えば、差速装置18の速比が150である時、主速電動機17の回転数を2500rpm、および差速電動機19の回転数を1900rpmとすれば、差速は、(2500−1900)÷150=4rpmとなる。
また、主速電動機17の回転数を2500rpm、および差速電動機19の回転数を1000rpmとすれば、差速は、(2500−1000)÷150=10rpmとなる。
<原液供給管>
原液供給管15は、回転ボウル11の中に原液供給口Aから原液を供給する原液の流通管であり、上部にフランジが形成された円筒管である。原液供給管15は、回転ボウル11の円筒部11bの前記上部端板11cの中心部に突出する挿管孔11dから回転ボウル11の中に挿入されている。原液供給管15に供給された原液は、原液供給管15を通って回転ボウル11内の分流リブ板16に供給される。
なお、原液は、図示しない原液タンクから図示しない攪拌槽を経由して定量ポンプで原液供給管15に供給されるが、攪拌槽を経由しないでダイレクトに原液供給管15から原液を供給しても構わない。
<分流リブ板>
分流リブ板16は、回転ボウル11内の半径方向に放射状に配置された原液分配治具である。原液の流れを縦に分割し、原液を回転ボウル11の内壁に移送する。分流リブ板16の1枚の形状は、平面(半径方向断面)から見ると回転ボウル11の中心から内壁に向かって、幅が略一定の分割部材であり、軸方向に沿った正面断面図で見ると回転ボウル11の中心側から内壁側に向かって台形(末広がりの形)をしており、原液供給管15からの原液の流れを軸方向に縦分割する。すなわち、中心側と内壁側は開口している。
<分離液>
分離液(水)は、原液が供給された回転ボウル11を回転させると、原液は、回転ボウル11の円筒部11bの内周面にて、遠心力によって分離液として液面Fを形成し、上部端板11cに堰板を設けられた分離液溢流口11eから溢れ出て、分離液出口Bから機外に排出される。
<固形分>
固形物は、スクリューコンベヤ12によってテーパ部11a側に搬送され、脱水された固形物は、固形物排出口13から下方に落下し、分離固形物排出口Cからピット(図示せず)に設けられた機外搬出用コンベヤ(図示せず)等によって回収される。
<切換え弁>
切換え弁24aは、原液供給管15の供給口Aよりも上部に配置され、その切換え弁24aの上部に、原液供給管15と接続されたバイパスライン25が設けられ、そのバイパスラインの接続部近傍に切換え弁4bが配置されている。
<各電動機と制御装置との関係>
各電動機と制御装置とは、それぞれ電気的に接続され相互に信号を送受信することができる。具体的には、主速電動機17と差速自動制御装置20が接続され、差速電動機19と差速自動制御装置20が接続され、濃度検出装置26と差速予測制御装置23が接続され、差速電動機19と差速予測制御装置23、とが接続されている。
また、差速電動機19と差速自動制御装置20、との間には電流計21が配置され、差速予測制御装置内にはタイマー23aが設けられている。
<主速電動機>
主速電動機17は、三相誘導電動機または三相同期電動機が使用され、定トルク/インバータ制御のため、回転数は周波数の制御により自動変速される。主速電動機17の回転数は、必要な遠心効果を得るためのものであり、原液の性状や必要な性能により決められる。主速電動機17の回転数は、例えば、高速(1000〜3500rpm)で回転し、ベルト11hを介してプーリ11f、11gによって減速機軸3を回転する。減速機軸3が回転すると、回転ボウル11が回転する。
<差速電動機>
差速電動機19は、三相誘導電動機または三相同期電動機が使用され、定トルク/インバータ制御のため、回転数は周波数の制御により自動変速される。差速電動機19の回転は、差速装置18を介して主速電動機17の回転に対して、最適な差速で制御される。
差速電動機19の回転は、ベルト12hを介してプーリ12f、12gによって減速機入力軸4が回転する。減速機入力軸4が回転すると、差速装置18を介してスクリューコンベヤ12を同一方向へ低速回転させる。
<差速自動制御装置>
差速自動制御装置20は、電流計21によって、差速電動機19の電流値(負荷)を検出し、検出した結果を基に演算によって、差速電動機19の回転を、所定の差速で制御する。
具体的には、差速自動制御装置20は、電流計21が検出した電流値(負荷)が75%以下の場合(このとき、濃度検出装置26が検出した原液の濃度は3.5%未満)には差速を4rpmで設定し、電流値が76〜80%の場合(原液の濃度は3.5〜4.0%)には差速を5rpmで設定し、電流値が81〜85%の場合(原液の濃度は4.0〜5.0%)には差速を6rpmで設定する。
一方原液の濃度が6.0%を超えた場合には、差速自動制御装置20は、差速自動制御から差速予測制御装置23が担当する差速予測制御に移管する。
<濃度検出装置>
濃度検出装置26は、原液供給管15の上部、詳しくは、バイパスライン接続部よりも上部に配置される。
なお、本実施形態においては、回転ボウル11に供給される原液の濃度をより正確に直前に検出するために濃度検出装置26を固液分離装置10の上部に配設したが、これに限定されるものではなく、原液の流れ方向に対して原液供給管15のさらに上流側に接続された原液供給管(不図示)に濃度検出装置26を配設してもよい。
また、一般的に濃度検出装置としては、コリオリ式質量流量計や放射線式ガンマ線密度計などが用いられ、金属粉や高濃度流体の濃度を計測する。
<差速予測制御装置>
差速予測制御装置23は、濃度検出装置26によって原液の高濃度を検出し、検出した結果を基に演算によって、所定の差速を予測して、差速電動機19の回転を、予測した所定の差速で制御する。
具体的には、差速予測制御装置23は、濃度検出装置26が検出した原液の濃度が6.0%を超えた場合には差速を第1の高濃度時増速差速である8rpmで設定し、原液の濃度が7.0%を超えた場合には差速を第2の高濃度時増速差速である10rpm(以下、最大差速とも言う)で設定する。
なお、本実施形態においては、最大差速を10rpmで設定したが、これに限定されるものではなく、最大差速は減速比を変えることで適宜設定することができるため、固液分離装置の用途や仕様、原液の性質等を考慮して適宜設定する。
ここで、高濃度時増速差速は、高濃度の原液に適合できるように設定した差速であり、原液の濃度が所定の閾値を超えた場合において、将来上昇するであろう電流値(差速電動機の負荷)に適合するように差速を決定する。
このため、高濃度時増速差速は、差速自動制御装置20が電流計21の検出する電流値に基づいて設定する差速よりも大きな値である。
タイマー23aは、原液の濃度が第1の自動制御閾値である6%よりも低い濃度に低下したことを検出した後、所定の高濃度時増速差速(例えば、最大差速である10rpm)を維持する時間を設定する。
次に、本発明の実施形態に係る固液分離装置10の動作について説明する。
作業者(不図示)が起動ボタンを押すと、固液分離装置10は、主速電動機17を起動し、回転ボウル11を高速(たとえば1000〜3500rpm)で回転させる。つづいて、固液分離装置10は、差速電動機19を起動し、主速電動機17の回転数に対して差速を持たせてスクリューコンベヤ12を回転させる。
図2に示すように、たとえば起動初期時、原液供給口Aから供給される原液の濃度を濃度検出装置26が検出する。そして、濃度検出装置26が検出した原液の濃度が第1の自動制御閾値である6.0%以下の場合には(時刻t0〜t1)、差速自動制御装置20が電流計21の検出した電流値に基づいて差速を設定する。
具体的には、原液供給口Aから供給される原液の濃度は2%であり(時刻t0)、この時の差速電動機19の負荷は65%であるから、差速自動制御装置20は、差速を4rpmに設定する。
続いて、差速自動制御装置20は、原液供給口Aから供給される原液の濃度が4%から5%まで徐々に上昇すると、電流計21が検出する差速電動機19の負荷が76%〜80%まで上昇するため、差速を5rpmに設定する。差速自動制御装置20は、電流計21が81%〜85%を検出した場合、差速を6rpmに設定する。
このように、差速自動制御装置20は、濃度検出装置26が検出した原液の濃度が6.0%以下の場合には(時刻t0〜t1)、電流計21で検出される電流値に適応して、差速自動制御によって差速を制御し、効率的に原液が処理される。差速自動制御装置20による差速自動制御では、差速電動機19の負荷が85%以下で検出される。
一方、固液分離装置10は、濃度検出装置26が検出した原液の濃度が第1の自動制御閾値である6.0%を超えた場合には(破線で示す時刻t1〜t5の範囲)、差速自動制御装置20による差速自動制御から差速予測制御装置23による差速予測制御に移行する。
具体的には、差速予測制御装置23は、濃度検出装置26が検出した原液の濃度が6.0%を超えた場合には(時刻t1〜)、差速を第1の高濃度時増速差速である8rpmで設定する。このようなときには、電流計21が検出する電流値は86〜90%となり、仮に差速自動制御装置20が設定すると差速は7rpmになる(図2の実線を参照)。
また、差速予測制御装置23は、濃度検出装置26が検出した原液の濃度が7.0%を超えた場合には(時刻t2〜)、差速を第2の高濃度時増速差速である最大差速(10rpm)で設定する。
一方、仮に差速自動制御装置20によって差速を設定したとすると、時刻t2における電流値が90%とすると差速を8rpmで設定し、電流値が95%になってから9rpmで設定し、電流値が95%を超えてから10rpmで設定するため、差速自動制御装置20による差速自動制御では、差速予測制御装置23による差速予測制御よりもタイムラグδが生じる。
差速予測制御装置23による差速予測制御は、将来上昇するであろう電流値(差速電動機の負荷)に適合するように、予めδの分だけリードタイムを設けて差速を設定することができる。
また、差速予測制御装置23は、時刻t3において、濃度検出装置26が検出した原液の濃度が4%よりも下がったことを検出した場合には、タイマー23a(図1参照)によって、5分間(t3〜t4)だけ差速10rpmを維持してから5分間(時刻t4)、濃度検出装置26によって原液の濃度を検出し、この時(時刻t4)の原液の濃度も4%よりも継続して下がっていれば差速自動制御装置20による差速自動制御に移行する。
かかる構成により、差速自動制御と差速予測制御との間の不用意な切り替えを抑制して動作の安定を図ることができる。
次に図3に示すように、固液分離装置10における動作では、原液の高濃度が、自動制御閾値よりも高い許容処理閾値(例えば、10%)を超えた場合には、切換え弁4aを閉状態、および切り換え弁4bを開状態にすることによって、原液が、回転ボウル11内へ流通することを規制し、高濃度の原液はバイパスラインへ供給され、機外へ排出される。
かかる構成により、高濃度の原液内に滞留する金属粉を沈降させずにバイパスラインへ供給することができるため、原液供給管15の詰まりを抑制して円滑な連続稼働を可能にすることができる。
なお、本発明に係る本実施形態に限定されるものではなく、原液の材質等によっては構成を簡素化して、バイパスラインを配置せず、切り換え弁4aのみ使用して原液の流入を制御してもよい。
許容処理閾値は、差速自動制御、および差速予測制御によって、原液を処理しきれない領域を設定するための閾値であり、原液の種類や固液分離装置10の仕様によって適宜設定される。
以上のように構成させた本発明の実施形態に係る固液分離装置10は、以下のような作用効果を奏する。
つまり、固液分離装置10は、差速予測制御によって電流値に応じて差速を設定する差速自動制御を好適に補完することができるため、原液の濃度変化に迅速に適合して、適切な差速を設定することができる。このため、安定した運転を継続して生産性を向上することができる。
以上、本発明の実施形態に係る固液分離装置10について説明したが、本発明は、前記した実施の形態に限定されることなく、適宜変更して実施することができる。
例えば、本実施形態においては、第1の高濃度時増速差速と第2の高濃度時増速差速の2段階の高濃度時増速差速を設定したが、これに限定されるものではなく、濃度検出装置26によって、原液の濃度が6.1%を検出した際に、その後、高濃度の原液が流入することを予測して、最大差速を10rpmに増速させてもよいし、3段階の高濃度時増速差速を設定してもよい。
3 減速機軸
4 減速機入力軸
10 固液分離装置
11 回転ボウル
11a テーパ部
11b 円筒部
11c 上部端板
11d 挿管孔
11e 分離液溢流口
12 スクリューコンベヤ
12a スクリューコンベヤ軸
12b スクリューコンベヤ羽根
13 固形物排出口
14 分離液排出口
15 原液供給管
16 分流リブ板
17 主速電動機
18 差速装置
19 差速電動機
20 差速自動制御装置
21 電流計
23 差速予測制御装置
23a タイマー
24a 切り換え弁a
24b 切り換え弁b
25 バイパスライン
26 濃度検出装置
A 原液供給口
B 分離液出口
C 分離固形物排出口
D,E 窒素供給口

Claims (4)

  1. 水アトマイズ法によって生成された金属粉末を含有する原液から水を分離して前記金属粉末を抽出する固液分離装置であって、
    前記原液が供給される回転ボウルと、
    この回転ボウル内に配設されたスクリューコンベヤと、
    前記回転ボウルに前記原液を供給する原液供給管と、
    前記回転ボウルと前記スクリューコンベヤの回転に所定の差速を設定する差速電動機と、
    前記差速電動機の電流値を検出する電流計と、
    前記電流値に対して前記差速電動機を制御する差速自動制御装置と、
    前記原液供給管を流通する原液の濃度を検出する濃度検出装置と、
    前記濃度検出装置によって検出された原液の濃度が所定の自動制御閾値を超えた場合には前記電流値によらずに前記差速を予め設定した所定の高濃度時増速差速に設定する差速予測制御装置と、
    を備えたことを特徴とする固液分離装置。
  2. 前記高濃度時増速差速は、前記差速自動制御装置が設定する所定の最大差速であること、
    を特徴とする請求項1に記載の固液分離装置。
  3. 前記濃度検出装置によって検出された原液の濃度が前記自動制御閾値よりも高い許容処理閾値を超えた場合には、前記原液が前記回転ボウルへ流通することを規制してバイパスラインへ供給する切り換え弁を備えたこと、
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の固液分離装置。
  4. 前記差速予測制御装置は、前記原液の濃度が前記自動制御閾値よりも低い濃度に低下したことを検出した後、所定の前記高濃度時増速差速(最大差速)を維持する時間を設定するタイマーを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の固液分離装置。
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